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小原 悠 論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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小原 悠 論文内容の要旨

主 論 文

IFN-γ directly inhibits TNF-α-induced osteoclastogenesis in vitro and in vivo and induces apoptosis mediated by Fas/Fas ligand interactions

IFN-γ の TNF-α 誘導性破骨細胞形成に対する直接的抑制効果と Fas/FasL 相互作用によるアポトーシス誘導について

小原悠、北浦英樹、吉松昌子、藤村裕治、森田幸子、江口俊子、増山律子、吉田教明 (Immunology Letters / in press)

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻

(主任指導教員:吉田教明教授)

緒 言

T細胞の関わるサイトカインネットワークは炎症性の骨破壊において重要な役割を果たすこと がわかっている。主要な炎症性サイトカインの1つであるTNF-αは直接骨髄細胞に働き破骨細胞 形成への分化誘導能を有することが報告された。また、炎症時に重要な働きを示す IFN-γは、急 性リウマチ性関節炎、急性炎症や重度の歯周病において局所で発現していることが報告されてい る。このことから IFN-γの破骨細胞形成における影響およびメカニズムを解明することは、歯周 病による病的骨吸収のみならず病的関節炎、リウマチなどの新しい治療薬、治療法への開発にも つながると考えている。そこで本研究ではこの炎症時に重要な働きをしている IFN-γに着目し、

破骨細胞形成への影響の検討を行うこととした。

対象と方法

マウスの大腿骨より骨髄細胞を採取。同細胞を M-CSF 存在下で骨髄マクロファージに分化さ せ破骨細胞前駆細胞(以下BMMs)として使用した。各細胞に対し、TNF-α添加によって破骨細 胞様細胞に分化する過程でIFN-γを作用させその影響の検討を行った。

結 果

BMMsに対してTNF-αを作用させると破骨細胞の形成が観察された。また、同時にIFN-γを加 えると破骨細胞数が濃度依存性に減少した。同条件下にてRT-PCRよりNfatc1mRNA発現量 の減少が、またimmunostainingによりNfatc1の早期における核移行量の減少が認められた。

全骨髄細胞に対して TNF-αを作用させても同様に破骨細胞の形成が観察された。IFN-γを同時 に加えると破骨細胞数が濃度依存性に減少した。この時、Heachest 染色により核の断片化が確認 され、TUNEL陽性細胞数が有意に増加した(p<0.01)。Real time RT-PCRから付着細胞よりTNF-α 刺激でFas mRNAの発現が、IFN-γで浮遊細胞においてFasL mRNAの発現の上昇が確認された。

またFACSによっても同様の結果が認められた。FasL抗体をともに作用させると完全ではないが 細胞生存率が上昇した(p<0.01)。

マウスの頭頂部へ TNF-α を投与したところ組織学的に破骨細胞の形成が観察された。一方、

同時にIFN-γを加えたところ有意に破骨細胞数が減少した(p<0.01)。

考 察

この報告から、IFN-γはTNF-α誘導性の破骨細胞形成に対しNfatc1の発現を減少させることで 直接働くこと、Fas/FasLシグナルを介してアポトーシスを誘導することで間接的に抑制作用を示 すことがわかった。また、この抑制作用はin vivoにおいても確認された。IFN-γは炎症の場にお ける骨破壊に対し保護的な役割を担っている可能性が示唆された。

参照

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