特
殊
学
級
(
精
神
薄
弱
)卒
業
生
の
現
状
と
課
題
ー
京
都
市
3
小
学
校
卒
業
生
の予
備
的
調
査
を もと
にー
森
脇
功
一 、 はじ
め
に 筆 者 は 昭 和 二 十 三 年 、 京
都
市 小 学 校教
員 と し て 就 職 し、 昭 和 二 十 四 年 に は じ め て 小 学 校 特 殊 学級
(精
神 薄 弱 ) を 担 任 、 以来
昭 和 四 十 九年
ま で の 二 十 五年
間 、 特 殊 学級
を 担 当 し 、 そ の後
は 直接
の 担任
と し て で は な く 養護
学校
(精
神薄
弱
) 等 に 勤 務、 昭 和 六 十 三 年 に 定年
退職
し た 。 そ の 間 、N
小学
校 を 中 心 に 保護
者 ・卒
業 生 と 共 に語
る 会 ( 十 円 会 と 呼 ぶ ) 等 を 組織
し、年
に数
回 の 交 流 の会
を 行 っ た り、 京 都精
神薄
弱 者 育 成 会 の 結 成後
は 、 そ の会
と も 交 流 を 重 ね な が ら 、 担 当 し た 特 殊 学級
卒
業
生 の 動 向 を み て 来 た 。 又時
に 応 じ て自
宅
を 訪 問 す る ( 主 と し て 何 ら か の 生 活 問題
・ 心 理 的 問題
が 生 じ た と 思 わ れ る 時 で 、 問 題 の な い時
は訪
問 し て来
な い と 思 わ れ る )卒
業
生 や、 保護
者 ・ 兄弟
か ら 、 職 場 ・家
庭
・ 結 婚 ・ そ の他
の 問 題 に つ い て 、 断片
的 に 知 る 機 会 を 得 て 来 た 。 そ れ ら の卒
業 生 は 一 四 一名
に な る が、 そ の 全 体 的 な 現 状 を 把 握 す る に は 至 っ て い な い 。 中 に は す で に 死 亡 し た特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課. 題
西 山 学 報 人、 い ろ い ろ な 職 場 に 就 労、 又 転 職 、 福 祉
施
設 に 通 所 ・ 入 所 し て い る人
、 諸 種 の 事情
で在
宅 中 の 人、 結 婚 し て そ の 子 の養
育 に 励 む 人、離
婚 や妻
の 死 亡 に 遇 っ た 人、 恋 愛 中 の 人 な ど 様 々 な 人 間 模 様 を描
い て い る 。 そ う し た こ と か ら 、 ωこ の
複
雑
で 多様
な 現代
社 会 の 中 で 、筆
者 が 一 教員
と し て 教 育 的 願 い を も っ て 担 任 し て 来 た卒
業
生 が、今
、 ど の よ う に 生活
し 、 ど の様
な 問題
や 課 題 を も ち 、何
に 悩 み、何
を望
ん で 生 き て い る の で あ ろ う か 。筆
者 が 担当
し た 昭 和 二 十 四年
以後
、社
会 の変
遷
と と も に進
展
し て 来 た 社 会 福 祉施
策
わ け て も様
々 な障
害
児者
福 祉 に つ い て の 諸 施策
、 そ れ に と も な う諸
制
度 や サ ー ビ ス機
関
が 設 け ら れ て来
た が 、 そ れ ら が有
効
に 活 用 さ れ て い る の で あ ろ う か 。 そ こ か ら 、 出 来 れ ば 現 在 の 制度
や サ ー ビ ス の 問 題 を探
り、 改 善 さ れ る べ き は 何 か も探
り た い 。彼 等 が も つ
問
題
や 悩 み を き き 、 そ の 問 題 や 悩 み の 相談
に の っ た り 、 問 題 解 決 や 希 望 の達
成 の た め の援
助
が 出来
る の な ら ば 行 う の が 、 担 任 さ せ て も ら っ て き た 筆 者 の 願 い 。 ω現 に 特 殊 学 級 や 養 護 学 校 で
学
ぶ 児 童 ・ 生 徒 の 指 導 に専
念
す
る 現 場 の 指 導者
に 、 卒 業 生 の 実 態 や 、 も つ 問 題 、希
望 を集
約
し て 伝 え 、 現在
担任
す る 児 童 ・ 生徒
の 特 殊 教 育 の創
造 に、出
来
れ ば 役 立 て た い 。近
年
、高
齢
化
の 進 む 中 で、 生 涯 教 育 が叫
ぼ れ て い る が 、 知 的障
害
と い わ れ る 人 た ち の た め の 生 涯 学習
の あ り 方 や 内 容 は 、 ど う あ る べ ぎ か に つ い て も 探 り 出 し た い 。 等 が、筆
老 の退
職後
の 生 活 課 題 と な っ て 来 た 。 近 年、 障害
児 者福
祉 対策
に つ い て は 、 医療
・ 保 健 ・教
育 ・ 施 設 ・ 職業
・ 地 域 福 祉 ・経
済
保 障等
、 各 分 野 に つ い ての 探 究 が 、
関
係 団体
、研
究 者 、 関 係 機 関 等 か ら な さ れ 、次
第
に 障 害児
者福
祉 二 ー ズ に迫
ろ う と し て き て い る 。 一 方 、 プ ラ イ バ シ ー の 問題
等 が あ り 、 又 知 的 障 害者
の 定義
も 法 的 に 必ず
し も 明 確 で は な い 等 の た め に 、 知 的 障害
者 の 実 態 調 査 は 一 九 七 四年
( 昭 和 四 十 九年
) 以 後 は 行 わ れ て い な い 。 又 こ う し た 追 跡 調査
の 報 告 も 少 な い と こ ろ か ら 、筆
者 は 前 記 課題
か ら担
任
し た 児 童 の 現状
の 把 握 と 課 題 に つ い て探
究
し た い と 考 え た 。 し か し 、知
的障
害
者 の 特 性 か ら 、 そ の実
態
や 二i
ズ は 、 一 〜 二 回 の 調 査、 特 に ペ ー パ ー に よ る ア ン ケ ー ト で は本
人 の真
の意
思 を 把握
す る こ と は 困 難 で あ る 。 相 互 に 信頼
さ れ た 人 間 関 係 の 上 に 立 っ て 継 続 的 な 面接
を 積 み 重 ね る こ と が 必 要 で あ る 。従
っ て 長 期 に わ た る 継 続 調 査 が要
求 さ れ る 。 故 に本
調 査 に よ る 実 態 も 課 題 の 探究
も、中
間 的 報告
に な る こ と を 前 提 と し た い 。 二 、調
査
の 目的
前 述 し た よ う に ω 昭 和 二 十 四年
〜 昭 和 四 十 九 年 ま で の 間 に 、京
都
市内
3
小 学校
特
殊
学
級 ( 精神
薄
弱 ) に 在 学 し た 児 童 の、卒
業後
の 現 状 に つ い て の把
握 。 同卒
業
生 の 現 在 の動
向
と 二i
ズ に つ い て の 予備
的 調 査 。 現 在 の 制 度 ・ サ ー ビ ス機
関 の 有 効 な 活 用 に つ い て の 予 備 的調
査
。 ω今
後 の 援 助 活 動 の 切 っ掛
け を つ く る と と も に 、 継続
的 援 助 の 方向
を 探 る 。 本 人 及 び 保 護 者 の 現 在抱
い て い る 困 難 や 問 題 に つ い て の 予備
的
調
査
。 特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題西 山 学 報 三 、
方
法
1
、 第 一 回 の予
備 調 査 調 査 の 対象
者 を 確 定 す る た め の 、 調 査 協 力 の 可 否 、現
住
所 、 連絡
先 、 保 護 者 の有
無
の 確 認 、福
祉 機 関 の 利用
の 有 無 等 を 知 る た め の第
一 回 の ア ン ケ ー ト に よ る 予備
調査
( 資料
1
〜2
) を 行 っ た 。 死 亡 の 前 も っ て 判 明 し て い る 一 〇名
に つ い て は 調査
の対
象 か ら除
外
し た 。 前 も っ て判
明 し て い る 既 婚老
に は 別 に ( 資 料2
) に よ る ア ン ケ ー ト を 同 時 に行
っ た 。2
、第
二 回 予 備 調 査第
一 回 の 調査
に よ り 確 定 し た 調 査対
象 者 に ア ン ケ ー ト に よ る 第 二 回 予備
調査
を行
い ( 資 料3
〜9
) 回 答 の内
容
に よ っ て 電 話、 訪 問 可 能 の 者 に つ い て 電 話 及 び 一 部訪
問 に よ り 調 査 を補
っ た 。 四 、結
果
1
、第
一 回 の ア ン ケ ー ト の 調 査 結 果 は ( 表1
〜 表7
) の と お り で あ る 。ω
表
1
の よ う に 九 九 名 の 調査
協
力
を 得 た 。 二 八名
は 転 居等
に よ り 住 所 不 明 で 調 査 用 紙 は 返 送 さ れ て 来 た 。 四 名 は 回 答 が 得 ら れ な か っ た の で 今 回 の 調 査 か ら 除 外 し、今
後
の 家 庭 訪 問 に よ っ て 協 力 を得
た い と 考 え て い る 。( 回 収 率 七 五 ・ 六 % )
表
2
は 死 亡者
を 除 く第
一 回 調 査 対象
老 の年
齢 別分
布
( ) 内 は 住所
不名
者
、〈 〉 は 無 回
答
者卒 業 生 数及ア ンケー トに よる予備 調 査結果
俵
1
)
協 力可 回 答な し 死 亡 住 所不明 返 送 計99
4 1028
141
% 70 .2 2 ,8% 7 .1% 19 .9
%100
% ア ンケー ト調 査 者の現在
年 令 (死 亡者を除 く) 【 、 【 ( e= ( )は 不 明 〈 〉回ig
’ td(
表2
)
年 令 性別53525150
計 ( )は 不 明 〈 〉回答なし 男5
〔2) 4 {2)4
3
16
(4) 女0
2
2
7{2)11
年 令 性別49484746454443424140
計 男 4 (1)0
2
(D3
5
謬
4
4 (1}2
7
ω2
33
紹
女1
(1)2
2
〈1>1
ω7
6
4
(2}5
(1)2
〈1>0
<30
2> (9) 年令 性 別393837363534
33
323130
計 男2
1(1} 2 0 32
ω2
2
3
3
ω 20{3) 女2
1
3
2
0
0
5
0
0
3
口116 ω 年 令 性 別2928
計 年令 性別 総 計 男1
12
男71
留
女2
2
3
女6
・溜
計131
繍
特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 者婚
既(
表
3
)
供の数 性 別0
1
2
3
計 男 1 21
2
6
女 (1)4
(1)2
1
8
(2
) 計2
(1) 6(1)3
3
14
(2)西 山 学 報 表
3
は 既 婚 者 数 .夫
婦 と も に 特 殊 学級
卒 業 生 は 三 組 ・す
で に 子供
が 結婚
し 孫 の あ る 者 二 名 ・妻
の 死 亡 者 は 一名
. 子 供 の 大 学卒
生 三 名 、 高 校卒
生二
名 、 い つ れ も 社 会 人 であ
る 現 在高
校
在
学 一 名 、 中 学 生 三 名 、 小 学 生 一名
、 知 的 障害
(軽
度 ) の あ る 者 三 名ω
父 母 の 年 齢 と 死 亡 の 有 無 (表
4
) 父 母 の 死 亡者
は 、 一名
の 独 居 者 及 び 既 婚者
以外
は 、 兄 弟 姉 妹 が 保 護 者 又 は後
見 人 と な っ て い る 。高
齢
( 七 〇歳
以 上 ) の 母 と 二人
で 生活
す
る 者 は 八名
療 育 手帳
の有
無 と 障 害者
基礎
年 金受
給
の 有無
( 表5
・6
)療
育手
帳
の 申 請 を し て い な い 者 一 八名
、 そ の 殆 ど は 昭 和 二 十 六年
以 前 に 生 ま れ た者
で 、療
育 手帳
制
度
の な か っ た 時 代 に 学 校 生 活 を 送 っ て い る 。福
祉
機関
を 利 用 し て い な い も の が ほ と ん ど で あ っ た 。 従 っ て 障害
者 基 礎年
金 の 受 給 申請
も し て お ら ず 受 給 し て い な い 。 表7
は 、 調査
に 協 力 可 で あ る が 、 電 話 ・ 訪 問 に よ る今
後
の 調 査 の 意 向 に つ い て き い た 回 答 結果
で あ る 。 回 答 の な か っ た 者 に つ い て は 、 こ の方
法
に よ る 調 査 は 不 可 と 理解
し、第
二 回 調 査 は 質 問 紙 に よ る ア ン ケ ー ト 調査
の み の 対 象 と し た 。(
表4
)
父 ・ 母 の
年
令 特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 令 性別89888786858483828180
計 父1
11
1
2
6
母1
1
3
2
26
15
年令 性別79787776757473727170
計 父1
5
23
1
1
1
7
21
母2
4
2
7
1
13
47
31 年 令 性宕169686766656463626160
計 父1
7
1
2
2
1
1
3
2
121
母 ユ6
2
1
3
2
4
2
21
年令 性冒159585756555453525150
計 父1
2
1
4
母2
2
2
1 11
1
1
11
父 ・母の死 亡 両親13
父のみ35
母の み 7 (表6
)障害 者基 礎 年 金受 給者 受 給 受け ていない 回 答 な し 77
16
6
(
表5
)
療 育 手 帳所 持 者 A
B
な し 不明36
43
14
6
身障 手 帳 所 持 者8
名 (表7
)竃
話 ・訪 問の 可 否 電 話 訪 問 可 不可 回答な し 鬯 可 不可 回 答な し95
1
3
78
714
西 山 学 報
2
、 第 二 回 ア ン ケ ー ト 調 査 第 一 回 の 調 査 の 結 果 、 協 力 可能
の 九 九 名 に つ い て第
二 回 の 予備
調 査 を ( 資 料3
〜9
) に よ っ て 行 っ た 。 そ の 回答
の 内 容 の 不 十 分 な も の 、 更 に く わ し く 調 査 の 必 要 と考
え ら れ た も の に つ い て 、 電 話 ・訪
問 等 に よ っ て補
足 的 調査
を行
っ た 。 そ の 結 果 は表
8
〜29
で あ る 。 ω調
査 対 象 者 の 現 在 の 状 態 を 分類
す
る と 表8
と な る 。 ・ 在 宅 の 中 の 「 自営
手 伝 」 は家
族
の 自 営 業 に 従事
す る も の 。「 家
事
」 は 結婚
後
就
労
せ ず 専 業 主 婦 、 及 び退
職
後
家
事 を 主 と し て行
う も の ・ そ の 他 は 、 一般
就
労 を希
望 せ ず 、 又 は 就 労 さ せ た く と も 出 来 な い も の で あ る 。現
在 の 状態
に 至 る過
去 の 経 過 を転
職
の 経 験 で み た の が 表9
であ
る 。 ・ 転 職 の 経 験老
は 各 分 野 に わ た っ て い る 。 ・ 一 般 就 労 を 除 い て 各 分 野 の転
職経
験0
の も の は 、 そ の す べ て が 学 校卒
業 と同
時
に 現 在 の 状 態 を 継 続 し て来
て い る 。 た だ し福
祉就
労 者 の中
に は 作 業 所 か ら 授 産 施設
へ 、授
産 施 設 か ら他
の授
産
施 設 へ措
置 が え で移
っ た も の が あ る 。 一 般 就 労者
一 般 就 労 者 の 勤 続
年
数 (表
10
) 一 〇 年 以 上 の 勤 続 者 は 二 一名
( 六 一 ・ 八 % ) あ り 、数
字 で み る限
り 一 般 就 労 者 の 半数
以 上 が 定着
し て い る と現在の状 態 (表
8
) 状 態 一 般 就 労 自 営 施 設 入 所 福祉的就労 在 宅 授産
施 設 作 業 所 自営手伝像事 その 他 数34
1
20
12
5
9
18
%34
.31
.220
.1
12
.1
5
.1
9
.1
18
.2
転 職 経 験 者数(
表9
) 転職回 数0
1
2
3
4
5
67
以 上 不 明 一 般 就 労12
7
3
4
3
3
1
1
自 営1
施 設 入 所15
2
2
1
福 祉 的 就 労 授 産施 設10
1
1
作
業 所2
2
1
在宅 自 営 手 伝 家 事 パ ー ト
2
5
2
そ の 他11
3
1
1
1
1
計52
20
9
7
5
0
4
1
1
%52
.520
.29
.17
.15
,10
4
」1
.01
.0
曇 特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 一般 就 労者勤続 年数(
表10
) 勤続年5年
以下5年
以上10
年15
年
20
年25
年30
年以上 不 明 計数
7
3
7
3
1
6
4
3
34
%20
.6
8
.820
.6
8
.8
2
.917
.711
.8
8
.8100
(表
11
)
一般 就 労 者の
収
入 (自営 を含む)
( 単 位 万 円) 月 又入 性別1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
計 男1
1
1
1
2
2
8
女1
4
3
8
月 収 入 性別11121314151617
ユ81920
計 男1
2
2
5
1
1
12
女1
1
1
3
月 収 入 性別20
以上30
以上 計 男3
1
4
女0
西 山 学 報(
表12
)勤 続年
数
と収入 との関係 (単位 万円 ) 収入 年数123456789111111151111922122322526272829
艘
o
30
年11
1
1
25
年以上1
12
1
120
年以 上1
15
年以 上11
1
10
年以 上1
111111
5
年以 上1
1
1
5
年未 満1111
11
1 不 明1
11
(自 営 を除 く)特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 (表
13
)一 般 就労の 紹介 者 紹
介
者 数 出 身 学 校
5
職 業 安 定 所4
心 身F
害 者 職 業セ ン ター4
知り
あ
い
5
その
他
8
1
不明 ・不 回 答8
(表14
)転職 の理 由 給 料 給 料が や す い
15
前よ り給料がよい217
仕事 が きつ い14
学 働 条 件 長時 間労 働829
休 日が少ない7
職場が遠 い4
通 勤 朝 が早 い519
帰 りが遅く な る10
よ く しか られ る11
い じわる さ れ る12
人 間 関 係 ばか に され る1045
仲間は ずれ4
仲間 と折 り合い がわ るい8
人 の い やが る仕 事 をさ さ れ る7
仕事と健康
との 関 係4
その 他 よ く負
傷
し危 険113
病 気の た め2
み え る 。一 般 就 労 者 の 収 入 ( 表
11
) 及 び 収 入 と 勤 続 年 数 と の 関 係 (表
12
) . 三 四 名 中 一 〇 万 円 以 下 が 一 六 名 ( 四 七 ・ ○ % ) 一 一 万 〜 一 八 万 円 → 五 名 ( 四 四 ・ 一 % ) 二 〇 万 円 を 超 え る 者 は 三 名 ( 八 . 八 % ) に すぎ
な い 。 職 場 定着
・ 勤 続 年数
と 比 例 せ ず 、 収 入 の 低 い の が わ か る 。 . 三 〇 万 円 以 上 は 自営
業 ( 伝統
産 業 に 属 す る職
人 的 製 造業
) . 勤 続 五 年 未満
で 二 〇 万 円 以 上 の 者 は縁
故 就 労 ( 親 族 の 経 営 す る 会 社 ) で あ る 。西 山 学 報
そ こ で 、 こ う し た 就 労 の
紹
介 者 を み た の が表
13
で あ る 。 ・ 公 的機
関 を と お し て の 就 職 者 は 学 校 を含
め て 二 二名
( 三 八 ・ 二 % ) ・ 知 り あ い 、 そ の 他 縁 故 関 係 を と お し て の 就 職 者 一 三 名 ( 三 八 ・ 二 % ) ・ 学 校 に よ る就
職 の 斡 旋 も 、 障害
者雇
用 に つ い て の制
度 が 整備
さ れ て い な い 昭 和 三 十 五 年 以前
に よ る も の であ
る 。 ・従
っ て 一〇
年 な い し 一 五 年 以 下 の 者 、 比 較的
勤
続
年
数 の 少 な い者
が 公 的 機 関 を と お し て就
職
し て お り 、 収 入 も 高 い 。 勤続
年
数 の 長 い 者 ほ ど 公 的機
関 を と お さ ず 、 知 り 合 い縁
故
等
に よ る就
職 者 で あ り 、収
入 の 低 い 者 が 多 い転
職
経 験 者 の 転 職 理 由 ( 表14
) ・ ア ン ケ ー ト に ょ る 回 答 が 少 な か っ た の で補
足 調 査 を 行 っ た 。 内 容 と し て 回答
し に く い様
子 が う か が わ れ 、今
後
面
接
調 査 の 積 み 重 ね が 必 要 であ
る 。 ・ 一人
2
〜3
項 目 回答
し て い る 。 ・給
料 の 理 由 が 以外
と 少 な く 、最
も 多 い の が 職 場 で の 人 間 関 係 の 不 調 に よ る も の で あ っ た 。 本 人 に も 問 題 は な い と は い え な い が 、 同 じ 職 場 に働
く 人達
の 知 的障
害
老 に 対 す る 理解
の 程 が う か が え る 。 ・特
に 労 働 時 間 (帰
り が 遅 く な る ) 労 働内
容 (他
の人
が イ ヤ が る 仕 事 を さ せ ら れ る ) に 注 目 し た い 。現 在 の 職 場 の 問 題 ( 表
15
) 転 職 の 理 由 に反
し て、現
在 の 就 職 先 で は 圧 倒 的 に 職 場 の 条 件 は よ い 。今
後
本 人 の 面 接 と 職 場 訪 問等
を と お し て 、 更 に く わ し い 調 査 を し た い 。(
表15
)
現在の職
場
の問題 特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 社 長 (店 長)
は よ く して く れ る25
よ く して くれ ない9
社 員 (店 員)は よくして くれる27
よ くして くれ ない7
い や な こ と は ない21
い や なこ とがある13
(表17
) 従 事 する仕 事の内 容 ・塗装 (各種ふ き付け 、 シン ナ ー に よ る洗い 、 その 他)
・“ お しぼ り” (箱詰め、 洗 滌検品 、 整理)
・包装 (
反物
・その他)
・荷 造 り ・紙 箱製造 ・運 搬 ・化 粧 箱 (飾 箱)製
造 ・運搬 作業 (
諸業
種に よ り異 なる が 運 搬専門)
・中 央 卸売 市場 青 果 物の集 荷 ・運搬 ・食 品 (お に ぎり製
造)
・菓子製 造 ・箱 詰 ・運搬 ・パ ン 製 造 ・食 堂の 調 理 手伝い と出前 ・清 掃、 ご み収 集 作 業 ・ホ テル 清 掃 ・シー ツ取 替 え ・道路 の ライン引 き作 業 ・陶芸 の生地っ くり ・糸 く り ・マ ネキ ン 人形の修理 ・ス ーパ ーの 食 品販売 ・シール 貼 り ・雑 用 (食堂 ・その 他)
・手描友染 ・自 営 者は金網加 工 ・製 造 ・販売業 (表
16
)最 近の経済 不 況の影響 あ り な し 不 明 計
8
24
2
34
%23
。5
70
.〔艶
5
.…艶
%100
O 影 響の 内 容 ・休 日が増 え た (4
) ・残 業がな くなっ た (3
) ・ボーナス がへ っ た (3
> ・給 料があが ら ない (3
) ・給 料が遅 れ る ・ “や め た ら” とい われた・ “ 店を閉 める かも” といわ れ た ・ 仕事が減 っ た ・文 通 費 がなくなっ た
西 山 学 報
最 近 の 経 済 不 況 の 影 響 (
表
16
) 予 想 し て い た よ り そ の 影 響 は 少 な く 、 影 響 な し ( 七〇
・ 六 % ) が 多 か っ た 。 し か し “ 影 響 あ り ” の内
容 は 「 休 日 の増
」「 残 業 の
減
」等
収 入 の 減 に つ な が る も の が あ る 。 又 小 ・ 零 細 企 業 の存
続
が 危 ぶ ま れ る傾
向 が う か が え る 。 従 事す
る仕
事
の 内 容 (表
17
)専
門 性 ・ 経 験 ・技
術 等 が 必要
と さ れ る の は 塗装
・ 手描
友 染 ・ 金 網 加 工 ・ マ ネ キ ン 人 形 の 修 理 ・ 化 粧 箱製
造 ・青
果 物 の 集荷
等 で 、 他 は 単純
作
業
・ 本業
の 補 助 ・雑
用 が 多 い 。ω
福 祉 的 就 労福
祉的
就 労 者 の う ち 、 転 職 経験
老 の 転 職 理 由 は 一 般 就 労で 表 示 し た 中 に
含
ま れ て い る 。保
護
者
及 び 本 人 の 今後
の 考 え は 、全
員
が 「 現 在 の ま ま い た い 」 で あ り 、 そ の 理 由 は イ 、 本 人 が 楽 し く 通 っ て い る 。 ロ 、 障 害 の あ る 者 同 志 で 気 を つ か わ な く て よ い が 全員
の 理 由 で あ る 。休
日 な ど余
暇 の 過 し 方 (表
18
〜 )施
設 入 所 者 以外
に つ い て 各分
野 毎 に表
示 し た 。 「 帰 宅 し て か ら の 過 し方
」 に つ い て は 在 宅 者 に は 回答
を 求 め て い な い 。「 休 日 な ど の 過 し 方 」 は 在 宅
者
に も 回 答 を 求 め た 。 施 設 入 所 者 に は 回答
を求
め て い な い 。帰
宅 し て か ら の 過 し 方 (表
18
) 一 般就
労 者 も 福 祉 就 労 者 も 、TV
・ ビ デ オ を見
て が 多 く 、 健 常 と い わ れ る 就 労 者 と過
し 方 は 大 き な違
い は 見 ら(
表18
)1
.帰 宅 して か らの 過 し方 (1
) 一般就 労 者 余暇の過 し方
福 祉 的就労 者
TV
・ ビデ オ ユ5
家事 ・家の 手つ だい3
・そ うじ ・せ ん だ く ・買 い もの1
1
・食事の 用意 何 もして い ない9
その他1
・ジ ョ ギ ン グ1
TV
・ビ デ オ26
家の手つ だい12
・そ うじ6
・せ ん だ く6
・買 い もの3
・食 事の 用意1
何も して い ない8
その 他6
・ラ ジ カセ1
・本
を読む2
・パ チ ン コ3
特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 れ な い 。休 日 な ど の 過 し 方 ( 表
19
〜21
) ω 一 般 就 労 者 ( 表19
) a 「家
の 手 伝 い 」 と 「TV
・ ビ デ オ を 見 て 」 が殆
ど で 、 次 い で 「町
へ ぶ ら ぶ ら 」 「 買 い も の 」 が 多 い 。b
“ 家 族 と ” と ク 一 人 で ” の 行 動 が 圧 倒 的 に多
く 、 家 族 と の 生 活 の 密着
度
が 高 い こ と が わ か る 。 c友
人 や 職 場 仲 間 と の 行 動 が 極端
に 少 な く 、休
日 も孤
立 し た 生 活 を過
し て い る こ と が う か が え る 。d
仲
間 と の ふ れ合
い が 期 待 出来
る青
年
学級
( 後 述 ・考
察 余 暇 の 利用
) の 参 加 者 が 、 わ ず か に 四名
で あ っ た 。 e 家 族 や 会 社 ( 店 ) で 計 画 さ れ る 親 睦 旅行
は積
極 的 に 参 加 さ れ て い る 。( 六 四 % )
会
社 (店
) で の親
睦 会 参 加 ( 七 〇 ・ 六 % ) @福
祉
的 就 労 者 (表
20
)(表
19
)
2
.休日 な どの 過 し方 (1
) 一般就 労 者 家事
・家の てつ だい28
・そ うじ ・せ んた く ・買 い もの ’ ・食事
の 用意
14
11
13
5
青年 学級へ の 参加4
なに も して い ない6
ひ と り 』 で 家の人 と 友だ ち とTV
・ビデ オ32
12
13
買い もの25
14
10
2
町へ ぶ らぶ ら28
20
5
3
映 画3
3
パ チ ン コ2
2
カラ オ ケ1
1
魚
つ り1
1
ハ イキ ン グ1
1
バ ー な どへ 呑 みに5
3
2
その 他4
1
1
・ボー リン グ ・ス ポ ー ッ セ ン ター ・競 馬 ・さ ん ぽ1
1
1
1
1
1
西 山 学 報 ・家族 や会 社 (店 )など と旅行 行っ た 行 っ た こ とない 家 族20
13
会
社 ・店24
7
・新年
会 ・忘年
会
などの 参加 ・参加 して い る24
・ 不参加7
(表
20
)福 祉 的 就 労者 特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 家事 ・家の てつ だい
17
・そ うじ ・せ ん たく ・買い もの ・食 事の 用意8
5
4
2
青年 学級へ の 参加 なに も して い ない10
ひ と り で 家の 人 と 友 だ ちとTV
・ビデ オ16
5
11
買い もの11
1
8
2
町へ ぶ らぶ ら13
2
11
映画1
パ チ ン コ1
1
カラ オ ケ 魚つ り ハ イキ ン グ バ ーな どへ 呑み に その他 ・犬の 散歩 ・CD
をき く ・さんぽ1
1
1
1
2
2
・家族や施設 な ど と の旅 行 行 っ た 行 っ た こ とない 家 族13
4
施設など13
4
・新年
会 ・忘年会
などの 参加 ・参加 し て い る11
・ 不参 加3
西 山 学 報 a 一 般
就
労
者
と 同 じ傾
向
を 示 し て い る が 「 買 い も の 」「 町 へ 」 以 外 の
外
出 が 少 な い 。b
「何
も し て い な い 」 が 半 数 を 上 ま わ っ て い る ( 五 八 ・ 八 % ) c 家 族 と共
に 過 ご す 生 活 が 殆 ど と 言 え る 。青
年 学級
へ の 参 加 も0
であ
る 。d
家族
や授
産
所 ・作
業 所 で 計 画 さ れ る 小 旅行
に は 積 極 的 に 参 加 さ れ て い る 。 ( 七 六 ・ 五 % ) 在 宅 者 ( 表21
) a 「 家 事 の 手 伝 い 」 は在
宅 者 の 全 員 が行
っ て い る 。 し か し、 「家
事 」 は 既 婚 者 と 就労
を 待機
し て い る 二 名 及 び 就 労 し た く な い ( 就 労 能 力 は あ る の だ が ) 一名
で 、他
の 人 た ち は ご く 簡 単 な 手 伝 い ( 茶 わ ん を 並 ぺ る、 洗 う 。 洗灌
も の を た た む、 等 ) で あ る 。b
「何
も し て い な い 」 が 四 一 % 、=
名
あ る が 、 前 記 の 手 伝 い等
の 外 は 「何
も し て い な い 」 状態
。 自 分 の 好き
な事
を 思 い の ま ま、 又 は 一 人 で何
を す る で も な く 過 ご す と い っ た 状 態 で あ る 。 c 「TV
・ ビ デ オ 」 が 少 な い の も 前 記 の 状 態 で “ 興 味 を 示 さ な い ” が 理 由 で あ る 。d
「 ひ と り で 」「 友 だ ち と 」
外
出す
る 者 は 既 婚 者 と 就 労 待機
者 で他
は 家 族 、 主 と し て 母 親 と行
動
を 共 に し て い る 。 家 族 と の 密着
度 が 高 い 。 e 「家
族 と の 旅 行 」 は 他 の 分 野 と は 異 な っ て 、「
行
っ た こ と が な い 」 が 逆 に 多 い 。 ( 四 四 ・ 四 % ) 回 答 な し を加
え る と ( 七 〇 ・ 四 % )ウ そ の 他 ” は
障
害
者 団 体 等 が 催 す キ ャ ン プ な ど へ の 参 加 で あ る 。の
余 暇 の
過
ご し 方 に 関連
す る 要 望 ( 表22
) こ の質
問 に 対 す る ア ン ケ ー ト の 回 答 は最
も少
な く 無 回答
四 四 名 ( 四 四 ・ 四 % ) で あ り 、 回 答 者 も ー 〜2
項 目(
表21
)(
3
) 在 宅者 特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題 家事 ・家のて つ だい27
・そ う じ ・せ んだ く ・買 い もの ・食 事の 用意8
8
17
9
青 年学 級へ の 参加 なに も し て い ない11
ひ と りで 家 の 人 と 友だ ち とTV
・ビ デ オ9
9
買い もの8
8
1
町へ ぶ らぶ ら8
5
6
映 画2
1
1
パ チ ン コ1
1
カ ラ オ ケ4
4
魚っ り1
1
ハ イ キ ン グ バ ーなどへ 呑 み に3
1
2
その 他 ・犬 の散歩 ・さん ぽ1
1
1
1
・ 家族 な ど との 旅行 行っ た 行っ たこ とない 回 答 なし 家 族8
12
7
その他4
余暇の過 し方 に関 連 する要望 俵
22
) 西 山 学 報 友だ ちが ほ しい28
友だ ちは ほ し くない1
思っ て い る こ とを話 しあい たい201
人 で い た い1
友 人 と の 交 流 一 し ょ に す ご し たい (遊び買 もの )22
無回 答44
同級生 や 先 生 の顔が み たい4
い ろい ろ なこ とを教えて ほ しい ユ4
無回答44
い ろい ろなこ と きく人 ・場所が ほ しい25
もっ と勉 強し た い8
い ろ い ろ な こ と が 知 り た い ・お金の 勘 定 ・時
間 や時
刻 ・話 し方 ・その 他 に つ い て 回答
し た に過
ぎ な い 。 従 っ て 電 話等
に ょ っ て補
足 調 査 の結
果
を ま と め た も の で あ る 。 a無
回答
者 が 多 く あ っ た こ と と 、 一 名 で は あ っ た け れ ど もま
人 で い た い ウ 〃 友 だ ち は ほ し く な い ” と い っ た 閉鎖
的 な感
情
を も つ 者 が い る こ と に 注 意 す る 必 要 が あ る 。b
電 話 及 び 一 部 面 接 に よ っ て 聴 き 出 し た結
果
、 “友
人 と の 交流
ク の 希 望 が 出 て 事 た こ と か ら 、 今 後更
に 面 接 を 重 ね る 中 で真
意 を 知 る 必要
が あ る 。 現在
か か え て い る 困 難 や 心配
(表
23
) 自 由 に 回 答 さ れ て来
た 種 々 な 問 題 を、 相 互 に 関 連 す る も の も あ る が そ の ま ま 。1
、 親 と 本 人 の 高 齢 化 。2
、 職 業 ・仕
事
に関
係 す る も の 。3
、 家 族 と 本 人 と の 関 係 。4
、結
婚
問
題 。5
、 相 談 。6
、 そ の他
に 分 け て ま と め て表
示 し た 。最 も 多 か っ た の が 親 ・
本
人 の 高 齢 化 に よ る 本 人 の 今後
の 処 遇 。 次 い で職
業 ・仕
事 に 関 す る 問 題 で あ っ た 。回 答 が 本 人 の も の か、
保
護 者 の も の か が 判 然 と し な い も の が あ っ た の で 、 本人
と 保 護者
を 分 け な い で あ げ た 。特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題
1
.俵
23
)
現在か かえて い る困難や心 配 親 及 び本人の 高齢化 ◎親の 高齢 化 ・親の 死亡後の本人の 処 遇 ・入所施 設に入 れ たい ・兄 弟 姉妹の本人へ の理
解
は嬉しいが
入所施 設に入 れ るべ き か迷っ てい る 。 ・その 時 本人の 心情 を思 うと 心 配 ・身体的 ・精神的 老化や病 弱の た め ,本
人 と共に入 所で き る施 設がほ しい 。◎本人の 高齢化
・ 本人の高 齢化 に よる身 体の 不 調 (腰痛 ・手 足の 不 自
由
の 増 加 ・意 欲の 減退 など
)
の た めに, 就 労が続 くか心 配・本人の 老
後
の 処遇2
.職業 ・仕事 ・不 況 で就職先の 存 続が危ぶ まれ心 配 ・不 況 の 話 を就 職 先か らよ く聞か され本人 も親 も不安・ 退 職 し て ほ しそ うな そぶ りが見 られて不 安
・長
年
よ くし て も らっ た就 職 先の3
ヶ月後の 閉 店 を告 げられ困惑 (
24
年勤続)
・不 況 で 退職 を余儀 な くされた
時
,本
人の年
齢から考え て転職が困 難 では ない か。・職 場の人 間関係がよ くない , ど うし た もの か
・休日 が少 な く
代
休の ない時
も あ る・仕
事
の内
容が健 康に影響 しない か 心配・他の人 がイ ヤがる, しん どい仕 事 を, 本人 が拒 否 しない の で, い つ もま わされ て い る。
・本人の 体力 と労 働の関係で転 職 させ た もの か迷 っ てい る。 ・や む を得 ない とも思 うが給料があが らない 。
・給 料の こ と を言 うと, 退 職させ られそ うで 言 い出せ ない 。
・本人 が就 職 先で品物 を粗末に扱 うの で気 がね をし て給 料をさげて もらっ た。 ・就 労 させ たい が, 適 当 なとこ ろが ない 。
3
.家 族の 関係・兄
弟姉妹
の結 婚が 心配・本人の 介助 と高齢化 した 親の世 話で困っ てい るが, 夫 が優 しい 人で言い
出せ ない
(
兄嫁)
・兄弟姉 妹の本人へ の理解がほ しい (兄 弟 夫婦 との 関係
)
・兄 弟 夫婦ほ よ く理解 して くれてい る が ,
今後
も同
居 さ せ た もの か, 別 居(
グル ープホーム なども考 えて)
させ たもの か悩んで い る。4
.結婚・ 本人の 結 婚相 手 に適 当 な 人が あっ たが, 兄 弟
(
夫婦)が賛成 して くれ ない 。(障害 者の 結 婚に理 解 を もっ て くれない
)
・結婚 させ てや りた い が, 給 料が安い の で,
本
人 に は可愛 想だが あ き らめ て い る。5
.相
談 西 山 学・
本
人 に は, 相談 し た り, きき た い こ と が ある と思 わ れ る が , 本人 は 自分 報か ら言 え ない 。
・気楽に何で も相談 に の っ て くれ た り , 話 をきい て くれ る と ころが ほ しい。
・イヤ なこ とがある が話 しに くい 。
・相 談 し た い こ と が あっ て もどこ に相 談 した らい い の かわか らない。
・精神薄弱者更 生相 談所や福 祉 事務 所 など知 っ てい るが , “ こ んな話の 相 談
に の っ て くれ るだ ろ うか ” と思 うと, い けな くなる。
6
. その 他◎本人の性 行 に関係 する こ と
・就職先で本人 がわ が ま ま を言 い い つ も心 配
・本人 は仕事に行 くこ と が楽 しみ なの は よ い の だ が, 朝
6
時か ら起 き, 早くから出勤 しす ぎる。 疲れない か心 配
・身体の 調 子 がわる くて も出 勤す るの で困っ てい る ・恋 人 が ほ しい
・ 時々
1
人でス ナ ッ クやピンサロ に行 き夜遅 くまで帰 宅 しない こ とがある。・性 的欲
求
のハ ケ ロ は ど うした もの か ◎その 他・子どもの 養 育に困っ てい る (既 婚者)
・
PTA
の役の 順 番 がま わっ て来て困っ て い る。・ど うし た ら もっ と友 達 を増や せ るか
・主人が失職 (身体障害 者,
20年
余り勤 務, 不況で 失 職) し, 職 が ない の で困っ て い る。・青年 学級 は若い 人 ばか りなの で やめ た。 もっ と同じ ぐ らい の 仲 間 と一 し
ょ の 青 年学 級 がほ しい 。
・共同作 業所の 条件 をもっ と よ くし て ほ しい 。
・本人 は よ く病気 をす る が社 会 保険が ない
(
臨時雇用)医 療費の補助 がほ しい 。・調 査 して
(
本調 査)
も らっ て よい が, 就職 先 に は直接連絡しない で ほ し いo「 心 配 、
困
っ て い る こ と 」 四 ・ 三 % で あ っ た 。 五 、考
ク な し ウ と 回答
し た者
一 八 名 ( 一 八 ・ 二 % )ク 回
答
な し ウ 六 名 ( 六 ・ 一 % ) 計 二察
は じ め に
述
べ た 様 に、 今 回 の 調 査 は あ く ま で 予備
的
調
査 で あ り 、今
後 も 訪 問 ・ 面接
を 重 ね、継
続
的 な 現 状 調 査 が 必 要 で あ る が 、今
回 の 調 査 結 果 か ら 。1
、現
在 の 生活
状
況 。2
、 現 在 の 生 活 状 況 と発
達
と の 関 係 。3
、 親 及 び 本 人 の 高 齢 化 。4
、 就 労 。5
、 所 得 の保
障 。6
、 余 暇 の 利用
。7
、相
談 援 助 等 に つ い て 、 各 問 題 の特
徴
的
な 事 例 と と も に み て い き た い 。1
、 現 在 の 生活
状 況京 都 市
内
N
・S
・S
小 学 校 特 殊 学 級 (精
神
薄
弱 ) に 昭 和 二 十 四 年 〜 昭 和 四 十 九年
の 間 に 在籍
し た 卒 業 生 の 現 在 の 生 活状
況 に つ い て は 、 ほ ぼ 予 備 的 把 握 を す る こ と が 出来
た が、数
年 前 ま で は 五 〜 六 名 の 者 以外
は 、 住 所 ・ 連 絡 先 に つ い て も判
明 し て い た の が、 こ の 数 年 間 に 住 居 の 立 ち 退 き、急
な 移 転 等 に よ り、 住 所 不 明 の者
が 二 八 名 に も の ぼ り、 バ ブ ル 経済
の 影 響 が こ こ に も あ る こ と に驚
か さ れ た 。事
例A
は 、 姉妹
は す で に 結 婚 し て 別 居 し、 本 人 は 小 規 模 店 に 就 労 し て高
齢 の 母 と 二 人 で 生 活 し て い た が 、 借 屋 の 為 に 立 退 き と な り 現 住 所 に 義 兄 の 援助
も あ っ て転
宅 し た 。 本 人 は 転 宅後
、 通 勤 上 の 問 題 な ど か ら就
労先
で 不 適 応 を 起 し て退
職
、 現 在 は 病 弱 で も あ る 母 と 共 に 在 宅 、 就 職 待 機 し て い る が 、 経 済 的 不 況 も あ っ て 適 職 が 見 つ か っ て い な い 。特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題
西 山 学 報 長
期
間 の 在 宅 から
情
緒 的 に 不 安 定 に な り 、夜
中 に 奇 声 をあ
げ る 、 母 に 乱暴
な 行 動 に 出 る な ど の 上 に 就 労意
欲 も 次 第 に減
退 し つ つ あ る 。 長 年 住 み な れ た 住 居 の 余 儀 な き 移 転 は 、 知 的障
害 者 に と っ て は 予 期 し な い新
し い 障 害 を 生 み 出 す 例 で あ る 。 二 八名
の 住 所 不 明者
の 中 に は 、新
し い 生 活 問 題 が 生 じ て い る の で は な い か と 推 察 さ れ る 。2
、 現 在 の生
活
状 況 と 発達
と の 関 係 調 査 結果
に よ る 生 活 状 況 と、 小 学校
在 学中
の 知 能 検 査、発
達
検 査 と の 関係
に つ い て み る と (表
24
〜29
) の と お り で あ る 。 (鈴
木
ビ ネ ー 知能
検 査 、K
式 発達
検
査 、KB
式 発達
検 査 。各
検 査 に よ る 差違
が あ る と 思 わ れ る が、 こ こ で は そ れ を 問 わず
、 そ の 結 果19
・D
Ω
に よ る こ と に す る )昭 和 二
十
八年
文 部 省 は 「 教 育 上 特 別 な取
扱 い を 要 す る児
童
の 生 徒 の判
別 基 準 に つ い て 」事
務
次 官 通 知 を 出 し 、 又 「特
殊児
童
判
別 基 準 と そ の解
説 」 を 刊行
し た 。 そ こ に は 各 障害
別 に 定 義 ・ 基準
・教
育 的 措置
が 示 さ れ て い る が 、 そ れ を も と に 児 童 の実
態 調 査 を行
い 、 そ の 後 昭和
三十
年 代 か ら 特 殊 教 育 の 振 興策
を 進 め、 昭 和 三 十 二 年 頃 か ら 全 国 の特
殊 学 級 設置
は急
激 な 上昇
傾
向 を 示 し た 。 「判
別 基 準 と そ の 解 説 」 の 中 に述
べ ら れ て い る 教 育 的 措 置 は 白痴
1
Ω
25
〜20
( 就 学 免 除 ) 痴 愚1
Ω
50
〜25
( 重 い者
は 就 学 猶余
)魯
鈍50
〜70
( 痴 愚 の 軽 い者
と魯
鈍 は 特 殊 学級
)70
〜80
境 界 線 級 ( 特 殊 学 級 か 普通
学 級 ) と し て い る 。 昭 和 三 十 五 年、 当時
の 文 部 省特
殊 教 育 主任
官
辻村
泰男
は 「精
神
薄
弱 教 育 講義
録 」 の 中 で 、 「1
Ω40
〜50
位 の と こ ろ で な ぜ 切 っ た の か と い う と 、将
来
社
会
へ 出 て自
立 可能
な 老 〜何
と か 一 人 立 ち で き る と い う 見 込 み のあ
る者
〜 を 基準
と し た 区 切 り 〜 」「 低 い 子 ど も は 適 切 な 指
導
・保
護
〜厚
生 省 関 係 の 施 設 で あ り ま す 」 と 言 っ て い る よ う に 、40
〜50
以 下 は 教 育 の対
象
外 と 指導
さ れ て 来 た 。現在の状態と発達との関係
俵
24
)
IQ又 はDQ 現 状70
以上69
〜6059
〜5049
〜4039
〜3029
〜20
不 能 計 自 営1
1
一 般 就 労2
17
10
5
34
授 産施 設1
1
5
5
12
福 祉 就労 作 業 所3
2
517
自営…對云・家事2
6
1
9
在宅 そ の 他
2
2
8
5
1
1827
施設
入
所
2
5
4
6
1
2
20
計5
28
19
25
18
2
2
99
%5
.028
.319
.225
.318
.22
.0
2
.0
100
特 殊 学 級 ( 精 神 薄 弱 ) 卒 業 生 の 現 状 と 課 題京
都 市 は戦
後
い ち 早 く 特 殊 学 級 を 設置
し た と こ ろ か ら 、 こ う し た 文 部 省 の 指導
の 前 に 、 す で に ” 保護
対象
” の 児 童 が 在籍
、 卒 業 し 、 一 定 の教
育 効 果 を み て い た 。 ク 京都
市
の 特殊
学 級 は施
設 の 役 割 を横
取 り し て い る ” と 批 難 さ れ た こ と が あ っ た が、 そ う し た 状 況 を み る こ と が 出来
る 。 昭 和 五 十 三年
、文
部 省 は 「 教 育 上 特 別 な 取扱
い を要
す る児
童
生徒
の 教 育 措 置 に つ い て 」 の 通達
を 出 し 、 そ こ で は軽
度
(19
50
〜75
程 度 ) 中度
(20
な し い50
程 度 ) 、 重 度 (25
な い し20
以 下 ) と し、 昭 和 五 十 四年
、 い わ ゆ る 養 護 学 校義
務
制
を実
施
、現
在
は中
・ 重 度 を 問 わず
、 す べ て の 知 的 障害
児 を そ の 教 育 の 対 象 と し て い る 。表
24
に み る 自営
業 のA
は 既 婚 者 で あ る 。 夫婦
と も に 手 仕事
に 従事
、 一 部 パ ー ト を 雇 用 、 近畿
は も と よ り 北陸
、 関 東、 東 海 、 中 国 ま で 出 か け て 販 売 活 動 を し 、 三 名 の 子 供 は 一 般 高校
を 卒 業 し て す で に 社 会 人 と な っ て い る 。 内 一名
は 家業
を 継 ぐ と い う 。 国連
は 一 九 八〇
年 、 「 国 際 障害
者 年 行 動 計 画 」 を 決議
し 、 そ ヘ ヘ ヘ へ の中
で障
害
者 を 「 通常
の 人 間 的 な 二 ー ズ を 満 たす
の に特
別 の 困一 般 就 労者の勤 続年 数 ・ 転 職経 験と発達との関 係 (表
25
) 西 山 学 報 IQ 又 はDQ70 以 上69
〜6059
〜5049
〜4039
〜3029
〜20
計 %30
年以上1
3
4
11
.8
25
以 上2
3
1
6
17
.7
20
以 上1
1
2
.9
勤続
年
数
15
以 上1
2
1
3
8
.8
10
以 上5
1
7
20
,6
5
以 上1
2
1
3
8
.8
5
末 満4
2
7
20
.6
不 明1
2
3
8
.8
0
回7
2
3
12
35
.3
1
3
3
1
7
20
.6
2
1
1
1
3
8
.8
3
1
1
2
4
11
.7
転職
回
数
4
2
1
3
8
.8
5
0
0
6
3
3
8
.8
7
1
1
2
.9
不 明1
1
2
.9
ヘ ヘ ヘ ヘ へ 難 を 持 つ 普 通 の 市 民 」 と 述 べ て い る 。彼
は 「 特 別 の 困 難 」 を克
服
し 、 現 在 知 的 障害
の 状 況 に は な い 「 普 通 の 市 民 」 で あ る 。一
般
就 労 と 発達
と の 関 係 (表
25
) 一 般 就 労 者 の 殆 ど は 軽 度 で あ る が 、 一 部 中 度 及 び 中度
の重
い 段 階 の者
も 就 労 し て い る 。 一 〇年
以 上 の 勤続
者 は ーΩ
50
以 上 の 軽 度 の 者 が 一 八 名 で ( 五 二 ・ 九 % )、 内、 転 職 経 験0
の者
九名
( 二 六 ・ 五 % ) 一 回 以 上 転 職 経 験 者 一 五名
( 四 四 ・ 一 % ) で あ る 。