節 内 注 入 時 皮 膚 及 び 関 節 内
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(2) 2488. 渡. 滑 液 膜 の 長 期 充 血像 が 持 続 す る 編 で はPK関. 辺. こ とを 述べ た.本. 高. 皮下組織の浸潤麻痺を行 い,測 定針を経皮的に関節. 節 内注 入 後 の 一般 症 状 と皮 膚 及 び 関. 製隙 に むけ て刺 入 した.関 節 嚢 穿 通 時抵 抗 が 消失 し. 節 内 温度 との 関 係,又 皮 膚 温度 と関 節 内 温度 との 関. た と ころ で測 定 針 先 を前 上 方 に む け,関 節 軟骨 に損. 係 を観 察 し, PKの. 傷 を起 さな い よ うに 関節 軟 骨 表 面 を すべ らす よ うに. 治療 効 果を 温度 測 定 に よつ て 行. うこ とが 可 能 で あれ が 臨 床 上 有 意義 で あ る と考 え,. して 刺 入 し測 定 した. PK注. 以 下 の 如 き動 物 実 験 を行 つ た の で報 告 す る.. く滑 液 膜 と関 節 軟骨 表 面 とは 近 接 し,測 定 針に よ る. 第1章 第1節. 損 傷の 恐れ が あ つ た ので 測 定 前 に空 気 を注 入 し測定. 実 験 方 法. した が, PK注 実験 動物. 成 熱 家 兎で 体 重3kg内. 入 前 は関 節 嚢 の膨 隆な. 入 後 は第1編 で述 べ た よ うに関節液. の貯 溜 が み とめ られ るの で,細 心 の注 意 を払 つ て行 関 節 に 変 形,拘 縮. えば 軟 骨損 傷 は 充 分 防止 出 来 た,関 節 内 温度 測定時. 等 変 化 の な い もの を 選 び,膝 関節 腔 は 広 くて像 ぼ大. 刺 入 部 の局 所 麻痺 その 他 経皮 的 に刺 入 す るた めの組. き さの 一定 した もの を使 用 した.. 織 損 傷 があ るた め測 定 織 の変 動 が あ るので 皮膚 温度. 第2節. 外,膝. 温度 測 定 器 具. な測定 後関 節 内温度 を測 定 す るよ うに した.. 温 度 測 定 に は 電 子 医 器 研 究 所 製,電 子検 温 器 Model‑85を. 使 用 した.皮 膚 温 度:測定 に は 同研 究 所. 第4節. 測定部位. 皮 膚 温度 測 定 は膝 蓋 骨 を 中心 に 膝 蓋骨 上 部,下 部,. 製 エ レ メ ン ト2型 パ イ ロ メー タ ー を,又 関 節 内 温度. 内側 部,外 側 部 の4ケ 所 に 於 て行 いそ の平 均値 を以. 測 定 に は注 射 針 型 サ モ メー ター を使 用 した.注 射 針. つ て測 定 値 と した,関 節 内 温度 は 関 節腔 内測定 針先. 型 ナ モ メ ー ター は可 及 的 細 小 針で か つ 強靱 な もの を. が 上 前方 滑 液 膜腔 に あ る よ うに し,経 皮 的 に測定 針. 同 所 に依 頼 製 作 した と ころ,直 径1.0mm以. 下では. 先 は触 知出 液たか ら測 定部 位 は常 に 一定 す るこ とが. 製 作 困難 でか つ 経 皮的 刺 入 時 に注 射 針 が 彎曲 し断 線. 出来 た.関 節 軟 骨表 面 と滑 液 膜表 面の2ケ 所 で測定. したの で, 2.0mm直. 径 の もの を 試 作 し使 用 した.. なお 実 験 に あ た り,使 用器 具 の 再検 定 を 行 い 誤差 を最 小 限 度 に 止 め る よ うにつ とめ た. 第3節. した温 度 差 に 大差 は なか つ た の で,そ の 平均 値 を関 節 内温度 とし た.又 注 入 関 節 と同 様に 健 側関 節につ い て も測定 しこれ を対 照 と した.. 測定 方 法. 第5節. 測定 時 条 件 を一定 に す るた め室 温22℃. と し,測. PKの. 注 入 薬品 及 び 注入 手 技. 組成 及び 調 製 法 な らび にPK注. 入手技 は. 定 前30分 間 安 静 を維 持 した。 家 兎 の 四肢 は 固 定 板に. 第1編 に 於 い て くわ し く述 べ た の で,本 編 に 於 いて. 強 く固 定 し,膝 関 節 部 を 剃 毛 し,皮 膚 温 度 測定 時 パ. は 省略 す る9).. イロ メー ター先 端が 充 分皮 膚 面 に接 着 す る よ うに し た.し か し皮膚 温度 測 定 用 パ イ ロ メー ター先 端 を垂 直 に皮 膚 面 に接 着 して も圧迫 程 度 に よ り測 定 温度 の 誤 差が 認 め られ たの で,第1図. の よ うな キ ャ ップ を. 使 用 し先 端部 接 触 面 積 を 一定 に し圧 迫 程 度 を 一定 に す る よ うに し た. 関 節 内 温度 測 定 は 膝 蓋骨 下 部 をグ ロ ツ シ ッヒ氏 消 毒 を行 い, 0.5%塩 図1. 酸 プ ロカ イ ンで 刺 入 部皮 膚 及 び. 第6節 PK注. 実験 の種 類 及 び観 察 法. 入 量は 第1編9)と. 同 様で 次 の3群 に 分け て. 実 験 を 行 つ た. 第1群. PK. 第2群. PK. 0.25cc注 入 群 0.5cc注 入 群. 第3群. PK. 0.25cc+蒸. 溜水0.25cc 混 合液0.5cc注. 各 群 につ い て注入 後5H,. 1週,. 入群. 2週 以後 各週毎. 皮 膚 温 測定 用 パ イ ロメ ー ター 先 端部. 7週 まで各1羽 につ い て経過 を追 つ て 温度 を測定 し. キ ヤ ップ. た.注 入 前 両 側 膝関 節 部 の皮 膚 温 度 及 び関 節 内温度 を測 定 し,注 入後 は実 験 関 節 と対 照 関 節 の測 定値 を 比 較 し,注 入 前 測定 値 との関 係 を吟 味 し,実 験手技 及 び注 入後 経 過 を検 討 して 測定 誤 差 を な くす るよ う に した.又 観 察 日に 一 致 して膝 関 節 の 肉眼 的 所見 を 詳 細 に観 察 し,最 終 測 定 後空 気 栓 塞 に よ り屠 殺 し膝 関節 局 所 々見 を 肉眼 的 に 観察 した..
(3) Phenolkampfes関. 第2章 第1節 第1項. 節 内 注 入 の 実験 的 並 び に臨 床 的 研 究. 皮 膚 温度 の 変 動が 認 め られ た.細 心 の注 意 を払 つ て. 実 験 成 績. 関 節 内温度 を測 定 して も,刺 入 後皮 膚 温 度 は上 昇 し, 予備実験. 皮 膚 温 度 測定 を先 行 した 場 合 よ り も高値 を示 した .. 正 常 家 兎膝 関 節 部 表 面 皮 膚温 度 及 び. 第3項. 関 節 内温 度 に つ いて. 節 内温 度 平 均36.3℃. 温 度 は 最 高36.8℃,最 度 の 最 高38.6℃. 低33.6℃. 関 節 内 温度 測 定 時 の滑 液膜 反 射 性 温 度 上昇 につ い て. 正 常 家 兎35羽 につ い て82回 の測 定 値 は 皮 膚 温度 平 均35.0℃,関. 2489. 正 常 家 兎5羽 に つ い て一 側 膝関 節 に1%塩. で あ つ た.皮 膚 で あ り,関 節 内温. で あ り最 低 は34.6℃. 酸 プロ. カ イ ン0.5ccを 注 入 し滑液 膜 の表 面 麻 痺 を行 い,他 側 は 無処 置 の ま ま同 一家 兎 の関 節 内 温度 を測 定 した. そ の結 果 両 者 の 間に 大 差 は認 め られず0.3℃. で,共 に最 高. 内外 で. 最 低 の 間 に相 当範 囲 の 差が 認 め られ,皮 膚 温 度 は 関. あ り,滑 液 膜表 面麻痺 側が 必 ず し も無 処 置側 よ り低. 節 内 温度 よ り常 に 低 値 を 示 した.. 値 を 示 す とい うこ とは な かつ た.. 第2項. 測定順序. 第2節. 本 実 験. 以 下各 群 別 に分 け て 成績 を述 べ る.. 温度 測 定 に あた り皮 膚温 度 測 定 後 関 節 内温 度 を 測. 第1群:. 定 す る よ うに 前 述 した が,関 節 内 温度 を先 行 した場. 家 兎10羽 の 膝 関 節PK注. 合 とそ うで な い 場合 を 岡 一 家 兎 につ い て実 験 測定 し. 入 に よる関 節 表 面皮 膚. た結 果,関 節 内 温度 測 定 後 関 節 腔 内 に 出血 が 大 な り. 温 度 及 び関 節 内 温度 測 定 値 は表1の 通 りで あ る.注. 小 な り認 め られ,又 測 定 針刺 入 部 の 局所 麻 痺 及 び 測. 入 後 膝 関 節 の腫 脹 発 赤 及 び関 節 液 貯溜 は5日 乃 至1. 定 針の 刺入 に よ る皮 膚,皮 下 組 織 の 出 血が 認 め られ. 週間 目 まで高 度 で 皮 膚及 び関 節 内温 度 は 最高 値 を示. 表1. Phenolkampfer. 0.25cc膝. 関 節注 入 時 皮膚 及び 関 節 内 温度 測 定 値 単 位:摂. 氏度.
(4) 2490. 渡. 辺. 高. した.し か しそ れ 以 後関 節 液 の 貯溜 は 漸 次減 少 し,. りで あ り,関 節 内温 度 の 上 昇 よ りや や お くれ て皮膚. 関 節 膨 隆 もこれ と平 行 して減 退 し関 節 内温 度 も下 降. 温 度 は 上昇 し,関 節 内温 度 は 皮 膚 温 度 に先 行 して1. 傾 向 を示 した 。皮 膚 温 度 は関 節 内温度 よ りや や お く. 週 目 よ り下 降傾 向 を 示 し, 4週 以 後皮 膚 温 度 は術前. れ2週. 目 頃 よ り術 前 皮 膚 温度 に復 帰 し,膝 関 節 は 肉眼 的 に. 値,関 第 内温 度 は わ ず か に術 前 よ り高値 を呈 した. 一 般 に 皮膚 温度 は 関 節 内温 度 よ り低 値 で あ り,関 節. 異 常 を呈 さな くな つ た.関 節 内 温度 も4週 巨頃 よ り. 内温 度 と皮 膚 温 度 の 両者 の間 に ほ ぼ 平行 状 態が 認め. ほ ぼ安 定 し以 後 測定 温度 の 昇 降 は認 め られ なか つ た. られ た.. が,わ ず か に 術 前測 定 値 よ り高 値 を 示 して お り,最. 第2群. 目頃 よ り下 降傾 向 を 呈 し,徐 々に 下 熱 し4週. 終 測定 日まで 維 持 され てい た 。表 中No.. 5の 皮 膚 湿. 家 兎10羽 に つい て の 測定 値 は 表2の 通 りで あ る.. 度 は 上述 の他 の 例 と同様 の 経 過 で上 昇 し, 2週 以 後. PK注. 入 後3日 目 よ り局 所 の腫 脹,膨 隆,発 赤,関. 下 降 傾 向 を示 し, 4週 以後 術 前 温度 まで に復 帰 して. 節 液 の 貯溜 が 認 め られ,. い る,し か し関 節 内 温度 は 注 入 後急 激 に 上昇 し,局. 及 び 関節 内温 度 は 上昇 し高 値 を 示 し たが, 1週 後 よ. 所 の 腫 脹 発赤 が 減 退 したに か わ らず 高 熱 を 持続 し,. り局 所 の腫 脹 発赤 減 退 と同 時 に皮 膚 及 び 関節 内温度. 5日 乃 至1週 間 目 まで皮膚. 3週 後 わず か に下 熱 したが 再 び5週 目に 上 昇 し, 6. も徐 々に下 降傾 向 を 示 し, 5週 間 前 後 よ り皮 膚 温は. 週 後 漸 く下 降傾 向 を 示 した が,最 終 測定 日な お高 値. 正 常 値 に復 帰 した が,関 節 内温 度 は わず か では ある. を示 した.こ の例 の 最 終測 定 後 の膝 関節 局 所 々見 は,. が高 値 を 示 し 以後 持 続 し た.表 中No. 2の 注 入後 経. 関 節 腔 に 淡 褐 色 粘性 関 節 液 の貯 溜 が 認 め られ,線 維. 過 も之 と同 様 で5日 まで 温度 上 昇 し, 1週 以後皮 膚. 性 物 質 の 浮遊 が あ り軽 度 混 濁 を呈 して い た.滑 液膜. 及 び関 節 内 温 度は 共 に下 降傾 向 を 示 した に かかわ ら. は黄 褐 色 で 肥 厚 し,表 面 は膨 化 し浮 腫 様 を呈 した.. ず, 3週 目膝 関節 皮 膚 は 高度 に 腫 脹 発赤 し皮 膚 温度. 又 滑 液 膜 の 軟骨 移 行 部 は 充 血 し,線 維性 癒 着 を生 じ,. は突 然上 昇 した.し か しそれ 以 後 局 所 の腫 脹 発赤は. 関 節 軟 骨 表 面 は 狭小 とな り,軟 骨 表 面 は広 範 囲 に 破. 漸 次 減退 し,皮 膚 温 度 も下 降 した.最 終測 定時 なお. 壊 され 欠 損 を生 じ,そ の辺 縁 は赤 色 を 呈 し欠損 部 は. 瀰 漫 性腫 脹 を呈 したが,膝 関 節部 皮 膚 の 発赤 は認め. 骨 質 が露 呈 し,一 部 島状 の 青 白色 隆 起 した新 生 組 織. られ ず,皮 膚 及 び関 節 内 温度 共 に 注 入 前測 定値 よ り. の修 復 像 が 認 め られ た.し た がつ て 破 壊性 関 節 炎 を. 低値 で特 異 な 経過 を 呈 した.剖 検 局 所 々見 では,総. 呈 し たNo.. 織 破 壊片 を 浮遊 し軽度 混 濁 した 淡 褐 色甑 性 粘稠 な関. 図2. 5を 除外 した 平 均 温 度 曲 線 は 図2の 通 Phenolkampfer. 0.25cc膝. 関節内注入. 時 皮 膚 及 び関 節 内 温度 曲 線. 〔註 〕No.. 5を 徐 外 した 平均 温度 曲線. 図3. Phenolkampfer. 0.5cc膝. 関節内注. 入 時皮 膚 及 び関 節内 温 度 曲線. 〔註〕No.. 2を 除 外 した 平均 温 度 曲 線.
(5) Phenolkampfer関. 表2. Phenolkampfer. 節 内 注入 の実 験 的 並 びに 臨床 的 研 究. 0.5cc膝. 2491. 関節 注 入 時皮 膚 及 び 関節 内温 度 測定 値 単 位:摂. 氏度. 節液 の貯 溜 が 認 め られ,滑 液 膜 は 赤 黄色 で 浮 腫 様種. な上 昇 は み られ な か つた が,関 節 内温度 の 昇 降程 度. 脹 が あ り,軟 骨 移 行 部 に 軽度 癒 着 が み とめ られ た.. は大 で あ り,最 終測 定 値 の皮 膚 及 び 関節 内温度 は術. 関節 軟 骨 表 面 は 狭小 で 一 部軟 骨 欠 損 が あ り,欠 損部. 前値 よ り高 いか 又 は低 い値 で,不 安 定 で あ り一定 し. 周 辺 に青 白色 隆 起 した 新生 組 織 の 修 復像 が 認 め られ. なか つ た.最 終 測定 時 の剖検 では,全 例に 淡 褐色 又. た.し たが つ てNo. 2の 剖検 所 見,注 入 後 経 過 の特. は血 性 の関 節 液 の貯 溜が 認 め られ,線 維 性 物 質が 浮. 異 な点 よ り除 外 し,他 の例 の 測定 値 の平 均 温 度 曲線. 遊 し混 濁 を呈 した.滑 液 膜 は 黄赤 色 浮腫 様 を 呈 し,. を求 め た.注 入 後5日 〜1週 目,急 激 に皮 膚 及 び関. 軟 骨 移 行部 に癒 着 が み とめ られた.関 節軟 骨 表面 は. 節 内 温度 は 上 昇 し,以 後徐 々に 下 降 し, 4週 以後 皮. 殆 ん どの例 が 損 傷 され,大 な る もの は破 壊 性 関節 炎. 膚 温度 は術 前 測 定値 に復 帰 し,関 節 内 温度 は 術 前値. の像 を,軽 度 の もので も軟骨 表 面 が 粗 で充 血像 を呈. よ りわ ず か に 高 値 を 呈 し経 過 した.皮 膚 温 度 及 び関. した 部 が あ り,肉 眼 的に も明 らか に 関 節破 壊 が認 め. 節 内 温度 曲 線 は 殆 ん ど平 行 状 態 で 膝 関節 炎 症 変 化 と. られ た.各 例 の 温度 昇降 は 一定 で な く不 規 則 で あ り. 相関 々係 を 呈 した(図3参. 特異 な 経 過 を と つ た.し. 照).. 第3群: 家 兎5羽 を 使 用 し測定 し た結 果 は表3に 示 す 通 り で あ る. PK注. た が つ て 表 中No.. 1の 温. 度 曲線 を 図示 す れ ば 図4の 通 りで あ り,皮 膚 温度 は. 入 後膝 関 節 の 腫 脹 膨 隆 は1週 間 目 ま. 関 節 内 温度 よ り常 に 低値 を 示 して お り,経 過 中皮 膚 温度 と関 節 内湿 度 との差 の接 近 す る時 と,そ の差 の. で徐 々 に増 加 し,以 後 次第 に 減 退 した.し か し皮 膚. 大 な る時 とあ り,両 者 の 間 に平 行 関 係 は認 め られ ず,. 温度,関 節 内温度 は 肉眼 的 所 見 と全 く無 関 係 に,経. 注 入 後 経過 と関 係 な く温 度 の 昇降 が あ り不 規 則 な 曲. 過 中突 然 上 昇 し又 下 降 し た.一 般 に皮 膚 温度 に 急激. 線 を 呈 した..
(6) 2492. 渡. 表3. Phenolkampfer. 0.25cc及. 辺. 高. び 蒸溜 水0.25cc混. 合 液0.5cc膝. 及 び 関節 内 温度 測定 値. 図4. Phenikampfer 0.25cc混. 0.25cc及. び蒸 溜 水. 合 液0.5cc膝. No.. 氏度. 度 が 鋭 敏 で あ る こ とが必 要 で あ るが,私 の 使用 した. 関節注入時. 皮 膚 及 び 関 節 内 温 度 曲 線(実. 関節 注 入 時 皮 膚 単 位:摂. 電子 検 温 器 は この 目的 にか な い 使 用 に便 利 であつ た, Smyth. 験例. 1). & Fregherg10)が 実 験 的 に 滑 膜,関 節 軟骨 に. 痛 覚 が 存 在す る11)12)13)14)15)ことを証 明 し,プ ロカ イ ンで 麻 痺せ られ な い部 分 で は どの部 分 で も疼 痛 を訴 え る と報 告 して い るが,家 兎 膝関 節 に経皮 的 に測定 針 を刺 入 した 際,局 所 皮 膚 及 び皮 下 組 織 を充 分 に麻 痺 して い て も,関 節腔 内 を 麻痺 して いな い 時は測定 針 が 軟骨 表 面 及 び 滑液 膜表 面 に触 れ る と,固 定緊縛 した 四 肢 を動 か して苦 痛 を 示 し,相 当程 度 の疼 痛が あ る もの と考 え られ た.し た が つ て 温度 測定 に あた つ て 滑 液 膜反 射 性 疼 痛10)による 温度 上 昇 を 考慮 に入 れ ね ば 正確 な測 定 値 を得 る こ とは 出来 な い よ うに思 わ れ,同 一家 兎に つ いて 一 側 関節 腔 には 塩酸 プ ロカ インを 注入,他 側 関節 は 無 処 置 の まま関 節 内温度 を 測 定 して み た.そ の結 果 麻 痺 膝 関節 と非 麻痺 関節 と の 温度 差 は0.3℃ 内外 で あ り大 差 は認 め られ ず,関 節腔 内塩 酸 プ ロ カ イ ン注 入 に よる表 面 麻 痺 の影響 を 認 め なか つ た.又 第1編 で 述 べ た よ うに 関節 腔 内に. 第3章. 考. 按. 水 が あ る こ とはPKの. 関 節 表 面 皮 膚 温度 及 び関 節 内 温 度測 定 は 関節 内の. 腐 蝕 作 用 を惹 起 す る こ とに. もな る ので,塩 酸 プ ロ カ イ ン関 節 内注 入 は不 適 当で. 炎 症 程 度,病 状程 度 を正 確 に 判 断 出来,関 節 周 囲 組. あ り,使 用 し な か つ た.正. 織 の 反 応 状 態 を も知 る こ とが 出来 るの で,診 断 治 療. 33.6℃ 〜36.8℃,関. &. で あ り,共 に最 低 最 高 間 の 温度 に相 当の ひ らきが認 め られ,正 常 人 に お け る膝 関 節 部 皮 膚 温度 及 び関 節. り扱 い に 便 利 で か つ 感. 内 温度 で も最 高最 低間 の 温 度 差 に 相 当範 囲 の幅 が認. 述 べ て い る.温. て 使 用 測 定 器 具 が 簡 易 で,取. 〜38.6℃. 度 測 定 にあ た つ. 上 に 使 用 され 甚 だ 有 意 義 で あ る とS. J. L. Hollander2)は. 常 家 兎 の 皮 膚 温度 は. 節 内 温度 は34.6℃. M. Horvath.
(7) Phenolkampfer関. め られ る こ とをJ. L. Hollander2)は. 節 内注 入 の実 験 的 並 び に臨 床 的研 究. 報 告 して い る.. 2493. いは 数 回 の関 節 内 温度 測 定 時 に軟 骨 に 損傷 を お こ し. した が つ て この 湿 度 差 は個 体 差 に よる と考 え られ,. た もの か,又 は 頻 回 の関 節 内 温度 測 定 に よ る刺戟 に. 私 の実 験 で は 同 一家 兎 に つ い ての 温 度 の 高低 が 注 入. よつ て 惹 起 され た もの か不 明 で,最 終 測定 後 剖 検 に. 経 過 を観 察 す る上 に重 要 な 意 義 が あ るの で あ つ て,. よ り破 壊 性関 節 炎 像 及 び軟 骨 欠 損部 修 復像 が認 め ら. 他 の例 との 温度 の比 較 には 意 義 を認 め な い.し か し. れ た こ とは, Hedriの. 第1群 中のNo.. 用 に よ る もの で な く,二 次 的 変 化 即 ち軟 骨 損 傷に よ. 5を の ぞ く他 の 例 は 注 入 後 経 過が. い うPKそ. の もの の 腐 蝕 作. 殆 ん ど同 様 で 温 度 変 化 も同様 の 傾 向 を 示 し,又 第2. つ て生 じた もの で あ ろ うと考 え られ る.私 は第1編. 群 中のNo.. でHedri,. 2を の ぞ く他 の例 も注 入 後 経過 及 び 温度. Payrの. 云 うPKの. 調 製 上 の 誤 り, PK. 変 化 は 同 様 の傾 向 を示 した ので,そ れ ぞれ 平 均 温度. に水 が 混入 され た場 合 はPKは. 腐 蝕 作 用 を呈 す る. 曲線 を も とめ注 入 後 経 過 を検 討 した.第3群. こ とを実 験 的 に 証明 し, PKの. 不適 当 な もの は軟 骨,. は各例. につ い て それ ぞれ 注 入 後経 過 が 異 な1),局 所 剖 検所. 滑 液 膜 に損 傷を あ た え る こ とを再 確 認 し たが,こ れ. 見 で 殆 ん ど の例 が 程度 の差 は あ るが関 節 軟 骨 及 び滑. と同 じ実 験,即 ち第3群 で は最 終 測定 後の 局 所 剖検. 液 膜 に 損 傷 を惹 起 して お り,温 度 曲 線傾 向が そ れ ぞ. 所 見 は 滑液 膜 の肥 厚,滑 液 膜 軟骨 移 行 部 の癒 着,軟. れ 異 な る波 形 を呈 した の で,そ の代 表 的 例 な もつ て. 骨 表 面 の壊 死 が み られ,程 度 の大 な るも のは 破 壊性. 経過 を検 討 した.. 関 節 炎 像 を,又 軽 度 の もの で も慢 性 関 節炎 像 を呈 し との間 に注 入 後 の経 過 の 差 異 は認. 皮 膚 及 び関 節 温 度 は注 入 後 経 過 と何 ら無関 係 に突 然. め られ ず,注 入 量 の 多寡 に よ る温度 曲線 傾 向 の差 異. 上昇 し,又 下 熱 した 。 しか し一般 に皮 膚 温度 は 関節. は 認 め られ な か つ た.し か しわ ずか に第1群 に 於 て. 内 温度 よ り常 に低値 で あ り,温 度 曲 線 が交 叉す る こ. 第1群. と第2群. は 皮膚 温度 の上 昇 が お くれ,上 昇 極 期が 第2群 に比. とは なか つ た.又 斉 藤(他3名)が. し遅 延 した.関 節 内 温度 は第1群 及 び第2群 共 に上. 者 を関 節 液 の 有無 に よ り,乾 燥 型,水 腫 型 に分 け,. 昇,下 降 曲線 傾 向 は 同 様 で上 昇 極 期 も同時 期 で あつ. 乾 燥 型は 水 腫 型 よ りも関 節 内 温度 が 高 か つ た と述 べ. た. PH注. て い るが5),第3群. 入 後 局 所 関節 の炎 症 症 状極 期即 ち 注 入 後. 関 節 リウ マチ 患. で は 殆 ん どの 例 に関 節 液 の 貯 溜. 5日 乃 至1週 目皮 膚 及 び 関節 内 温度 は 最高 値 を 示 し,. が 認 め られ,術 前値 よ り関 節 内温 度 は高 値 を 示た.. 関 節 液 の 貯 溜減 退 し,関 節部 炎 症 減 退 と同時 に 温度. これ はPKの. も下 降 した.肉 眼 的 に 関 節部 の変 化 が 認 め られ な く. なお 継続 し てい る もの と考 え られ る.. 作 用が 持 続 的 で,関 節内 炎 症活 動 が. な る4週 目頃 よ り皮 膚 温度 は注 入 前 皮 膚 温度 まで 下 第4章. 降 し,以 後 再 び 温度 の 上 昇 は み とめ られ な かつ た. 関 節 内 温 度 も経 皮 的 に,関節 液 を認 め られ な くな る時. PK関. 結. 論. 節 内注 入 後 の関 節 局 所症 状 と関 節 内 変 化 は. 期即 ち4週 頃 よ り温 度 下 降傾 向 がみ られ な くな り,. 皮 膚 温 度及 び関 節 内 温度 と相関 々係 が認 め られ,注. 注 入前 温 度 よ りわず か に高値 を 示 し た ま ま経過 した.. 入 後 の 炎症 々状 の 増大 と共 に 温度 は 上 昇 し,炎 症 々. Hedri16), Payr17)はPKの. 状 の減 退 と同時 に 下 熱 した,又 関 節 内 温度 は 皮膚 温. 作 用 は 永 続 的 に 滑液 膜. を 刺戟 状 態 に お き,な が く充 血像 を維 持 す る と述 べ,. 度 が 注 入 前 の測 定値 に復 帰 して もわ ず か では あ る が. 私 は 第1編 で 組 織学 的 にPK注. 高 値 を呈 しかつ 持 続 した.皮 膚 温度 は関 節 内温度 よ. 入 後 滑液 膜 の 細 血管. の 充盈 が な が く認 め られ る こ とを報 告 した が,第1. り常 に低値 で,両 者 の温 度 紬 線 は殆 ん ど平 行 状態 で. 群(No.. あ り, PK注. 5を の ぞ き)及 び 第2群(No.. 2を の ぞ く). 入 量 の 多寡 に よる 温度 曲 線 の差 異 は認. の最終 測 定 後 局 所 剖検 所 見 で 滑 液膜 のわ ず か な 充血. め られ な か つ た.し か し注 入 量 の少 ない 場合 は皮 膚. 像 がみ とめ られ,関 節 内温 度 が 持続 的 に高 値 を示 し. 温度 上 昇 極 期 が 多い 場 合に くらべ わ ず か に お くれ た. た と考 え られ た.即 ち関 節 内 温 度 は 滑液 膜 血 行循 環. が,温 度 曲 線傾 向 の 差異 は 認 め られ ず.臨 床 上皮 膚. に 左右 され るの で は な い だ ろ うか とい う渡 辺 の発. 温度 及び 関 節 内 温度 測定 はPK注. 言16)よりも, PK注. し,効 果 を 知 る 上 に 有 意 義 で あ る と考 え る.但 し. 入 後滑 液 膜 の 持続 的 充 血 状態 は. 入 後の 経過 を観察. 関 節 内温 度 を 高値 の ま ま維 持 し,経 過す る もの と考. PK関. え られ る.第1群. で あ るた め,関 節 内 温度 測 定 は臨 床 的 に は応 用 函難. PK注. 中No.. 5及 び 第2群. 中No.. 2は. 入 後特 異 な 温度 曲線 を 呈 し炎 症 々状 の な が く. 持 続 し た例 で あ る が,注 入 時 細 心 の注 意 を 払 つた に もかか わ らず 関節 軟 骨 に損 傷 を惹 起 した もの か,或. 節 内注 入 時 関 節控 内に プ ロ カ イ ン注 入 が 禁 已. で あ り,皮 膚 温度 測 定 を行 うべ き で ある と考 え る..
(8) 2494. 渡. 辺. 高. 擱 筆 す るに あ た り御懇 篤 な る御 指 導,御 校 閲 を賜. 整形 外 科 部 長 村川 浩 正 博 士 に 深甚 の 謝意 を表 す る.. つ た 恩師 津 田 誠次 教授,御 指 導を 賜 つ た整 形 外 科 教. な お この 論文 の 要 旨は第31回 日本 整形 外 科 学会 に. 室 児 玉 俊 夫 教授,岡 山 労 災病 院 副 院 長友 保 誠 博士,. 参 1). 児 玉:医. 学 の 動 向,第5集,リ. 周 辺 の 疾 患.金 2). Horvath,. 3). 28,. Stoner,. 4). J.. 酒 井:整. &. 文. ウ マ チ 及 び そ の. 9). Clin.. J, L.:. J,. Clin.. 第1編,正. 10). J. L.. Invert.. 斉 藤(他4名)日. C.. M.. Hollander,. 形 外 科 と 災 害 外. 常 家 兎 膝 関 節 内Phenolkampfer注. Smyth,. 1949.. 30,. &. Brown,. 701〜706,. 科, 6巻,. 1951.. 1号,. 本 外 科 会 誌,. 55回,. Soe.. 11). Fregherg,. 12). Oda,. 89〜. R. M.,. 9号,. 13). Igari,. T.:. 14). 瀬 戸 八 郎:人. 整 会 誌,. 26巻,第25回. 総 会 号.. 15). Shinoda,. 6). 渡 辺:日. 整 会 誌,. 26巻,第25回. 総 会 号.. 16). Hedri. 7). 松 林:日. 整 会 誌,. 28巻,. 17). Payr:. 8). 菊 地(外1名):日. 18). 森 崎 直 木. 6号,. Experimental. 54〜66 28巻,. and. 4号,. 235.. Clinical Injection. Part. II.. Experimental. Temperature. Fregherg,. R.:. 818,. 1943.. H.:. Clinics,. mstt.. 1071,日. 整 会 誌,. &. 42,. J.. 2,. Med.. Michigan,. 1586,. Akad.. 1944.. Kioto.. 14,. 1935.. 92, 5). 献. 入 実 験.. Hollander,. 469〜473,. E. K.,. E. M.:. 考. 原 書 店. S. M.. Invert.. 於 て報 告 した.. Studies. Arch,. Kist.. の 知 覚(医 E.:. Zbl. Zbl.. Arch. Chir.. Chir. 外 科,. on Effects. Jap.. 8,. 学 書 院) hist.. 1922, 1922,. 17巻,. 1955.. Jap. Nr.. Nr.. 9,. 1955.. 28. 28.. 4号,. 252〜257. of Intraarticular. of Phenolcamphor. Studies. on Skin. in Intraarticular. Surface. Injection. and. Intraarticular. of Phenolcamphor. By Takashi. Watanabe,. M. D.. From Dept. of Surgery, Okayama University Medical School, (Director: Professor of Surgery, Seiji Tsuda. M.D.) (From Okayama Rosai Hospital, Director: Seiji Tsuda, M.D.) Correlations between intraarticular changes and local findings and skin surface and intraarticular temperature following Phenolcamphor injection were studied to assure the possibilities of anticipating its effects and courses following Phenolcamphor injection by measurement of temperature. Phenolcamphor were injected into knee joints of three groups of normal rabbits in which 0.25cc and 0.5cc of Phenolcamphor, and mixed solution of 0.25cc of Phenolcamphor and 0.25cc of water as control were given. Temperatnre was measured with electric thermometer. 1) Close relationship were found between intraarticular changes and local findings, and skin surface and intraarticular temperature following intraarticular injection of Phenolcam. phor. Temperature rose with increase of local inflammatory signs and falls with its regression and stabilized after two or three weeks. 2) Parallel correlation was found between skin surface and intraarticular temperature.
(9) Phenolkampfer関. 節 内注 入 の実 験 的並 びに 臨床 的 研 究. 2495. with. a little high level in the latter. 3) No difference in changes of temperature was found in different amount of injected Phenolcamphor, though the Peak of temperature rise was noted slightly later in the case of a small amount of injected material than in the large amount. 4) It is of significance for observation of effects and course of Phenolcamphor injection to measure skin surface and intraarticular temperature. However, it is not feasible to measure frequently intraarticular temperature and also it is hardly acceptable to inject procaine into joint for the relief of pain in measurement of intraarticular temperature. It is not applicable to clinical use, hence measurement of skin temperature should be used as substitute for it..
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