Maxwell'sApproachonCoulomb'sInverse‑SquareLaw
クー ロ ン の 逆2乗 則 に 関 す る マ ク ス ウ ェル の 実 験
YasushiKondo
D6アoがzη6η ∫σP乃y5∫c5 and
MasayoshiKiguchi R15T
K∫ 脈 ∫こ1η∫γ6r5の 3‑44K∂woん06,11∫8051z∫‑050んo,0501ヒo,海poη
(ReceivedJanuary23,2012)
Abstract
Maxwelltheoreticallyestablished816cか 脚08η 召∫∫5η2in7地o∫ 舵oηE16c∫r∫cめ ア(灸〃08捌 ∫5η2.Sincethis bookisnotreadnowadays,notafewpeopledonotknowthatexperimentaldiscussionsareimportantin
thisbook.Especially,Maxwellveri倉edvahousZαw5withpreciseexperiments.WebelievethatMaxwell
shouldconsideredP伽 ∫c5∫5わ05840η 即8伽 例5.WediscussonMaxwe1】'sexperimentsthatproved Coulomb'sinverse‑squarelaw.
今 日 の 電 磁 気 学 を 理 論 的 に 確 立 し た と 考 え ら れ る の は マ ク ス ウ ェ ル の7セo∫ 醜oηE16αr頗 り・&
み408η6廊〃1であ る 。 こ の 本 は 今 日 ほ と ん ど読 ま れ る こ と が な い た め に 、 実 験 に 関 す る 記 述 も 多 い こ と は 忘 れ られ て い る 。 特 に 精 密 実 験 に よ る 様 々 な 法 則 の 検 証 に 注 意 を 払 っ て い る の は 、 マ ク ス ウ ェ ル が 物 理 学 を 実 験 科 学 と考 え て い た 証 拠 で あ る 。 こ こ で は 、 ク ー ロ ン の 逆2乗 則 に 関 す る マ ク ス ウ ェ ル の 精 密 実 験 に つ い て 考 え よ う。
keywords:physicseducation,generaleducation,coulomb'sinverse‑squarelaw
1序 論
ク ー ロ ン の 法 則 と し て 知 られ る 電 荷 間 に 働 く 力 に 関 す る 「距 離 の 逆2乗 則 」 は ア イ ン シ ュ タ イ ン の E=mc2や ニ ュ ー トン の 万 有 引 力 の 法 則 と と も に 誰 も が 知 っ て い る 物 理 法 則 の 筆 頭 で あ ろ う。 高 校 教 科 書 、 た と え ば 啓 林 館 の 物 理 学II(平 成20年 度 用)の ペ ー ジ77に
ク ー ロ ン は,図7の よ う な 装 置 を 使 っ て,2つ の 小 さ な 帯 電 体 の 間 に 働 く力 の 大 き さ を 測 定 し,次 の 結 果 を 得 た 。
と い う 記 述 が あ る 。 次 ペ ー ジ に クー ロ ン の ね じれ ば か りの 図 を 再 録 す る 。 高 校 教 科 書 の 図 は この 図 を 模 式 化 し た も の で あ る 。
こ の 法 則 は あ ま り に も 有 名 で あ る の で 、 実 は
「こ の 実 験 を 精 度 よ く 実 施 す る こ と は 難 しい 」 こ と は あ ま り知 ら れ て い な い 。 霜 田 に よ れ ば 、1785 年 の ク ー ロ ン に よ る 実 験 で は 、 せ い ぜ い 距 離 が 遠
くな れ ば 力 は 弱 く な り、 そ の 減 少 の 度 合 い は 距 離 の 逆 数 よ り も 大 き い 程 度 で あ る こ と が わ か っ た だ け だ っ た[1]。 最 近 の 研 究 で は 、 そ こ ま で 悪 くな い が 測 定 に よ っ て 決 定 で き た 幕 は1.6か ら1,8程 度 で あ っ た と推 定 さ れ て い る[2]。 ジ ョ ン ・ロ ビ ン ソ ン も著 書 の 中 で 逆2乗 則 の 検 証 実 験 に 触 れ て い る が 、 そ の 幕 は 一2.06で あ る[3】。 い ず れ に せ よ クー ロ ン は 「世 界 は か くあ る べ し 」 の 立 場 を と り、 実 験 的 検 証 は 矛 盾 し な け れ ば 良 い と考 え て い た よ う
で あ る 。
クー ロ ン の こ の よ う な 態 度 は あ な が ち 間 違 っ て い た と は 考 え ら れ な い し、 貧 しい 実 験 技 術 に も 関
わ らず本質 を 見抜 い た とも考 え るこ とがで きる。 を行 う。第4章 で は逆2乗 則 の検証 の現状 にっ い 今 日で も実験 結果 の説明 ばか り行 い、予想 を行 う て触れ る。 ま とめでは物理教 育での実験 のあ りか
ことがで きない理論家 もい る。 そのよ うな理論家 たにつ いて議論す る。
はある意味で信頼 できない し、「世界 はか くあ るべ し」 とい うビジ ョンを持 って理論 を構築す る理論
家の方が信頼できる。2マ ク ス ウ エ ル に よ る 「ク ー ロ ン
の脇 秀 贔拙 髪 粥 え蟹驚な 蓬饗 轟 這 の逆2乗則」の検証
接検 証す るのではな く、その法則か ら導 かれるべ 以下 に クーロ ンの逆2乗 則 に関す るマ クス ウェル き現象 を調べ る ことによって非常 に精密 に逆2乗 の記述 を再録 する
。 則 を検 証 した
。マ クスウェル の このアプロー チは 彼 が 「物理学 は自然を理解す る学問である」、言い
換 え ると 「物理学 は実験科学 である」 と考 えてい 逆 二 乗 則 の 証 明 に つ い て た ことを意味 してい る。
74a.]1帯 電 した物体 間の力が距離 の平方 に逆比例 す る とい う事実 は捻 り秤 による クー ロ ンの直接実 験 によ り確立 され た と考 えて もよい。 しか しなが ら、捻 りばか りの実験 か ら導 くことができる結 果 は少 なか らず誤差 の影響 を受 けてお り、また実験 者 の技能 が低 けれ ば、捻 り秤 の実験 の誤差 は大 き い と考 えな くてはな らない。
はるかに正確 な力の法則 の検証 を32節(実 験 VII)で 記述 され たもの とよ く似 た実験 によ り行 う
ことが できる。
電気 に関す る未発表 の仕事 の 中で、キ ャベ ン ディッシュが クー ロ ンの逆2乗 則 の検 証 を行 って いる ことが知 られ ている。
彼は絶縁 された支持台の上 に球を固定 し、軸 に 蝶番止 めされた2つ の木の枠 にガラス棒 によ って 2つ の半球 を固定 して、枠が合 わされ た とき、半 球 が中の球 と中心 を同 じくす る絶縁 された球殻 を 形成す るよ うに した。
その とき球 は短い導線を使 って球殻 と結 ばれて いた2。導線 には絹の糸が結 びつ けられていて、装 置 の帯電状態 を乱 す ことな く取 り除 くことがで き るよ うになっている。
最初、球 が半球 と結ばれた状態でライデン瓶を 使 って半球 を帯電 させ た。 そのポテ ンシ ャルを電 位計 で測定 した後 、ただちに絹糸 を使 って結合導 線 を取 り除 き、半球 を取 り除いて放電 させ た後、
髄 球電位計3を 使 って球の帯電状 態を測定 した。
当時(1773)、 もっとも敏感 な検電器 と考 えられ 図1:ク ー ロンのね じればか り。参照文献[2]よ り ていた この電 位計 に よって も、球 には電荷が検出
再録 した。 されなか った。
つ ぎ にキ ャベ ンデ ィッシ ュは 最初 半 球 に伝 え ら 第2章 で はマ クスウェルの実験 と理論の詳細を れていた電荷 のあ る知 られた割 合の電荷を球 に与 紹 介す る。第3章 ではマ クス ウェルの理論の確認 え、そ の電位を測定 した。
1マクスウェルのTreatiseonElec面city&Magnetismにおける章番号である。
2訳者注:球 と球殻は最初同じ電位であった。
3訳者注:コ ルクのような軽くて電気を伝えないものから作られた小球。もとはpith(植物の随)から作られた。
こうして彼 はもとの実験 での球 の電荷 は全装置 台 は感 知され るような電気力 の作用 を受 ける こと の電 荷の あ よ り少なければな らなか った ことを見 な く、 それ ゆえ決 して帯電せず、 したが って絶縁 出 した。 も しそれ よ りも大 きければ、電位計で検 体 の表 面にそ って忍び入 る電気 の擾乱効果 は完全 出 された はずだか らであ る。
さらに彼 は球殻 の電荷 の球 の電荷 に対 す る比 を、斥力が2と は僅かに異 なる距離の罵に反比例す ると仮定 して計算 し、もしこの差が 論 であった ら、
最初装置全体に存在 した電荷の 盛 に等 しい電荷が 最 後 に 球 上 に 存 在 す る は ず で あ り、 した が って 、 そ の電荷 は検出で きるはずであ ることを示 した。
図2:マ クスウェル の原著には図は存在 しないが、
上記 の説明 と理論を検討 して実験 に使用 した装 置 の概念 図を再現 した。上 は球 を半球2個 で覆 った 状態 の図である。下 は球を半球 によって どのよ う に して覆 うかを示 してい る。
74h]こ の実験 は、最近、い くぶん異なった方法 で キ ャベ ンデ ィッシ ュ研 究 所 で繰 り返 され て い る。
半球 は絶縁 された支持台に固定され、さらに球
に除かれてい る。
球 のポテ ンシャルを測定す る前 に球殻を取 り除 くのではな く、球殻 は固定 したまま接地 される。半 球 を取 り除いた と して も、球上 の与 え られ た電荷 の電 位計への効果はそれほ ど大 き くはないが、 こ の不利益 は外的な擾乱 にたい して導体 の器が与 え る完全 な安全性 によって十二分 に補償されてい る。
球殼 と球 を電気的に接続する短い導線 は球殻 の 穴を覆 う小 さな金属 円盤 に固定 され ている。 この 導線 と金属 円盤を絹糸で取 り除 くと、電位計 の電 極 を穴を通 して挿 入 し、球の 中に静止 させ る こと がで きた。
電位計は219節 で記述 され る トムソンの四分電 位計であ る。電位計の箱 と電極 の一つ はつね に接 地 されてお り、検査電極 は球殼 の電気が放電 され るまで接地 されていた。
最初 に球殻にあった電荷を評価 するために、小 さな真鍮の玉が球殼か ら十分 に離れ た所 にある絶 縁された支持の上 に置かれてい る。
操作 は次 のよ うに行われ る:一
球殼 はライデン瓶 と結合す る ことによ って帯電 され る。
小 さな玉は接地 され てい るので、球殻 が帯電 した時、静電誘導 によって小 さな玉 にも電荷が誘導され る。ここ で、小さな玉を絶縁す ると小 さな玉 には電荷が残 され る。
球 と殼 とのあいだの結合導線 が絹糸に よって除かれ た後、球 殼 が接地 さ れ る。
そ の後、検査電極 は地面 か ら切 り離さ れ、球殻 の穴 を通 して球 に触 れ さ せ る。
電位計 には、わずかな効果 も観測 され ないであろ う。
装 置 の感度 を確 認す るた めに球殻 の接地 を切 り、小 さな玉 を接地 して放電 させ た。電位計 は{
検査電極 は接地 されたままで あ り}4正 の振 れDを 示 した。
真鍮の玉の負電荷は最初の球殼の電荷の 幽で
あ り、球殼 が接地 され た時 に小 さな玉 によって誘 はエ ボナイ トの環 を使 ってその中の適切 な位 置 に 導 され る正 の電荷は小 さな玉 の電荷 の約 参であっ固 定 さ れ た 。 こ の よ う な 配 置 に よ っ て 、 球 の 支 持 た 。 し た が っ て 、 小 さ な 玉 が 接 地 さ れ た 時 に 球 殻 4'{ …}'はJJ。Thomsonに よ る 注 釈 で あ る 。
が示すポテ ンシャル は、電 位計が示す ように、最 初のポテ ンシャル の約 嚢 である。
しか し、 も し斥 力 がT9‑2の よ う な 距 離 依 存 性 を 持 つ な ら ば 、球 の ポ テ ン シ ャル は 式(22)に よ っ て 与 え られ る よ う に 、球 殼 の ポ テ ン シ ャル の 一〇.14778g に な る は ず で あ る 。
した が っ て 、 も し ±dが 電 位 計 の 最 小 感 度 で 、 Dが 実 験 の 第2の 部 分 で 観 測 さ れ る 電 位 計 の 読 み な ら ば{0・1478gy/嚢yはd/Dよ り小 さ く な け れ
ば な ら な い か ら}gは 1d 土一 一
72ヱフ を 越 え る こ とが で き な い 。
さ て 、 粗 い 実 験 で さ え 、Dは300dよ り も 大 き く、 し た が っ てgは
±121600
を 越 え られ な い 。
こ の 実 験 の 理 論
74c。]一様 な球殼 による任意 の点 のポテ ンシャルを 見 出す ために2つ の単位電荷 間の斥力を距離の任 意 の関数 とす る。
φ(T)を距離 丁での2つ の単位電 荷問の 斥力 と し、ノ(りを
撃)(一 茄))イ φ働(1)
のよ うなもの とす る。
球殼 の半径を αと し、その表面密度を σとす る と、αが殼 の全電荷を表す な ら
α=4π α2σ (2)
で ある。
わを球殼 の中心か ら与え られた点の距離を表 し、
γを球殼 の任意の点 か ら与 え られた点へ の距 離を 表す とす る。
球殼上 の点を球座標 で参照 し、座標の極が球殼 の中心 で、軸が 中心 か ら与え られた点へ引かれた 線 とすれ ば、
T2=α2一 トZ)2‑2α わcosθ
で ある。球殼 の電荷要素 は
σα2sinθ4φ4θ
であ る。与 えられ た点 での この要素 によるポテ ン シ ャル は
σα・sinθ ノノ(T)d鋤 (5)
で あ る 。 φ に 関 して φ=0か ら φ=2π ま で 積 分 す る と 、
2π σα・sinθ!'ω4θ
dγ (6)
に な り、 さ ら に θ=0か ら θ=π ま で 積 分 し な け れ ば な ら な い 。
(3)を 微 分 す る と
γ(か=α わsinθ4θ (7)
で あ る こ とが 分 か る。(6)式 にdθ の 値 を 代 入 す る と
2πσ号プ(吻
がえ られ る。その積分 は
V‑2π σ号{ノ(T・)一!(γ ・)}
(8)
(9) で あ る 。 こ こ でTユ はTの 最 大 値 で 、 そ れ は 常 に α+bで あ り、T2は γの 最 小 値 で 、 そ れ は 与 え ら れ た 点 が 球 殼 の 外 に あ る と き は わ一 α、 球 殼 の 中 に あ る と き は α一bで あ る 。
も し殼 の 全 電 荷 を α と書 き 、 与 え ら れ た 点 で の そ の ポ テ ン シ ャ ル をyと 書 く と 、 球 殼 の 外 の 点 に 対 し て
v一 痂{!(わ+α)一 ∫(わ一 α)}
球殼上 の点 にたい して
v一 蒜 ノ(2α)・5
球殼 の内部 の点 に対 して
(3)で あ る 。
y一 痂{ノ(α+b)一!(α 一b)}
(10)
(11)
(12)
次 に 、 私 た ち は 二 つ の 球 殼 の 半 径 が α、 わで あ り、 そ の 電 荷 が α と βで あ る2つ の 共 心 球 殻 の ポ (4)テ ン シ ャ ル を 決 定 し な け れ ば な ら な い 。
5{厳 密 に は ノ(2α)一 ノ(0)だ が、74d節 で 達 す る 結 論 は も し ノ(2の に 対 し て ノ(2α)の 代 わ り に ノ(2α)一 ノ(0)、 ノ(2わ)の 代 わ り に ノ(2わ)一 ノ(0)と 書 く と 、 変 わ ら な い 。}
外 殼 の ポ テ ン シ ャ ル を 且、 内 殼 の ポ テ ン シ ャル で あ る6。 も しqは 小 さ い と仮 定 す る と、 指 数 定 理 をBと す る と、 前 に 述 べ た こ と か ら に よ っ て
A一 毒!(2α)+轟{ノ(α+6)イ(α 一 わ)}
(13) B一 姦!(2わ)+危{!(α+b)一!(α 一b)}
(14) が 得 られ る 。
実 験 の 最 初 の 部 分 で 、二 つ の 球 殼 は 短 い 導 線 に よ っ て 結 ば れ 、 両 者 は 同 じポ テ ン シ ャ ル に な っ て い る 。 そ れ をyと す る 。
.A=.B=yと 置 き 、 β に 対 して 方 程 式(13)と G4)を 解 く こ と に よ っ て 内 殼 の 電 荷
bノ(2α)一 α【!(α 十 わ)一 ノ(α 一b)]
β=2yb(15)
!(2α)!(2Z))一[プP(α 十 わ)一 ノ(α 一 わ)]2
が得 られ る。
キ ャベンディッシ ュの実験で は、外殼を形成す る半球 は無 限 と考 え られ る距 離 まで取 り除かれ、
放電される と考 えれば良い。この時、内殼(ま たは 球)の ポテ ンシ ャルは、
1
ノ(T)=、 ‑9・T{1+gl°9T
+売(9109T)・+&α}
(20) の 形 に 展 開 で き 、g2を 含 む 項 を 無 視 す る と方 程 式 (16)7と(17)は
β・一 圭嵩yg[1・9轟 一ll・g鴬](21)
B・ 一 麦yg【1・9轟 一ll・9鴛} (22) と な り、 こ れ か ら 、 実 験 の 結 果 を 使 っ てgを 決 定 す る こ と が で き る 。
β・一 姦!(2わ)
となるだろ う。
キ ャベ ンデ ィッシュ研究 所で行 われ た実験では 外殼 はその場所に残 され、接地 されたので、五=0 で ある。 この場合 、中の球 のポテ ンシャル はyを 使 っ て
易 一y{・一贈+幅 圃}
で あ る こ とが 分 か る 。
3理 論 の確認
マクス ウェルの逆2乗 則 に関す る理論 の式(17)の 導 出 に多少の論理 の飛躍 があ るよ うに思わ れ る。
そ こで、理 論全体を
正 の単位点電荷が作るポテ ンシャルが、
(16)距 離 ∬の関数 として 五が一1と表 され る として、再構 成する。
準備 と して、一様 に電荷が分布 した半径aの 球 殻 による任意 の点 におけるポテ ンシャルを求 める。
球 殻 の 全電 荷 を α とす るな らば、表 面 電 荷 密 度 σ= α で あ る 。.球殻 上 の 任 意 の4
πα2
点(αsinθcosφ,αsinθcosφ,αcosθ)か ら 点 デ=
(0,0,7)ま で の 距 離 湿 は (17)
∬2:=α2十72‑2α γcosθ(23)
74d.]さ て 、 キ ャベ ン デ ィッ シ ュ に した が っ て 、 力 の 法 則 は 逆 二 乗 か ら そ れ ほ ど 変 わ ら な い 、 距 離 の あ る 逆 罵 で あ る と 仮 定 し 、
と 置 く と 、
φ(γ)一 γ9‑2
1
ル)ニ γ9十1
1‑92
(18)
(19)
である。従 って、球殻上 の電荷 による点 デにお け るポテ ンシ ャルは
ズ(∬ 銅 曲 θdθ)dφ(24)
と な る 。 式23を 微 分 す る こ と に よ り、 翻z=
αγsinθdθが 得 ら れ る 。 式24に 代 入 す る と
劉 曲 一講9)礁 動
(25)
6{も しg2が1よ り 小 さ け れ ば、 厳 密 に ノ(T)一 ノ(0)=壽 丁9+1}
7α →Ooの 極 限 を 取 る と(log2‑1)%gと な る 。
とな る 。 こ こ で 、r1は ∬の 最 大 値 で α+わで あ る 。一 方 、T2は 最 小 値 で あ る が 、坊 が 球 殻 内 に あ れ ば α一丁
とな り、球 殻 外 に あ れ ば ト αに な る 。 こ こ ま で は 、 マ ク ス ウ ェ ル の 理 論 の!(T)に 具 体 的 な 形 を 入 れ た
だ け で あ る 。 こ の ポ テ ン シ ャ ル をV(α,α,T,r1,T2) と 書 く こ と に す る 。
以 上 の 考 察 を 用 い て 、 中 心 を 同 一 とす る2重 球 殻 の 問 の ポ テ ン シ ャ ル を 求 め よ う。 外 側 の 球 殻 の 持 つ 電 荷 を α、 半 径 を α と し、 内 側 の 球 殻 の 持 つ 電 荷 を β、 半 径 をbと す る 。 共 通 の 中 心 か ら 距 離 γ、 た だ し α≧T≧ わ、 の 点 で の ポ テ ン シ ャ ル%(T)
は
1レう(α
,β,7)=y(α,α,γ,α+γ,α 一 丁)
十y(β,わ,γ ・,o十 γ・,γ・一 わ)(26)
とあ らわす ことがで きる。
2重 球殻 のポテ ンシャルが等 しい条件 は、簡潔 に
v6=巧(α,β,α)=1ろ(α,β,わ) (27)
と表 す こ と が で き る 。 た だ し、%は 等 し い ポ テ ン シ ャ ル の 値 で あ る 。 α と β に つ い て 解 く こ とが で き 、 そ れ ら が 最 初 に外 殻 と 内 殻 に 蓄 え ら れ る 電 荷 に な る 。 解 い た 結 果 を そ れ ぞ れ 、 αoと βoと し よ う8。
次 に 内殻 と外 殻 間 の 電 気 的 な 接 続 を 外 し、外 殻 を 接 地 し た 場 合 を 式 で 表 す と 、
〜ろ(α,βo,α)=0 (28)
と な る 。 内 殻 の 電 荷 βoは 変 化 しな い こ と に 注 意 。 こ の 式 よ り、 外 殻 を 接 地 し た と き に 外 殻 に 蓄 え ら れ て い る 電 荷 α1が 分 か る9。
最 後 に 、αユと βoを用 い る と、 内殻 の ポ テ ン シ ャ ル を%(α1,βo,b)に よ っ て 求 め る こ と が で き る 。整
8Mathemadcaを 用い て、解くと以下のようになる。
α0=
理 す る と 、
1ろ(α1,βo,b)
一%((α+b1一)齢 一わ即)(29) とな る 。lglを 微 少 と し て 展 開 す る と10、 式(22)が 得 ら れ る 。
キ ャ ベ ン デ ィッ シ ュ の 元 々 の 実 験 で は 式(28)で α →Ooの 極 限 で α を 求 め れ ば よ い 。 内 殻 の 影 響 が 無 視 で き る の で 、 α=0と な る 。 従 っ て 、 内 殻 の ポ テ ン シ ャ ル は%(0,βo,わ)の 式 で α → ∞ とす れ ば 得 ら れ る 。gの2次 以 上 の 項 を 無 視 す る と
2十2g‑21+9
1imVう(0,βo,b)=
α→Oo 21+9
=(1‑lo92)gVb(30) と な る 。
4そ の後 の検証 実験
マ ク ス ウ ェル に よ る 実 験 で はg<4.6×10‑5が 得 ら れ た 。マ ク ス ウ ェル の 実 験 で そ れ 以 上 精 度 を 向 上 す る こ とが で き な い の は 、接 触 ポ テ ン シ ャル の た め で あ る 。 内 側 の 球 の ポ テ ン シ ャ ル を 測 定 す る た め に 、 電 位 計 と 内 側 の 球 を 接 触 さ せ る と い う 行 為 そ の も
の が 接 触 ポ テ ン シ ャ ル に よ っ て 誤 差 の 原 因 に な っ て い る 。 こ の 問 題 はPlimptonとLawtonに よ っ て 1936年 に 回 避 す る 方 法 が 発 明 さ れ た 。 彼 ら は 外 側 の 球 を ゆ っ く り と変 化 す る 交 流 電 流 に よ っ て 帯 電 させ 、 内 側 と外 側 の 球 の 電 位 差 を 装 置 の 内 部 に 固 定 し た電 位 差 計 で 測 定 した 。彼 ら は 、191<2×10‑9
で あ る こ と を 見 い だ した[8]。
1970年 代 に な る と ロ ッ ク イ ン ・ア ン プ な ど の 測 定 器 の 進 歩 を 生 か した 測 定(lgl<1.3×10‑13)[9]
や よ り高 い 周 波 数 に よ る 測 定(lgl〈(1.0±1.2)×
一2αZ)(21+9α1+q‑(α 一 わ)1+9一 砦(α 十 わ)1+9)
βo= ノ1(
α 一 わ)1+q(21+9α1+q‑(α 一 わ)1+9十(α 十 わ)1+q)
・4(α 一 わ)1+q(21+qα1+q‑(α 一 わ)1+9+(α+わ)1+q)
2・ わ(21+・ α%+(・‑b)1+・ 一(・+b)1+・)
(1+q)%
(1+9)%
9Mathemadcaを 用 い て、 解 く と 以 下 の よ う に な る 。
・・一 即 卿 誰;淵 舞 搾 昌 δ書 夢(一21+'αqb+(・+わ)1+q)(1+9 α+わ)1+q))%
10展 開 す る と、
巧 卿)一(bg4+2bg・+α 言 うbg@一 δ)一α去わbg圃)争 とな る
10一ユ6)[10,11]な ど に よ る 精 度 の 向 上 が 行 わ れ て い る 。
ク ー ロ ン の 逆2乗 則 が 現 在 の 実 験 の 精 度 内 で 確 認 さ れ て い る こ と に よ り、 我 々 は ク ー ロ ン の 法 則 ひ い て は マ ク ス ウ ェ ル の 電 磁 気 学 の 理 論 を 自 然 界 に 適 用 す る 保 証 が 得 ら れ て い る 。 一一方 で 、 そ の 精 度 の 向 上 の た め に は 理 論 に 裏 付 け ら れ た 新 しい 実 験 技 術 が 必 要 で あ っ た 。
5ま とめ
ここで取 り上 げた クー ロンの逆2乗 則の よ うに物 理学 で学ぶ様 々な法則 を直接実験 的 に検証す るこ とは必 ず しも容 易ではない場合 が多い。ニ ュー ト ンの運動 の第一 法則
外力 が加わ らなけれ ば、質点 はその運 動(静 止)状 態 を維持 す る。
もその典型 的な ものである。そのた めに、教育 に おいて実験 は非効率 的で不 要であ るとい う極端 な 意見 も存在す る 口2]。
しか しなが ら、我々は物理法則 そのものの暗記 よ りも
物理 法則が どの程度確 か らしい のか?
とい う批 判的な精神 こそが 「物理学 の根本」 であ り 「学生が身 につけ るべ き こと」 であ る と考 えて いる。そ して、その よ うな批判 的な精神を身 にっ ける手段 として
実験 における誤差評価 を行い、誤差を 減 らす方法を工夫す る
ことが有意義だ と考 えて いる。 ただ、現在行われ てい る学生実験 で は 「誤差評価」 は多少行われ て いるが、「工夫」を行 うとい う要素を取 り込 んだ実 験 はほ とん どない。
クー ロ ンの元 々の実験 は誤差 が大 きい実験 に しかな らないが、マ クス ウェルの工夫 によ り非常 に誤差を小 さ くする ことが可能であった。従 って、
「クー ロンの逆2乗 則」をテーマにクー ロンによる 実験 とマ クス ウェルの実験を連続 して行 えば、学 生が 「批 判的な精神 」を身 につ ける助 けにな る と 期待 される。
References
Il]霜 田 光 一 、 「歴 史 を 変 え た 物 理 実 験 」、 丸 善1996、 パ リ テ ィ ブ ッ ク ス 。
[2]Shech,E,Coκ1α ηわ'5E16c〃 ∫c7br5∫oη βα10ηc6E功6ア 吻6η ∫5ρ〃785,こ の 論 文 は 以 下 か ら ダ ウ ン ロ ー ド が で き る 。http:〃wwwexphps.org/pdfslpr(加cts/coulomb%20experiments.pdf
13]Robinson、J.,はA5y5∫ θη ρプM6c勿 η∫colP痂105ρ ρ勿(London,England:JohnMurray,1822),vo1.4.
の68ペ ー ジ に 、1769年 に 「同 種 電 荷 を 持 っ た 球 の 間 の 逆2乗 則 の 発 見 」 を 報 告 し た と 記 し て い る 。 ま た 、73ペ ー一ジ に 力 は 距 離 ∬ に 対 し て 、 ∬‑2・06で 変 化 す る こ と を 見 い だ し た と 主 張 し て い る 。 こ の 本 の 電 子 フ ァ イ ル はhttp:〃books.google.cojp/books?id=8pRDAAAAcAAJ&pgに 存 在 す る 。 [4]MaxwellJ.C.,1891,A7紮 鋤 ∫560ηE16σ7'c∫ り70η4Mo8η6ガ5η2,unabhdgedthirdedition,reprintedby
Doverin1954.http:〃books.google.cojp/books?id=OKBVYAAACAAJ&dqに 電 子 フ ァ イ ル が 存 在 す る 。
【5]Duhem,P,1902,L65∫ 麓07'65416σr∫g〃6546.λC16沈Mα 耀611'E∫ μ46痂5∫or∫g〃66∫c7∫ 吻 〃6、Paris、A.
He㎜ann.
[6]0'RahillyA.、1965,E16c〃 α η08η6∫∫σ 加oり1,NewYDrk,Doveエ
【7]BuchwaldD.Z.、1985,乃oηzMα 脚61〃oル1∫cπ1ρ 乃y3∫c5,TheUniversityofChicagoPress.ISBNO‑226‑
07882‑5.
[8]Plimpton,S.,J.,andLawton,W.,E,Phys.Re航50,1066(1936)。
[9]Bartlett,D.,E,Goldhagen,P,E,andPhillips,E,A.,Phys.Re航D2,483(1970).
[10]Williams,E.,R.,Faller,J.,E.,andHill,H.,A.,Phys.Rev.Lett.26,721(1971).
[11]Fulcher,L,P,Phys.Rev.A33,759(1986).
【12]石 川 孝 夫 、 物 理 教 育26,No.1,5(1978).