81
[木材学会誌 Vol.26,No.2,p.81‑86(1980)(論文
) ]
水性 ビニル ウ レタン系接着剤 の接着性 ( 第 3 報) †
接着剤 皮 膜 の性 質 につ い て
*1滝 欽 二 * 2 , 八 木繁 和*3 , 山岸祥恭* 2
BondQua l i t yofPVんi s oc ya na t eRe a c t i v e Re s i nAdhe s i v e s .Ⅰ Ⅰ
Ⅰ.
†Propertiesofcured resin film s*l
KinjiTAKI*2,Shigekazu
Y
AGI*3and
Y
oshiyasuY
AMAGISHI*2 In thisreportthecross‑linkingeffectsonpropertiesofcuredviny1‑urethaneresinfilms (Koyo Sangyo ColKR‑7700),to which added d賄 rentamountsorharden?rAE,were investigatedbybothin丘aredspectrophotometricanalysisandsoluも1鮎 estovarlOuSSolvents suchaswaterandDMFetc.Absorbanceat1720cm lband correspondingtourethanebondwasnotrecognizedin curedfilm ofbaseresinwithouthardenerA】三,butinthecaseofhardeneraddedfilmsthis absorptlOnbandwasrecognlZedapparently・From thisresultofin丘aredspectra,itwasproved thatthemaincomponentPVA inbaseresinreactedwithhardenerAE(containsMDImainly) andFormedthecross‑linkageresulting丘om urethanebond・
ByaddingasmallamountofhardenerAEtobaseresin,thewatersolubilityofcuredresin film decreased considerably・Ontheotherhandtheswellingofcuredresinfilm sinwater soakingalsodecreasedbyaddinghardenerAE・Thisreductionofswellingmaybeattributed totheformationofcross‑linkageinPVA,andthemorehardenerAEadded,themorethis reductionbecamelarge.However,theswellingofcuredfilmshadnotsomuchchange,even iftheamountofhardellerAEover20% wasadded.
水性 ビニル ウレタン系接着剤 (北洋産業KK,KR‑7700)の接着性 に関する研究の一環として,接着剤 皮膜の性質を調べた。接着剤皮膜 を水およびNN‑ジメチル ホルムアミド(DMF)などの溶媒による溶解 性 や膨潤性を求め ,また赤外線吸収 スペ ク トル分析 を して架橋剤(AE)添加による架橋結合の程度な ど を検討 した。
主剤中のPVAは架橋剤の ジイソシアネー トと反応 して ウ レタン結合(1720C汀「1)を形成するoイソシ ァネ‑ ト基の吸収(2280cI打1)は架橋剤添加 とと もに 大き くな るoす なわち,未反応の架橋剤が接着剤 に残留す るよ うにな る(Fig,1,2).水による接着剤の溶解度 は主剤の み の場合 に は約15%もあるが , AE添加によ り2帝以 下に低下す る(Fig.3). しか しDMFによ る溶解 度は水の場 合 と異なり,架橋剤が 増加するに伴 い一旦減少す るが ,架橋剤添 加比率 が2摘 以上 にな ると溶解度 は増大 する傾向があるo これは未反応 のまま残留 している架橋剤がDMFによ り溶出 され るか らである(Fig.3,6)。水 による膨 潤度はAE添加 とともに指数関数的に減少 す る傾 向がみ られ ,架橋剤添加量 と膨 潤度 の関係が明確であ る(Fig,7)0
TReportII:ThisJournal,25,216(1979)
*
lReceivedJunell
,1β79.*2静岡大学農学部木材接着学研究室FacultyofAgri‑ Culture,shizuokauniversity,Shizuoka
*3現私 吉田商事KK,YKKCo.Ltd.Osaka
1.緒 口
水性 ビニルウ レタン系接着剤の接着性に関する研究の
‑環 として,既報1・2)では架橋剤 (ジイソシアネ‑ 卜系)の 添加畳 による架橋密度 の差異が接着性能に影響すること,
および乾湿状態で他の接着剤 にみ られない特異性を有す ることが二枚 張積層板や合板 の試験より解 った。 とくに
この接着剤 の物性を粘弾性特性 およびフ ィルム強度 の両 面か ら検討 した結果 ,湿 潤状 態 では接着剤のガラス転移 温度が低温側 に シフ トし,静 的 引張弾性率 は乾燥状態 に 比べ約1/10に低下す ることを見 出 した。
本報で は この水性 ビニルウレタン系接着剤(KR‑7700) 皮膜 の水や溶媒 に対す る溶解性 ,膨潤性を調べ さらに接 着剤の赤外線吸収 スペ ク トルを分析 し,この接着剤 の架 橋状態 な どの性質 について検討 した結果を述 べ る。
2.実 験 方 法 2.1 供 試 接 着 剤
接着 剤 は既 報2)と同 様,
水
性 ビニルウレタン系接着剤 KR‑7700(光洋産業KK)で ,ジイソシアネ‑ ト系 の架橋 剤AE(同)を使用 した。2.2 接 着 剤 皮 膜
Tablelに示す配合割合 の接 着剤を十分撹拝 して厚 さ 3mmの テ フロン坂 上に ,フ イルムアプ リケ ‑タ(KK上 島製作所製)によ って乾燥後の厚 さが0.05‑0.07mmにな るように接着剤の皮膜を試料とした。溶解度測定脚こは別 に厚 さが約0.05m の ものを試料 とした。24時間室温 で 放置 した後 ,皮膜を テフロン板 よ り剥が し,アル ミホイ ルに各 々が 重な らないよ うに して載せ,60℃,lmmHg 以 下で24時間減圧乾燥 した。 この フィルム を未処 理 フ
ィルムとす るo
Table1 Gluecondition.
Resin(wt%) 100
hardener(wt%) percentof
hardenera(i)ddition 0 5 10 20 30 50 70 100 Resin:KR‑7700(KoyoSangyoCo・Ltd・) hardener:AE
2.3 赤 外 線 吸 収 ス ペ ク トル 分 析
接着剤皮膜 の赤外線吸収 スペ クトルの測定 にはIR‑S 型赤外分光 光度計 (日本分光工業KK)を使用 した。Table lの配合の未処理 フ ィル ムおよ び このフ ィル ムを室温水 (20℃)とNN‑ジメチル ホルム ア ミド(DMF)に48時間 浸漬 し,時 々撹拝 して取 り出 し再 び60℃,lmmHg以下 で24時 間 減 圧 乾 燥 した ものを 処 理 フ ィルム と し, 両 者 をIR分析 した。
2.4 溶 解 度 の測 定
未処理 フ ィルム試料 か ら3cm X3cm寸法 の 切片を作 り,水 およびDMF溶液 に浸潰 した。浸潰温度 は20℃で あ る。 各条件10枚の試片 が 恵 な り合わないよ うにフ ィ
ルムを吊下げ 状態 に保持 した
。
浸 脚 寺間 は24時間で, 時 々溶液を撹拝 した。浸潰後60℃,lmmHg以下 で24 時間減圧乾燥 したあ と秤鼠 ぴんに入れ 重量を測定 した。溶解 度 (溶媒 に よ り溶 出す る
盤
)は次式 によ って求めた。溶解度(wt%)‑(Wl‑W2)/WIXIOO Wl:未処理 フ ィルムの絶 乾豪量 (g) WB:浸憤処 理後 の絶乾 重 嵐 (g)
また補足実験 と して2cmX2cm寸法 の フィルムを各 3枚 準備 し,THFや アセ トンな どの溶媒 に よる溶解皮 を上記 と同様 に して求 めた。
2.5 膨 潤 度 の測 定
1cmX2cm寸 法 の 未処 理 フ ィル ム 切片 を水および DMFに浸潰 し,膨 潤 させ た。 試 料片 の対角線上の膨潤 前の長 さ(llCm)と膨 潤後 の長 さ(l2cm)を読み取 り顕微 鏡 に よって測定 した。
膨潤度 (Fv)‑l2/llXIOO
な お,膨潤時間 は4時 間 と し,二枚 の板 ガ ラスに儒れ た ま まは さんで測定 した。
2.6 収 縮 度 の 測 定
膨 潤度測定 した フィルムを再 び60℃,1mmHg以下 で 十分減圧乾燥 し,その長 さ(l3cm)を読 み 取 り顕微鏡で 同様 に測定 した 。収縮皮 は膨 潤 前 の未処理 フ ィルムの長 さ(JIcm)を基準 に して次式 によ って求 めた。
収縮皮 (感)‑l3/llXIOO
な お ,膨潤庶 ,収縮 皮 とも試 片数 は三枚 と し,その平 均値 で表わ した。
3.結果 および 考 察 3.1 接 着 剤 の 赤 タト練 吸 収 ス ペ ク トル
水性 ビニルウレタン系接着剤 は主 剤中 のPVAと架橋剤 の ジイソシアネー トとが反応 してFig.1の よ うな架橋構造 をもっと思 われ る。すなわち,ウ レタン結 合トOCONH弓 を形成 して水 に不溶化す る。主 剤 はPVAのほかにSBR
ラテ ックスおよび炭酸 カル シウムな どの充填物質を含ん だ エ マル ジ ョンであ る。Fig,2は架橋 剤添加比率を0‑
50蕗(Tablel参照)までの種 々の接 着剤皮膜 のIRスペ ク トル 分 析 を した結果 を 示 す 。波 長が4000cm1か ら
1500cm‑1までの吸収 スペ ク トルを 示す oこの範囲の波 長 に 現 わ れ た 主な吸収 に相当 す る吸収帯 グループ名を
H
駄 H駄eHl九 十 ∝ N◎ cHl@ NCO一・一 HCCHHCOH
匹 CHlI
PVA MDI
息滝・
@I
S.Jl岨H
息恥
珊
瑚・Fig・1 Formation ofcross‑linkageinPVA‑diiso‑ cyanate(MDI)reactiveresin.
1980年2月] 水性ビニル ウレタン系接着剤の接着悼 (第3報)
AE a/O
‑ 0
‑‑‑‑‑ 9.1 一・・‑一一・‑23.I
‑・‑ I‑33.3
‑‑‑ ・・‑50
\\
NOISSI三SNV∝1 ー̲・八一.Ill. 〟り‑リーqOCe ′/ て・DsのZ′,言行川常甘い=1‑OSSZuー> ′0めEZ
=トー日.・.[3‑.,〟..E..II.I.T・TfrJI'・1.■̲̲・・1‑‑・1‑‑‑‑‑ハ・与..1、:.‑"tA.!汁屯 ()Ii ・.I;⊥∴∵‑I.・i・.HIVニCgL.臣.̲.・・::‑A・・・・・・:,..ー宗軸力粛刊巨.
十・]・持杵畔上・・,I\.I./・川.・・・⁚
《00 36CO32CO XX)2i00 20X)1900 1弧 17031603 WAVENUMBER(crrT')
Fig・2 1R absorptionspectraofcuredresin films (KR‑7700resin)・
Table2 ⅠRabsorptionbandsofKR‑7700resin・
AbsorptionBand(cm 1) Assignment 3300 polymeric‑OH 2950 ‑CHB‑
2550 Am ine‑NHS+,‑NH㌻,‑NH+
228〔) lsocyanate‑N‑C‑0 1800 peroxide
‑0
‑0 ‑1720 urethane‑0‑CO‑NH‑
1650 urea‑NH‑CO‑NH‑
Table2に示す。
イソシアネー ト基の存在を示すと考えられ る2280cmユ
の 吸収は架橋剤が無添加の場合にはみ られないが ,架橋 剤が添加されると大きい吸収がみ られ るようにな り.そ の 吸収 ピークの大きさは架橋剤添加比率が増す とよ り大 き くなる。 ここで主 としてPVA中のCⅠも基に もとづ く も のと考え られる2950cm1バ ン ドは架橋剤添加の有無 お よび添加量によってほとんど変 らない太いさの吸収 ピ ー クを示す ことか ら,このバ ン ドを基準に して各吸収 の 太 いさを比較 してみる。
2280cm1のイソシアネー ト基 の吸収は前述のように架 橋 剤添加比率が増大すればそれに伴い大きくなり,これは 接 着剤皮膜中に架橋剤AEに含 まれるMDIが 未反応 の
‑ま ま残留 していることを示 す。PVA中のOH基 とジイ
83 ソシアネー トにより形成されるウレタン結合(1720cm 1) の吸収 はややブ ロー ドにな っており判別 しに くいが ,架 橋剤添加藍が増 大す るとウレタ ン結合の吸収 ピークも少 し大 き くな るのでPVA間の架橋結合 が 増加 して い るも のと認め られる。 しか し,接着剤皮膜の動的粘弾性特性 か ら求 めた架橋 剤添加量 と架橋密度 の関係1)ほど明確な 差異は現われな い。 ウレタン結合の吸収の大きさは架橋 剤添加比率 が20啄以 上 になるとその ピー クの増加率が
にぶ る傾 向があ る。
架橋剤 が 撫添 加である主剤のみの皮膜 のIRスペ クト ルは2550cm‑1および1800cm‑1に大きい吸収が存在す るが,架橋 剤添加 量が増加するとその吸収 の太いさは徐々 に小 さ くな るOそれ に反 して ,主剤のみの場合には存在 しなか った1650cm1に尿素結合の存在を示す吸収が現 われ るよ うにな る。
1650cm 1バ ン ドの吸収 は空気中に放置固化 した架橋 剤の微粉末を混入 したKBr法によって行 なったIRスペ ク トル にもみ られ る。従 って ,柴橋剤の イソシアネー ト の一部が水 と反応 して尿素結合の形成 にあずかると恩わ れ るO また 2550cm1バ ン ドは アミン類の吸収 と考えら れ ,このア ミン類 は主剤のエマルジ ョンを安定化 させる ための添加物 に由来 す るよ うで ある3)が ,このア ミンも イソシアネー ト基 と反応 して尿素結合をす る。 この両者 の尿素結合 に基づ く吸収が1650cm 1に現 われたと考え られるが ,この結合 はいわゆるポ リマーの架橋形成 には 審与 しない。
1800cm 1バ ン ドの吸収 はパ ‑オキサ イ ドと考え られ るが,主剤 の み の皮膜 のIRスペ ク トルでは大 きい吸収 がみられたが ,架 橋剤添加の増加とともに吸収 ピー クは 小 さくな るo このパ ーオキサイ ドについてはここで は明 らかで ない。 しか し,PVA水溶液と架橋剤AEを 混合 しても直 ぐには反応を開始 しないが,主剤 に使用されて いるものと同様のSBRエマルジョンを充填 剤としてPVA 水溶液 と混合 した場合 はPVAは架橋剤AEと直 ぐに反 応 し始 め る4)。従 って,供試接着剤KR‑7700の主剤 中に 含 まれ てい る添加物がPVAの分散作 用を果し,PVAと イソシアネー トの反応を容易に させる働 きをす ると考え られる。
架橋 剤 が20啓以 上 の添加率 の場合 はイ ソシアネー ト 基 の吸収(2280cmりはさ らに大 きくなる。すなわ ち,
KR‑7700接着剤 で は架橋剤添加率 が20啓程度 まで は PVAとの反応 に 大 きく寄与 す るが , さらに添加量を増 大 して も接着 剤皮膜 中には未反応の遊離 イソシアネー ト が残存 して くるだ けである。
1600cmlの吸収 は架橋剤の増大とともに大 きくなる ことか ら, この吸収 は架橋剤中の主成分 であるMDIの
ベ ンゼ ン環 およびMDIと水 との反 応を抑制 す るための マスキ ング剤 として使用 され てい る芳香族溶 剤 ,例え ば トルエ ン,キ シレンなどのベ ンゼ ン環 に展づ くもo)で あ ろう。 なお ,PVAのOH其 の 吸収 と考 え られ る3300
cm‑1バ ン ドについては後述す る0
3.2 水 お よびNN‑ジ メチ ル ホル ム ア ミ ドに 対 す る溶 解 性
水性 ビニルウ レタン系接着 剤 はその主成分 で ,本来は
水
溶帖
であ るPVAが イ ソシ アネー トと架橋結合 を形成 して不溶化 して も,まだ 水分 の影響 をかな り受 け る。既 報幻ではその接着剤 フ ィルムを 片目 、て吸湿性 につ いて一 部報告 した。架橋密度の程度 によ って水分の 影響が異 な り,架橋 密度が小 さいときには吸湿 量が大 きい ことが 明 らかになった。川瀬 ら6)は ホル マ ール化 したPVA繊維 0) エチ レンジア ミンによる溶解性 を求 め架橋結 合 の存在 に ついて研 究 している0本 報 で は極性溶媒 であ る水 とNN‑ジメチルホルムア ミド(DMF)を使用 して その 溶解 度 を求め ,本接着剤の架橋 の程 度 との関係につ いて検討 し た。
Fig.3は架橋剤添加比率 と溶解 度の関係を20℃ の温度 で測定 した結果であ る。接着 剤 フ ィルムの水 によ る溶解 度は架橋 剤無添加 で は15褒以 上 あ った もの が ,架橋 剤 がわずか5感添加で急激 に低下 して2感程度 まで減 少 し, その後 は架橋剤50頑添 加 (主剤 と架橋剤 が 同量 づつ)普 で漸減の傾 向 にあ る。DMFによ る溶解性 では架橋剤無 添加で12藤程度 の溶解度があ り,架橋 剤を5感添加す る と溶解度 は4勿以下 にな り架橋 剤添 加 とともに減少するo しか し添加率を さ らに増 加す ると溶解度は増大す る傾 向 があ るO
水や
DMFに浸潰後の接着 剤 フ ィル ムのIRスペ ク ト ルをFig.4‑Fig.6に示 す。 架橋剤無添 加 の主剤のみの 皮膜 は水浸演処理をすると3300cm‑1付近の ポ リメリック/+‑‑‑1
‑
● 一 一 ̲̲
一 一 ●′コ二 二 三 二
/10 20 30
4
0 50 Hardenercctent(o/.)Fig・3 Relation between hardener contentand solubilityofcuredresinfilmsat(20oC). 0 :water
, ⑳:
DMFなOH基 の吸収 が 消失 す る。それ に比 べ,DMF処理 し た フ ィル ムではこの範囲のバ ン ドには 明確 な吸収の差は ないが , エ ステル類(1735cm lバ ン ド付近)などが溶出 され て い る。 主剤のみの皮膜 で は水夜演によ ってPVA が溶 HJlす るためポ リメ リックOH基 は ほとん どな くな り, この嘉 に相 当す る吸収 が水浸演 に よ って消滅 し,これが 前述 の溶解度 の数値 が 架橋剤無添 加 で は15肇と非常に 大 き くな った主な原因 と思 われ る。
一 方 ,架橋剤をわず かに5部添 加 した フ ィル ムでは水 浸演処 理後で もこの3300cm1の吸収 にはほ とん ど変化 が な く(Fig.5),PVAが イ ソシア ネー トと架橋紙合を生
NOtS
S
l∑SNV∝ i
I,. 'dd
'..,:...」4
cm 男∞3
20)28CO払0
〕' 18∝)17CO 16∝ I150 〕WAVE NUMBER(cm り
Fig・4 1RabsorptionSPeCtraOfcuredresinfilms (AEnotadded)aftersoaking・
NOtS
S l
三SN蓮ト4 ( Ⅱ
) 3∝0 3Zn a:024002 c m
博刀 1e00 17CD1 6 0 0 1 5 0 0
WAVE NU
MB E
R(cml)Fig・5 IRabsorptionspectraofcuredresin氏lms (AE4・8%added)aftersoaking・
1980年2月] 水性 ビニル ウレタン系接着剤の接着悼 (第3報)
NOISSf三SNV∝ト
ん 0 0 0
36
00 32〔
沿 2B C
O 24C
O 2(Ⅱ)l∝0唱
00 17〔
X) 16( 氾
WAVE NUMBER(cm‑1)
Fig・6 1R absorptlOnSpectraOrCuredresinfilms (AE33・3% added)aftersoaking・
じて水に不溶化 し,ポ リメ リックなOH基 がその まま残 存 していることを示す。
DMFでは架橋 剤添加比率が2096を越えるようにな る と溶解度が増加する傾向を もつ(Fig.3)oこの推 由はFig.
6に 示 したIRスペ ク トルで,2280cm1のイソシア ネ ー ト基および1600cm‑1のベンゼ ン環の吸収が小 さ くな るか又はほとんど消失 していることか ら,イソシアネー トす なわち未 反 応 のまま残 留 して い るMDIが 溶 媒 の DMFによ り主 と して 溶出され ,そのほかIRスペ ク ト ルで は存在が認め られるエステル類などの成分 も溶解 さ れ て 溶解度 が 増 大 した ものと考 え られ る。このよ うに DMFによる接着剤の溶解度 はあ る程度の架橋剤添 加最 (添 加率20虜程度)まで は橋架 けの程度と関係があ り, 架 橋密度が増大すれば溶解度は減少す る。 しか し,未反 応 のMDIな どが 接着剤中に残留 しているばあいにはそ の成分 もDMFにより溶出され るので 架橋結合 の程度 を 判 定す る方法 としては適当でない。
3.3 そ の他 の溶媒 に 対す る溶解 性
Table3は水 とDMF以外の各種の溶媒 に対す る接着 剤皮膜の溶解度を示す。いずれの溶媒を用いても主剤 の Table3 Solubilityofcuredresinfilm sinvarious
solvents.
Hardener(wt
% )
Solvent 0 5 10 20 30 50 Tetrahydrofran 20.2 4.l l.8 0.7 0 0 MethyトEthylKetone 22tl.0 ‑ 5.5 3.4 0 0 Acetone 20.3 ‑ 3.8 4.4 2.9 3.6
Solubility:percent
85
みの皮膜ではか な り溶解す るが ,架 橋剤添加量 との関係 はバ ラツヰが大 きく明確 な傾 向 はない。 またPVAを溶 解す るエチ レンジア ミンを使用 して 本接着剤の溶解性 も あわせ て検 討 したが ,架橋 剤を添加 したばあいの接着剤 はほとん ど溶解 はみ られず ,また主 剤のみの皮膜では主 剤中のPVAを溶解 す るが ,測定 が 困難 で溶解度は秤量
l t
H来なか った。3.4 膨潤性
PVAは 水際 性 であ るので 水 分の影響を大 きく穿 け, これ らに つ いて はPVAの結晶化度 と膨 潤度 8), ホルマ ール化PVAの エ チ レンジ ア ミン中 の膨 潤性 ア),な どの 報告 が み られるoPVAとイソ シア ネ ー トの′僑架けの得 度 と膨潤性 につ いて 水およびDMFによる膨潤度を求め た結果 をFig.7に示 す。各溶液 か ら取 り出 して濡れたま
ま二枚 のガ ラス板 にはさんで測 定 した。
水 による膨潤性 は架橋剤麺添 加で は10虜程度膨 潤 し ているものが ,架橋剤添加量の増加 とと もに大 きく減少
し.架橋剤20褒 添加以上 では 膨潤度 はわずかにみ られ るだけであ るが ,前述 の架橋剤添加 畠 と溶解度の関係よ りも数値 の差は′トさいが ,架橋 と膨 潤性 の関係は明確で あ り,架橋の増加 とともに膨 潤度が減少す る。
温度の影響 は接着剤 フ ィルム強度 のばあいと同様幻ほ とんど差 は み られない。DMFの場 合 は水浸演のばあい よ り大 きな膨潤性 を示すとともに水 の場合 とは多少異な った傾 向を示す。すなわち ,架橋剤添加量にかかわ らず 10虜以上 も膨潤 す る。DMF分 子を 吸込み膨潤するが, と くに架橋剤が多 いところでは再び膨潤度が増加す る傾 向があ ることか ら,イソシアネ ー トな どが溶出され たあ とにDMF分子 が さ らに吸着 して膨潤 す ると思われ る。
テ トラ ヒ ドロフラン(THF)による膨 潤性 はDMFと水に よるばあいの中間 の傾 向を示 した。
、\廿一十 一‑ ィ ‑‑‑ ‑▲
▲
、、か、廿 ‑I‑一一,‑一一・一一一一AA
10 20 30 40 50 Hardenercontent(%)
Fig・7 Relatjon between hardener contentand swellingofcuredresinfilms(at20oC)・
○ :water(loo℃),● :.water,△:THF,
▲ :DMF
3 . 5
収縮性接着剤の膨潤性や収縮性は接着剤が浸演処理や乾燥 さ れるときの応 力の発生にいくらかの影響を与える可能性 があるQ前節で膨潤 した皮膜を水分や溶媒を完全に飛ば し乾燥後の収縮度を測定 した。結果を
Fi g.
8に示す。水浸癒後の収縮度は架橋剤無添加では
3
%以上あ った が,架橋剤を添加すると減少 し,とくに室温水処理 したフイ ルムはほとんど収縮 がみ られない。DMF
による収縮性 は膨潤性の場合と同様 ,水と異 な った傾向を示 し,架橋 剤添加比率 が増加するとともに増 大 し,数 魂以上収縮 する。これは未反応 のMDI
を含めた接着剤中の成分 がDMF
によ って潜解 され消失( Fi g. 6 )
す るた め,皮膜に
空隙などが新たに生 じ,乾燥によって収縮度が増大す る ものと思われる。THFによる収縮度 はは っきりした傾 向はみられず,全体 に小 さい。
00 95 (
。\○)JO T
.TUeLtl こ
OU
0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0
日ardenercontent(o/O)
Fig・8 Relation between llardener contentand contractionofcuredresinfilms(at
2 0
℃).0 :water
( 1 00
oq ,@ :water,A :THY,A:DMF
4 .
結 論水性ビニルウレタン系接着剤 (光洋産業KK,KR‑7700) フィルムの水および
NN
‑ジメチルホルムア ミド( DMF)
による溶解性 (重量減少)や膨潤性を調べ,また接着剤の 赤外線吸収 スペ ク トル によって 架橋剤(AE)添加による 架橋結合の程度を検 討 し,次の結果を得た。
1)主剤のみの皮膜ではウレタン結合に基 づ く
1 7 2 0
cm1の吸収 は認め られないが,MDI
を 含む 架橋剤 の 添加により主剤中のPVA
とジイソシアネ ー トとの ウ レタン結合形成による
1 7 2 0
cm‑1の吸収 が認め られ .その 吸収 は架橋剤添加愚が増すにつれ てやや大 き くなる。2)
架橋剤中のMDI
のイソシア ネー ト基による2 2 8 0
cm‑1の吸収は架橋剤添加量が増す とと もに大き くなり, フィルム中に未反応のイソシアネー トが 多 く残留するこ とを示 す。 この ことはDMF
溶出後2 2 80
cm1の吸収が ほとん ど消失す ることによ り確かめ られ る。3)水 による溶解 度 (溶出す る嵐 )は架 橋剤無添 加の場 合 には
1 5
虜もあ るが ,架橋剤添加 鼠がわずか5
藤で急激 に小 さくな り,その後は架橋剤巌 と ともに漸 減す る。4)DMF
による溶解度は架橋剤 添加 とともに減少す るが,2 0
感添加率以 上 にな ると増 大 す る傾 向が ある。 これは接着剤 フ ィルム中に未反応の まま多窮に残留 して い る架橋剤がDMF
により溶出 され るこ とに因る。5)水による接着剤 フィルムの膨 潤度 は架 橋剤添加と ともに指数関数的 に減少す る。 しか し
,DMF
による膨 潤性 は水の場合 と異 な り.膨潤度 は架橋 剤添 加鼠 ととも に わ ず かに減少 す るが,添加率 が2 0
帝以上 にな ると逆 に増大す る。謝 辞
本研 究をすすめ るにあた り供試接 着剤 を提供 していた だいた 光洋産業KK,御助言をいた だい た 同社の桜田誠
‑殿 ,静岡大学農学部木材化学研究室 の寺谷 文之敏幸軌 間甲斐勇二助教授 および実験 の援助 をお願い した当研究 室の増 田威 久技官 に謝意を表 します 。な お .本研究の一 部 は 昭和
5 3
年度文部省科研費 (奨励A)の援 助によるも のであ る。文 献
1) 滝 欽二 水町 子乱 山岸祥恭 :木 材乱 24.4.
2 3 7( 1 9 7 8 )
2)滝 欽 二 ,水町 浩 ,山岸祥恭 :木 材私
25
.3,21 7( 1 9 7 9 )
3)私信 :光洋産業KK 4)滝 欽二 :未発表5)川瀬裕 司 ,森本 胤 望月隆二 :工化
74
,5,1 01 4( 1 9 7
1)6)豊島賢太郎 :ポバール,高分子 刊工会 (昭