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複合構造化した鋼鉄道橋の簡易静的載荷試験 川崎重工業

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月). Ⅰ‑523. 複合構造化した鋼鉄道橋の簡易静的載荷試験 川崎重工業. 正会員. ○小出. 宜央. 京都大学. 正会員. 谷口. 望. 太平洋マテリアル. 正会員. 佐伯. 俊之. 大垣賀津雄. 大久保藤和. 1.はじめに 近年、既設鋼鉄道橋の騒音低減とともに耐疲労性向上を図ることを目的として,コンクリートによる複合構造化 の研究が多く行われている.ここで,既設鋼橋にコンクリートを用いる場合に問題となるのは鋼部材との付着であ る.鋼部材とコンクリートとの界面に剥離が生じると,形状によっては水が鋼部材表面に回り込み,腐食が生じて, 補修が困難な断面欠損を生じてしまう恐れがある.さらに,鋼部材との付着が切れた場合には,コンクリートの剛 性の寄与がなくなり耐疲労性の向上は期待できないと考えられる. 筆者らは,既設鋼鉄道橋にゴムラテックスモルタルによる被覆とGFRP型枠を用いて速硬軽量コンクリート床版を 打設することにより,施工性に配慮した上で,耐荷力向上,耐久性(耐疲労性および耐腐食性)向上,低騒音化を 図る手法を開発した. 本稿では,実際の鋼鉄道橋(撤去桁)を複合構造化した試験体について簡易静的載荷試験を行った結果について 報告する. 2.試験体概要 試験体は,1909 年頃に製作し供用されていた支間長約 3.7m,主桁間隔約 1.5m の I 形鋼桁(2 主桁)に対して,ゴムラテックスモルタルを目標厚さ 5mm で全面に吹付けた.その後,主桁間に GFRP 型枠を設置(下フランジ上 面に接着)し,コンクリートのひび割れ防止用に格子状の鉄筋を設置した 上で,厚さ 200mm の速硬軽量コンクリート床版を打設し複合構造化したも のである. 写真 2.1 に複合構造化後の試験体を示す.試験体の形状寸法は図 2.1 に 写真 2.1 複合構造化後の試験体. 示すとおりである.. 図 2.1. 9 9 5 90. 200. コンクリート 打設高. 1530. 9@150=1350. 200 5 90. 289. 9 9. コンクリート 打設高. ゴムラテックスモルタルおよび速硬軽量コンクリートの 20℃の基礎物性は文献 1)に示すとおりである.. 試験体の形状寸法. キーワード. 鋼鉄道橋,騒音低減,耐久性向上,ゴムラテックスモルタル,速硬軽量コンクリート. 連絡先. 〒105-6116 東京都港区浜松町 2 丁目 4 番 1 号. ‑1045‑. 川崎重工業株式会社. TEL03-3435-2058.

(2) 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月). Ⅰ‑523. 3.試験方法 載荷試験は,複合構造化による剛. 表 3.1. コンクリートブロック重量. 性向上の程度を確認するため,複合. 複合化前. 構造化前と複合構造化後の 2 回行っ た.荷重にはコンクリートブロック を使用した.載荷点は,支間中央を 挟んで 800mm の間隔で載荷梁を設置. 複合化後. (t). (t). 1個載荷. 1.69. 1.67. 2個載荷. 3.38. 3.34. 3個載荷. -. 5.01. ※複合化前は3個載荷は行っていない.. することにより,1 主桁あたり 2 点 載荷,計 4 点載荷とした.. 写真 3.1 載荷試験の状況. 写真 3.1 に載荷試験の状況を,表 3.1 にコンクリートブロックによる載 荷荷重を示す.計測位置は図 2.1 に示したとおりである.. 6. 4.試験結果. 5. 試験結果として,支間中央のたわみを図 4.1 に,下フランジ下面. は 2 本の主桁の平均値を示しており,複合構造化後の理論値はコン. 荷重(tf). 4. ひずみを図 4.2 に,上フランジ下面ひずみを図 4.3 に示す.計測値. 3 2. クリート床版を全幅有効,完全合成としている.. 理論値(鋼桁のみ) 理論値(完全合成). 図 4.1 より,複合構造化後のたわみは,合成断面の理論値とほぼ. 1. 一致しており,本試験の範囲内では,コンクリート床版は合成して. 0. 計測平均(前) 計測平均(後) 0. 0.2. 0.4. いると考えられる.ただし,荷重が大きくなると非線形となる兆候. 0.6 変位(mm). 0.8. 1. 図 4.1 支間中央たわみ. も見られる. 6. 図 4.2 より,下フランジひずみにおいても複合構造化後に剛性が. 5. 向上している傾向がみられる.しかし,複合構造化後の測定結果は,. 4 荷重(tf). 荷重 3.5tf までは合成断面の理論値に近いが,それ以上の荷重では やや剛性が低下している.. 3. 図 4.3 より,上フランジひずみにおいても複合構造化後に剛性が. 2. 理論値(鋼桁のみ). 向上している傾向がみられるが,その向上比率はたわみや下フラン. 1. 理論値(完全合成) 計測平均(前) 計測平均(後). ジひずみに比べて小さい.この理由としては,上フランジ付近には. 0. コンクリート床版が無いため,コンクリート床版の合成効果による. 0. 上フランジの応力低減率が小さいためであると考えられる.. 図 4.2. 5.まとめ. 20. 40. ひずみ(μ). 60. 80. 100. 支間中央下フランジ下面ひずみ. 6 5. 剛性を向上することができることがわかった.複合構造化後の剛性. 4. は,コンクリート床版を全幅有効で考慮した合成断面とほぼ一致し ている.ただし,本傾向は,さらに実使用程度(列車荷重程度)の. 荷重(tf). 本複合構造化では,コンクリート床版を打設することにより桁の. 3 2. 理論値(鋼桁のみ). 荷重でも同様となるかは,今後の検討課題である.. 理論値(完全合成). 実使用程度の荷重でも剛性の向上を保つことができれば,鋼桁に 生じる応力振幅を小さくすることができるため,疲労損傷の抑制, すなわち,構造物の長寿命化が可能であるといえる.. 計測平均(前) 計測平均(後). 1 0 -100. 図 4.3. 参考文献. -80. -60 -40 ひずみ(μ). -20. 0. 支間中央上フランジ下面ひずみ. 1)佐伯,谷口,小出:既設鋼鉄道橋へのゴムラテックスモルタルおよび速硬軽量コンクリートの施工性の検証,第 65 回年次 学術講演会,2010. (同時発表予定) 2)谷口,小出,大垣,佐伯,大久保:既設鋼橋の複合構造化の提案と騒音低減効果に関する実験,第 65 回年次学術講演会, 2010. (同時発表予定). ‑1046‑.

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