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学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

やまばやしかずとも

山林 一公

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 乙 第 1581 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 25 年 12 月 25 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

学 位 論 文 題 目 Lidocaine protects against myocardial ischemia- reperfusion injury in anesthetized rabbits

(麻酔下ウサギ心筋虚血再灌流モデルを用いたリドカイン の心筋保護効果)

学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Osaka Dental University 第 47 巻 第 2 号 平成 25 年 10 月

論 文 調 査 委 員 主 査 小谷 順一郎 教授 副 査 西川 泰央 教授 副 査 森田 章介 教授

論文内容要旨

歯科領域において局所麻酔薬として頻用されるリドカインは、急性心筋梗塞に関連する心室性不整 脈に対する治療薬としてしばしば用いられる。さらに、リドカインは、揮発性麻酔薬と同様に、組織 に対する致死的虚血負荷の前に予め投与しておくことで臓器保護効果が期待できる、いわゆる薬理学 的プレコンディショニング効果を有するといわれている。しかし、再灌流後にリドカインを投与した 際の心筋保護効果、すなわちポストコンディショニング効果については不明な点が多い。また、プレ コンディショニング効果に関する研究の多くは isolated heart を用いた ex vivo によるものが多く、

in vivo での報告は少ない。プレコンディショニングや薬理学的プレコンディショニング効果を得るた

めには、人為的な先行虚血や麻酔薬を負荷する必要があり、虚血リスクや倫理的問題点を伴う。しか し、薬理学的ポストコンディショニングは、虚血が生じた後に行うことが可能なため、臨床の場にお いても適応できることが最大の利点である。そこで麻酔下ウサギ心筋虚血モデルを用いて、虚血再灌 流直後にリドカインを 30 分間持続投与し、再灌流後の梗塞巣を、リドカイン非投与群と比較すること により虚血再灌流障害に対するリドカインの心筋保護作用について検討した。

実験方法は、亜酸化窒素・酸素・パンクロニウムで麻酔した日本白色家兎を用い、側臥位にした後、

左開胸操作により冠動脈の左前下行枝を露出させた。左前下行枝基部結紮による 30 分間の虚血操作を

加え、その後、結紮を解除した。再灌流直後からリドカイン(リドカイン投与群: n=6)あるいは生理

食塩液(生理食塩液投与群: n=8)を 30 分間静脈内に持続投与しながら、120 分間再灌流させた。実験

中は、大腿動脈に挿入したカテーテルより体血圧変動を持続的に監視し、適時、血清リドカイン濃度

測定を行った。実験終了後、直ちに心臓を摘出し、10%エバスブルーを用いてリスクエリアと非リスク

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エリアを判定した後、1%2, 3, 5 - triphenyl tetrazolium chloride 溶液に浸漬して梗塞域とリスク エリアを計測した。その結果、体動脈圧は、冠動脈結紮 10 分後、20 分後に baseline 値と比較し低下 したが、リドカイン投与群、生理食塩液投与群間には有意差がみられなかった。また、リスクエリア と非リスクエリアも群間に有意差はなかった。再灌流 120 分後のリスクエリアに対する梗塞域は、生 理食塩液投与群では 5.7 ± 10.4%であったのに対し、虚血再灌流後からリドカインを 1.0 mg/kg/h 持 続投与したリドカイン投与群では、 1.4 ± 8.9%に減少し、両群間に有意差がみられた。この結果から、

再灌流直後のリドカイン投与は、顕著な体血圧変動を来すことなく心筋虚血再灌流障害に対し心筋保 護作用を有することが明らかとなった。

論文審査結果要旨

周術期の心筋梗塞は生命予後に影響する重大な合併症である。局所麻酔薬として頻用されるリドカ インは、揮発性麻酔薬と同様に、組織に対する致死的虚血負荷の前に予め投与しておくことで臓器保 護効果が期待できる、いわゆる薬理学的プレコンディショニング効果を有するといわれている。しか し、再灌流後にリドカインを投与した際の心筋保護効果、すなわちポストコンディショニング効果に ついては不明な点が多い。著者は、麻酔下ウサギ心筋虚血モデルを用いて、虚血再灌流直後にリドカ インを 30 分間持続投与し、リドカインの梗塞域の大きさから心筋保護作用について検討している。

その結果、対照群、リドカイン投与群ともに、体動脈圧は冠動脈結紮後に低下したが、再灌流 120 分後の梗塞域は、リドカイン投与群で減少することを明らかにした。この結果から、再灌流直後のリ ドカイン投与は、顕著な体血圧変動を来すことなく心筋虚血再灌流障害に対し心筋保護作用を有する ことを明らかにしている。

以上、リドカインによる虚血心筋の薬理学的ポストコンディショニング効果を証明した点において、

本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

なお、外国語 1 か国語(英語)について試問を行った結果、合格と判定した。

参照

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