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博士(水産学)ルースガンボァ 学位論文題名

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     博士(水産学)ルースガンボァ 学位論文題名

A Laboratory Energy Budget for     Individual Sea Cucumbers

   く Stic ん op ひ S 丿 Qp 〇 nfC ひ SSelenka )    飼育実験におけるマナマコのエネルギ一収支

学位論文内容の要旨

   本論文はマナマコ個体のエネルギ一収支を室内実験で求めたものである。

生物生産諸量湛成長段階によって異なっており、したがって生産諸量を物質 面から保証するエネルギーの収支や配分は成長とともに異なると考えられる。

しかし、現在マナマコの確かな年齢査定法 t まなく、また野外における餌につ いての知見も極めて乏しい。匸てでは人工採苗によって得られた11 年の個体

(採苗個体)と、野外から採集された個体を大型個体(湿量l75g 以上)、中 型個体(80g 以上)および小型個体( 10g 以上)の3 つのサイズグループに分 け、計 4 サイズグループの個体の年間工ネルギ一収支を室内の飼育実験から 明らかにした。餌として同じ飼育槽内の上部でコンブを充分に与えたエゾバ フ ン ウ ニ が 排 泄 す る 糞 を 下 部 の 水 槽 底 に 堆 積 さ せ て 矛 ll 用 し た 。    第 2 章では人工採苗の手法の簡単な紹介と問題点をあげている。これによ ると湿重 160g 以上 の野外個体を 産卵期の 7 月に3 〜5 ℃上昇の温度刺激で放 卵放精を促すことができる。1 っの卵に500 の精子濃度で受精させ、  18 ℃水温 下でCha ピtocerosSp. を餌にして、10 日後に285 ヰn1 のPentacula 幼生が得られ る。底生々活に入って付着硅藻を餌に1 .20 月後に] II1111Y,) ・J 体となる。

半年後には O .  58‑‑‑6. Og.i 年後には! ‑87g と成長し、個体差が極めて大き い。匸の理由t ま明らかではないが、大量の種苗生産のためには匸の個体差の 解消が1 っの問題点となろう。

   第 3 章で 6 ま、成長量と生殖物質量を明らかにしている。4 サイズグループ

の個体を各 1200g となるように個体数を謡1 節し、毎月 2 週間の飼育実験からi

ケ月当りの成長量を算出した。大型と中型個体の湿重量は11 月から5 月に徐々

に増大し、 6 月から9 月に減少する。小型個体と採苗個体は年間を通してわ

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ず か づ つ 増 大 す る 。4サ イ ズ グ ル ー ブ と も1年 後 の 増 大 は 有 意 で あ っ ′ 〔 。 月 平 均成長量 はl  1 )コ(水 温11.6°C)に 最も高く 、8月(水 温18,4゜C)で巌も低 かー.Jた。これtよ高温Lcよる!1易の吐出がr彡響していると咢えられる。年f瑚平よ!j 成 長 量 は 、 大 型 、 中 型 、 小 型 個 体 が そ れ そ れO.140、0.077.お よ びO,082gで 採苗個体がO. 050gであった。

  野 外 の 個 体 か ら 求 め た 精 子 と 成 熟 卵 母 細 胞 の 有 無 か ら 、 匸 の 種 の 成 熟 サ イ ズ は 湿 重 量61ー91gで あり 、 性 比は1:1.1であ , っ た。 生 殖巣 重 量 と体 重 の比 で 求 め た GSIは7月 に ビ ー ク を 示 し 、 こ の 種 の 産 卵 時 期 は 6月 中 旬 か ら8月 中 旬 と 考 え ら れ た 。GSIか ら 算 出 レ た 湿 重255gの 個 体 の 生 殖 物 質 は17.53 g(湿重)、あるいは1. 044g(乾重)であった。

  第4章 で は 、 年 間 同 化 量 を 明 ら か に す る た め の 体 組 織 お よ び 生 殖 物 質 の 生 産量と呼吸量をカ口リ一値で求め′く。

  各 サ イ ズ グ ル ー プ の 飼 育 個 体 ( 各15―20個 体 ) は 、実 験 後乾 燥 し 、各 組 織の 含 有 力 口 リ ー を 測 定 し た 。 し た が ヮ て 、 あ ら か じ め 同 一 サ イ ズ グ ル ー ブ の 年 川 必 嚶 11矧 体 数 を ! 輯 伽 し 、 そ れ そ れ か ら 繊 Jコ 実 験 に 供 し tc。   腸 と 体 壁 に 分 け て 求 め た 体 組 織 の 年 間 生 産 量 は 、 大 型個 体 が17. 407I< cal 中 型 と 小型 個 体が そ れ それ9,036と7. 593Kcalで、採苗 個体が5.432Kcalであっ た 。 生 殖 物 質 生 産 は 大 型と 中 型 の個 体 のみ で 、 それ そ れ5. 601Kcalと2.4731<

calであヮた。

  呼 吸 量 は4季 節 の 野 外 水 温 で 静 水 中 に お い て ウ ィ ン ク ラ 一 法 に よ り 求 め た 。 呼 吸 量 は 水 温 と 体 重 に 相 関 す る 。 年 間 呼 吸 量 は 大 型個 体 で42.423I< cal.中 型 と小型側体でそれそれ25.053と8.880Kじal.j゜永1.I|fll凵体て14.02‥くCIを示し た。

  第5章 で は 、 代 謝 排 泄 物 と し て の ア ン モ ニ ア 量 お よ び 未 消 化 排 泄 物 と し て の糞壁を明らかにしている。

  ア ン モ ニ ア 量 は 呼 吸 量 淵J定 と 同 一 装 置 で 行 い 、 フ ェ 丿 一 ル 次 亜 塩 素 酸 法 で 求 め た 。 体 重 と 水 温 に 比 例 し て 増 加 し 、8月 と9月 に 各 サ イ ズ グ ル ー プ の 個 体 と も 最 大 値 を 示 し た 。 年 間 ア ン モ ニ ア 排 泄 量 は 大 型 個 体 が0. 361Kca、 中 型 と 小 型 個 体 は そ れ そ れO.205と0.073Kcalで 、 採 苗 個体 はO.l19Kcalと な っ た。アンモニア排泄量は各イ固体とも極めて低い値を示した。

  糞 量は飢6我 状態の個 体をf史って 、摂食後24時間の糞 量を臓j・ 妾求めた。|昜吐 出 馴 の9月 は 排 泄 糞 量 が な い の で ゼ ロ と し て 求 め ′ く 。 月 街 の 変 化 は 体 組 織 の 生 産 量 変 化 と 類 似 し 、 年 間 未 消 化 排 泄 量 の カ ロ リ 一 値 は 、 大 型 個 体 が73,195 Kcat、 中 型 と 小 型 個 体 が そ れ そ れ40.649と |1.938K‥1て 、 採11ゴ 個 体 は 21.364K川1であ,った。

(3)

  第6章 で は 、 匸 れ ま で 求 め た 生 物 生 産 諸 量 か ら 、 マ ナ マ コ の サ イ ズ グ ル ー プことに年間のエネルギ一収支をまとめている。

  大 型 個 体 の 年 間 消 費 エ ネ ル ギ ー は138. 987Kcalで 、 そ の う ち 総 同 化 量 が47

% 、 純 同 化 量 が16.5% を 占 め て い た 。 同 様 に 中 型 個 体 で は そ れ そ れ77. 416K cal.  47.3% と14.9% で あ っ た 。 一 方 、 小 型 個 体 の 年 間 消 費 エ ネ ル ギ 一 量 は 28. 192K ca{で 大 型 個 体 の 約5分 の1で あ っ た 。 こ の う ち 総 同 化 量 は58.4% 、 純 同 化 量 は26.9% で あ っ た 。 採 苗 個 体 で は そ れ そ れ41,536Kc.al  48.7% と 13.1%て 、 エ ネル ギ 一配 分 の 害i!合 は 大型 個 体 や中 型個体と 類似した 数値となっ て い る 。 ま た 、 呼 吸 量 へ の 配 分 割 合 は サ イ ズ グ ル ー ブ で 差 カ ミな く 、 ほば30% と な っ て い る 。 未 消 化 排 泄 量 でiま 、 小型 個 体 カ 他 の サイ ズ グル ー プ より10% 程度低い配分割合を示していた。

  純 同 化 量 に 配 分 さ れ る 割 合 は 小 型f剛 本 で 最 も 高 く 、 し た が ヮ て 同 化 効 率 は 大型 、 中 型お よ び 採苗 個 体が4 7‑‑‑48を 示す の に 対し ー て 、小 型 個体 で は58と 高 く な っ て い る 。 同 様 に 総 成 長 効 率 と 純 成 長 効 率 も 小 型 個 体 の み高 い 値 を示 し 、 他のサイズグループは相互に類似した値を示した。

得 ら れ た 総 成 長 効 率 と 、 福 岡 で 測 定 さ れ た 野 外 個 体 の 成 長 量 を も と に 年 間 の 底 質 摂 食 量 ( 湿 重 ) を 計 算 す る と 、1年 個 体 がO.57Kg.2年 個 体 が7.93Kgと なり、マナマコの底質再生に果たす役割の犬きいことか窺える。

  匸 匸 で は 粘 液 生 産 量 は 求 め ら れ て お ら ず 、 今 後 に 残 さ れ た 諜 題 で あ る 。 ま た 、 摂 餌 量 や 消 化 効 率 に つ い て6ま 検 討 さ れ て 韜 ら ず 、 種 々 の 餌 条 件 と と も に 飼育実験における残された課題である。

  本 研 究 で 得 ら れ た 結 果 は 、 エ ゾ バ フ ン ウ ニ の 糞 を 餌 と し た 飼 育 実 験 下 の も のであり、P〒タ.I.ての本種のエネルギ,一流入量やその配分を必.す゛しも反映する とはいえなし1。しかし、‑1 後野タ、トにおけるマ‑)u.マコの餌の詳細カ・j明らカゝtてさ れ 、 ま た 年 齢 査 定 法 が 確 立 し て 野 外 個 体 群 の 年 齢 構 造 や 成 長 様 式 が 解 明 さ れ れ ば 、 本 研 究 で 得 ら れ た 結 果 か ら こ の 種 の 野 外 惘 体 群 の エ ネ ル ギ 一 収 支 を 求 め る 事 が 可 能 で あ る 。 こ の こ と は マ ナ マ コ の 増 養 殖 技 術 を 考 える 上 で キ亟 め て 貴重な知見を提供することとなろう。

(4)

学位論文審査の要旨 主査

副査 副査 副査

教 授    中 教 授    山 教 授    箕 助教授   五

尾   繁 崎文雄 田   嵩 嶋聖治

学 位 論 文 題 名

A Laboratory Energy Budgyet for     Individual Sea Cucumbers

   ( Stic ん opu)s japon む Ct.,LS Selenka)    飼育実験 におけるマ ナマコのエ ネルギ一収 支

   本論文は マナマコ個 体のサイズ グループ別 のエネルギ 一収支を室内実験で 求めたも のである。 現在マナマ コの確かな 年齢査定法 はなく、また野外にお け る餌 に つい て の知見も極 めて乏しい 。 4 サイ ズグループ の個体の年 間エネ ルギ一収 支を室内の 飼育実験か ら明らかに した。餌と して同じ飼育槽内の上 郭でコンブを充分に与えたェゾバフンウニカミ排泄する糞を下部の水槽底に堆 磧させて利用した。

   まず、人 工採苗の手 法の簡単な 紹介と問題 点をあげて いる。てれによると 湿 重 160g 以 上 の野 外 個体 を 産卵 期 の7 月 に 3 〜 5 ℃上 昇 の温 度 刺激 で 放卵 放 靖を促す てとができ る。 1 っの卵に500 の精子濃度で受精させ、 18 ℃水温下で C  ̄ haetocerosSp. を貧耳にレて、10 日後に285Um のPentacula 幼生カミ得られる。

底 生 々 活 に 入 っ て 付 着 硅 藻 を 餌 に 1 . 20 月 後 に 1 mm 幼 体 と な る 。 半年後には0 .58 〜6 .  Og 、1 年後にt ま1‑‑‑8 7g と成長し、個体差が極めて大き い。匸の理由は明らかではないカ§、大量の種苗生産のためには匸の個体差の j 脅肖が1 っの問題点となろう。

   次 に 、成 長 量と 生殖物質量 を明らかに している。 4 サイズ グループの 個体

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を 各 1200g とな るように個 体数を調節 し、毎月 2 週間の飼育実験から1 ケ月当 り の 成長 量 を算 出 レ た。 大 型と中 型個体の湿 重量は11 月か ら5 月に 徐々に増 大 し 、 6 月 か ら 9 月 に滅 少 する 。 小型 個 体と 人 工採 苗 個体 は 年間を 通してわ ず か づっ 増 大す る 。 4 サ イ ズグ ル ープ と も 1 年 後の 増 大は 有 意であ った。月 平 均 成長 量 はll 月 (水 温 11.6 ℃)に最も 高く、 8 月(水温18.4 ℃ )で最も低 い 。これは高 温による腸 の吐出が影 響している と考えられ る。年間平 均成長 量は、大型、中型、小型個体がそれそれO . 140.0 .077 、およびO .082g で採苗 個体カゝ0 .050g であった。

   匸 の種の成熟サイズは湿重量61 ―91g であり、性比は1 : 1 .1 であった。生殖 巣 重 量と 体 重の 比 で 求め た GSI は7 月 にピ ー ク を示 し 、く ー の種の産 卵時期 は 6 月 中 旬 か ら 8 月 中 旬 と 考 え ら れ た 。 GSI か ら 算 出 し た 湿 重 255g の 個 体 の 生 殖 物 質 は I7. 53g ( 湿 重 ) 、 あ る い は I . 044g ( 乾 重 ) で あ っ た 。    次 いで、年間 同化量を明 らかにする ための体組 織および生 殖物質の生 産量 と呼吸量をカ口リ一値で求めた。

   腸 と体 壁 に分 け て求 め た体 組織の 年間生産量 は、大型個 体か17 .407Kcal 中型と小型個体がそれそれg .  036 と7 .593Kcal で、採苗個体が5 ,432Kcal であっ た 。生殖物質 生産は大型と中型の個体のみで、それそれ5 | 601Kcal と 2 .473K cal であった。

   呼 吸量は水温 と体重に相 関する。年 間呼吸量は 大型個体で 42 . 423Kcal. 中 型 と 小型 個 体で そ れ それ 25. 053 と8 .880Kcal. 採苗個 体で14 .621Kcal を 示 した。

   代 謝排泄物と レてのアン モニア量お よび未消化 排泄物とし ての糞量を 明ら かにしている。

   ア ンモ ニ ア量 は 、体 重 と水 温 に比 例 して 増 加レ 、 8 月と 9 月に各サ イズグ ループの個体とも最大値を示した。年間アンモニア排泄量t ま大型個体が0 . 361 K cal. 中型 と小型個体はそれそれ0 .205 と0 . 073K cal で、採苗個体は0 . 119K cal となった。

   糞 量は飢餓状 態の個体を 使って、摂 食後24 時間の 糞量を直接 求めた。腸吐

出 期 の 9 月 は 排泄 糞 量が な いの でゼロと して求めた 。月毎の変 化は体組織 の

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生産量 変化と類似 し、年間未 消化排泄量 のカロリ一 値は、大型個体が73. 195 K cal、中 型 と小 型 個体 が それ そ れ40. 649とll,938Kcalで 、 採苗 個体tま 21.364K calであった。

  さいて.に、これまで求めた生物生産諸量から、マナマコのサ.fズグループ てとに年間のエネルギー収支をまとめている。

  大 型個 体の年間消 費エネルギ‑はl 38. 987Kcalで、そのう ち総同化量 が47

%、純同fヒ量か16.5%を占めていた。同様に中型個体ではそれそれ77. 416K cal. 47,3%と14.g% であヮた。 一方、小型 個体の年間 消費工ネル ギ一量は 28. 192Kcalで 大型 個 体の 約5分 の1で あった 。このうち 総同化量は58,4%、

純同化 量tよ26.9%であ1た。 採苗個体で はそれそれ4l. 536K cal,48.7%と 13,1%で、エ ネルギ一配分の割合は大型個体や中型個体と類似レた数値となっ て いる 。また、 呼吸量への 配分割合は サイズグル ープで差か なく、ほぼ30% となヮて1)る。未消化排泄量では、小型個体か他のサイズグルー亠プより10% 程度低い配分割合を示していた。

  こ′.′.てtよ粘液生産量は求めておらず、今後に残された課題である。また、

摂餌量 や消化効率 についてiま検討さ れておらず 、種々の餌条件とともに飼育 実験における残された課題である。

  本 研究 で得られた 成果は、て の種では最 初のもので あり、新知 見とレて高 く 評価 される。 しかし、工 ゾバフンウ ニの糞を餌 とした飼育 実験下のも ので あ り、 野外での 本種のエネ ルギ一流入 量やその配 分を必ずし も反映する とは い えな い。今後 野外におけ るマナマコ の餌の詳細 か明らかに され、また 年齢 査定法 カj確立 レて野外個 体群の年齢 構造や成長 様式が解明されれば、本研究 で 得ら れた結果 からての種 の野外個体 群のエネル ギ一収支を 求める事が 可能 で ある 。てのて とはマナマ コの増養殖 技術を考え る上でも極 めて貴重な 知見 を 提供 する匸と となる。以 上の点から 、本研究が 博士(水産 学)の学位 に値 する充分な内容をもっと判定した。

参照

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