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固有値問題に基づいた立体骨組構造物の最適化に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

固有値問題に基づいた立体骨組構造物の最適化に関する研

究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

朱, 火江

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第060号

Issue Date

1997-03-25

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1781

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

固有値問題に基づいた立体骨組構造物の

最適化に関する研究

StudiesonOptlmizationofSpaceFrameStructures

WithEigenvalueProblems

甲打-j

1997.1

火江(Zhu,Huojiang)

(3)

氏 名(本 籍) 学 位 の 学 位 記 番 号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題 目 学位論文審査委員

火 江(中華人民共和国)

士(工学)

甲第

60

平成

9

3

25 日

生産開発システム工学専攻

固有垣間題に基づいた立体骨組構造物の最漸ヒに関する研究

(Studies皿qPtiAizationof師eFra肥StruCtureSYith

Ei鮮mlue蝕血1e帖)

(主査)教 授

(副査)教 授

昭 教 授

論文内容の要旨

本研究は立体骨組構造物を解析するに場合に広く活用される剛性行列の固有値の特性に 着目して、立体骨組構造物の固有周期や座屈荷重を極値化したり、特定の周期を回避する 為の最適設計法を確立させたものである。 剛性行列あるいはその逆行列(柔性行列)のトレースは固有値の総和と逆数和を表し、 煩雑な固有値計算を経ずに求められる。さらに行列をべき乗してトレースを採ると固有値

のべき乗の逆数和となる。これは構造解析の観点からは固有周期あるいは座屈荷重のべき

乗の逆数和を求めることを意味している。

このような固有値の特性に着目して橋梁構造物の最適設計の1手法を提案したのは高木

録郎氏であるが、その先駆的研究では平面構造物のみを対象として固有値の逆数和を最小 化することのみに限られた。本研究はこれを更に発展させて、固有値の総和を目的関数と して個別の固有値を扱わない最適設計を確立させ得たと認められるが、この成果の特徴は 次の2点である。 第1の成果は、構造物の主構材料の重量を一定に保持しつつ固有値べき乗の逆数和を最 小化(1次固有周期を近似的に最小化)する設計法に、『構造物のいずれの固有周期も指 定した振動周期の近傍へ接近しないように設計する』という更に厳しい条件を付加して設

計するアルゴリズムを導き得たことである。これは建築物の固有周期を地盤の卓越周期に

接近させないように設計するという耐震設計の基本理念に応えるものであり、周期的な動 的外力に共振しないような構造物を設計するという動的設計の基本姿勢に叶うものである。 第2の成果は、固有値のべき乗和を目的関数とする最適設計法は極めて安定した収束特

性を持つものであり、構造物の3次元解析でこそ真価を発揮し得るものである事を実証し

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ことである。個別の固有値(基本周期あるいは最小座屈荷重)を目的関数とした従来の 適設計では隣接固有値が接近しすると収束が極端に不安定になる。立体構造物では固有 の接近は不可避であり、従来の研究では収束特性の改良に多大の努力が払われている。 かし固有値を総和で扱う本設計法では、固有値の接近や順位の反転という従来の問題点 も何等影響されずに速やかな収束を期待できることが計算例で示された。

解析例として立体歩道橋を設計対象として非常に有意義な成果を示した。歩道橋の設計

は耐荷力や経済性をとは別に固有周期が歩行者の歩調に近い2ヘルツを回避する様に指 されているので、2ヘルツに近い周期を持つ既設の歩道橋をを対象にして、本設計法が 期をコントロールするに有効な設計法となることを実例で示した。第2の計算例は既設 大型高圧送電鉄塔であり、動的な立体解析として斜材や水平材の効果を総合的に評価し 設計断面を示し得た。これは平面構造解析としては扱い得ない特性である。 その他の計算例としては、他の研究で試みられているヘリコブターのブームの最適設計 を対象として本設計法による結果と比較検討した。あるいは橋梁形式としては希な既設 単弦アーチ橋を対象にして振動特性や座屈の耐力を改良する断面設計例を示した。これ の適用例によって本設計法の有用性と共に構造物の動的特性の改善策を示し得た。

論文審査の結果の要旨

本研究は立体骨組構造物を解析するに場合に広く活用される剛性行列の固有値の特性に着目し 、立体骨組構造物の固有周期や座屈荷重を極値化したり、特定の周期を回避する為の最適設計法 確立させたものである。 剛性行列あるいはその逆行列(柔性行列)のトレースは固有値の総和と逆数和を表し、煩雑な国 債計算を経ずに求められる。これは構造解析の観点からは固有周期あるいは座屈荷重の逆数のべ 乗和を求めることを意味している。 このような固有値の特性に着目して橋梁構造物の最適設計の1手法を提案したのは高木録郎氏 あるが、その先駆的研究では平面構造物のみを対象として固有値の逆数和を最小化することのみ 限られた。本研究はこれを更に発展させて、固有値の総和を目的関数として個別の固有値を扱わ い最適設計を確立させ得たと認められるが、この成果の特徴は次の2点である。 第1の成果は、構造物の主構材料の重量を一定に保持しつつ固有値べき乗の逆数和を最小化(1 固有周期を近似的に最小化)する設計法に、『構造物のいずれの固有周期も指定した振動周期の 傍へ接近しないように設計する』という更に厳しい条件を付加して設計するアルゴリズムを導き こ 設 た一票 とである。これは建築物の固有周期を地盤の卓越周期に接近させないように設計するという 計の基本理念に応えるものであり、周期的な動的外力に共振しないような構造物を設計する 一9一

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という動的設計の基本姿勢に叶うものである。 第2の成果軋本最適設計法は極めて安定した収束特性を持ち、構造物の3次元解析でこそ真価 を発揮し得るものである事を実証したことである。個別の固有値(基本周期あるいは最小座屈荷 重)を目的関数とした従来の最適設計では隣接固有値が接近しすると収束が不安定になる。立体構 造物では固有値の接近は不可避であり、従来の研究ではこの場合の収束特性が問題視されていた。。 しかし固有値を総和で扱う本設計法では、固有値の接近や順位の反転という従来の問題点にも何等 影響されずに速やかな収束を期待できることが計算例で示された。 これらの理論的な内容は論文の著者と指導者のグループによる一連の研究を更に発展させて完 結させたもので、ユニークで従来の他の研究には見られないものである。 2)本研究の実用性 本論文には提案する最適設計理論の適用例として次のように構造設計上有意義な幾つかの設計 例が示されている 立体歩道橋‥ 歩道橋の設計では耐荷力や経済性をとは別に固有周期が歩行者の歩調に近い2ヘ ルツを回避する様に指示されているので、2ヘルツに近い周期を持つ既設の歩道橋を対象にして、 本設計法が周期をコントロールするに有効な設計法となることを実例で示した。 大型高圧送電鉄塔‥ 従来の実用的な設計法では平面構造として扱われるために、斜材や水平材 は立体構造としてその動的効果を合理的に算定されていたとは言い難い。本設計法を適用して立体 構造中の腹材の動的効果を総合的に評価し得た意義は大きく、送電鉄塔を計算例とした見識は評価 される。 単弦アーチ橋:橋梁形式としては希な既設の単弦アーチ橋を対象にして振動特性や座屈の耐力 を改良する断面設計例を示した。本橋梁は中心の単弦アーチによって支えられるので捻りを主とし た3次元動的特性の改良が注目される形式の橋である。 これらの適用例によって本設計法の有用性と共に構造物の動的特性の改善策を示し得た。

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