可搬型レール波状摩耗モニタリング装置の開発 鉄道総合技術研究所
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(2) 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑111. い、その大きさで波状摩耗の有無を判定する。レベル化. この位置でキロ程補正が行われる。. 処理の利点としては、軌道検測波形のように連続波形で. なお、この場合、曲線半径や列車速度によって、ヨー. 表示でき、かつ処理アルゴリズムによりデータ圧縮が可. 角速度の出力感度が異なるので、若干の位置ずれが生じ. 能となることである。. る場合がある。また、曲線がほとんど存在しない区間で. 図 3 に、内軌波状摩耗発生区間における、レール削正. は、検知する曲線の間隔が広くなるため、キロ程補正の. 前後のレベル波形を示す。レール削正を行われた半径. 精度が低下する欠点を有している。しかし、波状摩耗が. 300m の曲線では、レール削正後に約 10dB 小さくなって. 発生するような急曲線区間においては、精度良くキロ程. おり、削正の効果が確認できる。また、半径 350m の曲. 補正ができる。さらに、車内騒音で継目による衝撃音を. 線では、波状摩耗の存在は認められるが、進行は見られ. 検知し、レール台帳を用いてキロ程補正を行うことで、. ない。. さらなる地点照合の精度向上が可能である。. 図 4 に、通過トン数で約 200 万トン通過前後のレベル 波形を示す。半径 250m の曲線では、波状摩耗の進行は 小さいが、複心曲線である半径 300m の曲線では著しく 進行していることが確認できる。. 図 5 曲線検知によるキロ程補正の例 5.まとめ. レール削正. 開発した可搬型レール波状摩耗モニタリング装置の特 徴は以下のとおりである。. 300m. (1)波状摩耗検出. 図 3 レール削正前後のレベル波形の例. ・内軌波状摩耗発生区間のパワースペクトル密度で、波 長約 15cm 程度のピークが確認できた。 ・測定データを、バンドパスフィルタ処理後、レベル化. 300m. 処理することで、波状摩耗発生区間の検出や進行度合 いが確認できた。 (2)距離化手法. 図 4 レベル波形による波状摩耗の進行. ・GPS 速度信号によって、測定データを距離化すること 4.測定データの距離化手法 4.1 距離サンプリング化. が可能である。 3). ・曲線検知によって、キロ程補正が可能である。. 可搬型のモニタリング装置の開発に当たっては、前述 したように速度発電機パルス信号に頼らない等距離サン. 参考文献. プリング化手法を開発する必要がある。GPS 速度信号で. 1) 須永陽一,井出寅三郎,金尾稔:軸箱加速度を活用し. は、等距離サンプリングの信号を直接得ることができな. た短波長軌道狂いの管理手法,鉄道総研報告,Vol.9,. いが、この列車速度を積分すると移動距離となるので、. No.2,pp.35-40,1995.. この関係を用いて、測定データを距離化した。 4.2 キロ程・データ番号対照手法. 2) 田中博文,猿木雄三,清水惇,芳賀昭弘,福山幹康:. 3). 車上測定による波状摩耗モニタリング手法,鉄道総研. 実際の線路キロ程は、重キロ区間や断キロ区間があり. 報告,Vol.24,No.12,pp.35-40,2010.. 不連続である。そのため、距離サンプリング化されたデ. 3) 田中博文,猿木雄三,芳賀昭弘,福山幹康:可搬式軌. ジタルデータのデータ番号と、地上のキロ程との対照を. 道状態モニタリング装置のための車上測定データ距離. 行う必要性がある。本研究では、ジャイロによるヨー角. 化手法,J-RAIL2010,pp.337-340,2010.. 速度によって曲線を検知し、既知の曲線情報と照合する. 4) 猿木雄三,田中博文,芳賀昭弘,福山幹康:車内騒音. 手法を検討した。図 5 に、曲線検知によるキロ程補正の. を用いた波状摩耗検出・評価システム,日本鉄道施設. 一例を示す。図中の▼印が曲線を検知した箇所であり、. 協会誌,Vol.49,No.3,pp.33-36,2011.. ‑222‑.
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