最近の毒劇物に係る話題について
平成24年3月16日(金)
東
京
都
健
康
安
全
研
究
セ
ン
タ
ー
広
域
監
視
部
薬
事
監
視
指
導
課
2
Ⅰ.新たに指定された主な毒物劇物について
Ⅱ.最近だされた通知及び政令、省令の改正
について
~今日の内容~
Ⅲ.タンク震災対策調査の結果について
化学物質と毒物劇物
化学物質
毒物・劇物
(毒物及び劇物取締法)危険物
(消防法)農
薬
(農薬取締法)4
毒物及び劇物取締法
毒物及び劇物について、
保健衛生上の見地
から必要な取締を行うことを目的とした法律。
○毒物劇物の盗難、紛失の防止
○毒物劇物の漏洩の防止
「保健衛生上の見地」とは・・・
⇒人体への健康被害の防止
毒物・劇物の定義
毒物及び劇物取締法並びに
毒物及び劇物指定令で指定された物質
医薬品・医薬部外品を除く
法で指定されている毒物・劇物は、工業用等の目的で
市場に流通している物質。
市場に流通しない自然毒等は規制の対象外。
(医薬品は「毒薬」「劇薬」となり、薬事法で規制)6
人の事故事例等を基礎として毒物を検討
毒物劇物の判定基準の概略
~ヒトにおける知見~
アジ化ナトリウム
平成10年にアジ化ナトリウムの毒性を悪用した事件が発生。 平成10年にアジ化ナトリウムの毒性を悪用した事件が発生。 平成10年にアジ化ナトリウムの毒性を悪用した事件が発生。 平成10年にアジ化ナトリウムの毒性を悪用した事件が発生。 これを受け、平成11年1月に毒物に指定。 これを受け、平成11年1月に毒物に指定。 これを受け、平成11年1月に毒物に指定。 これを受け、平成11年1月に毒物に指定。動物における知見、ヒトにおける知見、又はその他の
知見に基づき、当該物質の物性、化学製品としての特質
等をも勘案して判定
毒物劇物の判定基準の概略
毒物 毒物 毒物 毒物 経口経口経口経口 LDLDLDLD 50 5050 50 50mg 50mg 50mg 50mg/kg/kg/kg/kg以下以下以下以下 経皮 経皮 経皮 経皮 LDLDLDLD 50 50 50 50 200mg 200mg 200mg 200mg/kg/kg/kg/kg以下以下以下以下 吸入(ガス) 吸入(ガス) 吸入(ガス) 吸入(ガス) LCLCLCLC 50 50 50 50 500ppm 500ppm 500ppm 500ppm///4hr/4hr4hr4hr以下以下以下以下 劇物 劇物 劇物 劇物 経口経口経口経口 LDLDLDLD 50 5050 50 50mg 50mg 50mg 50mg/kg/kg/kg/kgを越えを越えを越えを越え300mg/kg300mg300mg300mg/kg/kg/kg以下以下以下以下 経皮 経皮 経皮 経皮 LDLDLDLD 50 50 50 50 200mg 200mg 200mg 200mg/kg/kg/kg/kgを越えを越えを越えを越え1111,,000mg,,000mg000mg000mg/kg/kg/kg/kg以下以下以下以下 吸入(ガス) 吸入(ガス) 吸入(ガス) 吸入(ガス) LCLCLCLC 50 50 50 50 500ppm 500ppm 500ppm 500ppm///4hr/4hr4hr4hrを越えを越えを越えを越え 2 22 2,,500ppm,,500ppm500ppm500ppm//4h//4h4h4h以下以下以下以下 劇物 劇物劇物 劇物 硫酸、水酸化ナトリウム、フェノール等と同等以上硫酸、水酸化ナトリウム、フェノール等と同等以上硫酸、水酸化ナトリウム、フェノール等と同等以上硫酸、水酸化ナトリウム、フェノール等と同等以上~動物における知見~
急性毒性 急性毒性急性毒性 急性毒性 皮膚・粘膜に対する刺激性 皮膚・粘膜に対する刺激性 皮膚・粘膜に対する刺激性 皮膚・粘膜に対する刺激性8
LD
50とは・・・
ある物質を動物に与えた場合に、その半数が
死亡する量(半数致死量)
※LC50(半数致死濃度):動物をある物質の入った気体中または 液体中に入れたとき、一定時間内にその半数が死亡する濃度(例)
LD
5050mg/kg
体重
1kg
あたり
50mg
を摂取したとき、その半数が
死亡するという意味
Ⅰ.
新たに指定された主な毒物劇物
平成20年7月1日施行
毒物指定:塩化ベンゼンスルホニル(含有製剤) 毒物指定:塩化ベンゼンスルホニル(含有製剤)毒物指定:塩化ベンゼンスルホニル(含有製剤) 毒物指定:塩化ベンゼンスルホニル(含有製剤) 1・3-ジクロロプロパンー2オール(含有製剤) 1・3-ジクロロプロパンー2オール(含有製剤)1・3-ジクロロプロパンー2オール(含有製剤) 1・3-ジクロロプロパンー2オール(含有製剤) 2-メルカプトエタノール(含有製剤) 2-メルカプトエタノール(含有製剤)2-メルカプトエタノール(含有製剤) 2-メルカプトエタノール(含有製剤)平成20年10月1日施行
劇物指定:亜硝酸イソブチル(含有製剤) 劇物指定:亜硝酸イソブチル(含有製剤) 劇物指定:亜硝酸イソブチル(含有製剤) 劇物指定:亜硝酸イソブチル(含有製剤) 亜硝酸イソペンチル(含有製剤) 亜硝酸イソペンチル(含有製剤)亜硝酸イソペンチル(含有製剤) 亜硝酸イソペンチル(含有製剤) 2-(ジメチルアミノ)エチル=メタクリレート(含有 2-(ジメチルアミノ)エチル=メタクリレート(含有2-(ジメチルアミノ)エチル=メタクリレート(含有 2-(ジメチルアミノ)エチル=メタクリレート(含有 製剤) 製剤)製剤) 製剤) 1-ブロモー3-クロロプロパン(含有製剤) 1-ブロモー3-クロロプロパン(含有製剤)1-ブロモー3-クロロプロパン(含有製剤) 1-ブロモー3-クロロプロパン(含有製剤)10
平成21年4月20日施行
毒物指定:亜硝酸イソプロピル(含有製剤)
亜硝酸ブチル(含有製剤)
メトミル(45%以下含有製剤を除く)
劇物指定:メタアルデヒド
(10%以下含有製剤を除く)
メトミル(45%以下含有製剤)
平成22年12月31日施行
劇物指定:3-アミノメチル-3,5,5 -トリメチル
シクロヘキシルアミン
(別名イソホロンジアミン)(含有製剤)
オキシ三塩化バナジウム(含有製剤)
1,3 -
ジクロロプロペン(含有製剤)
劇物指定除外:アセトニトリル40%以下を
含有する製剤
N -
[(RS) -
シアノ(チオフエン
-
2 -
イル)メチル]
-
4 -
エチル-
2 -(エチル
アミノ) -
1,3 -
チアゾール-
5 -
カルボキサミド
(別名エタボキサム) (含有製剤)
12
平成23年10月25日施行
毒物指定:
3
-クロロ-1
,2-プロパン
ジオール(含有製剤)
1-
(
4-フルオロフェニル
)
プロパンー2ーアミン
(含有製剤)
劇物指定:
5-メトキシ-
N,N-ジメチル
トリプタン(含有製剤)
劇物指定除外:
3
-アミノメチル-
3
,
5
,
5
-
トリメチルシクロヘキシルアミン
(
別名イソホロンジアミン
)
6%以下を含有する製剤
業種分類
業種分類
業種分類
業種分類
毒物劇物製造業者
毒物劇物輸入業者
登録
毒物劇物販売業者
特定毒物研究者
・・・
許可
特定毒物使用者
・・・
指定
業務上取扱者
・・・
要届出
・・・
届出不要
(学校、工場等)
その他
(毒物劇物を取扱うすべての人)
14
特定毒物とは
特定毒物とは
特定毒物とは
特定毒物とは
1 1 1 1 オクタメチルピロホスホルアミド及びこれを含有する製剤オクタメチルピロホスホルアミド及びこれを含有する製剤オクタメチルピロホスホルアミド及びこれを含有する製剤オクタメチルピロホスホルアミド及びこれを含有する製剤 (シュラーダン) (シュラーダン) (シュラーダン) (シュラーダン) 2 2 2 2 四アルキル鉛及びこれを含有する製剤四アルキル鉛及びこれを含有する製剤四アルキル鉛及びこれを含有する製剤四アルキル鉛及びこれを含有する製剤 3 3 3 3 ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤(パラチオジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤(パラチオジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤(パラチオジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤(パラチオ ン) ン)ン) ン) 4 4 4 4 ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤 (メチルジメトン) (メチルジメトン) (メチルジメトン) (メチルジメトン) 5 5 5 5 ジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイトジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイトジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイトジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイト 及びこれを含有する製剤(ホスファミドン) 及びこれを含有する製剤(ホスファミドン) 及びこれを含有する製剤(ホスファミドン) 及びこれを含有する製剤(ホスファミドン) 6 6 6 6 ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト及びこれを含有する製剤 (メチルパラチオン) (メチルパラチオン) (メチルパラチオン) (メチルパラチオン) 7 7 7 7 テトラエチルピロホスフェイト及びこれを含有する製剤(TEPP)テトラエチルピロホスフェイト及びこれを含有する製剤(TEPP)テトラエチルピロホスフェイト及びこれを含有する製剤(TEPP)テトラエチルピロホスフェイト及びこれを含有する製剤(TEPP) 8 8 8 8 モノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸塩類及びこれを含有するモノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸塩類及びこれを含有するモノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸塩類及びこれを含有するモノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸塩類及びこれを含有する 製剤 製剤製剤 製剤 9 9 9 9 モノフルオール酢酸アミド及びこれを含有する製剤モノフルオール酢酸アミド及びこれを含有する製剤モノフルオール酢酸アミド及びこれを含有する製剤モノフルオール酢酸アミド及びこれを含有する製剤 10 10 10 10 燐化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤燐化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤燐化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤燐化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤特定毒物研究者とは
特定毒物研究者とは
特定毒物研究者とは
特定毒物研究者とは
●
●
●
●
学術研究のために特定毒物を製造し、
学術研究のために特定毒物を製造し、
学術研究のために特定毒物を製造し、
学術研究のために特定毒物を製造し、
若しくは使用することができる者として
若しくは使用することができる者として
若しくは使用することができる者として
若しくは使用することができる者として
都道府県知事の許可を受けた者
都道府県知事の許可を受けた者
都道府県知事の許可を受けた者
都道府県知事の許可を受けた者
●
●
●
●
食品中の残留農薬の分析や環境分析など、
食品中の残留農薬の分析や環境分析など、
食品中の残留農薬の分析や環境分析など、
食品中の残留農薬の分析や環境分析など、
分析研究用の標準品として特定毒物を使用
分析研究用の標準品として特定毒物を使用
分析研究用の標準品として特定毒物を使用
分析研究用の標準品として特定毒物を使用
する場合、特定毒物研究者の許可が必要
する場合、特定毒物研究者の許可が必要
する場合、特定毒物研究者の許可が必要
する場合、特定毒物研究者の許可が必要
●
●
●
●
研究者個人ごとに与えられる許可
研究者個人ごとに与えられる許可
研究者個人ごとに与えられる許可
研究者個人ごとに与えられる許可
16 東京都新宿区西新宿2-8-1 都庁株式会社 東京都新宿区西新宿2-8-1 都庁ビル40階 都庁株式会社 ○○ ○ ○ ○
特定毒物使用者とは
特定毒物使用者とは
特定毒物使用者とは
特定毒物使用者とは
●
法令で、品目ごとにその使用者、用途、
法令で、品目ごとにその使用者、用途、
法令で、品目ごとにその使用者、用途、
法令で、品目ごとにその使用者、用途、
使用方法等について規定
使用方法等について規定
使用方法等について規定
使用方法等について規定
例)
例)
例)
例)
燐化アルミニウムとその分解促進剤とを
燐化アルミニウムとその分解促進剤とを
燐化アルミニウムとその分解促進剤とを
燐化アルミニウムとその分解促進剤とを
含有する製剤の使用者
含有する製剤の使用者
含有する製剤の使用者
含有する製剤の使用者
「燻蒸により倉庫内若しくはコンテナ内の
「燻蒸により倉庫内若しくはコンテナ内の
「燻蒸により倉庫内若しくはコンテナ内の
「燻蒸により倉庫内若しくはコンテナ内の
ねずみ、昆虫等を駆除することを業とする者
ねずみ、昆虫等を駆除することを業とする者
ねずみ、昆虫等を駆除することを業とする者
ねずみ、昆虫等を駆除することを業とする者
又は営業のために倉庫を有する者であって、
又は営業のために倉庫を有する者であって、
又は営業のために倉庫を有する者であって、
又は営業のために倉庫を有する者であって、
都道府県知事の指定を受けたもの」
都道府県知事の指定を受けたもの」
都道府県知事の指定を受けたもの」
都道府県知事の指定を受けたもの」
18
東京都新宿区西新宿2-8-1
都庁株式会社
○○
Ⅱ.最近だされた通知及び政令、省令の
改正について
平成23年1月、
平成23年1月、
平成23年1月、
平成23年1月、
警察庁より
警察庁より
警察庁より
警察庁より
、「シアン化金カリウムを
、「シアン化金カリウムを
、「シアン化金カリウムを
、「シアン化金カリウムを
取り扱う事業者への指導について」の依頼通知
取り扱う事業者への指導について」の依頼通知
取り扱う事業者への指導について」の依頼通知
取り扱う事業者への指導について」の依頼通知
上記を受け、平成23年1月、
厚生労働省等から
都道府県等の自治体及び業界団体に
「シアン化金カリ
シアン化金カリ
シアン化金カリ
シアン化金カリ
ウム
ウム
ウム
ウムの適正な管理等の徹底について」の通知
シアン化金カリウムの適正な管理等の
シアン化金カリウムの適正な管理等の
シアン化金カリウムの適正な管理等の
シアン化金カリウムの適正な管理等の
徹底についての通知
徹底についての通知
徹底についての通知
徹底についての通知
20
警察庁通知、厚生労働省通知
シアン化金カリウムは、犯罪に共用されるおそれがあ
ることを十分認識し、盗難・紛失等を防止するための自
主管理体制を強化すること
貯蔵・保管設備の点検整備等の保管管理を徹底する
こと
シアン化金カリウムの保管状況の点検、出納簿と物品
との照合を定期的に実施すること
盗難等の事案が発生したとき又は盗難等に遭った物
質が発見されたときは直ちに警察、保健所又は消防機
関に連絡すること
毒物劇物の盗難・紛失等事故
<事例1>
<事例1>
<事例1>
<事例1>
栃木県のメッキ事業所から、
シアン化カリ
ウム
500g一本が内部で紛失か盗難にあった
可能性がある。
【平成24年2月】
<事例2>
<事例2>
<事例2>
<事例2>
千葉県の事業所で、その従業員が遺体で
発見され、遺留品の中から
シアン化カリウム
約20グラム見つかった。警察の依頼を受け
事業所が調査したところ、
シアン化カリウム
約
59グラムが紛失していることが判明した。
【平成21年5月】
22 毒物及び劇物取締法施行令の一部を改正する政令について 毒物及び劇物取締法施行令の一部を改正する政令について 毒物及び劇物取締法施行令の一部を改正する政令について 毒物及び劇物取締法施行令の一部を改正する政令について 1 改正の内容 (1)毒物又は劇物を運搬する容器に関する基準(令第40条の2第2項関係) 四アルキル鉛を含有する製剤のうち自動車燃料用アンチノツク剤について は、国際海事機関が採択した危険物の運送に関する規程に定める基準に適合 している容器であって厚生労働省令で定めるものによる運搬を可能にする。 また、本項に違反した者に対する罰則を設ける。 (2)容器又は被包の使用(令第40条の3第2項関係) 令第40条の2第2項において追加した容器を運搬する際の基準について定 める。具体的には、容器ごとにその内容が四アルキル鉛を含有する製剤であ って、自動車燃料用アンチノツク剤である旨の表示がなされていることその 他の厚生労働省令で定める要件を満たすことが必要となる。 また、本項に違反した者に対する罰則を設ける。
(3)積載の態様(令第40条の4第2項関係) 令第40条の2第2項において追加した容器で運搬する場合の積載の態様は 以下の基準に適合しなければならないものとする。 ① 容器は、その開口部が上位になるように置かれていること。 ② 容器が積み重ねられていないこと。 ③ 容器が落下し、転倒し、又は破損することのないように積載されてい ること。 ④ 積載装置を備える車両を使用して運搬する場合には、容器が当該積載 装置の長さ又は幅を超えないように積載されていること。 ⑤ 四アルキル鉛を含有する製剤及び四アルキル鉛を含有する製剤の空容 器以外の物と混載されていないこと。 また、本項に違反した者に対する罰則を設ける。 2 施行期日 平成23年2月1日から施行することとしたこと。
24 毒物及び劇物取締法施行規則の一部を改正する省令について 毒物及び劇物取締法施行規則の一部を改正する省令について毒物及び劇物取締法施行規則の一部を改正する省令について 毒物及び劇物取締法施行規則の一部を改正する省令について 1 改正の内容 (1)毒物又は劇物を運搬する容器に関する基準等(規則第13条の2関係) 令第40条の2第2項に規定する厚生労働省令で定める容器は、四アルキル 鉛を含有する製剤(自動車燃料用アンチノツク剤に限る。)の国際海事機関 が採択した危険物の運送に関する規程に定めるポータブルタンクに該当する ものであって、以下の要件を満たすものとする。 ① ポータブルタンクに使用される鋼板の厚さは、6ミリメートル以上で あること。 ② 常用の温度において600キロパスカルの圧力(ゲージ圧力をいう。) で行う水圧試験において、漏れ、又は変形しないものであること。 ③ 圧力安全装置(バネ式のものに限る。以下同じ。)の前に破裂板を備 えていること。 ④ 破裂板と圧力安全装置との間には、圧力計を備えていること。 ⑤ 破裂板は、圧力安全装置が四アルキル鉛を含有する製剤(自動車燃料 用アンチノツク剤に限る。)の放出を開始する圧力より10パーセント高 い圧力で破裂するものであること。 ⑥ ポータブルタンクの底に開口部がないこと。
(2)令第40条の3第2項に厚生労働省令で定める要件は、以下に規定するも のとする。(規則第13条の3関係) ① ポータブルタンク内に温度50度において5パーセント以上の空間が残 されていること。 ② ポータブルタンクごとにその内容が四アルキル鉛を含有する自動車燃 料用アンチノック剤である旨の表示がなされていること。 ③ 自蔵式呼吸具を備えていること。 2 施行期日 公布の日(平成23年2月1日)から施行することとしたこと。
26
ポータブルタンク
http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/
doku/dokuindex.html
28
Ⅲ.タンク震災対策調査の結果について
大型タンクの概要
タンク貯蔵所の基準 ○日常点検 原則として1日に1回以上 ○定期検査 原則として1年に1回以上 (記録を3年間保存) (昭和52年10月20日薬発第1175号等) ○その他 地震発生時 流出時安全施設 流出時安全施設 流出時安全施設 流出時安全施設 (防液堤) (防液堤) (防液堤) (防液堤) 注入口 注入口 注入口 注入口 液面計 液面計 液面計 液面計 通気管 通気管通気管 通気管 配管 配管 配管 配管 取出口 取出口 取出口 取出口 基礎 基礎基礎 基礎 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 硫 硫 硫 硫 酸酸酸酸 98%30 注入口 注入口 注入口 注入口 基礎 基礎 基礎 基礎 医医医医 防液堤 防液堤防液堤 防液堤
毒物劇物タンクの点検
実施頻度
点検項目等
日常点検
原則として、
1日に1回以上
外観からタンクの異常や漏 洩の有無を把握定期検査
原則として、
1年に1回以上
外観だけでは確認できない 項目も含め、詳細に検査臨時点検
地震発生時など
異常の有無を定期検査に準 じて点検 ※この他に、一定の大きさ以上の大規模なタンクや、タンクの 損傷が見つかった場合に行う精密検査等があります。平
常
時
点
検
32 毒物劇物 状況および対応 苛性ソーダ 硫酸 配管等の破損により一部流出したが、防液堤内に収 まる。工場外への漏洩はなし。漏洩した劇物は吸着 マット及び中和の措置により処理。 苛性ソーダ タンク底部及びフランジ口内部のひび割れにより、に じんで白く変色する程度漏洩。 硫酸 入出荷ライン配管及びレベルゲージが破損。配管に たまっていた10L程度が防液堤内に漏洩。 塩酸 苛性ソーダ 配管損傷により30~50L漏洩した。排水溝をせき止 めて散水し、中和処理した。施設内漏洩で留まった。 塩酸 硫酸 タンク底部損傷により漏洩あり。量は不明。別のタンク に移し替え済み。
地震によるタンクの損傷状況(他県)
液面計 液面計液面計 液面計 配管 配管 配管 配管 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 △△△ △△△ △△△ △△△ ○%
フランジ
タンク底部 タンク底部タンク底部 タンク底部 配管 配管 配管 配管 (レベル (レベル (レベル (レベル ゲージ) ゲージ) ゲージ) ゲージ)地震による損傷部位
34 毒物劇物 状況および対応 苛性ソーダ 硫酸 配管等の破損により一部流出したが、防液堤内に収 まる。工場外への漏洩はなし。漏洩した劇物は吸着 マット及び中和の措置により処理。 苛性ソーダ タンク底部及びフランジ口内部のひび割れにより、に じんで白く変色する程度漏洩。 硫酸 入出荷ライン配管及びレベルゲージが破損。配管に たまっていた10L程度が防液堤内に漏洩。 塩酸 苛性ソーダ 配管損傷により30~50L漏洩した。排水溝をせき止 めて散水し、中和処理した。施設内漏洩で留まった。 塩酸 硫酸 タンク底部損傷により漏洩あり。量は不明。別のタンク に移し替え済み。
地震によるタンクの損傷状況(他県)
医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 硫 硫 硫 硫 酸酸酸酸 98% 防液堤 防液堤 防液堤 防液堤
地震によるタンクの損傷状況(他県)
中和剤 中和剤中和剤 中和剤 事例①苛性ソーダ、硫酸 配管 配管 配管 配管等の破損により一部流出 するも防液堤内防液堤内防液堤内防液堤内に収まるに収まるに収まるに収まる。 漏洩した劇物は吸着マット吸着マット吸着マット吸着マット及び 中和 中和 中和 中和の措置により処理。 吸着マット 吸着マット吸着マット 吸着マット36 毒物劇物 状況および対応 苛性ソーダ 硫酸 配管等の破損により一部流出したが、防液堤内に収 まる。工場外への漏洩はなし。漏洩した劇物は吸着 マット及び中和の措置により処理。 苛性ソーダ タンク底部及びフランジ口内部のひび割れにより、に じんで白く変色する程度漏洩。 硫酸 入出荷ライン配管及びレベルゲージが破損。配管に たまっていた10L程度が防液堤内に漏洩。 塩酸 苛性ソーダ 配管損傷により30~50L漏洩した。排水溝をせき止 めて散水し、中和処理した。施設内漏洩で留まった。 塩酸 硫酸 タンク底部損傷により漏洩あり。量は不明。別のタンク に移し替え済み。
地震によるタンクの損傷状況(他県)
医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 塩 塩 塩 塩 酸酸酸酸 35%
地震によるタンクの損傷状況(他県)
中和剤 中和剤 中和剤 中和剤 事例②塩酸、苛性ソーダ 配管 配管 配管 配管損傷により30~50L漏洩。 排水溝 排水溝 排水溝 排水溝をせき止めて散水散水散水散水し、 中和 中和 中和 中和処理した。 施設内漏洩で留まった。 散水 散水 散水 散水38
タンクの震災対策
•
流出時安全施設の整備
•
土嚢、除害剤等の配備
•
地震時点検の実施
•
平常時点検の適切な実施、
異常の早期発見および対応
医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 医 薬 用 外 劇 物 硫 硫硫 硫 酸酸酸酸 98% 防液堤 防液堤 防液堤 防液堤 排水ピット 排水ピット排水ピット 排水ピット 土嚢、 土嚢、 土嚢、 土嚢、 除害 除害 除害 除害 剤 剤 剤 剤調査概要
【目的】
【期間】
【対象】
平成23年5月1日から7月15日まで
都内で大規模タンク(容量1000L以上)を保有する
毒物劇物製造業者35件、業務上取扱者(工場など毒物
劇物を使用する施設)37件、合計72件
(特別区30件、多摩地区42件)毒物劇物を貯蔵する大規模タンク保有業者について
3月11日に起こった地震後の実態及び震災対策状況
を調査し、震災に備えた体制作りに活用する。
40
【調査内容】
1.3月11日の地震によるタンクの損傷状況
2.貯蔵している毒物劇物
3.施設周辺状況
4.タンク点検の実施状況
5.点検のマニュアル化状況
6.その他の防災対策
○貯蔵している毒物劇物
5
4
1
アンモニア
7
2
5
メタノール
11
0
11
トルエン、キシレン、
酢酸エチル等
21
7
14
硝酸
29
14
15
塩酸
37
21
16
硫酸
47
30
17
水酸化ナトリウム
合計
業務上
取扱者
製造
業者
42
○施設周辺状況
(地域分類)
→住宅地に隣接する
施設が全体の約54.2%
と過半数を占めた
工業地
40.3%
住宅地
36.1%
住・工混合
15.3%
商業地
2.8%
住・商混合
1.4%
住・工・商混合
1.4%
その他
2.7%
○タンク点検の実施状況
<地震時点検>
<日常点検>
(1日に1回以上)
<定期検査>
(1年に1回以上、記録を3年間保管)
実施率98.6% 実施率95.8% 実施率83.3%→地震時点検はほとんど
の施設で行われていたが、
それに比較して、平常時の
検査の実施率はやや低い
44
~日常点検と定期検査
比較①
点検内容~
<定期検査の検査内容>
75.9%
24.1%
日常点検よりも 詳細な項目を検査 日常点検と同じ 項目を検査<日常点検と定期検査の実施状況>
日常点検と定期検査の両方を実施 58 日常点検のみ実施 11 定期検査のみ実施 2 点検していない 1 この この この この58施設に施設に施設に施設に ついて比較 ついて比較 ついて比較 ついて比較 (14施設) (44施設)0 00 0 10 1010 10 20 2020 20 30 3030 30 40 4040 40 50 5050 50 60 6060 60 日常点検 日常点検 日常点検 日常点検 定期検査 定期検査 定期検査 定期検査
~日常点検と定期検査
比較②
主な点検項目~
→日常点検では十分に点検できない項目を
施設数 施設数 施設数 施設数(件)件)件)件)46
○点検のマニュアル化状況
地震時・日常・定期 すべてマニュアル化 いずれかについて マニュアル化 マニュアル化 なし 23.6% 32.0% 44.4%<マニュアル化状況(点検全体)>
→全体的に点検の
マニュアル化は
進んでいない
マニュアル化率 地震時点検 38.9% 日常点検 44.4% 定期検査 37.5%○その他の防災対策
漏洩防止対策は、ほとんどの施設で備えあり
土嚢や除害剤、吸着マットなどを備えている施設も
ある一方、対策不十分な施設も
<不十分な例>
・タンク容量に対し、防液堤容量が不足
→漏洩時に防液堤に収まりきらない
・酸とアルカリの貯蔵タンクの防液堤が共通
→漏洩時に、混触による有毒ガス発生などの危険
アルカリ アルカリ アルカリ アルカリ 酸酸酸酸48 ・平常時点検(日常点検、定期検査)の実施 ・点検のマニュアル化 ・人体への影響が大きい劇物を多く貯蔵 ・大半の施設が住宅地に隣接
<タンクの震災対策状況>
<タンクを取り巻く状況>
管理に厳重な 注意が必要 継続的な 指導を実施 ・流出時安全施設(防液堤、排水ピットなど) ・土嚢、除害剤、吸収マット等の具備 ハード面 ソフト面まとめ
震災対策を講じているタンク保有施設がある一方で、 対策が不十分な施設も見受けられた ~不十分な点~今後の取り組み
都内のタンク施設に対し、継続的に震災対策の
より一層の充実を指導し、毒物劇物タンクの安全
対策に努めてまいります。
ご理解、ご協力を
よろしくお願いいたします。
50
地震時に想定される危険
(劇物関連)
・漏洩した薬品同士が混ざり合うこと(混触)
により発生する二次災害
・保管庫の転倒等により薬品容器が破損し、
毒物劇物など有害な薬品類が漏洩、流出
有毒ガスの発生、発火等 塩酸、アンモニア等揮発性物質の場合には、 ガスになって拡散一般的な震災対策
・保管庫、薬品の転倒防止
貯蔵庫:壁または床への固定など 薬品:容器の転倒・破損防止、流出防止用トレイ・流出、漏洩時の混触防止
物質の特性を考慮し、 反応しやすいもの同士を分けて保管 例)酸とアルカリなど52
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毒物及び劇物取締法(毒物劇物データベース)
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http://www.nihs.go.jp/law/dokugeki/dokugeki.html ■ ■■■