欄一■●SO2 網・▲一SO3
Follow−Upl セッション
図23.各参加者のセッションごとの不安と気分変調得点の変化
SO1はBaselineから:Follow・Up2まで0点のままであった。また、SO3は、Baseline からFollow・Up2にかけて右下がりのグラフを示し、最終的には0点となっていた。
一方、SO2は、 Follow・Up 1で増加を示し、 Follow・Up2ではそのままであった。
Basetine
. NN
一
Follow−Upl セッション
Follow−Up2
一國レコSO1
一 esO2 一▲隔SO3
図24.各参加者のセッションごとの希死念慮・うつ傾向得点の変化
SO3はBaselineからFollow−Up2まで0点のままであった。また、 SO1は、Baseline からFollow・Up lにかけて右下がりのグラフを示し、 Follow−Up 1とFollow・Up2で は0点となっていた。一方、SO2は、 Follow・Up1で増加を示し、 Follow・Up2では 減少し、Baselineと同得点であった。
C,感想とライフイベント
筆記介入を行った感想について、各参加者の文章を原文のまま表14に示した。
表14.各参加者の感想
SO1
今回、実験に協力させて頂いて、どんなことを書けば
「いか最初は分かりにくく、動揺しましたが、3回の訪 竄 通して、色々なことを書いているうちに、落ち着い ト、改めて自分と向き合えたと思います。これまでは ュし自分と向き合うことを避けているようなところが
?チたので…。
?゚て、自分と向き合い、色々と考えさせて頂き、少 オですが、自分の中のわだかまりが落ちたような気が オます。
SO2
改めてこういう風に自分で向き合う時間って大切だな ニ感じました。書いていて、初めはグチばかり書いて
「たのですが、今日(3日目)は、「周りの人にいっぱい xえられてるな一ありがたいな一」といったことの方が
スく書いていることにlll 書ぐって行為は本当に自分の心の中を整理させて
ュれる良い方法だな一と思いました。
ヌい機会を与えて下さってありがとうございました1 アれから行きづまったら、ひたすら書くllをやって ンたいと思います(笑)
SO3
自分の考えを書きだすというのと、自分の思っている フをありのまま書き出すというのは似ているようで全 ュ違うと改めて思いました。文章、文法等形式面を気 ノせずに書き出すとこうも気持ち的に違うんだなと感 カました。何とも言えない気持ちになったり、不快な気 揩ソに近くなったり、言いたいことが書けてスッキリし
スりと色んな気持ちが出てきたなと思います。「日記」を書いたことはないのですが、考えではなく気
揩ソを書きだすのはこういうことかな(違うとは思いま キが)と思いつつ、私自身もこの鯛査で新しい世界や ゥ分自身を見れたかなと思います。
全体に、「自分自身と向き合えた」、「新しい自分を見られた」、「心の中を整理できた」、
「わだかまりが少し落ちた」等のポジティブな感想が多く、研究に対する感謝の言 葉も見られた。
次に、筆記介入最終回からFollow−Up 1までの間、 Follow・Up 1からFollow−Up2 までの間に起こったライフイベントに関しての質問をした結果、特に記載が無かっ た参加者は1名であり、2こ口関しては、何かしらの記載(表15参照)があった。
表15.Follow−Up 1、 Follow・Up2までのライフイベントの有無と内容
筆記介入最終回〜Follow−Up 1 l Foll◎w−Up 1〜F◎瞳ow−Up 2
SO1 記載なし 記載なし
SO2 あった。嫌なことを思い出さざるを セないことがあり、少しモヤモヤし トしまった。
特になし。ただ忙しすぎて、体調を してしまい気持ちも弱気になって
「る部分はあると思います。
SO3 なかったです。 卒論執筆が本格的になり、少し焦
閧ツつあります。
SO2とSO3で日常に忙しさがあった、と記載があった。
D.筆記内容分析
3名全員の許可を得られたので、各参加者のセッションごとの文章を1文(句点ま で)ごとに区切って、それぞれをカテゴリーごと(表16参照)に分類をした。分類作業 は、研究者に心理学を専攻する大学院生1名を加えた2名で行った。一致率を3名 分の筆記文の総数のうち、2名で同じ意見となったものの割合とした。また、異な
る意見の場合は、変更が納得できるものは変更し、互いの主張が変わらなかった場 合にはそのままとした。その結果、一致率は51.9%であった。
表16,分類のためのカテゴリーと定義
カテゴリー 1 定義
①ポジティブな感情 ポジティブな感情を表している記述
②ネガティブな感情 ネガティブな感情を表している記述
③ポジティブな意味づけ ある出来事をポジティブに意味づけている記述
④ネガティブな意味づけ ある出来事をネガティブに意味づけている記述
⑤ポジティブな事実 ポジティブな事実を表している記述
⑥ネガティブな事実 ネガティブな事実を表している記述
⑦ポジティブな思考 ポジティブな考えを表している記述
⑧ネガティブな思考 ネガティブな考えを表している記述
⑨その他 ①〜⑧のいずれにも該当しない記述
また、カテゴリー分類と文章全体でのポジティブな文(①+③+⑤+⑦)とネガティブ な文(②+④+⑥+⑧)を数えたものの結果をSO1は表17に、 SO2は表18、 SO3は表 19に示した。その際、ポジティブの表記を「P」、ネガティブの表記を「N」、意味 づけの表記を「意味」とした。また、文章全体でのポジティブな文を「全体P」、文 章全体でのネガティブな文を「全体N」とした。両者の全体の一致率は、51.9%であ
った。
表17.SO1の各セッションのカテゴリー分類とポジティブ・ネガティブ文章数
①P感情1月前感情 ③P意痢④臆味 ⑤P事実1⑥N事実1⑦P思考1⑧N思考1⑨その他1 総数 1全体P全体N
研究者 0(0) 1α0) 0(0) 0(0) 1(10) 3(30) 0(0) 5(50) O(0) 1(10) 9(90)
#1 10
協力者 O(0) 1(10) 0(0) 0(0) 1(10) 3(30) 0(0) 5(50) 0(0) 1(10) 9(90)
研究者 0(0) 3(50) 0(0) 0(0) 0(0) 2(33.3) 0(0) 伯6.7) 0(0) 0(0) 6(100)
#2 6
協力者 0(0) 2(33.3) 0(0) 1(16.7) O(0) 3(50) 0(0) O(◎) 0(0) 0(0) 6(100)
研究者 3(33.3) 0(0) 1(11.1) 1(11』) 2(22.2) 0(0) 0(0) 2(22。2) 0(0) 6(66.7) 3(33.3)
#3 9
協力者 0(0) 0(0) 0(0) 0(0) 2(22.2) 2(22.2) 4(44.4) 1(11」) 0(0) 6(66.7) 3(33紛
#1では、ネガティブな事実と思考に多く分類されており、全体としても、ネガテ ィブな内容がほぼ全文であった。#2では、ネガティブ感情と事実に多く分類され ており、全文がネガティブな内容であった。#3では、ポジティブな事実とネガテ ィブな思考に多く分類されており、全体としては、ポジティブな内容がネガティブ な内容よりも多く見られた。
表18.SO2の各セッションのカテゴリー分類とポジティブ・ネガティブ文章数
①P齢ゆ購情 ③P意味1④臆味i⑤P鞭 ⑥N事実1⑦P思考1⑧N思考1⑨その他 総数 全体P 全体N
研究者 3(7.69) 3(7.69) 0(0) 0(0) 0(0) 7(17.9) 3(7.69) 12(30.8) 11(28.2) 6(15.4) 22(56.4)
#1 39
協力者 O(0) 0(0) O(0) 0(0) 5(128) 4(10.3) 5(12.8) 14(35.9) 11(28.2) 10(25.6) 18(46.2)
研究者 4(羽!D 1(2.9) 6(17.1) O(0) 2(5.7) 4(1t4) 7(20) 2(5。7) 9(25.7) 19(54.3) 7(20)
#2 35
協力者 0(0) 1(2.9) 4(11.4) 0(0) 6(17.1) 4(判.4) 9(25.7) 3(8.6) 8(22.9) 19(54.3) 8(22.9)
研究者 3(6.3) 3(6.3) 3(6.3) 重(2」) 5(10.4) 3(6.3) 5(10!D 8(総.7) 17(35.4) 16(33.3) 霊5(3重.3)
#3 48
協力者 0(0) 1(2.1) 3(6.3) 2(4.2) 7(14、6) 3(6.3) 11(22.9) 8(16.7) 13(27。1) 2{(43£) {4(29.2)
#1では、ネガティブな事実と思考、その他に多く分類されており、また、全体的 にネガティブな文章が多かった。#2では、ポジティブな意味づけと事実、思考、
また、ネガティブな事実と思考に多く分類されていた。全体としては、ポジティブ な内容がネガティブな内容よりも多かった。#3では、ポジティブな意味づけと事 実、思考、また、ネガティブな感情と意味づけ、事実、思考と全体に分類されてい た。文章全体としては、ポジティブな文章の方がネガティブな文章よりも多く書か
れていた。
表19.SO3の各セッションのカテゴリー分類とポジティブ・ネガティブ文章数
①P感情 ②N感情 ③P意味 ④臆味1⑤陣実 ⑥N事実i⑦P思考1⑧N思考1⑨その他1 総数 1全体P全体N
研究者 1(4.2) 3(12。5) 0(0) O(0) 1(4,2) 5(20.8) 3q2.5) 6(25) 5(20.8> 5(2α8) 14(58.3)
#1 24
協力者 0(0) 2(8β) 0(0) 1(4.2) 0(0) 8(33.3) 4(16.7) 1(4.2) 8(33.3) 4(16.7) 12(50)
研究者 5(13.9) 3(8.3) 1(2.8) O(0) 1(2.8) 9(25) 3(8.3) 6(16.7) 8(22.2) 10(27.8) 18(50)
#2 36
協力者 1(2.8) 2(5.6) 0(0) 1(2.8) 0(0) 7(19.4) 8(22.2) 10(27、8) 7(19!D 9(25) 20(55.6)
研究者 4(15.4) 0(0) 5q9.2) 0(0) 2(7.7) 1(3.8) 5(192) 4(154) 5(19,2) 16(61.5) 5(19.2)
#3 26
協力者 0(0) 0(0) 0(0) 0(0) 5(19.2) 2(フ,7) 10(38.5) 3(1t5) 6(23.1) 15(57.5) 5(19.2)
#1では、ポジティブな思考とネガティブな感情、事実に多く分類され、全体的に は、ネガティブな文章の方が多かった。#2では、ポジティブな思考、ネガティブ な感情、事実、思考に多く分類されていた。また、全体的には、ネガティブな文章 の方が多く見られた。#3では、ポジティブな事実、思考、また、ネガティブな事 実、思考に多く分類され、文章全体としては、ポジティブな文章の方が多く見られ
た。
2−3.考察
研究2の目的は、筆記開示法を試み、トラウマティックな出来事に対する心理的 な負担の軽減の効果を検討することであった。
第一に、短期測定指標のPANASでは、図3で示したように、筆記介入の3回目で 参加者全員のPAの得点が増加する傾向があった。3回目の教示文は、考えと感情に 加え、学んだものや手に入れたもの、将来への影響、等のポジティブな面に焦点を
当てている面がある。そのため、認知的再評価として、トラウマティックな出来事 の中のポジティブな事柄に目を向けることができ、筆記後の得点増加に繋がったと 考えらえる。一方、NAの得点では、図4で示したように、3回全てpreからpost にかけて増加が見られた。しかし、3回目にかけて、増加の傾斜がやや緩やかにな る傾向を示していた。これは、馴化が生じ、ネガティブな内容に対しても動揺度が 少なくなったと考えることが出来る。動揺度に関しては、図6を見ると、2回目で は増加する参加者もいるものの、3回目で一様に減少している。仮に、3回目がポ ジティブな面に焦点付けることに重きをおいていたセッションだとしても、ネガテ ィブな面を思い出さない、ということはなく、NA得点が増加するところを考えると、
ネガティブな影響も存在する。その影響が少なくなっているので、ポジティブな面 への焦点付けに加え、ネガティブな点に対する馴化も考えられる。
また、思い出して感じる苦痛度であるSUDsの変化は、短期的には、図5で示し