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速硬性混和材を用いた速硬コンクリートの基本的性質

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Academic year: 2022

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速硬性混和材を用いた速硬コンクリートの基本的性質

太平洋マテリアル(株) 正会員 ○杉野 雄亮、北條 泰秀、中島 裕 (株)大林組 正会員 近松 竜一

0 10 20 30 40 50 60

0 12 24 36 4

材齢 (時間) 圧縮強度 (N/mm2)

3 6 8

20℃、W/C:40%程度、C:400kg/m3程度 超速硬

コン 速硬コン

超早強コン 普通コン ( 1dコン )

0 10 20 30 40 50 60

0 12 24 36 4

材 齢 ( 時間) 圧縮強度 (N/mm2)

3 6

1.はじめに

8 20℃、W/C:40%程度、C:400kg/m3程度 超速硬

コン 速硬コン

超早強コン 普通コン ( 1dコン )

図-1 速硬性コンクリートの初期強度発現 速硬性や早強性を有するコンクリートとして、緊急の補修などでは

超速硬セメントを使用した「超速硬コンクリート」が広く用いられてお り、またコンクリート舗装工事での翌日開放などを主な目的として超 早強性のセメントや混和材を使用した「超早強コンクリート」1)も実用 化されている。超速硬コンクリートは専用のセメントや現場製造設備 を必要とし、一方、超早強コンクリートは既存の設備での製造や運 搬が可能であるが、所定強度を得るのに 1 日を要し、施工サイクル の短縮にも限界がある。筆者らは、セメントの 30%程度と置換して使 用する速硬化混和材を用いて、材齢12 時間で圧縮強度24 N/mm2 以上の速硬性を有し 、

かつレディーミクストコン クリート工場やアジテー タ車などの既存設備を 使用して製造できる「速 硬コン クリ ート」 の実用 化を検討した。これらの

比較を図-1 および表-1 にまとめた。ここでは、実験室内での速硬コ ンクリートの基本的性質について報告する。

表-1 速硬性コンクリートの比較

種類 速硬性材料 運搬可能時間 作業可能時間 初期圧縮強度

超速硬コン 超速硬セメント 施工現場で 3 時間:

製造 60 分以上

20 N/mm2以上 速硬コン

2.速硬化混和材の概要

使用した速硬性混和材の主成分はカルシウムアルミネート系で、

強度増進材(Ad-A)および硬化促進材(Ad-B)の 2 材で構成し、それ らを質量比1:1 で使用する。速硬コンクリートは、図-2 に示すように、

普通コンクリート配合でのセメントの一部を速硬性混和材に置き換え て製造し、結合材中の 30%質量置換を標準とする。強度増進材と 硬化促進材は同時に添加することも、

図-3 に示すように施工時間を確保 するために硬化促進材を後から混 合することも可能で、硬化促進材を 混合した時点でコンクリートに速硬 性が付加される。施工時の気温など を考慮して凝結遅延剤の添加率を 調節する ことによ り、施工に必要な 作業時間を確保する。

セメントの 30%程度を 速硬性混和材に置換

アジテータ車で 2 時間程度

硬化促進 材を混合し てから 60 分以上

12 時間:

24N/mm2以上

超早強コン 超早強性セメント または アジテータ車で 1 日:

30 分程度 工場から 1 時間以上

30 N/mm2以上 早強セメント+混和材

キーワード:速硬性混和材、強度増進材、硬化促進材

連絡先:〒285-0802 千葉県佐倉市大作 2-4-2 太平洋マテリアル(株)開発研究所 TEL 043-498-3921 図-2 速硬コンクリートの配合

w c s g

C

70% 15% 15% (質量比) 速硬化混和材(P×30%)

a ad

Ad-AAd-B 速硬

コンクリート

p

w c s g a

普通

コンクリート

w c s g a

普通 コンクリート

結合材の一部を 速硬化混和材に置換

w c s g

C

70% 15% 15% (質量比) 速硬化混和材(P×30%)

a ad

Ad-AAd-B 速硬

コンクリート

p

結合材の一部を 速硬化混和材に置換

図-3 速硬コンクリートの製造方法の一例

生コン

強度増進材(Ad-A)+遅延剤(Re)

施工現場へ 運搬

生コン

硬化促進材(Ad-B)をスラリー化し 、 アジテータ車に投入

硬化促進材(Ad-B) ベースのコンクリートを

練り混ぜる

30秒間 高速撹拌

速硬コンを排出 (施工可能時間60分以上) グラウトミキサ

レディーミクストコンクリート工場 施工現場 工場

目標スランプ18cm 目標スランプフロー50cm

生コン 生コン

強度増進材(Ad-A)+遅延剤(Re)

施工現場へ 運搬

生コン 生コン

硬化促進材(Ad-B)をスラリー化し 、 アジテータ車に投入

硬化促進材(Ad-B) ベースのコンクリートを

練り混ぜる

30秒間 高速撹拌

速硬コンを排出 (施工可能時間60分以上) グラウトミキサ

レディーミクストコンクリート工場 施工現場 工場

目標スランプ18cm 目標スランプフロー50cm

5-460 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月)

-919-

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3.速硬コンクリートの基本的性質 表-2 使用材料

記号 種類・産地など 密度

W 上水道水 1.00

C セメント 高炉セメント B 種 3.05

Ad-A 強度増進材 2.87

P Ad-B

3.1 試験概要

使用材料を表-2 に、配合を表-3、現場での硬化促進材(Ad-B) のスラリー添加を想定した練混ぜ手順を図-4 に、それぞれ示す。

試験はスランプ(フロー)、圧縮・割裂引張・曲げ強度、静弾性係数 について、それぞれのJIS試験方法に従い行った。

速硬性

混和材 硬化促進材 2.99

S 細骨材 静岡県産山砂 2.61

G 粗骨材 茨城県産砕石 2005 2.64 Re 凝結遅延剤 オキシカルボン酸系 -

3.2 コンクリートの特性

(1)単位水量と流動性: 硬化促進材を 後添加した場合の、単位水量とスラン プの関係を図-5 に示す。スラン プ 18cm のベースコンに W/P=40%の硬 化促進材のスラリーを混合するとスラン プフローが約 50cm となる。また単位水 量の増減によりスランプフローを調整 できる。

表-3 配合

配合条件 単位量(kg/m3)

W P

配合 W/P s/a

(%) (W1) (W2) C Ad-A Ad-B S G (%)

速硬コン ①+② 37.5 48.0 175 467 783 858 ベースコン ① 37.1 48.0 147 - 324 70 - 783 858 硬化材スラリー② 40.0 - - 28 - - 70 - -

(2)作業可能時間・圧縮強度: 20℃環境でのスランプフローの経時変 化を図-6 に、圧縮強度を図-7 に示す。また 5~35℃の環境下で、作 業可能時間が 90 分程度に遅延剤で調整した場合での圧縮強度を図 -8 に示す。作業可能時間を延ばすために遅延剤添加率を増加させる と、初期強度の発現が遅れる傾向となるが、ここでの遅延剤添加率の範 囲であれば、材齢 12 時間で 24N/mm2以上の圧縮強度が得られている。

図-4 練混ぜ方法

G+S +C+(Ad-A)

15秒 90秒 9分 1分 練混ぜ ミキサ内静置 練 混ぜ

(Ad-B)+W2

60秒排 出 W1+Re

G+S +C+(Ad-A)

15秒 90秒 9分 1分 練混ぜ ミキサ内静置 練 混ぜ

(Ad-B)+W2

60秒排 出 W1+Re

(3)曲げ・割裂引張強度および静弾性係数: 表-4 に示す。

4.まとめ

混和材添加型の速硬コンクリートの基本性状を 5~35℃環境の実験室 内で評価したところ、遅延剤添加率を調整することにより、スランプフロー 50cmの流動性と 60 分以上の作業可能時間を確保しながら、材齢 12 時 間で 24N/mm2以上の圧縮強度が得られた。

図-6 スランプフローの経時変化 図-7 圧縮強度(20℃) 図-8 圧縮強度(5~35℃)

20 30 40 50 60 70

0 30 60 90 120 150 経過時間(分)

スラ(cm) Re:1.0%

Re:0.7%

Re:0.4%

20℃

0 20 40 60 80

1 10 100 1000

材齢(時間) 縮強度(N/mm2 )

Re:0.4%

Re:0.7%

Re:1.0%

20℃

12hr

↓ 1d

↓ ↑

28d 7d

0 20 40 60 80

0 10 20 30 40 50

温度(℃)

圧縮強度 (N/mm2) 28d

6hr 12hr 24hr 7d

図-5 単位水量と流動性の関係

0 5 10 15 20 25 30 35

155 165 175 185

単位水量(kg/m3)

スラ(cm)

0 10 20 30 40 50 60 70

スラ(cm)

添加前 Ad-Bの スラリー 添加後

●スランプフロー ○スランプ

表-4 曲げ・割裂引張強度、静弾性係数

材齢 1d 7d 28d

【参考文献】

圧縮強度 41.6 52.6 63.2

1)(財)土木研究センター:超早強コンクリート利用技術マニュアル、2000

曲げ強度 5.42 6.22 8.17 割裂引張強度 2.78 3.53 4.42 静弾性係数 27.1 31.2 31.6 (単位 :N/mm2 、静弾性係数のみkN/mm2)

5-460 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月)

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参照

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