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組 織 檢 査 法 の 物 化 學 的 研 究(承 前) 岡 山 醫 科 大 學 解 剖 學敎 室

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Academic year: 2022

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(1)組 織 檢 査 法 の 物 化 學 的 研 究(承 前) 岡 山 醫 科 大 學 解 剖 學敎. 關 B.膠. 正. 細 胞 の銀 黒. 次. 胞 よ り も密 構 の 組 織 部 分 に は ブ ロム 銀 の 沈 澱. 膠 細 胞 自 己 は 硝 酸 銀 を も ア ンモ ニ ア 性 銀 を も還 元 しな い.そ. 室. の銀黑 に は 外 か ら強 力 な 還. が 少 く且 つ 銀 微 粒 子 が 十 分 大 と な る に は 構 造 間 隙 が 狭 過 ぎ,ま. た反對 に それ等 細 胞 よ り も. 元 藥 を作 用 さ せ る 必 要 が あ る.染 色 法 か ら推. 疎 構 の 部 分 は よ く洗 はれ る た め ブ ロム 銀 が 生. 定 せ られ る構 密 度 順 は,髓. じ難 い.結. 組 胞 の 胞 形 質>線. 鞘>細 胞 核>神. 經. 維 大 膠 細 胞 の 胞 形 質>形. 質. 大 膠 細 胞 の 胞 形 質>Hortega,氏. 細 胞 の胞 形. 質>稀 突 起 膠 細 胞 の 胞 形 質>神. 經 軸 索>網. 質. 細 胞 また は稀 突起 膠 細 胞 と云ふ こ. と に な る. 次 にCajal氏. 法(1925)はHortega氏. 細胞. と大 膠 細 胞 を銀黑 し,即 ちRio‑Hortega氏. 線維>膠 原 線 維 で あ る. 1.. Hortega氏. 局 金 屬 銀 の 最 も多 く沈 着 す る の は. 膠 細 胞 を現 は す 塊 片銀黑.. 先 づ 組織 を. よ りもやや 密構 の組織 成 分 を現 す も の で あ. ホ ル マ リ ン溶 液 で 固 定 し,硝 酸 銀 溶 液 に 漬 け,. る.や. 次 に強 い 還 元 藥 を 作 用 させ る と,美. ム ア ン モ ン を加 へ,な. し くは な. 法. は り固 定 液 な る ホ ル マ リ ン 溶 液 に ブ ロ ほ ア ンモ ニア性 銀液 に. いが 線 維 大 膠 細 胞 等 が黑 く現 れ る.膠 細 胞 を. は ピ リヂ ン を加 へ る.甚. 銀黑 す る と き の 固 定 液 は か く水 溶 液 に 限 る.. は ブ ロム 銀 の 沈 澱 が 生 じ難 く,ま た 著 し く疎. も しア ル コ ー ル 等 の 非 水 液 を 用 ひ る と,組 織. 構 の 部 分 に は 一 旦 ブ ロム銀 沈 澱 が 生 じ て も,. の構 造 が 一 般 に 密 とな り,膠 細 胞 は 銀黑 せ ら. や が て 切 片 を 加 温 す る 間 に ア ン モJア. れ ず して,疎 構 の神 經 原 線 維 が 銀黑 せ られ る. ヂ ン に 溶 さ れ て 去 り,結 局 ホ ル マ リン に よ り. に 適 當 と な る.反 對 に ホ ル マ リン溶 液 に組 織. 還 元 し出 さ れ る 金 屬 銀 は 主 にHortega氏. を 膨 化 し疎 化 す べ きべ ロ ナ ー ル ソ ー ダ,ア. ン. 胞 の ブ ロ ム 銀 に 沈 着 す る.加 温 を長 く績 け れ. チ ピ リン等 を 加 へ て お く と線 維 大 膠 細 胞 の 銀. ば ブ ロム 銀 が な ほ 密 構 の 大 膠 細 胞 に 生 じ,. 黒 が 減 じ,そ れ よ り も密 構 の 小 な る 膠 細 胞 の. Hortega氏. 核 等 が 強 く現 れ る.. ン還 元 の と き 大 膠 細 胞 が 最 も よ く銀黑 す る結. 2.. 膠 細 胞 を現 す 切 片 銀黑.. tega氏 法(1921)はHortega氏 膠 細 胞 を よ く現 す.こ. 先 づRio‑Hor‑. だ 密構 の組 織 部分 に. と ピリ. 細. 細 胞 か ら は 溶 出 し,次 に ホ ル マ リ. 果 と な る.. 細 胞 と 稀 突起 C.. の 法 で は 固定 液 な る ホ. ル マ リ ン溶 液 に ブ ロム ア ン モ ン を 加 へ,ブ. ロ. 神 經 原 線 維 に も銀 塩 に對 す る還 元 力 が な い. ム ア モ ン は 密 構 の 組 織 部 分 ま で 侵 入 す る.切. か ら,や. 片 をア ン モ ニ ア性銀 溶液 に入れ る前 にア ンモ. が あ る.. ニ ア 水 を 通 す の は ,組 織 を 軟 化 し,Hortega. 神 經 原 線維 の銀 黒. 1.. は り外 か ら還 元 劑 を作 用 させ る 必 要. 神 經 原 線 維 を現 す 塊 片銀黑.ホ. ルマリ. 氏 細 胞 と稀 突 起 膠 細 胞 よ り も密 構 の 組 織 部 分. ン に 固 定 した 組 織 塊 片 を水 洗 し,硝 酸 銀 溶 液. の構 造 聞 隙 を潤 び た 膠 質 で 充 して 銀 溶 液 を 一. に 漬 け,強. 層 入 りに く くす る た め で あ る.銀 液 は ブ ロム. 經 原 線 維 が 銀黑 せ ら れ ず して,そ. ア ン モ ン と會 して ブ ロ ム 銀 の 沈 澱 を作 り,後. 構 の 線 維 大 膠 細 胞 や神 經 細 胞 の 胞 形 質 等 が 現. に 銀 液 を ホ ル マ リ ンで 還 元 す る と き 生 ず る金. れ る.し. か る に 固 定 液 に ゼ ラチ ン を加 へ て お. 屬 銀 は この ブ ロ ム銀 の 沈 澱 の 上 に 多 量 に 沈 着. け ば,こ. れ が 一 般 に 組 織 成 分 の 構 造 間 隙 を充. す る.し か る にHortega氏. す か ら,そ の 密 構 度 を增 す結 果 とな り,疎 構. 5. 細 胞 と稀 突 起 膠 細. 力 な 還 元 藥 で 還 元 す る場 合 に は 神 れ よ り も密.

(2) 136. 關. 正. 次. で あ つ た神 經 原 線 維 が 今 や 銀黑 に 好 適 の 密 度. 酸 銀 溶 液 か ら 出 して ホ ル マ リ ン溶 液 に 入 れ れ. を 持 つ や う に な る.. ば,ホ. 神 經 原 線 維 を 美 し く現 す に は,組. 織塊片 を. メチ ル ア ル コ ー ル,エ チ ル ア ル コ ー ル,ま た は ヂ オ キ サ ン‑プ ロピ ル ア ル コ ー ル 等 の 非 水 液 に 固 定 す るが よい.組. ル マ リン が 組 織 に 入 る と 同 時 に,硝. 酸. 銀 が 組 織 の 最 も疎 構 の 部 分 か ら 出 始 め る.適 當 の と き 切 片 を ア ンモ ニ ア 性 銀 溶 液 に移 す と 液 内 に 金 屬 銀 が 發 生 す るが,こ. れ は特 に 同時. 織 が 收 縮 し,諸 成 分 の. に で き る 酸 化 銀 の 沈 澱 に 沈 着 す る.し か る に. 構 造 が 密 と な り,神 經 原 線 維 の 密 度 が 銀黑 に. 最 も疎 構 の 組 織 部 分 か らは 既 に 硝 酸 銀 が 溶 出. 最 適 と な る.. し て 居 る か ら,酸 化 銀 の で き る緑 が な く,酸 化. Bielschowsky氏. 塊 片 銀黑 法 で は 固 定 せ ら. れ た 組 織 塊 片 を 長 くア ル カ リ性 の ピ リヂ ン, 次 で 水 に て 處 理 す るが,こ. 銀 は そ れ に 次 で 密 構 の神 經 原 線 維 に で き,從 つ て こ こが 發 生 銀 の 沈 着 に よ つ て黑 く な る.. れ は 組 織 物 質 を軟. しか る に神 經 原 線 維 よ り も 密 構 の 部 分 は ア ン. 化 し,そ の 構 造 間 隙 を潤 び た 膠 質 で 充 して ゼ. モ ニ ア 性 銀 の 侵 入 に も,銀 微 粒 子 の 發 達 に も. ラチ ン を加 へ た と 同樣 の 結 果 と す る た め で あ. 不 適 當 で あ る.原 法 に は ホ ル マ リ ン を 稀 釋 す. る.. る に 井 水 を 用 ひ よ と あ るが,こ. 2.. 神 經 原 線 維 を現 す 切 片銀黑.O.Schul. れ は ホル マ リ. ン 溶 液 の 酸 性 を 中 和 す る た め で,經. 驗 に よれ. tzeの 苛 性 ソー ダ銀 法 に て は 濃 厚 な 苛 性 ソ ー. ば 稀 釋 後pHが6.6‑6.8で. ダ を作 用 さ せ る.組 織 の 諸 成 分 は 強 く軟 化 し,. 果 が 最 も良 い.そ. 構 造 間 隙 が 膠 質 で 充 填 せ られ る け れ ど も,物. が 弱 過 ぎ た り,酸 性 が 高 か つ た りす れ ば 役 に. 質 に 乏 し く且 つ 疎 構 の 神 經 原 線 維 は その 影 響. 立 た な い.適 當 な 井 水 を得 難 い と き に は 炭 酸. を受 け る こ とが 少 く,依 然 銀黑 せ られ る に 好. 石 灰 の 粉 末 を 過 剩 に 加 へ た ホ ル マ リ ン を蒸 溜. 都 合 の 状 態 に 止 ま る. Bielschowsky氏 切 片 銀黑 法 で は 切 片 を 先. 水 で 薄 め て 用 ひ るが よ い.そ. づ 硝 酸 銀 溶 液 に 入 れ,次. れ で あ る か ら 井 水 も緩 衝 力. のpHは. ほぼ. 6.8で あ ら う.. に ア ン モ ニア 性 銀 溶. D.. 液 に 移 し,次 に ホ ル マ リ ンで 還 元 す る.組 織 内 の 硝 酸 銀 とア ン モ ニ ア性 銀 溶 液 が 會 へ ば 酸 化 銀Ag2Oの. あ る と き銀黑 の 結. 沈 澱 が 生 じ,こ れ は 初 め は 疎 構 の. と こ ろ に も密 構 の と ころ に も あ るが,時. 綱質線維の銀黒. 網 質線維 と格子線維 は組織 内 で最 も疎構の 成分の‑で あ り,構密度は,膠 細胞の胞形質>. とと. 神經軸 索>網 質線維 と格子線維>膠 原線維の. も に神 經 原 線 維 よ りも疎 構 の と こ ろ の も の は. 順であ る.從 つて網質線維 と格子線 維は大體. 溶 出 す る.最 後 に還 元 藥 に よ り神 經 原 線 維 内. 神經軸 索に對 する銀黑 法で現 され る.但 し組. の 酸 化 銀 は 還 元 せ られ て黑 くな り,そ れ よ り. 織 を特 に非水液 で處理 した りパ ラフインに固. も密 構 の と こ ろ で は 構造 間 隙 が 狹 過 ぎ,銀. 定 した りして構密度 を增 し,ま た過マンガン. 微. 粒 が黑 くな る ほ ど の 大 さ に 發 達 し得 な い. Glos‑Schultze氏. 法 に て は 上法 と 異 り,切. 片 を 先 づ 硝 酸 銀 で,次 て,ア. に ホ ル マ リンで處 理 し. ンモ ニ ア性 銀 溶 液 に 入 れ る.切. 片 を硝. 酸 カ リと蓚酸 を用 ひて軟 化 し潤 び させ,な ほ 大分子 で水和水 を持 ち,強 い還 元力を有 する タンニン酸 を利 用するな どの手技が行 はれ る ことが あ る.. ⅩⅠ. 細 胞 と 細 胞 間 質 の 電 荷 の 測 定 相接 する固體 と液體 の間 の電位の總 差を熱. 位(ζ‑電 位)と 呼 ぶ.膠 質 化 學 に て 重 要 な の は. 力學的電 位(ε‑電位)と 呼び,液 體 の うち固體. 後 者 で,帶. に附着 して動かぬ層 とその外 にあつ て動 き得. ふ の で あ る.. る層(電 氣2重 層)の 間の電位差 を電氣運 動電. 電 性 や 電 荷 は 通 常 これ に 就 い て 云. 原 形 質 は 電 荷 の 異 る 多 くの 分 子 と微 粒 子 の 6.

(3) 組織檢査 法の物化學的研究. 137. 集 合 體 で あ つ て,そ の 等 電 點 も實 は 點 で な く,. め,な ほ 免 疫 體 は γ‑グロ ブ リン の み に 含 ま れ. 區域 と呼 ぼ れ るべ き で あ ら う.ま た 嚴 密 に 檢. る こ と を知 つ た.. す れ ば,原 形 質 に2‑3の. 等 電 點 の見 出 され る. こ とも あ る筈 で あ る.. 電 氣 泳 動 は 顯 微 鏡 下 に載 せ ガ ラ ス の 上 の 液 層 で 觀 察 す る こ と もで き る.こ れ に も種 々 の 装 置 が あ る が,比. A.. 電氣泳動による電荷の測定. ガ ラ ス の 上 に厚 さ0.4‑0.5mmの. 巨視 的 に簡 單 に電 氣 泳 動 を 觀 察 す る に は Iscovesco(1910)の. 装 置 が よ い.こ れ は 大 體. 迂 曲 した 硝 子 管 で あ つ て,全. 較 的 簡單 なの は 大 な る載 せ. 長 約1m,細. 胞. 板4片. 細長 い硝 子. を附 着 させ て 長 さ6cm,幅2cmの. 長. 方 形 の 池 を 作 り,血 球 等 の 細 胞 を見 る場 合 に は これ に0.9%食. 塩 を充 し,次. に2の. 大形 の. を檢 す る場 合 に は 内 に 體 液 と等 滲 透 壓 を 有 す. 甘 汞 電 極 管 の 嘴 端 を 池 の 兩 端 に 浸 し,100‑. る9.5%庶. 150ボ ル トの 電 源 か ら3.5‑5ミ. 糖 ま た は5.5%葡. 萄 糖 溶 液 を 入 れ,. リア ン ペ ア の. 管 の中 央 部 に は 細 胞 を加 へ て 液 を懸 濁 さ せ て. 電 流 を通 ず る.厄 介 な の は 載 せ ガ ラ ス に 沿 つ. お き,管 の 兩 端 に 白 金 電 極 を 漬 け て100ボ. て 陽 極 に 向 ふ 液 流 で,も. トの電 源 か ら電 流 を通 ず れ ば,細. ル. し被 ひ ガ ラ ス を 用 ひ. 胞 は 陽極 に. れ ば 液 が な ほ これ に 沿 つ て も陰 極 に 流 れ る.. 向つ て 移 動 し,負 に帶 電 す る こ と を 示 す.こ れ. か くて 液 が 陰 極 の 方 に 溜 り,水 壓 が 高 ま れ ば,. 等 の装 置 で液 に電 解 質 が 多 く混 じて 居 れ ば,. ガ ラ ス面 か ら遠 い と こ ろ に 逆 に 陽 極 に 向 ふ 流. 例 へ は 液 が0.9%食. れ が 生 ず る.v.Smoluchowsky(1921)に. 塩 溶 液 で あ る と,電. 氣泳. 動 の 速 さが 大 い に 減 じ,細 胞 はむ しろ 重 力 に. よる. と,載 せ ガ ラ ス と被 ひ ガ ラ ス の 間 の 液 の 厚 さ. よつ て 管 底 に 沈 降 す る か ら泳 動 の 觀 察 は 困 難 をdと. で あ る.. 細胞 の浮遊液で な くて膠質の場合に電流 を. す れ ば 底 か ら 測 つ て,d(1/2±1/. =0.211dと0.789dの. 12). とこ ろ に 兩 方 向 流 の境. 通 じ,泳 動 し來 る 部 分 を 分 離 す る こ と はMi. が あ り,水 が 動 か ぬ か ら こ こ で 眞 の 電 氣 泳 動. chaelisを 始 め 人 々 に よ り種 々 の 装 置 を 以 て. の 速 さ が 測 られ る と云 ふ.し. 行 は れ た が,電. を 多 く含 めば 液 流 が 弱 ま り,水 の 動 か ぬ 層 は. 極 に於 ける電 氣 分 解 の 影 響 を. 避 け る こ とが 常 に 考 慮 せ られ た.な. ほ着 色 し. た 物 質 の 泳 動 状 態 は よ く見 え る け れ ど も,無. か し液 が 電 解 質. ガ ラ ス面 に 近 づ く こ と を 注 意 した い.そ 0.9%食. こで. 塩 内 に て 泳 動 を見 る 場 合 に 實 地 上 便. 色 の 物 質 の と き は 光 屈 折 率,吸 收 ス ペ ク トル,. 利 な の は 液 に 家 兎 の 赤 血 球 を加 へ て お く こ と. Tyndall散. で,こ. 光 等 の 觀 察 に よ らね ば な ら な い.. 古 くToepler(1866)は. 光 束 が 進 行 し集 光 レ ン. ズ を通 つ て 遮 光 板 に 結 像 す る途 中 に,周. りよ. の 赤 血 球 は0.9%食. 塩 内 に て殆 ど電 荷. を持 た ず 電 氣 泳 動 しな い か ら,こ れ を基 準 と して 液 中随 意 の と こ ろ で 被 檢 物 體 の 速 度(家. り も屈 折 率 の 大 な る 物 體 を適 當 に 置 け ば,そ. 兎 赤 血 球 と の 速 度 差)を 求 め る こ とが で き る. こで 屈 折 せ られ た 光 は 遮 光 板 を 外 れ て そ の 後. の で あ る.速 度 は 微 粒 子 の 電 荷 に 關 係 し,そ. に 置 か れ た 衝 立 を照 す こ と を 利 用 し,僅 か の. の 大 小 と形 に は 殆 ど 關 係 しな い.̀. 屈 折 率 の 差 を見 出 す こ とが で き た.こ. れ を轉. 電 氣 泳 動 法 に て 知 り得 た2‑3の. 事 實 を擧. 出 觀 察Schlierenbeobachtungと 云 ふ.Tise lius(1937)は この 轉 出 法 を 應 用 して,血 液 に. け れ ば,. 種 々 の 泳 動 速 度 の 成 分 の あ る こ と を 見,速. 類 に低 く,混 食 類 の もの は 中 間 に あ り.詳. い. も の は ア ル ブ ミ ン,遲 い もの は グ ロ ブ リ ンで,. 1.. 赤 血 球 の 負 電 荷 は 肉 食 類 に 高 く,草 食. くは,熊,犬,猫>大黑. し. 鼠,二 十 鼠,山 羊>人>. グ ロ ブ リンが α,β,γ(詳し くは な ほ δ)に 分 け. 猿>半. られ,α‑β‑グ ロ ブ リ ンは 等 電 點 が 大 體5.1に. ま た 胎 兒 の 赤 血 球 は 成 人 の もの に比 して 負 電. あ つ て 比 較 的 負 電 荷 が 高 く,ま た γ‑グロ ブ リ. 荷 が 高 い.. ン もの は6.0に 7. あ つ て 負 電 荷 が 低 い こ と を確. 2.. 猿,天 竺 鼠,豚,牛>家. ま た 負 電 荷 は,リ. 兎 の 順 で あ る.. ンパ 球,線. 維 細 胞>.

(4) 138. 關. 正. 次. 單 核 球,特 殊 白 血 球(中 好 性 と僞 エ オ シ ン 好 性. ン,エ. デ ス チ ン,ゲ. 白 血 球)>組. ブ リ ン に つ き 同 法 を試 み る に,夫. 織 球>網. 内 系 細 胞 の 順 で,こ こ で. ラ チ ン,カ. ゼ イ ン,フ イ 々大 體 等値. は 動 物 種 に よ る 差 が あ ま り な い.組 織 球 と特. が 得 られ る か ら,こ れ 等 物 質 の 場 合 に は 同 法. 殊 白 血 球 は 變 性 す れ ば 著 し く負 電 荷 を增 す.. に 信賴 で き る,. 熱,ホ. ル マ リ ン,Orth氏. リ ンパ 球>特. 殊 白 血 球>組. 液 で 固 定 した 後 も,. 但 し同 法 は 甚 だ 密 構 で あ る か又 は 類 脂 質 や. 織 球 の 順 は 變 らな. 〓 に 富 む 物 體 で は む つ か し く,前 の 場 合 は 染 料 が 構 造 間 隙 に 入 り難 く,後 の 場 合 は 多 くは. い.. 3.. 細 菌 の 電荷 は その種 類 の異 るに随 つ て. 物 體 が や は り密 講 で あ る の と染 料 が 屡 ば 靜 電. 異 る.負 電 荷 の 強 い 細 菌 に 免 疫 血淸 が 加 は れ. 的 に 極 性 吸 着 す る ほ か にvan. ば,そ. 子 間 力 に よ つ て 強 く物 體 に 結 合 す る か ら で あ. の 電 荷 の 強 く下 る こ とが 多 い.. る.例 B.. 染 色 に よ る等 電 點 の 測 定. へ ば 結 核 菌,レ. 勿 論,ブ. 水 素 イ オ ン 濃 度 の 階 段 的 に 異 る1列 の 染 料. der Waals氏. 分. チ チ ン,紳 經 の 髄 鞘 は. ドウ菌,淋 菌,靈 菌,大 腸 菌,糸 粒 體 に. て も正 確 な 測 定 は 不 可 能 で あ る.固. 定 し乾 燥. 溶 液 で 蛋 白 質 を 染 め る と,酸 性 染 料 の 場 合 に. した 赤 血 球 の 場 合 に は 染 色 前 に これ を 水 に 暫. は 一 般 に 水 素 イオ ン濃 度 が 低 い と き 染 りが わ. くつ け て 潤 び さ せ ね ば 正 し い 値 が 得 ら れ な. る く,そ れ が 高 い ほ ど よ く染 る の で あ るが,常. い.. に 同 じ割 合 に增 す の で な く して,各. 蛋 白質 は. 夫 々 一 定 の 水 素 イ オ ン の 濃度 の と こ ろ で急 に 染 りを增 す.ま. 次 に 染 色 に よ り等 電 點 測 定 法 に て 知 り得 た こ と を摘 記 す れ ば, 1.. た塩 基 性 染 料 の 場 合 に は 一 般. 固 定 せ られ た 細 胞 の 胞 形 質 の 等 電 點 は. に逆 に水素 イオ ン濃 度が 低 い と き に よ く染. 多 くはpH. り,水 素 イ オ ン 濃 度 を增 せ ば,各. 3.S‑4.2に. 蛋 白質 は 上. 4.6‑5.0に あ る.一. あ り,核 形 質 の もの は 般 に未 分 化 の胎 生期 細胞. 記 の 水 素 イ オ ン濃 度 の と ころ で 急 に 染 りを 減. や損傷 後に再 生 しつつあ る細胞の胞形質は構. ず る.而. 密 度 が 小 で,變. して 物 質 が 純 で あ る ほ ど,こ れ 等 の. 染 色 の 強 さ の 變 化 が 急 で あ る.か. か る染 色 の. 急 變 は 蛋 白 質 の 電 荷 が 符 號 を負 か ら正 に 變 へ る た めで,即. ち こ こ に そ の 等 電 點 また は 等 電. 區 域 が あ る の で あ る. こ の 實 驗 は 最 初 にLoeb. (1919)に. にPischinger. が,老. (1926)が. 組. 2.. の. 方 法 に よ り等 電 點 が よ く判 つ て ゐ る ヌ ク レ イ. ⅩⅡ. 細 A.. 胞. 生 染 の 一般 理 論. 細 胞 の 生 染 に は染 料が 細 胞 内 に浸 入す る こ. 化 して 水 分 を減 じた 細 胞 に は 等 電pH. 膵 細 胞 の 胞 形 質 は 最 も 強 く負 に 帶 電. し,肝 細 胞,小 細 胞,腱,心 3.. 織 切 片 に て 酸 性‑と 塩 基 性 染 料 を用 ひ て そ の 諸 成 分 の 等 電 點 を 求 め る こ と を 始 め た.他. が 低 く,即 ち 負 電 化 が 高 い. 値 が 高 く,即 ち 負 電 荷 が 低 い 傾 向 が あ る. よつ て ゲ. ラチ ン に つ き塩 基 性 染 料 な る 中 性 赤 と硝 酸 銀 で 行 は れ た が,後. 致 し て 等 電pH値. 化 し易 く,移 動 し易 い の に 一. 腸 上 皮 は こ れ に 次 ぎ,尿. 筋,骨. 格 筋 は 弱 く帶 電 す る.. 炎 症 滲 出液 の 非細 胞 成分 は 負 に帶 電 す. るが,炎 症 が增 強 す る に つ れ て 電 荷 を 減 じ,治 癒 期 に 入 れ ば 更 に 減 ず る.. の. 生 a). 染 染 料 の 類 脂 質 溶 性.類. る染 料,即. 脂 質 に よ く溶 け. ち 無‑ま た は 弱 極 性 の もの が 細 胞. と と,そ れ が 細 胞 内 に 變 化 せ ず して 滞 溜 す る. に 入 り易 い こ と はOverton(1900),. こ とが 必 要 で あ る.. stein(1902)等. 1.. 染 料 の 細胞 内へ の 侵 入 は次 の性 質 に 關. 係 す る.. 細管. Nieren. の 實 驗 に て 明 か で あ る.し. か. し類 脂 質 に 全 く溶 け な い 染 料 も細 胞 側 の 事 情 に よ り よ く細 胞 に 入 り得 る.そ. の好 例 は尿 細 8.

(5) 組織檢査法の物化學的研究. 管 細 胞,網 内 系 細 胞,組 b) 染 料 の 分 散 度.分. 織 球 で あ る. 子 また は微 粒 子が 小. 3.. 139. 細 胞 の 染 料 攝 取 は 次 の 場 合 に よ く行 は. れ る.. で あ る ほ ど,細 胞 表 面 の 形 質 ゲ ル 層 を通 り易. a). い.こ の こ と は大 小 分 子 の 糖 類 等 で よ く證 明. ば,類. せ られ る.し か し小 分 子 の 染 料 は 屡 ば 電 氣 化. b). 細 胞 表 面 の形 質 ゲル層 が 類 脂 質 に富 め 脂 質 溶 性 の 染 料 を通 しや す い. 細胞 表 面 の形 質 ゲル層 は疎 構 廣 孔 で あ. 學 的 に 有 力 で あ り,そ れ が 酸 性 染 料 だ と形 質. る ほ ど 染 料 に 對 し透 過 性 が 大 な る 理 で あ る.. ゲ ル 層 と 同 じ符 號 に 帶 電 す る か ら遠 ざ け られ. しか し尿 細 管 細 胞,網. る.こ れ は赤 血 球 で 證 明 せ られ た. c). 染 料 の 電 荷.細. 織 球等 は. 大 な る 分 子 や 微 粒 子 を も取 り,後2者. 胞 の 主 成分 は負 に帶 電. す るか ら,Hober(1909)が. 内 系 細 胞,組. 見 た や うに,正 に. 物 體 の 胞 食 さ へ も行 ひ,著 c). は粗 大. しい 例 外 で あ る.. 細 胞 の表 層 も内 容 も主 と し て 負 帶 電 の. 帶 電 す る塩 基 性 染 料 が 生 染 し,負 に 帶 電 す る. 物 質 か ら成 るか ら,既. 酸 性 染料 が 生 染 しな い こ とが 多 い.し. 則 に從 ひ,塩 基 性 染 料 が 生 染 し,酸 性 染 料 が. か し塩. 述 の 如 くHober氏. 法. 基 性 染料 も強 極 性 で 電 氣 化 學 的 に あ ま り有 力. 生 染 しな い と とが 多 い の で あ るが,尿. で あつ て,細 胞 の 表 面 に 沈 着 す れ ば 却 つ て 入. 皮,網. り難 く,ま た そ こ を害 す れ ば 生 染 で な く死 前. く も後2者. の超 生 染 が 起 る.し か る に 胞 形 質 に よ り易 く. せ られ て 居 り,從 つ て 塩 基 性 染 料 の ほ か に 酸. 分子が微 に凝結 し,又 は電荷轉換 して電 氣化. 性 染 料 を も あ ま り困 難 な く取 り得 る もの と 思. 學 的 に 甚 だ 無 頓 着 に な る こ とが で き る 染 料 は. は れ る.伺. 細 胞 表 面 の 形 質 ゲ ル 層 を 易 く通 り得 る.即. に 富 む こ とに 就 い て は 後 述 す る.. 尿 細 管 細 胞,網 性 赤,ビ. 内 系 細 胞,組. ス マ ル ク褐,カ. ち. 織 球 に於 け る中. ル ミ ン,ト. リパ ン青. 染料の細胞内滞 溜は次の事情に關係す. る. a). 質 また は そ こ の 物 象 に よ く留 ま る 理 で あ る. 但 し甚 だ 弱‑ま た ば 無 極 性 の 染 料,例. へば ズ. ダン Ⅲ. の他 の. は,中. 性 脂 肪 は 別 と して,そ. 部 分 を 濃 く染 め ず,む. しろ 胞 體 全 般 を薄 く汎. ほ これ 等 細 胞 の 内 部 が 塩 基 性 物 質. る. 細 胞 が 類 脂 質 に 富 ん で 居 れ ば,多. 少強. く類 脂 質 溶 性 の 染 料 は そ れ に 溶 け て 留 り易 い. ダン Ⅲ. れ は 中性 脂 防 に對 す る ズ. 等 の 場 合 を 除 き,一 般 に 染 色 が 薄 い. の で,あ ま りよ く認 め られ ぬ の が 事 實 で あ る. b). 細 胞 物 質 が 侵 入 し來 る 染 料 に 對 して 分. 散 度 を減 ず る や うに 働 き.分 子 を 粗 大 に 凝 結 さ せ れ ば,染. 料 は 細 胞 を 去 り難 い こ と既 述 の. 如 く であ る.. 染 す る. b). は 表 面 の 負 電 荷 の 低 い こ とが 證 明. と 考 へ ら れ る が,こ 類 脂 質溶 性 の 染料 は類 脂 質 に富 む 胞 形. 織 球 は 例 外 で あ つ て,少. 細 胞 の 染 料 蓄 積 は 次 の と き好 都 合 で あ. a). 等 が そ の 例 で あ る.. 2.. 4.. 内 系 細 胞,組. 細管上. 一 旦 細胞 内 に入 つ た染 料 は粗 大 に凝 結. c). 細 胞 物 質 は 殆 ど み な 酸 性 で(こ. れは物. して ゐ る ほ ど長 く細 胞 か ら消 え な い の が 普 通. 質 の 媒 液 が 酸 性 と云 ふ の で な く,物 質 自 已 の. で あ る.. 極 性 を 指 す),負. c). 胞 形 質 に 入 つ て 容 易 に 還 元 せ ら れ ず,. 分 解 せ られ ず,且. つ そ この 物 象 に 電 氣 化 學 的. に 堅 く結 合 す る染 料 が 長 く滯 留 す る こ とは 明 か で あ つ て,例. を 擧 げ る まで も な い.. に 帶 電 す る か ら,正 帶 電 の 塩. 基 性 染 料 と は よ く極 性 結 合 を な す が,負 の 酸 性 染 料 と は 結 合 が わ るい.し 管 細 胞,網. 内 系 細 胞,組. 帶電. か る に尿 細. 織 球等 は 後述 の 如 く. 塩 基 性 物 質 に も富 む か ら 塩 基 性‑の み な ら ず 酸 性 染 料 を も よ く蓄 積 す る の で あ る.. しか し生 染 は か く用 ひ られ る 染 料 の 性 質 に よつ て 決 め られ る の み で な く,染 め られ る ぺ き 細 胞 の 種 類 と状 態 に 關 係 す る.そ は 細 胞 側 で 生 染 の 可 能 を眺 め よ う. 9. こで 次 に. B.. 酸 性 染 料で の兩 生 染 細 胞 の 生 染. 生 染 は 上 記 の 如 く種 々 の 條 件 に よ つ て 行 は れ る の であ る か ら,生 染 の 機 序 に は 簡 單 な通.

(6) 140. 關. 正. 次. 則 が 見 出 せ な い.Overton(1900)とNieren. と組織球は同時に酸性物質 に富む).さ れば こ. stein(1920)の. そ負帶電の酸性染料 も,前 述 の如 く易 く凝結. 類 脂 質 説,Ruhland(1913)の. 超 濾 過 説,Hober(1909)の. 酸塩 基説 は 夫 々. して極性 を減ず るか又は電荷が弱 く且つ吸着. 特 別 の 場 合 に の み 適 用 で き る の で あ つ て,前. し易い性質 を有 して居れば,細 胞表面 にて強. 2説 は 高 等 動 物 の 細 胞 に は 通 せ ず,ま. た後 説. く反撥 せ られ ることな く,ま た一且細胞 内に. 織 球 等 の例 外. 入れば塩基性物質 と相互凝結 をな して顆粒 を. は 尿 細 管 細 胞,網 を 持 つ.こ. 内 系 細 胞,組. れ 等 細 胞 は 酸 性 染 料 に て も塩 基 性. 作 るのであ らう. 注意 すべ きは,胞 形質が塩基性物質 に富む. 染 料 に て も 生 染 す る か ら 兩 生 染 細 胞vital farberisch amPhotere Zellenま た は 簡 單 に 兩. こととその電荷の關係である.電 荷 や等電點. 好 性 細 胞Amphophileと. は胞形質の 負‑と 正帶電の物質の 割合 によつ. 呼 ば れ て よ い.こ の. 細 胞 種 に あ つ て は,染 な る と を 問 は ず,易. 料 は 酸 性 な る と塩 基 性. て 定 ま る もの で あ つ て,決. く凝 結 して 極 性 を減 ず る. 絶 對 量 を 示 す もの で な い.. か(例 へ ば 酸 性 のTrypan‑靑,Carmin,塩 性 のJanus‑緑,中. 性 赤 等),ま. 基. た は電 荷が 弱. く 且 つ 吸 着 し易 い もの(Anilin‑青. 等)は 細 胞. な ほ 注 意 す べ き は,細. して そ の各 物 質 の. 胞が塩基性物質に富. む こ と を 細 胞 内 の ア ル カ リ性 反 應 が 強 い と思 ひ 誤 らぬ こ と で あ る.Bethe(1922)等. は却 つ. に 取 られ て 胞 形 質 内 に 顆 粒 状 に 蓄 積 せ られ た. て 細 胞 の 酸 性 染 料 の 蓄 積 が 細 胞 内 の 酸 性增 加. り,そ こ の 物 象 に 強 く結 合 した りす るが.か. と と もに增 す こ と を 認 め た.そ. の一 理 由は細. か る 性 質 の な い 染 料 は 殆 ど 細 胞 内 に 現 出 しな. 胞 の 塩 基 性 成 分 が 遊 離 して 酸 性 染 料 と結 合 す. い の が 規 則 で あ る.上 記 の 染 料 の 凝 結 と は 水. る に あ る と思 は れ る.. 素 イ オ ン,水 酸 イ オ ン,多 價 イ オ ン,ヌ ィ ン酸,類. クレ. C.. 脂 質 等 で 起 さ れ る も の を 云 ふ.. 酸 性‑と 塩 基 性 染 料 に よ る 生 染 に は,染. 色. 鹽基性染料での生染. 既述の如 く酸性生染染料 は,少. くも兩生染. 像 の 差 異 が 認 め られ る.酸 性 染 料 は 多 くは 胞. 細胞種にては胞體内で胞形質外 に溜 り,出 來. 形 質 内 の 空 胞 に 溜 り始 め,時. と と もに 次 第 に. る顆粒が時 とと もに數 と大 さを增 すのである. を增 す か ら,染 料 蓄 積 な る言 葉. が,塩 基性生染染料は速か に胞體内の既存の. が 最 も よ く當 る.酸 性 染 料 が 最 も美 し く顆 粒. 物象 を染 め る.染め られ る物象 と しては顆粒,. 状 に 蓄 積 せ られ る の は 上 述 の 兩 好 性 細 胞 に 於. 空胞,糸 粒體 の3者 が 主 なものである.. い て で あ る.し か る に塩 基 性 染 料 は 細 胞 内 の 既存 の 物 象 を染 め る の が 常 で ,そ れ に あ ま り. 塩 基性 生染染料 に最 も必要 な性質は陰イオ ンや負帶電の膠質微粒子 に よつて電荷轉換 し. 時 間 を要 しな い.. 又は凝結 し易 いことである.. 數,大 さ,色. こ こに 問 題 は,何 故 に 前 述 の 尿 細 管 細 胞,網 内 系 細 抱,組. 織 球,詳. し くは な ほ 線 組 球,單. 中性赤 とニル青は 易 く電荷 を失つた り符號 を負 に變へた り して細胞 に對 し電氣化學的に. 核 球,肝. 細 胞,卵. Hober氏. 法 則 な る 「塩 基 性 染 料 は 生 染 し,酸. 黄 嚢 上 皮等 に て酸 性 染料が. 甚だ無頓着 となる染料で あ り,ま た ヤーヌス 緑 とビスマル ク褐 は符 號 を 變 へ 難 い けれ ど. 性 染 料 は 生 染 しな い 」 に 從 は ず して 細 胞 に 取 られ 蓄 積 せ られ る か で あ る.生. きた 細 胞 の 電. 氣 泳 動 の 實 驗 に て は 少 く も網 内 系 細 胞 と組 織 球 の 細 胞 表 面 の 負 電 荷 が 著 し く低 い こ とが 知. も,易 く凝結 する染料であつて,細 胞 内の種 々 の物象 によ く吸着す る ことが で きる. 中性赤 とヤ ーヌ ス緑 は夫 々著 しい特徴 を持. ク. ち,珍 重せ られ る塩 基性 生染染料 であ る.中. 用 ひ て固 定 すれ ば 上. 性赤 は好んで物質が 稀簿で多 少類脂質 を含有. 記 の細 胞 種 の胞 形 質 は みな染 色 上 酸 好 性 の塩. す る空胞 を染 めるが,こ れ は 中性赤が比較的. 基 性 物 質 に 富 む こ とが 證 明 せ られ た(單. 沈降 し難 く且つ類 脂質溶性 な るた め で あ ら. られ,ま リ ン酸,三. た 塩 基 沈 降 藥(重 塩 化 酷 酸)を. ク ロム 酸 塩,ピ. 核球. 10.

(7) 組織檢査法の物化學的研究. う.又 ヤ ー ヌ ス 緑 は 甚 だ 稀 薄 な状 態 で 用 ひ ら れ る と,糸 粒 體 を特 に 強 く染 め る.そ は,糸. 粒 體 の 構 密 度 が 大 で,染. 1.. 内 表 面 が 多 く,從 つ て 凝 結 し吸 着 し易 い ヤ ー ヌ ス緑 は これ に 最 も多 量 に 集 る もの と解 せ ら. のわ け. れ る.. め られ るべ き. 其. ⅩⅢ. 塩 基 性 染 料 で 染 め られ た 細 菌 塗 抹 標 本. を30分 間2%モ. リ ブデ ン酸 ア ンモ ン,又 は そ. 他 グ ロ ブ リ ンの 生 ず 場 所 が 問 題 と な るが,同. く電 氣 泳 動 に て 表 面 の 負 電 荷 が 最 も低 く,且 つ染 色 上 内 容が 正 電 荷 な る塩 基 性 物 質 に富 む. 菌 は 甚 だ 褪 色 し難 くな る.こ れ. こ との よ く證 明 せ られ た 網 内 系 細 胞,線 組 球,. 等 物 質 は 酸 化 電 位 が 高 く,且 つ 所 謂 塩 基 沈 降. 組 織 球,次. 藥 で あ つ て 塩 基 性 染 料 と堅 く結 合 す る 性 質 を. らぬ.リ. 持 つ.實 際 は そ の と き ゲ ン チ ア ナ 菫 よ り も フ. の 少 い 細 胞 種 で あ る.. クシ ンが よ く,ま た ア ニ リ ン‑フ ク シ ン よ り も. 塩 基 沈 降 藥(重 ク ロ ム酸,ピ. 三塩 化 酷 酸)を 檢 す る に,網. 組 球,組. 酸 好 性 の 塩 基 性 物 質 に 富 む.單 が 少 くな い.い. ク リ ン酸,. 用 ひ て 固 定 した の ち 染 色 して. 内 系 細 胞,線. 3.. い で 單 核 球 が 先 づ 擧 げ られ ね ば な ンパ 球 や 形 質 細 胞 は この 點 で は 關 係. 細 胞 に 及 ぼ す放射 線 の作 用 研 究 は從 來. 殆 ど レ ン トゲ ン 線,白 金 管 に 收 め た ラヂ ウ ム,. 石 炭 酸‑フ ク シ ンが よい. 2.. じ. モ リ ブ デ ン酸 で 處 理 す. れ よ りよ い の は2%燐 る こ とで,細. 141. 織 球等 は. 核球 に もそれ. ま詳 し く諸 白 血 球 の 基 礎 形 質. ラヂ ウ ム か ら生 ず る ガ ス 體 な る ラ ドン を 用 ひ て 行 は れ て ゐ た が,人 ん に 作 られ れ ば,そ. の身 體 内へ の吸 收 分 布 や. 細 胞 へ の 直 接 作 用 の 觀 察 が 望 まれ る.い. 困 難 で あ るが,島. と,そ の 塩 基 好 性 の 酸 性 物 質 の 含 量 は,リ. ン. 1gに. パ 球>單. 殊. 人 の 健 常 組 織 の1gが. オ シ ン好 性 白血 球>特. 白 血 球(中 好 性‑と 僞 中 好 性 白 血 球)の. 順 で,. ま被. 占 領 地 な る我 國 で は 人 工 放 射 性 物 質 の 人 手 が. (胞 形 質 か ら顆 粒 を 除 い た もの)に 水 就い て云 ふ 核 球>>エ. 工 的 放 射 性 物 質が 盛. 根 縣 池 田鍍 泉 の鑛 渣 は その. ラヂ ウ ム約5×10‑10gを. 10‑12gRa當. 含 み.こ の 量 は. 有 す る 放 射 性 物 質1×. 量 の 約500倍. で,生. 組織 の もは. 單 核 球 と エ オ シ ン好 性 白 血 球 の 間 に は 大 差 が. や 堪 へ る こ との で きぬ1×10‑9‑10‑10gRa當. あ る.ま た 反 對 に 酸 好 性 の 塩 基 性 物 質 の 含 量. 量 に ほ ぼ 當 る.と. の 放 射 性 鑛 渣 を培 地 に 加 へ. の 順 は,單. て 觀 察 す る に,多. くの 病 原 細 菌 の 發 育 を 抑 制. 核 球>リ. ンパ 球>特. オ シ ン 好 性 白 血 球 で あ る.即. 殊 白 血 球>エ. ち一見 強塩 基 好. し,特 に 赤 痢 菌 と チ フ ス菌 に 強 く作 用 す る が,. 性 と ば か り思 は れ る單 核 球 に は 塩 基 好 性 が 勝. コ レ ラ菌 に は殆 ど 作 用 し な い.10%鑛. つ て 居 るが,同. 地 に6月. 時 に これ は 少 か ら ず 酸 好 性 で. もあ る.Tiselius(1937)等. の電 氣泳 動 の實驗. に よれ ば 免 疫 抗 體 は血淸 蛋 白 質 の うち 負 電 荷 の 最 も低 い 〓‑グロ ブ リ ンに あ る.身 體 内 で 〓‑. 11. 菌,四. 間70代. 渣 加培. 培 養 せ ら れ た 緑 膿 菌,大. 腸. 聯 球 菌 は 性 格 を種 々 に 變 異 した が,黄. 色 ブ ド ウ球 菌 に は 變 異 が ま だ 認 め られ な い. (以 下 次 號).

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