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設計計算プログラムの開発状況 日本道路公団

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Academic year: 2022

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(1)Ⅲ-B19. 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). 大口径深礎. 設計計算プログラムの開発状況 日本道路公団. ○正会員. 緒方. 日本技術開発(株). 正会員. 金. (株)白石. 正会員. 茂木. 辰夫 聲. 漢 浩二. 1.はじめに 平成12年1月JH設計要領1) が改正され、小口径の深礎(以下組杭深礎と称す)に関する規定を一部変 更するとともに、山岳地における合理的な基礎工法の一つである大口径深礎に関する規定が新たに追加され た。大口径深礎とは、直径5m 以上の単柱深礎を指し、斜面上でロックボルトと吹付けコンクリートにより 土留めを行いながら掘削し、基礎を構築するものであり、設計計算法としてはケーソン基礎に近い考え方を 採用している。しかしながら、斜面特有の基礎前面抵抗を考慮する点において両者は異なり、設計を円滑に 行うためには、大口径深礎設計のための新たな設計計算プログラムの開発が必要であった。 このため、平成9年1月〜平成10年3月までの約1年間に実施した組杭深礎に対する設計計算プログラ ムの開発の検討成果 2)を踏まえて、大口径深礎基礎についても同様の試みを行うこととした。 本報告は、この大口径深礎の設計要領改訂動向を踏まえて実施した、平成10年4月〜11年3月までの 2カ年に渡る検討成果を報告するものである。 2.大口径深礎基礎の設計モデルの概要 JH設計要領に示される大口径深礎の設計モデルの概要を図‑ 1 および表‑ 1 に示す。 大口径深礎で考慮する地盤抵抗は、組杭深礎と基本的に変わらないが、表中の下線部に示すように基礎径 が大きいために地盤抵抗の回転抵抗成分およびその連成効果を考慮することとしている。 表‑ 1. 解析モデルの概要 ・ひび割れ、鉄筋降伏による曲げ剛性の. 基礎剛性. 低下を考慮したトリリニア型. 鉛直方向 基礎 底面. 基礎 前背 面. 基礎 側面. 水平方向せん断 (回. V0 M0. 転). 水平方向 鉛直方向せん断 (回転). ・バイリニア型モデル ・同上. kHθμ. kSVB. kSVB kSVD. ・鉛直抵抗に起因する回転成分を考慮。. kSHD. ・鉛直と回転抵抗の連成効果を考慮。 ・バイリニア型モデル ・同上 ・鉛直抵抗に起因する回転成分を考慮。 kS. ・鉛直と回転抵抗の連成効果を考慮。. 水平方向せん断. ・バイリニア型モデル. 鉛直方向せん断. ・同上. (回転). H0. kS. kV. ・考慮しない. 図‑ 1. 解析モデル. 3.設計プログラムに関する検討内容とその結果 上記変更のための検討は、5社が開発中のソフトウエアに対して、表‑2 に示すような5つの段階を踏んで、 各々の段階でばらつきを極力小さくできるよう検討した。 なお、この際、各社のプログラムにおいて設計計算の考え方については可能な限り統一を図るものとした が、非線形計算のアルゴリズム等、数値解析の方法に係わる事項については各社の独自性を尊重し、それぞ key words:大口径深礎基礎、非線形計算、設計計算プログラム、ベンチマークテスト 連絡先:日本道路公団東京建設局構造技術課 〒105-0014 東京都港区芝 3-39-9 TEL:03-5418-2001,FAX:03-5418-2050.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅲ-B19. 表‑ 2. れの技術の発展を妨げないことに留意した。 上記の検討の結果、基礎底面の連成項の考慮 を無視すると、基礎の荷重〜変位関係を危険側 に推定する傾向にあること、基礎前背面の回転 抵抗およびその連成効果の考慮によって、基礎 の耐力を2〜3割程度大きく見積もることが出 来ることがわかった。. 検討手順. STEP1. STEP2. STEP3. STEP4. STEP5. 基礎前面バネ. 非線形. 非線形. 非線形. 非線形. 非線形. 基礎底面バネ. 線形. 非線形. 非線形. 非線形. 非線形. 周面. 鉛直及び水平. −. −. 非線形. 非線形. 非線形. バネ. 回転及び連成. −. −. −. 非線形. 非線形. 線形. 線形. 線形. 線形. 非線形. 基礎体剛性. しかしながら、基礎側面の鉛直せん断抵抗に. よる回転抵抗を考慮すると、計算モデルが相当に複雑化すること、大口径深礎における基礎の回転抵抗によ る基礎耐力への影響は、理論上及び解析モデル上で確認されたものに過ぎないことから、本検討の成果とし ては、基礎前背面の回転抵抗だけを考慮することにとどめることとした。 4.計算結果の比較 5社のソフトウエアについて、入力及び解析条件に関する検討を行い改良を加えた結果、各社の計算結果 は設計結果に影響を与えない程度の差違にまで収れんすることができた。 表‑ 3 に示す計算条件の下で試算を行った結果の例を図‑ 2 に示す。図中では、5社のソフトウエアによる 水平力と水平変位の関係を示しているが、ばらつきの少ない結果となったため、重なって表示されている。 本例を含む5例の条件に対して行った比較計算の結果、各ソフトウエアによる計算値は、設計に直接的に影 響する降伏荷重・変位とも最大でも1%程度のばらつきに収まることを確認した。 表‑ 3. 試算条件. 基礎径. 基礎寸法. 5000. :12.0m 4000. 根入れ長さ:23.0m 水平力P(tf). 2層地盤(ともに中硬岩). 地盤条件. コンクリート:σck=24kN/mm2 使用材料. 鉄筋. :SD345. 主鉄筋. :D51-240 本(2段). 帯鉄筋. :D25@150mm. 2000. 1000 A社. B社. C社. D社. E社. 0. V0=8,000tf. 荷重条件. 3000. 0. 0.05. 0.1 0.15 水平変位δx(m). 図‑ 2. 比較計算結果の一例. M =H×33.731m. 0.2. 0.25. 5. おわりに 本報告は、平成8年の道路橋示方書. 3). 改訂以降の設計計算の高度化・複雑化の流れの中でブラックボック. ス化する設計計算を、設計者や発注者が適切に照査できるように、設計者や発注者だけでなく、ソフトウエ アの開発者までを巻き込んで設計システムを最適化していくための試みの例 4)を示したものである。 本来、設計計算は、設計対象の挙動をあるレベルで再現できることを前提に、設計者はその複雑化した計 算内容にとらわれすぎて本質を見失うことなく、技術的な経験に基づいてその是非を判断できるよう、でき るだけ物理法則に則った簡素なものであることが望ましい。本プログラムは、その目指す方向とは必ずしも 一致するものではないが、将来的な設計のあり方の見直しに繋がる一連の流れの中で、止むを得ないもので あると理解し、目標に向かっての今後の技術開発への取り組みに期待したい。 最後に、本報告は(財)高速道路調査会に設けられた「深礎ぐいプログラム研究会」における検討成果を 報告したものである。関係各位のご尽力に厚く御礼を申し上げます。 参考文献. 1)日本道路公団:設計要領第二集橋梁建設編4章基礎構造,平成12年1月,. 2)緒方辰男、金聲漢、茂. 木浩二:深礎基礎設計計算プログラムの開発状況、土木学会第 53 回年次学術講演概要集、pp.130〜131、平成 10 年 10 月,. 3)(社)日本道路協会:道路橋示方書 ・同解説Ⅳ下部構造編、平成8年12月,. 4)例えば 、 (財)土木研. 究センター:平成 9,10 年度耐震設計ソフトウエアに関する研究委員会報告書、平成 11 年4月 等.

(3)

参照

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