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振幅 位相計測による光パルス / パケット任意波形計測 Optical amplitude and phase detection enables ultrafast optical arbitral waveform analysis 塩田達俊 (Tatsutoshi SHIODA, Ph. D.

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Academic year: 2021

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塩田 達俊

(Tatsutoshi SHIODA, Ph. D.)

埼玉大学大学院 理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム領域 准教授

(Department of Electrical and Electric Systems, Saitama University )

応用物理学会、日本光学会、電子情報通信学会、日本分光学会、日本液晶 学会、Optical Society of America (OSA)、The Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE) 会員

受賞:塩田達俊、「コニカミノルタ画像科学奨励賞」、“(X-Z 軸)断層画像 デジタルカメラ&ムービーの実現へ向けた新規光学システムの開発と基礎 検討”コニカミノルタ画像科学振興財団、2011 年 3 月 7 日 / 塩田達俊、 「インテリジェント・コスモス奨励賞」、“二波長同時ヘテロダイン検波法 の開発”インテリジェント・コスモス振興財団、2010 年 5 月 17 日 / 塩 田達俊、「日本液晶学会2006 年度学会奨励賞」、“Orientation of Liquid Crystal Molecules Evaporated onto Rubbed and Photoaligned Polymer Surfaces”、日本液晶学会、2006 年 9 月 14 日. 研究専門分野:光計測、超高速フォトニクス あらまし 光周波数コムを参照光とした新たな位相 スペクトルの計測技術を提案し、多波長同時ヘテロダ イン検波法と名づけた。これは超高速光コムシンセサ イザ/アナライザを実現するための技術である。今回は 信号光として6.4 THz 帯域の 200 GHz 光周波数コム を発生し、その振幅/位相スペクトルを多波長同時ヘテ ロダイン検波法によるスペクトルのモニターをしなが ら光シンセサイザにより制御した。結果として、3.2 Tbit/s 16 bit の光デジタル信号を発生させ、それを観 測することに成功した。また、振幅/位相の電界スペク トル変化の様子をフーリエ変換による簡単な処理で追 跡し、パルス内のチャープ特性を評価した。一方、シ ングルショット計測は光通信分野のみならず他の高速 技術にも重要な技術である。提案手法に高速なデータ ロガー(デジタイザ)を導入し、将来的なシングルショ ット計測の実現を目指す。今回はサンプリング時間 1ns で位相スペクトルおよびデジタル信号波形の計測 を行い、シングルショット計測の実現可能性が示され た。 1.はじめに 現代の光情報通信分野における大容量伝送の普及に 伴い高速光信号の需要が急速に拡大してきており、今 後もさらなる高速化の必要性が生じていくと考えられ る。一方で、時間領域での直接的な信号処理では電子 回路などの応答速度が限界に達しつつあり、さらなる 高速光信号の利用を実現するためには応答速度に制限 されない信号処理技術が重要である。過去に報告され た超高速波形観測のための主な技術として、自己相関 器やFROG、SPIDER といったものがよく知られてい る。これらはフェムト秒の高い時間分解能が得られる 一方で、自己相関器は時間窓が狭いことや非対称の波 形が観測できないことが課題である。FROG や SPIDER は非線形効果を利用しているため入力信号 の強度に制約がありシングルショットの計測に向かな いなどの課題がある。これらの課題を克服した高速光 波形観測の実現をするために、高速光波形計測に有効 な時間‐周波数変換を利用し、周波数軸上で振幅/位相 スペクトルを計測して実時間波形を復元する方法に新 たな手法としてニ波長同時ヘテロダイン検波法を提案 した[1]。この手法を用いることで、検出回路の速度に 捉われない波形観測が実現可能となり、応答速度200 MHz の光受信器で 500 GHz の光信号波形観測をすで に実証している[2]。ここでは、参照光を強度変調した 二つの波長成分のみの信号を用いたが、光周波数コム のような広帯域にわたり等間隔に並ぶ信号を利用し、 検出側にアレイ導波路格子(AWG)を導入して、並列処 理を可能にする多波長同時ヘテロダイン検波法を新た に構築すれば、さらに短時間で高速光波形の計測が実 現できる。一方、高速光波形の発生をするために有効 な方法として、AWG、強度・位相変調器により構成さ れる、光シンセサイザの利用が提案されている。これ を提案手法と組み合わせて任意の高速光波形を生成・ 計測するホログラフィック光周波数コム合成・解析法 を新たに構築し、約2 THz の波形を生成・計測した[3]。 提案手法により得られる時間波形には包絡線のみなら ず内部のキャリア波の情報も含まれる。したがってキ ャリア成分に現れるチャープなどの影響の情報も同時 に得ることが可能と考えられる。そこで、計測結果の 時間波形にフーリエ変換を用いた処理をすることでパ

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ルス内部の電界スペクトルの解析を試みた。具体的に は、計測したパルス波形を時間領域で分割し、区間ご とにフーリエ変換することで得られた電界スペクトル を時間‐周波数軸上にマッピングすることで振幅・位 相の変化を解析した。また、今回は光シンセサイザお よびAWG の設計を改良して、より高速かつ緻密な任 意波形の生成を実現するシステムを検討し、そのデモ ンストレーションとして3.2 Tbit/s 16 bit のデジタル 信号の生成・計測を行った結果を報告する。 また、現在の光情報通信分野での信号検出にはシン グルショットでの検出が用いられており、このような 計測に適用することにおいては高速な光波形計測の実 現が重要である。そこで、参照光に光周波数コムのよ うな広帯域のスペクトルを持つ信号を利用し、検出側 にアレイ導波路格子(AWG)を導入して、並列処理を可 能にする多波長同時ヘテロダイン検波法を新たに構築 することで、より高速な光波形計測を実現可能とした。 一方で、これまでは提案手法の検出部において長いサ ンプリング時間をとっていたため、計測速度が制限さ れていた。そこで高速な光波形計測の実現のため、サ ンプリング時間を従来の200 ms から 1 ns に短縮して 位相計測およびデジタル変調光波形計測を行い、過去 の結果と比較することで高速なサンプリングでの計測 を実証し、シングルショット計測実現の可能性を検討 した結果を報告する。 2.原理 2.1 位相スペクトルの計測 Fig.1 に二波長同時ヘテロダイン検波法による位相 計測の原理図を示す。この方法は2 つのスペクトル縦 モード間の相対位相を計測することができる。計測の ためピーク間の周波数差を信号光の間隔()と同期し た二波長の参照光を用意する。位相は2 本ともr とす る。信号光と参照光を合波してヘテロダイン検波し、 左右それぞれ一対の信号光と参照光から生じるビート 信号(周波数)を得る。これらのビート信号は次式で 表される。        cos ( ) ( ) ) , , ( 1 1 1 1 1 r Ls r Lr c n t L t V        …(1)        cos ( ) ( ) ) , , ( 2 2 2 2 2 r Ls r Lr c n t L t V        …(2) ここで、2は光強度に依存した定数、Lsは信号光、 Lrは参照光の光路長とした。その後、2 式のビート信 号を乗算することで生じる信号のDC 成分は式(3)のよ うになり、これを読み取ることで相対位相が検出でき る。         L c n Bias L VDC(, ) . 12cos   …(3) ここで、= 2 -1、L= Ls -Lrとした。式(3) は、参照光源の光周波数変動に全く影響を受けない。 また、参照光として光周波数コムを利用することで、 複数の相対位相の計測を並列して行うことが可能にな る。このような処理を行う場合の提案手法を多波長同 時ヘテロダイン検波法と呼ぶ。 2.2 時間領域波形の合成 電界の時間波形は各周波数成分の重ね合わせにより、 次式の波動関数で表される。

   n n n n j t a t E() exp   …(4) 計測によって得られる縦モード周波数n 毎の振幅/ 位相スペクトルを式(4)により重ね合わせ、電界の時間 波形を合成する。

Fig.1 Schematic of phase measurement operation



・・・ ・・・    

Beat signal (1) Beat signal (2)

Sig. Ref.  (3)  r  rDC voltage



1 2 r1 r2

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2.3 シングルショット波形計測 我々の提案している位相スペクトルの計測方法は Fig.1 に示すように、離散的なスペクトルに対する計 測を前提としている。したがって、計測される波形は 周期的に繰り返されるものとなる。一方で、光情報通 信分野ではパケットごとに異なる信号パターンとなり 繰り返し波形とならないのが一般的である。そのため、 パケットごとに切り出して計測するシングルショット の計測技術が必要となる。繰り返しのない単一波形を 周波数領域で考えるとFig.2 に実線で示すような連続 した振幅・位相スペクトルとなる。これを離散的に計 測する場合、積算される時間窓が広くなっていくが、 時間窓を1 パケットの時間として計測を行うことで、 計測対照の1 パケットが繰り返された波形が得られる。 そして得られた繰り返し波形のうちの1 周期を抜き出 せばシングルショット計測と同等の波形情報を得るこ とが可能となる。 3.実験 今回は、(Ⅰ) 高速パルスの内部位相解析、(Ⅱ) 3.2Tbit/s 16bit デジタル光信号の生成・計測、(Ⅲ) シ ングルショット計測の実現へ向けた検討の3 項目につ いて実験し検討を行ったので、以下にそれを報告する。 (Ⅰ) 高速パルスの内部位相解析 実験方法 Fig.3 に実験系を示す。 DFB-LD を種光源として、10 GHz の RF 信号(26.5 dBm)で駆動した光周波数コム発生器(OFCG)により、 10 GHz 間隔の光周波数コムを発生し、これを信号光 とした。光コムは3 dB 幅を最大(220 GHz)となるよう に調整した。一方、参照光には5 GHz の RF 信号で駆 動した強度変調器の2 逓倍駆動により 10 GHz 間隔の 二波長のピークを発生して用いた。参照光の周波数は 信号光に対して周波数差200 MHz となるように、計 測対照のピークに合わせて設定した。信号光と参照光 を合波して、PD でヘテロダイン検波し、250 MHz の ローパスフィルタで必要な信号のみを抽出した後に乗 算して、発生したDC 電圧を測定した。 194.3520.0 194.358 194.364 194.370 194.376 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 -200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200 A m p li tu d e [ a .u .] Frequency [THz] P h a s e [ d e g .]

Fig.2 Amplitude and phase spectra of Continuous (line) and comb like (plot)

for PHASE meas. for AMPLITUDE meas.

DFB-LD OFCG Tunable-LD f0=194.6635THz MZ f f f f=f0+5GHz-200MHz +N×10GHz DC DC 5 GHz 10 GHz Sync. Delay LPF PD < 250 MHz DC-meter RF-powermeter PHASE meas. AMPLITUDE meas.

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ここで、DC 電圧は式(3)で示したように光路長 L の 関数でもあり、L を変化したときの周期信号波形の観 測から位相情報Δを得た。振幅計測では、波長可変 レーザーの出力そのものを参照光としたヘテロダイン 検波により、振幅情報を得た。計測の周波数帯域は中 心周波数から±1 THz(±100 次)とし得られた縦モード 周波数毎の振幅/位相スペクトルから式(4)により波形 を重ね合わせて合成した。 結果・考察 信号光として発生した光コム全体を光スペクトラム アナライザ(OSA)で観測したものおよび一部を拡大し て観測したものをFig.4 に示す。また提案手法により 計測した振幅/位相スペクトルを Fig.5 に、スペクトル の計測結果から合成した時間領域での電界波形を Fig.6 に、それを自乗した光強度波形を Fig.7 にそれぞ れ示す。今回はFig.6 の計測結果のうち 50 ps 付近の パルスに注目して解析を行い、パルス内での位相変化 の様子を解析した。解析は、時間軸で分割したそれぞ れの区間をフーリエ変換することで行った。具体的に は46 ps~56 ps の範囲で 100 fs ごとに 100 区間に分割 し、各区間をフーリエ変換した。ここで、フーリエ変 換する区間以外は振幅0 とおいて 46 ps~56 ps の範囲 で計算した。 また、群遅延の影響を除くため51 ps を中心に補正 した。フーリエ変換して得られた振幅・位相スペクト 193 194 195 196 -70 -60 -50 -40 -30 220 GHz O p ti c a l p o w e r [d B m ] Frequency [THz] 2 THz 194.62 194.64 194.66 194.68 194.70 -70 -65 -60 -55 -50 -45 -40 -35 O p ti c a l p o w e r [d B m ] Frequency [THz] 10 GHz 194.0 194.5 195.0 195.5 -12 -10 -8 -6 -4 -2 0 -50 0 50 100 150 200 250 300 350 A m p li tu d e [ a .u .] Frequency [THz] P h a s e [ ra d ] 0 20 40 60 80 100 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 E le c tr ic f ie ld [ a .u .] Time [ps] 50ps 100ps 0 20 40 60 80 100 120 0.0 0.5 1.0 100ps 2.53ps 0.80ps 2.07ps O p ti c a l in te n s it y [ a .u .] Time [ps] 50ps

Fig. 4 Optical frequency comb spectrum measured by an optical spectrum analyzer (200 GHz resolution). The expanded spectrum was measured with 2 GHz resolution.

Fig. 5 Amplitude and phase spectrum of optical frequency comb measured by proposed system.

Fig. 6 Electric field profile obtained by experiment.

Fig. 7 Intensity profile obtained by experiment.

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ルを時間周波数軸上にマッピングした結果をそれぞれ Fig.8 a),b)に示す。また Fig.8 a)の中心周波数近傍を拡 大し振幅がピークをとる周波数をプロットしたものを Fig.9 に、Fig.8 から同一周波数 (194.6635 THz)の位 相・振幅を抽出し、時間軸上にプロットした結果を Fig.10 に示す。 Fig.9 から振幅のピークとなる周波数は、特に各パ ルスの内部でほとんど変化がなく振幅が小さくなる部 分でわずかに変動する程度であり、チャープの影響を 受けていないことが推測された。 また、Fig.10 からも特に中央のパルス内部では位相 がほぼ変化せず同様にチャープの影響がないことを示 唆する結果が得られ、振幅0 の点で位相の大きく変化 するなどのパルス内の時間的位相変化の様子が読み取 れた。 46 48 50 52 54 185 190 195 200 56 Time [ps] F re q u e n c y [ T H z ] 0 0.11 46 48 50 52 54 560.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0 1 2 3 4 5 6 7 O p ti c a l a m p li tu d e [ a .u .] P h a s e [ ra d ] Time [ps] (a) Amplitude (b) Phase

Fig. 8 Dual-heterodyne mixing trace of (a) amplitude and

(b) phase spectral evolution.

Fig. 9 Dual-heterodyne mixing traces of expanded amplitude evolution with a locus of the zeniths in spectral sections.

Fig. 10 Intensity and phase evolution at center frequency of

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(Ⅱ) 3.2Tbit/s 16bit デジタル光信号の生成・計測 実験方法 Fig.11 に実験系を示す。 信号光には25 GHz の RF 信号で駆動した OFCG により発生した光周波数コムを利用した。発生した25 GHz 光コムは AWG1(FSR 200 GHz)に入射し、その 周回性を利用して200 GHz 間隔でピークを抽出した。

AWG1 入射前後の光コムのスペクトルは Fig.12 a),b) にそれぞれ示した。Fig.12 b)のスペクトルに示したよ うに200GHz 間隔に 32 波のピーク(6.4 THz 帯域)が得 られ、これを光シンセサイザに入射して、強度・位相 をそれぞれ変調した。ここで、200GHz 間隔のピーク はシンセサイザ内のAWG2(チャネル間隔 200 GHz)に より、それぞれ別のチャネル(全 32ch)に展開され、各 周波数成分で独立した強度・位相変調が可能となる。 強度変調の深さは、OSA で観測しながら設定した。一 方、位相変調の深さは、25 GHz 間隔の光コムを参照 光として、多波長同時ヘテロダイン検波法の出力をモ ニターしながら設定した。ここで、参照光とした光コ ムは信号種光源の出力と200 MHz だけ周波数の異な るレーザー光を種光に用いて発生した。光シンセサイ ザによる制御はPC 上で作成した理想的なデジタル信 号の時間波形をフーリエ変換により算出した強度・位 相スペクトルを基に設定した。今回の実験では3.2 Tbit/s 16 bit のパケットパターン 3 種類 (”1000000000000000”,”1000100000100000” ,”10110 01110011110”)を生成し計測した。 DFB-LD OFCG A WG2 A WG 3 Tunable-LD DC OFCG BPF DC ×2 R efle ct io n m ir ro r 12.5GHz signal 25GHz 25GHz Delay line Signal Reference 193299.8GHz 193300GHz Inten si ty m od u la to rs Pha se m od u la to rs Optical synthesizer Current source PD ATT LPF DC-meter <250MHz A WG 1 191 192 193 194 195 196 -70 -60 -50 -40 -30 -20 O p ti c a l p o w e r [d B m ] Frequency [THz] 25 GHz 191 192 193 194 195 196 -70 -60 -50 -40 -30 -20 O p ti c a l p o w e r [d B m ] Frequency [THz] 200 GHz Fig. 11 Experimental setup.

Fig.12 Spectra of a) 25GHz and b) 200GHz optical frequency comb.

(a) 25GHz

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結果・考察 光シンセサイザを用いたスペクトル制御により生成 した信号光に光コムの参照光を合波し、AWG3 により 200 GHz 間隔の隣接 2モードを抽出して提案手法に適 用して位相スペクトルを計測した。また、振幅スペク トルはシンセサイザの出力をOSA により計測した強 度スペクトルから求めた。Fig.13 に強度・位相スペク トルの計測・計算結果を示す。 またFig.13 のスペクトルを基に合成した時間波形 をFig.14 に示す。スペクトルは振幅・位相ともに計算 結果とよく一致したものが得られ、その結果として生 成されたデジタル波形も設定した3.2 Tbit/s 16-bit の パケットパターン3 種類が得られていることが観測さ れ明らかになった。

Fig. 13 Measured (red) and simulated (blue) spectra of of

a) “1000000000000000”, b) “1000100000100000” and c) “1011001110011110”.

Fig. 14 Measured (red) and simulated (blue) waveforms of

a) “1000000000000000”, b) “1000100000100000” and c) “1011001110011110”. 190 191 192 193 194 195 196 0 1 2 3 4 5 6 R e la ti v e p h a s e [ ra d ] Frequency [THz] 190 191 192 193 194 195 196 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 A m p li tu d e [ a .u .] Frequency [THz] 190 191 192 193 194 195 196 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 A m p li tu d e [ a .u .] Frequency [THz] 190 191 192 193 194 195 196 0 1 2 3 4 5 6 R e la ti v e p h a s e [ ra d ] Frequency [THz] 190 191 192 193 194 195 196 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 A m p li tu d e [ a .u .] Frequency [THz] 190 191 192 193 194 195 196 0 1 2 3 4 5 6 R e la ti v e p h a s e [ ra d ] Frequency [THz]

a) Amplitude b) Amplitude c) Amplitude

a) Phase b) Phase c) Phase

0 1 2 3 4 5 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 O p ti c a l p o w e r [a .u .] Time [ps] 0 1 2 3 4 5 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 O p ti c a l p o w e r [a .u .] Time [ps] 0 1 2 3 4 5 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 O p ti c a l p o w e r [a .u .] Time [ps] a) b) c)

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(Ⅲ)シングルショット計測の実現へ向けた検討 実験方法 Fig.16 に実験系を示す。 信号光はDFB レーザーの出力を、12 Gb/s 12 ビッ トパケットのデジタル信号で駆動した強度変調器に入 射することで3 GHz 間隔のコム状のスペクトルを得 た。パケットパターンは”100010001000”とした。一方 で、1.5 GHz のマイクロ波で駆動した強度変調器に、 周波数可変光源の出力を入射して2 逓倍駆動すること で3 GHz 間隔の一対の参照光を発生させた。ここで、 信号光と参照光の変調に用いた両信号源は同期させ、 参照光源の周波数は信号光ピークと参照光ピークの周 波数間隔が1 GHz となるよう設定した。その後、信号 光と参照光を合波して、PD に入射した。さらに、PD で発生した2 つのビート信号を乗算して得られる信号 のDC 成分を計測した。ここで、DC 電圧の検出に高 速デジタイザを用い、サンプリング時間1 ns で検出し た。また比較のため、200 ms のサンプリング時間で の計測も行った。その際、ディレイラインにより光路 長を掃引して、得られる正弦波状の変化から位相情報 を得た。またサンプリング時間1 ns での計測では、18 GHz の帯域にわたり位相スペクトルの計測を行った。 振幅スペクトルの計測では参照側の強度変調器を駆動 せずに通過した周波数可変光源の出力をローカルオシ レーターとして用いて、信号光の各周波数成分とのビ ート信号の強度を計測することで振幅情報を得た。ま た計測結果の比較対照として用いるため、PD 前のカ プラに入射する直前の信号光の時間波形を20 GHz 帯 域の光サンプリングオシロスコープにより計測した。 結果・考察 提案手法による位相計測をサンプリング時間1 ns, 200 ms で行った結果をそれぞれ、Fig.17 a), b)に示し た。 DFB-LD Tunable-LD PPG SG PD ATT Voltage meter DC DC IM IM Mirror Fiber port 12 Gb/s 12 bit 1.5 GHz 194664.2 GHz 194661.7 GHz Storage time ① 1 ns ② 200 msL f 3 GHz f 3 GHz

Fig.16 Experimental setup.

Fig.17 Experimental results of the DC voltage with storage time of a) 1 ns and b) 200 ms.

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 30 40 50 60 70 80 V o lt a g e [ m V ]

Optical path length [m] Experiment Fitting curve 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35 0.40 0.45 V o lt a g e [ m V ]

Optical path length [m] a) 1 ns

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Fig.17 a)では 1 万回測定したデータを平均した。 Fig.17 a), b)ではいずれも光路長に対して正弦波状の DC 電圧の変化が観測された。また、得られた DC 電 圧の計測結果を正弦波でフィッティングすることで求 めた位相の差は1 波長の 250 分の 1 となり、非常に近 い計測結果が得られた。 次に光波形計測に関して、提案手法による計測結果 との比較の対照として光サンプリングオシロスコープ により計測した変調波形をフーリエ変換することで得 られる振幅・位相スペクトルを用いた。提案手法によ り18 GHz の帯域にわたりサンプリング時間 1 ns で計 測した位相スペクトルをFig.18 a)に示した。また、ビ ート信号の強度計測から求めた振幅スペクトルを Fig.18 b)に示した。同時にオシロ波形のフーリエ変換 結果であるスペクトルをFig.18 a),b)内に示した(白抜 きのプロット)。 Fig.18 の結果からオシロスコープの計測により得 たスペクトルと提案手法により計測したスペクトルが 同様の形状を示していることがわかる。また、各周波 数において、オシロスコープと提案手法の結果の差を とってその標準偏差を求めると、振幅スペクトルは 2.2%、位相スペクトルは 10%となった。光サンプリン グオシロスコープで計測した信号光の時間領域での強 度波形をFig.19 に示す。また、計測した振幅・位相ス ペクトルを用いて、式(4)による重ね合わせを行い、波 形を合成した結果をFig.20 に示す。 194.656 194.660 194.664 194.668 194.672 -20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20 R e la ti v e p h a s e [ ra d ] Frequency [THz] 194.655 194.660 194.665 194.670 194.675 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 A m p li tu d e [ a .u .] Frequency [THz]

Fig.18 Experimental (closed circle) and calculated (open circle) results of the a) phase and b) amplitude spectra.

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 O p ti c a l in te n s it y [ a .u .] Time [ns] 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 O p ti c a l in te n s it y [ a .u .] Time [ns]

Fig.19 Result of the waveform by oscilloscope measurement.

Fig.20 Experimental (filled area) and calculated (broken line) results of the waveform.

(a) Phase

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Fig.19 と Fig.20 の比較から発生した信号とよく一 致した波形が観測できていることが確認できる。ここ で、オシロスコープと提案手法による計測における計 測帯域が異なることを考慮するため、オシロ波形をフ ーリエ変換して得た振幅・位相スペクトルからのうち 提案手法と同帯域となる18 GHz の範囲のみを取り出 して、同様に式(4)により合成した波形の包絡線を Fig.20 に示した。Fig.20 より提案手法による計測結果 とオシロスコープの計測を基に合成した波形との比較 でよりよく一致したものが得られていることが確認さ れた。これらの結果により、提案手法における高速サ ンプリングによる計測の適用が実証され、光波形計測 の高速化への可能性が示された。 4.おわりに 光シンセサイザによる強度・位相制御に、提案手法 による位相スペクトルのモニターを用いて、光波形を 生成しそれを計測した。その結果、3 種類の 3.2 Tbit/s 16 bit のデジタル光信号が観測され、いずれも計算結 果とよく一致したものであった。以上の結果から、提 案手法の高速任意光波形の生成・計測への有効性が実 証された。また、フーリエ変換を用いた解析を行うこ とで、計測した時間波形のパルス内位相変化を評価し、 パルス内でのチャープが少ないことなど位相情報が得 られた。シングルショット計測の実現へ向け高速サン プリングによる位相スペクトルおよび信号波形の観測 を行った。過去の結果およびオシロスコープによる計 測との比較から、妥当な結果が得られていることが確 認され、シングルショット計測実現への可能性が示さ れた。 参考文献

[1] T.Shioda, et al. Opt. Commun. 23, pp.4733-4740 (2010).

[2] T.Yamazaki, M.Kuzuwata, T.Shioda, J. Opt. Soc. Am. B 29 (7), pp.1707-1711 (2012).

[3] T.Shioda, T.Yamazaki, Opt. Lett., doc. 37,

pp.3642-3644 (2012). この研究は、平成20年度SCAT研究助成の対象と

して採用され、平成21~23年度に実施されたもの です。

Fig. 5  Amplitude and phase spectrum of  optical frequency comb measured  by proposed system
Fig. 9  Dual-heterodyne mixing traces of  expanded amplitude evolution  with a locus of the zeniths in  spectral sections
Fig. 13  Measured (red) and simulated (blue) spectra of of

参照

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