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8. 乳癌に起因した膜性腎症の1例(第40回埼玉・群馬乳腺疾患研究会<セッション2>)

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Academic year: 2021

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ところ, invasive ductal carcinomaの診断を得た. 増大傾 向にあることから手術を急ぎ, 胸筋温存乳房切除術+腋 窩リンパ節郭清を施行した. 手術に先立ち血性囊胞内容 液を 900ml吸引したが細胞診は ClassⅡであった. 摘出 標本の割面では出血壊死巣はなく, 囊胞腔上部に 14cm の灰白色で 一な充実部 を認めた. 病理所見では, 胞 巣状に配列した癌細胞が周囲組織に浸潤し充実腺管癌の 像であった. 囊胞壁には乳管上皮はなく, CD31, CD34, Factor VIII で染色される部位があり, 特に D2-40で染 色されることからリンパ管由来と えられた. 元々のリ ンパ管腫やリンパ管が腫瘍によって閉塞され, 急速に増 大したことが今回の病態と推測された. リンパ節転移は 陰性で,ER (+)PgR (−)HER2(−)のため,anastrozole の内服で follow upしているが, 現在術後 10ヵ月で再発 の兆候はない. 奇異な病態を呈した, 浸潤癌を経験した ので文献的 察を加えて報告する. 8.乳癌に起因した膜性腎症の1例 関根 理, 原 一茂,櫻木 雅子 小西 文雄(自治医科大学附属さいたま 医療センター 消化器一般外科) 【はじめに】 乳癌に起因した膜性腎症の報告は非常に稀 で今回我々は集学的治療で軽快した膜性腎症の症例を経 験 し た の で 報 告 す る. 【症 例】 66歳, 女 性 【主 訴】 右乳腺腫瘤 【既往歴】 高脂血症, 32歳 : 乳腺腫 瘤摘出術 (良性) 【家族歴】 特記事項なし 【現病歴】 2007年 2月, 右乳腺腫瘤及び右腋窩腫瘤に気付くも放 置. 8月頃, 腫瘤の増大傾向を認め, 疼痛も伴っていたた めに近医受診後, 当センター紹介となる. 精査にて右乳 癌, T4bN1M0 StageⅢBと診断された. 初診時, 軽度の 低アルブミン血症, 糖尿病, 高脂血症, タンパク尿を認め たが, 腎機能障害は認めなかった. 3年前の尿タンパク定 性は陰性. 同年 10月に手術目的に入院したが, 著明な下 肢浮腫, 体重増加, 低アルブミン血症の悪化, 尿タンパク 1日量 10750mg を認め, ネフローゼ症候群と診断された. 腎生検で膜性腎症と診断され, ネフローゼ症候群の治療 を先行した. ステロイドパルス療法を行った後, プレド ニゾロンを 10mg まで減量した時点で右胸筋温存乳房切 断術+腋窩廓清を施行した. 病理所見は Invasive ductal carcinoma, 40mm, リンパ管侵襲 (+), 核グレード 1,n+ (11/22),ER (+),PgR (+),HER2: score1.術後,尿タン パク 1日量, 血清アルブミン値は改善傾向を認めたが, 膜性腎症は完全寛解しなかった. 術後補助療法として Docetaxel (60mg/m ) +Cyclophosphamide (600mg/m ) を 8コース施行し, Exemestane内服は併用して投薬し た. 2008年 8月頃より腫瘍マーカーの再上昇を認め, ホ ルモン療法を Exemestane→ Toremifene→ Letrozole に

変 し, 2009 年 1月 か ら capecitabine+cyclophos-phamideを併用して投薬し,外来通院中であるが,膜性腎 症の悪化は認めていない. 【結 語】 乳癌に起因した 膜性腎症の治療は, 発見契機により様々であるが, ステ ロイドパルス療法及び原発巣摘出により著明に改善され た症例は 25%であり, ネフローゼ症候群が長期間であっ た症例, 進行乳癌症例では部 寛解が多く, 予後が悪い 傾向にあると報告されている. 乳癌による膜性腎症の報 告は検索しうる範囲で 6例と非常に稀であった. 若干の 察を加えて報告する.

セッション3>

進行再発1 座長:藤澤 知巳 9.水腎症により発症した再発乳癌の1例 王 宏生,有澤 文夫,齋藤 毅 (さいたま赤十字病院 乳腺外科) 通常乳癌の再発形式は肺, 肝, 骨への転移が主であり, 腹膜への再発が初発であることは非常に稀である. 当患 者は水腎症により発症し, 乳癌再発の確定診断に苦慮し たので,これを報告する.40歳代女性.平成 17年 2月,右 頚部腫瘤にて当科初診した. 右乳房内巨大腫瘍及び腋窩, 鎖骨上リンパ節腫大を認めた. 乳腺腫瘍に対し CNB施 行し, 浸潤性乳癌の診断を得た. T4bN3cM0 stage IIIcの 診断にて,術前化学療法として,W-TXL を 6クール施行 した. 著明な腫瘍の縮小が認められ, H17年 8月乳房切 除術を施行した. 術後局所放射線治療及び内 泌療法を 施行した. 平成 20年 4月, 両側腎盂の拡張・尿管の狭窄 を認め, 5月尿管ステントを留置した. 乳癌再発も えら れたが, 後腹膜繊維症も鑑別診断に挙げられ, 確定診断 に至らなかった. 平成 21年 2月, 十二指腸狭窄にて開腹 手術したところ, 広範囲の腹膜播種を認めた. 播種巣の 病理組織は, 乳癌の転移に矛盾しない. 術後, EC を開始 し, 軽度の通過障害症状を認めるも, 通院加療が可能と なっている. 10.インプラント再 後に局所再発した症例の検討 口 徹,武井 寛幸,吉田 崇 石川 裕子,林 祐二,二宮 淳 (埼玉県立がんセンター 乳腺外科) 黒住 昌 ,大 華子(同 病理診断科) 田部井敏夫,井上 賢一,永井 成勲 (同 乳腺腫瘍内科) 乳癌手術における乳房再 術の普及に伴い, インプラ ント挿入後の補助治療および経過観察に携わる機会は決 して少なくない. エキスパンダーおよびインプラントは 81

参照

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