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学位論文題名Performance evaluation of hybrid sub―surface constructed wetland system in treatlngmilkingparlorWaSteWater underCOldClimatlCCOnditionS

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Academic year: 2021

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博 士 ( 農 学 ) プ ラ デ イ ー プ ク マ ル シ ャ ル マ

     学位論文題名

Performance evaluation of hybrid sub ―surface constructed     wetland system in treatlngmilkingparlorWaSteWater     underCOldClimatlCCOnditionS

(寒冷気候条件下で酪農パーラー排水を浄化処理する ハ イブ リッド伏流式人工湿地システムの機能評価)

学 位 論 文 内 容 の 要旨

  酪農パーラー排 水は、一般にフリーストール式牛舎に付帯する搾乳舎(パーラー)から排出さ れる汚水で、搾乳綴拭リヾイプラインなどの洗浄水、床洗浄時の糞尿や廃棄乳、各種洗剤などが混 ざる有機1生汚濁濃度の高い汚水である。排出量が通常1日50 1113を越えなぃため、現在は法規制 の対象となってい ないが、水系汚濁源となりやすく、経済的かつ省力的、効果的な排水処理が求 められている。

  人工湿地による浄f匕曩哩は、経済的・省力的な浄化方法のーっとして近年開発が進められてい る。汚水浄化を目 的とした人工湿地には、湛水状態で汚水を流す表面流式と、地下水状態で浄化 させる伏流式があ る。表面流式は面積あたりの浄化能が低く、また寒冷地では冬季の浄化ができ なぃという問題が ある。それに対し伏流式は、表面流式よりも面積あたりの浄化能が高く、冬季 でも浄化が維持で きるという特徴がある。この伏流式には、汚水を間欠的に濾床表面に散布する 縦型(鉛直流式) 湿地と、浅い地下水として横向きに緩漫に流す横型(水平流式)湿地がある。

縦型が好気的(酸 化的)条件であるのに対し、横型は嫌気的(還元的)条件となる。この縦型湿 地と横型湿地を細み合わせたシステムはハイブリッド犬流式^、工湿地システムと呼ばれるが、ま だ普及は進んでお らず、浄化能カが高くコストパフオーマンスに優れたシステムとして期待され ている。

  本研究は、2006年秋に北海道北部遠別町の酪 農家に設置されたパーラー 排水処理のためのハ イブリッド伏流式人工湿地システムにっいて、その浄イ日幾能を評価することを目的とした。特に、

システム全体での 負荷除去率や浄化率、経年的な浄化機能の変動、およぴ冬季・融雪期の浄化能 について水質項目別に評価した。

  対象とした人工 湿地は、成牛約120頭を飼育する酪農牛舎に併設された、縦型湿地2段(以下、

VFヽAとVFBと称 する )、 横 型湿 地1段( 以下 、HFと称 す る) の計3段 の濾 床か らなるハイ ブ リッH犬 流式 ^ 工湿 地シ ステ ムで ある。各濾床の面積は、VFAとVFヽBが各l60D12、HFが336m2 で、VFAとVFBに は間 欠的 に 汚水を 散布する自動サイホン装置 が設けられている。分析用の 採 水は2006年11月 から2010年10月 まで ほば ひ と月 に1回 の頻度 で行った。拐りKは、VFA瀦む 入 前 の 原7k (Si)、VF」A通 過 後(S2) 、VFB通 過 後(S3)、HF通 過 後 の 最終 処理 水(S4)の 、4 っ を 対 象 と し た 。 採 水 時 にDO、pH、ORP、ECを 計測 する とと もに 、 実験 室に おい てTSS、 COD、BOD、TN、NH4‑N、N03‑N、TP、Org.―P、P04・P、TC、大E易菌君轍(T.CblifoHIl) を

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水 質 分 析に よ っ て 求 めた 。 シ ス テ ムを 通 過 す る 流 量は サ イ ホ ン 槽や ポ ン プピ ットに 設置し た水 位 計 の デ ー タ か ら 各 槽 の 通 過 流 量 とし て 求 め た ほか 、S4に は量 水 堰 を 設 置し て 計 測 し た 。各 点 の 水 温 も 同 時 に 計 測 し た 。 ま た 融 雪 期 の 浄f蹴 を 調 べ る 目 的 で2008年 と2010年 の3v‑4月 に は S4に 自 動 採 水 器 を 設 置 し た 。2008年 は3月5日 か ら4月17日 の 間1日1回 の 採 水 、2010年 は 3月19日 か ら4月14日 の 間 、1日2本 の コ ン ポ ジ ッ ト 採 水 潮 冰 は2回 / 本 ) を 行 い 、 上 記 と ほぼ 同様の 分析 に供し た。

  調査 期 間中、 システ ムに は平均4.9 D13.C・lの 汚水の 流入 があっ たが、 その変 動は1.2 D13.いか ら36.2 m3.いに およぴ 、特に 融雪期 と大 雨時に 増大し た。

  原水 の 平 均 的 な 水質 性 状 は 次 のと お り で あ った ;pH 6.6、EC l.3 mS.cmll、D0 1.7 mg.L‑1、 ORP 214 mV、TSS 758 mg.L‑1、COD4 379 mg.L1、BOD1,527 mg.L吐、TP 28 mg.Ll、Org.‑P 4.4 mg.LIl、P04‑P 24 mg.L1、′1'N 179 mg.L1、NH4‑N 75 mg.L1、N03‑N 0.4 mg.L・1、TC1,490 mg.L‑l、T. Coliform 207 (no.*l,000mr1。

  各 水 質 項 目 に つ い て 、 シ ス テ ム 全 体 に よ る 負 荷 除 去 率 を み る と 、TSSは98% 、CODは91% 、 BODは90% と い う 高 い 除 去 率 が 得 ら れ た 。 ま た こ れ ら 項目 に は 季 節 的、 経 年 的 な 除去 率 の 変 動 も 小 さ く 、 ほ ぼ 安 定 し て 浄 化 さ れて い た 。TNの 負 荷 除 去 率は78% 、 ′ロ は74% であ っ た 。 大 腸 菌群 数の除 去率 は季節 を問わ ず99% 以上で あった 。

  2008年6月 か ら は 更 な る 浄 化 議 能 の 向 上 の た め に 、 濾 床 表 面 の 交 互 乾 燥NFAとVFB、 非 積 雪 期 の み ) 、 な ら び に 処 理 水 の 再循 環 (VFB) を 始 め た 。そ の 結 果 、VFBで の ′IN除 去 率 が37% から52%に 向上し た。ま たNH4‐NとTPも 除去率 が改善 され也

  水系 へ の 放 流 と いう 観 点 か ら みる と 、 処 理 水の 濃 度 も 重 要な 指 標 で あ る。シ ステム 全体 の浄化 機 能 を 、 最 終 処 理 水 (S4) の 平 均 濃 度 で み る と 、 ′11sS14m葛 .L1、COD297mg‐Ll、BOD122 mg.し1、TP5.0mg.LIl、P04ーP4.0mg.LIl、TN30mg.Ll、NH4―N18m醫 .L1、N03.NO.8mg‐ い と な り、 多 く の 項 目で ほ ぼ 水 質 基準 を 達 成 し て いた 。 ま た 原 水か ら の 濃度 減少率 を浄化 率と し て み る と 、TSS98% 、COD92% 、BOD92% 、TP75% 、P04・P78% 、TN81% 、NH4‐N68% とな った。

  本シ ス テ ム で は 水質 項 目 毎 に 浄化 の 生 じ る 濾床 が 異 な る こと が 想 定 さ れる。 分析の 結果 、有機 態 窒 素 の 除 去 はVFAで 、 無 機 体 窒 素 の 除 去 はVFBで よ り 効 果 的 に 生 じ て い る こ とが 判 明 し た 。 BODの 除 去 はWAよ り もWBとHFで よ り 割 合 が 高 か っ た 。2008年 と2009年 の 夏 季 ・ 秋 季 にN08一NがVEAの 出 口 で 認 め ら れ た こ と か ら 、 こ の 時 期 にVEAでNH4.Nの 硝 化 が 進 ん だ と み ら れ る が 、 同 じ 現 象 は2007年 に は 認 めら れ な か っ た 。こ れ は こ の 時期 の 高 い 負 荷投 入 の た め と 推 察 さ れ る 。HFか ら の 排 水 にN08.Nは 検 出 さ れ な か っ た こ と か ら 、HFで脱 窒 さ れ た もの と みら れる。

  融雪 期 に は 最 大24.9m8・ い の 融 雪 水を 含 む 汚 水 が流 入 し た 。2008年 融 雪期 の 各 水 質 項目 の 除 去 率 や 浄化 率 は 通 年 値に 比 べ 低 下 した が 、 こ れ は 沈馴 曹 か ら の 想定 外 の 流入 の発生 による こと が 明 ら か と な っ た 。 こ れ を 防 い だ とこ ろ 、2010年 融 雪 期 には 浄 化 率 は 非融 雪 期 よ り も向 上 し た 。 融 雪 期 の一 連 の 観 測 を通 じ て 、 水 質項 目 に よ っ て は一 時 的 な 除 去率 や 浄 化率 の低下 が認め られ た も の の 、シ ス テ ム の 機能 を 損 な う もの で は な く 、 年間 を 通 じ て 良好 な 浄 化機 能が発 揮でき るこ と が確 認でき た。

  本 研 究 よ り 、 ハ イ ブ リ ッH赫 職 人 工 湿 地 シ ス テ ム は 、 負荷 の 変 動 や 冬季 ・ 融 雪 期 の 寒冷 気 候 条 件 に も 対 応 で き る 冗 長 陸 を 有 す る こ と が 確 認 さ れ た 。 特 にTSS、COD、BODに つ い て は90% を 超 え る負 荷 除 去 率 を維 持 し ていた 。こ れらの ことか ら、本 システ ムが 寒冷地 でも継 続禾lJ用が可 能 な 、 効 率 の 良 い 有 機 陸 汚 濁 排 水 の 浄 イ ル 卿 里 方 法 で あ る こ と を 提 示 し た 。

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学 位 論 文 審 査 の 要 旨 主査

副査 副査

准 教 授 教 授 教 授

井 上 長 澤 波 多 野

    J象 徹 明 隆 介

     学位論文題名

Performance evaluation of hybrid sub ーsurface constructed     wetland system in treatlngmilkingparlorWaSteWater     underCOldClimatiCCOnditionS

(寒冷気候条件下で酪農パーラー排水を浄化処理する ハ イブ リッド伏流式人工湿地システムの機能評価)

  本 研 究 は 、2006年 秋 に 北 海 道 北 部 遠 別 町 の 酪 農 家 に 設 置 さ れ た パ ー ラ ー 排 水 処 理 の た めの ハ イ ブ リ ッH犬 流 式 人工 湿 地 シ ス テ ムに っ い て 、 その 浄 イ 脇 幾 能を 評 価 す る こと を 目 的 と し たも の で あ る 。 特 に 、 シ ス テ ム 全 体 で の 負 荷 除 去 率 や 浄化 率 、 経 年 的な 浄 化 機 能 の変 動 、 お よ ぴ 冬季 ・ 融 雪 期 の ゃ 争 イ 匕 冑 亀 に つ い て 水 質 項 目 別 に 評 価 し た も の で あ る 。

  酪 農 パ ー ラ ー 排 水 は 、 一 般 に フ リ ー ス トー ル 式 牛 舎 に 付帯 す る 搾 乳 舎( パ ー ラ ー )か ら 排 出 さ れ る 汚 水 で 、 搾 乳 機 や パ イ プ ラ イ ン な ど の 洗 浄水 、 床 洗 浄 時の 糞 尿 や 廃 棄乳 、 各 種 洗 剤 など が 混 ざ る 有 機 性 汚 濁 濃 度 の 高 い 汚 水 で あ る 。 排 出 量が 通 常1日50 j113を 越 え な ぃた め 、 現 在 は法 規 制 の 対 象 と な っ て い な ぃ が 、 水 系 汚 濁 源 と な り やす く 、 経 済 的か つ 省 力 的 、効 果 的 な 排 水 処理 が 求 め ら れ て い る 。

  人 工 湿 地 に よ る 浄 化 処 理 は 、 経 済 的 ・ 省力 的 な 浄 化 方 法の ー っ と し て近 年 開 発 が 進め ら れ て い る 。 汚 水 浄 化 を 目 的 と し た 人 工 湿 地 に は 、 湛 水状 態 で 汚 水 を流 す 表 面 流 式と 、 地 下 水 状 態で 浄 化 さ せ る 伏 流 式 が あ る が 、 表 面 流 式 と 違 っ て 伏 流式 は 冬 季 で も浄 化 が 維 持 でき 、 面 積 あ た りの 浄 化 能 が 高 い と さ れ て い る 。 伏 流 式 に は 、 汚 水 を 間 欠 的 に 濾 床 表 面 に 散 布 す る 縦型 ( 鉛 直 流j軸 湿 地 と 、 浅 い 地 下 水 と し て 横 向 き に 緩 漫 に 流 す 横 型 ( 水 平 流 瑚 湿 地 が あ り 、 こ の2っ を 組 み 合 わ せ た シ ス テ ム は ハ イ ブ リ ッ ド 伏 流 式 人 工 湿 地 と 呼ば れ 、 浄 化 能カ が 高 く コ スト パ フ オ ー マ ンス に 優 れ た シ ス テ ム と し て 期 待 さ れ て い る 。

  研 究 の 対 象 と し た 人 工 湿 地 は 、 成 牛 約120頭 を 飼 育 す る 酪 農 牛 舎 に 併 設 さ れ た 、 縦 型 湿 地2段

( 以 下 、VFヽAとVFBと 称 す る ) 、 横 型 湿 地1段 ( 以 下 、HFと 称 す る ) の 計3段 の 濾 床 か ら な る ハ イ ブ リ ッ ト 渺 漸 を 式 ^ 工 湿 地 シ ス テ ム で あ る 。 各 濾 床 の 面 積 は 、WヽAと 班 鳴 が 各160m2、 HFが336m2で 、VEAとVFBに は 間 欠 的 に 汚 水 を 散 布 す る 自 動 サ イ ホ ン 装 置 が 設 け ら れ て い る 。 調 査 期 間 中 、 シ ス テ ムに は 平 均4.9m3.d11の 汚 水 の流 入 が あ っ たが 、 そ の 変 動は1.2m8.d・1か ら36.2m3.d.1に お よ び 、 特 に 融 雪 期 と 大 雨 時 に 増 大 し た 。

(4)

  分析された各水質項目について、システム全体による負荷除去率をみると、TSSは98%、COD は91%、BODは90%という高い除去率が得られた。またこれら項目には季節的、経年的な除去 率の変動も小さく、ほぼ安定した浄化効果を発揮していた。TNの負荷除去率は78%、TPは74% であった。大腸菌群数の除去率は季節を問わず99%以上であった。

  2008年6月からは更なる浄化機能の向上のために、濾床表面の交互乾燥(VFAとVFB、非積 雪期のみ)、ならびに処理水の再循環(VFB)を開始した。その結果、VFBでの′rN除去率が 37%から52%に向上した。またNH4‑NとTPも除去率が改善した。

  水系への放流という観点からみると、処理水の濃度も重要な指標である。システム全体の浄化 機 能を、最 終処理 水(S4)の平均 濃度で みると、TSS 14 mg. l、COD297mg.Ll、BOD122 mg゜L‥、TP5.0mg.L‥、P04‐P4.0mg.L‥、TN30mg.L11丶NH41N18mg.Il、N03.N0.8mg. L11となり、多くの項目でほぼ水質基準を達成していた。また原水からの濃度減少率を浄化率とし て み る と、TSS98% 、COD92% 、BOD92%、TP75% 、P041P78%、TN81% 、NH4‐N68% となった。

  融雪期には最大24.9m3・d.lの融雪水を含む汚水が流入した。2008年融雪期の各水質項目の除 去率や浄化率は通年値に比べ低下したが、これは沈殿階からの想定外の流入の発生によることが 明らかとなった。これを防いだところ、2010年融雪期には浄化率は非融雪期よりも向上した。

融雪期の一連の観測を通じて、水質項目によっては一時的な除去率や浄化率の低下が認められた ものの、システムの機能を損なうものではなく、年間を通じて良好な浄化機能が発揮できること が確認された。

  本研究より、ハイブリッド伏流式人工湿地システムは、負荷の変動や冬季・融雪期の寒冷気候 条件にも対応できる冗長陸を有することが確認された。特にTSS、COD、BODにっいては90% を超える負荷除去率を維持していた。これらのことから、本システムが寒冷地でも継続利用が可 能 な 、 効 率 の 良 い 有 機 陸 汚 濁 排 水 の 浄 化 処 理 方 法 で あ る こ と を 提 示 し た 。   よって、審査員一同は、プラディープ・クマール・シャルマが博士(農学)の学位を受けるの に十分な資格を有するものと認めた。

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