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クラウド向け認証基盤プラットフォームの実装と検証

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 73 回全国大会. 4E-1. クラウド向け認証基盤プラットフォームの実装と検証 鷲尾 元太郎. 村澤 靖. 三菱電機株式会社 情報技術総合研究所. 1. はじめに. 2. 1.1 背景 現在,IT リソース調達の柔軟性や費用対効果 などの面から,クラウド環境は企業システムの プラットフォームとして非常に魅力的となって いる.しかしクラウド環境はセキュリティ実装 の不明確さなどの課題が残されているため,企 業システムとしてのクラウド環境の利用は制限 されている.[1] そのため,高いセキュリティが求められる企 業システムをクラウド上で構築する場合,プラ イベートクラウドもしくは信頼できる IaaS (Infrastructure as a Service)上に SaaS(Software as a Service)として企業システムを構築することが多い. しかし,図 1に示す通り,各 SaaS アプリケー ションでユーザ認証やユーザ管理を実現する場 合,SaaS アプリケーション毎に認証基盤を構築 する必要があり,開発コストが増大するという 課題がある. SaaS. SaaS. SaaS. 認証基盤. 認証基盤. 認証基盤. IaaS. IaaS. 図 1 クラウドにおける一般的な認証基盤 1.2 目的 そこでヘルスケア分野 [2] や金融分野など高い セキュリティが求められる SaaS に対して汎用的 に使える図 2のような認証基盤プラットフォーム の検討および実装を行った.本稿では,認証基 盤プラットフォームを構築する上で検討を行っ たユーザ管理モデルおよび ID マッピングの説明 と,今後認証基盤プラットフォームを運用する 上での課題について報告する. SaaS. SaaS. SaaS. 認証基盤プラットフォーム IaaS. IaaS. 図 2 認証基盤プラットフォームの狙い. 2.1 ターゲットとする SaaS 本プラットフォームは,高いセキュリティが 求められる SaaS と,その他の一般的な SaaS が 混在する環境で共通して利用可能な認証基盤プ ラットフォームの検討を行った. また,将来的に国民 ID の IC カードが配付さ れた場合に容易に対応できる認証基盤プラット フォームの構築を行った. 2.2 要件 本プラットフォームでは以下の要件を満たす よう設計を行った. (1) 複数の認証方式サポート 高いセキュリティが求められる SaaS で要求さ れる電子証明書による SSL(Secure Socket Layer)ク ライアント認証のサポートと,一般的に利用さ れている ID/パスワード認証の 2 方式をサポート する. (2) 認証認可,ユーザ管理のマルチテナント SaaS を提供する事業者(SaaS 事業者)間の独 立性を確保したマルチテナントな認証認可およ びユーザ管理を行う. (3) SaaS 事業者間のシングルサインオン 複数の SaaS 事業者に跨ったユーザの管理と, 複数の SaaS 事業者が提供する SaaS を横断的に 利用可能なシングルサインオンサービス (4) 認証連携 異なる IaaS 上に構築された SaaS との認証連携 や,他の認証基盤との認証連携を行うために SAML2.0 (Security Assertion Markup Language)に よる認証連携をサポートする. (5) ユーザの複数組織の兼務 SSL クライアント認証の場合,ユーザは電子 証明書 1 枚で認証を行うが,その 1 枚の電子証 明書で複数の組織を兼務することが可能とする. これは将来国民 ID の IC カードが配付された場 合にその IC カード 1 枚で認証可能な構成とする ためである.. 3 Implementation and Verification of Authentication Platform for Cloud Computing Based Systems. G.Washio, Y.Murasawa Information Technology R&D Center, Mitsubishi Electric Corporation. 認証基盤プラットフォーム. 認証基盤プラットフォームの実装. 3.1 システム構成図 今回実装した認証基盤プラットフォームの構 成図を図 3に示す.今回の実装では,オープンソ. 3-455. Copyright 2011 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 73 回全国大会. ースのシングルサインオンソフトウェアである OpenSSO を活用し,そこに認証基盤プラットフ ォームで必要とされる機能をアドオンする形で 開発を行った.ユーザの SaaS へのアクセスは基 本的にリバースプロキシ経由で行われ,そのリ バースプロキシと連携する OpenSSO サーバで認 証認可が行われる.また,利用ユーザの登録・ 変更やサービス契約変更等のインターフェース を提供するユーザ管理サービスを構築し,SaaS 管理者が利用可能な構成とした. SaaSユーザ 端末. SaaS ・・ ・. リバースプロキシ OpenSSOエージェント. SaaS管理者 端末. SaaS OpenSSOサーバ(認証機能) ユーザ管理 サービス. SSLクライアント認証機能 ID/パスワード認証機能 IDマッピング機能. 単位でサービス契約可能な構成とした. 3.3 ID マッピング SaaS 間でシングルサインオンを行う際,SaaS に対してユーザを識別するために ID を受け渡し する必要があるが,SaaS 間で共通した ID を利用 できない場合がある.また,SaaS で従来から利 用していた ID を引き続き利用したい場合もあり, これらの SaaS の ID 間のマッピングを行う必要 がある.そこで,本認証基盤プラットフォーム では,ID マッピング機能を実装した. 図 5に示すように認証サービスとして 1 つの ID をユーザに割当て,それを各 SaaS のユーザ ID と紐付けを行った.各 SaaS サービスにユーザ がアクセスする際にマッピングされた ID 情報を 各 SaaS に伝えることで,ユーザの識別を行う. 認証サービス ユーザID. ユーザ管理機能. LDAP. DBMS. SaaSn ユーザID. 図 3 認証基盤プラットフォームの構成. 図 5 ID マッピング例. 3.2 ユーザ管理モデル 前述の要件を満たすために,認証基盤プラッ トフォームでは図 4示すユーザ管理モデルでユー ザ管理を行っている. 認証サービス 1 1…* テナント 1. 1. 1 0…*. 0…*. 組織. SaaS事業者 1. 0…*. 0…*. 0…*. SaaSサービス. 0…*. SaaS1 ユーザID SaaS2 ユーザID ・・ ・. 同期. 4. 今後の課題. 実開発を行った結果、本プラットフォームを 運用する上で以下の課題があることが分かった. (1) SaaS 間のセキュリティレベルが異なる場合 に,低いセキュリティレベルの SaaS から高 いセキュリティレベルへのアクセスが可能と なってしまう場合が発生する. (2) どの SaaS 間でシングルサインオンを許可す るかを認証サービスの運用者と当該 SaaS の 運用者間で検討する必要がある.. 1…*. 5. 1…* SaaSユーザ. 図 4 ユーザ管理モデル 本プラットフォームが提供する認証サービス では,テナントという概念を取り入れ,その下 に SaaS 事業者が属する構成とした.SaaS 事業者 間で認証連携を行う可能性がある場合は,同一 テナントに SaaS 事業者を配置するが,独立して 認 証 を 実 施 し た い 場 合 や 他 の IdP(Identity Provider)とのみ連携する場合は別テナントとして 管理し,認証サービスのマルチテナントを実現 している.また,組織とユーザの関係について は,一般的な日本の組織では階層化された組織 に利用ユーザが所属し,組織単位で SaaS サービ スを契約することが多いが,今回は利用ユーザ. おわりに. 本稿では,クラウドにおいて高度なセキュリ ティを実現する認証プラットフォームの開発を 行った.本プラットフォームを構築する上で必 要となったユーザ管理モデルと ID マッピングの 検討を行った.今後は,様々な SaaS 事業者への 適用を想定した認証基盤プラットフォームの評 価や,今回の開発で明らかになった運用上の課 題の解決策検討を実施していく予定である.. 参考文献 [1] 村澤,他:クラウドシステム構築のためのセキュリ ティ基盤(1)-モデルシステムと実証実験-,三菱電機 技報 Vol.84, No.7, 2010, pp. 412-414 [2] 茗原,他:ヘルスケアセキュリティ SaaS への取組 み,三菱電機技報 Vol.84, No.7, 2010, pp. 395-398. 3-456. Copyright 2011 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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