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奈良県の トンボ相

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(1)

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奈良県の トンボ相

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は じめに

トソポは幼虫期 ・成虫期を通 して肉食性の昆虫 であ り、殿業生態系において もいわゆ る害虫の捕 食者 として重要な役割を果た している。特 にアキ アカネな ど一・部の健は水田を主な生活の場 として お り、水田農耕 ときわめて密接な関係にあ るな ど、

われわれ 日本 人に とっては非常 に身近な昆虫であ るといえる。 また、 トンボ頬の 多 くは、幼虫期 を 水中で過 ご し、かつ種によって異な る水域環境 を 選択す ることか ら、近年では水域の環境指標 とし て も注 目されている。

トソポは昆虫の中で も、チ ョウや甲虫 とともに 古 くか ら比較的高 い関心 が持 たれてい る一 群で、

各地 で分布調査が盛んに行われて きた。近畿地方

また、近年では 自然環唱保 全の機運の高 ま りか ら、 各地の地方 自治体が独 自に絶滅の恐 れのある 動植物 を リス トア ップ して レッ ドデー タブ ックを 作成、発行 してお り、その種選定 に伴 う詳細な分 布調査が活発に行われているo Lか し奈良県は近 隣の府県 と比較 して トソポの研究者 ・愛好者が少 ない こ とや、交通 の優 が悪 い点 な どが重 な って、

トンボに限 らず 多 くの生物 で調査 が遅 れてお り、

2004年現在 、 レッ ドデー タブ ックが作成 されて いない。 また、 トンボについて言 えば、 1960年 代 か ら70年 代 にかけての若 干の報告(I"叫まあ る が、近年はご く限 られた地域 や種についての断片 的な報告 がなされているものの、県全域 を対 象 と した調査報告は 見当た らない。 このため、奈 良県 下全域 におけ る近年 の トンボ相については、ほ と 9

で も、主に 1

ている■I,T札 H")・Iが、県 レベ ルの調査はあるものの、,

70年代以降、 多 くの報告 がな され ん ど把握で きていないのが現状であ る。

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これ らの問題点 を踏 まえ、筆者は1

2月の 1年間、奈 良県の トンボ相の現状解明 と保 8年1月‑

市町村 レベルまで行われた調査はほ とん どなか っ

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た。 しか し1

町村 レベ ルの大規模 かつ高精度な調査が行われた を行 った。 199

90年 代に入 って滋賀県において市 全対策のための情報収銀 を 目的に県内各地 で調査

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川■■。全国的に 見る と調査の不十分な地域が大半 で 補足調査 を行 ったので、 ここにすべてのデー タを あるが、巌近、富山県で も詳細 な調査報告 .11が発 付 して報告す る。

03年 に も若干の

表 されている. 。='

(2)

72 尾園 暁

方法

筆 者の 1人尾 園は、標 本 や文 献 を基 に、奈 良県 に記録のあ る トンボ頬全種 を対 象に分布 ・生息状 況の調査 を行 った。 調 査期 間 は 1998年 1月〜12

月 (この 間 の 調 査 日数 198日)、 さ らに 1999‑

2001年、2003年 に計53日間の補足調査 を行 った (総計251日)0

成 虫の記録は肉眼あ るいは双眼鏡 を用 いた 目視 (日韓)、 ネ ッ トを用 いた採集 に よって行 った。記 録の大半 は 目視観察 に よる ものであ るが、 El視で の同定 が困難な ものについては採集 し、種の確認 後 に放逐 した。 また、採集 した個体の一部 は持 ち 帰 り、標 本 とした。 目視 で確実 な同定 がで きず、

採集確認 もで きなか った ものはデー タか ら除外 し たO幼虫はすべて ネ ッ ト等 で採躯 し、大半はその 場 で同定 し、放逐 した。幼 虫では齢期 が若 い もの な ど、同定困難な ものが多 々あ るが、それ らにつ いては採 集後 に標 本を作製 し、ルーペや案体顕徴 按 を用 いて同定 す るか、飼育 して成虫 を羽化 させ るこ とに よって確実 に同定 す るよ うに努めた。 こ ち らも確実 な同定 がで きなか った もの については デー タか ら除外 した。

また、必要 に応 じて文献調査 を行い、 各種 の生 息場所 、出現期等 についての知 見を得 、一部の種 については、 これを参考 に既知産地 の現状 を調査 した. しか し、掲擬 された写 虞な どか ら判断す る と、誤 同定 が含 まれてい るものが少なか らずあ る

打 保之

ため、当報告 では、種 の同定 が確実 な もの以外は 参考文献 として列記す るに留めた。 参考文献欄 に は、奈 良県内の トソポを中心 とした文献 を大半 リ ス トア ップ し、 その うち当報告で引用 した ものは 文 中に文献番号 を示 した。

なお、奈 良県当麻町、同新庄町は2004年 10月 1

日に合併 し、葛城市 とな ったが、 この報告 では混 乱 を避け るため、調査時点の行政区分、地 名で統

‑ して表記 した。

結果

当調 査 で は過 去 に奈 良県で記録 があ る11料90

億H:・.の うちマ グラナニ ワ トソポ、1915を除 く89

種 に奈 良県初記鐸 とな るオオサ カサナ工、ア メイ ロ トンIl一'7■を加 え、11料91種 が記録 された (表 1)。調査地点 は約400箇所、 官幣 .採集 デー タは 約 1000,0件 とな った。蓑2には当調査 におけ る記 録種 を市町村別 に示 した。種数 を見 る と奈 良市の

74種 が巌 も多 く、大塔 村 の 14種 が巌 も少 ない記 録 とな ってい る。 市町村平均種数は46であ る。 こ こでは得 られた デー タを元 に 1.近年 の奈 良県に おけ る トンボ頬 に関す る概説。2各種の解説。3 目撃 ・採媒記録。4.分布図O を掲叔 した. また、

当調査の結果 か ら、奈良県内において希少 と考 え られ る種 、生息状況 に注意 を要 す る種 については 蓑3に リス トア ップ し、解説 を付 した。

(3)

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