営業線に近接した大口径深礎杭の施工管理について 東日本旅客鉄道㈱
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(2) 土木学会東北支部技術研究発表会(平成25年度). いが、まれに影響があると考えられる「要注意範囲」. 軌道変位を誘発しないよう、掘削→ライナー設置→裏. の 2 つがある(表 1) 。制限範囲は、保守基地線の軌道. 込モルタル打設を 1 サイクルとして、1 日の作業終了時. 中心から 45 度のラインで地中に下ろした範囲となるが. は、必ず裏込モルタルを終了するようにした。. (図 4) 、本工事の大口径深礎杭は、この範囲となる。. (4)軌道計測方法の計画. また、津軽線については、要注意範囲である。. 測定方法は、JR北海道と営業線近接の検討会を行 い、軌道工による手計測で、直接軌道を計測する方法. 15.0m. と軌道脇に観測杭を設置して測定する方法の 2 種類で. 12.0m 12.0m. 行う事で取り決めた。観測杭による測定は、作業開始. 7.25m. 前・午前作業終了時・作業終了時の 3 回/日行い、深礎 杭前後 10m の区間に観測杭を軌道中心から 3.5m 離れた. 津 軽 線. 脇に設置し、観測杭に変化があった場合は、軌道工で 直接軌道の測定を行うようにした。. 薬液注入. 大口径深礎. 範囲区分Ⅲ:制限範囲 範囲区分Ⅱ:要注意範囲. Φ4.0m L=7.0m 9000 8000. 津軽海峡線の範囲区分. 在 下 本 線 IP-1. 5. 新設構造物の施工により既設構造物に対し、 新設構造物の施工法による対策工を原則として実施 変位や変形等の有害な影響が及ぶと考えられ するとともに、既設構造物の変位・変形量を推定し許容 IP-新 下 副 1 R=1300 る範囲 変位量との比較を行う等、影響度を検討した上で、原則 制限範囲 3 4 として既設構造物防護工による対策工を実施する。ま (要対策範囲) た、工事を安全に進めるため、対象となる既設構造物 Ⅲ 及び周辺地盤や新設構造物の挙動を計測して管理す る。 4. 図6. 5. N o .1 N O .1 + 1 .2 6 1. 6. N o .2. N O .2 + 1 5 .7 9 1. S P .2. R =50m. 30m. E C .1 .1. N o .3. N O .3 + 1 0 .8 4 6. とし、測定値が達した場合、直ぐに軌道整備を行うよ B C .2. R= N O .0. 6. JR北海道と打合せを行い、限界値の×0.7 を警戒値. N o .1 + 1 0 .0. S P .1. N O .0 - 9 .3. 5. (5)軌道の整備基準値の設定. 3. (2)薬液注入の施工方法. 観測杭による測定概要図. 6. C. 在 上 副 本 線 IP-2. 薬液注入は、二重管複相であり、深礎杭の外周及び. うに体制を整えた。. 底版部を行う。保守基地線に近いため、注入順番を保 守基地線側から右回りに外周を注入し、外周を遮壁状 態にしてから、底版部の注入を行った。理由としては、 保守基地線から遠い箇所を完了して行くと、保守基地 線側と反対方向が遮壁状態になり、注入材が保守基地 線側へ流入して軌道変位をする恐れがある為、保守基 地線側から進めた。(図 5) 平 面. 保守基地線. 断 面. 三厩方. 青森方 3 2 1. 1. 2. 表2. 保守基地線の軌道管理値. 表1.保守基地線の軌道管理値(整備基準値4級線適用) 測定項目 限界値 工事中止値 警戒値 軌間 14 13 10 高低 22 20 16 埋蔵文化 財 区 域 ( 清 水 遺 跡 ) 22 通り 20 16 水準 18 17 13 平面性 18 17 13 ※平面性においては、水準を計測し水準値を平面性 に換算して軌道管理値とする。 ※限界値=整備基準値、工事中止値=整備基準値×0.9、 警戒値=軌道整備値×0.7とする. 5.おわりに 津 軽 線. 本工事において、自社の営業線の他、他社の保守基. 3 1 2. 地線に近接して工事を行い、他社の軌道に影響が無い. 3. よう、関係箇所と打合せを行って体制を整えた。今後 も、営業近接工事において、鉄道をご利用されるお客 図5. 薬液注入施工順序. (3)深礎杭の施工方法 深礎杭の施工方法は、ライナー周辺の地山崩壊から. さまをはじめ、自社だけではなく、他社の輸送を妨げ ることの無いよう、施工計画を検討し工事を進めて行 きたい。. 38km637m700. 保守基地線 観測杭. B. R=1000. 基点. 38km374m700. 要注意範囲 (Ⅱ). 大口径深礎杭. 津軽線. 近接程度の区分 対策内容 内容 新設構造物の施工により既設構造物に対し、 新設構造物の施工法による対策工を原則として実施 通常変位や変形等の有害な影響はないとして するとともに、既設構造物の変位・変形量を推定し許容 良いが、まれに影響があると考えられる範囲 変位量との比較を行う等、影響度を検討した上で、状況 に応じて既設構造物防護工による対策工を実施する。 また、工事を安全に進めるため、対象となる既設構造物 及び周辺地盤や新設構造物の挙動を計測して管理す る。 3 4 新幹線ホーム端. 区分. 近接程度の区分. 新幹線ホーム端. 表1. EC. 図4.
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