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SQL Server 2012 自習書シリーズ新機能編 No.4 SQL Server 2012 新機能ダイジェスト (BI 編 ) Published: 2011 年 10 月 10 日 RTM 対応版 : 2012 年 8 月 10 日 有限会社エスキューエル クオリティ

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SQL Server 2012 自習書シリーズ 新機能編 No.4

SQL Server 2012 新機能ダイジェスト(BI 編)

Published: 2011 年 10 月 10 日 RTM 対応版: 2012 年 8 月 10 日 有限会社エスキューエル・クオリティ

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この文章に含まれる情報は、公表の日付の時点での Microsoft Corporation の考え方を表しています。市場の変化に応える必要 があるため、Microsoft は記載されている内容を約束しているわけではありません。この文書の内容は印刷後も正しいとは保障で きません。この文章は情報の提供のみを目的としています。

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その他、記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。 © Copyright 2012 Microsoft Corporation. All rights reserved.

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目次

S STTEEPP11.. SSQQLLSSeerrvveerr22001122 のの BBII 関関連連のの新新機機能能のの概概要要 ... 4 1.1 SQL Server 2012 の概要 ... 5 1.2 SQL Server 2012 で提供される主な BI 新機能の概要 ... 6 S STTEEPP22.. PPoowweerrVViieeww にによよるるレレポポーートト作作成... 15成 2.1 Power View の概要 ... 16

2.2 この Step で作成する Power View レポート ... 17

2.3 Power View レポートのデータソース(PowerPivot ファイル) ... 20

2.4 Power View レポートの基本操作 ... 23 2.5 レポートの保存と閲覧、再編集 ... 34 2.6 タイルやカードを利用したレポートの作成 ... 37 2.7 散布図/バブル チャートを利用したレポートの作成 ... 46 2.8 PowerPoint にエクスポート ... 52 S STTEEPP33.. そそのの他他のの注注目目のの新新機機能能 ... 55 3.1 Reporting Services の新機能(データ警告) ... 56

3.2 Analysis Services テーブル モデルのサポート(xVelocity) ... 70

3.3 PowerPivot for Excel の新機能 ... 87

S STTEEPP44.. 付付録録 自自習習書書をを試試すす環環境境ににつついいて ... 102て 4.1 自習書を試す環境について ... 103

4.2 サンプル データベース(NorthwindJ)の作成 ... 104

4.3 Power View レポートのための PowerPivot ファイルの作成 ... 107

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この STEP では、SQL Server の最新バージョンである SQL Server 2012 で提供さ れる BI 関連の新機能の概要を説明します。

この STEP では、次のことを学習します。  SQL Server 2012 の概要

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1.1 SQL Server 2012 の概要

SQL Server 2012 の概要

SQL Server の最新バージョンである SQL Server 2012 には、非常に多くの新機能が提供さ れています。その主なものは、次のとおりです。

 SQL Server AlwaysOn による可用性の向上(新機能編 No.2 で詳しく説明)  列ストア インデックスによる飛躍的な性能向上(新機能編 No.3 で詳しく説明)  DWH 関連の機能強化(新機能編 No.3 で詳しく説明)

DQS(Data Quality Services)によるデータ品質の向上や、BI 分析関数の提供など  開発生産性の向上(新機能編 No.1 で概要を説明)

新しい Transact-SQL 関数や、SQL Server Data Tools(SSDT)の提供など  ビッグデータ対応のインメモリ BI(本自習書で概要を説明)

インメモリのカラム ベース エンジン「xVelocity」による、ビッグデータ対応の高速 BI 機能(Analysis Services テーブル モデル:Tabular Model)

 BI 関連の強化(本自習書で詳しく説明)

Power View による容易なデータ分析レポート作成や、Reporting Services のデータ 警告機能、PowerPivot のバージョンアップなど

SQL Server 2012 には、非常に多くの新機能が提供されていますが、この自習書では BI(ビジ ネス インテリジェンス)関連の新機能を詳しく説明します。その他の機能については、本自習書 シリーズの新機能編「No.1 新機能ダイジェスト」、「No.2 SQL Server AlwaysOn による可用 性の向上」、「No.3 DWH 関連の新機能」で詳しく説明していますので、こちらもぜひご覧いただ ければと思います。

SQL Server 2012 評価版(Evaluation)のダウンロード

SQL Server 2012 には、6 ヶ月間限定で利用できる評価版もあります。これは、「SQL Server 2012 Evaluation」と呼ばれ、Enterprise エディションとまったく同じ機能を備えています。SQL Server 2012 Evaluation は、以下の URL からダウンロードすることができます。

SQL Server 2012 Evaluation

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1.2 SQL Server 2012 で提供される主な BI 新機能の概要

SQL Server 2012 で提供される主な BI 新機能の概要

SQL Server 2012 には、非常に多くの BI(Business Intelligence)関連の新機能が提供されて います。ここでは次の 5 つ分けて概要を説明します。

 Power View による容易なデータ分析レポートの作成  PowerPivot for Excel の進化(バージョン アップ)

 Analysis Services でのテーブル モデル(Tabular Model)のサポート(xVelocity)  Reporting Services のデータ警告機能によるメール送信

 DWH(データ ウェアハウス)関連の機能強化

Power View による容易なデータ分析レポートの作成

SQL Server 2012 では、Power View と呼ばれる、新しいデータ分析/レポーティング ツー ルが提供されました。Power View を利用すると、従来のレポーティング ツールであるレポート ビルダーや、高度なデータ分析が可能な PowerPivot for Excel ツールよりも、容易に見栄えの 良いデータ分析レポートを作成することが可能です。 以下の画面は、Power View を利用してデータ分析レポートを作成しているときの様子です。 このように、より使いやすいレポーティング ツールが登場したことで、エンドユーザーが自らレ 画像を表示可能 推移を確認可能な動的な バブル チャート グラフが動的に変化。 グラフ自身がスライサー (フィルター)となる Power View で、データ分析レポート を作成しているときの様子

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7 ポートを作成する「セルフ サービス データ分析」がより実現しやすくなりました。 Power View ツールの特徴は、次のとおりです。  直感的な操作で簡単にレポートを作成できる  見栄えの良いレポートを簡単に作成できる  レポート内に画像を簡単に配置できる  グラフ同士を連動させることができる(グラフ自身がスライサーとなって、グラフ同士が 選択された値によって動的に変化する)  再生可能なバブル チャートを作成できる(時間によって変化する値をアニメーションで 確認可能。軌跡を表示できる) Power View を利用すると、従来のレポーティング ツールではできなかった、表現力豊かなレポ ートを、簡単に作成することができます。また、よりエンドユーザーが使いやすいように、直感的 な操作ができるようになっています。

Power View のレポート作成例

Power View では、次のようなレポートを簡単に作成することができます。 レポート例1 タイル形式で 商品を選択 棒グラフをクリックして 絞り込みも可能 絞り込みが連動する。 2005年と 2006年の データのみが表示さ れている 商品情報を カード形式 で表示

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8 レポート例2 レポート例 3 バブルをクリックして 絞り込みも可能。 Ctrl キーで複数選択可 絞り込みが連動する。 選択した区分のみ が表示される 売上の推移 (軌跡)を表示

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PowerPivot for Excel の進化(バージョン アップ)

PowerPivot for Excel は、SQL Server 2008 R2 から提供されたデータ分析ツールですが、SQL Server 2012 の PowerPivot for Excel はバージョン アップして、多くの新機能が提供されま した。その主なものは、以下のとおりです。

 KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)への対応

 書式(Format)設定の永続化により、書式がピボットテーブルへ反映可能に  並べ替え列のサポートにより、別の列で並べ替えが可能に  ダイアグラム ビューによるグラフィカルなリレーションシップ管理のサポート  階層のサポートにより、階層関係のあるフィールド(たとえば、大分類→中分類→小分類 →商品のような関係)をワンクリックで配置可能に  フィールド一覧に表示されるフィールドの表示順序の変更が可能に  パースペクティブのサポートにより、不要な列/メジャーを簡単に非表示に可能  ドリルスルーのサポート  BLOB データ(varbinary(max))のサポート

 DAX(Data Analysis Expressions)関数の大幅強化。PATH や PATHITEM 関数によ って親子階層への対応も可能 以下の画面は、ダイアグラム ビューでリレーションシップを設定しているときの様子です。 階層の作成 が可能 リレーションシップを グラフィカルに編集可能 KPI や 計算メジャー 並べ替え列も 設定可能

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以下の画面は、KPI をグラフィカルに設定しているときの様子です。

このように PowerPivot for Excel は進化し、さらに本格的なデータ分析レポートが簡単に作成で きるようになりました。

また、後述の Analysis Services テーブル モデル(Tabular Model)を利用した場合には、以 下の機能も利用できるようになるので、ビッグデータ対応や性能向上、セキュリティの強化を実現 することも可能になりました。

 大量データへの対応(ビッグデータ対応)  パーティショニング

 ロールを利用した行レベル セキュリティ

Analysis Services でのテーブル モデルのサポート(xVelocity インメモリ BI)

SQL Server 2008 R2 では、PowerPivot で採用されたインメモリのカラムベース エンジン 「VertiPaq」で動作する Analysis Services は「PowerPivot for SharePoint」としてイン ストールした場合にのみ利用することができましたが、SQL Server 2012 からは、VertiPaq エ ンジンが進化して、「xVelocity」という名称へ変更され、単体でも動作させることができるよう になりました。SQL Server 2012 では、インストール時に以下の画面のように「表形式モード」 (Tabular Mode)を選択することで、単体の Analysis Services エンジンとして xVelocity モ ードで動作させることが可能です。

KPI をグラフィカ

ルに設定

表形式モード (Tabular Mode)選択すると xVelocity モードの Analysis Services (インメモリ BI)としてインストール可能。

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また、SQL Server Data Tools(以前のバージョンの Business Intelligence Development Studio)では、新規プロジェクトの作成時に、次のように「Analysis Services 表形式プロジェ クト」(Tabular Project)を選択することで、xVelocity モードの Analysis Services へ配置可 能なデータベース(テーブル モデル)を作成できるようになりました。

以下の画面は、テーブル モデル(表形式モデル:Tabular Model)のプロジェクトを作成してい るときの様子です。

テーブル モデルは、PowerPivot for Excel と同じような操作性で作成することができます。ま た、このモデルでは、「ロールを利用した行レベルのセキュリティ」や「パーティショニング」機 能が利用できるので、セキュリティ強化やビッグデータへの対応、性能向上を実現することも可能 新モデル テーブル モデル(Tabular Model) 従来型の MOLAP/ ROLAP キューブ PowerPivot ファイルから テーブル モデルを作成する ことも可能 Analysis Services テーブル モデル (Tabular Model)

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12 になりました。

Reporting Services のデータ警告(Alert/通知)機能

SQL Server 2012 では、Reporting Services の新機能の 1 つとして「データ警告」機能が提供 されました。この機能を利用すれば、レポート内のデータを利用して、特定のルールに基づいて、 メールを送信するといったことを簡単に行えるようになります。たとえば、「在庫<=発注点」とい うルールを設定して、在庫が発注点を下回ったら、メールを送信する、という設定の場合は、次の ように設定します。 このように、データ警告を利用すれば、フィールド間あるいは特定の値に対してルールを設定する データ警告の設定 「在庫 <= 発注点」というルール を設定し、在庫が発注点を下回った らメールを送信するようにデータ警 告を設定 メールの送信先や 件名の設定 警告を実行する 間隔を設定 在庫 <= 発注点 という条件に合致す るデータのみが送信 されてきている データ警告機能に よって送信された メール

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13 ことができ、その結果を定期的にメールとして通達することができるので、大変便利です。

DWH に関する新機能(列ストア インデックスや DQS)

SQL Server 2012 では、データベース エンジンおよび DWH(データ ウェアハウス)エンジ ンの機能強化として「列ストア インデックス」が提供されました。このインデックスは、前述の xVelocity エンジン(インメモリのカラムベース エンジン)を RDB へ応用したものです。この エンジンでは、列単位でインデックスを格納し、それらは高度に圧縮されています。 列ストア インデックスは、大量のデータに対する集計処理時に大きな性能向上を期待できる機能 です。特に、夜間バッチ処理時(夜間バッチでの日次集計や月次集計処理など)や、DWH(デー タ ウェアハウス)環境での集計処理時に大変役立つ機能です。弊社のお客様データ(1 億 2 千万 件の DWH)を利用して、列ストア インデックスの性能効果を検証したところ、以下のような結 果が得られました。 詳細は、本自習書シリーズの新機能編 No.1 で説明していますが、列ストア インデックスを採用 することで、25~102 倍もの性能向上を確認することができました。 列ストア インデックスは、作成も簡単で、次のように操作するだけで作成できます。 102倍 59.7倍 46.9倍 25倍 テストに利用したハードウェア環境 ・Xeon 2.66GHz Quad*2(計8コア) ・メモリ 32GB ・RAID 10 ストレージ(2GB キャッシュ) 列ストア インデックス を作成しているところ 列ストア インデックス へ含める列の一覧

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そのほかにも、SQL Server 2012 では、DWH(データ ウェアハウス)関連の機能強化が多く 行われています。データ品質を向上させることができる「DQS(Data Quality Services)」や、 データ分析で役立つ Transact-SQL 関数などが提供されています。それぞれの特徴は、次のとお りです。

DQS(Data Quality Services)によるデータ品質の向上

DQS を利用すると、「データ クレンジング」や「名寄せ」処理が可能(データ ウェア ハウスの構築に欠かせないデータ品質の向上が可能)

DWH/BI で役立つ Transact-SQL 分析関数(Analytic Functions)のサポート LEAD や LAG、CUME_DIST 関数などのサポートや、ウィンドウ操作が可能な OVER 句がサポートされてデータ分析が容易に。データ分析でよく利用する計算値(累積値や比 率、前年同月値、移動累計、移動平均など)を簡単に計算可能に

その他の BI 関連の新機能

SQL Server 2012 には、まだまだ多くの BI 関連の新機能が提供されています。その主なものは、 次のとおりです。

 Reporting Services での Excel エクスポート時のフォーマットの変更(xlsx 形式へ)  Integration Services のユーザー インターフェース変更(操作性の向上)

 MDS(マスター データ サービス)の Excel アドイン

このように、SQL Server 2012 では多くの BI/DWH 関連の新機能が提供されています。以降 では、これらのうち、BI 関連の注目の新機能(Power View やデータ警告、PowerPivot for Excel、 テーブル モデルなど)を簡単に試せるように、ステップ バイ ステップ形式で画面ショット満載 で説明しますので、ぜひ試しながら読み進めてください。 ここで入力した値へ 修正するようにする → 正しい値へ変換 DQS ツールで、データ品質を 高めるためのルール作成が可能 間違った値 正しい値

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この STEP では、Power View を利用して、データ分析レポートを作成する手順 を説明します。 この STEP では、次のことを学習します。  Power View の概要  Power View レポートのデータソースの準備  Power View レポートの基本操作  Power View レポートの保存/閲覧/再編集  散布図/バブルチャートを利用したレポートの作成方法

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2.1 Power View の概要

Power View の概要

SQL Server 2012 では、Power View と呼ばれる、新しいデータ分析/レポーティング ツー ルが提供されました。Power View を利用すると、従来のレポーティング ツールであるレポート ビルダーや、高度なデータ分析が可能な PowerPivot for Excel ツールよりも、容易に見栄えの 良いデータ分析レポートを作成することが可能です。 以下の画面は、Power View を利用してデータ分析レポートを作成しているときの様子です。 Power View の特徴は、次のとおりです。  直感的な操作で簡単にレポートを作成できる  見栄えの良いレポートを簡単に作成できる  レポート内に画像を簡単に配置できる  グラフ同士を連動させることができる(グラフ自身がスライサーとなって、グラフ同士が 選択された値によって動的に変化する)  再生可能なバブル チャートを作成できる(時間によって変化する値をアニメーションで 確認可能。軌跡を表示できる) このように Power View を利用すると、従来のレポーティング ツールではできなかった、表現力 豊かなレポートを作成することができます。また、よりエンドユーザーが使いやすいように、直感 的な操作ができるようになっています。 画像を表示可能 推移を確認可能な動的な バブル チャート グラフが動的に変化。 グラフ自身がスライサー (フィルター)となる Power View で、データ分析レポート を作成しているときの様子

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2.2 この Step で作成する Power View レポート

この Step で作成する Power View レポート

この Step では、次の PowerPivot ファイルをデータソースとして、Power View レポートを作 成していく手順を説明します。 作成するレポート1 PowerPivot ファイル 商品区分 商品名 月ごとの推移 売上金額 月ごとの売上金額 を棒グラフで表示 商品区分の画像を 配置して、スライ サーとして利用 Power View ツール のレポート編集画面

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18 作成するレポート2 作成するレポート3 商品ごとの 月ごとの売上 タイル形式で 商品を選択 棒グラフをクリックして 絞り込みも可能 絞り込みが連動する。 2005年と 2006年の データのみが表示さ れている 商品情報を カード形式 で表示

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19 作成するレポート4 バブルをクリックして 絞り込みも可能。 Ctrl キーで複数選択可 絞り込みが連動する。 選択した区分のみ が表示される 売上の推移 (軌跡)を表示

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2.3 Power View レポートのデータソース(PowerPivot ファイル)

Power View レポートのデータソース(PowerPivot ファイル)

最初に、Power View レポートのデータソースとして使用する、次のような商品の売上分析が行え る PowerPivot ファイルをレポート サーバー(SharePoint Server)上へアップロードします。

この PowerPivot ファイルは、サンプル スクリプト内の「NorthJ.xlsx」というファイルです。 このファイルを 1 から作成する手順については、付録に記載しています。 PowerPivot データ をもとに作成した ピボット テーブル例 NorthwindJ データベースから取得した 受注や受注明細、商品、商品区分テーブルなど 受注明細テーブル の受注金額 PowerPivot データ

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PowerPivot ギャラリーへの配置

PowerPivot ファイルを Power View レポートのデータソースへ設定するには、SharePoint Server 上の「PowerPivot ギャラリー」へファイルをアップロードします。 1. ファイルをアップロードするには、次のように任意の PowerPivot ギャラリーを開いて、[ド キュメント]タブの[ドキュメントのアップロード]メニューから[ドキュメントのアップロ ード]をクリックします。 [ドキュメントのアップロード]ページが表示されたら、[参照]ボタンをクリックします。 2. [アップロードするファイルの選択]ダイアログが表示されたら、サンプル スクリプト内の 「NorthJ.xlsx」ファイルを選択して、[開く]ボタンをクリックします。 3. [ドキュメントのアップロード]ページへ戻ったら、[名前]へ NorthJ.xlsx ファイルへの 3 1 4 2 1 3 2

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22 パスが表示されていることを確認して、[OK]ボタンをクリックします。 これで、PowerPivot ギャラリーへの配置が完了です。 4. 配置された PowerPivot ファイルは、次のように表示されます。 1 2 配置された PowerPivot ファイル

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2.4 Power View レポートの基本操作

Power View レポートの基本操作

次に、簡単な Power View レポートを作成しながら、Power View の基本的な操作方法を試し てみましょう。

1. Power View レポートを作成するには、次のように PowerPivot ギャラリーへ配置した PowerPivot ファイルの右上に表示される[Power View レポートの作成]をクリックしま す。 2. これによって、次のように Power View レポートの作成画面が表示されます。 1 リボン レポートの タイトル キャンバス テーブル一覧 が表示される

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24 3. 次に、画面右側に表示されるテーブルの一覧の中から、「商品区分」テーブルを展開して、「区 分画像」列をチェックします。 レポート上に、区分画像がテーブル形式で表示されることを確認できます。 4. 次に、作成されたテーブルを選択したままで、リボンの[スライサー]をクリックします。 区分画像がテーブル形式からスライサーへ変更されたことを確認できます。 5. 次に、レポート上の任意の場所(スライサー以外の場所)をクリックしてから、次のように「商 品区分」テーブルの「区分名」をチェックします。 1 区分画像が テーブル形式で 表示される 1 スライサーに 変更される

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25 区分名がテーブル形式で表示されることを確認できます。 6. 続いて、そのまま、次のように「受注明細」テーブルの「Σ 受注金額」をチェックします。 テーブルに「受注金額」列が追加されて、区分ごとの受注金額の合計が計算されていることを 確認できます。 Note: データ型が「通貨」の列は自動で Σ 値として扱われる 「受注明細」テーブルの[Σ 受注金額]や[Σ 単価]フィールドのように、PowerPivot でデータ型が「通貨」と している列は、Σ 値 フィールドとして扱われ、自動的に合計値が計算されます。 7. 次に、テーブルを選択したまま、次のように、リボンの[列]をクリックします。 1 区分名がテーブル形式 で表示される 1 テーブルに 受注金額が追加される

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26 これによって、テーブルが棒グラフに変更されて、画面右下の[Σ 値]には「Σ 受注金額」、 [軸]には「区分名」が配置されていることを確認できます。 8. 次に、グラフのサイズを大きく変更します。 9. 次に、グラフを選択したまま、次のように「受注」テーブルの「年」をチェックします。 グラフに変更 される 2 3 1 1

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27 グラフの[系列]へ「年」が配置されて、棒グラフが年ごとに色分けされるようになったこと を確認できます。 10. 次に、スライサー内の区分をいくつかクリックして、作成したグラフがスライサーと連動する ことを確認してみましょう(スライサーで、複数の項目を選択するには、Ctrl キーを押しな がら項目をクリックします)。 また、グラフの一部にマウスを置くと、ツールヒントが表示されることも確認できます。 11. スライサーのフィルターを解除するには、次のようにスライサーの右上に表示される[フィル ターをクリア]ボタンをクリックします。 1 系列が追加される 系列に「年」 が追加される スライサー内の 区分をいくつか クリック ツールヒント

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28 12. 次に、グラフを「折れ線グラフ」へ変更してみましょう。グラフを選択したまま、次のように、 リボンの[線]をクリックします。 このように、Power View では、グラフの種類を簡単に変更することができます。 13. 次に、「受注」テーブルの「月」を[軸]へドラッグ&ドロップします。 これで、グラフの軸が「月」へと変更されます。 1 折れ線グラフに 変更される 1 1 軸が「月」に 変更される

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29 14. 次に、スライサーで「飲料」区分だけに絞るなどして、グラフが連動することを確認しておき ましょう。 15. 次に、グラフを「横棒グラフ」へ変更してみましょう。グラフを選択して、次のように、リボ ンの[バー]をクリックします。 16. 次に、横棒グラフを選択した状態で、次のように「商品」テーブルの「商品名」をチェックし ます。 スライサー内の 区分をクリック 1 横棒グラフに変 更される

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30 これによって、[垂直方向の倍数]へ「商品名」が配置されて、商品ごとにグラフが分割され て表示されるようになります。このように、Power View では、グラフの分割を簡単に行う ことができます。

フィルター領域によるデータの絞り込み

次に、フィルター領域を追加して、データのフィルター(絞り込み)を行ってみましょう。 1. フィルター領域を追加するには、次のようにリボンの[ホーム]タブにある[フィルター領域] ボタンをクリックします。 フィルター領域が表示されたら、ここへ「受注」テーブルの「出荷先都道府県」をドラッグ& ドロップして配置します。 1 1 2 3 フィルター領域 が表示される

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31 2. フィルター領域に配置された任意の都道府県をクリックすると(以下の画面では愛知県、茨城 県、宮城県、群馬県をクリック)、出荷先の都道府県で絞り込んだレポートが表示されるよう になります。 絞り込んだフィルターをクリアするには、次のように、[フィルターをクリアします]ボタン をクリックします。

文字列フィルター(ワイルドカード検索)

フィルター領域では、文字列のワイルドカード検索によるデータの絞り込みも可能です。これも試 してみましょう。 1. まずは、「商品」テーブルの「商品名」をフィルター エリアへドラッグ&ドロップして配置し ます。 フィルター内の 都道府県をクリック 1

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32 2. 次に、配置された「商品名」フィルターの[高度なフィルター モード]ボタンをクリックし ます。 これで、詳細なフィルターが設定できるようになります。[次の値のアイテムを表示]で、[次 を含む]が選択されていることを確認して、「ワイン」と入力し、Enter キーを押下します。 これにより、次のように商品名に「ワイン」を含んだもの(ナイトワインとバードワイン)の みに絞り込まれたグラフが表示されることを確認できます。 1 フィルター領域 「高度なフィルター モード」 をクリック 1 2 「ワイン」を含む商品のみ にフィルターされる

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33 このように、フィルター領域を利用すると、任意のデータに絞り込んだレポートを簡単に作成 することができます。 3. 最後に、「商品名」フィルターの[フィルターをクリアします]ボタンをクリックして、フィ ルターをクリアしておきます。

1

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2.5 レポートの保存と閲覧、再編集

レポートの保存と閲覧、再編集

次に、作成した Power View レポートを保存してみましょう。 1. Power View レポートを保存するには、次のように、画面左上にある[保存]ボタンをクリ ックします。 [名前を付けて保存]ダイアログが表示されたら、任意のフォルダー(画面は、PowerPivot ギ ャラリー)を選択して、任意のファイル名(画面は、Report1)を入力して、[OK]ボタン をクリックします。 これで、レポートを保存することができます。 2. 保存した Power View レポートを確認するには、次のようにレポートのサムネイルをクリッ クします。 1 3 4 2 1

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35 3. クリックして開いたレポートは、次のように、閲覧モードで表示されます。 レポートの編集を行いたい場合は、画面左上の[レポートの編集]ボタンをクリックします。 これで、再びレポートの編集ができるようになります。 閲覧モードで 表示される 1 「レポートの編集」 をクリックすると、 編集モードになる 2 再びレポートの 編集モードへ

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36 Note: 複数のビューの作成 PowerView レポートは、次のように、複数のビュー(1 つのレポート内に複数ページ)を作成することができま す。 1 2

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37

2.6 タイルやカードを利用したレポートの作成

タイルやカードを利用したレポートの作成

この Step では、タイルやカードを利用して、次のような商品ごとの売上レポートを作成してみま しょう。 1. まずは、PowerPivot データ(NorthJ.xlsx)をアップロードした[PowerPivot ギャラリ ー]に接続して、NorthJ ドキュメントの右上に表示される[Power View レポートの作成] をクリックして、レポートを作成します。 タイル形式で 商品を選択 棒グラフをクリックして 絞り込みも可能 絞り込みが連動する。 2005年と 2006年の データのみが表示さ れている 商品情報を カード形式 で表示 2 1

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38 2. Power View レポートの作成画面が表示されたら、「商品区分」テーブルの「区分画像」列を チェックして、レポート上に区分画像を配置します。 3. 次に、レポート上に配置した区分画像を選択したままで、リボンの[スライサー]をクリック して、スライサー形式へ変更します。 4. 次に、レポート上の任意の場所(スライサー以外の場所)をクリックしてから、次のように「商 品」テーブルをクリックします。 1 区分画像が テーブル形式で 表示される 1 スライサーに 変更される

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39 「商品」テーブルの既定のフィールド セットとして設定した列のデータがテーブル形式で表 示されることを確認できます(既定のフィールド セットについては付録で説明しています)。 5. 次に、テーブルを選択したまま、リボンの[デザイン]タブから[カード]をクリックします。 6. これによって、テーブルがカード形式に変更されて、各商品の情報が 1 件ずつカード形式で表 示されることを確認できます。 1 「商品」テーブルの 「既定のフィールド セット」 として設定した列が、 自動的に配置される

1

3

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40 7. 次に、カードを選択したまま、リボンの[デザイン]タブから[タイル]をクリックします。 これによって、タイル形式へ変更されて、タイルの商品名をクリックすると、その商品に関す るカードのみが表示されることを確認できます。 カード形式に 変更される 「既定のラベル」として 設定した「商品名」列が 見出しになる 1 タイル形式で表示される。 商品名が表示されて、 それをクリックすると、 該当商品に絞り込まれる バードワインをクリックす るとバードワインに関する 情報のみが表示される 3 飲料区分に 絞り込み 2 1

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41 8. 次に、商品のカードを選択して、「商品」テーブルの「商品区分画像」をチェックします。 タイルに、区分画像が追加されることを確認できます。本来は、商品画像ファイルを用意して、 商品画像を表示するところなのですが、今回は用意していないので、区分画像をイメージ画像 として利用しています。 なお、タイルには、一番左に表示されていた「フリガナ」列が表示されていますが、「商品名」 列など別の列へ変更することも可能です(任意の列を[タイル]へドラッグ&ドロップ)。 9. 次に、商品のカードのサイズを変更して、タイル内の右側のスペースをあけます。 10. 次に、タイル内の任意の場所(カード以外の場所)をクリックしてから、次のように「受注」 テーブルの「年」と、「受注明細」テーブルの「Σ 受注金額」をチェックします。 1 区分画像が追加 される タイルが「フリガナ」に 設定されている (変更することも可能) 1 2 テーブル形式で年ご との受注金額合計が 表示される

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42 タイル内に、年ごとの受注金額を表示するテーブルが作成されたことを確認できます。 11. 次に、テーブルを選択したまま、リボンの[デザイン]にある[バー]をクリックします。 テーブルが横棒グラフに変更されたことを確認できます。 12. 次に、タイル内の任意の場所(カードと横棒グラフ以外の場所)をクリックして、「受注」テ ーブルの「月」と、「受注明細」テーブルの「数量計」をチェックし、リボンの[デザイン] タブから[線]をクリックします。 月ごとの売上数量が線グラフで表示されることを確認できます。 13. 次に、線グラフを選択したまま、「受注」テーブルの「年」をチェックします。 1 横棒グラフ に変更される 1 2 月ごとの数量合計 が線グラフで表示 される

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43 グラフの系列に、年が追加されて、年別の売上数量の推移(月ごと)が確認できるようになり ます。 14. 次に、作成したレポートの動作を確認してみましょう。次のように、スライサーで商品区分を 絞り込み、タイルで任意の商品名を選択して、カードやグラフに該当する商品の情報のみが表 示されることを確認します。 横棒グラフの任意の年度をクリックすると、線グラフのデータが該当する年度だけに絞り込ま れて表示されることも確認できます。 このように、Power View では、グラフ自身がスライサー(フィルター)のような役割を担 うことができるので、連動する(動的に変化する)グラフを簡単に作成することができます。 15. 最後に、画面左上にある[保存]ボタンをクリックして、作成した Power View レポートを 任意のフォルダーへ保存しておきましょう。 1 系列に年が 追加される タイルで商品の 選択が可能 スライサーで区分 の選択が可能 棒グラフをクリックして 絞り込みも可能。 Ctrl キーで複数選択可 絞り込みが連動する。 2006年と 2007年の データのみが表示さ れている

(44)

44 Note: タイルに画像を表示する タイルには、次のように画像を表示することも可能です(区分画像をタイルに設定した例)。 [デザイン]タブで「フローをカバー」をクリックすると、タイルの画像を画面下へ表示することもできます。 このように、Power View では、画像を利用した見栄えの良いレポートを簡単に作成することができます。 1 3 4 2 タイルに画像を 表示できる タイルを下に表示 することもできる デザインで「フローを カバー」をクリック 1

(45)

45 Note: カラー(色合い)の変更 Power View では、次のように[スタイル]タブを利用して、レポート全体の色合いを変更することもできます。 1 アクセント カラー で色合いを変更できる

(46)

46

2.7 散布図/バブル チャートを利用したレポートの作成

散布図/バブル チャートを利用したレポートの作成

この Step では、散布図/バブル チャートを利用して、次のような商品売上レポートを作成して みましょう。 1. まずは、PowerPivot データ(NorthJ.xlsx)をアップロードした[PowerPivot ギャラリ ー]に接続して、NorthJ ドキュメントの右上に表示される[Power View レポートの作成] をクリックして、レポートを作成します。 バブルをクリックして 絞り込みも可能。 Ctrl キーで複数選択可 絞り込みが連動する。 選択した区分のみ が表示される 2 1

(47)

47 2. Power View レポートの作成画面が表示されたら、次のように、[Σ 値]に「受注明細」テー ブルの「Σ 受注金額」、[軸]に「商品区分」テーブルの「区分名」、[系列]に「受注」テー ブルの「年」を配置した「棒グラフ」を作成します(作成方法の詳細は、前の Step を参考 にして下さい)。 3. 次に、在籍支社ごとの受注金額を表す横棒グラフを作成します。次のように、[Σ 値]に「受 注明細」テーブルの「Σ 受注金額」、[軸]に「社員」テーブルの「在籍支社」、[系列]に「受 注」テーブルの「年」を配置した「横棒グラフ」を作成します。 4. 続いて、もう 1 つグラフを作成します。次のように、[X 値]に「受注明細」テーブルの「Σ 受 1 2 区分ごと、年ごと の受注金額合計 1 2 在籍支社ごと、年ごと の受注金額合計

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48 注金額」、[Y 値]に「受注明細」テーブルの「数量計」、[詳細]に「商品区分」テーブルの「区 分名」を配置した「散布図」を作成します(それぞれの列を選択した後に、[散布図]を選択 すると、自動的に配置されます)。 5. 次に、散布図を選択したままで、「受注明細」テーブルの「売上商品数」を[サイズ]へドラ ッグ&ドロップします。 散布図がバブル チャートに変更されて、売上のあった商品数に応じて、バブルの大きさが変 わっていることを確認できます。 6. 続いて、次のように、任意の商品区分のバブルのみをクリックして選択します。 1 2 区分ごとの受注金額合計と 数量合計の散布図 1 売上のあった商品数に応じて バブルの大きさが変わっている

(49)

49 これによって、グラフが連動して、該当する区分のデータのみが表示されることを確認できま す。 7. 次に、バブル チャートを選択したままで、[軸の再生]へ「受注明細」テーブルの「年月」を ドラッグ&ドロップします。 バブル チャートの下部に年月が追加されて、再生ボタンが表示されることを確認できます。 8. 続いて、再生ボタンをクリックすると、次のように年月ごとの推移をアニメーションで確認す ることができます。 バブルをクリックして 絞り込みも可能。 Ctrl キーで複数選択可 絞り込みが連動する。 選択した区分のみ が表示される 1 年月が追加されて 再生ボタンが表示される

(50)

50 スライダーは、マウスを使って、手動で動かすことも可能です。 また、バブルをクリックしてから再生すると、次のように軌跡を表示することも可能です。 9. 続いて、次のように、バブル チャートの右上角に表示されるボタンをクリックしてみます。 1 2005年 4月

2006年 6月 スライダーが動いている。 手動操作も可能

2007年 6月 バブルをクリックして 再生すると、軌跡が表示される。 Ctrl キーで複数選択可

(51)

51 バブル チャートを一時的に拡大できることを確認できます(もう一度クリックすると、元の 大きさに戻すことができます)。 このように、Power View では、各パーツ(グラフやテーブルなど)を簡単に拡大表示する ことができます。 10. 最後に、画面左上にある[保存]ボタンをクリックして、作成した Power View レポートを 任意のフォルダーへ保存します。 1 3 4 2

(52)

52

2.8 PowerPoint にエクスポート

PowerPoint にエクスポート

作成した Power View レポートは、Microsoft PowerPoint へエクスポートして、プレゼンテー ションに活用することができます。

1. Power Point へエクスポートするには、次のように、[ファイル]メニューで[PowerPoint にエクスポート]をクリックします。

「エクスポートは完了しました」というメッセージが表示されたら、[保存]をクリックしま す。[名前を付けて保存]ダイアログが表示されたら、任意のファイル名を入力して、[保存] ボタンをクリックします。

2. 次に、保存した PowerPoint ファイルを開いて、Power View レポートがエクスポートされ ていることを確認します。

1

2

1

(53)

53

続いて、スライド ショーで表示して、[クリックして対話する]をクリックします。

すると、Power View レポートと同様に、グラフが連動したり、再生軸が起動したりするこ とが確認できます。

(54)

54

(55)

55

S

S

T

T

E

E

P

P

3

3

.

.

この STEP では、SQL Server 2012 で提供される BI 関連のその他の新機能に ついて説明します。 この STEP では、次のことを学習します。  Reporting Services の新機能(データ警告)  Analysis Services の新機能(テーブル モデル)  PowerPivot for Excel の新機能

(56)

56

3.1 Reporting Services の新機能(データ警告)

Reporting Services の新機能(データ警告)

ここでは、SQL Server 2012 で提供される Reporting Services の新機能の 1 つ「データ警 告」を試してみましょう。この機能を利用すれば、レポート内のデータを利用して、特定のルール に基づいて、メールを送信することができるようになります。

使用するレポート(商品の在庫一覧レポート)

ここでは、次のような商品の在庫一覧レポート(商品ごとの在庫や発注点を表示するレポート)を 利用して、データ警告を設定してみましょう。 このレポートは、サンプル スクリプト内の「ReportTest1.rdl」というファイルです。レポート を 1 から作成する手順については、付録に記載しています。 データ警告には、「在庫<=発注点」というルールを設定して、在庫が発注点を下回ったら、メール を送信するように設定します。

Let's Try

1. まずは、レポートをレポート サーバー(SharePoint Server)上にアップロードします。ア ップロードするには、任意のドキュメント ライブラリを開いて(画面は共有ドキュメント)、 [ドキュメント]タブを開きます。 商品ごとに在庫や発注点 が表示されることを確認

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57 [ドキュメント]タブでは、[ドキュメントのアップロード]メニューの[ドキュメントのア ップロード]をクリックします。 2. [ドキュメントのアップロード]ページが表示されたら、[参照]ボタンをクリックします。 [ ア ッ プ ロ ー ド す る フ ァ イ ル の 選 択 ] ダ イ ア ロ グ で は 、 サ ン プ ル ス ク リ プ ト 内 の 「ReportTest1.rdl」ファイルを選択して、[開く]ボタンをクリックします。 3. 「ReportTest1.rdl」ファイルの[編集]ページが表示されたら、名前などを適宜変更して、 [保存]ボタンをクリックします。 これで、レポートのアップロードが完了です。 1 2 3 1 2 3 4 5 1

(58)

58

4. 次に、アップロードしたレポートをクリックします。

5. 商品ごとの在庫一覧レポートが表示されることを確認します。

なお、このレポートは、localhost の SQL Server 上の NorthwindJ データベースへ接続 するように作成しているので、SQL Server を名前付きインスタンスとしてインストールして いる場合は、レポート(ReportTest1.rdl)をレポート ビルダーで開いて、データソースを 変更してから、アップロードを行ってください。なお、NorthwindJ データベースの作成方 法や、レポートの作成方法については付録で説明しています。 1 商品ごとに在庫や発注点 が表示されることを確認

(59)

59

データ警告の事前設定

次に、データ警告を設定するための事前準備を行います。SQL Server エージェント サービスの 起動や、メール サーバーの設定、レポートのデータソースの設定などを行います。 1. まずは、「SQL Server 構成マネージャー」ツールを利用して、次のように SQL Server エ ージェント サービスが開始されていることを確認します。 サービスが開始されていない場合は、SQL Server エージェント サービスを右クリックして、 [開始]をクリックし、サービスを開始します。 データ警告は、SQL Server エージェント サービスの機能を利用しているので(内部的には ジョブとして作成されるので)、このサービスが開始されている必要があります。 2. 次に、[スタート]メニューから「SharePoint 2010 サーバーの全体管理」をクリックしま す。 3. [サーバーの全体管理]ページが表示されたら、次のように「サービス アプリケーションの 管理」をクリックします。 1 2 1

(60)

60 1. サービス アプリケーションの一覧が表示されたら、次のように「SQL Server Reporting Services サービス アプリケーション」をクリックします。 2. これにより、次のように Reporting Services サービス アプリケーションの設定が行えるペ ージが表示されるので、「電子メールの設定」をクリックします。 1 1

(61)

61 3. [電子メールの設定]ページでは、[SMTP サーバーの使用]をチェックして、[送信 SMTP サーバー]へ任意のメール サーバー名、[差出人アドレス]へ任意のメールアドレス(警告の 差出人になるメールアドレス)を入力し、[OK]ボタンをクリックします。 以上でメールの設定が完了です。 4. 次に、レポートのデータソースを設定します。 アップロードしたレポートの[▼]メニューをクリックして、[データソースの管理]をクリ ックします。 1 1 2 1

(62)

62 5. [データソースの管理]ページが表示されたら、次のように「DataSource1」をクリックし ます(レポート内のデータソースを DataSource1 という名前に設定しているため)。 6. [データソースの設定]ページが表示されたら、次のように[保存された資格情報]をチェッ クして、[ユーザー名]へ任意のユーザー名(SQL Server 上の NorthwindJ データベース へアクセス可能なユーザー名)を入力(画面は Test ドメインの Administrator ユーザー)、 [パスワード]へそのユーザーのパスワードを入力し、[接続テスト]ボタンをクリックしま す。 「接続テスト」によって、「接続が正常に作成されました」と表示されることを確認して、[OK] ボタンをクリックします。 このように、データ警告機能を利用するには、データソースの設定で、保存された資格情報を 利用する必要があります。 7. [データソースの管理]ページへ戻ったら、[閉じる]ボタンをクリックします。 1 1 2 3

(63)

63 以上で、データ警告機能を利用するための事前準備が完了です。

データ警告の設定

次に、データ警告を設定してみましょう。データ警告では、レポートに表示しているデータを利用 して、任意のルールを設定することができます。ここでは、「在庫<=発注点」というルールを設定 して、在庫が発注点を下回ったら、メールを送信するように設定してみましょう。 1. データ警告を設定するには、まずレポートを開いて、レポートの[アクション]メニューから [新しいデータの警告]をクリックします。 これで、データ警告を作成するための[新しいデータの警告]ページが表示されます。 2. [新しいデータの警告]ページでは、次のように[警告名]へ任意の警告名(既定値はレポー ト名と同じ名前なので ReportTest1)を入力して、[ルールの追加]をクリックします。 1 2 レポートを開く 1 データ警告の設定 ページが表示される

(64)

64 [ルールの追加]をクリックすると、レポート内の任意の列名が選択できるようになるので、 「在庫」を選択します。 3. 次に、[次の値に適合する]をクリックして、[次の値以下]を選択します。 4. 次に、[フィールドの選択モード]を選択します。 1 2 1

(65)

65 5. [フィールドの選択モード]を選択すると、次のようにレポート内の任意の列名が選択できる ようになるので、「発注点」を選択します。これで「在庫<=発注点」というルールを設定で きます。 [スケジュール設定]セクションでは、[分]を選択して、[間隔]を「2」分へ変更して、2 分ごとに警告を動作させる(ルールのチェックを行う)ように設定します。また、[詳細設定] を展開して、[警告の開始日時]などを設定します(開始日時は、既定では、1 時間後の 0 分 へ設定されます)。 [電子メールの設定]セクションでは、[受信者]へ警告を送信したいメールアドレス、[件名] 1 1 2 3 4 在庫 <= 発注点 というルールが完成

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66 へ任意の件名(送信されるメールの件名になります)を入力して、[保存]ボタンをクリック します。以上でデータ警告の作成が完了です。

データ警告の管理

次に、作成したデータ警告が正しく動作しているかどうかを確認してみましょう。 1. これを行うには、レポートの[▼]メニューの[データ警告の管理]をクリックします。 2. これにより、作成されたデータ警告の一覧が表示されて、[前回の実行](最後に実行された時 刻)や[状態](警告が成功したのか失敗したのか)などを確認することができます。 3. 約 2 分待つと、警告が実行されるので、それまで待ってから、ページを更新します(Web ブ ラウザーの更新ボタンでページをリフレッシュします)。 今度は、「警告が送信されました」と表示されて、警告が正常に動作してメールが送信された 1 「警告が作成されました」 と表示される まだ 1回も実行されて いないので「前回の実 行」は空になっている 警告名 実行されると、 その時刻が表示される メール送信が成功した場合は、「警告が送信されました」 と表示される

(67)

67 ことを確認できます。 4. 次に、メール クライアントを起動して、送信されたメールを確認します。 メールの本文には、警告で設定したルール(在庫<=発注点)に該当するデータのみが表示さ れたレポートが送信されていることを確認できます。 このようにデータ警告機能を利用すれば、定期的に値をチェックしたいものに対して、簡単に ルールを設定してメールを送信することができるので、大変便利です。 5. 次に、もう一度 2 分くらい待って、次の警告が実行されるのを待ちます。約 2 分後に、[デ ータ警告の管理]ページを更新すると、次のように表示されることを確認できます。 「データが変更されなかったため、警告が送信されませんでした」と表示されて、メールは送 信されなかったことを確認できます。警告機能では、前回の警告実行時からデータに変更があ ったかどうかをチェックして、変更があった場合にのみメールを送信するようにしています。 6. 次に、データを更新して、このことを確認してみましょう。次のように UPDATE ステート メントを実行して、商品コード 1 の在庫を 0 へ更新します。 USE NorthwindJ -- 商品コード 1 は、発注点が 0 なので、在庫を 0 へ更新

UPDATE 商品 SET 在庫= 0 WHERE 商品コード= 1

在庫 <= 発注点 という条件に合致す るデータのみが送信 されてきている 前回の実行時から、データ が更新されていない場合は、 メールは送信されない

(68)

68 -- 更新されたデータの確認 SELECT * FROM 商品 商品コード 1(果汁 100%オレンジ)は、発注点が 0 なので、在庫を 0 へ更新して、警告 のルール(在庫<=発注点)に合致するようにします。 7. 2 分程度待って、次の警告が実行されるのを待ちます。約 2 分後に、[データ警告の管理]ペ ージを更新すると、次のように表示されることを確認できます。 「警告が送信されました」と表示されて、メールが送信されたことを確認できます。 8. メール クライアントを起動して、送信されたメールを確認します。 1 3 UPDATE ステー トメントを記述 2 商品コード 1 の 在庫 が 0 に更新 される 4 メールが送信 される 商品コード 1 が 追加されている 1

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69 今度は、商品コード 1(果汁 100%オレンジ)が追加されていることを確認できます。 以上でデータ警告の動作確認が完了です。 なお、作成した警告の編集や削除、今すぐ実行などを行いたい場合は、次のように[データ警 告の管理]ページで操作します。 警告の編集 警告を今すぐ 実行

(70)

70

3.2 Analysis Services テーブル モデルのサポート(xVelocity)

Analysis Services テーブル モデルのサポート(xVelocity)

SQL Server 2008 R2 では、PowerPivot で採用されたインメモリのカラムベース エンジン 「VertiPaq」で動作する Analysis Services は「PowerPivot for SharePoint」としてイン ストールした場合にのみ利用することができましたが、SQL Server 2012 からは、VertiPaq エ ンジンが進化して、「xVelocity」という名称へ変更され、単体でも動作させることができるよう になりました。SQL Server 2012 では、インストール時に以下の画面のように「表形式モード」 (Tabular Mode)を選択することで、単体の Analysis Services エンジンとして xVelocity モ ードで動作させることが可能です。

また、SQL Server Data Tools(以前のバージョンの Business Intelligence Development Studio)では、新規プロジェクトの作成時に、次のように「Analysis Services 表形式プロジェ クト」(Tabular Project)を選択することで、xVelocity モードの Analysis Services へ配置可 能なデータベース(テーブル モデル)を作成できるようになりました。

以下の画面は、テーブル モデルのプロジェクトを作成しているときの様子です。

表形式モード (Tabular Mode)選択すると xVelocity モードの Analysis Services (インメモリ BI)としてインストール可能。 新モデル テーブル モデル(Tabular Model) 従来型の MOLAP/ ROLAP キューブ PowerPivot ファイルから テーブル モデルを作成する ことも可能

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71

テーブル モデルは、PowerPivot for Excel と同じような操作性で作成することができます。ま た、PowerPivot で作成したファイルをインポートして、テーブル モデルを作成することも可能 です。 テーブル モデルの最大の特徴は、「インメモリでの動作」と「ロールを利用した行レベルのセキュ リティ」、「パーティショニング」機能が利用できる点です。これにより、セキュリティ強化やビッ グデータへの対応、性能向上を実現することも可能になりました。

BI Semantic Model(BISM)

SQL Server 2012 における Analysis Services のモデル構造は、BI Semantic Model(BISM) と呼ばれるようになりました。

BI Semantic Model は、SQL Server 2012 から新しく提供された「テーブル モデル」(Tabular Model)と、従来型の「UDM:Unified Dimensional Model、統合ディメンショナル モデル」 と呼ばれていたモデルを合わせて、2 つのモデルの総称として利用されています。また、これに伴 って UDM という名称はなくなりました。 Analysis Services テーブル モデル (Tabular Model) BI Semantic Model(BISM) テーブル モデル

(Tabular Model) 従来型の MOLAP/ROALP

・SQL Server 2012 からの新機能 ・xVelocity エンジン (インメモリ エンジン) ・SQL Server 2005 から提供された UDM(統合ディメンショナル モデル) ・MOLAP、ROLAP、プロアクティブ キャッシュ

(72)

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テーブル プロジェクトの作成(PowerPivot ファイルからのインポート)

ここでは、既存の PowerPivot ファイル(これまでの手順で利用してきた NorthJ.xlsx ファイ ル)をインポートして、テーブル プロジェクト(テーブル モデル)を作成してみましょう。 1. まずは、[スタート]メニューの[すべてのプログラム]から[Microsoft SQL Server 2012]

の[SQL Server Data Tools]をクリックして、SQL Server Data Tools(以前のバージ ョンの Business Intelligence Development Studio)起動します。

2. 初めて SQL Server Data Tools を起動する場合は、次のように[既定の環境設定の選択]ダ イアログが表示されます。

[既定の環境設定を選択してください]で任意の設定を選択(画面では「全般的な開発設定」 を選択)して、[Visual Studio の開始]ボタンをクリックします。

3. SQL Server Data Tools が起動したら、[スタート ページ]の「新しいプロジェクト」をク リックして、新しいプロジェクトを作成します。

1

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参照

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