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ケースマネジメントとしての子育て支援総合コーディネートの推進要因と課題の検証

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(1)

ケースマネジメントとしての子育て支援総合コーデ

ィネートの推進要因と課題の検証

著者

平田 祐子

学位名

博士(人間福祉)  

学位授与機関

関西学院大学

学位授与番号

34504甲第456号

URL

http://hdl.handle.net/10236/11386

(2)

関西学院大学審査博士学位 申請論文

ケースマネ ジメン トと しての

子育て支援総合 コーデ ィネー トの

推進要因と課題の検証

指導教授

:芝

松次郎

教授

2013年

2月

関西学院大学大学院

人間福祉研究科

奨励研究員

1030

平 田

祐子

(3)

博 士 論 文 要 旨 関西学院大学大学院人間福祉研 究科 奨励研究員 平 田祐子 1。 研究 目的 本研究の 目的は、ケースマネジメン トとしての子 育て支援総合 コーデ ィネー トの 推進要因を理論的・実証的に検証 し、その課題 と問題点 を明 らかにすることである。 子育て支援総合 コーデ ィネー トとは、「利用者 を子育て支援サー ビスにつな く゛サー ビス」であ り、名称は

2003(平

15)年

に創設 された 「子育て支援総合 コーデ ィ ネー ト事業」 に由来す る (厚生労働省,2002)。 その後 、

2005(平

17)年

には事 業実施如何 に関わ らず、 この役割 は市町村事務 として責務化 され、現在 もこの状態 が続 いている (改正児童福祉法平成

15年

法律第

121号

)。 また、子育て支援総合 コ ーデ ィネー トは、子育て支援 において重要な施策の

1つ

として、子 ども0子育て ビ ジ ョンに位置づけ られてお り (内閣府,2010a)、 そ の必要性が認識 されている。 平成

24年

版子 ども・子育て 白書 には、各市町村 において様々な子育て支援サー ビ スが展 開されているが、サー ビスの把握手段が多岐 にわた り、利用者が的確な情報 を得 られ に くい状況 にある と記 されてお り、子育て支援総合 コーディネー トが機能 して いるとは言えな い現状が窺える。 これは、理論的・実証的枠組み に基づいた援 助が実施 されていな いためである と考 え られ る。そ こで、確実 に利用者主体 で必要 な資源 に辿 りつけるよ うに援助する方法であるケースマネジメン ト

(Rose&Moore,

1995)と

しての子育て支援総合 コーデ ィネー トの推進要因、課題 と問題点 について 検証す る。 2。 論文の概要 「第

1章

子育て支援総合コーディネー トの変遷」では、①子育て支援総合コー ディネー ト事業創設以前の「利用者 と子育て支援サービスをつなぐサービス」、②子 育て支援総合コーディネー ト事業が創設された経緯、③施策の変遷における子育て 支援総合コーディネー トの機能や専門性についての認識、④市町村での実際の取 り 組みについて述べた。子育て支援総合コーディネー ト事業は、子育て支援サービス の提供に際 して、ケースマネジメン トを実施することを目指 して創設された。 しか し、徐々にその必要性が見失われ、政策の方向性にブレが生 じ、実施主体である市 町村で子育て支援総合コーディネー トが機能 していないことが示唆された。

(4)

「第

2章

予 防的社会福祉 の枠組みで捉 えたケースマネジメン トと しての子育て 支援総合 コーデ ィネー ト」では、ケースマネ ジメン トとしての子育て支援総合 コー デ ィネー トの必要性 と推進要 因につ いて理論 的 に検 証 した。 ケースマネ ジメ ン トは 「複雑で重複 した問題や障害 をもつクライエ ン トが、適時・適切な方法で必要 とす るすべてのサー ビス を利用できるよ うに保障す る ことを試みるサー ビス提供の一方 法」

(Rubin 1987=1997;p17)で

ある。ソー シャル ワークはケースマネジメン トの 上位概念 と位置付 けることができ、援助はソー シャル ワークの理論的な価値、知識、 技術 に基づ く。 しか しなが ら、ケースマネ ジメン トはすでに起 こった生活上の問題 の解決 を援助す る対人援助技術 として発展 した。そのため、生活上の問題の「予防」 を目指す子育て支援総合 コーディネー トの場合、従来のケースマネジメン トと異な る部分がある と考 え られ る。そ こで、岡村の予防的社会福祉 (岡村

,1974)の

概念 枠組みでケースマネ ジメン トの機能 を提 え直 し、子育て支援総合 コーデ ィネー トの 理論的枠組み を明確 に した。 「第

3章

子育て支援総合 コーデ ィネー トが 円滑 に推進 され るための理論仮説の 構 築」では、 まず、子育て支援総合 コーデ ィネー トのエキスパー トを含 めた実践家 や研究者 に協 力 を得て、子育て支援総合 コーデ ィネー トの推進 に必要な要素の抽出 を行 うためのブ レイ ンス トー ミングの実施 について述べた。 ブ レイ ンス トー ミング の結果 に基づいた項 目の精緻化作業で得 られた要素 と、第

2章

で示 した ケースマネ ジメン トとしての子育て支援総合 コーデ ィネー トを統合 し、理論仮説 を組み立てた。 「第

4章

仮説検 証の方法」では、前章で提示 した理論仮説 を実証的 に検 証す る ために、量的調査 のツール として用 いた 自記式質問紙 の作成 と実施 について詳述 し た。調査 は、全国市 区町 (村は 自治体 の規模 が小 さいために調査か ら省 いた

)の

子 育て支援担 当部局職員 (以下、「市区町担 当者」)、 と子育て支援総合 コーデ ィネー ト 実践 を担 って いる子育て支援総合 コーデ ィネー ター (以下、「コーデ ィネーター」) に実施 した。 「第

5章

調査結果 と考察 (その

1)記

述統計的分析 による実態 の検 証」で は、 「市区町担当者対象の調査」および 「コーディネーター対象の調査」の結果 を、記 述統計 を用 いて分析 した結果 を詳述 した。「市区町担 当者対象の調査」の結果、事業 として子育て支援総合 コーデ ィネー トが実施 されていたのは、わずか 6.1%であ り、 その他 の方法で もあま り実施 されていないことが示 された。

(5)

「コーデ ィネーター対象の調査」の結果、コーディネーター として実際に働 いて いる専門職 は保育士

(61.8%)が

多 く、ケースマネジメン ト援 助技術 を習得 して い る と考 え られ る社会福祉士はわずかo。

4%で

あった。 次 に、理論仮説上、子育て支援 総合 コーディネー トの推進 に必要な項 目の「現状」 と 「考 え」の値 の平均値 を算出 した。結果、「市区町担当者対象の調査」、「コーデ ィ ネー ター対象の調査」 ともに、理論仮説 において最 も重要で あると考 え られ るケー スマネジメン ト援助技術 について直接尋ねた項 目の 「現状」 と 「考 え」の平均値が 低 い結果 とな った。つ ま り、ケースマネジメン トが実施できて いないのみな らず、 必要性や重要性 について も認識 されて いない ことが示唆 された。「市区町担当者対象 の調査」では、回答者が現在の担当部局に就 いて平均 3。

13年

目とキ ャ リアが短 く、 十分 に子育て支援サー ビス提供 にお ける課題等 を理解 していない可能性がある。「コ ーデ ィネーター対象の調査」回答者 はケアワー クを専門 とす る保育士が半数以上を 占めたため、「つな く゛」機能 について十分 に理解 して いない可能性がある。 「第

6章

調査結果 と考察 (その

2)多

変量解析的分析 によるケースマネジメン トとしての子育て支援総合 コーデ ィネー トの推進要因と課題 の検 証」では、多変量 解析 を用 いて、ケースマネジメン トとしての子育て支援総合 コーデ ィネー トの推進 要 因 と課題 の検証 をお こな った。探索的因子分析の結果、「市区町担当者対象の調査」、 「コーディネーター対象の調査」 ともに 「コーデ ィネーター に求め られる力量」 と して 「ケースマネジメン ト援助技術」 に関す る要因と、対人援助職 に共通す る 「人 を援助す る基本的姿勢 を維持す る力」に関する要因が抽 出された。「コーデ ィネー ト 環境 0シ ステム」については、因子が うまくまとま らなか った。「市区町担 当者対象 の調査」 においては、重回帰分析 の結果、子育て支援総合 コーディネー トが うまく い くために、「計画的にマネジメン トす る力」に関する重要な要因の影響が示 されな か った。 重 回帰分析 の結果だけを踏 まえれ ば、コーデ ィネーター に 「計画的にマネジメン トす る力」 は、必要である とは言えない。 また、コーディネー トを実施す るための 「コーデ ィネー ト環境 0システム」 について も整える必要が あるとは言えない結果 で ある。 しか し、第

5章

の記述統計 を用いた分析 の結果が示すよ うに、回答者が子 育て支援総合 コーデ ィネー トにつ いて必要な知識 を持ち合わせていないため、多変 量解析 を用 いた分析では必要性の検証ができなかった と推測 される。

(6)

「コーディネーター対象の調査」の結果、コーデ ィネーター として採用 され るこ との多 い保育士資格保持者 は、非保持者よ りも 「現状」、「考 え」 ともに 「人 を援助 す る基本的姿勢 を維持す る力」 は有意 に高いことが示 された。 しか し、保育士資格 保持者 と非保持者 は 「現状」、「考 え」 ともに 「ケースマネジメン ト援助技術」 に有 意な差が見 られず、現時点で保育士が コーデ ィネー ター として必要な 「力量」 を兼 ね備 えた専門職 とは言 えな い ことが示 された。今後、コーデ ィネーター としてふ さ わ しい専門性 をもった専門職 として、資格取得過程 においてケースマネジメン ト援 助技術 を修得 して いる と考 え られ る社会福祉士の雇用 を目指す必要性があるだ ろう。 しか し、「コーデ ィネーター対象の調査」回答者の うち、社会福祉士資格保持者 は少 な く、社会福祉士が真 にコーデ ィネーター としてふ さわ しい 「力量」 を持 ち合わせ て いるのか を検証す るまで には至 らなかった。 今後、ケースマネジメン トとして子育て支援総合 コーデ ィネー トの必要性 を広 く 訴 えて い くとともに、子育て支援総合 コーデ ィネー トが円滑 に推進 され るための具 体 的な方法 を検討 して い く必要性がある。

(7)

3。 第 1章 子 育て支援総合 コーデ ィネー トの変遷.…… … … …… …… … 第1節 政策 としての子育て支援総合コーディネー トの変遷.…… … … …… ……18 1。 子育て支援総合 コーディネー ト事業が実施 され るまで.……… … …… …… … … …18

2.子

育て支援総合 コーデ ィネー ト事業創設案.…… … … …… … … …019 3。 子育て支援総合 コーデ ィネー トの実施 (2003(平成

15)年

).…

… … … ….22

4.改

正児童福祉法施行 (平成15年法律第121号

)(2005(平

17)年

∼)。… …23 5。 次世代育成支援人材養成事業の創設 (2009(平成

21)年

).…

…… … … … ¨26

6.子

ども・子育て新 システムにおける子育て支援総合 コーディネー ト.…… …… …28

7.政

策 としての子育て支援総合 コーディネー ト変遷のポイ ン ト.……… … …… … …32

2節

市町村 における子育て支援総合 コーディネー トの取 り組み.……… … … … …034 1。 市町村 の子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業実施要項の 目的と内容の乖離.….34 2。 市町村 の子育て支援総合 コーディネーターに求め られる専門性 と資格の乖離.…38 第3節 子育て支援総合 コーディネー トの変遷か ら見 られた課題点.…… … … …39

2章

予防的社会福祉の枠組みで捉えたケースマネジメン トとしての子育て支援総合 コ ーディネー ト.…… … … ¨…… … … …41 第1節 ケースマネジメン ト。…… ¨… …… …… … …… … … …… … … …… … ……42 1。 ケースマネジメン トの起源.…… … … …… … … …… … … …… … …… ¨42

2.ケ

ースマネジメン トの 目的 と役割.…… … … …… … … …43 3。 ケースマネジメン トの機能.…… … …… … …… … … …… … … ¨45

4.ケ

ースマネジメン トを担 う専門職 と学歴。… … … …… … …… … … …… …… … … …51 5。 ケースマネジメン トを実施す るための環境 0シ ステム.…… …… … … …52

(8)

6。 我 が国 にお けるケースマネ ジメ ン トの導入.…… … … …… … …… …56 第

2節

ソー シャル ワー ク.…… … … …・57

1.ソ

ー シャル ワー クの定義.…… … … …57 2。 ソー シャル ワー クの変遷.…… … … …… …… … … … …59 3。 我が国 にお けるソー シャル ワー ク理論.…… … … …… … … …60 第

3節

予防的社会福祉.…… …… … … …… …… … … …62

1.予

防的社会福祉 の概念 の発 生.…… … …… … … …… … … … ¨… … … …62

2.予

防的社会福祉 の概念.…… … … …… …… … … …… …… … … …・63 3。 予 防的社会福祉 の段階.¨… …… … … …… … … … …・64 第

4節

予防的社会福祉 にお けるケースマネ ジメ ン ト.…… … … …… … … …65 1。 第 一次予防 にお けるケースマネ ジメ ン トの特徴.…… … … …… … … …66 2。 第二次予防、第三 次予 防 にお けるケースマネ ジメ ン トの特徴.…… …… …… … …・67

3.予

防的社会福祉 にお けるケースマネー ジャー に求 め られ る力量 の特徴.……… …67 4。 予 防的社会福祉 にお け るケースマネ ジメ ン トの特徴 の ま とめ.…… …… …… ………67 第5節 ケースマネ ジメ ン ト以外 の利用者 とサ ー ビス をつな く゛方法.…… …¨… … … …68

1.情

報提供。… … …… … … ……… … … …… … … …… … … …… … … …068 2。 コーデ ィネー シ ョン (調整 また はあっせ ん

).…

… …… … …… … … …70

3.利

用者 をサー ビス につな く゛方法 とそ の特徴 の ま とめ.…… …… ¨… … …… … … …72 第

6節

子育て支援総合 コーデ ィネー トを担 う専 門職.…… … … …73 1。 我が国のソー シャル ワー クを担 う専 門職.…… … … …… … … …… …73

2.子

育て支援総合 コーデ ィネー トを担 う専 門職 。… …… … … …074 第7節 子 育て支援総合 コーデ ィネー トの基本 的要素及 び定義.…… … … …75 第

3章

子育て支援総合 コーデ ィネー トが 円滑 に推進 され るた めの理論仮説 の構 築.… .78 第1節 エキスパー トらによ るブ レイ ンス トー ミングの 目的.…… … …… … … …78 第2節 エキスパー トらによ るブ レイ ンス トー ミングの手順.……… … …… … … … ……79

1.ブ

レイ ンス トー ミングのメ ンバー構 成.…… … … …… …… …79

2.ブ

レイ ンス トー ミングの実施手順.……… … … …… … … … …… … … …… … …… …79 第3節 項 目及 びカテ ゴ リー の精緻化.…… … … …… …81 1.「市 区町担 当者対 象 の調査」項 目精緻化作業.…… … … …・81 2.「コーデ ィネー ター対象 の調査」項 目精緻化作業.…… … … … …… … … …82

(9)

3.「 市区町担当者対象の調査」項目と「コーディネーター対象の調査」項目の統一 ・………¨………‥………83 第

4節

項 目の理論的補強 。…… … … …… ……・83 第5節 子育て支援総合 コーディネー トの理論仮説 .…… … … …83 1。 コーデ ィネーターに求め られる力量.…… … … …… … ……… …… … … …… … … …… 84

2.コ

ーディネー ト環境 0シ ステム.…… … … …・89

4章

仮説検証の方法.…… … …… … … …… … … …94 第 1節 質問項 目作成

(1)独

立変数.…… … … …… … … … …94

1.項

目作成.…… … … …094

2.質

問項 目に対す る教示の仕方の検討.…… … … …… … … 95

2節

質問項 目作成

(2)従

属変数.…… … … …… … ……… … … … …95 1。 項 目作成.…… … … …… … … …… … … …… … … …… …… … …95 2。 質問項 目に対す る教示の仕方の検討.……… … …… …… … … 96 第3節 質問項 目作成

(3)属

性.……… … … ……… …… ¨… … … …… … … 96 1.「 市区町担当者対象の調査」の属性の項 目作成.…… … … …… … … …… …… 96 2.「コーディネーター対象の調査」の属性の項 目作成.…… … … …… …… ……096 第

4節

質 問項 目作成

(4)そ

の他 .……… … … …… … …… … …… … …… …97 第5節 質 問紙 の体裁.…… … … …… … … …97

1.質

問紙 の表紙 の作成 。…… … … … …… … … …97 .¨¨……97 第

6節

実態調査 の実施.…… … … …… … … … …98 1。 実施 内容.…… … … …… … … …98 2。 調査期 間.…… … … …… … … …99 3。 倫理 的配 慮 。… … … ……99 第5章 調査結 果 と考察 (その

1)記

述統 計的分析 による実態 の検 証 .…… … … … …101 第 1節 子育て支援総合コーディネー トの実態 (「市区町担当者対象の調査」について) ・………・・………・・…¨…………¨………101 1.「市 区 町 担 当者 対 象 の調 査 」 の 回収 数 。有 効 回答 率.……… …… … …… … …… …・101 2。 「市 区町担 当者対 象 の調 査」 の回答 自治体 の属性 .…… … …… … … ……101

(10)

3。 「市区町担当者対象の調査」の回答者の属性.………… … …………0104 4。 市区町における子育て支援総合コーディネー ト事業実施状況と事業実施における 今後の方針.………… ………… 105 5。 子育て支援総合コーディネー トの実施状況 (実施 している市区町のみ).…….107 第

2節

子育て支援総合コーディネー トの実態 (「コーディネーター対象の調査」につい て) ...…………¨¨¨¨¨¨……00¨¨………00¨¨¨………00…………・・¨¨………¨¨……109 1。 「コーディネーター対象の調査」の回収数 0有効回答率.……… … … … …… … …109 2.「コーディネーター対象の調査」の回答者の自治体 の属性.…… … … … …… … …110 3。 「コーディネーター対象の調査」の回答者の属性.…… … … 113 4.「コーデ ィネーター対象の調査」の回答者の雇用状況.…… … … ……115 第3節 従属変数 と独立変数の項 目ごとの記述統計を用いた分析.…… … …… … … …117

1.従

属変数の記述統計 (「市区町担当者対象の調査」 について).…… …… … … …117

2.独

立変数の記述統計 (「市区町担当者対象の調査」 について).…… … … … ……118 3。 従属変数の記述統計 (「コーディネーター対象の調査」 について

).…

……… ……122 4。 独立変数の記述統計 (「コーディネーター対象の調査」 について

).…

…… … …122 第

4節

理論仮説のカテゴ リー ごとの記述統計を用 いた分析.……… … … …… …… ……126

1.ケ

ースマネジメン ト援助技術 .……… … …… … … …127

2.ケ

ースマネジメン ト援助技術以外の 「コーディネーターに求め られる力量」。128

3.コ

ーデ ィネー ト環境 0シ ステム.……… … … …… …… … … …… … …128 第5節 記述統計を用 いた分析の結果の考察.…… … … …… … … …129

6章

調査結果 と考察 (その

2)多

変量解析的分析 によるケースマネジメン トとしての 子育て支援総合 コーデ ィネー トの推進要因と課題の検証.…… … … …131 第 1節 「コーディネーターに求め られる力量」の因子構造(「市区町担 当者対象の調査」 │こI⊃いて) .…………¨……0………¨……・・………132 1。 「現 状 」 の 因子 分 析 の結 果.…… …… … … …… … … …132 2.「考 え」 の 因子 分 析 の結 果.…… … … …… … … …… …… … …133 第

2節

「コーディネー ト環境・システム」の因子構造 (「市区町担当者対象の調査」に つ い て

).…

… …… … … … …… …… … … …… … …… … … …… ……… … …… ……0135 1   2 「考 え」 の因子分析 の結果.… ………136

(11)

3節

「コーディネーターに求め られる力量」の因子構造 (「コーディネーター対象の 調査」

).…

… … … …137 1。 「現状」の因子分析の結果.…… … … 137 2。 「考え」の因子分析の結果.……… … … ‥… … … 139

4節

「コーディネー ト環境 。システム」の因子構造(「コーディネーター対象の調査」 1。 「現状」 の因子分析 の結果.……… … … …… … …… … … …141 2.「考 え」 の因子分析 の結 果.…… …… … … ……141 第 5節 因子分析 の結果 の考察.…… …… … … …… …… … … …141 1.「 コーディネーターに求め られる力量」について.……¨………141 2。 「コーディネー ト環境 。システム」について 。………¨…143

6節

「コーディネーターに求め られる力量」と「コーディネー ト環境・システム」 (独立変数

)が

「貴市区町のコーディネー トはうまくいっている」(従属変数

)に

与える 影響について (「市区町担当者対象の調査」について

).…

………144 1。「コーディネーターに求められる力量」、「コーデイネー ト環境0システム」(現状) と従属変数の関係.…………144 2.「コーディネーターに求められる力量」(考え

)と

従属変数の関係.……………145 第7節 「コーディネーターに求められる力量」(独立変数

)が

「貴市区町のコーディネ ー トはうまくいっている」(従属変数

)に

与える影響について (「コーディネーター対象 の調査」について

).…

‥………145 1.「 コーディネーターに求め られ る力量」(現状

)と

従属変数の関係.……… … …145 2.「コーディネーターに求められる力量」(考え

)と

従属変数の関係.…………0146 第

8節

重回帰分析の結果の考察.…………… ……… 146 第9節 子育て支援総合コーディネーターの属性と「コーディネーターに求め られる力 量」の関係.………… 147 1。 コーディネーターの属性と「コーディネーターに求められる力量」(現状

)の

関係 0…………¨…………・………¨………・………148 2。 コーディネーターの属性と「コーディネーターに求められる力量」(考え

)の

関係 ・‥‥………¨………00………・・………¨……¨………00………150 第

10節

一 元 配 置分 散 分 析 、マ ンホイ ッ トニ ー検 定 の結 果 の考 察.…… … … .151

(12)

糸吉論.…………¨………¨………153

第 1節 本研 究 の結論.…… … … …… … …153

2節

本研 究 の限界.…… … … …… …… … … …157

(13)

序 章 第

1節

本研究の 目的と方法 本研究の 目的は、ケースマネジメン トとしての子育て支援総合 コーデ ィネー トの推 進要因を理論的・実証的に検証 し、その課題 と問題点 を明 らかにすることである。 子育て支援総合 コーデ ィネー トは、「利用者を子育て支援サー ビスにつな でサー ビス」 である。平成

24年

版子 ども 0子 育て 白書 には、現在、各市町村 において様 々な子育て 支援サー ビスが展開されているが、利用者 にとって、サー ビスの把握手段が多岐 にわ た り、的確な情報が得 られにくい状況であると記 されてお り、子育て支援総合コーデ ィネー トが円滑に実施 されているとは言えない現状がある。 子育て支援総合 コーデ ィネー トに関す る動向を概観す ると、我が国は

2003(平

15)年

に 「子育て支援総合 コーディネー ト事業」 を立ちあげ、

2005(平

17)年

に はその役割 を改正児童福祉法 (平成

15年

法律第

121号

)に

よって市町村事務 として 責務化 した (内閣府

,2012,p130)。

さ らに、

2009(平

21)年

には この取組 をよ り 具体的に推進す るために、次世代育成支援人材養成事業 を創設 し、コーデ ィネーター の育成 を図ろうとした。一見、子育て支援総合 コーディネー トは形 を変えつつ、必要 な人にサー ビスを届けることのできるシステムの構築に向かって着実 に発展 している かのよ うであ りなが ら、実際には、未だ子育て支援総合コーディネー トが機能 してい る とは言 い難 い現状があ り、事業等 に関す る研究 も始 まったばか りで ある (芝野,

201la;芝

,201lb;芝

,2012a;芝

,2012b;中

川,2011)。 従 って、本研究では、子育て支援総合 コーデ ィネー トの実態 を明 らか に し、その課 題 と問題点 を検証することで、子育て支援総合 コーディネー ト実践の円滑な推進 に寄 与 したい。 子育て支援総合 コーディネー トの課題 と問題点 を明 らかにするためには、前提 とし て理論的枠組みが示 される必要がある。本研究では、実態の検証に先駆 けて、理論的 枠組み として理論仮説 を構築す ることとした。理論仮説は、理論か らの演繹 と実践か らの帰納 によ り構築する。 まず演繹的には、「利用者 を必要な資源 につな く゛」理論 として、「ケースマネジメン ト」を採用する。ケースマネジメン トは、「複雑で重複 した問題や障害 をもつクライエ ン トが、適時 。適切な方法で必要 とするすべてのサー ビスを利用できるよう保障する

(14)

ことを試み るサー ビス提供 の一方 法」 で ある

(Rubin 1987=1997;17)。

ケースマ ネ ジメ ン トは、確実 に利用者主体 で必 要な資源 に辿 りつ けるよ うに援助す るための方法 であ り

(Rose&Moore,1995)、

理論的に子育て支援総合 コーデ ィネー トはケースマ ネジメン ト実践であるべきと考 える。 元来 、ケースマネジメン トは生活 困難が顕在化 して いる利用者 を対象 として きた (Rubin,1987)。 従って、主 に生活 困難の 「予防」 を目的 とす る子育て支援総合 コー デ ィネー トの場合、その方法は従来のケースマネジメン トと異なる部分があると考え られ る。そ こで、岡村

(1974)の

予防的社会福祉の概念枠組み を用いて、予防段階に お けるケースマネジメン トの機能 を整理 し、子育て支援総合 コーディネー トの理論仮 説 を構築する。岡村の予防的社会福祉の概念は、「予防」の段階におけるソーシャル ワ ーク (本研究では、ソー シャル ワークをケースマネジメン トの上位概念 と捉える

)の

機能や役割 について整理 している。 帰納的には、子育て支援総合 コーデ ィネー トの円滑な推進 に欠かせない重要な要素 を抽出するため、子育て支援総合 コーディネー トのエキスパー トを含めた実践家や研 究者 に協力を得てブ レイ ンス トー ミングを実施 し、 ここで得 られた要素 を理論仮説 に 組み込む こととした。 この理論仮説 をもとに、市区町で実施 されている子育て支援総合コーディネー トの 実態調査 を行 い、その結果 を記述統計や多変量解析 を用 いて検 証 した上で、ケースマ ネジメン トとしての子育て支援総合 コーディネー トを推進す るための今後の課題 を示 す。 第

2節

本研究の意義 「子育て支援総合コーディネー ト」の名称は、

2003(平

15)年

に創設 された 「子 育て支援総合 コーデ ィネー ト事業」 に由来す る (厚生労働省,2002)。 その後、

2005

(平成

17)年

には事業実施如何 に関わ らず、子育て支援総合 コーディネー トを実施す ることを市町村事務 として責務化 してお り、現在 もこの状態が続いている (改正児童 福祉法平成

15年

法律第

121号

)。 また、子育て支援総合 コーディネー トは、子育て支 援 において特 に重要な施策の1つとして、「子 ども 。子育て ビジ ョン」に位置づけ られ ている (内閣府,2010a)。 しか し、子育て支援総合 コーデ ィネー トは、重要な施策 として位置づけ られている

(15)

にも関わ らず、他の重点的に取 り組 まれている子育て支援施策 とは取 り扱われ方が大 き く異なる。例えば、子育て支援総合 コーデ ィネー トとともに、子 ども・子育て ビジ ョンにおいて重点施策 として挙げ られている「乳児家庭全戸訪間事業」(通称 :こんに ちは赤ちゃん事業

)や

「地域子育て支援拠点事業」 については、厚生労働省

HPの

子 育て支援のページに詳 しい情報が掲載 されている。両事業 ともに、事業の概要、ガイ ドライ ン、 目的や方法が示 されてお り、市町村が実際に事業 を実施す るために必要な 情報が得 られる。 また、事業の実施箇所数について も掲載 されてお り、量的に事業が 拡大 していることがわかる。 しか しなが ら、同

HPに

は、子育て支援総合 コーディネー トについての記載が皆無 である。事業内容や事業のためのガイ ド、実施 自治体数な どはもちろん、事業名 も挙 がっていない。 この状況では、市町村が子育て支援総合 コーディネー トに取 り組 もう とした場合、すべて を一か ら手探 りで行わなければな らない。第

1章

で詳 しく示すが、 他の市町村の実践 を参考 に しよ うと調べて も、実践 に役立つよ うな具体的な情報 は見 当た らない。 一方、子育て支援総合コーディネー トに関する研究が乏 しい現状もある。

2012(平

24)年

12月 時点では、日本学術振興会科学研究費補助金 (基盤研究(助 (課題番号

22330178))に

よる『ソー シャル ワークとしての 「子育て支援総合 コーディネー ト」 実践モデルの開発的研究 』研究代表者:芝野松次郎の研究(芝野

,201la;芝

,201lb;

芝野

,2012a;芝

,2012b)と

、中川

(2011)に

よる子育て支援総合 コーデ ィネー トを行 っている自治体への聞き取 りを中心 とした研究以外、子育て支援総合 コーデ ィ ネー トについての研究 は見 当た らず、 この領域 における調査・研究は始 まったばか り と言える。 芝野の研究 (芝野

,201la;芝

,201lb;芝

,2012a:芝

,2012b)は

、芝野 自身が開発 したM‐

D&Dの

プロセス (芝野

,2002)に

基づいて、子育て支援総合 コー ディネー ト実践モデルの開発 を行 うものである。芝野 らの一連の研究は、子育て支援 総合 コーディネー トの実践モデル を開発するものであ り、フェーズIにおいて、問題 の把握 と分析 を行 っているが (芝野

,201la;芝

野,2012b)、 実践モデルの開発 を研 究の主 目的 としているため、「第

1節

本研究の 目的 と方法」で示 したよ うなケースマ ネジメン トとしての子育て支援総合 コーディネー トの理論的 。実証的な検証 までは行 っていない。従 って関連はあるものの、本研究は別途、 この研究で扱 ったデータを使

(16)

用 して 、 ケー スマ ネジメ ン トと して の子 育て支援 総合 コーデ ィネー トの推進 要 因 と課 題 の検 証 を行 うもので ある。 子育て支援総合コーディネー トをケースマネジメント実践と捉え、子育て支援総合 コーディネー トの枠組みを示 し、現状の課題と問題点を明確にすることは、子育て支 援総合コーディネー トを実施する際の手がか りになる。 本研究は、子育て支援総合コーディネー トに関する情報が極めて乏 しい中で、子育 て支援総合コーディネー トとは何か、子育て支援総合コーディネー ト実践の課題や問 題点とは何か、という子育て支援総合コーディネー トの根幹を明 らかにしようとする ものである。 第

3節

本研究の構成 本研究の構成について、図序‐1に示 した。 第

1節

で述べたように、本研究の目的は、ケースマネジメン トとしての子育て支援 総合コーディネー トの推進要因と実践の課題の検証を行 うことである。 子育て支援総合コーディネー トは、

2003(平

15)年

に「子育て支援総合コーディ ネー ト事業」 として創設された。第

1章

では、①事業創設以前、利用者 と子育て支援 サービスをつな く゛サービスはどのように実施されていたのか、② どのような経緯で子 育て支援総合コーディネー ト事業が創設されたのか、③施策の変遷の中で、その機能 や専門性はどのように捉えられてきたのか、④実際の市町村での取 り組みはどのよう になっていたのかについての文献を整理することによって、我が国における子育て支 援総合コーディネー トの変遷について明らかにした。 第

2章

では、第

1章

での文献研究をもとに、子育て支援総合コーディネー トをケー スマネジメン ト実践であると捉え、ケースマネジメントの文献研究か ら、ケースマネ ジメン トとしての子育て支援総合コーディネー トの必要性と推進要因について理論的 に検証することを試みた。 ケースマネジメン トの定義は様々に試み られてお り、それぞれ少しずつ異なるが、

Rubin(1987)に

よると、「複雑で重複 した問題や障害をもつクライエン トが、適時・ 適切な方法で必要とするすべてのサービスを利用できるように保障することを試みる サービス提供の一方法」

(Rubin 1987=1997,p17)で

ある。ケースマネジメン トは ソーシャルワークの中核的な機能であると言え、ケースマネジメントは、ソーシャル

(17)

ワー クの理論 的な価 値・ 知識 ・技 術 に基 づ いて実施 され るべ きで ある (National AssociatiOn of Social Workers,1987;芝 野,2002)。 子育て支援総合 コーディネー ト

の実践が乏 しい中、 このような理論か ら学ぶ ところは大きい。 しか しなが ら、ケース マネジメン トは元来、精神障害者な ど、生活上の問題が顕在化 している利用者 を対象 としてきた (Rubin,1987;Rose,1992)。 子育て支援総合 コーデ ィネー トは、すでに 起 こった生活上の問題の解決 を目指すのではな く、生活上の問題が起 こることを予防 す るための援助方法であると考 え られ る。そ こで、岡村

(1974)の

予防的社会福祉の 概念枠組み を用いて、生活上の問題の予防におけるケースマネジメン トの機能 を明確 にす ることを試みた。そ して、子育て支援総合コーディネー トの理論的定義 を示 した。 第

3章

では、子育て支援総合 コーデ ィネー トのエキスパー トを含めた実践家や研究 者 に協力を得てブ レイ ンス トー ミングを実施 し、実践か ら子育て支援総合 コーデ ィネ ー トに求め られる要素の抽出プロセスについて述べた。 また、得 られた要素 と、第 2 章で示 したケースマネジメン トとしての子育て支援総合 コーディネー トを統合 し、理 論仮説 を組み立てた。 第

4章

では、第

3章

で提示 した理論仮説 を実証的に検証するために、量的調査のツ ール として用いた 自記式質問紙の作成 と実施 について詳述 した。調査は、全国市区町 (村は 自治体 の規模が小 さいために調査か ら省 いた

)の

子育て支援担当部局職員 (以 下、「市区町担当者」)、 と子育て支援総合コーデ ィネー ト実践 を担っている子育て支援 総合 コーディネーター (以下、「コーディネーター」

)に

実施 した。 第

5章

では、記述統計を用いて、「市区町担当者対象の調査」及び 「コーディネータ ー対象の調査」の結果に基づいて実態の検証について詳述 した。具体的には、子育て 支援総合 コーディネー トの実施状況 について明 らかにした。また、理論仮説に基づき、 理論的に必要な実践の どの部分が 「現状」において弱いのか、また 「考 え」 として重 視 されていないのかについて検証 した。 第

6章

では、多変量解析 によって、ケースマネジメン トとしての子育て支援総合 コ ーディネー トの推進要因と課題の検証結果について説明 した。まず、探索的因子分析 によって、ケースマネジメン トに関する因子の抽出を試みた。次に、子育て支援総合 コーディネー トが うまくいくことにケースマネジメン トに関する因子が影響 している のか を重回帰分析 によって分析 し、子育て支援総合 コーディネー トが うまくいくため には、ケースマネジメン トに基づいた推進要因が必要であることを明 らかにした。

(18)

また、子育て支援総合コーディネー トは、ソーシャルワークを習得 した専門職によ って行われることが期待されると考えるが、実際には保育士などさまざまな資格 を持 ったソーシャルワーク以外の専門職がコーディネーター として働いているようである。 そ こで、コーディネーターの所持する資格によって、「コーディネーターに求め られる 力量」に差があるのかを検討 し、それ らの資格が真に 「コーディネーターに求め られ る力量」を保障するものであるのかを実証的に検証 した。 最後に、結論では、本研究の成果及び本研究の限界について触れ、今後の課題を記 した。 子育て支援総合コーディネートに関する 資料の整理(第 1章) 予防的社会福祉の枠組みで 捉えたケースマネジメント(第2章)

JIレ 検 証 記述統計を用いたモデル検証(第5章) 理論仮説の構築(第3章) 11ド

多変量解析を用いたモデル検証(第6章) ※第4章は実態調査 の方法 エキスパートらへ の調査(第3章) 図序

-1

本研究の構成 第

4節

用語 、概 念及 び視点 の整理 本論 を展 開す るにあた って 、先 に整理 してお くべ き用語 、概 念及 び視 点 につ いて 、 ここで説明す る。 1。 子 ども家庭福祉 本研 究 で は、研 究領域 を子 ども家庭福祉分野 とす る。従来 、子 どもを対象 とした福 祉 は 「児童福祉」 とい う用語 が使用 されて いたが、近年 は児童福祉 に代わ って 「子 ど も家庭福祉」とい う用語が定着 しつつ ある。柏女 による と、「子 ども家庭福祉 の概念 は、 児童 を直接 のサ ー ビス の対象 とす る児童福祉 の視 点 を超 え、児童が生活 し成長す る家 庭 をも福祉サ ー ビスの対 象 として認識 して い こうとす る考 え方 の もとに構成 され た概

(19)

念」(柏女

,2008,p2-3)で

ある。 また、柏女 は 「子 ども家庭福祉」 とい う用語 の前 に 「児童家庭福祉」 な る用語 もあ つたが、「児童」よ りも「子 ども」のほ うが よ り権利行使 の主体 として のニ ュア ンス を 持 つ とされ る ことか ら、「子 ども家庭福祉 」との表現 にお さまった と記 して い る。つ ま り、子 ども家庭福祉 は、児童福祉 よ りも広 い概 念で あ り、社会福祉学 の

1つ

の分野で ある (柏女

,2008,p3)。

子育て支援総合 コーデ ィネー トの直接的な利用者 は保護者 であるため、まさしく児童福祉の視点を超 えた子 ども家庭福祉分野のサー ビスである。 従 って、本研究では子 ども家庭福祉 という用語 を用いて子 どもをとりまく福祉 につ いて論 じる。 2。 子育て支援総合 コーデ ィネー トの利用者 ここまで も何度か 「利用者」 という用語 を使用 しているが、 ここで本研究における 「利用者」について整理する。本研究は、子 どもの福祉に資する子育て支援総合コー ディネー トの発展 に寄与することを目指 している。本来、ソーシャル ワーク (子育て 支援総合 コーデ ィネー トとソーシャル ワークの関係 については第

2章

参照

)は

利用者 本人の福祉の増進 を目指 して提供 している。だが、子育て支援総合 コーデ ィネー トの 場合、その構造 は複雑であ り、子 どもの福祉の増進 を究極の 目的 としなが らも、直接 的な支援対象は子 どもの親 (保護者

)で

ある。従 って、本研究で、利用者 と記す場合、 親 (保護者

)も

しくは子 どもを含む家族 を想定することとする。なお、本研究では「家 族」と「家庭」という用語 を使用 している。高橋 (1998,p15‐

17)に

よると、「家族」 と「家庭」は重な り合 う部分があるものの、「家族」は、少数の近親者 を主要な構成員 とする、成員相互の深 い感情的な関わ り合いで結ばれた、第一次的な 「福祉集団」で あ り、「家庭」は家族集団に個が埋没 していた前近代 と決別 した、個の存在 を明確 に意 識 した家族形成理念 を下地 とした 「システム」である。本論文で 「家族」や 「家庭」 という用語 を使用する場合は、高橋

(1998)の

概念整理 を踏 まえて、その都度、よ り ふ さわ しいと思われる表現 を使用することとする。 さて、「利用者」が このよ うな複雑な仕組みになる理由について、山縣

(2011)の

言葉 を借 りて子 どもの特性 と絡めて説明 しておきたい。山縣

(2011)は

、子 どもの特 性 について、①子 どもは保護者、地域社会あるいは社会制度 に育て られ る受身的存在 であるという事実、②子 ども自身が成長 していく存在であるということ、③子 どもは

(20)

親権 のもとに服する存在 という

3つ

の特性を示 している。 ① について、山縣

(2011)は

、子 どもは 「児童の権利 に関する条約」(外務省

HP)

において、能動的権利 も保障 され るべきとされているが、乳幼児期な どとりわけ子 ど もが小 さいほど、理念的にはそ のよ うな側面があった として も、事実上、受身的存在 であるとしている。そのため、他の分野以上に家族 (保護者

)を

通 じて間接的に子 ど もを支援す る必要性があると述べている。「児童福祉」の概念か ら一歩踏み出 した 「子 ども家庭福祉」の概念が必要 になる所以である。 ② について、乳児期の子 どもが接す る社会は家庭であるが、成長するにつれ、保育 所や幼稚園の利用な どを介 して、地域社会 との関係 も強 くなる。 また、子 どもの発達 段階によっては、① の子 どもの

2つ

の権利の側面のバ ランスも異なって くる。従って、 子 どもには、その時の子 どもの成長・発達 に見合った支援が必要である(山縣,2011)。 ③ は、法制度の問題である。親権 は子 どもの社会生活 において大きな意味を持つ。 すなわち、子 どもは例外的な場合 を除いて、 自分 自身で社会契約 を結ぶ ことができな い (才村

,2005,pll-12;山

縣,2011)。 法的に子 どもの意向は参酌すべきものの、 児童福祉法第

28条

の適用な ど法的例外規定が設けられていない限 り、民法上、契約は 最終的に保護者の意向が尊重 され るという事実がある (山縣,2011)。 従 って、本研究 においては、子 どもの福祉 を念頭 に置きつつ、子育て支援総合 コー デ ィネー トの利用者 を親 (保護者

)と

する。

3.子

どもの福祉 と親 (家族

)の

福祉の関係性 子育て支援 について論 じる際に、その真の 目的が 「子 どもの福祉 に資することなの か」、「親 (保護者

)の

福祉 に資す ることなのか」が問題 になることがある。当然、 日 的は「子 どもの福祉 に資す ること

Jで

あるべきである。しか し、前項で示 したように、 子育て支援総合 コーデ ィネー トの直接の利用者は親 (保護者

)で

ある。そのため、子 育て支援総合 コーディネー トは真 に子 どもの福祉 につながる援助 とな りうるのか とい う疑点が生 じる。そのため、親 (保護者

)を

支援することの意義について整理する。 本来、社会福祉は、個人を主体 として捉え、その個人を直接援助対象 とすることが 基本である (岡村,1983)。 子 どもの福祉の場合 も直接、子 ども自身を援助する こと がある。それは、子 どもか ら見て直接的な社会関係 を持つ家族 との基本的な関係性が うまくいっていない場合である (才村,2005,pll‐

12;前

,2009a;山

縣,2011)。

(21)

しか し、前項で示 した子 どもの特性 を加 味す る と、親 (家族

)と

子 どもの福祉 は切 り離せ な い部分が あ り、親子 関係が ある程度 うま くいって いる場合 には、子 どもを主 体 と捉 えるので はな く、親 (家族

)を

主体 と捉 え る とい う考 え方 が成 り立つ (岡村,

1974;山

,2011)(図

序-2)。 この観 点でみ る と、親 (家

)の

福祉 の増進 は、子 ど もの福祉 の増進 につなが る と解釈 できる。大 日向

(2005)は

、親が子育て に “ゆ と り" を持つ ことの重要性 の観 点か ら、子育て支援 を実施す る うえで、親 を支援 す る ことが 子 どもの福祉 の増進 につなが る とい う視 点 を積 極 的 に持 つ ことが重要で ある と述 べて いる。 本研究において も、子育て支援総合 コーデ ィネー トという予防的社会福祉 にあたる 側面の援助においては、親の福祉が子 どもの福祉 につながるとの視点を持つ ことが重 要であると考える。ただ し、子 どもの福祉 と親の福祉が拮抗す る場合は、子 どもの福 祉 を第一に援助 を行 う。 上記の理由によ り、子育て支援総合コーディネー トを提供する上での重要な視点 と して、本研究では、直接的な子育て支援総合 コーディネー トの利用者である親または 保護者の福祉 に資す る ことが、子 どもの福祉 につながる との視点をもって論 を進めて いきたい。 しか しなが ら、 これは子 どもの福祉 を第一 とする視点を妨げるものではな い。 図序

-2

子 どもと家庭 を巡 る社会 関係 の二重構造 出展 :山 縣 (2011)

(22)

1章

子 育 て 支援総 合 コーデ ィネ ー トの 変遷 第

1章

では、まず子育て支援総合 コーデ ィネー トの変遷 について述べる。 「子育て支援総合コーディネー ト事業」力鴻J設されたのは、約

10年

前の

2003(平

15)年

である。

2003(平

15)年

の改正児童福祉法 (平成

15年

法律第

121号

) によ り、地域子育て支援事業が法定化 され、子育て支援関連サー ビスを必要 とする子 どもと家庭 に、それ らを 「つな く゛」機能の必要性が生 じたのである。 しか し、

2003(平

15)年

か ら現在 に至るまで、子育て支援総合コーデ ィネー ト事 業はうまくいっているとは言えず、最新の平成

24年

版子 ども 。子育て 白書 (内閣府,

2012,p130)に

は 「現在、各市町村 において様々な子育て を支援する事業が展開され ているが、利用者 にとっては、 どこに相談 した らよいのか、具体的な事業内容が どの ような ものかな ど、情報 を把握する手段が多岐 にわた り的確な情報 を得 られ にくい状 況 にある。」 と記 されている。 この文言は平成

16年

版少子化社会 白書 (少子化社会 白 書は平成

22年

版か ら子 ども・子育て 自書 に改名

)か

ら継続 して記述 されてお り(内閣 府

,2004;内

閣府

,2005;内

閣府

,2006;内

閣府

,2007a;内

閣府

,2008a;内

閣府,

2009;内

閣府

2010b;内

閣府

,2011;内

閣府2012)、 この

10年

、子育て支援総合 コ ーディネー トはその目的を十分に果たせていないと解釈できる。 子育て支援総合 コーディネー トは、子 どもと家庭 を子育て支援サー ビスにつな ぐサ ー ビスであるという点に異論はないであろうが、 どのような専門職が、 どのような方 法で提供す るサー ビスなのか といった理論的な枠組みが曖味である。 そ こで、子育て支援総合コーディネー トの変遷 において、①専門職、②方法が どの ように捉え られてきたのか を中心 に資料 を整理 したい。 子育て支援総合 コーディネー トの方法 については、第

2章

で詳 しく論 じるが、資料 を検証するために、先に 「利用者 をサー ビス (資源

)に

つな ぐ」

3つ

の方法について 簡単 に説明す る。①情報提供は、必要なサー ビスを自ら選択できる利用者 に有効な方 法である。直接、人を介 さず、情報誌やイ ンターネ ッ ト等で情報 を発信・提供す る場 合が これにあたる。また、人を介す る場合であって も、利用者の個別性 に基づいたサ ー ビスの紹介 はせず、一般的な情報 を提示するに留まる。② コーディネーションは、 利用者のニーズ をアセスメン トするな どして、利用者が必要 とするサー ビスを利用で きるよ うに働きかけるため、次 に示すケースマネジメン トとプロセスは似ている。 し

(23)

か し、既存のサー ビスの都合 に合わせてつな く゛とい う側面が強 く

(Rose&Moore,

1995)、 プロバイダー 0ド リブ ンな援助方法である。ケア 0コ ーディネーション、ケ アマネジメン トもコーディネー シ ョンと類似の概念であると言える。③ ケースマネジ メン トは、ソーシャル ワークに基づいて、利用者が必要 とす る資源 につな く゛方法であ る。利用者の主体的な視点 を重視す るため、既存のフォーマルなサー ビスにつな く゛だ けでな く、家族、友人、ボ ランティアな どのイ ンフォーマルな資源 を活用する。必要 なサー ビスがなければ、資源の開発 も行 うな ど、クライエ ン ト 0ド リブンな方法であ る。 目的で も述べたように、子育て支援総合 コーディネー トについて、③ ケースマネジ メン トに基づ く実践であるべき と考 える。また、そのためにはケースマネジメン トを 担 うのにふ さわ しいと考 え られ る社会福祉士 (ソーシャル ワーカー

)が

その職に就 く べきであろう。 このような重要なポイ ン トが、その変遷 において どのように変化 して い くのか、また、市町村の実際の取 り組みはどのようになっているのか を明 らかにす る。 第

1節

政策 としての子育て支援総合 コーデ ィネー トの変遷 1。 子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業が実施 されるまで 子育て支援総合 コーディネー ト事業は、子育て支援サー ビスを必要 とす る子 どもと 家庭がサー ビスに辿 りつけない問題 を解決するために創設 された事業である (厚生労 働省,2002)。 だが、 この機能 は、既 に事業創設以前 に、他 の事業の中に組み込 まれ て いた。 例 えば、

1993(平

5)年

の保育所地域子育てモデル事業の機能に関する記述の中 に 「各種子育てに係る情報の提供、援助の調整 を行 う」 という文言があ り、事業の人 的資源である保育士に子育て支援総合 コーディネーターに近 い役割 を期待 していた こ とがわかる (橋本,2009)。 また、

1995(平

7)年

か ら実施 された地域子育て支援セ ンター事業で も、選択的 ではあるものの、保育所で働 く保育士 に地域子育て支援の一環 として、「コーディネー ト」(こ こでの、「コーディネー ト」は、子育て支援総合 コーディネー トではな く、単 なる「コーディネー ト」(コーディネーション))の 役割 を期待 していた(柏女他

,1999;

山縣

,2002;橋

本,2009)。 しか し、その役割 は保育士の専門性 を超えることもあ り、

(24)

地域子育て支援セ ンター事業での積極的なコーディネー ト業務の実施 には至 らなか っ た。柏女他

(1999)は

、保育士が コーデ ィネーター としての役割 を担 うのであれ ば、 別途、保育士資格の見直 しや、研修が必要であると述べている。 このような実情を踏 まえ、地域子育て支援セ ンター事業の政策の流れ を見ていくと、 地域子育て支援 における保育所や保育士の役割 は、利用者 を子育て支援サー ビスにつ な く゛といったコーディネー ト業務よ りも、地域子育て支援サー ビスの

1つ

としてその 充実 を図ることに重きを置 く方向に転換 してい く (橋本,2009)。 この転換 を機 に、利用者 を子育て支援サー ビスにつな く゛ことを専門とした事業 (子 育て支援総合 コーディネー ト事業)力湖J途創設 された と考 え られる。 2。 子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業創設案 子育て支援総合 コーディネー ト事業 に関する最 も古 い資料は、「厚生労働省2002(平 成

14)年

に実施 した評価の結果、市町村少子化対策推進強化特別事業、主管課 :雇 用 均等児童家庭局総務課」の次年度に向けた新規事業 に関す る記述である。この後、様々 な子育て支援総合 コーディネー ト事業 に関す る資料等で、その 目的と内容が記述 され ているが、初めに作成 された本資料が、最 も子育て支援総合コーディネー トの在 り方 について明確 に示 していると思われるため、引用する。なお、下線は筆者が付記 した。 新規事業

(1)子

育て支援総合 コーディネー ト事業

(1)必

要性 公益性の有無 有 (理由

)子

育て支援総合コーディネー ト事業 は、行政及び民間が提供する子育て支 援サー ビスを公平 に利用 しやす くするためには、行政による均質化 したサー ビス提供 が必要である。 社会福祉法人等への委託可 緊要性の有無 有

(2)有

効性 子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業は、社会福祉士等のケース ワーク技能を有する 子育て支援総合 コーデ ィネーターを配置 して、関係機関の協力のもと、地域 における 多様な子育て資源情報の一元化及び収集 した情報のデータベースを構築す る。また、

(25)

これ を活用 して、子育て支援総合 コーディネーターが、さまざまなサー ビスか ら利用 者の状況やニーズに合わせて、ケースマネジメ ン トや利用援助 をすることによ り、具 体的なサー ビス利用 につなげてい く。 これ によ り、サー ビス利用者の子育ての不安、 負担の軽減、地域 の子育て情報提供体 制の確立及び子育て しやすい社会 を実現す る。 (厚生労働省

,2002)

この厚生労働省

(2002)の

資料が示す事業案 のポイ ン トについて、

(1)専

門職 に 関する記述、社会福祉士等の専門職の配置の必要性、

(2)シ

ステム・環境 に関する記 述、子育て支援情報の一元化、

(3)方

法 に関す る記述、ケースマネジメン ト機能 とし ての必要性、

(4)事

業創設案で 目指 されていた子育て支援総合 コーディネー ト事業実 施の流れ、を示す。

(1)専

門職 に関する記述、社会福祉士等の専門職の配置の必要性 厚生労働省 (2002)の資料では、子育て支援総合 コーデ ィネー トを担 う専門職 を「子 育て支援総合 コーディネーター」 と命名 している。子育て支援総合 コーデ ィネーター は 「社会福祉士等 のケースワーク技能 を有する」者であ り、我が国のソーシャル ワー クの国家資格である 「社会福祉士」 を持つ人材がその役割 を担 う必要性があると記 さ れている。 後 に詳 しく述べるが、子育て支援総合 コーデ ィネーターの採用基準や、実際に、子 育て支援総合 コーディネーター として活躍す る人材の所持す る資格や技能は、 この当 初の条件 とは大き く異なる。

(2)シ

ステム・環境 に関する記述、子育て支援情報の一元化 利用者が子育て支援サー ビスをうまく活用できない原因の1つに、子育て支援サー ビスに関する情報の一元化がなされていないという問題がある。そ こで、「子育て資源 情報の一元化及び収集 した情報のデータベースを構築」することが 目指 された。具体 的には、地域の子育て支援サー ビスの内容が網羅 された冊子の作成・配布や、子育て 支援 に関する情報 を一元化 した

HPの

作成等が 目指 された。

(3)方

法 に関する記述、ケースマネジメン ト機能 としての必要性 子育て支援総合 コーディネーターは、情報 を一元化 したデータベースを活用 し、「利 用者の状況やニーズに合わせて、ケースマネジメン トや利用援助」 をす る。 ここで重要なのは、情報 を一元化するだけでは、利用者が必ず しも必要なサー ビス

(26)

に辿 りつけないと認識 されていた ということである。そのため、セル フ・ コーデ ィネ ーシ ョン (芝野

,2002)が

難 しい利用者に、子育て支援総合 コーディネーターがデー タベースを利用 して、ケースマネジメン トを行 うことが期待 されていたのである。 なお、子育て支援総合 コーデ ィネー トという名称か らは 「コーディネーション」が イメージされる。 しか し、子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業 は、サー ビスあ りきの 「プロバイダー0ド リブン」な対人援助技術であるコーデ ィネーシ ョン

(Rose&Moore,

1995)で

はな く、利用者の視点に立 ってあ らゆる方法 を用 いて、社会関係のニーズを 満たす 「クライエ ン ト・ ドリブン」な対人援助技術であるケースマネジメン ト (Rose

&Moore,1995)を

想定 していた。それでは、なぜ 「子育て支援 ケースマネジメン ト」 (ケースマネジメン トには「総合」の意味が含 まれるので、「総合」は省 く

)で

はな く、 「子育て支援総合コーディネー ト」 という名称 を採択 したのであろうか。その経緯に 関す る資料は見 当た らなかったが、事業創設案の主旨を提えるな らば、「子育て支援 ケ ースマネジメン ト」 という用語がふ さわ しいと考える。

(4)事

業創設案で 目指されていた子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業実施の流れ

(1)∼ (3)に

ついて整理すると、まず、子育て支援サー ビスに関する情報の一 元化 を行い、子育て支援総合 コーデ ィネーターが活動す るための基盤 (環境 0シ ステ ム

)を

作る。次 に、社会福祉士等 のソーシャル ワークに関する専門的知識 を持った子 育て支援総合 コーディネーターが、データベース等 を使用 し、ケースマネジメン トや 利用援助 (コーディネーション

)を

行 う。 この事業創設案では、子育て支援総合 コーデ ィネーター を介 さない単なる情報提供 (例えば、イ ンターネ ッ ト等 による情報の提供

)に

ついては、子育て支援総合コーデ ィネー トの機能に含んでいない。 情報提供のみであれ ば、地域子育て支援拠点事業な ど、他の事業にもその機能は位 置づけ られている(厚生労働省雇用均等0児童家庭局総務課少子化対策企画室,2010)。 そのため、子育て支援総合 コーディネー ト事業は、高度な社会福祉援助技術 によって、 利用者 を子育て支援サー ビスにつな く゛ための事業 として、他の子育て支援事業の 「つ な く゛」機能 との違 いを明確化 していた と考え られる。 以上が、子育て支援総合 コーディネー ト事業創設案である。次 に、実際の事業実施 展開を見ていく。

(27)

3.子

育て支援総合 コーデ ィネー トの実施

(2003(平

15)年

∼)

2003(平

15)年

2004(平

16)年

の子育て支援総合 コーディネー ト事業の実 施 について示す。 この

2年

間は、改正児童福祉法 (平成

15年

法律第

121号

)に

よる 実施 に先駆 けて、モデル的に国庫補助事業 として子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業 を実施 していた期間である。 また、

2004(平

16)年

度 には、「子育て支援総合推進モデル市町村事業」が実施 され、全国

49市

町村がモデル市町村 とされた (厚生労働省雇用均等 0児 童家庭局総務 課少子化対策企画室,2004a)。 「子育て支援総合推進モデル市町村事業」の必須事業 の中に、「子育て支援総合 コーディネー ト事業」が組み込 まれてお り(その他の必須事 業は「子育て短期預か り支援事業」、「居宅子育て支援事業」、「子育て相談支援事業」)、 子育て支援への対策 を図ることが期待 された (厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務 課少子化対策企画室,2004b)。 事業実施のポイ ン トとして、

(1)情

報の一元化、

(2)子

育て支援総合 コーデ ィネ ーターの設置、

(3)子

育て支援総合 コーディネー トの方法 について見ていき、

(4)

2003(平

15)年

度か らの子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業実施モデル を示す。そ して、

(5)そ

の他の情報 について記す。

(1)情

報の一元化 子育てについての情報 を一元的に集約 した上で提供す ると記 されている (内閣府, 2003)。

(2)子

育 て 支 援 総 合 コーデ ィネ ー タ ーの設 置 子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業が実施 された

2003(平

15)年

以降、子育て 支援総合 コーディネーターの配置基準、資格要件 については示 されな くなった (内閣 府,2003)。 従 って、子育て支援総合 コーデ ィネーター として、 どのよ うな専門性 を 持 った人材 を採用するかは、事業 を実施す る市町村の判断に委ね られ ることとなった。 事業案では、「社会福祉士」がその役割 を担 う専門職 として明記 されていたが (厚生労 働省,2002)、 事業が実際に実施 され るよ うになってか らは、専門職 に関 して特 に言 及 してお らず、「社会福祉士」 について も触れ られていない。

(3)子

育て支援総合 コーデ ィネー トの方法

2003(平

15)年

の第

10回

社会保障審議会児童部会議事録 によると、子育て支援 総合 コーディネー トは情報提供が中心であ り、「ケースマネジメン トやコーディネーシ

(28)

ョン (利用援助 と記 されている

)も

す る」 と記 されている (内閣府,2003)。 つま り、実際に事業が実施 される段階になって、他の子育て支援事業 との「つな く゛」 方法の違 いが曖味 になっている。

(4)2003(平

15)年

度か らの子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業実施モデル まず、市町村 は、子育て支援サー ビスに関す る情報の一元化 を図る。次 にイ ンター ネッ ト等 による情報提供 (厚生労働省雇用均等 0児 童家庭局

,2003)に

よって、サー ビスの選択・利用ができる利用者は、 自らそれ らにアクセスするな どして、サー ビス を利用する。情報が集約、公開されただけではサー ビスにつながることが困難な利用 者 には、ケースマネジメン トもしくはコーディネーションを行 う。 子育て支援総合 コニデ ィネー ト事業創設案 の中には、情報提供の機能 について明確 に記 されて いなか ったが (厚生労働省,2002)、 事業が実施 され る段階 にな ってか ら は、子育て支援総合 コーディネー トの中心的機能であると記 されている (厚生労働省 雇用均等・児童家庭局,2003)。 また、子育て支援総合 コーデ ィネー ト事業 の 目下の 目標は分断 されている地域子育て支援サー ビスの情報 を一元化す ることとされ、子育 て支援総合 コーデ ィネー ト事業は、事実上、情報の一元化のための事業 として出発 し ている。

(5)そ

の他の情報

2004(平

16)年

度雇用均等・児童家庭局予算 (案

)に

よると、

2003(平

成 15) 年度の子育て支援総合 コーディネー ト事業の実施箇所 は

250市

町村であ り、次年度に は

500市

町村 の大幅増 を目標 としていた (厚生労働省雇用均等・児童家庭局,2004)。 なお、

2003(平

成15)年 4月 1日 現在の市町村数は

3190件

であった ことか ら、約

8%

の市町村で子育て支援総合コーディネー ト事業が実施 されていた ことになる。 このよ うに、具体的に事業実施市町村 の数や、数値 目標 を掲げたのは、 この

2004

(平成

16)年

度案のみである

(2005(平

17)年

度か らは、改正児童福祉法 (平成

15年

法律第

121号 )に

よるコーデ ィネー ト業務の責務化 によって、全市町村で実施 さ れているもの とみなされている可能性が高い)。 4。 改正児童福祉法施行 (平

15年

法律第

121号

)(2005(平

17)年

∼) 平成

17年

版少子化社会 白書 (内閣府

,2005)に

よると、子育て支援総合コーデ ィ ネー トの実施 については、

2005(平

17)年

か ら改正児童福祉法 (平成

15年

法律第

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