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軽量コンクリートの寒冷地への適用性に関する検討

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Academic year: 2022

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(1)V‑520. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 軽量コンクリートの寒冷地への適用性に関する検討 北海道開発土木研究所. 正会員 ○遠藤 裕丈. 北海道開発土木研究所. 正会員. 田口 史雄. ドーピー建設工業(株). 正会員. 竹本 伸一. 1. はじめに 軽量骨材を用いた軽量コンクリートは、軽量骨材の吸水率が高く、耐凍害性は低いとされ、北海道のよう な寒冷地では実績が少ない。しかし、橋梁上部工自重軽減や軟弱地盤での基礎工低減など経済性に寄与する 面が大きい。さらに、近年の製造技術向上によって軽量骨材の高性能化も期待され始めている 。本研究では、 これらの骨材を用いた軽量コンクリートの寒冷 地への適用性を検討するにあたり、一般的なコ. 表 -1 軽量粗骨材の性質 2. ンクリートとの耐凍害性を比較するため、 ASTM. 記. 軽量骨材の. 使用 内部気泡系 密度(g/cm ) 吸水率. -C-666準拠の凍結融解試験を行った。. 号. 主成分・粒型. 状態 独立 連続 表乾 絶乾. (%). 2. 試験 概要. A 頁岩系非造粒型 含水. −. ○. 1.37. 1.25. 9.9. 2.1. B ガラス質. ○. −. −. 1.23. 0.9. C 流紋岩系造粒型 絶乾. ○. −. −. 0.80. 2.1. D 頁岩系L型. −. ○. −. 0.95. 3.5. 使用材料 ・配合. 使用した軽量骨材の性質を 表 -1 に示す。骨材 は従来型の頁岩系非造粒型 (記号:A)に加え、近年 1). 開発 されたガラス質流紋岩系造粒型(BおよびC)、 頁岩系 L型 (D)、および砕石 (E:表乾密度 2.67g/cm3). 表-2 配合. を用いた。 Aはプレウェッティングされており、. 記号. B、C、Dは絶乾で用いた。配合を表-2に示す。セ. 3. air. 単位量(kg/m ). W. (%) (%) (%). メントは普通ポルトランドセメントを使用した。 2.2. W/C s/a. 35. A. 試験は ASTM-C-666(A法)に準拠し、 □10×40. S. GV GL 能AE 連行. 160 457 778 943 − 0.30. 2.0. 45 5.5 160 457 778 − 584 0.35. 1.0. 160 457 778 − 422 0.20. 1.5. E. 試験項目・方法. C. 高性 空気. B. cm 供試体を材齢 14 日まで水中養生(温度 20℃ )し. B1. 35. 45 6.5 160 457 778 − 422 0.20. 3.5. た後、急速水中凍結水中融解試験として行った。. B2. 30. 43 6.5 160 533 704 − 415 0.40. 1.0. 160 457 778 − 299 0.30. 0.8. 45 5.5 160 457 778 283 209 0.30. 0.8. 160 457 778 − 317 0.30. 0.5. 3. 結果・考察. C. 図 -1 に材齢 28 日圧縮強度および静弾性係数を. C+E. 示す。測定値はコンクリート密度に概ね対応し た。圧縮強度は 40N/mm 以上であった。また A よ. D. *)Gv(バージン):GL(軽量)=3:7(容積比)。高性能AE・空気連行の単位はC×%。 70. ガラス質流紋岩系の軽量骨材が良好であった。. 65. の含水率が 10% の Aは、僅か27サイクルで崩壊し た。 写真-1 に崩壊した Aの状況を示す。骨材の氷 結膨張と思われる影響で供試体自体が大きく膨. 材齢28日圧縮強度( N/mm 2). り密度が小さい Bの方が値は大きく、力学特性は 図 -2 に急速凍結融解試験結果を示す。骨材中. 35. 張破壊しており、寒冷地では骨材の含水率が高. 4.0. 60. E A B B1 B2 C C+E D. 55 50 45 40 35 1.6. いことは不利であることを示した。しかし、絶. 3.5 E A B B1 B2 C C+E D. 3.0. 2.5. 2.0 1.8. 2.0. 2.2. コンクリート密度( ×103kg/m3). 乾で使用した同じ頁岩系の Dは骨材崩壊がみられ. 材齢28日静弾性係数(×10 4N/mm2 ). 2. *. 図 -1. 2.4. 1.6. 1.8. 2.0. 圧縮強度および静弾性係数(材齢 28 日). コンクリート;軽量骨材;凍結融解;含水率 〒062-8602. 札幌市豊平区平岸1条3丁目1番34号. ‑1039‑. 2.2. コンクリート密度(×103kg/m3). TEL 011-841-1719. FAX 011-837-8165. 2.4.

(2) 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 3.0. 3.0. 2.0. 2.0. 1.0. 質量減少率. 質量減少率(%). V‑520. 0.0 -1.0 -2.0. 0.0 -1.0 -2.0. -3.0. -3.0 0. 50. 100. 120. 150 200 サイクル. 250. 300. 0. 50. 100. 120. 写真‑1 崩壊した A. 100. 底面. 80 60 40. E. A. B. 20. B1. B2. C. C+E. D. 相対動弾性係数(%). 相対動弾性係数(%). 1.0. 150 200 サイクル. 300. 100 通常の ASTMC-666. 80 60. シリコーンで コーティング (ASTM -C-666) 気中凍結 気中融解. 40 20. 0. 250. 0 0. 50. 100. 150 200 サイクル. 250. 300. 図 -2 凍結融解試験(骨材の影響). 打設面. 0. 写真 -2 崩壊したCの断面. 50. 100. 150 200 サイクル. 250. 300. 図 -3 凍結融解試験(記号 :C ). ず、耐久性指数が90と良好であった。このことから、寒冷地では含水率の低い頁岩系骨材の適用が有効と言 える。一方、ガラス質流紋岩系の軽量骨材は絶乾状態でも耐久性指数が低く、密度0.85g/cm3のCが20、密度 1.23g/cm3のBが41と密度にほぼ対応したが、いずれも健全な状態から早い段階で一気に崩壊する挙動を示し た。 写真-2 に崩壊した Cの供試体の断面を示す。供試体表面近傍の骨材が集中的に損傷している。 Bでも同 様の挙動が確認された。同じ絶乾のDは連続気泡系であるのに対し、BとCは独立気泡系で吸水率もDより低 い。独立気泡系の場合、一般に毛細管中の水の流れが抑制されるため劣化速度は低減する1)が、本研究では この傾向が認められなかった。これは、例えば本来水中に浮かぶべき独立気泡系のCが吸水して沈むなど材 料の品質に起因して吸水作用を受けたガラス質流紋岩系軽量骨材の組織が氷結圧に対する高い抵抗性を有し ていないため、気泡内で繰り返し発生する氷結圧により破壊が急激に進行したことが、崩壊した供試体の骨 材内部の極端な凍結融解劣化からも推定される。ガラス質流紋岩系軽量骨材の組織は、図-1で外部からの力 学特性は良好と認められたが、氷結による膨張を抑制する効果は劣ると考えられる。また、Cは砕石を混入 したケース (C+E)でも同様の劣化挙動が示され、砕石混入による劣化抑制効果は認められなかった。以上か ら 、軽量コンクリートの耐凍害性は含水率に加え 、骨材自体を形成する材質にも大きく支配されると言える。 図 -3 は、図 -2 にて崩壊が確認された Cを使用し、供試体を①シリコーンで全面コーティングを施して凍結 融解試験②気中凍結気中融解状態で試験した結果である。なお、コーティングした供試体は一次共鳴振動数 測定のため、供試体底面中央φ1.5cmおよび上面端部 φ1.0cmはコーティングせず、凍結融解試験時はこの箇 所を布テープで覆った。123サイクルまでコーティングの効果がみられたが、後に相対動弾性係数の低下が 確認された。気中凍結気中融解のケースは劣化がみられないことから、コーティングしていない底面 φ1.5 cm、上面端部 φ1.0cmから水が浸透し、供試体を劣化させたと考えられる。このことは、 Cの場合は絶乾に 加え、水分の供給を完全に遮断する極めて厳重な対策が必要であることを示している。 4. まとめ・今後の課題 (1)寒冷地では、氷結崩壊が認められなかった絶乾の頁岩系軽量骨材の適用が極めて有効と言える。 (2)寒冷地でガラス質流紋岩系骨材を用いる時は絶乾で、更に水分供給を完全遮断する厳重な対策を要する。 以上の結果をふまえ、今後は施工への適応性について詳細な検討を行う予定である。 【参考文献】 1) 高性能軽量コンクリート研究委員会報告書,pp.15〜18,日本コンクリート工学協会 ,2000.8. ‑1040‑.

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