審 査 論 文 要 旨(日本文)
論文提出者氏名: 木村 英里 審査論文
題 名:Identification of citrullinated cellular fibronectin in synovial fluid from patients with rheumatoid arthritis
(関節リウマチ患者の関節液中のシトルリン化Cellular Fibronectinの同定)
著 者:木村 英里、神崎 健仁、太原恒一郎、林 映、橋本しをり、
鈴木亜香里、山田 亮、山本 一彦、沢田 哲治 掲載誌:Modern Rheumatology (in press, 2014)
(審査論文要旨:日本語論文の場合1,000字以内・英語論文の場合500 words)
【目的】シトルリン化ペプチドは関節リウマチ(rheumatoid arthritis, RA)の自己抗原として 重要である。cellular fibronectin (cFn)はRA患者の関節液や滑膜で増加することが報告され ており、今回シトルリン化 cFn (Cit-cFn)を同定し、RA の病態形成における役割を考察する ことを目的とした。
【方法】活動性RA患者25例、コントロール(変形性関節症)患者7例の関節液、12例の活 動性 RA 患者の血漿を用いて Cit-cFn は cFn 測定 ELISA キットおよび Senshu 抗体
(anti-modified citrulline detection kit)を組み合わせて定量した。さらに、Cit-cFnの存在 をアガロース結合抗 cFn 抗体と Senshu 抗体による immuneprecipitation (IP)–Western blottingによって解析した。
【結果】ELISAにより定量した RA患者関節液(RASF)中のCit-cFn レベルはControl 群 の関節液(OASF)と比較して RASF で有意に高値であった。また、RASF 中の Cit-cFn は IP-Western blotting法によっても同定された。一方、cFnはRA患者の血漿中に検出された が、Cit-cFnはRA患者血漿中には検出されなかった。なお、RA関節液中のCit-cFnレベル と関節液中抗シトルリン化ペプチド抗体価や関節液中総 cFn レベルとの間には有意な相関関 係は認めなかった。
【結論】RA節液中にシトルリン化Cfnが存在することをELISAおよび IP-Western法によ り明らかにした。RA関節液中のCit-cFnレベルは血漿より有意に高く、cFnのシトルリン化 はRA関節内で起こっている可能性が示唆された。
東 京 医 科 大 学