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Analysis of the vasodilator nerve function by nicotine in isolated dog skin artery.

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Academic year: 2021

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Analysis of the vasodilator nerve function by

nicotine in isolated dog skin artery.

その他の言語のタイ

トル

摘出イヌ皮膚動脈における血管拡張性神経機能のニ

コチンを用いた解析

テキシュツ イヌ ヒフ ドウミャク ニ オケル ケッ

カン カクチョウセイ シンケイ キノウ ノ ニコチ

ン ヲ モチイタ カイセキ

著者

内山 賢美

発行年

1997-03-24

URL

http://hdl.handle.net/10422/2417

(2)

氏名・(本籍)

学位の種類

学位記番号

学位授与の要件 学位授与年月日 学位論文題目 内 山 賢 美(岡山県) 博士(医学) 博士 第239号 学位規則第4条第1項該当 平成9年3月24日

AnalysIS Of the vasodilator nerve function by nicotineinisolated dog skin artery

(摘出イヌ皮膚動脈における血管拡張性神経機能のニコチンを用いた解析) 審査委員  主査 教授  木之下 正 彦 副査 教授  戸 田   昇 副査 教授  上 原 正 巳

論文内容の要 旨

【目 的】 皮膚に分布する血管の神経性調節は、これまで主として交感神経(アドレナリン作動性血管収縮 性)によると考えられてきた。近年、我々は同神経機能と生理的に桔抗作用を示す拡張性神経の存 在を脳動脈などで認めている。本研究では、摘出イヌ皮膚動脈標本を用いて、ニコチン適用により 生じる弛緩反応の機序を薬理学的および組織学的に検討し、皮膚動脈支配血管拡張性神経の機能的 特徴を明らかにしようと試みた。 【方 法】 雑種成犬を静脈麻酔下に脱血死させ、腹部の皮下組織より皮膚動脈を摘出し、そのラセン状条片 標本を作製した。薬物作用における血管内皮の関与を除外するために、内膜面を綿球で擦過した内 膜除去標本で実験を行った。標本を37℃、好気的条件下のRinger−Locke液中に懸垂し、薬物添加 による標本の等尺性張力変化を記録した。薬物による反応はあらかじめプロスタグランディン (PG)F2。で軽度収縮させた標本に薬物添加することにより求め、収縮の程度はKCl(30mM)によ る最大収縮を100%とし、弛緩の程度は最後に投与したパパベリン(10 ̄4M)による弛緩を100%と して算出した。 組織学的には、腹部の皮膚動脈支配神経線経に、神経組織では一酸化窒素(NO)合成酵素と同

● ∴二㌻∴∵二㌢工二二二三三∴二言∵∵・

有無を検討し、カブサイシン処置による影響を観察した。 【結 果】 ニコチンはプロスタグランディンF2。で前収縮させた標本を一過性の収縮の後に弛緩した。同収 縮はプラゾシン処置ないしα、β−メチレンATPとの併用処置により消失した。ニコチンによる弛 緩は、β受容体遮断薬であるチモロール、ムスカリン受容体遮断薬であるアトロビン、ヒスタミン H2受容体遮断薬であるシメチジン、シクロオキシゲナーゼ阻害薬であるインドメタシン処置で影 響されず、ヘキサメソニウム処置で消失した。NO合成酵素阻害薬であるNG−ニトローL−アルギニン (LNA)単独処置は同弛緩を有意に抑制したが完全に消失することはなかった。CGRP大量投与 により同ペプチドに対して耐性を生じた標本でも同弛緩は部分的に抑制され、残った弛緩はLNA、 NOスカベンジャーであるオキシヘモグロビン(0Ⅹy−Hb)、可溶性グアニル酸シクラーゼ阻害薬で あるメチレンブルー(MB)処置で消失した。L−NAによる抑制はL−アルギニンの追加投与により 回復した。一方、L−NA存在下に観察されるニコチンによる弛緩は、CGRPによる脱感作およびカ ブサイシン処置により消失し、CGRP受容体括抗薬であるCGRP−(8−37)処置により強く抑制され た。他方、血管作動性腸管ペプチド(VIP)による脱感作、VIP受容体括抗薬である[4Cl−D− Phe6,Leu17]VIP処置は同弛緩に影響しなかった。 一105−

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組織学的には、皮膚動脈血管壁にNADPHジアフォラーゼおよびCGRP陽性神経の分布が圃察さ れた。カブサイシン処置は神経のCGRP免疫反応を消失した。 【考 察】 ニコチンによる収縮はα1受容体遮断およびATP受容体遮断により消失することから、同収縮に はノルアドレナリンおよびATPが関与していると考えられる。ニコチンによる弛緩はβ受容体遮 断、ムスカリン受容体遮断、ヒスタミンH2受容体遮断およびシクロオキシゲナーゼ阻害では影響 を受けず、ヘキサメソニウム処置で消失することから、非アドレナリン性非コリン性神経を介した 反応で、ヒスタミンおよび弛緩性プロスタノイドは関与しないニコチン受容体刺激を介した反応と 考えられる。ニコチンによる弛緩はL−NAにより抑制されることから、この反応にはNOの関与が 示唆される。L−NA存在下に観察される弛緩はCGRPに対する脱感作、カブサイシン処置で消失し、 CGRP受容体括抗薬処置で強く抑制されたが、VIPに対する脱感作、VIP受容体括抗薬処置では影 響を受けなかった。このことから、NO合成酵素阻害下に観察された弛緩には、VIPではなく CGRPが関与すると考えられる。逆に、CGRPに耐性を生じた標本で観察される弛緩は、L−NA、 0Ⅹy−HbおよびMBで消失し、L−NAによる抑制はL−アルギニンの追加投与により回復した。以上 の成績からニコチンによる弛緩はNOあるいはNO関連物質およびCGRPの遊離によるものである と結論される。組織学的検討から、動脈壁にNADPHジアフォラーゼ陽性神経、カブサイシン処置 で消失するCGRP陽性神経の分布が観察され、NO作動性およびCGRP作動性神経の皮膚動脈支配 が確認された。 【結 論】 イヌ腹部皮膚動脈の緊張性は、血管壁に分布するアドレナリン作動性およびプリン作動性神経を 介して血管を収縮する機序と、NO作動性神経およびCGRP作動性神経を介して血管を拡張する機 序の両者のバランスによって調節されていることが、ニコチンを用いた研究の結果より結論される。

論文審査の結果の要旨

血管平滑筋の緊張性は主としてアドレナリン作動性神経により調節されるが、近年、一酸化窒素 (NO)やペプチドを介する血管拡張性神経の重要性が示唆されている。本論文では、ニコチン適用 により生じる皮膚動脈の神経性弛緩反応の機序を薬理学的に検討した。実験には摘出イヌ腹部皮膚 動脈の内膜除去標本を使用した。標本を栄養液中に懸垂し、神経刺激によってひきおこされる等尺 性張力変化を測定した。 ニコチンは皮膚動脈を一過性の収縮の後に弛緩した。この収縮はプラゾシン単独ないしα、β− メチレンATPとの併用処置で消失した。ニコチンによる弛緩反応は、チモロール、アトロピンお よびインドメタシン処置で影響されず、ヘキサメソニウム処置で消失した。この弛緩反応はNO合 成酵素阻害薬NG−ニトローしアルギニン(L−NA)処置で有意に抑制された。同処置後に残った弛 緩はカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)脱感作処置、CGRP受容体桔抗薬およびカブサイ シン処置で消失したが、血管作動性腸管ペプチド(VIP)脱感作処置やVIP受容体括抗薬では影響 されなかった。一方、ニコチンによる弛緩は、CGRP脱感作処置により有意に抑制され、残った弛 緩はL−NA、メチレンブル,およびオキシヘモグロビンにより消失した。L−NAによる抑制はL−ア ルギニン添加で回復した。組織学的に、皮膚動脈血管壁にNADPHジアフォラーゼおよびCGRP陽 性神経の分布が観察された。カブサイシン処置により神経の抗CGRP免疫反応は消失した。以上の 結果より、イヌ腹部皮膚動脈においてニコチンにより生じる弛緩反応は神経から遊離されるNOお よびCGRPを介すると結論される。 本研究は、イヌ皮膚動脈における血管拡張性神経調節の機序を明らかにした科学的貢献度の高い ものである。臨床的にも皮膚における糖尿病性壊痕、レイノー病などの成因を考える上に、重要な 情報を提供したといえる。よって、博士(医学)の学位を授与するに値すると結論された。 ° ー106−

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