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リアルタイムイメージングと可視化実験法による幹細胞研究

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Academic year: 2021

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北海道医療大学学術リポジトリ

リアルタイムイメージングと可視化実験法による幹 細胞研究

著者 田巻 玉器

雑誌名 北海道医療大学歯学雑誌

巻 32

号 2

ページ 51‑51

発行年 2013‑12

URL http://id.nii.ac.jp/1145/00006618/

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[最近のトピックス]

リアルタイムイメージングと可視化実験法による幹細胞研究

田巻 玉器

北海道医療大学歯学部口腔構造機能発育学系組織学分野

Tamaki YOKOHAMA-TAMAKI

Division of Histology, Department of Oral Growth and Development, Health Science University of Hokkaido

生物の体を形成する細胞はたえず新しい細胞と入れ替 わっている.体性幹細胞は生涯に渡って老化や損傷によ り機能しなくなった細胞の代替細胞を供給している.体 性幹細胞は胚性幹細胞とは異なり,細胞系譜に有る一定 の臓器特異的な制限がある.これまでに骨髄,脳,肝 臓,膵臓,皮膚,歯,筋,生殖器など体の様々な臓器で 体性幹細胞の存在が示されている.幹細胞の発生や維持 は細胞や細胞外マトリックスが形成する特殊な微小環境 によって調節されていると考えられているが,その詳細 は明らかでは無い.近年,リアルタイムイメージング技 術を使って幹細胞の複雑な挙動を生組織内で観察する試 みが行われている.特に造血系幹細胞や神経幹細胞を ターゲットにした幹細胞生物学研究では遺伝子改変マウ スを使った解析が進み,幹細胞の存在部位や分化調節機 構が明らかになりつつある.これらの先行研究の多くは 組織内の目的の細胞を可視化するために,臓器特異的な 幹細胞マーカーや目的タンパク質のプロモータ領域に蛍 光もしくは発光タンパク質を挿入した遺伝子改変マウス を使用している.しかし立体的な構造内部で特定の細胞 を観察する場合は顕微鏡の焦点深度の限界が問題とな る.この問題に対する つの手段として薄切化した胚や 組織を共焦点レーザー顕微鏡上で培養しつつタイムラッ プス撮影を行う手法がとられている.Boisset JCらはLy

a(Sca-

)promoterの下流にGFPを結合させた遺伝子

改変マウス(Ly- A-GFP mice:すべての造血系幹細胞 でGFPが発現するマウス)の胎仔を使用して胎生期の造 血幹細胞の発生を観察し,大動脈腹側内腔の内皮細胞か ら 実 際 に 造 血 幹 細 胞 が 出 芽 す る 様 子 を 捉 え て い る

( ).またMiyataらはコラーゲンゲルに埋没したマウス の大脳スライス培養を行い,神経幹細胞が非対称分裂を 行う瞬間を捉えている.さらに連続撮影を行った結果,

分裂後の娘細胞のうち神経繊維が維持されたものは,そ

うではない細胞にくらべて脳壁内部を素早く遊走してニ ューロンに分化することが明らかになった( ).組織 内ライブイメージング法では従来の固定サンプルや細胞 培養による実験では捉えきれなかった三次元的な空間と 時間軸を加えた解析が出来るため,従来考えられてきた 幹細胞のモデルとは異なる幹細胞の振る舞いが報告され ている.我々はマウスの切歯に存在する歯の上皮系幹細 胞を調節する仕組みを解析している.今後非侵襲的なラ イブイメージング技術を使ってより詳細な歯の幹細胞の 維持や分化調節機構の解明に取り組みたい.

参考文献

.Boisset JC, van Cappellen W, Andrieu-Soler C, Galjart

N, Dzierzak E, Robin C. Nature. 2010, 4 ; 464 (7285) : 116- 120. In vivo imaging of haematopoietic cells emerging from the mouse aortic endothelium.

.Miyata T, Ogawa M. Curr Biol. 2007, 23 ; 17 (2) : 146-

151. Twisting of neocortical progenitor cells underlies a spring-like mechanism for daughter-cell migration.

北海道医療大学歯学雑誌 ! 平成 年

( )

第32巻2号   4C150 1C133/本文 ※31‐1から組体裁変更 OTF/051     トピックス 田巻  2014.01.22 09.10.49  Page 51 

参照

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