第4学年総合的な学習の時間指導案
指導者 ○○ ○○ 1 単元名「 MOTTAINAIを考えよう 」 2 指導観 ○児童観 本学級の児童は、社会科学習でゴミ問題について学習してきた。その中で様々な種類のゴミ がどのように処理されてきているか調べるとともに、ゴミ問題が社会にどのような影響をもた らしているのかについて認識を深め、ゴミを増やさないことの大切さに気づいている。 また最近では、大量の食品が食べ残しとして廃棄されていることが社会的に問題となってい ることにも関心をもっている。普段の生活の中で子ども達も、物や食べ物を粗末にすることは いけないことだと感じ、「もったいない」という言葉を口にしているが、実際はまだ使える筆 箱や消しゴムなどを新しい物に取り替えたり、欲しいと思った物を安易に買ってもらったりし て物を長く大切に使う意識が薄れていると言える。 そこで、物を手に入れるときにはお金が必要であることや物には人それぞれの愛着があるこ とを学ばせ、自分の身の回りの物を大切にし、有効に使おうとする生き方を考えさせたい。ま た、資源の有効活用や無駄のない生活の必要性、物や人を大切にする事等に気づかせたい。 ○単元観 ○方法観 本単元は、社会科学習「健康なくらしとま 本単元は、「MOTTAINAI」について調べる ちづくり」、「昔のくらしとまちづくり」の学 活動を通して資源や環境保護の大切さに気づ 習の発展として環境に配慮した消費生活の大 かせ、自分の生き方を考えさせる学習を行う。 切さを考えさせる学習である。ここでは、資 まず「つかむ」段階では、環境破壊の状況 源の有限性・希少性を知らせ、自分の生活を が分かる写真を提示し、人としての生き方の この視点からふり返らせることで、欲しいも 課題として受け止めさせる。次にマータイさ のと必要なものを区別をして生活を改善する んの活動を知らせ、課題を焦点化し「身近な 方法を考えさせるとともに、無駄のない社会 むだを調べる」という追求課題を設定する。 づくりに向け主体的に関わる力を育てる。 次に「深める」段階では、課題を解決する この学習では、導入でケニア出身の環境保 ためにくらしの中のむだを調べていく。日常 護活動家ワンガリ・マータイさんを取り上げ 生活の様子、今と昔のくらしの比較、企業や る。資源の有効活用と適切な廃棄に関わる問 商店等の環境保全に関する取組み等を資料や 題は世界的な課題であり、マータイさんはこ 聞き取りなどをもとに調べさせる。この中で れを解決するうえで3R推進の大切さを訴え 世の中では便利さや機能性などが優先される ている。日本語の「もったいない」は3Rを だけでなく、「MOTTAINAI」の取組みも積極 ひと言で言い表せる言葉であると述べている。 的に行われていることに気づかせたい。 この「もったいない」の精神は、日常生活 「あらわす」段階では、これまでの追究活 の中で忘れがちな考え方であり、人やものを 動で学んだことをもとに、ものを大切にする 大切にしようとする生き方につながる。さら ことや資源を有効利用する方法について交流 に、よりよい社会づくりのために一人一人が し意見交換によって考えを深めさせる。 主体的に考え行動することを促している。 「いかす」段階では、ゴミ減量や再利用に そこで、「MOTTAINAI」をキーワードとし ついて自分の今後の取り組みを発表させ決意 て、日常生活をはじめ、企業や商店など社会 を新たにさせる。そしてマータイさんの活動 での物の有効利用や無駄をなくす取り組みに と自分たちの今後の取組みが地域の環境を守 ついて追究し、自分のくらしを振り返らせる る役割を果たすことに意欲をもたせたい。ま ことは、子ども自身に自分の生き方を見つめ た物を大切にすることは、ひいては人を大切 直させることにつながる。 にすることに繋がることにも気づかせたい。3 金融教育の視点 物を大切にすることはお金の浪費を防ぐだけでなく、地球の資源を大切にすることであり、物 に込められた人の気持ちを大切にすることにもつながることに気づかせる。日常生活であたり前 になっている便利さや快適さの背景にある状況を調べる学習は、物やお金を大切にする気持ちや 相互に信頼・協力して生きることの大切さを実感させることができる。 4 目標 わたしたちの生活の現状や考え方について自分の考えを説明したり、友達の意見を聞いたりし ながら、物やお金に込められた思いや願いを明らかにし、このような意識と「MOTTAINAI」運 動を広めたワンガリ・マータイさんの思いや願いを重ね合わせながら、自分の生活の仕方を考え ることができるようにする。 5 単元の評価規準 関心・意欲・態度 問題解決力 コミュニケーション力 自己の生き方 ・ 生 活 の 中 の 無 駄 を ・課題を設定し、計画 ・身の回りのもったな ・ 調 べ た こ と を も と 無 く す こ と に つ い にそって資料収集や いことや無駄をなく に 、 考 え た こ と ・ て 意 欲 的 に 調 べ た 聞き取り等の調査活 す努力等についてイ 感 じ た こ と か ら 、 り 、 自 己 の 生 活 を 動を通して調べ、分 ンタビューしたり、 自 分 の 生 活 を 見 直 振 り 返 ろ う と し た かったことをまとめ グループの友達と解 し 、 自 分 の よ さ や りしている。 発表できる。 決策について話し合 不十分さがわかり、 い、意見をまとめる よ り よ く 生 活 し よ ことができる。 うとする。 6 単元の指導計画と評価計画(30時間) 学 習 計 画 教師の支援と評価 つ 1 海岸に漂着したごみやまだ使用できる ○環境が破壊されている現状を写真で提示 か 品物が捨てられている写真から、身近な し、なぜこのような現状になったかを考 む 無駄に気づき課題をつかむ。 えさせ課題意識を持たせる。 ⑧ 私たちが生活の中で大事にしていないことはどんなことだろう。 2 私たちの身近にある「むだ」について ○ワンガリ・マータイさんを知らせ、自分 調べる。 たちが取り組もうとしていることとマー タイさんの取り組みは深く関係している ことに気づかせ学習の意欲化を図る。 3 「むだ」について調べたことを出し合い ○家族や身近な人、資料、インターネット わかったことや気づいたことを整理しな 等、自分でできる使い方で実施させる。 がら、第2次課題をつかむ。 (本時) ○自分たちが考える「むだ」について自由 に出し合い、調べる観点を整理し、意欲 私たちのいろいろな「むだ」について 的に調べることができるようにする。 調べよう。 評価規準 わたしたちの身の回りの無駄について話 し合い、課題をつかもうとしている。 (関心・意欲・態度)
ふ 4 身 の 回 り の 生 活 の 中 で 、「 も っ た い な ○買ったまま使われていない物があること か い」と思うことや、むだをなくす努力を や同じ物があること等、身の回りの持ち め していることについて調べまとめる。 物から生活の無駄の見直しをさせる。 る ○便利な生活がごみの増加をもたらしてい ⑫ ることに気づかせるとともに、ゴミを処 分するにも多額の費用が必要なことを思 い出させる。 5 会社や工場などで聞き取りや資料収集 ○ゴミ処分場や再生紙工場などでゴミとし を 行 い 、「 も っ た い な い 」 と 思 う こ と や て出された物を再生させる工夫をしてい 無駄をなくす努力をしていることについ ることや、環境に配慮した取り組みをし て調べまとめる。 ていたことを想起させる。 6 今と昔の生活を比較し「もったいない」 ○昔は物が豊富になかったので人が知恵を と思うことや物を大切にしていることに 出し、工夫しながら有効利用していたこ ついて調べまとめる。 とに気づかせる。 ○生活が便利になったことの反面、見えな いところでむだが出てきたことに気づか せる。 ○ものをむだにしないためには、消費する 人の協力が大切であることに気づかせる。 評価規準 必要な資料を効果的に収集することがで きる。 (問題解決力) あ 7 自分自身の生活から、「もったいない」 ○自分の身の回りの「もったいない」を見 ら を探し、改善する方法を考える。 つけ、理由付けしてまとめさせる。 わ (1)自分の持ち物で、無駄なものはない ○調査活動で知った方法やアイデアが活用 す か見つける。 できないか考えさせる。 ⑥ (2)友達との交流で、無駄をなくすため ○友達との共通点を見つけ、今後の取り組 のよりよい改善策を検討する。 みの方向性をつかませるようにする。 評価規準 根拠をもとに改善策を話し合うことがで きる。 (コミュニケーション力) い 8 「MOTTAINAIエコ作戦」を発 ○これから自分が取り組もうとしている行 か 表し、今後の生活について考える。 動について、今までの学習と関連づけて す (1)今までの学習を振り返り、自分が見 説明できるようにする。 ⑥ 過ごしてきたことや知らず知らずむだ ○自分たちの取り組みがマータイさんの活 にしてきたことを発表しながら、これ 動とつながっていることに気づかせ、実 から実践する「エコ作戦」について、 践活動を意欲的に行うことができるよう 決意を作文に書く。 に励ます。 (2)各自作文を発表し、お互いの工夫点 評価規準 を確認し合う。 今まで学んだことをもとに今後の生活の 仕方に生かすことができる。 (自己の生き方)
7 本時の指導 (1)主眼 「もったいない」と思われることについて調べた結果を話し合う活動を通して、調査内容を 検討し、もったいない状況を生み出している理由や生活の仕方に着目して、今後の追求課題 を見つけることができる。 (2)準備 教師 ・マータイさんの写真 児童 ・「もったいない」について調べたことのまとめ (3)展開 (3/30時間) 学 習 活 動 支 援 と 評 価 1 前時の学習を振り返り、本時のめあてを ○自然環境の現状を振り返り、このような状 確認する。 況 に な っ た 理 由 を 出 し 合 い、「 も っ た い な い」について検討することを確認させる。 自分たちが考える「もったいない」について調べたことを話し合い、 これから学習することを考えよう。 2 調べてまとめたことを発表する。 ○なぜむだだと考えたのか、理由付けしなが ・聞き取りや資料などから、個人で調べた ら調べたことを発表するようにさせる。 ことをもとにむだについて発表する。 ○自分の調査結果と友達の発表を比較し、付 け足しをしながら発表していくようにする。 3 調べたことを整理し、課題を確認する。 ○身近な生活、企業や商店の努力、今と昔の ・自分たちの身近な生活 生活の比較の3つに分類しながら発表をま ・会社(工場)や店(スーパー・コンビニ とめ、方向付けを行う。 レストランなど)の様子 ○「むだ」とは、どういう状態をいうのか考 ・今と昔の生活を比べて えさせ、物の価値を損なっていること、必 要以上の物であることに気づかせる。 4 マータイさんの活動と見出した課題を比 ○マータイさんは、多くのむだをなくすこと 較し、学習の方向性をつかむ。 を「もったいない」という言葉で、世界に (もったいない) (MOTTAINAI) 広めようとしている。 物や人を大切に思う そ の 精 神 を 受 け 継 ○マータイさんが、むだをなくそうと呼びか 気持ちが込められた いだ世界の共通語 けている理由を明らかにし、調べ学習の内 昔から使われてきた 容と比べさせる。 日本の言葉 5 本時のまとめをする。 ○これから学習することがマータイさんの活 ・自分たちの学習がマータイさんの活動と 動とつながることに気づかせ、活動の方向 つながっていることから、次時の学習の を確認させる。 確認をする。 ○次時は、自分たちの身近な生活の中の「も ったいない」を調べることを確認させる。 評価規準 身の回りのもったいないについて、調べた ことを意欲的に発表し、課題をつかもうと している。 (関心・意欲・態度)