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日本内科学会雑誌第108巻第8号

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Academic year: 2022

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(1)

はじめに

 糖尿病患者に起こり得るニューロパチー(末 梢 神 経 障 害 ) は 多 彩 で,「Diabetic peripheral neuropathies」(DPNs)と複数形で表記され,全 身性及び局所性に大別される.多くの臨床医が 糖尿病三大合併症の“神経障害”と認識する病 型は,糖尿病性多発神経障害(diabetic polyneu- ropathy:DPN)である.DPNは全身性DPNsで,

遠位性対称性多発神経障害(distal symmetric polyneuropathy:DSPN)と呼ばれる感覚運動神 経 障 害 と, 糖 尿 病 性 自 律 神 経 障 害(diabetic autonomic neuropathy:DAN)を含む.その他 の全身性DPNsには,糖尿病治療誘発性神経障害 等の急性有痛性糖尿病性神経障害が含まれる.

一方,局所性DPNsは,単神経障害として,脳神 経障害(多くは外眼筋麻痺)及び四肢絞扼性・

圧迫性神経障害(手根管症候群及び肘部管症候 群等),多巣性神経障害として,脊髄神経根・神 経 叢 障 害 及 び 多 発 性 単 神 経 障 害 が 含 ま れ る

(表)1,2).本稿では,DPNsのなかでも圧倒的に 高頻度で,一般内科臨床で最も重要な病型であ るDPNについて概説する.

1.DPNの成因3)

 高血糖の持続による解糖系促進,解糖系側鎖 路(ポリオール経路,ヘキソサミン経路)亢進,

非酵素的糖化(グリケーション)により,ミト コンドリア機能異常,酸化ストレスならびに炎 症性シグナル増強が惹起される.1 型糖尿病で は,内因性インスリン産生障害と,それに伴う C―ペプチド低下により,神経栄養因子が低下す る. 脂 質 異 常 症 に よ り 酸 化LDL(low density

糖尿病性末梢神経障害

要 旨

出口 尚寿

西尾 善彦  糖尿病性多発神経障害は,糖尿病発症後,早期より高頻度にみられる.

発症には,高血糖の他,肥満,脂質異常,高血圧ならびに喫煙が関与す る.しばしば,両足のしびれや痛みが問題となるが,患者も主治医も気付 かないうちに感覚低下や自律神経障害が悪化し,足病変や突然死等の不幸 な転帰をとる症例も存在する.有効な治療手段が少ないため,簡易診断基 準を用いた早期診断,質の高い血糖管理を含むトータルケアが重要となる.

〔日内会誌 108:1538~1544,2019〕

Key words 糖尿病性多発神経障害(DPN),遠位性対称性多発神経障害(DSPN),

糖尿病性自律神経障害(DAN),簡易診断基準

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科糖尿病・内分泌内科学 Neuropathy Update. Topics:IV. Diabetic peripheral neuropathies.

Takahisa Deguchi and Yoshihiko Nishio:Department of Diabetes and Endocrine Medicine, Kagoshima University Graduate School of Medical and Dental Sciences, Japan.

(2)

lipoprotein)が増加すると,脂肪細胞やマクロ ファージからの炎症性サイトカイン放出が促進 される.2 型糖尿病では,診断時,既に神経障 害がみられることも少なくないが,耐糖能異常

(impaired glucose tolerance:IGT)の段階で,し びれや疼痛を主徴とするDSPN類似のニューロ パチー(IGTニューロパチー)がみられ,生活習 慣 介 入 に よ り 改 善 す る こ と が 報 告 さ れ て い る4).高血糖がDPN発症・進展の主因であるこ とは間違いないが,肥満,脂質異常,高血圧な らびに内因性インスリン低下等の多因子が関与 していると考えられている.

2.DPNの症状

 DPNは,進行性の神経線維脱落を病理学的基 盤とし,症候学的に感覚,自律,運動神経障害 へと進展する(図 1)5).神経症状のうち,新た に出現する症状を陽性症状,神経線維脱落を反 映し,本来の神経機能が低下して出現する症状 を陰性症状と呼ぶ.一般に陽性症状は気付かれ やすいが,陰性症状は患者にも主治医にも気付 かれにくい.

1)遠位性対称性多発神経障害(DSPN)の症状  糖尿病では,神経軸索の長さに依存し,遠位

(足裏・足先)から左右対称に神経症状が出現す る.末梢神経線維は,そのサイズから小径神経 線維及び大径神経線維に分類され,温痛覚は小 径神経線維が,他感覚(触圧覚及び振動覚等)

と運動神経は大径神経線維が伝達する.DPNで は,小径神経障害が大径神経障害よりも優位に 進行し,感覚神経障害が先行し,運動神経障害 は遅れて出現する.よって,糖尿病患者の神経 症状を診る際に,症状の明らかな左右差,上肢 優位,運動優位の神経障害をみた場合は,他疾 患(脊椎疾患や絞扼性神経障害,脳血管疾患等)

の鑑別を考える.

 小径神経線維の変性・脱落・再生の過程で発 生する異常インパルスがしびれや痛み(感覚系 陽性症状)に関連する.感覚系陽性症状は,DPN 初期より生じるが,こむらがえり(運動系陽性 症状)も糖尿病初期より末期まで高頻度にみら れる.神経線維脱落が進行し,神経線維数が減 少すると,感覚低下(感覚系陰性症状)及び筋 萎縮・筋力低下(運動系陰性症状)が出現する.

表. 糖尿病性末梢神経障害(diabetic peripheral neuropathies:DPNs)の分類

(文献1,2を参照し作表)

1.全身性

1)糖尿病性多発神経障害 diabetic polyneuropathy:DPN

① 遠位性対称性(感覚運動)多発神経障害

distal symmetric(sensorimotor)polyneuropathy:DSPN

② 糖尿病性自律神経障害

diabetic autonomic neuropathy:DAN 2)その他

急性有痛性糖尿病性神経障害(糖尿病治療誘発性神経障害等)

2.局所性 1)単神経障害

①脳神経障害(多くは外眼筋麻痺)

② 四肢絞扼性・圧迫性神経障害

手根管(正中神経),肘部管(尺骨神経),足根管(後脛骨神経),腓骨頭(腓骨神経)

2)多巣性神経障害

① 脊髄神経根・神経叢障害

腰仙髄(いわゆる糖尿病性筋萎縮症),胸髄(躯幹神経障害),頸髄

②多発性単神経障害

(3)

感覚低下により痛みは相殺されるが,神経線維 が残存する限り,痛みは発生し得る5). 2)糖尿病性自律神経障害(DAN)の症状  自律神経も小径神経線維により構成され,温 痛覚と共に,早期より障害される.安静時頻脈,

起立性低血圧,胃麻痺,下痢・便秘,発汗異常,

瞳孔調節障害,神経因性膀胱ならびに勃起障害 等,全身諸臓器にさまざまな障害が出現し,患 者のQOL(quality of life)は著しく低下する.陰 性症状であるため気付かれにくく,患者が症状 を自覚した時点で,既にDANは悪化しているこ とが少なくない.胃麻痺や下痢等の消化器系自 律神経障害は,しばしば血糖コントロールを困 難にする.DANが重症化すると,低血糖症状(冷 汗,動悸ならびに振戦等)の自覚なしに意識障 害を来たす無自覚低血糖や,重篤な致死的不整

脈による突然死も起こり得る.このため,DAN の進行した患者では,血糖コントロール目標を あえて緩めに設定し,危険な低血糖を回避す る.DANの早期発見のため,自覚症状に関する 問診はもちろん,心電図R-R間隔検査や起立試験 等の自律神経機能検査を積極的に実施すること が望ましい.

3)糖尿病足病変(潰瘍・壊疽)

 日常生活において,足には常に外的刺激が加 わるため,DPNの臨床病期が進行すると,足病 変の発生率は著明に上昇する.感覚低下によ り,外傷や炎症に気付きにくくなることが主因 であることはよく知られるが,運動神経障害に よる足部小筋群の萎縮は足変形による足部圧異 常を惹起し,胼胝や鶏眼等を生じ,足潰瘍の原 因となる.他方,DANによる足部発汗低下は,

図1 糖尿病性神経障害の臨床病期と自然史(文献5を参照し作図)

I.前症候期 II.無症状期 III.症状期前期 しびれ・痛み(陽性症状)

IV.症状期中期 V.症状期後期 こむらがえり(陽性症状)

感覚神経障害 感覚低下(陰性症状)

自律神経障害(陰性症状)

筋萎縮・筋力低下(陰性症状)

遠位性対称性 多発神経障害(DSPN)

糖尿病性自律神経障害(DAN)

運動神経障害

神経線維変性・再生 神経線維変性・脱落 病巣の拡大

(4)

足部皮膚乾燥・亀裂を生じ,足潰瘍の誘因とな る.また,交感神経障害による動静脈シャント 開大は,足表面の皮膚血流増加と相対的な深部 の骨血流低下を来たし,骨脱灰,足変形(Charcot 関節),足部圧異常の原因となる.末梢動脈疾患

(peripheral arterial disease:PAD)の合併は,糖尿 病足病変の病態をさらに複雑化・難治化させる.

3.DPNの診断

 DPN重症化予防のためには,早期診断が必須 である.国際的コンセンサスの得られたDPNの 診断基準は未だ確立されていないが,我が国で は,「糖尿病性神経障害を考える会」より,ベッ

ドサイドで実施可能な「糖尿病性神経障害の簡 易診断基準」が1998年に作成され,2度の改訂 を経て現在に至る6).しかし,残念ながら,実 際には十分使用されているとは言えないのが現 状である.

1)簡易診断基準6)

 糖尿病を有すること,DPN以外の他の末梢神 経障害を否定し得ることを必須項目とする.条 件項目として,①DPNに基づくと思われる自覚 症状,②両側アキレス腱反射の低下または消 失,③両側内踝振動覚低下,この3項目のうち,

2 項目以上を満たす場合を“神経障害あり”と する.

 注意事項として,自覚症状とは両側性であ り,足趾先及び足底の「しびれ」「疼痛」「異常 感覚」のうち,いずれかの症状であること,上 肢のみの症状や冷感のみの場合は含まないこ と,アキレス腱反射は膝立位での実施(図 2A)

により感度が増すこと,振動覚低下とはアルミ 製C128 音叉を用い(図 2B),両側 10 秒以下を 目安とすること,振動覚は年齢と共に低下する ため,高齢者では年齢を考慮した判定が必要で あることが挙げられている.

 参考項目として,神経伝導検査において,2 つ以上の神経でそれぞれ 1 項目以上の検査項目

(伝導速度,振幅,潜時)の明らかな異常を認め る場合,臨床症候上,明らかなDANがある場合

(自律神経機能検査で異常を確認することが望 ましい)は,条件項目を満たさなくても“神経 障害あり”とするとしている.

 DPNの頻度は,主治医の主観による調査では 27.6%であったが,簡易診断基準を適用すると 35.8%に上昇した7).DPNを見逃さないために は,糖尿病患者を診る全ての医師がDPN簡易診 断基準に当てはめて診療を実施することが極め て重要である.

図2 簡易診断基準で行う神経診察 A:膝立位でのアキレス腱反射(上)

B:C128アルミ音叉を用いた振動覚検査(内踝)(下)

A

B

(5)

2)簡易診断基準の問題点

 アキレス腱反射,振動覚検査共に,大径神経 機能を反映する検査法であり,早期より障害さ れる小径神経機能の評価はできない.また,簡 易診断基準でDPNのスクリーニングはできて も,重症度評価,特に糖尿病足病変のリスクを 評 価 す る こ と も で き な い. 米 国 糖 尿 病 学 会

(American Diabetes Association:ADA)では,ア キレス腱反射,振動覚検査に加え,小径神経機 能検査として温痛覚検査を,足病変リスク評価 として10 gモノフィラメント検査を,全糖尿病 患者を対象に年 1 回実施すべきとしている3).  ピンプリック検査(痛覚)は,先の鋭すぎな い針等で皮膚を軽くつついて感じるかどうかを 尋ねる痛覚検査である.感染面を考慮し,使い 捨て可能で安価な竹串や楊枝を用いる.竹串の 鋭端(痛覚)と鈍端(触覚)を母趾基部に交互

に軽く当て,鋭端(図3A)か鈍端(図3B)の判 別がつくか否かを答えてもらう.

 モノフィラメントは,感覚低下の定量的評価 に有効で,0.04 g(# 2.83)~300 g(#6.65)の フットキット(6本)が市販されている(図3C).

フィラメントを拇趾皮膚に垂直に当て,90°に たわむまで1~2秒間押し当てて離し,触知の可 否を答えてもらう(図3D).10 g(#5.07)の触 知不能はloss of protective sensation(LPS)を意 味し,足病変のハイリスクとされる.

4.DPNの治療

 DPNの成因に対する治療薬は,1992年発売の エパルレスタットが最初で最後である.治療手 段の極めて少ないDPNの発症・進展を抑制する には,生活習慣への早期介入と多因子へのアプ ローチが必須である.一方,糖尿病治療薬のな 図3 竹串を用いた痛覚検査と,モノフィラメントを用いた感覚低下の定量的評価

A :ピンプリック検査(竹串・鋭端)(左上)

B :ピンプリック検査(竹串・鈍端)(右上)

C :モノフィラメント(フットキット)(左下)

D :モノフィラメントを皮膚に垂直に当て,90°にたわむまで押し当てて離す(右下).

A

C

B

D

(6)

かには,血糖改善効果非依存性に神経機能改善 が期待されているものもあり,ヒトでのエビデ ンスが期待される.適切な治療が行われなけれ ば,DPNは不可逆的であり,フットケアやリハ ビリテーションが治療の中心となる.

1)良質な血糖コントロール

 STENO-2 研究では,長期の厳格な血糖コント ロール(HbA1c<6.5%)と多因子介入治療によ り,心血管疾患,腎症,網膜症ならびに自律神 経障害の発生リスクは有意に低下したが,DSPN 発症リスクの改善は有意でなかった8).前述し たIGTニューロパチー4)の病態を考慮しても,

DSPN発症・進展予防のためには,HbA1cのみな らず,血糖変動(glucose variability:GV)も意 識した厳格な血糖コントロールを行うことが必 要である.最近,我が国のIshibashiらは,低血 糖を回避しつつ,GVにも配慮した厳格な血糖コ ントロール(HbA1c平均6.1%)と体重,脂質な らびに血圧管理の長期維持により,小径神経障 害及び大径神経障害共に有意に改善したと報告 し9),糖尿病罹病期間の比較的短い患者であれ ば,良質な血糖コントロールを含むトータルケ アにより,DPNが改善することが示された.

 新しい糖尿病治療薬が世界中の糖尿病患者の 血糖コントロール改善と合併症予防に貢献して い る. イ ン ク レ チ ン 関 連 薬 やSGLT2(sodium glucose cotransporter 2)阻害薬は,HbA1c下降 はもちろん,GVの縮小や体重減量にも寄与し得 る薬剤であり,心・腎を中心とした臓器保護効 果にも注目が集まっている.これらの薬剤の効 果と副作用を念頭に,患者の病態に合わせて上 手に組み合わせ,血糖コントロールを至適化す ることがDSPN発症・進展予防のために必要で ある.

2)アルドース還元酵素阻害薬(ARI)等

 現在,唯一処方可能なアルドース還元酵素阻 害薬(aldose reductase inhibitor:ARI)であるエ

パルレスタットは,血糖コントロールが良好 で,神経障害罹病期間が短く(3 年未満),進行 した網膜症や腎症の合併がないほど効果が大き い10).DPNの病期が進行していない(感覚低下 や足部筋萎縮が目立たない)患者を対象に,血 糖コントロールを行いながら投与する.エパル レスタットは神経障害性疼痛治療薬ではないた め,疼痛対策は別途行う(後述).

 海外では,抗酸化薬の

α

リポ酸が承認されて いるが,我が国では未承認である.その他,こ れまで種々の抗酸化薬や血流改善薬の有効性が 動物実験で示されてきたが,臨床効果は確立さ れていない.

3)有痛性糖尿病性神経障害の治療2)

 DPNsでは,病型にかかわらず,疼痛が問題と なる.DPNsの痛みは神経障害性疼痛に分類さ れ,「ジンジン」「ピリピリ」等と表現される.

疼痛部位に感覚異常を伴い,夜間に増悪するこ とが多い.慢性化により難治化するため,早期 より十分介入する.

 第一選択薬は,Ca2+チャネル

α

2

δ

リガンド(プ レガバリン),セロトニン・ノルアドレナリン再 取り込み阻害薬(デュロキセチン),三環系抗う つ薬(アミトリプチリン)である.最近,新し いCa2+チャネル

α

2

δ

リガンドのミロガバリンが 発売となり,その効果と忍容性が期待されてい る.いずれかを初期用量で開始し,効果と副作 用を確認しながら漸増し,常用量で効果が不十 分な場合,最大用量とするか他の第一選択薬を 併用する.それでも効果不十分な場合,第二選 択薬(トラマドール,ノイロトロピン)を追 加するか,ペインクリニックに紹介する.疼痛 の強い場合,疼痛急性期にはメキシレチンの併 用も考慮する.芍薬甘草湯は,糖尿病患者に高 頻度に生じるこむらがえりに速効性をもって有 効である.

(7)

4)フットケア・リハビリテーション

 足部筋力増強や歩行,バランス訓練等のリハ ビリテーションを行うことで,足部筋力や血流 維持,転倒予防に役立つ.進行したDPNでは,

足病変発症リスクが飛躍的に上昇するため,多 職種によるフットケアが必要となる.爪の手入 れを含む足の保清,傷の注意と予防,きつい靴 を履かないことが大切であり,患者と家族に は,日頃から足を観察し,異常があればすぐに 報告するよう指導する.フットケア・リハビリ テーションには,コメディカルスタッフ等,多 職種の協力が不可欠である.

おわりに

 DPNは,ニューロパチーのなかで最も頻度の 高い疾患であるが,多少の手間と時間をかけて 診察しなければ,見逃し,見過ごされ,足病変

や突然死等の不幸な転帰につながり得る.糖尿 病患者に関わる全ての医師は簡易診断基準に当 てはめて診療を実施し,DPNの早期診断に努め なければならない.また,現時点で私たちにで きるDPNの治療は,投与対象を考慮したARIの処 方と質の高い血糖コントロールである.特にイ ンクレチン薬やSGLT2 阻害薬等,新しい糖尿病 治療薬の特性を活かし,HbA1cのみならず,GV や体重にも配慮した治療の組み立てが求められ る.なお,残余リスクとしての高中性脂肪血症 や 高 血 圧 へ の さ ら な る 積 極 的 介 入 がDSPN発 症・進展を抑制できるか否かについても,今後,

前向きな検討が必要である.

著者のCOI(conflicts of interest)開示:西尾善彦;講演 料(アステラス製薬,MSD,小野薬品工業,興和創薬,

サノフィ,大日本住友製薬,武田薬品工業,田辺三菱製 薬,日本イーライリリー,ノボノルディスク ファーマ,

バイエル薬品),研究費・助成金(バイエル薬品),寄附 金(MSD,小野薬品工業,田辺三菱製薬)

文 献

1) Tesfaye S, et al : Diabetic neuropathies : update on definitions, diagnostic criteria, estimation of severity, and treatments. Diabetes Care 33 : 2285―2293, 2010.

2) 出口尚寿,他:糖尿病性末梢神経障害(糖尿病多発神経障害,局所性・多巣性糖尿病神経障害,有痛性糖尿病神経 障害).日内会誌 101 : 2171―2179, 2012.

3) Pop-Busui R, et al : Diabetic neuropathy : a position statement by the American Diabetes Association. Diabetes Care 40 : 136―154, 2017.

4) Smith AG, et al : Lifestyle intervention for pre-diabetic neuropathy. Diabetes Care 29 : 1294―1299, 2006.

5) Yagihashi S, et al : Pathology and pathogenetic mechanisms of diabetic neuropathy : correlation with clinical signs and symptoms. Diabetes Res Clin Pract 77 : S184―189, 2007.

6) 糖尿病性神経障害を考える会:糖尿病性多発神経障害の簡易診断基準の改訂について.末梢神経 17 : 101―103, 2006.

7) 佐藤 譲,他:糖尿病神経障害の発症頻度と臨床診断におけるアキレス腱反射の意義―東北地方15,000人の実態調 査―.糖尿病 50 : 799―806, 2007.

8) Gaede P, et al : Multifactorial intervention and cardiovascular disease in patients with type 2 diabetes. N Engl J Med 348 : 383―393, 2003.

9) Ishibashi F, et al : Improvement in neuropathy outcomes with normalizing HbA1c in patients with type 2 diabe- tes. Diabetes Care 42 : 110―118, 2019.

10) Hotta N, et al : Long-term clinical effects of epalrestat, an aldose reductase inhibitor, on diabetic peripheral neu- ropathy : the 3-year, multicenter, comparative Aldose Reductase Inhibitor-Diabetes Complications Trial. Diabe- tes Care 29 : 1538―1544, 2006.

 

参照

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4) American Diabetes Association : Diabetes Care 43(Suppl. 1):

10) Takaya Y, et al : Impact of cardiac rehabilitation on renal function in patients with and without chronic kidney disease after acute myocardial infarction. Circ J 78 :

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38) Comi G, et al : European/Canadian multicenter, double-blind, randomized, placebo-controlled study of the effects of glatiramer acetate on magnetic resonance imaging-measured

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