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効果的なレール塗油方法の検証 東京地下鉄(株)

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑120. 効果的なレール塗油方法の検証 東京地下鉄(株). 正会員. 武藤 義彦. 東京地下鉄(株). 正会員 ○田代 祐徳. 東京地下鉄(株). 金川 周平. 東京地下鉄(株). 田上 佳伸. 1.はじめに 当社は 9 路線 195.1km の営業路線を有し,うち 7 路線で他社と相互直通運転を実施している.路線の大部分 は道路下であるため,路線の約 20%が半径 400m 未満の急曲線である.このような急曲線ではレールと車輪と の接触による外軌・内軌レールの摩耗やきしり音等の騒音が著しい.これらを抑制するため,レール塗油器に よる営業線へのレール塗油を行ってきた 1).これまでの検証で内軌塗油による横圧の低減が外軌レール摩耗防 止等に効果的であることが明らかとなった 2).今回は内軌塗油による脱線係数低減の検証と,横圧低減をより 効果的に行う塗油器設定方法の検証を行うために,営業線において地上輪重・横圧測定を実施した.. 設置地点は図-1の通りである.レールは 60kg レー. 列車進行方向. 円曲線 44.4m. 入口緩和曲線 92.4m. ルを使用している.塗油器は吐出間隔を 0~5 時間,. B.T.C.. 1 回の吐出時間を 0~10 秒の範囲で,内軌・外軌個別 に設定可能である.また,当該曲線は相互直通運転 を実施している路線のため,車輪踏面形状と台車性. R=250.418 C= 68 S= 出口緩和曲線 92.4m. 150m 輪重・横圧 測定位置. レール塗油器. 4. E.T.C.. 輪重・横圧測定を実施した曲線の線形と塗油器の. E.C.C.. B.C.C.. 2.輪重・横圧測定の概要. 図-1 測定区間曲線線形図. 能が異なる 3 社の車両が通過する.. 塗油による横圧と脱線係数の低減効果を確認するために,輪重・横圧測定ゲージをレール塗油器から 150m の出口緩和曲線中に設置した(図-1) .これは,出口緩和曲線中で脱線係数が最大となるためである. 検証した塗油器の吐出間隔と吐出時間の組み合わせを表-1に示す.当該曲線の直後には駅があり,停車時 の滑走を防止するため,設定変更前は吐出間隔が長く設定されていた.そこで,車輪の転向性能を上げるため 外軌レール摩耗防止のための外軌側塗油を停止し,その分内軌側塗油器の吐出間隔を短くした設定1で塗油を 行った.その後,滑走が起きないことから,朝ラッシュ時の列車本数増加に対応するため,さらに吐出間隔を 短く吐出量を多くした設定2で塗油を行った. 3.測定結果. 表-1 吐出間隔・吐出時間の組み合わせ 塗油設定. 設定変更前,一営業日中の外軌側脱線係数は最大 1.08,平均 0.62 であった.レール/車輪間の摩擦 係数と見なすことができる内軌側脱線係数は最大. 変更前 設定1 設定2. 0.71,平均 0.60 であった(図-2・表-2) .塗油 方法を設定1に変更したところ,表-2に示すよう に内・外軌脱線係数の最大値・平均値が全て下がっ た.しかし,その下がり方には走行する車両の種類 によって大きな差があった.A社車両は脱線係数が. 内軌塗油器 吐出間隔 吐出時間. 3時間 1時間 45分. 外軌塗油器 吐出間隔 吐出時間. 2秒 2秒 3秒. 3時間. 2秒 停止 停止. 表-2 各組み合わせでの脱線係数測定結果 塗油設定. 変更前 設定1 設定2. 外軌側脱線係数 最大 平均. 1.08 1.01 0.87. 0.62 0.57 0.39. 内軌側脱線係数 最大 平均. 0.71 0.70 0.66. 0.60 0.56 0.44. 測定した 列車本数. 280 279 274. 大きく低減しているが,B・C社車両は設定変更前と比べて大きな変化が見られなかった(図-3) .塗油方 法を塗油量が多い設定2に変更したところ,設定1と比べて内・外軌脱線係数の最大値・平均値がさらに下が キーワード レール塗油器,内軌レール塗油手法,横圧,脱線係数,輪重・横圧測定 連絡先. 〒110-8614 東京都台東区東上野 3-19-6 東京地下鉄(株)TEL 03-5489-9950 FAX 03-3837-7176. ‑239‑.

(2) 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑120. 1.2. り,外軌側は最大 0.87,平均 0.39 に,内軌側は最大 0.66,平. 0.1. 0.2. 1.2. A社 B社 C社. 外 1.0 わせて塗油間隔を短くすることが横圧低減に効果的といえる. 軌 0.8 側 4.レール/車輪接触位置の調査と考察 脱 0.6 線 0.4 設定1の塗油パターンでは,塗油による効果の表われ方が 係 数 0.2 車両の種類によって大きく異なった.そこで,マーカーによ. 0.5. 0.6. 0.7. 0.8. 最大1.01. 平均0.57. 最大0.70. 平均0.56. 0.0. りレール頭頂面上の車輪走行位置を調査したところ,A社と. 0.1. 0.2. 0.3. 0.4. 0.5. 0.6. 0.7. 0.8. 内軌側脱線係数. B・C社とで車輪の走行位置が異なることがわかった(図-. 図-3 設定1の内・外軌脱線係数. 7) .内軌塗油器の油吐出口はフィールドコーナー(FC)側. 油や,レール頭頂面中央部から油を吐出させるなど,塗油の. 0.4. 図-2 変更前の内・外軌脱線係数. 圧が低下している(図-6).これより,列車本数の増加に合. 異なる塗油方法を考案する必要がある.例えば車上からの塗. 0.3. 内軌側脱線係数. 油間隔が短い設定2では,8 時前後を含め全ての車両で外軌横. 一様な塗油効果を与えるためには,現在のレール塗油器とは. 最大0.71. 平均0.60. はレール/車輪の潤滑状態が悪くなると考えられる.一方,塗. の効果が大きかったものと考えられる.全ての車両に対して. 平均0.62. 0.0. い(図-5) .この結果から,列車運行本数が増加する時間帯. であるため,FC側に近い部分を走行するA社車両には塗油. 最大1.08. A社 B社 C社. 外 1.0 均 0.44 となった(表-2) .設定2では,走行する3社の車両 軌 0.8 側 全てで脱線係数の低下が明瞭に認められた(図-4) . 脱 0.6 0.4 塗油方法が設定1の場合における外軌横圧の時刻変化を見 線 係 0.2 ると,朝ラッシュの 8 時前後で特にB社車両の外軌横圧が大き 数. 1.2. A社 B社 C社. 外 1.0 軌 0.8 側 脱 0.6 線 0.4 係 数 0.2. 最大0.87. 平均0.39. 方法を多角的に考える必要がある.. 最大0.66. 平均0.44. 0.0 0.1. 0.2. 0.3. 0.4. 0.5. 0.6. 0.7. 0.8. 内軌側脱線係数. 5.まとめ. 図-4 設定2の内・外軌脱線係数. ①塗油器の吐出間隔と吐出時間の調整により,効果的に横圧 と脱線係数を低減できることが確認された. ②列車運行本数の増加に応じて横圧も増加するため,塗油器 の吐出間隔は列車本数で管理することが望ましい. ③全ての車両に対して一様に塗油ができるような塗油方法を. 40. 外 軌 30 側 横 20 圧 10 kN 0 5:00. 現行の塗油器に限らず多角的に考える必要がある. B・C社車両走行位置 (太点線) 約25mm 約25mm. FC側. GC側. 塗油器 先端部分. 8:00 11:00 14:00 17:00 20:00 23:00. 測定時刻. 図-5 設定1の外軌横圧時刻変化 40. 油吐出口 約 18mm. A社 B社 C社. 外 軌 30 側 横 20 圧 10 kN. 約32mm A社車両走行位置 (太実線). A社車輪形状 B・C社車輪形状. 図-7 車輪の走行位置調査結果. 0 5:00. A社 B社 C社. 8:00 11:00 14:00 17:00 20:00 23:00. 測定時刻. 図-6 設定2の外軌横圧時刻変化. 参考文献 1)桜庭:地下鉄におけるレール塗油,新線路,1996.5,pp.16-18 2)武藤ほか:地下鉄における新たなレール塗油手法の検証(その2),土木学会第 61 回年次学術講演会概要集, 4-236,2006.9. ‑240‑.

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