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歴史を手段化する教材構成原理の究明 : 世界史単元「工業化を考える : 福祉国家を視点にして」を事例にして

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(1)

社会

系教科教育学会

『社会系教科教

育学研究』第19

号 2007

(pp.65-72)

歴史を手段化する教材構成原理の究明

一世界史単元

「工業化を考える∼福祉国家を視点にして∼」を事例にして−

A Theory of Teaching Material Construction to Recognize Modem States System in History

:The Case of World History Unit

“Examining Industrialization in an Aspect of Welfare States

I。問題の所在

大部分の歴史の授

業は教科書を用

いて歴史事象

を絶対視

して学習させるものになっている

。例

(詳説世界史BJ

では,匚

欧米における近

代社会の成長

」とい

う章

「 ̄

産業革命」など三つ

の単

元で学習するように構成

され

ている

しか

し,

この厂

産業革命

」の

単元ではイギリス

における産

業革命の発生要因

,機械の発

明と交通機関の改

良,

業革命の波及

,資本主義体制の確立

と社会問題

発生な

,工

業化に

関す

る歴

史的知識

を年代

網羅

的に学習するもの

となっている

。これ

を見る

,章においては近代社会の成長という教育内容

が設定されて

いても

,単元段階では

工業化の歴史

的解釈と個々の事例

が教材と

して学習され

ている

にす

ぎないことがわ

かる

。つま

り,歴史の授

業は

教育内容と教材が乖離

,歴史自体

を目的化

した

学習が

一般的なものになっている

。そ

して,その

ため今

を生きる生徒にとって必要な資質

を培

うこ

とが

できないものになっている。

この

ような歴史の授

業の

実態

を改革するため

これ

までも歴史

を手段化する授業の

理論化が

目指

され

てきた

しか

し,その理論化は教育内容構成

やそれに基づく授業構成の解明段階に留ま

,教

育内容を授業で具体化するための教材の構成につ

いての研究は行われ

ていない夕

本稿は歴史を手段化する教育内容

と教材の

基本

原理

を解

,教材構成の視

点か

ら授業開発研究

の理論化を試みる

。そのため

,Hでは世界史単元

工業化を考える

∼福祉国家を視

点に

して∼」を

提示

,その教育内容と教材について分析

し,カ

リキ

単元の

ュラム

中か

段階の教材構成

ら小単元

2を事例に

を解明する

して,授

OⅢではこ

業段階

-宮 

本 

英 

(広

島大

附属

中高

学校)

材構

を解

明す

。そ

して

,IV

では

これ

史教

との

いと特

を究

した

n。歴

史教

育の

内容

と教

.世界

史単

元匚

業化

を考

える

∼福

国家

を視

点に

して

∼」の

容構

この

元で

,第

1に社会

問題

とその

教材

,第

2に個

々の

教材

内容

に相

関す

うに

,第

3に教

育内

容その

もの

を考

える

を設

ける

うに

した

。具体

には

次の

うな

元に

り構

した

小単元

1匚

福祉国家の危機

小単元

「アメ

リカの福祉政策」

小単元

「ドイツの福祉政策

小単元

4匚

ウェー

デンの福祉

政策

小単

元5厂

ドイツの介護保険」

小単

元6匚

工業化を考える」

この

うな構

を発

レベル

で具体

した

もの

表13

ある

1では厂

業化に

よる

問題

を解

決す

る新

しい仕組み

可能か

とい

う本単

元の

主題

を確

。こ

こでは

化に

る労働

に対

して

きた

福祉

家が

危機

して

こと

を把握

。そ

して

,工

業化

に起

因す

問題

を解

る新

しい福祉

国家の

を考

えるため

,歴

史的

省す

るこ

との

必要

気づか

小単

4では

主題

対す

る答

を明

らかに

るた

めに匚

家は

なぜ

工業

化に

よる問

対応

でき

くな

ったの

をそれ

ぞれ

,福

家が

面す

る危

機の

原因

を解

明す

るため

自由

,保

守主

,社

主主

とい

う各福

家の働

きに

いて

,歴

的に

分析

させ

65−

(2)

小単元2では

,最初に福祉国家がなぜ工業化に

よる問題に対応できな

くなったのか

を追究

,新

しい福祉国家と

しての必要な働

きを明らかにする

ため

,世界の代表的な福祉

国家について検討する

ことを生徒に提案する

。最初の

事例と

してアメ

カ合衆国を取

り上げ,

1930-40

年代に福祉国家化

したが

,現在

では貧富の

差の拡大という問題に直

していることに気づかせる

。そ

して,その原因

がアメ

リカの福祉政策の

基本である家族の福祉負

担を原則

とす

る匚

福祉の

家族化

」という家族に対

する政策

,人々をなるべ

く労働者と

して働かせ

能力に応

じて生活を保障させよ

うとす

る匚

労働

の商品化

」という労働者に対す

る政策に

あること

を学習させる

。さらに

,同様の福祉政策

を実施

ているオ

ース

トラリアについても分析

させ,その

枠組み

を自由主義型福祉国家と

して

一般化

させ

最後に自由主義型福祉国家が貧富の差の拡大に直

していることを理解

させる

小単元

3では

,19

世紀末の

ビスマルク時代か

20世紀初頭の

ワイマ

ール

時代において形成され

ドイツの福祉政策について考えさせ

。最初に

自由主義型福祉国家が直

している貧富の差な

の問題

を早い時期か

ら克服

しようと

した

ドイツは

現在

,少子高齢化にともなう家族問題に直面

して

いることに気

づかせる

。そ

して,その原因が

ドイ

ツの福祉政策の

基本である家族の福祉負担を原則

とする厂

福祉の

家族化]という家族に対する政策

,労働

者と

して働か

なくても

一定の

レベルで生

活できるように

,人々を市場か

ら分離

しようとす

「労働

力の脱商品化

」という労働者に対する政

策に

あることを学習させる

。さらに

,同様な福祉

政策を実施

しているイタ

リアに

ついても分析

させ

この枠組み

を保守主義型福祉

国家と

して

一般化さ

せる

。そ

して,最後に保守主義型福祉国家が少子

高齢化問題に直面

していることを理解させる

小単元4では,

1940

年代か

ら80

年代に

おけるス

ウェ

ーデンの福祉政策について考えさせる

。最初

,自由主義型

・保守主義型福祉

国家が直面

して

いる

問題

を克服

しようと

したス

ウェ

デンは現在

財政収支の赤字などの財政問題に直面

している

とに気づかせる

大戦後のスウェーデン福祉政策の基本となった

。そ

して,その原

因が第二次世界

「労働

力の脱商品化

」を進めつつ,脱工業化に伴

う女性の社会化に対応

して

,福祉の家族負担を軽

しようとす

る匚

福祉の脱

家族化

」といった家族

に対す

る政策に

あることを学習させる

。さらに

スウ

デン

と同様

な福祉政策を実施

しているデ

ンマ

ークについても分析させ

,この枠組み

を社会

民主主義型福祉

国家と

して

一般化させる

。そ

して

最後に社会民主主義型福祉

国家が財政問題に直面

していることを理解

させる

また

,小単元4では

,小単元

2∼4のまとめ

して

,福祉国家が対応できな

くなった

工業化に

る社会問題の性質について考

えさせる

。具体的に

,まず

自由主義型福祉国家と保守主義型福祉国

家が労働

問題の原因を工業化による労働

力の市場

化に

あると考

,労働

力の

商品化や脱商

品化といっ

た労働者に対する政策

を重視

した

こと

,そ

してそ

の結果

,貧富の差の拡大や少子高齢化問題が

ことを理解

させ

。次に

,社会

民主主義型福祉

国家が労働

力の脱商

品化だけでなく福祉の脱

家族

といった家族に対する政策も重視

した

ことか

現在の社会問題が脱工業化にともなう女性の社会

化に起

因す

るものに

変化

していることを指摘する

最後に

,福祉

国家が社会

問題に対応できなくなっ

た原因を

,社会問題が工業化に

よる労働

力の市場

化から脱工業化による女性の社会化に起因するも

変化

したため

であると結論

づける。

小単元

・6では主題に迫るため

「工業化によ

る問題

を克服す

るために

どの

ような福祉国家の

能性かおるのか

「 ̄

私たちは工

業化に

ついてどの

ように考えたの

だろうか

」という問に対す

る判断

を求める

。ここではこれ

までの歴史的分析に依拠

して

,今後の福祉

国家に必要な働

きを客観

的に追

究させ

,今後の社会の在

り方を判断させ

る。

小単元

5では

,工業国の厂

労働者に対す

る政策

「家族に対する政策

」を蚰に

した表

を作成する

して

,脱工業化に対応

した新

しい福祉

国家の働

きと

して

,福祉の負担

を国家

・市場

・地域などで

分担

し匚

労働

力の商品化

」と匚

福祉の脱

家族化」

を進め

る多元型福祉

国家の

可能肬

が理論

的には存

在することに気

づかせる

。その後

ドイツの介護

保険か

ら福祉の脱家族化をすすめるとともにその

負担を国家だけでなく市場

・地域にも分担させる

(3)

表 1  単 元 「 工 業 化 を 考 え る ∼ 福 祉 国 家を 視 点 に し て ∼ 」 の 内 容 構 成

単 一 兀 主 要 な 発問 資 料 主 要 な学 習 内 上 位発 問 下 位 発問 下 位 知 識 上 位 知 識

○ 工 業 化 に よ る 問 題 を 解 決 す る 新 し い 仕 組 みを つ くる こ と は可 能 な の か 。 ○ 工 業 化 に伴 う 問 題 を イ ギ リ スな ど の工 業 国 は ど の よ う に解 決 し よ う と した の かo O 福 祉 国家 化 し た 現 在 の 工業 国 は ど のよ うな 問 題 に 直 面 し てい る の か。 1 2 3 4 ○工 業 国 は、 労 働 者 に 対 す る 政 策 と家 族 に 対 す る 政 策を 行 う福 祉 国 家 を 形 成 する こ と で 、 す べ て の人 々 の最 低 限 の 生 活を 保 障 し よ う と し た。 ○人 々 の最 低 限 の 生 活 を 保 障 しよ う とし た 福 祉 国 家 とし て の役 割 や 働 き が 見直 さ れ 、 福 祉 国家 の 再編 や解 体 と い っ た 福 祉 国家 の危 機 に 直 面 し てい るo

○ 福 祉 国 家 は な ぜ工 業 化 に よ る 問 題 に 対 応 で きな くな っ た のかo ○工 業 化 によ る 労 働 問 題 を 克 服 し よ う と し た アメ リカ は ど のよ う な 福 祉 国家 の危 機 に 直 面 し てい る の か。 ○ ニ ュ ー デ ィ ール 政 策 か ら始 ま る ア メ リ カ のど の よ う な 福 祉 政 策 が 貧富 の差 の拡 大 と い う 福 祉 国 家 の 危 機を もた ら し た の か。 ○ 福 祉 国家 の危 機 の原 因 は 何 か。 5 6 7 8 ○ 貧富 の差 の拡 大 と い う 福 祉 国家 の危 機 に 直 面 し て い る。 ○工 業 化 によ る 労 働力 の 市 場化 に対 応す る た め に 、 ア メ リ カ は低 水 準 の 社 会扶 助 な ど福 祉 の 家族 化 と い う家 族 に対 す る政 策 を 前提 と し た。 そ し て、 低 水 準 の失 業 保 険 な ど で労 働 力 の 商 品 化 を 進 め る労 働者 に 対 す る政 策 によ り 市 場 を 活 性化 さ せる こ と で 、 福 祉 の低 コ スト 化 と 豊 かな 労 働者 の 増加 を はか っ た。 そ の結 果 、市 場 にお け る能 力 によ っ て 貧富 の差 が 拡 大 し た 。 ○ 工 業化 によ る労 働力 の 市 場イヒ に対 応す る た め に 工 業 国 は福 祉 の家 族 化 と い う家 族 に対 す る 政 策を 前提 とし な が ら 、 労 働力 の 商 品化 とい う 労 働者 に対 する 政 策 を 行 う 自 由主 義 型 福 祉 国 家 を形 成 し た。 その 結 果、 貧富 の差 が 拡 大 す る 問 題 に 直面 し て い る 。 ○ 工 業 化 に よ る 労 働力 の 市 場 化 に起 因 す る 問 題が 現 在 で は 脱工 業 化 に よ る女 性 の 社 会化 に起 因 す る 問題 に 変 化 してい るため。

○ 貧 富 の 差 に対 応 し た ド イ ツ は ど の よ う な福 祉 国 家 の 危 機 に 直面 し て い る のか 。 ○ ビ ス マ ル クか ら始 ま る ド イ ツ の ど の よ うな 福 祉 政 策 が 少 子 高 齢 化 に と もな う福 祉 国 家 の 危 機を もた ら し た のか 。 ○ 福 祉 国 家 の危 機 の原 因 は 何 か。 9 10 H 12 13 14 15 ○ 要 介 護者 の増 加 、 家 族 の 介 護 能力 の低 下 、 施 設 費 用 の 問 題 など 少 子 高 齢 化 に と もな う家 族 問 題 に 直面 して い る 。 ○工 業 化 によ る 労 働力 の 市場 化 に対 応 す るた め に、一 定 水 準 の福 祉 サ ー ビ スを 保障 し貧 富 の差 の 解 消を 目 指し た。 そ の た め、 強 制 的 な社 会 保 険 によ る 労 働力 の脱 商 品化 と い う労 働者 に対 する 政 策を すす め たo 一 方 で、 家 族 手 当 な ど を 失 業 者 に 限定 す る な ど 福 祉 の家 族化 とい う 家 族 に対 す る政 策 が 依 然 と し て 前 提と さ れた 。 こ の 結果 、 高齢 化 に よ る 家族 へ の負 担 が 増 大 す る な ど、 少 子 高 齢 化 に と も な う家 族 問 題 に 直 面 し て い るo O 工 業 化 によ る労 働力 の 市 場 化 に対 応 する た めに 、 工業 国 は 福 祉 の家 族 化 と い う家 族 に対 す る 政 策 と、 労 働力 の脱 商 品 化 と い う労 働者 に 対 す る 政 策を 行 う保 守 主 義 型 福 祉 国家 を 形 成 し た 。 そ の結 果 、 家 族 が 福 祉 の負 担 に耐 え ら れ ず 少 子 高 齢化 にと もな う 家 族 問 題 に直 面 し て い る。 4 ス ウ エ 1 デ ン の 福 祉 政 ○少子高齢化 句題に対 応したスウェー デ ンは ど のよ うな 問 題 に 直 面 し て い る の か。 ○ 第 二 次 世 界 大戦 中 に始 ま る ス ウ ェ ーデ ン の ど のよ うな 福 祉 政 策 が 財 政 問 題 とい う福 祉 国 家 の 危 機 を もた ら し た のかo O 福 祉 国 家 の危 機 の原 因 は 何 かo 16 17 18 19 20 21 22 23 ○ 国 家 財 政 の 破綻 や70 % を 超 え る 国民 の租 税 負 担 と い う 問 題 に直 面 し て い る。 ○ 脱工 業 化 によ る女 性 の 社 会化 に対 応 し て、育 児 だ けで な く 高齢 者 サ ー ピ ス の 充実 も はか るこ と で 崩 壊 し つつ あ る 家 族 を 維 持 す る と い った 福 祉 の 脱家 族化 を めざ す 家 族 に対 す る政 策 を 行 っ たo ま た、 失 業 中 に90 % の 前 賃 金を 保 障 す る な ど 労 働力 の脱 商 品 化 と い う 労 働者 に対 す る 政 策 も す す め た。 こ の 結 果 、 膨大 な 費 用 が 必 要 と な っ たo O 脱 工 業化 によ る女 性 の 社 会 化 に対 応 す る た めに 、 工 業 国 は、 家 族 を 維 持 す る 福 祉 の脱 家 族 化 と い う 家 族 に対 す る 政 策 と 、 労 働力 の 脱商 品 化 と い う労 働者 に対 す る 政 策を 実施 する 社 会 民 主主 義 型 福祉 国家 を 形 成 し た。 そ の結 果 、 膨 大 な コ スト の た めに 財 . 政 問 題 に 直面 し てい る 。

○ 工 業 化 によ る 問 題を 克 服す る た め に ど の よ う な福 祉国 家 の可 能 性 が あ る の か。 ○ 工業 国 の「 労 働者 に 対 する 政 策」 と 匚家 族 に対 す る政 策 」 を 観点 に す る と、 形 成 さ れ た福 祉 国 家 は どのよ う に分類 でき るかo 表 : 工 業 化 に対 応 し た福 祉 国 家 の 類 型 、 を 完 成 さ せ な さいO O ド イ ツの 介 護 保険 な ど を 参 考 に す れ ば 、工 業 国 は工 業 化 に 対 応 し て ど の よ う な福 祉 国 家 を 形 成 す る こ と が可 能 な のかo ま た 、 そ れ は な ぜ か。 ○ 日 本 は 工業 化 に対 応 し て ど の よ う な 福 祉 国家 を 形 成 する こ と が 可 能 な の か。 ま た、 それ は な ぜ か 。 24 25 ○ 表 : 工業 化 に対 応 した 福 祉 国 家 の 類型 ○ ( 例) 女 性 の 社 会化 に対 応 す る福 祉 の脱 家 族化 を 基 本 と し て市 場 原 理やボラ ンティ ア 活動 を 導 入 す る多 元 型 福 祉 国家 。 負 担 を匡家・ 寸岨・ 地 域 とで 分 担 で き るか ら。 工業 国 によ る福 祉 国家 の形 成 労 働者 に 対 す る 政 策 労 働力 の商 品 化 労 働 力 の 脱 商 品 化 家 族 に 対 す る 政 策 福 祉 の家 族 化 ① 目 由 主 義型 福 祉 国 家 ②保 守 主 義 型 福 祉 国 家 福 祉 の脱 家 族 化 ③社 会 民 主 主 義 型 福 祉 国 家 ○ 女 性 の 社 会化 に対 応 し た 福 祉 の 脱 家族 化 を 維 持 し つ つ 、 介 匠制 度な ど に も市 場 原 理・ ボ ラ ンテ ィ ア活 動 な どを 積 極 的 に導 入 す る。 ま た 、 失 業 ・年 金 制 度 など に も市 場 原 理を 導 入 し て 労 働 力 の 商 品化 も考 慮 す る。 この よ う に して ④多 元 型 福 祉 国家 の 形 成を 目指 す 。 なぜ な ら 、 福 祉 の 脱家 族化 を 巫 視 し た 福 祉 政 策 の財 源 を 国 家 だ け で な く 市場 ・ 地 域 に も 分 担 で き るか ら 。 ○ ( 例 ) 福 祉 の 脱家 族 化 を 基 本 と し なが ら、 介 護 保 険 の よ う な 市場 原 理 を 導 入 し た 福 祉政 策 を 拡 大 す る 。 ま た、 ボ ラ ンテ ィ ア 活 動 の た め の 啓 発 も 強化 す る こと で 、 よ り多 元型 の福 祉 国 家 の 形 成を 目 指 す。 な ぜ な ら、 女 性 の社 会 化 に 対 応 す る福 祉 政 策 の費 用 を 国家 ・ 市場 ・ 地 域 と で 分 担 で き るか ら 。

6

jl

○ 私 た ち は工 業 化 に つ い てど の よ う に考 え たのだ ろうか 。 ○ 工 業 化 の 学習 と して ど の よ う な 事 例 を 扱 っ てい たか 。 ○ 工 業 化 に よ る 問題 を 克 服 す る た め に 、 ど の よ う に工 業 化 を 学 習 し た の か。 ○ 工 業 化 の学 習 で、 多 元 型 福 祉 国 家 の 可 能性 を 吟 味 し 、 引 き 出 し た 結 論 に はど のよ うな 意 味 が あ る の か 。 ○ 機 械 の 発 明 や人 物 で はな く 、 工 業 化 に 起因 する 問 題 と そ れ に対 応 し た 福 祉 国家 の 特 色 と今 後 の 在 り 様 の事 例を 学 習 し た 。 ○ 福 祉 国家 と い う工 業 国 の 対 応 を 視点 に して 、 社 会 問 題 の 性質 が工 業 化 に よ る 労 働力 の市 場 化 に 起 因 す る も のか ら脱 工 業 化 に よ る女 性 の 社 会 化 に 起 因 す る もの へ 変 化 し て い る と授 業 者 が 解 釈 し 、 そ の 解釈 を 学 習 し た。 ○ 脱 工 業化 によ る女 性 の 社 会 化 に 起 因 す る問 題 に対 応 で き る も の と授 業 者 が 行 っ た判 断 の正 当 性 を 吟 味 す る こ とで 、 今 後 の工 業 国 の 在り 方 を 追 究 し た。 ○ 授 業者 が 解 釈 し た工 業 化 と 工 業 国 の在 り 様 の 規準 に基 づ い て、 工 業 国 の 今 後 の在 り 方 の正 当 性 を 吟味 し た。 -67 −

(4)

1 「 ロ ンド ン万 国 博 覧 会 」(『 週 刊 朝 日百 科 世 界 の歴 史105 19 世 紀 の世 界 1 技 術 「 ガ スと 電 気 」』 朝 日 新 聞 社 1990 pp.E-648-E-650.) 2 「骨 董 屋」( 「骨 董 屋」(チ ャ ー ル ズ・ デ ィ ケ ン ズ三 笠 書 房 1973 pp.357-363.)

3 「 ベ ヴ ァ リ ッ ジ報 告 」( 山 田雄 三 監 訳 『 ベ ヴ ァ リ ジ報 告 社 会 保 険 お よ び関 連 サ ー ビ ス』 至 誠 堂" 1969,の 「 第 1部  まえ が きと 要 約 」「第 V 部  社 会 保 障 計 画 」 よ り 作 成 」)

4 「 英 フ レ ア前 首 相 の第 三 の 道 」(http:冱2 豬 )湎dex・phpymyWB001120yid/200611021102 )

5 「 ア メ リ カ にお け る貧 富 の差 の 拡 大 」(http:/ywww2.mhlw.goj pyinfoyhakusyo瓜aigai/980622-Z9.htm, G. エ ス ピ フーア ン デ ルセ シ「 福 祉 国 家 の可 能 性 」 桜 井 書 店 2001 p.25) 6 「 ア メ リ カ社 会 保 障 法 の 成 立 」( 一 番 ヶ瀬 康 子 ・ 高島 進 編 『 講 座 社 会 福 祉 2  社 会 福 祉 の 歴 史 』 有斐 閣 1981 pp.228-229.) 7 「 ア メ リ カ 社 会保 障 等 公 的 援 助 計 画 に よ る給 付 額 」( 小 松  聰 「 ニ ュ ー・ テ ィ ー ル の失 業 救 済 政 策 (三 )」『筑 波 大 学 経 済 学 集 』 第 四号 1979 p.47) 8 「 オ ース ト ラ リ ア の福 祉 政 策 」( 佐 藤 進 ・ 中 野 い ず み「 福 祉 と医 療 の 社 会 」『 も っと 知 り たい オ ー スト ラ リ ア 』 弘 文 社 1990 pp.245-246.) 9 「 ド イ ツ の 少子 高 齢化 」( 古 瀬徹 ・ 塩 野 谷 祐 一 編 『先 進 諸 国 の社 会 保 障 4  ド イ ツ』 東 京 大 学 出 版 会 1999 pp.236-237.) 10 「 ド イツ の 家 族 の 介 護能 力 の低 下 」『古 瀬 徹 ・ 塩 野 谷 祐一 編r 先 進 諸 国 の 社 会 保 障 4  ド イ ツ』 東 京 大 学 出 版 会 1999 pp.338-339.) 11 「 ド イ ツの 福 祉 政 策」( 藤 瀬 浩司 「ド イ ツ にお け る 社 会 国家 の 成立 」『 現 代国 家 の歴 史 的 源 流亅 東 京 大学 出 版 会 1982 p.324.』 12  厂ワ イ マ ール 憲 法」( 樋 口 陽 一 ・ 吉田 善 明 緇 『 解 説 世 界 憲 法 集  第 4 版 』 三 省 堂 2001 pp.244-250.) 13 「 失 業 保 険 給 付 設定 案j 「 福 澤 直 樹 匚ド イ ツ にお け る 失 業 給 付 制 度 の 展開 と 福 祉 国家 の形 成」『 土 地 制 度史 学丿 第144 号 1994 p.14 』 14 「 医 療 は国 の 責 任 で す ーイ タリ ア 」(http://www.hyogokokyoso.com/infobox/messages/82.shtml) 15 「 イ タ リ アの 高 齢 者 介 護」( 村 上 義 和 緇 『現 代 イ タ リ アを 知 る た め の44章 』 明 石 書 店 2005 pp.141-142.) 16 「 ス ウェ ーデ ンの 高 負 担 高福 祉 」( 藤 井 威 『 ス ウェ ーデ ン・ ス ペ シ ャ ル 〔I 〕』 新 評 論 2002 p.5) 17 「 ス ウ ェ ー デ ン の財 政 収 支」( 丸 尾 直 美 ・ 塩 野 谷祐 一 『 先 進 諸 国 の 社 会 保 障 5  スウ ェ ーデ ン 』東 京大 学 出 版 会 1999 p.388 ) 18 「 国民 の家 演 説 」( 藤井 威 『 ス ウェ ーデ ン・ ス ペ シ ャ ル[ 日 新 評 論 2002 pp.3 6-37]) 19 「失 業 保 険 の改 正 」( 平 石 長 久 「 失 業 保 険 改正 」『 海 外 社 会 保 障情 報J No.27 1974』 20F ス ウ ェ ー デ ン の高 齢 者 サ ービ スj (http:yynippon.zaidan.info/seikabutsu/1998/00104/contents/026、htm) 21 「 スウ ェ ー デ ン の産 業 柵 造 と 女 性 の 社 会進 出 」( 藤井 威 『 ス ウェ ーデ ン・ ス ペ シ ャ ル 〔I 〕』新 評 論 2002 p.142, p.224) 22 「 デ ンマ ー ク の失 業 手 当 」( 仲村 優一 ・ 一 番 ヶ瀬 康 子緇 『世 界 の 社 会 福 祉 6  デ ン マ ー ク・ ノ ル ウ ェ ー 』 旬報 社 1999 pp.210-213.) 23  厂デ ンマ ー ク の高 齢 者 介 護亅( 大熊 一 夫 『 あ な た の老 後 の運 命 は』 ぶ ど う 社 1996 pp.45-47.) 24 「 ド イ ツ の介 護保 険 」( −a 介 護 保 険 の 仕 組 ( 鬼 崎 信好 他 縉 『 世 界 の 介 護 事 情 』 中 央 法 規 2002 p.68), - b 民 間 介 護 サ ー ビ ス の進 展 ( 古 瀬 徹・ 塩 野 谷 祐 一 編 『先 進 諸 国 の社 会 保 障 4  ド イ ツ』 東 京 大 学 出 版 会 1999 p.356 \ - c ド イ ツの 財政 ( 鬼 崎 信  好 他 緇 『 世 界 の介 護 事 情 』 中 央 法 規 2002 p.37) 25  厂独 , 経 済 低 迷 で 福 祉 削減 に転 換 」( 産 経 新 聞 2003 年 8月26 日付 け )

こと ので き る多 元型 福祉国家 の形 成 の可 能性 及び

有 効性 について 吟 味検討さ せ る。 最後 に,先 進国

の中で も っと も速 いペ ースで少 子高齢 化 が進む日

本 がドイ ツと同 様に介護 保険 を導入 し たこと も踏

まえ, ど のよう な福祉国 家を形 成 してい くべ きか

につ いて 考えさ せ,今 後 の対 応 とそ の理 由 につ い

て追 究さ せ る。

小単元 6で は福 祉国家 という工 業国 の対応 を視

点 にして, 社会問 題 の性 質 が工業 化 によ る労働力

の市場 化 に起因す る ものか ら脱工業 化に よる女性

の 社会化 に起因 す るものへ変 化し てい るとい う授

業者 の解釈を学習 したことに気づ かせ る。 そして,

今 後 の工 業国 の在り 方を追 究す るた めに, 多 元型

福 祉国家 が女 性 の社会化 に起因 す る問 題に対 応で

き る, とす る授業 者 の判 断規準 の正当 性を 吟味 し

た こと明 らかにし,授業内容全 体を客観化さ せる。

生 徒 は授業 全 体でい1)近現 代にお いて工 業化 し

た国家 は労 働問 題や家 族問題 とい う社会 問題 に対

応 して福 祉国家 を形 成し たこ とバ2)福 祉国家 は,

工 業化 によ る労働力 の市場 化 に起因 する社会 問題

か ら脱工業 化に よる女性 の社会 化 に起因 する社会

問題 へ対応 す る働きや役 割を追 求 して きたこ と,

そ れ故 に, (3)今後 の工業 国 は女性 の社会化 に 起因

す る社会問 題を 解決 する働 きや役割 を観点 に した

新 しい 福祉国家 の形 成を追 究して い ることを 反省

的 に認識 で き る。

つ まり,本 単元 は 厂

機械 の発 明」 などを 教材 と

し, 歴史 とし ての 厂

工 業化」 そ の ものを 教育 内容

とす るよう な もので はな い。 より良い国 家 の在り

方 を追 究 するた めに,福 祉国家 の問題点 や そ の解

決案 とい った 厂

福 祉国家 」を 教材 とし,工 業化 に

対応 して形 成さ れ た福 祉国家 の働 きや役割 の変容

とい った 匚

工業 国 による福 祉国家 の形成」 を 教育

内 容 としてい るので あ る。

2。 歴史を 手段化 す る歴 史教育 の教 育内容

歴 史そ の ものの学習を 目的 とし ない本単 元 の教

育 内容「工 業国 によ る福祉 国家 の形 成」 はど のよ

うに構成 さ れて い るのであ ろう か。 教育 内容 の構

成 を 示 し た もの が表24)

で あ る。 本単 元 は工業 国

によ る福祉国家 の形 成 につ いて 2つ の捉え方 を す

る。第 1は近 代産業 社会 の形 成の事 例 の一つ とし

て考 え ることで ある。 すな わち, (1)工業 化に よっ

て人 々が 自分 の労 働力 を売買 す ることで生 活を 営

む 匚

労 働力 の市 場化」 とい う新 しい社会変 動 に直

表 2  教 育 内 容 の 構 成

近 代 国 家 の 社 会 的 関 係 の 形 成 近 代 産 業 社 会 の形 成 社 会変 動 発生 す る 社 会 問 題 対 応 す る社 会 的 関 係 の形 成 近 代 産 業 社 会 の 発 展 工 業 化 に よ る 労 働 力 の 市 場 化 労 働 条 件 の悪 化 や 貧 富 の差 の拡 大 な ど の労 働問 題 工 業 国 に よ る 家 族 を 基 盤 に し た 福 祉 国家 の 形 成 脱 工 業 化 によ る女 性 の 社 会 化 少 子 高 齢化 な ど の 家 族 問 題 工 業 国 に よ る家 族 の維 持 を 重 視 し た 福 祉 国 家 の追 究

(5)

面 し た。 そ の 結 果(2)

労 働 条 件 の悪 化 や 貧 富 の 差 の

拡 大 な ど 労 働 問 題 が 発 生 し た。 そ の た め, (3)工 業

国 は 夜 警 国 家 に か わ って 家 族 を 基 盤 と し た 福 祉 国

家 と い う 新 し い 社 会 的 関 係 を 形 成 す る 。

第 2 は工 業 国 に よ る福 祉 国 家 の 形 成 を , 近 代 産

業 社 会 の 発 展 の事 例 の一 つ と し て 考 え る こ と で あ

る 。 す な わ ち , 剛 脱 工 業 化 が 進 展 す る こ と で 女 性

が 労 働力 と し て 社 会 へ進 出 す る 「 ̄

女 性 の 社 会 化 」

と い う 新 し い 社 会 変 動 に 直 面 す る 。 そ の 結 果, (2)

少 子 高 齢 化 な ど 家 族 の変 化 に 関 連 し た 問 題 が 発 生

す る。 そ の た め, (3)工 業 国 は家 族 の 維 持 を 重 視 す

る 福 祉 国 家 と い う 新 し い 社 会 的 関 係 の 可 能 性 を 追

究 し な け れ ば な ら な い 。

ま と め る と , 教 育 内 容 「 工 業 国 に よ る 福 祉 国 家

の 形 成」 は 社 会 変 動 , そ の 社 会変 動 に よ っ て 発 生

す る 社 会 問 題 , そ し て そ の 社 会 問 題 へ の 社 会 の 対

応 に よ って 近 代 産 業 社 会 が 形 成 さ れ る 過 程 と , 工

業 化 と 脱 工 業 化 に 特 徴 づ け ら れ る 近 代 産 業 社 会 の

発 展 を 説 明 で き る 事 例 と し て 選択 さ れ た も の で あ

る 。 つ ま り , 近 代 産 業 社 会 の形 成 と 近 代 産 業 社 会

の 発 展 と い う 近 代 国 家 の 社 会 的 関 係 の 形 成 の 枠 組

みを 説 明 で き る 事 例 と し て 選 択 さ れ て い る。 そ し

て , こ の 枠 組 み は 社 会 的 関 係 を 観 点 に し て , 社 会

科 教 育 の 目 標 で あ る 匚国 家 ・ 社 会 の形 成 者 の 育 成 」

に 歴 史 教 育 で も迫 る こ とを 示 し て い る。 こ の こ と

か ら, 歴 史 教 育 の 教 育 内 容 選 択 原 理 は 社 会 科 教 育

の 目 標 を 説 明 で き る 枠 組 み に な る 。

3。歴 史を手 段化 する歴史 教育 の教材

社会科 教育 の目 標を歴史 教育 にお いて も達 成す

る ために,本 単元で は 匚

工 業国 によ る福祉国家 の

形 成」 とい う教育 内容が設 定さ れる。 そして, そ

の教育 内容 は教材「ネ冨祉国 家」 によ って概念 的に

説 明さ れる。 こ のことか ら, 歴史 教育 の教育論 段

階にお ける教 材 は教材概念 であり, そ の選択 原理

は教育 内容を説 明 する概念 にな る。

本単元 の教 材概念 であ る福祉国 家 は単 元段 階で

は, エス ピ ン ーア ンデ ルセ ンの比 較 福祉 国家 論5)

に基づ く①自 由主 義型 福祉 国家, ②保守主 義型 福

祉 国家, ③社会民 主主 義型 福祉国家 , ④多 元型 福

祉 国家 など の下 位 の教材概念 で構 成さ れるO この

単 元段階 の教材 構成を示 し た ものが表 3で あ る。

表 3  教 材 の 構 成

工 業 国 に よ る 福 祉 国 家 の 形 成 労 働 者 に 対 す る 政 策 労 働力 の 商 品 化 労 働 力 の脱 商 品化 家 族 に 対 す る 政 策 福祉 の家 族 化 ① 自 由 主 義 型 福 祉 国 家 ②保 守 主 義 型 福 祉 国 家 福祉 の 脱 家 族 化 ④ 多 元 型 福 祉 国 家 ③社 会 民 主 主 義 型 福 祉 国 家

本 単 元 の 教 材 構 成 は 2つ の 原 理 に基 づ い て い る

と 考 え る こ と が で き る。 第 1 の 原 理 は 教 材 選 択 原

理 で あ り, 次 の よ う に説 明 で き る。 ①∼ ④ の 福 祉

国 家 は人 々 が 労 働 者 と し て 能 力 に 応 じ て 働 き 生 活

す る こ と を 維 持・ 促 進 し よ う と す る 「 労 働 力 の 商

品 化 」 や, 人 々 が 労 働 者 と し て 働 く こ と な く 生 活

で き る よ う に, 労 働 市 場 か ら 分 離 し よ う と す る

厂労 働 力 の 脱 商 品 化 」 と い っ た 政 策 を 行 う 。 こ の

よ う な 政 策 は 人 々 が 自 分 達 の 労 働 力 を 能 力 に 応 じ

て 商 品 と し て 売 って 生 活 す る と い う 工 業 化 に よ る

労 働 力 の 市 場 化 に対 応 し た , 工 業 国 が 行 う 失 業 保

険 な ど の 労 働 者 の労 働 ・ 生 活 に 関 連 す る 「 労 働 者

に 対 す る 政 策 」 と い え る。 ま た, 福 祉 国 家 は, 国

家 が 家 族 に介 入 す る こ とを 最 小 限 に し, 伝 統 的 に

家 族 に福 祉 を 負 担 さ せ よ う と す る「 福 祉 の 家 族 化 」

や , 国 家 が 介 入 し 家 族 に対 す る 福 祉 の 負 担 を 減 ら

そ う と す る 「 福 祉 の 脱 家 族 化 」 と い っ た 政 策 を 行

う。 こ の よ う な 政 策 は( 脱 ) 工 業 化 に よ って 変 化

す る 女 性 の 社 会 化 の 程 度 に 対 応 し た , 工 業 国 が 行

う 育 児 手 当 な ど 家 族 生 活 に 関 連 す る 「 家 族 に 対 す

る 政 策 」 と いえ る。 工 業 国 は 「 労 働 者 に 対 す る 政

策 」 と 「 家 族 に 対 す る 政 策 」 を 構 造 的 枠 組 み と す

る ① ∼ ④ の 福 祉 国 家 を 形 成 し , 社 会 問 題 に対 応 し

て き た の で あ る。 そ し て , こ の枠 組 み は 教 育 内 容

厂工 業 国 に よ る 福 祉 国 家 の 形 成 」 そ の も の を 説 明

す る 。

ま と め る と ① ∼ ④ の 福 祉 国 家 は, 教 育 内 容 厂工

業 国 に よ る 福 祉 国 家 の 形 成 」 そ の も のを 説 明 す る

構 造 的 枠 組 み に よ っ て 選 択 さ れ る。 つ ま り , 歴 史

カ リ キ ュ ラ ム殼 階 に お け る 教 材 は下 位 の 教 材 概 念

で あ り , 教 育 内 容 を 説 明 す る 構 造 的 枠 組 み が 選 択

原 理 と な るO

第 2 の原 理 は 教 材 配 列 原 理 で あ り , ①∼ ④ と い

う 福 祉 国 家 の歴 史 的 発 展 か ら 次 の よ う に理 解 で き

69

(6)

。工業化による労働

力の市場化に起因する労働

問題を克服するために形成

した厂

自由主義型福

祉国家

」は

,厂

福祉の家族化」匚

労働

力の商品化」

という要素的枠組み故に

,貧富の差の拡大に直面

した

。そして,この問題を克服するために

,匚

祉の家族化

」厂

労働

力の脱商品化」という要素的

枠組みに発展

した厂

保守

主義型福祉

国家

」が追

され

。 

しか

し,匚

②保守主義型福祉国家」は

脱工業化による女性の社会化に起因す

る少子高齢

化に伴

う家族問題に直面

したので

「福祉の脱家

族化

「 ̄

労働

力の脱商品化」という要素的枠組み

に発展

した

「 ̄

③社会民主主義型福祉国家

」が追究

され

しか

し,この匚

③社会民主主義型福祉国

」も財政問題に直面

したので,匚

福祉の脱家族

」匚

労働

力の商品化」という要素的枠組み

に発

した匚

多元型福祉

国家」の可能性を追究

り良い社会形成の試みが

なされている

つま

,①

∼④の福祉国家は工業化による労働

力の市場化に起

因す

る社会

問題の克服と脱工業化

よる女性の社会化に起因する社会問題への

対応

の模索の

ように

,よ

り良い社会形成のために歴史

的に働

きや役割が変化

・発展

していくという規範

性に基づいて配列

されているのである

。この

こと

,歴史カ

リキュラム

段階における教材は教育

内容

を説明す

る構造的枠組みの歴史的規範性が配

列原理となる

これ

を歴史教育の教材論と

して

一般化すると,

育論段階

とカリキ

ュラム段階では教材は異なる

形態に変化す

。教育論段階

では教材概念という

形態

とな

,教育内容を概念

的に説明できるもの

を選択原理

として構成

され

。また

,カリキ

ュラ

段階では教材は下位の教材概念となる

。そ

して,

育内容

を説明す

る構造

的枠組み

を選

択原理

その枠組みの

歴史的規範性を配列原理と

して構成

され

ることとなる

Ⅲ.授業段階での教材

とその構成

単元段階の教材①

自由主義型福祉国家はア

メリ

カの福祉政策が

,②保守主義型福祉国家は

ドイツ

福祉

策が

,③

民主

主義

型福祉

家はス

ェー

デンの福祉政策が

,④

多元型福祉国家は

ドイツの

介護保

険が,実際の授

業段階での

中心的な教材

なる。

表4は

自由主義的福祉国家」について取

扱う小単元

2 

アメ

リカの福祉政策

」の教材構

を示

したものである

。表は用いた資料名とその

内容を匚

資料

,資料を用いた学習によって獲得

可能な内容を匚

学習可能な内容

,小単元全体で

学習者が認識できる内容を匚

教材認識

」の三つに

区別

した

。用いる資料は

5アメリカにおける貧富

の差の拡大

6アメリカ社会保障法の成立,フア

メリカ社会保障等公的援助計画による給付額

ース

トラ

リアの福祉政策,の

四つである。

四つの教材は全体で

,匚

工業化による労働

力の

市場化に起因する労働問題に対応するために

,工

業国は

労働

力の商品化と福祉の家族化という政策

を行

う自由主義型福祉

国家を形成

した

。その結果

市場における能

力によ

り貧富の差が拡大する問題

に直面

している

」ということを認識

させ

ている。

そのため

,授業では

,資料

5を学習す

ることで

福祉国家となったア

メリカ合衆国で市民の貧富の

差が拡大

しているという福祉国家の危機

を認識す

。その後,資料

・7を学習する

ことでその危

機の原因を追究する

。つま

り,アメ

リカは労働

題の解決のために

,福祉

国家を目指

した

しか

し,

その政策は低水準の

失業保険な

どで労働

力の

商品

化をすすめる労働政策

と低水準の児童手当な

どで

福祉の家族化をはかる家族政策によ

り市場を活性

化させるもの

であった

。その結果,国家が福祉政

策に介入することを必要最小限に抑えているため

に市

民に提供される福祉の差が市場における能

によって生

,貧富の差が拡大

した

こと,が認識

される

。最後に,資料

8でオース

トラ

リアが同様

の福祉政策

を実施

していることから

,工業国の労

力の商品化という労働者に

対する政策と

,福祉

家族化という家族に対する政策を

一般化

し,工

業化による労働

力の市場化に対応

した

自由主義的

福祉国家の枠組み

として理解

る。

業で用

いられる資料

5は貧富の差の拡大とい

うアメ

リカ福祉

国家が直面する危機について学習

可能な事例

となる

。そのため

,資料

5は収入格差

を示す匚

a Gini

係数の推移」と子供の貧困率

を示

す匚b子供の

いる家族の貧困率

」で構成されて

いる。

aはOが所得の完全平等を示し,

1が一つ

(7)

表4 小 単元「 2 アメ リカの福祉政策 」の教 材構成

資 料 学 習 可 能 な内 容 教 材 認 識 資 料 名 内 容 5 ア メ リ カ に お け る 貧 富 の差 の 拡 大 a G血i係 数 の推 移 b 子 供 の い る 家 族 の貧 困 率 ア メ リ カ に お い て 収 入 格 差 を 現 す 係 数 が 1960 年 代 以 降上 昇 し て い る と と も に, 先 進 国 の 中 で 平均 所 得 の 半 分 に満 たな い家 庭 の 子 供 の 割 合 が 高 い こ と を 示 す 。 福 祉 国 家 ア メ リ カ は 貧 富 の 差 の 拡 大 と い う 危 機 に 直面 し て い る 。 工 業 化 に よ る 労 働 力 の 市 場 化 に 対 応 す る た め に 工 業 国 は 福 祉 の 家 族 化 と 労 働 力 の 商 品 化 と い う 政 策 を 行 う 自 由 主 義 型 福 祉 国 家 を 形 成 し た 。 そ の 結 果 , 市 場 に お け る 能 力 に よ り 貧 富 の 差 が 拡 大 す る 問 題 に 直 面 し て い る。 6 ア メ リ カ 社 会 保 障 法 の成 立 a  ル ー ズ ベ ル ト 大 統 領 の特 別 教 書 b  経 済 保 障 委 員 会 の報 告 書 生 活 の 危 機 を 克 服 す る ため に, 均 一 的 な 社 会 保 険 を 導 入 し 適 切 な 所 得 を 保 障 す る こ と が重 要 で あ る こ と の主 張 ・ 提 言 。 労 働 問 題 を 解 決 す る た め に , ア メ リ カ は 福 祉 の 家 族 化 を は か る 家 族 に 対 す る 政 策 と 労 働 力 の 商 品 化 を す す め る 労 働 者 に 対 す る 政 策 に よ っ て 福 祉 国 家 化 を 目 指 し た 。 そ の 結 果 , 市 民 に 提 供 さ れ る 福 祉 の 差 が 市 場 に お け る 能力 に よ っ て 生 じ た。 フア メ リ カ 社 会 保 障 等 公 的 援 助 計 画 に よ る 給 付 額 1940年 6月 に お け る社 会 扶 助, 失 業 保 険, 老 齢 遺 族 年 金 保 険 , 鉄 道 退 職 年 金 保 険 な ど の平 均 給 付 額 の一 覧 。 労 働者 政 策 の失 業 保 険 や 年 金 保 険 の 給 付 額 と家 族 政 策で あ る 社 会 扶 助 の 給 付 額 が 低 水 準 で あ る こ と を 示 す。 8 オ ー スト ラ リ ア の福 祉 政策 オ ース ト ラリ ア の社 会 保 障 は, 労 働 者 の 生 活 は 最 低 賃 金 制 によ り 保 障 し, 労 働 能 力 の な い 者 に つ い て は社 会 保 障制 度 で 補 う が , そ の他 は自 分 た ちで 努 力 す る と い う 考 え 方 か ら 出 発 し て い る こ と の 説 明。 オ ー スト ラ リ ア も ア メ リ カ と同 様 の 労 働 力 の 商 品 化 と 福 祉 の 家 族 化 を 福 祉 政 策 の中 心 とす る福 祉 国 家 で あ る。

の 世 帯 が 収 入 を 完 全 に 独 占 し て い る こ と を 現 す

Gini係 数 を 示 し て い る グ ラ フ で あ る 。 1967-96 年

の係 数 の上 昇 か ら 収 入 格 差 が 拡 大 し て い る こ と を

現 し て い る。b は1990 年 代 中 頃 の 複 数 の 先 進 国 に

お け る , 平 均 所 得 の 半 分 に満 た な い 収 入 の 家 庭 の

子 供 の 割 合 を 示 し て い る 。 こ れ は特 に ア メ リカ の

貧 困 率 が 際 立 っ て 高 い こ とを 示 し て い る。

資 料 6 は 労 働 問 題 を 克 服 す る た め に 福 祉 国 家 化

を 目 指 し た ア メ リカ の 基 本 方 針 につ い て 学 習 可 能

な事 例 と な る。 そ の た め, 資 料 6 は ア メ リカ 社 会

保 障 法 の 成 立 の き っ か け と な っ た 「 a ル ー ズ ベ

ル ト 大 統 領 の特 別 教 書 」 と ア メ リ カ 社 会 保 障 法 の

内 容 に つ い て 言 及 し た 「 b 経 済 保 障 委 員 会 の 報

告 書 」 で 構 成 さ れて い る 。a は ル ー ズ ベ ル ト 大 統

領 が 失 業 な ど に よ る生 活 の 危 機 を 克 服 す る た め に

社 会 保 障 制 度 の 必 要 性 を 主 張 す る も ので あ る 。b

は 経 済 保 障 委 員 会 が生 活 の 危 機 を 克 服 す る具 体 的

な 方 法 と し て 雇 用 促 進 , 老 人 や 児 童 へ の 援 助 な ど

に言 及 し, 所 得 保 障 の重 要 性 を 述 べ た も の で あ る。

資 料 フ は労 働 力 の 商 品 化 と 福 祉 の 家 族 化 と い う

ア メ リ カ の 福 祉 政 策 を 具 体 的 に学 習 可 能 な 事 例 と

な る 。 そ の た め , 資料 フ は1940 年 6月 の ア メ リ カ

の 社 会 保 障 平 均 給 付 額 の 内 訳 を 示 し て い る。 労 働

者 政 策 と し て 失 業 保 険 や 各 種 年 金 保 険 の 給 付 額 ,

家 族 政 策 と し て 老 齢 扶 助 , 児 童 扶 助 , 盲 人 扶 助 な

ど の 社 会 扶 助 の 給 付 額 が示 し て あ る。 労 働 者 ・ 家

族 へ の 給 付 額 が 共 に月 収 の平 均 に 比 べ て 低 水 準 で

あ り , ア メ リ カ の福 祉 政 策 の 基 本 的 な 内 容 を 示 す

-も の に な っ て い る。

資 料 8 は オ ー ス ト ラ リ ア も労 働 力 の 商 品 化 と 福

祉 の家 族 化 を 政 策 の 中 心 と す る 福 祉 国 家 で あ る こ

と が学 習 可 能 な 事 例 と な る 。 そ の た め, 資 料 8は,

オ ー スト ラ リ ア の 労 働 者 保 護 が 低 水 準 の 最 低 賃 金

制 の み で あ り , 年 金 も 所 得 審 査 が あ る こ と , 労 働

能 力 の な い 者 に つ い て は 社 会 保 障 制 度 で 補 う が,

児 童 ・ 高 齢 者 に 対 す る 保 護 援 助 は民 間 団 体 が 中 心

で あ る こ と な ど の 記 述 と な っ て い る 。

こ の こ と か ら , 小 単 元 2 の 資 料 5 ∼ 8 は 自 由 主

義 型 福 祉 国 家 の 匚労 働力 の 市 場 化 」 と 匚家 族 の 福

祉 化」 と い う要 素 的 枠 組 み を 説 明 で き る 事 例 が 選

択 さ れ て い る。 つ ま り , 歴史 授 業 段 階 の 教 材 は 資

料 で あ り , そ の 選 択 原 理 は 教 育 内 容 の要 素 的 枠 組

み を 説 明 で き る 事 例 と な る。

ま た, 小 単 元 2 は こ れ ら の 資 料 を 用 い 学 習 を 進

め る こ と で 一 つ の授 業 を 作 り 出 し て い る 。

(1)

授 業

の 導 入 と し て ア メ リ カ の 貧 富 の差 の 拡 大 につ い て

の 資 料 5 を 配 列 し , 自 由 主 義 型 福 祉 国 家 が 貧 富 の

差 な ど の 福 祉 国 家 の 危 機 に 直 面 し て い る こ と, そ

し て , そ の危 機 の原 因 が 自 由 主 義 型 福 祉 国 家 の 労

働力 の 商 品 化 と , 福 祉 の家 族 化 と い う政 策 に あ る

こ と を 反 省 的 に 追 究 す る。 そ し て, (2)授 業 の 展 開

と し て ア メ リ カ の労 働 者 と 家 族 に 対 す る 福 祉 政 策

につ い て の資 料 6・ フを 配列 し, 危 機 の原 因 で あ っ

た 自 由 主 義 型 福 祉 国家 の 政 策 は, 労 働 力 の 市場 化

に 起 因 す る労 働 問 題 に 対 応 す る も ので あ る こ と を

顕 在 化 す る。 ま た, (3)授 業 の 終 結 と し て オ ー ス ト

71 −

(8)

リアの

政策

いての

を配列

自由

義型福

して

一般

化す

小単

2の

教材

ある資

8は

自由

主義

国家の

枠組み

を反

省的

追究

,一

化で

うに

され

いるの

ある

。この

とか

,歴

史授

段階の

材配

原理

,事例

反省

的な

一般

・概

とな

とめ

,歴

史授

段階

おけ

る教材

ある

。そ

して

,教

容の

要素

枠組み

を説

でき

る事例

を選

原理

,事

例の

反省

な一

・概

を配

原理

して構

され

IV.研究の小括

本研究は世界史単元

「工業化を考える

∼福祉国

家を視

点に

して

∼」を事例に

して,歴史

を手段化

する教材構成原理を解明

してきた

。本単元におい

て明らかに

したことは次のような

ことである

本単元は社会科教育と同様に厂

国家

・社会の

成者

」の育成

を目標

とす

る。そのため

,この

目標

を説明できる匚

近代国家の社会

的関係の形成

」と

いう枠組み

を選

択原理と

,教育内容

を厂

工業国

による福祉

国家の

形成

」と設定する。そ

して,こ

の教育内容を説明できる教材概念と

して

「福祉国

」が選択され

,教材となる。この教材は単元に

おいては

自由主義型福祉

国家などの下位の教材概

念となる

。この

下位の教材概念は匚

労働

者に対す

る政策

」と

「家族に対する政策

」という教

育内容

の構造的枠組み

を選択原理と

,また

,この枠組

みの歴史的規範性を配列原理と

して構成する

。さ

らに

,下位の教材概念は小単元ごとの授業では資

料となる

。この資料は

「労働

力の

商品化」と厂

祉の

家族化

」などの教

育内容の要素的枠組み

を説

明できる事例

を選択原理

とし

,また

,事例の反省

的な

一般化

・概念化

を配列原理

として構成する。

この

ことか

,歴史を手段化す

る教材構成原理

として明らかに

したことは次の

ようなことである

剛 

社会科教

育の

目標に従

って教育内容は選択

され

,教材は教育内容を説明する概念が選択

され

る。

(2)単元段階に

おける教材は下位の教材概念と

なる

。そ

して,その選

択原理は教育内容を説

明す

る構造的枠組み

であ

り,配列原理は枠組

的規

ある

(3

)授

業段

おける

教材

とな

。そ

,資料の

原理

は教

容の

的枠組

を説

明で

きる

事例

が選

択原

とな

。そ

,事例の

反省

一般化

・概

化が

とな

この

うに教材

を中心

じる

とで

,本研

は次

うな歴

業研

上の

をも

剛 

教材

論段

,カ

リキ

ュラム

段階

業論

段階

じる

とが

(2)教材

論段

,カ

リキ

ュラム

段階

業論

段階の

各段

で教

内容

に基

く教材

,下位の

材概

,資

料の

うに

形態

して

させ

ことが

きる

(3)教材

内容

に基

く選

原理

と配

で構

され

この

,本

究は歴

を手段

し,民

主主

を形

成す

資質

を育成

る歴

史授

業の

を進め

り方

。そ

を追究す

して

,歴

るもの

史教

して意

育研

義か

,社

会科

1)佐藤次高他

『詳説世界

史B』山川出版社 2004

2)原田智仁

『世界史教育内容開発研究』風間書房

2000),

児玉康

『中等歴史教育内容開発研究』風

閧書

房 2005)

などを参照

3)表

1の学習指導案は

,拙稿

「近代国家システム

認識

させる世界

史授

業開発

(Ⅲ)

一単元

『工業化を

考える

中高等学校

∼福祉国家を視点に

『中等教育研究紀要』第53

して∼』−」広島大学附

号 2006

を参

照。

4)表

2の作成のために次の

文献

を参考に

した

・G.

エス

ピンー

アンデルセン

『ポス

トエ業経済の社会

的基礎』桜

井書店 2000

・富永健一

『近代化の理論』講談社学術文庫 1996

・同

『社会変動の

中の福祉

国家』

中公新書 2001

5)エス

ピンー

アンデルセンの比較福祉

国家論について

は次の文献を参照

・G.

エス

ピンー

アンデルセン

『福祉資本

主義の

三つの

世界』

ミネルヴァ書房 2001

・同

「福祉

国家の

可能性」桜井書店 2001

・埋橋孝文編著

『比較の

なかの

福祉

国家』

ミネルヴァ

書房 2003

表 1  単 元 「 工 業 化 を 考 え る 〜 福 祉 国 家を 視 点 に し て 〜 」 の 内 容 構 成 単 兀 一 主 要 な 発問 資料 主 要 な学 習 内上 位発 問下 位 発問下 位 知 識 上 位 知 識 1 尚 尚 ○ 工 業 化 に よ る 問 題 を 解 決 する 新 し い 仕 組みを つ くる こと は可 能 な の か 。 ○ 工 業 化 に伴 う 問 題 を イ ギ リ スな ど の工 業 国 は ど の よ う に解 決 しよ う と した の かoO 福 祉 国家

参照

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