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日本家政学会誌 Vol. 61 No. 離乳食 カボチャペースト ~ 409 (2010) における調理加工法の相異が風味に及ぼす影響 離乳食 カボチャペースト における調理加工法の相異が風味に及ぼす影響 真部真里子 1 2, 久保加織 ( 1 同志社女子大学生活科学部, 2 滋賀大学教

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(1)

1.緒 言  離乳期は母乳・ミルク以外の食品の味を体験することに よって,感覚を発達させ嗜好が形成されていく時期であり, この時期の風味体験が,将来,バランスの良い食事を取 るための食品選択にも影響すると考えられる(Gerrish and Mennella 2001).そのため,どのような離乳食を与えるか は極めて大切で,「栄養バランス」はもとより「食材の選択」「味 付け」など留意する点は少なくない.  一方で,現在,日本では多様なベビーフードが流通して いる.厚生労働省の乳幼児栄養調査によると,昭和 60 年 には半数以上の家庭が市販ベビーフードをほとんど使用して いなかったのに対して,平成 17 年には 75.8%の家庭が何 らかの形で利用していた.また,1 歳以上の子どもの食事に ついて困っていることを,ベビーフードの使用状況別にみる と,「市販ベビーフードをよく使用した」と回答した人の 40% が「偏食する」を挙げていた.この比率は,「ベビーフード をほとんど使用しなかった」と回答した人の中で「偏食する」 を挙げた割合(28%)に比べて顕著に高かった(厚生労働 省 2006).このように,望ましい嗜好形成に与える市販ベビ ーフードの影響は大きいと考えられる.  そこで,本研究では,離乳初期の離乳食 “カボチャペースト” について,手作り品,市販瓶詰め品,市販フリーズドライ品 の 3 種類を用いて,調理加工法による風味の相異について 検討した.  これまでに,真部(2006)は,食物に対する「嫌い」と いう感情にはにおいの影響が大きいことを報告している.そ こで,まず,市販ベビーフードと手作り品のにおいの相異を ガスクロマトグラフィー(GC)分析によって検討した.香気 成分は,物質量が少なくてもにおいが強いものがあり,ま た,その構造によってにおいの質が異なる.そこで,本研究 での GC 分析は,FID による香気成分量の測定だけでなく, カラムで分離後の香気成分を直接検査員がにおいをかいで,

離乳食 “ カボチャペースト” における調理加工法の相異が

風味に及ぼす影響

Effect of Different Preparation Methods on the Flavor of

Pumpkin Paste Used as Baby Food

真部真里子

1

,久保加織

2

Mariko MANABE

1

and Kaori KUBO

2

1

同志社女子大学生活科学部,

2

滋賀大学教育学部)

原稿受付 平成 21 年 11 月 27 日;原稿受理 平成 22 年 4 月 10 日

1Faculty of Human Life and Science, Doshisha Women’s College of Liberal Arts, Kyoto 602-0893 2Faculty of Education, Shiga University, Shiga 520-0862

 The flavor of baby food is very important because it influences the acceptance of foods in infants. In Japan, many varieties of commercial baby foods have come to be widely used. Hence, we performed gas chromatography-olfactometry (GC-O) and gas chromatography-retronasal olfactometry (GC-RO) analysis and investigated the odor-active compounds present in 3 types of pumpkin pastes (homemade, commercial bottled and commercial freeze-dried), used as baby food in the early weaning period. We also performed GC-RO analysis using artificial saliva to examine the effect of saliva on the volatility of odor-active compounds in the oral cavity. The results indicated that the odor-active compounds were newly produced when manufacturing commercial pumpkin pastes, especially the bottled paste. The sensory evaluation showed that these odor-active compounds made the bottled pumpkin paste unacceptable for use. The flavor of commercial baby food is expected to improve.

(2)

においの質と強度を判断する「においかぎ」を行った(GC-olfactometry(GC-O)分析).また,においの感じ方には, においが空気とともに鼻孔に入り感じる前鼻腔経由のものと, 口腔に入った食物の揮発性分子が,咀嚼・嚥下とともに口 腔から鼻咽頭を通って嗅細胞を刺激する後鼻腔経由のもの がある.後鼻腔経由のにおいは,摂食者に「味」として認 識されることが少なくない(Small et al. 2005).離乳食は提 供温度が低く,また,口腔内滞留時間が長いため,前鼻腔 より後鼻腔経由のにおいが重要であると考えられる.そこで, 分離後の香気成分を鼻孔に誘導し前鼻腔経由のにおい特性 を検出する GC-O 分析と,香気成分を口腔に誘導することに よって後鼻腔経由のにおい特性を測定すると考えられるレト ロネイザル嗅覚応答法による GC-O(GC-RO)分析を実施し, カボチャペーストのにおい特性の解明を試みた.  さらに,官能評価によって,カボチャペーストの調理加工 法による摂食時の感覚的特性の相異についても検討した. 2.方 法 (1)試 料  市販ベビーフードのカボチャペーストとして,国産西洋カ ボチャ(Cucurbita maxima)を用いて調製された瓶詰め品(A 社)とフリーズドライ品(デキストリン,とうもろこしデンプ ン含有:W 社)を用いた.フリーズドライ品は,メーカーの 表示に従い,フリーズドライ品 4.8g に沸騰した超純水 25ml を加えて均一に混ぜて調製し,室温(21 ± 2℃)までさま してから用いた.  手作り品は,西洋カボチャ(香気成分分析;鹿児島産, 官能評価:北海道産)を用いて,定法に従い以下の方法で 調製した.  カボチャの皮と種を取り除き,20 × 20 × 5(mm)に切 ったもの 30g を,沸騰した超純水 200ml 中で可食状態(竹 串が抵抗無く通る程度の柔らかさ)になるように 4 分間茹で た.カボチャ表面の水をキッチンペーパーでふき取り裏ごし した.裏ごしカボチャ 20g に沸騰した超純水 8ml を加えて 均一に混ぜ,室温(21 ± 2℃)までさました.これを手作 り品とした. (2)におい分析 1)HS-SPME 法による香気成分の抽出  試料ヘッドスペース(HS)中の香気成分を,以下のよう に,固相マイクロ抽出(SPME)法によって抽出した.まず, 試料 4g を 20ml 容ヘッドスペースバイアル(Chromacol 社) に入れてセプタムをかぶせ,穴あきクリンプキャップをして 密閉した.40℃で 30 分間振とう保温後,SPME ファイバー (carboxen (CAR)/ polydimethylsiloxan (PDMS)( 膜 厚 75mm):Supelco 社)を挿入静置し,40℃で 60 分間気相 に暴露させ,ファイバーに香気成分を吸着させた.ファイバ ーの暴露時間,SPME ファイバーの種類は,予備実験によっ て,ピーク出現数が最も多く且つ効率よく実験できる条件を 選択した. 2)GC 分析  香気成分吸着後の SPME ファイバーをガスクロマトグラフ (GC)の注入口に挿入し,ファイバーに吸着した香気成分 を水素炎イオン化検出器(FID)と検査員のにおいかぎによ って検出した.GC 分析条件は,以下のとおりである.  装置:GC3000(日立製作所).カラム:DB-WAX (60m × 0.32mm i.d., 膜厚 0.5mm, J&W Scientific 社).オーブン 温度:40℃(5 分保持),40 ~ 230℃(3℃ /min),230℃(15 分保持).キャリヤーガス:ヘリウム(流速:0.8mL / min). 注入法:スプリットレス注入.注入口温度:280℃.検出器 温度:260℃.  また,においかぎによる検出は,カラムを出口付近で二 つに分岐し,一方を FID に,他方をにおいかぎ装置(GL Science 社〔GC-RO 用装置は特注品(Fig 1)〕)へ接続し, FID をモニターしながら,スニッフィングポートより検査員が 実際ににおいをかいだ.検査員は,週 1 回以上の官能評 価に関する基礎学習と食品の官能評価体験を 7 ヵ月以上行 った同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科に在籍する 20 歳代前半の学生で,においスティック(OSIT-Q, 第一薬 品産業)による基準臭識別試験と GC 分析でのにおいかぎ の訓練を 3 ヵ月以上受けた計 3 名が担当した.においかぎ は,疲労による嗅覚感度の低下を防ぐため,10 分ごとに検 査員が交替した.この時,検査員 3 名が均等に各時間帯の においかぎを行えるよう配慮した.におい強度は,試料を超 純水で 4 倍もしくは 16 倍に希釈し,元の試料のみで検出で

Fig.1. Sniffing of the effluent in GC-RO analysis. The flow of odor-active compounds

(3)

きたにおいを強度 1,4 倍希釈した試料まで検出できたにお いを 2,16 倍希釈でも検出できたにおいを 3 とし,3 段階 で表記した.なお,各試料について 3 回測定し,その 3 回 のうち検査員 1 名が 2 回以上検出でき,且つ,2 名以上が 検出できたにおいをデータとして採用した. 3)GC-MS 分析による香気成分の同定  GC-MS 分 析 は, 次 の 条 件 で 行った.GC-MS は 島 津 QP5050A を用い,キャリアガス(He)圧 100kpa,イオン 化電圧 70eV で測定した.他の条件は GC 分析と同様に実施 した.  化合物の同定は,Kovats(1965)の式から算出した保持 指標(KI),NIST データベース(MS)およびにおいかぎ(AD) によって行った. 4) 人工唾液の調製  人工唾液は,Table 1 に示した組成となるように超純水に て調製した(van Ruth et al. 2001).

(3)官能評価  3 種のカボチャペースト試料の特徴を把握するために,プ ロファイル法による官能評価を実施した. 1)パネル選抜  週 1 回以上の官能評価に関する基礎学習と食品の官能評 価体験を 7 ヵ月以上行った同志社女子大学生活科学部食物 栄養科学科に在籍する 20 歳代前半の学生ならびに職員に 対して予め実験の概要を説明した.同意を得た被験者対象 者 75 名に,においスティック(OSIT-Q)による 12 問から なる基準臭識別試験と 3 問からなる塩味濃度弁別試験を各 1 回受験してもらい,前者 11 問以上,後者 2 問以上の正 解者 51 名をパネルとして選抜した. 2)評価用語の決定  選抜されたパネルのうち 24 名を被験者とした.3 種のカ ボチャペーストをそれぞれ 20g ずつ白色紙コップ(90ml 容, QLinp)に入れて,スチロール製のスプーン(日本箸)とと もに被験者に提供した.試料の提供順は,6(=3!)通りとし, 各提供順の被験者数が等しくなるように調整した.被験者に, 各試料を試食してもらい,外観,におい,味,テクスチャー 他について思いつく用語を自由回答してもらった.被験者に は,超純水 130ml をポリエチレンラミネートした紙コップ(大 創産業)に入れて提供し,自由に口をゆすいでもらった.  その結果を,先述の検査員 3 名が KJ 法(川喜多 1986) にて整理し,評価用語として,14 項目(においの強さ・味 の強さ・甘味・渋味・酸味・つや・渋いにおい・甘いにお い・青臭さ・ざらつき・色鮮やかさ・粘り・カボチャらしさ・ 好ましさ)を決定した. 3)プロファイル法による官能評価  選抜されたパネルのうち 40 名を被験者とした.一部の被 験者は,用語決めの官能評価にも参加したため,その影響 を極力軽減するために,2 ヵ月空けて実施した.被験者には, 官能評価当日,予め個別に面接し,官能評価が適切に行え る健康状態であることを確認した.  室温(21 ± 2℃)の 3 種類のカボチャペースト 20g ずつ を白色紙コップ(90ml 容)に入れて被験者に供した.試料 の提供順は,6 通りとし,各提供順の被験者数ができるだけ 等しくなるように調整した.被験者には,スチロール製のス プーンを使って食べてもらい,上述の 14 項目について 0 ~ 6 の 7 段階評点法で回答してもらった.なお,被験者による 評価の統制を目的として,便宜的に,各項目の中央値(3 点) に相当する特徴を示す具体物を回答用紙に提示したが,具 体物による事前の感度合わせは行わなかった(例:青くささ →「きゅうりの青くささを 3 とする」).  口ゆすぎ用の水には,室温の超純水を用い,130ml をポ リエチレンラミネートした紙コップに入れて被験者に提供し た.評価前に口を 1 回ゆすいでもらい,評価中は自由にゆ すいでもらった. 4)統計処理  各項目別に一元配置分散分析を行い,試料間に有意差が 認められた場合はチューキーの方法(群間の対比較)にて 多重比較を行った.また,各項目間のピアソン偏差積率相 関係数を求めた.さらに,各試料の特徴を明らかにするため に,被験者の 14 項目に対する回答をもとに,未回転で,分 散共分散行列の分析による主成分分析を実施した.  解析には,統計ソフト EXCEL 統計 ver.6.0 と EXCEL 多変 量解析 ver.5.0(エスミ)を用いた. 3.結果および考察 (1)離乳食 “ カボチャペースト ” の香気特性  手作り品,市販瓶詰め品,市販フリーズドライ品の 3 種類 の離乳食 “ カボチャペースト ” の香気特性を検討した.  FID によるクロマトグラムでは,3 者に大きな差異が認めら れず,十分な比較ができなかったため,GC-O 分析結果を 比較検討した(Table 2).3 者に共通して認められたものに, 生ゴミ(No.4),トウモロコシ(No.9),鉄(No.10),スィ ートポテト(No.13),カメムシ(No.16)と金木犀(No.22) 様のにおいがあった.手作り品と市販フリーズドライ品だけ NaHCO3 62.0 mM K2HPO4 6.0 mM NaCl 15.0 mM KCl 6.4 mM CaCl2 3.0 mM

α-Amylase (from porcine pancreas) 200000 units/L Mucin (from porcine stomach) 0.216 %

(van Ruth et al. 2001) Table 1. Components of an artificial saliva solution

(4)

No 1 Kovats Index (D B

-WA X ) Descriptors of o

dors in orthonasal system

Intensity Compound Ident ificat ion 2 homemade bottled freeze

-dried homemade bottled freeze

-dried 1 536 art

ificial crab essence

1 unknown 2 792 ink ink 3 1 acetone KI, AD , MS 3 904 solv ent, ink solv ent, ink 3 3 unknown 4 966 garbage garbage garbage 1 3 3 2,3

-butanedione KI, AD , MS 5 1064 garbage 1 unknown 6 1082 green g rass 1 1

-hexanal KI, AD , MS 7 1240 green 3 unknown 8 1305 mashroom mashroom 2 1 unknown 9 1340 corn corn corn 2 2 2 unknown 10 1371 metallic, iron metallic, iron metallic, iron 2 3 3 unknown 11 1384 pickles pickles 1 1 unknown 12 1452 sour 1 unknown 13 1454

sweet potato cream

sweet potato cream

sweet potato cream

3 2 3 unknown 14 1500 earthy 1 unknown 15 1538 crayon soil, earthy 3 1 unknown 16 1588 shield bug shield bug shield bug 1 3 1 unknown 17 1658 damp damp 3 2 unknown 18 1687 shield bug 3 unknown 19 1737 green tea 1 unknown 20 1771 unripe pumpkin

unripe pumpkin, corn

2 1 2,6

-nonadienol KI, AD , MS 21 1825 fruit fruit 3 3 unknown 22 1954 sweet osmanthus sweet osmanthus sweet osmanthus 3 3 2 unknown 23 2044 burnt sug ar burnt sug ar 3 1 unknown 24 2086 urinary 3 unknown 1 Numbers common to Tables 2, 3 and 4 indicate ident ical compounds. 2 Compounds were ident ified by comarison of aroma descriptor ( AD ) and Kovats index ( KI ) on DB

-W

AX column and mass spectrometry

( MS ) . Ta bl e 2. Od or-a ct ive co m po un ds in p um pki n pa ste pe rce ived th ro ug h th e or th on asa l pa th way

(5)

で検出できたにおいは無く,手作り品と市販瓶詰め品だけで 検出できたにおいは漬物様のにおい(No.11)のみであっ た.市販フリーズドライ品,市販瓶詰め品の 2 者にて,イン ク(No.2),インク・有機溶媒(No.3),椎茸(No.8)様の におい,蒸れたにおい(No.17),未熟なカボチャ(No.20), フルーツ(No.21),綿菓子(No.23)様のにおいが共通し て検出された.さらに市販瓶詰め品のみで幾つかのにおい が認められ,中でも,青臭いにおい(No.7)やカメムシ(No. 18),尿(No. 24)様のにおいなどが特に強かった.  Kreck ら(2004)は,品種の異なる西洋カボチャから調 製したジュース 3 種の香気成分を分析し,品種によって顕 著なにおいの相異があることを報告している.一方,平本ら (1993)が,西洋カボチャ4品種で,蒸し物,煮物など 6 種類の料理を調製し,官能評価したところ,カボチャの品種 間に有意なにおいの相異は認められなかった.そこで,産 地の異なる国産西洋カボチャ4種についてカボチャペース ト手作り品を調製し,香気特性を検討したが,いずれも顕 著な相異は認められなかった(データ未発表).そのため, Table 2 に示した 3 者の香気特性の相異は,カボチャの品 種や栽培法ではなく,カボチャペーストの調製法に起因する と考えられた.すなわち,手作り品,市販フリーズドライ品, 市販瓶詰め品の順でにおいの種類が多様になり,特に瓶詰 め品では,好ましく感じられないにおい成分を多く含むこと が示唆された.カボチャペーストを食品工業的に生産するこ とによって,食材本来のにおいが失われるのではないかと推 察していたが,むしろ,加工過程で新たなにおいを生じるこ とが明らかになった.  ところで,Small ら(2005)は,においの種類によっては, 前鼻腔経由で嗅いだ場合と後鼻腔経由で嗅いだ場合とで脳 の活性部位が異なることを報告している.離乳食は提供温 度が低く,口腔内滞留時間が長いため,前鼻腔より後鼻腔 経由のにおいが重要である.そこで,GC カラムで分離した におい成分をテフロンチューブで口腔内に導入し,GC-RO 分析による香気特性を調べた(Fig. 1).  その結果,GC-O 分析結果と同様に,調理加工法による 香気成分の差異が見られた(Table 3).各試料について GC-O 分析と GC-RO 分析による結果を比較したところ,手 作り品では,GC-O 分析で認められたトウモロコシ様のにおい (No.9)が認められなくなったが,認識できたにおいの種類 は GC-O 分析より多かった.一方,フリーズドライ品につい

No.1 Kovats Index

(DB

-

WAX)

Descriptors of odors in retronasal system Intensity

homemade bottled freeze

-

dried homemade bottled freeze

-

dried

1 536 artificial crab essence 1

2 792 ink ink 3 2

a 861 ink 1

3 904 ink solvent, ink solvent, ink 3 3 3

4 966 garbage garbage garbage 1 2 2

6 1082 green, cucumber green, cucumber 1 1

b 1186 soy sauce 1

7 1240 green green 3 1

8 1305 mashroom mashroom mashroom 3 3 3

9 1340 corn corn 1 2

10 1371 metallic, iron metallic, iron metallic, iron 2 3 3

11 1384 pickles pickles pickles 2 2 2

c 1394 orange, citron 1

d 1435 milk 2

e 1446 melon 2

13 1454 sweet potato cream sweet potato cream sweet potato cream 3 3 3

14 1500 earthy 1

15 1538 crayon crayon, lipstick 2 2

f 1550 citron 1

16 1588 shield bug shield bug shield bug, green 1 3 3

g 1708 milk 1

h 1718 lipstick 1

i 1720 green, shield bug 3

j 1727 Japanese plum vinegar Japanese plum vinegar 2 2 20 1771 unripe pumpkin unripe pumpkin 1 3

21 1825 fruit fruit 3 2

22 1954 sweet osmanthus sweet osmanthus sweet osmanthus 3 3 1

1Numbers common to Tables 2, 3 and 4 and letters common to Tables 3 and 4 indicate identical compounds.

(6)

ては,キュウリ様のにおい(No.6),青臭いにおい(No.7), 漬物様のにおい(No.11),梅酢様のにおい(j)が GC-RO 分析でのみ感じられた.しかし,土くさいにおい(No.15), 蒸れたにおい(No.17),未熟なカボチャやトウモロコシ様の におい(No.20),綿菓子様のにおい(No.23)は,GC-O 分析でのみ感じられ,においの種類の増加は見られなかっ た.また,瓶詰め品では,GC-O 分析より GC-RO 分析の方 が認識できたにおいの種類が増加した.GC-RO 分析でのみ 認識できたにおいは,インク(a),醤油(b),柑橘系(c), 牛乳(d),メロン(e),ユズ( f ),牛乳( g ),口紅( h ), カメムシ( i ),梅酢( j )様のにおいがあった.  においは,香気成分濃度の変化によって,その強弱だけ でなく質も変化する.また,新たな香気成分を加えると,変 調やマスキングによって,元のにおいとは異質のにおいに なることが知られている(川崎 2003).また,後鼻腔経由 のにおいは,鼻腔内での香気成分の拡散のちがいなど種々 の原因によって前鼻腔経由のにおいと異なることが報告さ れている(Hummel 2008).カボチャペーストについても, GC-O 分析と GC-RO 分析によって検知されたにおい強度と 種類が異なっていたことから,前鼻腔経由と後鼻腔経由とで においがちがって感じられると考えられた.しかし,どちらの 分析でも,3 つの試料の中で市販瓶詰め品は,においの種 類が多く,他の試料と共通のにおいについても強度が高か った.  実際に離乳食を摂食した時に生じる後鼻腔経由のにおい は,上述の GC-RO 分析による香気特性とは必ずしも一致 しないと考えられる.食物は口腔内で咀嚼されると唾液と混 和されるため,香気成分は,食塊から唾液へと溶出し,そ の後口腔内の気相に分配されると考えられる(Hills et al. 1995).そのため,後鼻腔経由のにおいの発現には,唾液 の存在が無視できない.そこで,本研究では,人工唾液を 調製し,市販瓶詰め品と 1:1 で混合して HS-SPME 法によっ て香気成分を抽出後 GC-RO 分析を行い,瓶詰め品を超純 水で 2 倍希釈した GC-O 分析,GC-RO 分析結果と比較した (Table 4).  まず,人工唾液のにおいを確認するため,人工唾液を超 純水で 2 倍希釈した液についても GC-RO 分析した.その 結果,カボチャペースト試料で認められたにおいと共通した においが検出された(No.2, 3, 6, 8, 15).使用器具・機器, これまでの分析試料の残渣などの影響を検討したが,いず れの可能性も否定されたため,人工唾液由来であると考えら れた.  市販瓶詰め品の分析結果を比較したところ,GC-O 分析 で認められ,GC-RO 分析では認められなかったトウモロコ シ様のにおい(No.9)は,人工唾液を混合することによって GC-RO 分析でも認められた.また,GC-RO 分析で認められ た漬物(No.11)とメロン(e)様のにおいは人工唾液を混 合することによって認められなくなった.このように,唾液の 存在によって,においの感じられ方に差異があることが確認 できた.ただし,本研究に用いた人工唾液に加えた酵素はア ミラーゼだけであった.ヒト唾液に含まれる他の酵素(リパ ーゼ,エステラーゼ,ペルオキシダーゼ等)の影響(Buettner 2002)については今後の検討課題である. (2) 離乳食 “ カボチャペースト ” の感覚的特性  3 種類の離乳食 “ カボチャペースト ”(手作り品,市販瓶 詰め品,市販フリーズドライ品)を被験者に食べてもらい, 14 項目について 7 点評点法(0-6 点)にて回答してもらっ た結果を Table 5 に示した.一元配置の分散分析の結果, いずれの項目についても試料間に有意差が認められたため, チューキーの多重比較を行った.風味に注目して詳細に検 討すると,味について,「甘味」は 3 者に有意差が認められ, フリーズドライ品が最も甘く,瓶詰め品が最も甘くないとの 評価だった.一方,「渋味」と「酸味」は,特に瓶詰め品で 有意に強く感じられ,手作り品とフリーズドライ品には有意差 がなかった.においについても同様の傾向で,「甘いにおい」 は3者とも弱いもののフリーズドライ品で有意に強く感じられ, 「渋いにおい」,「青臭さ」が瓶詰め品で有意に強く感じられ た.GC 分析で,瓶詰め品では,青臭いにおい(No.6,7,i), カメムシ様のにおい(No.16,18,i)が特に強く感じられたこと とよく一致している(Table 2, 3).  また,「好ましさ」に対する他の項目のピアソン偏差積率 相関係数γを求めたところ,「カボチャらしさ」のγが 0.709 で最も相関が強かった.他には,「甘味」,「色鮮やかさ」,「粘 り」は正,「渋味」,「渋いにおい」は負の中程度の相関(| γ | ≧ 0.5)が「好ましさ」との間に認められた.同様に,「カ ボチャらしさ」に対する他の項目(「好ましさ」を除く)のγ を求めたところ,いずれも絶対値が 0.7 未満となったが,「色 鮮やかさ」,「粘り」は正,「渋味」,「渋いにおい」は負の中 程度の相関(| γ | ≧ 0.5)が「カボチャらしさ」との間に 認められた.  以上のことから,試料間のにおいの相異は,瓶詰め品では 「カボチャらしさ」も「好ましさ」も中央値の 3 点を下回り, 有意に低値を示し,手作り品では有意にカボチャらしく好ま れた一因と考えられる.なお,どのにおいの増減が嗜好性 の低下に影響するかについては,今後詳細に検討する必要 がある.  そこで,この 3 者の摂食時の感覚的特性を明確にするた めに,「好ましさ」を除く13 項目について主成分分析を実 施し(Table 6), Fig. 2 に第 1 主成分と第 2 主成分から構成 される散布図を示した.第 1 主成分では「渋味」「渋いにおい」 「青臭さ」,第 2 主成分では「味の強さ」「甘み」といった 味に関する項目の因子負荷量が比較的大きな正の値を示し

(7)

No1 KovatsIndex

(DB

-

WAX)

Odor descriptor

Pumpkin paste Artificial saliva orthonasal (+water) retronasal (+water) retronasal (+saliva) retronasal (+water) 1 536 artificial crab essence artificial crab essence

2 792 ink ink ink ink

3 904 solvent, ink solvent, ink solvent, ink solvent, ink 4 966 garbage garbage garbage

5 1064

6 1082 green, cucumber green, cucumber green, cucumber

7 1240 green green green

8 1305 mashroom mashroom mashroom mashroom

9 1340 corn corn

10 1371 metallic, iron metallic, iron metallic, iron

11 1384 pickles

12 1452

d 1435 milk milk

e 1446 melon

13 1454 sweet potato cream sweet potato cream sweet potato cream 14 1500

15 1538 crayon crayon, lipstick crayon, lipstick crayon, lipstick 16 1588 shield bug shield bug shield bug

17 1658 damp

1677 thin rice gruel

18 1687 shield bug

g 1708 milk milk

h 1718 lipstick lipstick

i 1720 green green, cucumber j 1727 Japanese plum vinegar Japanese plum vinegar 19 1737 green tea

20 1771 unripe pumpkin unripe pumpkin unripe pumpkin 21 1825 fruit fruit fruit

22 1954 sweet osmanthus sweet osmanthus sweet osmanthus 23 2044 burnt sugar

24 2086 urinary

Each sample was diluted 2

-

fold with solution indicated in parentheses.

1Numbers common to Tables 2, 3 and 4 and letters common to Tables 3 and 4 indicated identical compounds.

Table 4. The effect of saliva on the odor of pumpkin paste

Sensory Attributes Homemade Bottled Freeze-dried ANOVA Odour intensity 1.55 ± 1.20a 3.88 ± 1.30b 2.80 ± 1.16c ** Taste intensity 1.93 ± 1.37a 3.40 ± 1.79b 2.83 ± 1.22b ** Sweetness 1.75 ± 1.55a 0.90 ± 0.83b 2.70 ± 1.22c ** Astringency 1.43 ± 1.34a 4.05 ± 1.58b 0.78 ± 0.89a ** Sourness 0.50 ± 0.64a 2.03 ± 1.61b 0.38 ± 0.74a ** Luster 2.42 ± 1.39a 3.48 ± 1.40b 2.98 ± 1.07ab ** Astringent note 0.93 ± 1.19a 3.72 ± 1.50b 1.33 ± 1.12a ** Sweet note 1.28 ± 1.06a 0.90 ± 1.12a 1.95 ± 1.28b **

Green grass-like note 1.54 ± 1.19a 3.40 ± 1.68b 1.77 ± 1.35a **

Roughness 3.05 ± 1.30a 4.73 ± 1.47b 2.93 ± 1.54a **

Brightness 4.67 ± 1.03a 1.23 ± 1.37b 4.00 ± 1.22c **

Stickiness 4.75 ± 1.17a 1.43 ± 1.17b 3.10 ± 1.34c **

Characteristic of pumpkin 4.53 ± 1.48a 1.45 ± 1.04b 3.48 ± 1.36c **

Preference 4.13 ± 1.52a 0.80 ± 1.22b 3.90 ± 1.32a **

Statistical differense was analyzed by ANOVA (**P< 0.01) with Tukey's method. Values that do not share a common letter in each evaluated item are significantly different (P< 0.05).

(8)

た.他の項目の因子負荷量にも着目し,第 1 主成分は相対 的に低嗜好性因子の軸,第 2 主成分は高嗜好性因子の軸と みなした.全被験者の主成分得点を布置したところ,瓶詰め 品は,フリーズドライ品と手作り品とは別にグルーピングされ, 第 1 主成分得点が正の値を示し,他の 2 者に比べて高かっ た.これは,他の 2 者に比べて,瓶詰め品の「カボチャらしさ」 と「好ましさ」の評価が著しく低く,有意に好まれなかった ことによく一致する(Table 3).一方,フリーズドライ品と手 作り品は,第 1 主成分得点が総じて負の値となり,両者の 分布に重複部分が大きかった.しかし,手作り品は特に第 3 象限への分布が多く,フリーズドライ品よりも風味がマイルド で粘りがあるといえる.  以上のことから,調理加工法の異なるカボチャペーストは, 摂食時の感覚的特性が有意に異なり,特に風味の相異が大 きいことが明らかになった.ベビーフード加工時の加熱・乾 燥・殺菌などの各過程,特に瓶詰め品・レトルト品で充填 後に行われる加圧加熱殺菌過程では,一般家庭での調理条 件下とは異なる濃縮・脱水・メイラード反応や酸化など種々 の化学反応が起こる(Nasirpour et al. 2006).すべての市 販瓶詰め品とフリーズドライ品が本研究で用いた試料と同一 とは言えないが,いずれのベビーフードでも,このような化 学反応の進行によって,手作り品とは異なる風味を生じると 推察される.  食嗜好の形成は食経験に強く左右され,同じ料理でも食 べ慣れた風味のものを好む傾向にある(Birch et al. 1987, 真部 2007, 2008).また,食嗜好の中でも「嫌い」という 感情にはにおいが大きく関与し(真部 2006),さらに後鼻 腔経由のにおいは,往々にして「味」として認識されるため (Small et al. 2005)食嗜好への影響が大きいと推察され る.偏った食嗜好は,子どもの将来における肥満や健康障 害の原因にもなるため,離乳食は薄味を基本とし,素材の もつ本来の味で嗜好を育むことが大切である(母子衛生研 究会 2008).本研究におけるにおい分析と官能評価結果か Sensory Attributes Component 1 Component 2 Component 3 Component 4

Odour Intensity 0.981 0.519 -0.155 0.046 Taste Intensity 0.692 0.917 0.149 -0.242 Sweetness -0.587 0.971 -0.124 -0.142 Astringency 1.558 -0.316 0.697 -0.300 Sourness 0.806 0.020 0.572 -0.088 Luster 0.402 0.569 -0.068 -0.288 Astringent note 1.468 -0.025 0.393 -0.425 Sweet note -0.364 0.570 0.094 -0.014 Green grass-like note 1.082 -0.059 -0.021 -0.527 Roughness 0.747 0.206 0.665 1.221 Brightness -1.514 0.151 0.615 -0.188 Stickiness -1.362 -0.417 0.520 -0.427 Characteristic of pumpkin -1.365 0.376 0.674 -0.077 Eigenvalue 15.05 3.19 2.59 2.43 Contribution (%) 43.16 9.14 7.43 6.98 Cumulative contribution (%) 43.16 52.29 59.72 66.70

Table 6. Factor loadings for principal components of sensory attributes

Fig.2. Principle component analysis: biplot of the pumpkin pastes and sensory attributes.

homemade, freeze-dried, bottled.

A, taste intensity; B, luster; C, odor intensity; D, roughness; E, sourness; F, astringent note; G, green grass-like note; H, astringency; I, stickiness; J, brightness; K, characteristic of pumpkin; L, sweet note; M, sweetness.

(9)

ら,カボチャペーストのベビーフードは,その加工過程で新 たなにおいが生じるために,手作り品に比べ,味・においと もに有意に強く,素材であるカボチャらしさに欠けることが明 らかになった.離乳期,特にその初期の目的の1つは,さ まざまな食品の持つ味に慣れることである(授乳・離乳の支 援ガイド策定に関する研究会 2007)が,離乳期に市販ベビ ーフードを頻度高く使用した場合,食材本来の風味を充分に 体験できていない可能性がある.以上を勘案すると,ベビー フードを多用した子どもが 1 歳以降偏食しやすい傾向にある のは,幼児食への移行に伴い家庭で調理された料理を食べ る頻度が高くなるものの,一旦ベビーフードの強い風味に慣 れた子どもが,一般家庭で調理され風味が比較的マイルドな 料理に違和感をもつことが一因ではないかと危惧される.  一方で,ベビーフードは,質・経済性の向上が図られ, 現代のライフスタイルに合致した利便性も高く,離乳期の子 どもの養育において必要不可欠なものとなってきている.そ れゆえに,子どもの豊かな食への感性を育てるには,手作り 品との併用などベビーフードの利用方法の工夫と,更なるベ ビーフードの風味の向上が必要であると考える. 4.結 論  望ましい嗜好形成に適した市販ベビーフード活用法を考え る一助として,本研究では,離乳初期の離乳食 “ カボチャペ ースト ” について,手作り品,市販瓶詰め品,市販フリーズ ドライ品の 3 種類を用いて,調理加工法による風味の相異 について検討した. (1) カボチャペーストの加工過程において,家庭調理品には 認められないにおい成分が生成することが明らかとなっ た.この傾向は,特に市販瓶詰め品の GC-RO 分析お いて顕著であった. (2) 後鼻腔経由のにおいには,唾液の影響が認められた. (3) 官能評価によって,ベビーフード,特に瓶詰め品では, 風味全体としてカボチャらしさが失われ,嗜好性が低下 する傾向にあった.  今後,ベビーフードには,その利便性を生かした上で,素 材の風味をより一層保つ製品への改良とベビーフード,特に 瓶詰め品は利用方法の工夫が期待される.  本研究は,財団法人森永奉仕会「50 周年記念森永賞」 の研究助成により実施した.研究成果は,中山智栄さん, 西祥恵さん,津田登美恵さん(当時同志社女子大学 4 年生) の尽力による.なお,GC-RO 分析用においかぎ装置は GL Science 社に考案・制作していただいた.また,官能評価に ご協力下さった同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科 職員と 4 年生の方々に感謝いたします. 引 用 文 献

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Table 2.  Odor-active compounds in pumpkin paste  perceived through the orthonasal pathway
Table 5.  Influence of different cooking and processing-methods on pumpkin paste
Table 6. Factor loadings for principal components of sensory attributes

参照

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