• 検索結果がありません。

聴覚障害者のトラウマティックな出来事の調査と筆記での介入の試み

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "聴覚障害者のトラウマティックな出来事の調査と筆記での介入の試み"

Copied!
58
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)平成24年度 学位論文. 聴覚障害者のトラウマティックな出来事の調査と         筆記での介入の試み. 専 攻:人間発達教育 専攻 コース:臨床心理学 コース   学籍…番号:M110701.   氏 名:山内 雅樹.

(2)                  目次. 0.序論 0−1.身体障害者の現状 ・・・・・…. ’ p.1. 0−2.聴覚障害について ・・・・・…. ’ p.1. 0−3.聴覚障害の受容について ・・…. ’ p,2. 0−4.聴覚障害者の精神健康について ・・. ’ p.4. 0−5.自己開示について ・・・・・…. ・ p.4. 0−6.「書くこと」について・・・・…. ・ p.5. 0−7.筆記開示法について ・・・・…. ’ p.6. 0−8.心的外傷(トラウマ)について …. ’ p.7. 本研究の目的 ・・・・・・・ ・・・・・・・・・…  p.8. 1.研究1 1−1,方法 ・・・・・・・・…  .........p.g. 1−2,結果 A.質問紙(聴覚障害・GHQ30)・・・…  P.10       B.質問紙(外傷体験調査票) ・・・・…  p.12. 1−3.考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・…  P.15. 2.研究2 2−1.方法 2−2.結果. p.17 A.短期測定指標 ・…. p.23. B長期測定指標 ・…. p.26. C感想とライフイベント. p.34. D筆記内容分析 …. p.35. 2−3.考察. p.37. 3.総合考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・…  p.40 4.引用文献 ・・・・・・・・・・・・…  ....p。43. 5.付録・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… p.47 o.

(3)                 0.序論.             0−1.身体障害者の現状  厚生労働省が5年ごとに行っている在宅の身体障害児・者実態調査の結果によると、 平成18年現在での全国身体障害者数は3,483,000人いると言われている。そして、 その中での聴覚障害者数は276,000人であり、これは全体の7.9%に当たる。また、. 同年での全国の18歳未満の身体障害児数は93,100人いると言われており、聴覚障 害児数は15,800人であり、これは全体の17%である(厚生労働省,2008a)。さらに、. 同年に調査された身体障害者、知的障害者及び精神障害者就業実態調査の結果では、. 全国の15歳以上64歳以下の身体障害者は1,344,000と推計されるが、そのうち就 業している者は578,000人(43.0%)、就業していない者は722,000人(53.7%)となっ. ている(厚生労働省,2008b)。その中での聴覚障害者の割合は、この調査からは不明 である。.             0−2.聴覚障害について  聴覚障害には、ろう(あ)者、中途失聴者、難聴者がおり、難聴の程度と悩みの大き. さとは必ずしも比例しない。そして、難失聴発生の時期、残存聴力の程度、受けた 教育によって、コミュニケーション方法や価値観、生き方は異なる(滝沢,1995)。さ         ノ らに、成人の場合、いずれに該当するのかは自己表明にゆだねられることが多い(高. 宮・藤田,2005)。また、聴覚障害者の実態に関して、山口(2003)は、障害の程度別. で見ると、聴覚障害では最重度の等級である2級と一番軽い等級である6級が比較 的多く、また、障害を負った年齢については、0∼3歳と18歳以降に負った人に大 別されるとしている。.  そして、社会に出る、集団の中で生活を行うということは、対人関係を伴う社会 的な行為と呼べる。しかし、聴覚障害者は、情報取得やコミュニケーションが難し く、社会適応や人間関係も制限されやすい。また、外見から判断が出来ないだけに 他者から誤解されることが多い(滝沢,2000)。例えば、通常の学校に在籍する聴覚障 害児は、「落ち着きがない」「自分勝手だ」「社会性がない」などと思われる傾向があ るとしている(原・岩田,2010)。しかし、これらの行動は、聴覚障害児が周囲の人々. の呼びかけや指示などの音声情報を正確に聞き取れないことが原因とすることがほ とんどである。しかし、周囲の人々がこのことを理解せずに聴覚障害児を見てしま うと、その子どもは孤独感にさいなまれてしまう。また、聴覚障害児は、周囲の聴 1.

(4) 児同士の話の内容が理解できないことや、授業での教員の説明や指示を適切に理解 することができないことが多く、常に不安な心理状態で過ごしている(原・岩田,2010)。. したがって、聴覚障害はすぐれて社会的な障害(入谷・林,1975)であり、それ故に、 欲求不満や不安感、疎外感や孤独感を感じる(滝沢,2000)。  ろう(あ)者と難聴者・中途失聴者との違いとして、ろう(あ)者について、藤巴(2002). では「音声言語獲得以前か、獲得した後であっても幼児期・低学年期に失聴し、ろ う学校に学び、手話(日本手話)をコミュニケーションの中心においている重度の聴覚. 障害者」と言っている。また、手話を共通言語として成り立つ社会である「デフ・. コミュニティー」に自分のアイデンティティのよりどころを求めようとする傾向が ある(滝沢,1995)とも言われている。一方、日本手話以外の日本語対応手話や聴覚口. 話法を使っている聴覚障害者は、ろう社会からすると、それを使っている人は難聴 者または障害者とみなされる。そのため、ろう文化よりもむしろ健聴文化の中で生 活せざるを得なくなっている(畠山,2003)。また、もともと健聴者としてのアイデン ティティをもっており、障害による挫折は大きい(滝沢,1995)。さらに、山口(2003). は、“聞こえる健聴者”対“聞こえないろう者”という、鮮やかなコントラストの陰 で見えなくなっているのが、難聴者や中途失聴者の世界であるとも指摘をしている。. それに加え、難聴者や中途失聴者は、一般的に健聴者と同様に日本語を基盤にした 音声コミュニケーションを行っていることもあり(音声で話し、補聴器などを活用し て聞く)、まったく健聴者の注目を浴びていない(山口,2003)、とも言っている。そこ. で、本研究では、難聴者や中途失聴者を対象として研究を行いたいと考える。.            0−3.聴覚障害の受容について  国際障害者年(1981年)では、生理的な意味での身体の障害(impairment)、生理的 な身体の障害から起こる能力不全としての障害(disability)、その能力不全のもたら す社会的不利としての障害(handicap)の分離という、聴覚障害の概念について、専門. 的で新しい考え方を導入した。これは、生理的な意味での身体の障害は止むを得な いとしても、そのことに起因する能力不全や社会的不利は、教育の力や社会の理解 によって克服できる課題ではないかという提案、つまり、努力目標の設定にあると 考えられる(小畑,1994)。しかし、聴覚障害者にとって、自分の障害を受容すること. は、中々困難なことだと思われる。それは、障害の存在を認めることが、そのまま 2.

(5) 社会的な不利や個人の価値の低下に連なると考えられるからである(小畑,1994)。.  小畑(1994)が行った、聴覚障害の受容に関する研究では、受容を3段階(障害の自 覚、障害による挫折、障害の克服〉に分け、聴覚障害者自身による手記や学生による 自分史を分析している。その結果、障害の自覚は、小学部段階が最も多く、挫折は、. 小学部と中学部、克服は高等部と中学部が中心となることを述べている。自覚や挫 折に関しては、健聴者とのふれあい(いじめに端を発することが多い)から生起するこ とが多く、克服は、スポーツ、特技、進学等が関与する場合が多かったとしている。 また、酒井(1997)が行った中途失聴難聴者における障害受容についての研究において、. ほとんどの難聴者は障害をおおむね受容しているが、6∼7%に障害を十分に受容 できていない難聴者が存在することを示唆している。同様に、藤巴(2002)の難聴者の. 障害受容過程に関する研究では、モデルとなる同期者との出会いや、理解ある健聴 者との出会いが障害受容に対して重要な要因であるとしている。また、松下(1964). の中途失聴者を対象にした研究では、中途失聴者は先天聾者よりも尚一層聴覚障害 からの脱却、あきらめが困難であることが予想されるとした。その結果として、聴 覚障害をはずかしいとする感情は失聴年令、失聴後の年数等に関係なく、ある年令 層に達すると消失していくようであると結論付けていた。.  一方、自分が受容するだけではなく、周囲の人に理解してもらうことも大切であ る。その為には、自分の障害を開示することが必要である。しかし、岡野ら(2009) の一側性難聴者を対象にした研究では、「周りには自分の難聴について話した方が良. い」と調査協力者の過半数の人が答えていた。しかし、自己開示の範囲としては、. 自分の難聴については「必要な場合のみ話す」という人が多かった。つまり、自己 開示の有用性について分かっていても、自己開示しにくい背景があるとしていた。. その理由としては、偏見を持たれてしまうのではないかなどのネガティブな感情や 周囲の理解不足があると考えられる(岡野ら,2009)。. 0−4.聴覚障害者の精神健康について  聴覚障害者は、聞こえないことによる不安や不全感のみならず、孤立、疎外感に さいなまれ、社会的ストレスを受けながら生活している(滝沢,1995)。聴覚障害者の 日本版General Health Questionnaire(以下、 GHQとする)30項目版(以下、 GHQ30 とする;中川・大坊,1985)を用いた精神健康調査(滝沢,2000a;高宮・藤i田,2005) 3.

(6) によると、聴覚障害者のGHQ得点の平均は、両研究共通して、健常者よりは高く、 神経症者よりは低い結果であった。滝沢(2000a)において、中途難失聴者群の平均得. 点は睡眠障害の項目ではろう者群よりも高く、さらに神経症者群の得点よりも高く なっていた。つまり、聞こえにくいことから派生する様々な問題が日常生活の中で 心理的な負担となっていることが推測された。また、岡野ら(2009)でも、聞こえの問 題から生じる二次的な問題(特に、対人関係の中から生じる心理的な問題)を抱えてい ることを示唆している。さらに、高宮ら(2005)の研究では、聞こえにくいことから生. じる諸問題が心理的負担となって睡眠障害や身体的な機能障害であるのみでなく随 伴症状(耳鳴りや耳閉塞感、等)に影響していると考えられる。.  また、高宮・藤田(2005)の研究では、聴覚障害発生時の年齢、およびその後の経過. 年数は、現在のメンタルヘルス度と関連していなかった。このことは、濱田(2000). における、障害発生から長時間を経て「障害受容している」と思われる中途聴覚障 害者も、多くの心理的困難に直面していると指摘していることを支持する結果であ った。一方で、一般的には、藤田(1992,1998)や滝沢(1995)の研究結果のように、障. 害発生年齢が早く、経過年数が長いほど「障害受容」は達成されやすく、精神的に も安定すると考えられている。.              0−5.自己開示について  一般的な心理療法では音声言語が重要な役割を果たすが、聴覚障害者を対象とす る心理的支援では、当事者の障害の状況や環境に応じて、さまざまなコミュニケー ション手段と多様なアプローチを用いることが望まれる。しかし、実際にそうした 技量を持つ専門家はまだ数少なく、聴覚障害者が自発的に心理的支援を求めること も容易ではない(高宮・藤i田,2005)。また、難聴・中途失聴は聴覚剥奪であり、生活. や環境における変化は、自己を揺さ振り、自己の存在を脅かす出来事である。その ような事象が人々に精神的動揺と混乱を引き起こすことはもちろん、身体的健康を も悪化させ、場合によっては重大な疾患を誘発させる(余語,1997)。しかし、個人が. 出来事や不快な経験を否認したり回避iしたりせず、他者との交流を通して、積極的. に問題に向き合い、事態を意識化して言語化することで、理解や同化が促進される とされている。反対に、有能なソーシャル・サポートを利用できない場合や諸般の 事情によって社会的に孤立している場合、性質上打ち明けることが困難な場合、個 4.

(7) 人は問題に孤独に取り組むことを強いられる。その結果、不愉快な出来事や悲嘆、. 恐怖、苦痛を積極的に処理することは困難になり、抑制することとなる。それによ り、生理的な負担を増加させるとともに出来事の理解や同化を妨げ、結果として疾 患を発生する可能性を高める(余語,1997)。よって、他者に何かを“言葉”にして“話. す”ことを、単に個人と個人の知識の交換ではなく、自己の状態に対する理解を促 進し、自己の思考や感情や知識の再構成を促すことに不可欠な個人内の力動的過程 として捉えることが出来る。言い換えれば、不明瞭で体制化されていない思考や感 情や知識を明確化し、精緻化し、秩序付けるという対自己的側面で捉えることが出 来る(余語,1997).  「自己開示とは、自分自身をあらわにする行為、そして他者が知覚しうるように 自分自身を示す行為」である(余語,2007)。さらに、自己開示は「社会的確証」を得 るために用いられる側面がある(北村・木村,2006)。社会的確証とは、自分の感情・. 思考について話し、それについて聞き手からフィードバックを得ることで自分の考 えを確認し、確かなものにするというものである。この作用と自己開示の定義を照 らし合わせると、開示の効果としては、社会的確証の効果と、開示することそれ自 体の効果とが混在すると考えられる(小松,2010)。そこで、開示のみの効果を検討す. るために、開示相手を置かず1人で筆記を行う手続きがある。.             0−6.「書くこと」について  まず、書くことについて、L’Abate(1991)は2つの面を指摘している。1つ目は、. written mediaはspoken mediaよりも明確であり、記録として後に再認できること. で診断と評価に有効であること。2つ目は、治療者から課題として提示され、クラ イエントが自分のペースで自宅で実施することが多いため、実施時点で治療者一ク ライエント間のface to face関係から独立していること、である。同様に、奥村(1990). は臨床事例を検討して、「人に対面すると、それだけで自分がはっきりしなくなって. しまう、ある種の人格の弱さをもった人にとっては、書いてみることは、自分を確. 認する格好の手段のようである」と述べている(福島・阿部,1995)。また、 Visotsky(1965)は、話すことに抵抗のある者に、恐れや恥じらいの壁を越える方法と して,書記的方法の開発を期待するとしている(福島・阿部,1995)。そして、生成さ. れた表現を時々刻々、課題目標に照らして読み返し、修正することを「モニタリン 5.

(8) グ」と呼び、内田(1993)は重要視している。また、書きたかったことが初めからはっ. きりしているわけではなく、表現を生成したことで、自分が表現したかったことは 「これだ」ということに新たに気づいたり、ぼんやりとしかわからなかったことが、. 表現を探索する過程で次第に鮮明になっていくこともある。書くことは、いわば「発 見」の過程であり、意味をはっきりさせる過程であると言えよう(内田,1993)、と述 べている。.             0−7.筆記開示法について  次に、筆記を用いた最初の研究は、Pennebaker&Beall(1986)である。彼らの研. 究では、1回15分の筆記を4日連続で行った結果、心的外傷体験の感情と事実を筆 記した群の参加者は、医療機関受診率が6カ,月後に著しく低くなった。その後、様々. な筆記を用いた研究がなされ、Smyth(1998)が行った13件の筆記に関する実験のメ. タ分析によれば、健常者を対象とした諸研究に関しては、医療訪問回数や免疫機能 などで改善が認められていることが確証された(佐藤,2005)。また、Frattalori(2006). のメタ分析によっても心身の健康増進が証明されている。我が国では、余語・尾上 (2001)が心的外傷体験のある参加者に対してトラウマ体験を筆記させることにより、. 長期的な健康改善を示した。このことで、我が国でも筆記が有効であると示唆され た(小松,2010)。同様に、Pennebaker(1989)でも、長期的には医師訪問回数の減少や. 免疫機能の増進などの反応が生じ、より身体的健康が促進するという結果が報告さ れている(平井ら,2001)。しかしながら、開示直後には悲しみや担うつなどのネガテ. ィブな感情の増加、自律神経系活動の覚醒の増加などの短期的な影響があるともし ている(Pennebaker,1989)。.  これまでは、抑制されていた感情の解放に目を向けられ、筆記の効果だと考えら れていたが、Pennebaker(1997b)は、単語使用の変化やポジティブ情動語の使用に反. 映されている認知変容の方が、身体的健康をより強力に予測すると主張している。 つまり、理解と洞察を高めることが筆記表出の効果の鍵のようである。また、Lange ら(2001)は、トラウマティックな出来事を克服するための2つのメカニズムとして、 馴化(habituation)と認知的再評価(cognitive reappraisal)が重要としており、佐藤. (2012)でも、この2点を強調している。竹原(2009)は、心の奥底にある思考と感情を. 紙に筆記することにより、ストレスフルな経験への馴化、経験を認知する枠組みの 再構成、自身の感情をコントロー一・ル出来る、と言っている。 6.

(9)  松本ら(2011)によると、本邦での筆記開示の結果として、主観的身体症状や侵入思. 考、ワーキングメモリ、筆記1ヵ月後時点のストレスホルモンであるコルチゾール についてネガティブな体験を開示した群が中立的な話題を筆記する統制群よりも効 果があったことが報告されている。また、佐藤(2012)では、同じトラウマ体験を3日. 間書いた群は、異なるトラウマ体験を書いた群よりも認知的魚体制動による精神症 状の緩和が見られたとしている。その過程には、トラウマ体験に対する馴化がなさ れている必要があるともしている。しかし、それ以外の多くの研究では統制群に対 する筆記開示効果の優位性が示されていない。この原因として、本邦における筆記 開示実験の多くが、欧米で行われているPennebaker(1997)のベーシックな手続きと. は異なる様々な方法で行われているということである、としている。例えば、教示. 文の違いやPennebakerは行わなかった研究参加者を選別するスクリーニングの存 在が挙げられる。.  また、Folkman&Moskowitz(2000)は、ポジティブな情動経験はネガティブなラ. イフイベントの間にも多くみられることを示している。そして、Taylor& Armor(1996)は、ネガティブな人生経験に何かよい意味を見いだすことは、過去のト ラウマからの解放を助ける可能性があると述べている。.           0−8.心的外傷(トラウマ)について  心的外傷(トラウマ)について、広義のトラウマと狭義のトラウマの2つの概念があ る。金(2001)は、広義のトラウマとして、「その本人にとって、そのときと同じ恐怖. や不快感をもたらし続ける体験」と定義している。また、狭義のトラウマを外傷後 ストレス障害(posttraumatic stress disorder:以下、 PTSDとする)の診断基準Aか. らとらえており、「本人または他者の生命を脅かす危険な性質をもち、その出来事の 最中や直後に強い恐怖感、無力感、戦懐を与える出来事」と定義している(佐藤,2005)。. しかし、広義のトラウマに関して、佐藤(2005)では、定義としては、トラウマの開示. の研究分野におけるトラウマを包括するものだが、実質的な意味内容を考慮すると、 包括しているとはいえない、としている。そこで、佐藤(2005)は、広義のトラウマを. 「経験当時と同じ恐怖や不快感を当該個人にもたらし続ける出来事。出来事の性質. は、必ずしも生命を脅かす危険なものではなく、また、その出来事の最中や直後に 強い恐怖感、無力感、丸心を与えるものでもない」と再定義している。本研究にお 7.

(10) いて、筆記開示法の際のトラウマの定義は、広義のトラウマを基に定義付けを行っ た。.                本研究の目的  本研究では、聴覚障害者に対して、外傷体験調査票を用いて、未だ焦点が当たっ. ていないと考えられるトラウマティックな出来事の調査を行うことを研究1の目的 とする。また、コミュニケーションが困難とされる聴覚障害者に対して、他者を介 す必要のない筆記開示法を用いてのトラウマティックな出来事に対する心理的な負 担の軽減の効果の検討を研究2の目的とする。.  なお、本研究におけるトラウマティックな出来事は「これまでの人生の中で、少 なくとも1ヶ月以上経っている、想起によって不快な感情を最も喚起する経験」と 定義する。. 8.

(11)                 L研究1                1−1.方法                  参加者  2012年7,月に行われた神戸を中心に活動する手話サークルに参加し、聴覚障害者 (難聴者・中途失聴者)に対して、ユ対1で調査の説明をし、調査協力の許可を得られ. た場合、倫理的配慮と研究者の連絡先を明記した調査協力依頼文と質問紙を同封し た封筒(返信先を明記済み)を配布した。回収方法は、質問紙を記入後、配布した封筒 に入れて送り返してもらう方法であった。また、聴覚障害者の知人(難聴者)に硬究者 が作成したメールをその方の知人(難聴者)に流してもらい、参加者を募った。その結. 果、調査協力の同意が得られた15名の内、実際に封筒が返ってきたのは8名(回収 率:53.3%)であった。そして、知人のメール経由での返信は1名であったので、計 9名のデータを結果として使用した。.                  質問紙.  聴覚障害に関する質問項目、およびGHQにおける健常者の健康基準の項目は滝沢 (2000)を、外傷体験調査票は、佐藤・坂野(2001)を参考にして作成した。回答は「は. い」「いいえ」のどちらかを選んでもらう項目がほとんどであった。外傷体験調査票 に関して、外傷体験の「有無」、「時期」、「内容」、そして、その内容に関しての「現 在の苦痛度」、「他者に打ち明けた度合い」、「今現在、他者に打ち明けたい度合い」. の3項目を各項目1(全くない)∼7(非常にある)の7件法で答えてもらった。その他、 研究者が追加した項目としては9項目あった。9項目の内容は、「聞こえの程度(dB)」. を記入してもらう項目。「聴覚補助具の使用の有無」に関して、「はい」の人には、. 補聴器・人工内耳・その他の中から選択してもらう項目。「日常生活での会話の主な 方法」を口話(音声言語)・手話・筆談・その他の中から選択してもらう項目。「普段、. 一番よく話をする人1を家族・友人(聴者・聴覚障害者)・その他・特になしの中から. 選択してもらう項目。「随伴症状の有無」に関して、「はい」の人には、具体的な症. 状を記入してもらう項目。外傷体験調査票に追加して、経験した外傷体験に関して 「PTSD診断A基準」に答えてもらう項目。「聴覚障害の受容度」を1(全く受け入れ ていない)∼6(非常に受け入れている)の6件法で答えてもらう項目。「日記!Blogの. 経験」に関して、「はい」の人には、そこでの外傷体験調査票で答えた体験の開示の 9.

(12) 有無を答えてもらう項目。「現在のカウンセリングの有無」に答えてもらう項目。で. あった。項目数は全部で21項目(表1参照)であった。実際に使用した質問紙は、付 録1に添付する。 表1.質問紙の質問項目(21項目)                  1234丁停0. 12345678910“稔1314151617田翫翫翫翫か⑲2021.            性別            年齢           最終学歴            職業         聰覚隙害の発症時期.           5の原因         身体障害者手帳の有無. 有の場合は級も.          闇こえの程度(dB).         聴覚補助具の使用         日常会話の主な方法         現在、投薬の有無        最近3ヶ月での受診有無        最近3ヶ月での休み有無      最近1年間での近親者との死別有無      最近1年間での公的な経済的援助有無         普段、一番よくをする人.    有の場合は症状の記述.          随伴症状の宥無          外傷体験調査票. 思い出すと不快な感情を一番感じる出来事.            有無          出来事の時期          出来事の内容 現在の苦痛度、他者に打ち明けた度合い、他者に打ち明けたい度合い.        PTSD診断A基準(4項目) 1(全く受け入れていない)∼6(非常に受け入.          障害受容度.  有の場合抵18一まを書いたことの有無.         日記・プログの経験有無        現在、カウンセリングの有無.                      1−2.結果 A.,:tlll±IS−iiilll.!!!IIIIg−II:ll−lgl!一lillRSkK(聴覚障害・GHQ30).  まず、参加者の性別と年齢において、9名の性別の内訳は、男性3名(平均年齢21.0 歳、標準偏差(以下、SDとする)=1.0)、女性6名(平均年齢23.0歳、 SD=1,3)であり、. 全体の平均年齢は22.3歳(SD=1.5)であった。各参加者のプロフィールと、聴覚障害 の原因、聞こえの程度(dB)を表2にまとめた。. 表2.各参加者のプロフィールと聴覚障害の原因、聞こえの程度(dB) 男男男. 性別1 年齢1 20 22 21. 女 女 女 女 女 女. 22 2{. 23 24 24 24. 1聞こえの程度(dB) 職業 1   原因 95 不明 大学生 102 生まれつき 大学生 大学生 100∼120 115 大学生 原因不明 100 大学生 原因不明 103 自然と? 大学院生 90 大学 福祉関係の生活支援員 生まれつきで原因不明 110 会社員 原因不明 大学 フリーター その他(職業訓練専門学院) 原因不明 両耳100以上. 最終学歴    1.  . 高校(通常学級) 大学(卒業見込み) 大学(在学中) 大学(卒業見込み) 大学(卒業見込み) 大学院(在学中). 参加者のほとんどが現在、大学生であった。聴覚障害の原因としては、生まれつき 10.

(13) や原因不明が主であった。また、聞こえの程度に関して、全員が90dB以上の聴覚レ. ベルであり、2人を除くと100dB以上の聴覚レベルであった。  次に、聴覚障害の発症時期(表3参照)と障害者手帳の有無、有る人の障害等級とそ の等級の聞こえの程度を表4に示した。. 表3.聴覚障害の発症時期. 441. 人数 1 96 0歳(生まれつき含む). @     1∼3歳 @     小学生. 44.4. S4.4 P1.1. 聴覚障害の発症時期は、0∼3歳が8名とほぼ全員が早期に発症していた。 表4.障害者手帳の有無と障害等級 9. 手帳の有無 等級. 27. 項目    1人数 3級(90dB以上) Q級(100dB以上). 障害者手帳は全員が取得しており、ほとんどが最重度の等級である2級を持ってい た。残りの人も、次に重たい等級である3級を持っていた。  聴覚補助具の使用に関しては、8名が使用しており、全員が「補聴器」であった。. また、随伴症状の有無に関して、「はい」と答えた人は5名おり、全員が耳鳴りを訴 えていた。.  また、「日常生活での会話の主な方法」(複数回答有り)を図1に、「普段、一番よく 話をする人」(複数回答有り)を図2に示した。. f. ^く︸戴く旺爆lL. 9876543210. =. 会話方法. 口話.  手話      筆談.    図1.日常生活での会話の主な方法 参加者全員が口話(音声言語)を使用していた。その次に手話を使用しており、筆談は 一番少なかった。 11.

(14) r ,,  一番、話をする人 ,v ll. li』畳     家族    友人1聴者〕 友人1聴覚簿晋者}  その他.     図2.普段、一番よく話をする人 一番に挙げられたのは「聴者の友人」であった。また、次は「聴覚障害者の友人」 であり、「家族」、「その他(聴者の恋人)」と続いていた。.  障害受容度に関して、平均は5.0(SD=1.0)であり、ほとんどの人が聴覚障害を受容. していた。また、現在のカウンセリングに関しては、全員が「いいえ」であった。.  最後に、GHQにおける健常者の健康基準での参加者の該当度合いは表5に示した。. 表5.GHQにおける健常者の健康基準での参加者の該当度合い 質問内容. 1はい 1いいえ1備考. 現在、何らかの投薬を受けていますか?. 最近3ヶ月間、医師の診察を受けました. ゥ? 最近3ヶ月間、仕事(学校)を休みましたか?. 最近で年間、近親者や家族で亡くなった人. ヘいますか? 最近1年間、公的な経済的援助を受けまし スか?(障害年金は別). 0. 9. 1. 8. 1. 8. 0. 9. 1. 8. 1ケ月前. 医療費. 健常者の健康基準を満たす人(全て「いいえ」の人)は6名であった。各項目で「はい」. と回答した人の詳細は不明であった。              B.質問紙(外傷体験調査票).  外傷体験に関しての有無を聞いたところ、「有」と答えた人は8名であった。まず、. 外傷体験を負った時期を表5に示した。. 12.

(15) 表5,外傷体験を負った時期. 2003年  1 2005年  i 2007年  1 2008年  2 2011年  1. 2012fi 1 全員、定義に沿い、外傷体験を負った時期から少なくとも2ヶ月以上は経っていた。ま た、「2012年」と答えた人の時期は2,月であった。.  次に、外傷体験の内容について表6に示した。そして、内容に関して、研究者に 心理学を専攻している大学院生2名を加えた計3名で、松本ら(2011)の外傷体験の分 類(表7参照)に倣って分類した。判断が一致しなかったものに対しては、変更が納得. できるものに関しては変更をした。その結果、全体の一致率は75%(表8参照)であ. った。また、その他としたものに関しては、その出来事を一言で表すとどんな言葉 か、を答えてもらった。. 表6.外傷体験の内容 (福祉施設)職場で亡くなった利用者さんがいたから. 部活のチームメイトとの喧嘩があり、自分が親に仲裁させて大事にしてしまつ. @               た 実習のストレスで突発性難聴を患った メールでの連絡に偏ってしまい、人間関係が崩壊した 実家が火事になり、その数ヶ月後祖母を亡くした事 聴こえないこと、発音がおかしいということで笑われたり、バカにされたこと。. ウマの合わない人との人間関係. 今回の内容からは、死別や災害、対人関係などの様々な内容が挙げられていた。そ の中でも、はっきりと聴覚障害に言及していたものは1名であった。. 13.

(16) 表7.松本ら(2011)の外傷体験の分類(通し番号は研究者が付与) 休験内容 1.親しい人の死別 2.予期せぬ病気・障害 3.災害. 4.両親の不和 5,裏切り. 6.性暴力 7.身体的・言語的暴力. 8.その画. 竜8.3名の分類の結果(番号は表7の通し番号を意味している) 出来事の内容        1研究者  協力者A   協力者B (福祉施設)職場で亡くなった利用者さんがいたから. 部活のチームメイトとの喧嘩があり、自分が親に仲裁さ. @     せて大事にしてしまった 実習のストレスで突発性難聴を患った メールでの連絡に偏ってしまい、人間関係が崩壊した. 1     1        1.  8     8        8 i喧嘩) (人間関係)(人間関係のもつれ) 2     2        2.   8     8        8 i人間関係)(人間関係)(人間関係のもつれ). 実家が火事になり、その数ヶ月後祖母を亡くした事. 3     2        1. 聴こえないこと、発音がおかしいということで笑われた @      り、バカにされたこと。. 7     7        7. ウマの合わない人との人間関係 とある教師から忠告を受けたこと.   8     8        8 i人間関係)(人間関係)(精神的負担(苦痛)). (8 燕吹j ・ (精神的ざ担(舗)). 「実家が火事になり、その数ヶ月後祖母を亡くしたこと」に関しては、3名とも異 なる分類であった。また、「とある教師から忠告を受けたこと」に関しては、2名は その他に分類したが、1名は「身体的・言語的暴力」に分類していた。「その他」に 分類した内容を一言で表した場合、「人間関係」にまつわる出来事と判断したものが 多かった。.  外傷体験に対する現在の苦痛度は、平均が5.0(SD=1.40)であり、「少しある」とい うものであった。他者に打ち明けた度合いは、平均が4.0(SD=1.41)であり、「ふつう」. というものであった。今現在、他者に打ち明けたい度合いは、平均が3.25(SD=O.89) であり、「あまりない」というものであった。.  外傷体験についてのPTSD診断A基準項目の結果を表9に示した。. 14.

(17) 表9.外傷体験についてのPTSD診断A基準項目の結果. Q,その出来事によってあなた(もしくは他者)は大けがを負いましたか? R・その出来事はあなた(もしくは他者)の身体保全の脅威となるものでしたか?. S.その出来事の最中や直後に強い恐怖感、無力感、恐れのいずれかを感じましたか?. はい. 5852. 1.その出来事はあなた(もしくは他者)の生命を脅かすものでしたか?. 人数. 3036. PTSD診断A基準項目. 1いいえ. 「2.その出来事によってあなた(もしくは他者)は大けがを負いましたか?」という. 項目に関しては、該当者がいなかった。反対に、「4.その出来事の最中や直後に強. い恐怖感、無力感、恐れのいずれかを感じましたか?」という項目に関しては、半 数以上の人が「はい」と回答をしていた。.                 1−3。考察  研究1では、聴覚障害者のトラウマティックな出来事を調べることが目的であっ た。トラウマティックな出来事に関して、人間関係が原因となっていると考えられ る体験が多いという印象を受けた。健常な大学生を対象とした先行研究において、 佐藤・坂野(2001)では、483名の参加者における外傷体験の経験率(複数回答可)は、. 学業上の失敗39.2%、家族の死別32.5%、人間関係(異性)の崩壊31.4%、いじめや 虐待27.7%、人間関係(同性)の崩壊26.1%、大切な人の病気・ケガ24.9%、病気・. ケガ19.8%、災害・事故10.7%と続いていた。また、平井ら(2001)では、15名の参. 加者の外傷体験の内容は、ペットや友人との死別が3名、対人関係のトラブルが2. 名、学業・部活での失敗4名、事故1名、兄弟からの嫌がらせ1名、ストーカー被 害1名、その他3名であった。同様に、中川ら(2008)では、16名の参加者において、. 学業問題2名、自然災害1名、死別2名、家族関係の問題2名、対人関係の問題8 名、犯罪被害の経験1名であった。3つの先行研究を照らすと、対人関係の問題が 大部分を占めていると考えられる。岡野ら(2009)では、聴覚障害の二次的な問題とし. て、対人関係に注目している。今回の結果からは、人間関係の問題は多かったが、. はっきりと障害について言及していたものは1名で、その障害故にいじめに似た行 為を受けていたものであった。一方で、その他の体験としては聴者でも体験し得る もので、聴覚障害者だからと言って、その障害に起因する体験ばかりではないこと が示されている。よって、聴覚障害者のトラウマティックな体験を考える時には、. その障害から生じる人間関係の問題は然り、その他にも聴者と同様の問題に関して 15.

(18) も考慮をする必要を感じる。  また、今回、外傷体験に対する現在の苦痛度は、平均が5.0(SD=1.40)であった。. 健常な大学生を対象とした中川ら(2008)の先行研究での苦痛度の平均は、一番高い群 (6名)で3.67(SD=1.51)であった。その値と比べると、今回の参加者は、外傷体験に. 対する現在の苦痛度が高かった。また、他者に打ち明けた度合いは、平均が 4.0(SD=1.41)であり、先行研究での一番高い群(6名)で5.33(SD=1.37)であった。そ. の値と比べると、今回の参加者は、他者に打ち明けた度合いが低かった。最後に、 今現在、他者に打ち明けたい度合いは、平均が3.25(SDニO.89)であり、先行研究での 一番高い群(6名)で3.67(SD=1.75)であった。その値と比べると、今回の参加者は、. 他者に打ち明けたい度合いが低かった。つまり、今回の参加者は、健常者と比較す ると外傷体験に対する現在の苦痛度は高いが、他者に打ち明けた度合いも低く、さ らに、他者に打ち明けたい欲求も低かった。.  しかし、今回、トラウマティックな出来事があると答えた参加者は8名と少なく、. また、年齢層が20代に固まっていた。そのため、この結果から、聴覚障害者全体の こととして述べるには厳しい面がある。全体のこととして述べるためには、参加者 数はもちろんのこと、年齢層も幅広くサンプリングする必要があると考える。  滝沢(1995)では、難聴者・中途失聴者の人は、耳がよく聞こえないことでの日常生. 活、また、他者とのコミュニケーションの不便さを感じているとしている。さらに、. 聴障者を対象とする心理療法が見落とされてきた要因としては「ことば」の問題が 最も大きいとしており、いかなる心理療法においてもやはり、言語は重要かつ必須 のコミュニケーションの道具(河崎,1996)と述べられている。これらのことを考える. と、聴覚障害者がトラウマティックな出来事を経験しても、自己開示できる場面が. 乏しいことが考えられる。そこで、研究2では、他者に対しての自己開示の必要が ない方法として、トラウマティックな出来事に対しての筆記開示法を試み、心理的 な負担の軽減の効果について検討する。.  また、参加者の特徴として、障害者手帳が2級の人がほとんどで、障害の発症時 期に関しても、0∼3歳だった人がほぼ全員と、山口(2003)に沿ったサンプルであっ. たと考えられる。また、会話方法に関しても、口話を主とする人は全員と、難聴者 の特徴を顕著に表していると思われる。そして、会話をする相手として、聴者の友 人が一番多く挙げられていた。藤巴(2003)は「生き方のモデルとなる同障者との出会 16.

(19) い」および「理解ある健聴者との出会い」が障害受容を促進させるとしている。こ の点を考えると、今回の参加者は、手話サークルに所属している人がほぼ全員であ り、そのサークル内には、同障者が多く参加しており、また、手話に興味がある聴 者も多くいる。その為、同書者の生き方のモデルとなる人物とも出会いやすいし、. 手話を通じての健聴者の理解を得られやすいことで、自身の聴覚障害に関しての負 い目を軽減出来ており、その結果として、障害受容度の高得点に反映されていると 考える。.                 2.研究2                 2−1.方法                  参加者.  研究1で回答してもらった質問紙の最後のページに研究2への参加依頼を同封し、 任意で参加してもらえる人に対して、名前と連絡先の記入を求めた。連絡先を書い てもらえた人には、後日、研究の日時と場所を伝えるためのメールを送信した。そ. の結果、実際に連絡先を記入した方は2名であり、日程調整を行い、参加可能とな った1名を加えた、計3名が参加者(表10参照)であった。. 表10.参加者のプロフィール. SO2 SO3. 大学院生 大学生.  つ 小3 1歳. 級級級 2 22. 参口 SOl.    dB lOO・v120.  103  102.                  測定指標                A.短期測定指標.  1つ目として、筆記開示法の介入の前後での、ポジティブとネガティブな感情な らびに気分の変化を測定するため、the Japanese version ofPositive and Negative Affect Schedule(以下、 PANASとする)(佐藤・安田,2001)全16項目を1(全く当て. はまらない)∼6(非常に当てはまる)の6件法で答えてもらった。.  2つ目として、筆記開示法の介入の前後で「今現在、思い出すとどのくらい苦痛 を感じるか」を尋ねる、主観的障害単位(Subjective Units of Disturbance;以下、. SUDsとする)を0(苦痛でないか普通の状態)∼10(想像できる限り最大の苦痛)の11 件法で答えてもらった。 17.

(20)  3つ目として、筆記後のみ、実際に書いてみてどのくらい気持ちが動揺したかの 「動揺度」を1(全く動揺しなか6た)∼7(非常に動揺した)の7件法で、書いた内容. がどのくらい個人的なものかの「個人度」を1(全く個人的にしておきたい内容では なかった)∼7(非常に個人的にしておきたい内容だった)の7件法で、書いた内容に. 関して自身の感情を書いた程度の「感情筆記度」を1(全く感情について書かなかっ た)∼7(非常に感情について書いた)の7件法で、これら3つに関して答えてもらっ. た。実際に使用した質問紙を付録2に添付した。                B.長期測定指標.  1つ目として、PTSDの診断や測定法の1つで、質問紙法による改訂出来事インパ クト尺度日本語版(lmpact of Event Scale・Revised;以下、 IES−Rとする)(飛鳥井ら,. 1999)を使用した。下位尺度構成は、侵入症状が8項目、回避i症状が8項目、過覚醒. 症状が6項目の全22項目であり、0(全くなし)∼4(非常に)の5件法で答えてもら った。.  2つ目として、 「危機的な出来事や困難な経験との精神的なもがき・闘いの結果 生ずる、ポジティブな心理的変容の体験」である外傷後成長(Posttraumatic Growth;. 以下、PTGとする)(Tedeschi&Calhoun,2004)を測定するために、日本語版外傷後 成長尺度(以下、PTGI・Jとする)(Taku et al.,2007)を使用した。下位尺度構成は、他. 者との関係が6項目、新たな可能性が4項目、人間としての強さが4項目、精神性 的(スピリチュアルな)変容および人生に対する感謝が4項目で全21項目であり、0 (全く、経験しなかった)∼5(かなり強く、経験した)の6件法で答えてもらった。し. かし、下位尺度構成の18項目以外の3項目はPTGI・Jの4っの下位尺度からは除外 されているので、結果の分析の際、本研究でも除外をし、全18項目を使用した。.  3つ目として、聴覚障害者の精神健康の先行研究で用いられていたGHQ30を使用 した。下位尺度構成は、一般的疾患傾向が5項目、身体的症状が5項目、睡眠障害. が5項目、社会的活動障害が5項目、不安と気分変調が5項目、希死念慮・うつ傾 向が5項目の全30項目であり、4つの選択肢のうち、当てはまる内容を答えてもら った。.                書き方と教示文  筆記開示法における、書き方と3回分の教示文をPennebaker(2004)の筆記ガイド ブックを翻訳した獅子見ら(2007)を参考に作成した。 18.

(21)                    書き方  前回のアンケートで、思い出すと不快な感情を一番感じる出来事(少なくとも1ヶ月以上 経っているもの)を答えいただきました。その体験にまつわる、こころの傷や悲しみ、怒り、. 恐怖、いらだち、不安な気持ちや嫌な気持ちについて、これから3回に分けて書き出してみ ましょう。あなたがこの課題にどのように取り組めばよいかをこれから説明します。.  あなたを悩ませている、こころの傷や悲しみ、怒り、恐怖、いらだち、不安な気持ちや嫌 な気持ちについて書き出してみましょう。誰かに聞いてもらいたいけれど、聞いてくれる人. がいないので言えずにいる気持ちや、誰かに聞いてもらいたいけれど、そのことを話すと怒 られたり悲しませたり嫌がられたりするかもしれないと心配して、言えずにいる気持ちを書 き出してみましょう。あなたにとって、とても重要な問題について、誰にも気兼ねせずに自 由に書いてみましょう。これは、あなたが自分のために書くのであって、誰かに読んでもら うために書くのではありません。書きたいと思うことだけを書きましょう。書きたくないこ とを無理やり書いてはなりません。あなたが感じていることや考えていることを自由に書き 表してみましょう。書いている途中で違う話が出てきてもいいのです。書いている途中で自. 分の書いていることに矛盾があることに気づいても、書き直す必要はありません。書いてい る途中で別のことを書きたくなったら、書きたくなったことを書いていきましょう。1回に. つき15分間、休まずに書きつづけましょう。その時間内に書きたいことをすべて書くこと はできないでしょう。それでいいのです。大切なことはひとたび書きはじめたら、絶対に休 まずに書きつづけることです。漢字や文法が間違っていないかどうか気にする必要はありま. せん。字が下手でも気にする必要はありません。書くことがなくなってしまったときには、 一度書いたことを繰り返し書いてもいいです。. こころの傷や悲しみ、怒り、恐怖、いらだち、不安な気持ちや嫌な気持ちについて書いてい. る最中や書いたあとに、悲しくなったり気分が落ち込んだりすることがあります。もしその ような気分になっても、悲しい映画をみているときに悲しくなるのと同じように、自然なこ とです。たいていの場合、数分間か数時間たてばそのような気分は消えていきます。.                今日の課題(1日目)  加階の課題の目標は、思い出すと不 な感情を一番感じる出来事について、こころの奥底 にある考えや感情を書くことです。その出来事と、それがいかに人生に影響を与えているか について、ありのままを探索してください。その出来事自体についてや、それが起きたとき. にどう感じたかや、そして今はそれをどう感じているかについて書いてみるのもいいかもし 19.

(22) れません。.  出来事について書くとき、たとえば、その出来事が子ども時代とどのように関連している かや、両親や親しい家族とどのように関係しているか、などと結びつけて書くのもいいかも しれません。また、もっとも愛した人、恐れた人、怒りを覚えた人などとの関連について書 くのもいいかもしれません。もしくは、この出来事は、出来事を体験する前の自分や将来な りたいと思う自分、現在の自分とどのように関連しているかについても書くのもいいかもし れません。. 書くときには、思い出すと不快な感情を一番感じる出来事にまつわるこころの奥底の感情や 考えをありのままに探索することが大切です。誤字脱字や文法の間違い等は気にせずに、1 5分面通して書き続けるのを忘れないでください。これは、あなた自身のためであり、誰か に読んでもらうために書くのではありません。もし、書くことがなくなった場合は、同じこ とを書いてもらっても構いません。.                 今日の課題(2日目).  前回の課題の目標は、思い出すと不快な感情を一番感じる出来事について、こころの奥底 にある考えや感情をありのままを探索して書くことでした。今日の課題の目標は、さらにも. っとこころの奥底にある考えや感情を探索してみることです。前回と同じ出来事について書 いてもよいですし、まったく別の出来:事を書いてもかまいません。.  今日の書き方は、前回と同様です。その出来事を人生の別の部分と結びつけるようにして ください。その出来事は、友達や家族との関係から、自分自身に対する見方やあなたに対し. て他の人がどのように見ているか、自分の過去に対する考え方など、しばしば人生のあらゆ る側面に影響を与えることがあります。今日は、その出来事が人生にどのように影響を与え ているかを考えることから始めましょう。. 書くときには、思い出すと不快な感情を一番感じる出来事にまつわるこころの奥底の感情や 考えをありのままに探索することが大切です。誤字脱字や文法の間違い等は気にせずに、1 5分間通して書き続けるのを忘れないでください。これは、あなた自身のためであり、誰か に読んでもらうために書くのではありません。もし、書くことがなくなった場合は、同じこ とを書いてもらっても構いません。.                 今日の課題(3日目).  本日は最終目です。今日の課題の目標も前回までと同様、思い出すと不快な感情を一番感 じる出来事にまつわるこころの奥底にある考えや感情を探索してみることです。 20.

(23)  今まで書いてきた出来事や問題、考え、感情についてふり返ってみましょう。書く際には、. あなたが考えたり感じたりするのを避けてきた事柄を結びつけてみましょう。今、あなたが 感じている感情や考えはどのようなものでしょうか。思い出すと不快な感情を一番感じる出 来事を経験した結果、どんなことを学び、どんなものを失って、どんなものを手に入れたの. でしょうか。このような過去の出来事は、将来のあなたの考えや行動にどのように影響を与 えるでしょうか。.  本当に書きたいように書いて、出来事に対して正直に向き合ってください。あなたが経験 したことすべてを、将来に活かすために、意味のある話にまとめてみましょう。. 誤字脱字や文法の間違い等は気にせずに、15分間通して書き続けるのを忘れないでくださ い。これは、あなた自身のためであり、誰かに読んでもらうために書くのではありません。 もし、書くことがなくなった場合は、同じことを書いてもらっても構いません。.              筆記開示法の実施時の環境  筆記開示法の実施時の環壌として、机の上には、鉛筆(HB、 B、2B、各1本ずつ). と消しゴム、鉛筆削り、A4の白紙の紙を複数枚用意した。また、教示文は、机の上 に置いたままにしていた。また、研究者は部屋から退室し、参加者1人の空間とし た。.                  手続き.  本研究は、1週間に1回15分間の筆記開示法の介入を3週間連続、計3回行った。 研究の流れは、まず、各回に短期測定指標を調べるための筆記前の測定(以下、pre. とする)として、PANAS、 SUDsに答えてもらった。また、1回目のみ、長期測定指 標を調べるための介入前の測定(以下、Baselineとする)として、 IES−R、 PTGI・」、. GHQ30にも答えてもらった。その後、教示文を読んでもらい、15分間の筆記開示法 の介入をした。筆記してもらう内容は、研究1で答えた「思い出すと不快な感情を 一番感じる出来事」について書いてもらった。また、書いてもらったものは、参加 者の手で封筒に入れてもらい、その場でホッチキス止めをし、研究者が保管した。 そして、筆記後の測定(以下、postとする)として、PANAS、 SUDs、動揺度、個人度、. 感情筆記度に答えてもらった。さらに、Follow−Upとして、筆記介入最終回から2. 週間後と1ヶ.月後の計2回、Baselineと同じ3つの長期測定指標とSUDsを答えて もらった。また、長期測定指標に対する環境からの影響を把握する為に、筆記介入 最終回からFollow・Up1までの問とFollow・Up 1からFollow・Up2までの問に、何か 21.

(24) ライフイベントが生じていれば、それに関しても自由記述で書いてもらった。各セ ッションの具体的な流れは以下に記載をした。.  1回目の筆記開示法の介入の流れは、まず、1回目からFollow・Upまでの全体の 流れや筆記と筆記後の感情について説明、謝礼について書いた紙(付録3参照)を読ん. でもらい、内容に同意をしてもらえた場合、同意書にサインをしてもらった。その 後、preの1回目(以下、 pre1とする)として、 PANASとSUDsに答えてもらい、さ らに、Baselineとして、 IES−R、 PTGI・J、 GHQ30にも答えてもらった。その後、. 書き方を読んでもらい、大丈夫と確認できたら、1回目の教示文を読んでもらった。. そして、質問等が無ければ、そのまま筆記開示法の介入を行った。その際、研究者 は退室をし、扉を閉めた時点からストップウォッチで計測し始め、14分後に合図(ノ ックや少し扉を開ける)を出し、15分後にノックと共に入室をし、終了の合図を出し た。最後に、postの1回目(以下、 post1とする)として、 PANAS、 SUDs、動揺度、. 個人度、感情筆記度に答えてもらった。.  2回目の筆記開示法の介入の流れは、preの2回目(以下、 pre2とする)の短期測定. 指標に答えてもらい、2回目の教示文を読んでもらった。そして、筆記開示法の介 入を行った。その後、postの2回目(以下、 post2とする)の短期測定指標と動揺度、 個人度、感情筆記度に答えてもらった。.  3回目の筆記開示法の介入の流れは、preの3回目(以下、pre3とする)の短期測定. 指標に答えてもらい、3回目の教示文を読んでもらった。そして、筆記開示法の介 入を行った。その後、postの3回目(以下、 post3とする)の短期測定指標と動揺度、. 個人度、感情筆記度に答えてもらい、感想を書いてもらった。最後に、Follow−Up の回答、回収方法とFollow−Upが全て終わった後、書いてもらった内容について分 析をする為に、3回分の内容を開封してもいいかの確認を行った。  Follow−Upに関しては、3回目の筆記開示法の介入終了後2週間経った時点(以下、 Follow・Uplとする)と1ヶ月経った時点(以下、Follow・Up2とする)の2回、Baseline. の3つの長期測定指標とSUDs、ライフイベントを答えてもらった。その際、各 Follow−Upの前日にリマインダーとして、参加者にメールを送信した。回収方法は、. 主に郵送であり、1名は手渡しで回収をした。. 22.

(25)                 2−2.結果                A.短期測定指標.  まず、PANASに関して、各参加者のセッションごとのポジティブな感情ならびに 気分(以下、PAとする)の得点を表11に示し、それらをグラフにも示した(図3参照)。. また、ネガティブな感情ならびに気分(以下、NAとする)の得点を表12に示し、そ れらをグラフにも示した(図4参照)。. 表11,各参加者のセッションごとのPAの得点 Pre l    Dostl  l  Dre2    Dost2  雪  Dre3    Dost3. SOl. rO2 rO3. 18    10 Q0    10 Q8    25.      17    8. @   15    20 @   28    27. 40 1. 8    15 P8    28 Q9    36 “SOI. 35. lSO2. 30. ASO3. 25. 警・5.  10   5. L. prel postl pre2 post2 pre3 post3  1回目    2回目    3回目       セッション.  図3.各参加者のセッションごとのPAの得点のグラフ 2回目まではPAの得点がpreと比べるとpostは下がっているが、3回目のpostは preと比べると全員の得点が上がっていた。. 表12.各参加者のセッションごとのNAの得点の変化 Oり4 1◎U1 2. り01り6. 23. re3 8  41りる. ost2.  479﹂. re2. 翼︾り000. 4 01 11り亀. ︵UΩU◎り. SOII “ SO21 10 SO31 16. o$tl. 3日目ハ∠. re 1. ost3.

(26) ︸. ﹁1⋮.  40 一一,. ISO2 ASO3 ▲. 1∠”. ∠ノ■. q. 20a. 斐、5 Z 10. 晶△FO〆.  35  30  25. “SOI. 闇. 「. 剛.   5.. 区. ﹂.   o prel postl pre2 post2 pre3 post3  1回目    2回目    3回目        セッション 一一一“一i.  図4.各参加者のセッションごとのNAの得点のグラフ 全セッションにおいて、どの参加者もpreと比べpostでNAの得点が高くなってい た。.  次に、SUDsに関して、各参加者のセッションごとの得点の変化を表13に示し、 それらをグラフにも示した(図5参照)。. 584. il. 表13,各参加者のセッションごとのSUDsの得点の変化. Pre l    Postl l  Pre2    Post2 1 Pre3    00st3 1Fo阻ow−UP1薩Folbw−UP21. SOl. rr’i I g・. i 8. T     7. ■.   7. ■SO2. ◆SO3. C    ,. Sノ\.. \     ■. ●■. g. 4. マ.  ◆. ●◆. .g. 3    5 T    3 R    5. 6    8 U    4 S    7. 5    7 V    9. //. rO2 rO3. C.   董 罷. t. 塾. io. 1. 詑避評一覧≠ノノ 1回目 2回目セツシ。餌目ずげ. L.u.+. 図5.各参加者のセッションごとのSUDsの得点のグラフ 24. 1.

(27) 全体的に3回目は1回目と比べてSUDsの値が減少する傾向だった。また、 Follow・Up2では、 SO1を除く2名において、 pre1よりも値が減少していた。.  そして、各参加者のセッションごとの動揺度の得点の変化を図6に示した。.  7  6  s 鯉4.               =釧.  3−.           諒髄.     ノ              一◆口SO3.    t XN ♂メ、\’・、.        N..N N.  2  1. 3回目. 2回目. 1回目. 」. セッション. 図6.各参加者のセッションごとの動揺度の得点の変化. 全体的に動揺度は、2回目には増加するが、3回目には1回目よりも減少する傾向 だった。.  同様に、個人度の得点の変化を図7に示した。. 蟹く理. 7・. 5∼、     、. 6−. 隔、《ご’ 診 、鯛 怏秩@一■■一一一 ◆,. T一. 、. ●           , ’. 葡 一戸・SO2 一●隔SO3. 4・. R一 2− 星. 匹. P. 1回目. 2回目. 3回. r. 」. セッション. 図7.各参加者のセッションごとの個人度の得点の変化 3回目のSO1の得点を除くと、全体的に個人度は高い値であった。  最後に、感情筆記度の得点の変化を図8に示した。. 25.

(28) 7    6    5    4    3    2    1.            1.      蟹霜柵鯉樋. 一一一e−SOI 1. ■卜■9嗣■一側■一躍■一■レ■一幽■■一一劇口騨■■.             診           一 一        6顧 ’ ○階一一9  ■,翰◆,. 1回目. 繭噸・SO2 i. 一◆一SO3.    1    1.    ア 2回目     3回目. rv一 P. セツショ              . 図8.各参加者のセッションごとの感情筆記度の得点の変化 どの参加者も、感情を筆記した程度はやや高めであった。                1t3.iEIEIE!lgY−ptE2g!ftmeWUxEueff.  まず、IES・Rの個人得点のBaseline、 Follow−Up 1、 Follow・Up2のセッションご. との変化を図9に示した。また、下位項目である、侵入症状得点(図10参照)、回避 症状得点(図11参照)、過覚醒症状得点(図12参照)の個人得点のセッションごとの変. 化をそれぞれグラフで示した。得点に関して、点数が低いほど、トラウマティック な出来事による影響が少ないと言え、25点以上だと、何らかの支障をきたしている と考えられる。. r窪ll. 1.lgP. 圏噸・、.    「陶吻鯛■.. NN. Nl. .一 SO3. 睾・・. ⋮;L. 鶴1. 鎚・5. 一”一”t一一一.  ig   o. Baseline. 竿. Foltow−Up2. セッション. ﹂. Follow−Upl.   図9.IES−Rのセッションごとの個人得点の変化. Baselineの時点で57点と最も得点が高かったSO2に関して、右下がりの傾向を示 し、最終的には37点と減少を示した。また、SO1に関しても、右下がりの傾向であ 26.

(29) つた。一方で、SO3に関しては、 Follow−Up 1からFollow−Up2にかけて、増加を示. した。最終的には、Baselineと比べて1点だが得点が下がっていた。 ﹁. 取. 撃撃P10−8一. 雇雇唯萎製く 螂. 24一 22一                         ロ剛ひ■)SO1 20一                         一一1 eso21 、  、 11=. 、.                         一▲幽SO3 @   \ @     \. ▲・軸.   、. u隔 @ ●鞠■. 6一 4一 2一 0・ Baseline. T.    \ Q一一一「. 1              ……「. Folbw−Up2. Fo110w−Up1. セッション.   図10.各参加者のセッションごとの侵入症状得点の変化 Baselineにて22点と得点が高かったSO2において、:Follow・Up2では9点と減少し ていた。SO1においては、 BaselineからFollow・Up 1にかけて得点が増加していた が、Follow・Up2では少し減少したが、 Baselineよりも2点高かった。 SO3では、 Baselineと比べてFollow−Up 1では減少したが、Follow・Up2では増加し、最終的に 一1⋮一⋮       .    ↓一. 醜∠ 2 ﹁∠ −凸 −凸 4← −凸 4←.    醸︾艇嘩萎側鋼回. 4208642086. はBaselineよりも1点低かった。. 曽一一鰯・一9・■h.        N. 一e−SOI. N. 釧■・SO2 d−Ap SO3. ▲・軸 ..  鞠隔★o一一一 一一            一      一一一.      Follow一一Upl Follow−Up2      セッション.   図11,各参加者のセッションごとの回避症状得点の変化 どの参加者もBaselineからFollow・Up2にかけて、得点の減少が見られた。. 27.

参照

関連したドキュメント

普通,何かを指導す る場合 , 「 指導 の内容」と 「 指導 の方法」が問題 になるわ けだが,聴覚障害児の場合 は それに加 えて どんな言語 モー ドで指導す

ご注意・お願い ■ 聴公会会員が参加される場合の会員特典について ■

身体障害者、とりわけ難聴者の受験に配慮した文書をす

う~」「分かったように分かりやすい」「休み時間は、

却どころか欠落しております。聴覚障害児に対し

25 授業中の話し方等は、どのようなことに配慮すればよいでしょうか?

  従来の補聴器フィッティングのアプローチ 従来の聴党障害補償は、 「個々の聴党特性を総 合して聴党防害者の聴こえを推定し、他聴者の聴

害】については、聞こえないことで《情 報が入りにくい》