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シールドトンネル用多ヒンジ系セグメントの耐荷特性1(常時)

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Academic year: 2022

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(1)III‑186. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). シールドトンネル用多ヒンジ系セグメントの耐荷特性1(常時) 近畿コンクリート工業. 正員. 岩本. 勲、伊豆. 好弘. 関西電力. 正員. 三皷. 晃、前川. 岳康. 1.は じ め に 日本国内におけるシールドセグメントは、地質や設計手法とも関連するが、鋼板+ボルト式継ぎ手により 剛性を高める設計が多い。欧州等で普及している継ぎ手剛性の小さな多ヒンジ系セグメントに関しては、継 ぎ手構造の簡素化等で経済的メリットが明かとなっており、近年ようやく施工例が見られるようになってき た。建設分野における徹底したコスト削減を目指す中にあっては、より経済性の高い多ヒンジ系セグメント の開発への期待は高まっている。しかしながら、設計面においては従来から地盤の悪い場所での適用につい ては問題が指摘されている。本研究においては、多ヒンジ系セグメントの開発に関して常時荷重下における 応力、変形状態を把握し、従来の高剛性セグメントの挙動と比較し実用化に向けて検討したものである。 表−1 解析結果(最大値/ ring). 2.砂質土地盤における挙動 ①剛性一様リング②完全なヒンジ継ぎ手③継ぎ手バネモ. モデル モーメント せん断力 軸 力. 変 位. デルについて、1リングのフレーム解析によってその応力. 水 ①. 172kN・m. 207 kN 1031kN 0.53cm. 状態について検討した。③の継ぎ手バネ定数は、レオンハ. な ②. 37kN・m. 147 kN 1013kN 4.19cm. ルト式1)により、荷重の偏芯率の値が収束するまで繰り返. し ③. 120kN・m. 189 kN 1050kN 0.88cm. し計算した。セグメント外径は6m、厚さは 30cm の6分. 水 ①. 108kN・m. 180 kN 1014kN 0.34cm. 割とした。トンネルの土被りは 15 mで水位のない場合と、. あ ②. 25kN・m. 141 kN 1003kN 2.62cm. 水位が GL−7m の2ケースについて検討した。土質条件. り ③. 89kN・m. 174 kN 1018kN 0.41cm. 3. は砂質土としλ= 0.5、k = 20.0N/cm と仮定した。解析 結果を表−1に、水位がある場合の曲げモーメントを図−1に示す。表−1での曲げモーメントは、正負を 含めて絶対値の最大値である。 ヒンジ 107.58(kN・m/ring). -24.90(kN・m/ring) 23.14(kN・m/ring). 89.25(kN・m/ring). -89.35(kN・m/ring). -82.38(kN・m/ring). ①剛性一様リング. ②完全なヒンジ継ぎ手 図−1. ③継ぎ手バネモデル. 曲げモーメント(水位あり). 水位がある場合は、①剛性一様と③継ぎ手バネの曲げモーメント分布やその他の断面力も大差ない。これ は作用する軸力が卓越することによって、継ぎ手部の回転ばね定数が剛性一様モデルと近い値となったため である。水位がない場合は、③のモデルにおいて6箇所の継ぎ手中3箇所でレオンハルトの下限値まで低下 した。その結果、曲げモーメントとせん断力が水位ありよりも低下し、変形が若干増大した。何れにしても、 継ぎ手バネを考慮した多ヒンジ系セグメントは、完全なヒンジよりも剛性一様リングに近い挙動となった。 キーワード:シールドトンネル、セグメント、剛性一様、多ヒンジ 〒 530-8270 大阪市北区中之島 3-3-22. Tel:070-5938-3375. ‑371‑. Fax:06-6446-6464. 関西電力㈱土木建築室.

(2) III‑186. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 表−2. 3.粘性土地盤における挙動. 土質条件. ケース. λ. k. り、それぞれ数字が大きくなると硬から軟へと変化している。解析は3リング千. 1. 0.4. 40N/cm3. 鳥組による梁−バネ法によった。セグメントの構造諸元は、先の砂質土地盤にお. 2. 0.5. 20.0. ける検討と同じとし、トンネル土被りは 12m、水位は GL − 2.0m とした。セグ. 3. 0.55. 5.0. メント間継ぎ手バネ定数はレオンハルト式により荷重偏芯率を考慮して決定した。. 4. 0.6. 7.5. リング間継ぎ手バネ定数は使用予定品のカタログ値によ った。. 5. 0.7. 2.5. 6. 0.775. 0.125. 土質条件を表−2に示す。ケース1〜3は砂質土、ケース4〜6が粘性土であ. 解析結果を図2. 〜4に示す。図にはセグメント間継ぎ手を剛結とした場合と完全なヒンジとした 場合も併せて示した。リング間継ぎ手は、何れの解析においてもカタログ値によ. るバネ定数(14,000kN/m)を用いたが、セグメント間継ぎ手バネモデルにおいては、リング間継ぎ手のバ ネ定数を2種類設定した。1つは、剛結およびヒンジの場合と同じバネ値であり、もう1つはそれの約 1/6 の値(2,500kN/m)である。小さい方のバネ値による解析値を図中では(バネ+柔)で表示した。 ・曲げモーメントおよびせん断力:全般的に砂質土地盤よりも粘性土地盤の方が、継ぎ手バネ値の影響が大 きい。ケース4では、曲げモーメントは剛結の場合が最も大きいが、せん断力はバネモデルの方が大きくな った。ケース6では、曲げモーメントおよびせん断力ともヒンジの方が剛結よりも大きくなった。その差は 15 〜 35 %程度であった。また、リング間継ぎ手バネ値が小さい方が、ケース6を除いて曲げモーメントおよ びせん断力とも小さくなる傾向がみられた。 160. 曲げモーメント (kN・m). ・鉛直変位:砂質土地盤では変位の差は小さかったが、 粘性土地盤ではバネモデルの変位は剛結のそれの2倍 程度大きくなった。リング間継ぎ手バネ値が小さい方 がさらに変位が大きくなり、最大値は 18mm となった。 日本では変形に対する許容値はないが、この値はセグ メント直径の 0.3 %であり、実用化の面からも特に問題. 140 120 100. 剛結 バネ バネ+柔 ヒンジ. 80 60 40 20 0 Case 1 硬 ←. となる値ではないと考える。. Case 2 砂質土. Case 4 硬 ←. Case 5 粘性土. Case6 → 軟. 図−2 曲げモーメント 120. 剛結 バネ バネ+柔 ヒンジ. (kN). 100. せん断力. (mm). 張鉄筋比は 0.5 %で許容値を満足した。. 鉛直変位. 軟. 解析ケース. ・鉄筋量:ケース4の剛結とバネモデルを除いて、引. 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0. Case 3 →. 80. 剛結 バネ バネ+柔 ヒンジ. 60 40 20. Case 1. Case 2. 図−4. Case 3 Case 4 解析ケース. Case 5. 0. Case6. Case 1. 鉛 直 変 位. Case 2. Case 3 Case 4 解析ケース. Case 5. Case6. 図−3 せ ん 断 力. 4.ま と め 砂質土地盤中における多ヒンジ系セグメントは、作用軸力によって完全なヒンジよりも剛性一様リングに 近い挙動となった。粘性土地盤中では曲げモーメント、せん断力、変位とも概ね多ヒンジ系の方が剛性一様 リングよりも大きくなった。しかし、必要鉄筋量は何れも最小鉄筋量であり、変位もセグメント直径の 0.3% 程度であるので、総ての土質条件において多ヒンジ系セグメントは適用可能であると考えられる。今後は実 用化に向けて、実験等によって検証していく予定である。 参考文献. 1) F.Leonhardt und H.Reimann : Betongelenke, Der Bauingenieur, 41, pp.49 〜 56、1966. ‑372‑.

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