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学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

なかにし こう

中西 功 学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 乙 第 1621 号 学 位 授 与 の 日 付 令和元年 9 月 25 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

学 位 論 文 題 目 ラット骨欠損の治癒過程におけるウロココラーゲンの効果 学 位 論 文 掲 載 誌 日本口腔インプラント学会誌 第 32 巻 第 2 号

令和元年 6 月 30 日

論 文 調 査 委 員 主 査 岡崎 定司 教授 副 査 馬場 俊輔 教授 副 査 田村 功 教授

論文内容要旨

歯科臨床で応用されるコラーゲンは、ウシ・ブタ由来のため、人獣共通感染症の危険性を払拭でき ない。一方、魚の鱗由来のウロココラーゲンは、人獣共通感染症の心配がないとされる。そこで、実 験動物の骨欠損にウロココラーゲンを応用し、治癒過程における新生骨形成について調査を行い、ウ ロココラーゲンの効果を検索した。

実験動物にラットを用い、実験材料には直径8mm、厚さ2mm のウロココラーゲンスポンジを用いた。

実験動物に全身麻酔を施し、頭蓋冠に直径8mm のトレフィンバーと電動式骨手術器械を用いて、直径 8mm、深さ約2mm の骨欠損を形成した。直ちに実験群にはウロココラーゲンスポンジを填入し対照群 には何も填入せず無填入として、骨膜や頭皮を縫合した。術後4週と8週に安楽死させ、浸漬固定を 行い、頭蓋冠部のみを試料とした。マイクロエックス線CT装置を用いて同一条件で撮影を行った。

撮影データをもとに三次元解析ソフトを用いて骨欠損部を直径8mm の円筒形に抽出した。骨欠損に対 する新生骨の面積比を算出して新生骨面積比とし、新生骨の骨体積(VG-BV)を計測した。さらに三次 元骨形態計測ソフトを用いて、骨体積(TRI-BV)を計測した。また、各試料の骨密度(BMD)画像を作 製して、骨塩量および骨密度を計測した。これらの計測結果は、一元配置分散分析を行い、実験群と 対照群の比較、術後4週と8週の比較を行った。

術後4週では両群の骨欠損周縁部に骨形成が認められ、術後8週の実験群では新生骨の範囲は術後 4週に比べて増加し、対照群よりも多くなっていた。新生骨面積比は、術後4週では、実験群の方が 多い傾向を示したが、有意差は認められなかった。また術後8週も同様であった。骨体積(VG-BV、

TRI-BV)は、術後4週、8週ともに実験群の方が多い傾向を示したが、どちらも有意差は認められな

かった。さらに、実験群・対照群ともに術後8週では有意に増加していた。骨塩量は、術後4週では

実験群と対照群に差はなく、術後8週では実験群の方が多くなる傾向を示していたが、有意差はなか

った。骨密度は、術後4週では、対照群の方が実験群に比べて有意に高くなっていた。しかし術後8

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週では有意差がなくなり、実験群・対照群ともに術後4週に比べ術後8週では有意に増加し、その増 加量は実験群の方が大きくなっていた。

これらの結果から、新生骨面積比や骨体積ならびに骨塩量で実験群の方が多い傾向を示していた。

これは、ウロココラーゲンが、細胞増殖能や骨芽細胞の初期分化促進機能に優れていることから、骨 形成に関与する細胞の増殖が進み、骨形成も進んだためと考えられた。また、実験群の骨密度は、術 後4週では対照群よりも低い傾向にあるものの、術後8週では対照群と同程度になったことは、魚由 来コラーゲンが骨芽細胞の増殖・分化を促進させ、骨の石灰化が進み対照群と同程度の骨密度になっ たと考えられた。したがって、ウロココラーゲンは骨形成に効果的な要因を持った材料であり、従来 のウシ・ブタコラーゲン材料の代用となることが示唆された。

論文審査結果要旨

歯科臨床で応用されるコラーゲンは、ウシ・ブタ由来のため、人獣共通感染症の危険性を払拭で きないが、魚の鱗由来のウロココラーゲンは、人獣共通感染症の心配がないとされる。そこで、実験 動物の骨欠損にウロココラーゲンを応用し、治癒過程における新生骨形成について調査を行い、ウロ ココラーゲンの効果を比較検討している。

ラットを用い、頭蓋冠に形成した直径8mm、深さ約2mm の骨欠損にウロココラーゲンスポンジを填 入し、対照群には何も填入せず無填入として、術後4週と8週に試料を作製している。マイクロエッ クス線CTによる撮影データをもとに、解析ソフトを用いて骨欠損に対する新生骨の面積比、新生骨 の骨体積を計測している。さらに三次元骨形態計測ソフトを用いて、骨体積、骨塩量および骨密度も 計測している。これらの計測結果について、実験群と対照群、および術後4週と8週の比較を行って いる。

術後4週では両群の骨欠損周縁部に骨形成が認められ、術後8週の実験群では新生骨の範囲は術後 4週に比べて増加し、対照群よりも多くなることを明らかにしている。新生骨面積比や骨体積は、術 後4・8週ともに実験群の方が多い傾向を示すこと、骨塩量は、術後4週では差がないももの、術後 8週では実験群の方が多くなる傾向を明らかにしている。さらに骨密度は、術後4週では、対照群の 方が実験群に比べて有意に高いが、術後8週では有意差がなくなることを明らかにしている。

以上の結果を考察し、以下のようにまとめている。新生骨面積比や骨体積ならびに骨塩量は実験群 の方が多い傾向を示し、また、実験群の骨密度は、術後4週では対照群よりも低い傾向にあるものの、

術後8週では対照群と同程度になったことはウロココラーゲンが骨芽細胞の増殖・分化を促進させ、

骨の石灰化が進んだことを示しており、ウロココラーゲンは骨形成に効果的な要因を持った材料であ り、従来のウシ・ブタコラーゲン材料の代用となることを示唆している。以上のことを明らかにした 点において、本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

なお、外国語 1 か国語(英語)について試問を行った結果、合格と判断した。

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