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(1)

研究ノー ト

M&A と企業価値

中 井 和 敏

dA ergeran

株式譲渡,事業譲渡 (営業譲渡)あるいは資本提携 といったさまざまな 形態が あ る. M&Aは,買収す る側 (買い手) と買収 され る側 (売 り 辛)の取引行為であ り,当該企業間で合意 される企業価値 をどのように 算定 し, どのような組織形態にするのか といったことなどが問題になる 本稿 では, まず M&Aを行 う際,企業価値評価 の基礎 となる株主価値 の算定に関するい くつかの方法 について検証 し, さらに,新たに制定 さ れた会社法 における 「組織変更,合併,会社 分乱 株 式交換,株式移 転」の条項 を取 り上げ.いわゆる 「三角合併」を含 めた M&Aの諸形 態 に関する諸規定について概説 した上で ,M&Aが企業価値向上 とい う 軽骨課題に対 し. どのような役割 を果たすべ きかなどといった点につい て も企業経営の観点から考察 した.

企業が行 う 「M&A:M cqusiitoin(合併 ・買収 )」には,

A

キーワー ド :M&,企業価値,株主価値算定方法,対価の柔軟化, シナジー効果

1 はじめに

i ton Acqusii Mergerand

M&Aとは」の略称で,一般的には ,企業の合 併 ・買収」 と訳 されている. しか し,この用語は,単なる企業の合併 ・買収

(2)

98 現代軽 骨経 済研究 2巷 第 2号

だけではな く,営業譲渡,株式譲渡,あるいは資本碇携 といった問題 をも含 めた,いわゆる企業間 にお ける提携全役 について使用 され るものであ る.

M&Aは.当該企業が不十分であると判断 した経営資源 (ヒ ト・モノ ・カネ など) をか i-することを目的 とした ものや.事業の多角化あるいは事業の 再構築 (etutrn )R srcuig を目的 とした経営権の獲得や資産の譲渡な ど,多 様な企業 目的を達成す るために行われる.特に.中小企業では,買収 される 側か らすれば 「後継者対策 を目的 とした事業継続.買収す る側か らすれば

事業の多角化の早期実現」 といったことなどが主な要因 としてあげ られ よ う.但 し,「事業の多角化の早期実現」は中小企業 に限定 したものではな く, 大企業でも有効な手段 として行われていることはいうまで もない.ちなみに, 合 併 (Merger)は,複 数 の 会 社 が 1つ の 会 社 に結 合 す る こ と,買 収

(A q iiincusto)は,ある会社が他の会社の経営上の支配権の全部 もしくは一 部を取得すること, というように区別 されている.

M&Aは,買収す る側 (買い手) と買収 される側 (売 り手) との取引行為 である.その際,買い手 と売 り手 との間で合意 される金額の算定方法にはど のようなものがあ り, また,具体的な金額はどのように決定 されるのであろ うか. このような局面おいて算定 される金額はいわゆる企業価値 といわれる ものである.企業価値 を算定する場合,買い手である企業 と売 り手である企 業の各々が属する業界特性や当該企業の業界内でのポジショニング,個別企 業の収益力や保有 している経営資源,財務内容など,多 くの事項について詳 細 な検討が必要であろう.M&Aが成功するか どうかは買収価額 1Jの算定水 準が妥当性 を有 しているのか否かがポイン トになる.すなわち,最終的には, 合併の場合は 「合併比率,株式交換の場合 は 「株式交換比率」に対す る当 事者双方の合意が必要になる. したがって,これ らの比率 について双方の合 意が成立す るためには.企業価値 を金額的にどの ように評価するのかにか かっているといっても過言ではない.

本稿では.企業価値評価 を行 う場合,特 に M&Aで活用 される株主価値 の算定に関する諸方法について概説 し, さらに.新会社法の施行 により可能

研 究 ノー ト :M&Aと企業価 値 99

になった,いわゆる三角合併 を含めた M&Aの諸形態についても考察する.

2 株主価値の井定方法

株式会社 レコフの調査資料 と解説では,「わが国企業の M&Aの件数は, 1996年頃か ら急増 し,2006年 までの約 10年間に約 5倍 となった.それ以前 は.1990年前後のバ ブル期 に海外不動産投 資のための 『財 テク M&A』が 盛 り上がったこともあるが,基本的には経営手法 としては定着 してお らず, 事業泉継等でやむを得ない場合を除いては,事業売却への抵抗感が強い時代 であった.1996年頃か らM&A件数が急激に増加 し始めたのは,金融 ビッ グバ ン宣言以降の構造改革 ・自由化 デフレ経済下の不良債権処理 とい う厳 しい環境の もとで,生 き残 りと成長戟略を目指すためには, 自前主義の継続 は困難であ り,コア事業強化のための 『買収』 とノンコア事業の 『売却』.

すなわち,外部 との経営資源 のや りとりである M&A手法が不可欠 となっ たか らである2)としている.参考 までに 1985年以降の M&Aに関係 した 発生件数を示 してお く (国表 1).

Egl表 1 1985年以降のマーケット別 M&A件数の推移

3.000 2.弧 ) 2、000

1,05 0

1,000 5∝)

0 l賂5i9 野1719BA18991淵 )拍 郎 g 肺 21 別 1 1 好l澗 l 洲 )20012W2 加的 2 BXX Ka

11

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(注)「デー タの 見方」① INITN 日本 企業 同士 の M&A

⑧ⅠN-OUT日本 企 業 による外 国企業 へ の M&A

OUT-IN外 国企業 に よる 日本 企業 へ の M&A

(出所 )株式会社 レコ7 (E OFCroalnR C oprtO)のホームページよ り引用 *http// wrcfopww .eocJ/

逮.F

(3)

IOO 現代摩 営経済研 2巻 第 2 研究 ノー ト :M&Aと企業価 値 臥′

M&Aは買収する側 と買収 される側,すなわち買い手 と売 り手の 11の 但 し, 3の 「イ ンカム ア プ ロー チ」の 中 の DCF as h :割引キャッシュフロー法 )」の基本的考え方は企業価値 を事

(DiscountC w Mehdto

lo

取引」である.取引である以上,貨幣価値に換算する必要がある.そ して, F そこで算定 された金額に対 しては,買い手 と売 り手の当事者双方の合意がな ければならない.そのためには,単 に当事者だけでな く,客観的にも納得で きる合理性 を具備 した算定方法であることが望 ましい.

実務 においては,客観性を持った株主価値 を中心 とした企業価値算定額が 当事者双方にとっての交渉のス ター トにな り,そこか ら本格的な交渉が展 開 されることになる. さらに,その交渉過程において,当該企業の財務状況 を 始め とし,経営環境や当該企業が所属 している業界の特性など考慮すべ きさ まざまな要件が加わる. これ らの要件 には当事者の個別事情や業界特性 など が反映されることになる. したがって,当事者双方が合意する金額 について は,ケースバイケースにならざるを得 ないのである.

業価値 と非事業価値の総和であると捉 える. この点が 「コス トアプローチ

と 「マーケッ トアプローチ」そ して 「インカムアプローチ」の中のひとづの 方法である 「収益還元法」の ように 「株主価値」 を算出 し負債 (有利子負債 を中心 として把握する)を加 え企業価値 とする捉 え方 とは異なった方法であ ることを付記 してお く .

(1) コス トアプローチによる方法

コス トアプローチは,貸借対照表に記載 されている当該企業が保有 してい る絵資産を基礎 にした算定方法である.いうまで もな く企業 は原材料や部材 あるいは他社で製造 した製品などを仕入れ それ らを資産 として保有 しビジ 企業価値 V : eV )は事業価値 と非事業価値 を加 えた も

の とす るという方法 と,債権者価値 3)と株主価値 を加えた ものとする 2つの とらえ方がある. ここでは債権者価値 と株主価値の総和 を企業価値 とする観 点か ら,特に,買収す る対象企業の経営権の確保 とい うことを考慮 した場合, 対象 となる企業の株式を中心 とした株主価値をどの ように評価すればよいの か ということを検討課題 とし,株主価値算定方法について概説することにし たい.株主価値算定 に関す る主な方法 として次の ような ものがあ (図表

l aue Enertprsi E

(

2).

ネスを展開す る. この ようなビジネスプロセスにおいては,純資産 (自己資 本)だけでな く他人資本をも活用する.これ らはすべて貸借対照表に記載 さ れる. コス トアプローチはこのように して獲得 し保有 している資産を基礎 に 算定するのである.その際,貸借対照表に計上 されている資産か ら有利子負 債を差 し引いた純資産,すなわち株主に属す るとみなされる株主資産につい て算定が行われる. このようにコス トアプローチでは保有 している株主価値 について算定を行 うが,当該企業が生み出す将来のキャッシュフローについ ては一切考慮 されていない.

コス トアプローチの手法その ものには将来のキャッシュフローを考慮する

図表 2 株主価値耳定方法 要素はないというものの,実際の当事者の立場 に立てば,買収の対象 として

1 コス トアプローチ Ap 簿価純 資産法

時価純 資産法 マ ーケ ッ トアプローチ Ma Ap 類 似企業比 較法

類似業種比 較法 イ ンカム アプローチ meAp DCF

) proac

) h proac

) h proac

kt re

nco ( C tos

( ( 2

3

設定 した企業についての将来的なキャッシュフローの状況に関 しても棉智に 検討することは当然である. コス トアプローチの具体的方法 として次の 2 が挙げ られる.

*筆者作 成 (丑 「簿価純資産法

簿価純資産法では当該企業の貸借対照表に表示 されている 「純資産」 4)

(4)

102 現代軽 営経 済研 究 2巻第 2

株主価値 として捉 える.従来の言い方でいえば自己資本 とい うことになる.

ちなみに,この金額を当該企業が発行 している株式数で割れば, 1株 当 りの 株価が算出される. しか しなが ら,この方法では資産価値 (純資産) を的確 に捉 えているか という点では疑問が残 る. このため,一般的には活用 されに

くい方法であるといってよいであろう.

② 「時価純資産法」

時価純資産法は,貸借対照表に表示 されている給資産額から負債 (流動負 債 +固定負債)鑑額を差 し引いた ものを株主価値 と算定する方法である.そ の際,資産の評価額は時価で評価 された ものを適用する.

いうまで もな く時価は刻々と変化する.特に,有価証券など日々激 しく変 動する資産は, どの時点の評価額 を適用すれば公平性が保たれるのか. また, 土地についていえば,実勢価格,路線価格,公示価格 などさまざまな評価額 がある.こういった場合, どの価格 を適用すればよいのであろうか.このよ うな,いわば 「一物多価」の資産評価 には多分に評価者の恋意性が加わる恐 れがあ り,株主価値の評価 を巡っては多様な評価額が展開 されることになる.

しか しなが ら,この時価純資産法は先の簿価純資産法による株主価値評価 に 比べ実際価格に近い ものになることはいうまで もない.

(2) マーケッ トアプローチによる方法

マーケッ トアプローチによる方法では,評価対象 となる株主価値 を算定す る場合,比較対象 となる同種の企業の株価 などの市場価格 を参考する.特 に, 保有 している自社株の 1株当 りの価格の客観的に把握で きない未上場企業の 価値評価 を行 う時に用いられる手法である.上場企業の株価は市場 によって 売買 されてお り,一定程度,株式の評価が可能 となる. しか しなが ら,未上 場の株式についてはどの程度の価値があるのか不明である.このため,当該 企業が行っている事業内容を精査 し,株式が公開されている同 じような事業 を行 っている企業 を取 り上げ

,

「1株 当 りの純利益額

「1株 当 りの純資産

研 究 ノー ト :M&A と企業価値 103

額」あるいは 「1株当 りの配当金額」などの平均値 を基に株主価値を算定す る方法である.代表的なものに 「類似企業比較法」 と 「類似業種比較法」が ある5㌧

① 「類似企業比較法

類似企業比較法は,評価対象 となる当該企業の事業内容.製品やサービス の特性,販売実績や企業規模など,可能な限 り多 くの比較可能な要因を分析 し,公開企業の中で比較的類似 している企業 を取 り上げ,次のような算式 を 用いて株主価値を算定する方法である6).

(算式)

株主価値 -類似企業平均株価 ×類似安定度を加味す る項 目×

((評価対象企業 1株当 り配当金額/類似企業平均 1株当 り配当金額) + (評価対象企業 1株当 り利益額/類似企業平均 1株当 り利益額) + (評価対象企業 1株当 り株主資本/類似企業平均 1株当 り株主資本)[÷ 3

この方法の特徴 は,当該企業の 「1株 当 り配当金額

「1株 当 り利益額

「1株 当 り株主資本」を類似企業 と比較 して算定の基礎 においていることに ある.

② 「類似業種比較法

類似業種比較法は.公開会社の中か ら当該評価対象企業 と事業内容や経営 規模,あるいは企業業績などが比較的類似 している業種 を選び, 1株当 りの 株価や純利益額あるいは総資産額などを比較 し算定 を行 う方法である.この 方法は法人税や所得税,相続税などの税法の関係 もあ り,国税庁が財産評価 のために採用 している方法である.

(5)

JO4 現代経営経済研究 2巻第 2

(算式)

株主価値 -類似業種平均株価 ×a

l(評価対象企業 1株当 り配当金森/類似業種平均 1株当 り配当金額) + (評価対象企業 1株当 り利益額/類似業種平均 1株当 り利益額) + (評価対象企業 1株当 り株主資本/類似業種平均 1株当 り株主資本H ÷3

(は大企業 07,,中企業 06.,小企業 05.を用いる.

(3) インカムアプローチによる方法

当該企業の収益力か ら当該企業の株 主価値 を算定す る方法 で 「DCF

(DsonCs lwM toicut ahFo ehd:割 引 キ ャッシュフロー法)」や 「収益還元 法」などがある.

@)「DCF法」

DCF法は,将来生み出す収益 (将来のキャッシュフロー)の現在価値の 合計を事業価値 として算定 し.これに非事業価値 を加算 して企業価値 と算定 する評価方法である. この方法は,先述 したように.他の方法 と異 な り,企 業価値算定に当っては企業価値を珠主価値 と負債で構成 されるとみなさない

図表 3 事業価値と株主価値および企業価値の関係

撃叫

予測年度以後のF(CューFー)の現在価値ミナルバ リ 事業価値

(注) 1.事業 目的外 資産」 を非事業資産 と して把握 す る.非事業 資産 とは事業 に関わ ってい な い遊休 資産 な どの ことである.

2.FCFFreeCaslFIowの崎 であ り,企業が株主や債権者 な どへ 自由に支払 うことがで きるキャッシュフローの ことである.

(出所)北地達明 ・北爪雅彦 (2005)rM&A入門l El経文 145頁 よ り作成

研究 ノー ト:M&Aと企業価値 105

で,企業価値 は事業価値 と非事業価値で構成 されるという見方をするのであ る.参考 までに,事業価値 と株主価値お よび企業価値の関係 について示 して お く (図表 3).

事業価値 は 「予想期間の事業価値」に 「(予測年度以後の)事業価値」 を 加えることによって算定する.そ して.次のようなステップで算出するので

ある.

(事業価値の算定プロセス)

① プロセス 1- ・各年度のフリーキャッシュフローを算定する・

② プロセス 2- ・フリーキャッシュフローを現在価値に割 り引いて算 定する.

③プロセス 3・- 各年度のフリーキャッシュフローは現在価値 を合計 して算定する.

なお.FCFは次の ように算出される.

(FCFの算定プロセス)

FCF-税引後営業利益 (営業利益 × (1-税率)」) +減価償却等 ( 現金支出費用) -設備投資額 一運転資本増加額

③ 「収益還元法」

DCF法 はフリーキャッシュフローの現在価値 を基礎 に企業価値 (事業価 値 と井手業価値の合計)を算定する. これに柑 し,収益還元法では当該評価 対象企業の当期純利益額 (会計上の利益)を企業価値の算定基準にお く・そ して,将来の税引後営業利益の現在価値の合計 を 「抹主価値」 として算定す るのである.参考 までに算式 を示 してお く.

(6)

106 現代軽骨経済研 2巻 第 2 研 究 ノー ト :M&Aと企 業価値 7

()算式

は,計画数値 に大 きく影響 されるものになる.

()収還元法で算出される株主価値税後営業利益益÷割引引一成長率率= さらに割引率 ucois(d nt

JP

)の問題がある.企業サイ ドか らすれば資本

()要因加味場合は「予測され成成長長率」をを考慮すするるる.*

コス トにな り.投資家か らすれば期待収益率 になる.DFC法では経過す る 時間 も考慮す るため,発生す る割引率 をどの ように設定す るのか も大 きな問

,収益還元法比較的少な要素で株主鳳ひいいてはは企業価価値を算出す

題 になる. これについて も,あ くまで も予測 (仮定) を基 に算出せ ざるを得 te

ra

こできととう利点はあ算定根拠にいいわゆるるるる「会,,計上利益」を使用している点また設備投減価償却費や運転資資本ののかししなががら

DFC法 による企業価値算定 にはこの ような問題 もあるので,事業計画 あ

慮し且あいいは時間経過によるる価値増のの増減減なななどどをを考考え

るいは将来計画については,経営環境の変動や事業に影響 を与える諸要素の

., ない.

DCFに比べ不十分手と法法とわざを得なないいのででるあるるある還元法用られる売高や当期純といいった「会計上上の益利利益益」ででは

現実 的な ものでな くてほな らないのである.但 し,DCF法 は,事業評価 を

キャッシュフローすわち「「真実の利益」」を捉えることはできなない現

基に した企業価値だけに使 われる手法ではない.金融機関などが行 う貸倒引 ()実経営場面では事ののの永続的な推進ゴイグコサーーンンンが企業業.

当金の算定.あるいは証券化 を目的 とした資産評イ臥 投資対象の資産や企業

,経営の命題であとれば会計的利益よりもキャッシュフローを重視るすする

の事業性 に関する測定評価 など,経営の多 くの場面で活用 され ることを理解

.,. 慎重かつ精細 な分析,検討が求め られ.作成 される将来計画は実現性 の高い

のは当然ある一方実務的観点でで言え企業規模が大きくれなばばなな()るほど集計計算複寺削こなりキャッシュフローの把握認識に時間ががかか

3 MaAの主な手法 ,のめ部門を越えたた全社的合意がタイムリーにできなないこことも懸.,.

してお く必要があろ う.

念されのであるる

M&Aの主 な手法 を企業の支配形態 とい う視点か ら区分すれば,株式の

,.ー出しその現在価値をを捉えるという計プロロセスによって金額が算算算 DCF法は計画に基づいて将将来来獲得と予測さされれるるキャッシュフ

図表 4 MaAの支配別形態による区分

定されこことによりDCF法でビジネス来ののの姿あるるいはは将将DCF来期待きキャッシュフローの測定が可能になるるかしし法でで将来獲得すこが期待できるるととして測定されたキャッシュフローは

株式交換 丁 現金等を代価とする あくま,,も将来予測て価値をを算出るため収益還元法のようですすでにに確定しし

m X釈 t 親会社株式を交付する自社株式を交付する

.,,.. 「株式耶 工 芸票差芸去芸ZT%警 芸 (市吸 T.B)

主要株主等との相対での譲 り受け

(績値過去のといっても予測はなく確定したた現実実的数数数字字でであ 共同株式移転

M&A ,でり計画中には「主観的願望」といわれようなののののもももああるるか)を使用するるはな将来のの予測といいってあくまもででもも計画段階.,

金等を代価 とする 社株式を交付する

DCF杜撰なな将来計画に基づもいいもので企業価値を測定したたとすれれば

問題せざるを得ない法にによっ算出された結果としてての企業価値..

会社株式を交付する

(出所)北地 ・北 爪 F前掲書」32頁,一部修正

(7)

&MA究ノーと企業価値ト:

現代経営摩 済研 2巻第 2 109

かった. しか し,会社法では 「合同 ・合資 ・合名 といった,いわば人的結合 による持分会社」は 「組織変更する持分会社 は,効力発生の前 日までに,組 織変更計画 について当該持分会社の総社月の合意を得 なければな らない ( 社法第 7811)」 としてい るが.社員の合意があ り,かつ規定の書類が 整備 されていれば抹式会社-の組織変更が可能になった.

② 「合併 会社法 (748条~第 756)」

合併は買収会社 と買収 される会社 (買収対象会社)が 1つの会社 として結 合す ることをい う. また,合併には, 1つの会社が存続 して,他の会社 を吸 収す るとい う形態の 「吸収合併」 と,合併す る当該会社 (買収会社 と買収 さ れ る会社)のすべ てが解散 ・消滅 し,新 たに別の会社 を設立す る 「新 設合 併」 とがある.いずれの場合で も,会社法では 「合併す る会社 は,合併契約 を締結 しなければな らない」 9)と規定 している.

さらに,「吸収合併」 を行 う場合 は,合併後 も存続す る会社が株式会社 で

).

いる 10

1)存続会社 と消滅会社の商号 と住所

2)合併によって消滅す る会社の株主に対する抹式の代 わ りに交付 され る金銭等に関す る事項

3)消滅会社の株主や社員に対す る金銭等の割当てに対す る事項 4)消滅会社が新株予約権 を発行 している時は,新株予約権者 に対 して

交付する存続す る会社 の新株予約権 または金銭 に関す る事項

5)4)の新抹予約権 または金銭の割当てに関す る事項

6)吸収合併の効力発生 目について

これまで消滅会社の株主には存続会社の株式が交付 されていたが.今 回の 会社法の制定における 「対価の柔軟化」の導入によって,金銭等の種 々な対 価が交付で きるようになったのである. なお,会社法は抹式会社が行 う吸収 合併だけでな く,持分会社 である合名会社,合資会社,合同会社が行 う吸収

E

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と「資産の大別で). 主なM&A有支配ののまず株式得」と「「資産取取,式取得得は存株株株合併・・収分分,受(事業業譲譲渡)」などに. この経済産省にに設置されいててい企業業価値研究会がる平成.公公正な成にに」にいは『合併』買収細別され「『『併』』はにに社社に統合合するる文字.り併と株式交換』』や『『『三象社ののた対会会子

,

2らはもにとを伴う行為編編,7)為)あり株主稔の東記が必要でで瀧に定定行に行て」し

とととで,,法としては買い占めや委任状合戦にに,取取得得」」に 手法(所構造)は大別されに新引者割当増資)」」」と「「「既式譲受区されるはて吸割」」」と「「「営い区分すこきるる 点つ月17422日「論点開〜企業社会のー形向ルル-けた提案手法としててそのの,

,

」ととしを21

,

どお角合合刷を使があるれこ会社社親戚ののつ(組織再再会会社法める沿っ,われさらに『買収』は主の株支持を集めるるこ辛ありなど株式の経営陣よよるるきる(表図4受(第三資産取得ににつとがで発表した「M&A定義どおおり入活用されれるる分類はこを言葉のののM&A替えが」8)としてい文字 は会社にて,ていはは説明る分りや会社法にに沿沿っっをM&Aてて,考る場は法の従ええば「組織変更合合併・,,換株式移転といれら諸事項項にする関手続き」」(「「会社法編第第章」)などにつ55検討が必要であろう. ここで沿っ法法律側面を考慮しながら中心的的問M&Aの・(港合併会社分乱交換・・株株式式移転それ収など)にについ説するこしたい (1)「組織変更合帆会社分乱交換株株式式移転」につ,,①「組織変更会社法(条3 旧来商法株式有限あるい資とと合合名会会会会社社社社間のででのたが外のの裁定定ははなすすいものでかかしし条文に会会社社分乱株式交う目およびこてのい伴う買概てとに.第第粂)」74477規あっていつそれ以組組織織変変更更にに関する,

ある時は,吸収合併契約 において,次の事項 を定めなければな らない として

(8)

110 現 代経営経済研 究 2巷 第 2

合併 についても諸事項について規定 している.

新設合併」 を行 う場合,それが 2つ以上の株式会社である時は,新設合 併会社契約において諸事項について規定 しなければならないとしている. こ れ らの規定については吸収合併 とほぼ同 じ内容であるが,新会社 を設立する ことになるため.吸収合併 と比べ煩雑な手続 き等が求め られることになる.

③ 「会社分割 会社法 (757条~第 766粂)

会社分割」は合併 と異な り,既存会社が消滅する といった組織変更行為 ではない.あ くまでも.当該会社の保有 しているある事業に関する権利義務 の全部 もしくは一部 を,他の会社 に継承 させ るものである.「会社分割」に は 「吸収分割」 と 「新設分割」がある.会社が吸収分割 を行 う際は.当該会 (吸収分割会社) とその事業に関する権利義務の全部 もしくは一部 を継承 する会社 (継承会社)の間で,次の事項について吸収分割契約を締結 しなけ ればならないとしている 11),

1)吸収分割会社 と継泉会社の商号 と住所

2)吸収分割会社か ら継承する資産,債務,雇用契約,その他の権利義 務に関する事項

3)継承会社が継泉する株式に関する事項

4)吸収分割会社に継承会社が事業に関する権利義務の全部 もしくは一 部に代わる金銭等を交付する時の当該金鼓等に関する事項

5)吸収分割会社の新株予約権者に対 して継泉会社の新株予約権 を交付 する時の内容等

6) 5)の新株予約権の割当てに関す る事項 7)吸収分割の効力発生 日

などについて規定 している.

また,新設分割」について,会社法第 762条に 「-又は二以上の株式会 社又は合同会社は,新設分割することができる」 とし, さらに,新設分割計 画で規定 しなければならないこととして,次の事項 を挙 げている 12).

研究 ノー ト :M&Aと企業価値 ノ∫′

1)新設分割設立会社の 巨‖軌 商号.本店の所在地及び発行可能株式総

2) 1)のほか,新設分割設立会社の定款で定める事項

3)新設分割設立会社の設立時取締役及びその他監査役等役員の氏名 4)新設分割設立会社が新設分割会社か ら継承する資産,債務,雇用契

約その他の義務 (株式及び新株予約権 に係 る義務 を除 く)に関する 事項

5)新設分割設立会社が新設分割会社に交付する当該事業に関する権利 義務の全部又は一部に代わる株式の数,社債等,新株予約権 に関す

る事項

6)5)の株式.社債等,新株予約権の割当てに関す る事項

などについて規定 し. さらに,会社法第 764条において 「新設分割設立会社 は.その成立の 日に,新設分割計画の定めに従い,新設分割会社の権利義務 を継東す る」 と規定 している.なお,会社法 では 「吸収合併」や 「新設合 併」 と同様.株式会社だけでなく,持分会社である合名会社,合資会社,令 同会社が行 う 「会社分割」についても諸事項について規定 している.

こういった 「会社分割」は,事業 を分割する会社 にとっては,本来の意味 のリス トラ (事業の再構築) とい う経営手法にな り, また,事業を継承する 企業にとっては,多角化戦略の一環 として活用できる経営手法であるといえ

よう.

④ 「株式交換及び株式移転 会社法 (767粂~第 774粂)」

株式交換」について も.会社法第 767条で 「株式会社 は株式交換ができ る」 とした上で

,

「当該株式会社の発行済株式の全部 を取得する会社 との間 において株式交換契約 を締結 しなければならない」 と規定 している.発行済 株式の全部 を取得するので会社法では 「株式交換完全親会社」 と称 している 但 し, この場合は 「株式会社 と合同会社に限る」 と制限を設けている.

株式交換契約の締結の際,定めておかなければならない事項 として,

(9)

112 現代経営軽済研 2巻第 2

1)株式交換完全親会社 と株式交換完全子会社 の商号 と住所

2)株式交換完全親会社が株式交換完全子会社 の株主 に対 して,株式に 代わる金銭等,あるいは新株予約権に関する事項

3) 2)の金銭等及び新株予約権の割当てに関す る事項 4)株式交換 の効力発生 日

などがある,

株式移転」は,会社法第 772条 において 「-又 は二以上の株式 会社 は, 株式移転 をすることがで きる」 とし,その際は 「株式移転計画の作成」 を義 務付 けている (二以上の株式会社が株式移転する場合 は,共同 して株式移転 計画を作成 しなければならない).

株式移転は当該株式会社が発行済株式の全部を,新たに設立す る株式会社 に取得 させ る制度である.このことによって新たな完全親会社 を設立す るの であるが,株式交換 と異 なる点 は,既存の会社 を親会社 にす るので はな く, 新たに完全親会社 を設立するのである.

株式移転 に当って作成 される株式移転計画には.次の ような事項 を定めな ければならないことになっている 13)

1)株式移転 によ り設立する 「株式移転設立完全親会社」の 目的,商号, 本店の所在地及び発行可能株式総数,並びに定款で定める事項 2)株式移転設立完全親会社 の設立時取締役の氏名,及び会計参与等役

員の氏名

3)株式移転設立完全親会社が株式移転す る株式会社 (株式移転完全子 会社)の株主に交付する株式に代わる当該株式移転設立完全親会社 の株式の数,その数の算定方法,当該株式移転設立完全親会社の資 本金 と資本準備金に関する事項

4)株式移転完全子会社の株主に対する, 3)で設定 された株式の割当 てに関する事項

5)株式移転設立完全親会社が株式移転 に際 して,株式移転完全子会社 の株主に対 してその株式に代 わる株式移転設立完全親会社の社債等

研究 ノーM&Aと企業価値 113

に関する事項及びその社債等の割当てに関する事項

6)株式移転設立完全親会社が株式移転に際 して,株式移転完全子会社 の新株予約権の交付 を受 ける新株予約梅者に対 して,その新株予約 権 に代 わる株式移転設立完全親会社新株予約権 を交付する時の新株 予約権 についての諸事項及びその割 当てに関す る事項

などがある.

そ して,株式移転設立完全親会社 は,その成立の 日に,株式移転完全子会 社 の発行済株式の全部 を取得す ることになる (会社法 774粂).

旧商法か ら分離独立 した形で制定 された 「新会社法」や関連する法整備 な ど,特に,企業再編 に係 る対価 の柔軟化等の整備が図 られたことによ り,企 業間における機動的な組織変更が可能 となった.そ して, この ことが企業 に おける M&Aを, これ まで以上 に活発化 させ る要 因になるので はないか と 思われるのである.

(2) 企業結合 (合併)の会計処理

企業結合の実態は 2つに大別 される. 1つ は 「企業買収 (取得)」であ り, もう 1つは 「持分の結合」 とい う形態である. これは三角合併の場合に も適 用 される.

企業買収 (取得)」は結合する企業の うち一方が他方を支配するとい う形 態であ り,持分の結合」は結合するいずれの企業 も支配す る企業 (取得企 莱) とみなされない とする形態である.

企業買収 (取得)」 とみなされる場合は,パーチ ェス法による会計処理が 求め られ.「持分の結合」 と看倣 される場合 には,持分 プー リング法 による 会計処理が求め られる.但 し,「持分の結合」 と判定 されるためには,結合 す る当該企業同士の間で株式 と株式の交換が行われる取引であることが条件

となる.持分結合の条件 としては以下の ような規定がある.

①企業結合の対価が議決権のある株式であること.

② 結合後 の企業の株主が有す ることになった議決権比率が 50:50の上

(10)

FJFJEJ 現代経営軽済研 究 第 2巷第 2号

下概 ね5パーセ ン トポ イ ン ト以 内 であ るこ と.

③ 議決権比率以外 の支配関係 を示 す一定の事 実が存在 しない こ と.

この 3つ の要件 を満 た してい る場 合

,

持 分 の結合 」 とみ な し,持 分 プー リング法 による会計処 理 を認 め る こ とと してい るが,持分 プー リング法 には い ろいろ間竜 があ るため今後 は認 め ない方 向で検討が進 め られ てい る 14).

1) パーチ ェス法 は,被結合企業 か ら受 け入れ る資産 ・負債 の取得 原価 を, 対価 として交付 す る現金お よび株式等 の時価 (公正価値 ) とす る方法 で,

この方法 に よる会 計処理 は,取得 企業 は被取得企業 の資産お よび負債 を 取得 原価 で受 け入れ る. さ らに, 資産お よび負債 の受入額 と取得 の対価 に差 があれば,その差額 は営業権 (のれん) と して認識 され, 資産 に加 算 され る. したが って,純 資産 は確定 した受入 れ資産 か ら負債分 を差 し 引いた もの を計 上す る. この方 法 は,企業が合併 す る相手企業 を買収 し た とみ な し.買収 され る企業 の資産 と負債 を時価 で評価 し, 目に見 えな い企業の資産であ る営業権 (のれ ん) な どを,負債 と純 資産 との差額 と

して認識 し.営業権 の金額 を資産総額 とす るのであ る.

2)持分 プー リング法 は, 当該結合会社 の資産,負債お よび純 資産の各 々 の適切 な帳簿価 額 で引受 ける会計処理方法 で.評価 された資産稔額 か ら 負債 の金額 を差 し引 いて純 資産が算 出 され,貸借対 照 表 に表示 され る.

この ように, プー リング法 では,貸借対 照表 に示 され る 「資産,負債 お よび純 資産」 を帳簿価 額で引 き継 ぐため,企業 の資産 ・負債 を帳簿価 格 の まま結合 させ る. また,土地 な どの資産 も帳簿価 額 で引 き受 け るため.

外 部 か らは資産の 内容 (特 に合併時 に時価 評価 で明確 になる含 み益 や含 み損)が分か り難 い とい うこ とが あ り,投 資家保護 の観点か らは問題 で あ る.

参考 まで に, それぞれの方法 ご と当該企 業の貸借対照表 に どの ように計上 され るのか, この点 につ いて極 めて簡単 な事例 で示 してお く.

研 究 ノー ト:M&Aと企業価値

合併する企業の資産状況および評価 帳簿価額:資産500,負債280

:資産 700,負債 400.営業権 (のれん)の評価 50

●パーチェス法での会計処理 ●持分プーリング法での会計処理

8

7氾 +営業権50 債 400

負債2 0

資産 (( ) 負

純 資 産2 2 0

(3) 三角合併 とそれ に伴 う会計処理 (手三角合併

三角合併 とは 200651日施行 の会社 法 に,対価 の柔軟 化規定 15)が新 設 され たこ とに よって可能 となった合併 手法 で

.

存続会社 が消 滅会社 の珠 主 に対 して. 存続 会社 自身の珠式 で な く.存続会社 の親会社 の株 式 を交付 す る方法」 16)であ る (図表 5).

図表 5 三角合併の事例

(11)

116 現代軽骨経済研究 2巻第 2

例 えば,外国企業 A (買収す る側の企業)が 日本 に 100%出資の子会 B社 を設立す る.そ して,A社の子会社である B社が 日本企業 C ( 収の対象 となった企業)を吸収合併 し,C社 は消滅会社 とな りB社 は存続 会社 となる.この場合.B社 は C社の株主 に対 し,B社 の株式ではな く親 会社である外国企業 A社の株式 を交付す る.これによって,実質的には,B 社の親会社である外国企業 A社が 日本企業 C社 を買収 した ことになるので ある.

(図表 5)で示 したように,存続会社である B社は,消滅会社 C社の株主 に対 し自社の株式 を交付するのではな く.B社 の親会社である外 国企業 A 社の株式を交付する.従来は消滅会社 (C社)の株主に合併の対価 として交 付 される対価 は存続会社 (B社 :外 国企業 A社の子会社)の株式 に限定 さ れていたが,対価 の柔軟化」の規定によ り,吸収合併 を行 う場合,消滅会 (この場合 は C社)の株主に対 して交付す る対価 を存続会社 (この場合 は B社)の株式だけに限定 しないで,金銭その他の財産を含め,その対価 とすることがで きるようになった (会社法 749粂お よび第 751粂).辛 例で は.子会社 (B社)が他 の会社 (C社)を吸収合併す る場合,親会社 (A社)の株式 を対価 として交付す る合併 とい うことになる. これが三角合 併 といわれる企業結合の形態である.

②三角合併の会計処理

三角合併の会計処理 を行 うためには, まずは 「企業結合 に係 る会計基準」

(以下 「企業結合会計基準」 と称する)の規定 に準 じなければならない. こ れによれば,先述 したように.合併などの企業間の結合に伴 う会計処理は,

取得 による結合」か 「持分による結合」の判定 を行 う必要がある.三角合 併は親会社が子会社 を利用 して,買収の対象 として設定 した会社 との 「結合 取引」であ り,企業結合会計基準においても親会社 と他の会社 との企業結合 とみな して,取得か持分 による結合かの判定 を行 うこととしている (企業 結合会計基準及び事業分離等会計基準に関す る適用指針 9).

研究 ノー ト:M&A と企業価値 JJ7

しか し,取得 と持分の結合の識別判定については,先に挙げたように,企 業結合会計基準では,①企業結合の対価が議決権のある株式であること.② 結合後の企業の株主が有することになった議決権比率が 50:50の上下概ね

5パーセ ン トポイント以内であること.③議決権比率以外の支配関係を示す 一定の事実が存在 しないこと.の 3つの要件を満たさない限 り,その合併 は

取得 よる結合」 と判定 される. このように判定 されれば,その会計処理 は 持分プーリング法ではな く 「パーチェス法」による会計処理が適用 されるこ

とになる.

企業結合会計基準は,当該合併行為 を 「持分による結合」 とみなす場合は, 先述 した 3つの要件 を満た した ものに限定 しているため.多 くの合併は,い わゆる三角合併を含め,パーチェス法による会計処理が行われているのであ る.

(4) 業務提携

広義的にみた M&Aには,単 にある企業が他 の企業 を支配す る形態では な く,業務碇携」 と称 される企業間同士で シナジー効果 を目的 とす る手法 もある.業務提携 は M&Aのような経営権の支配 を軸 とす る企業行動では な く,企業間同士が双方の 「強み」や 「弱み」 を禰完 ・充足 し合 う事 を目的 とした企業行動である.撞携の形態は多様なものがあ り.当該企業間の目的 によって異なるが,主な形態 としては次のようなものがある.

(業務提携の諸形態)17J

1)技術提携 ・・・・ ・研究開発機能の相互補完.協力体制

2)販売提携 ・・・・ ・代理店携能,販売拡張

3)生産提携 ・・・ ・部品供給.外注.OEM (相手先 ブラ ン ド による生産)

4)株式の持 ち合い ・ ・契約でなく永続的な関係構築

5)合弁会社 ・- ・ ・ジョイント・ベ ンチャー,プロジェク トの

(12)

rtJE] 現代経営経 済研究 2巻第 2

リス クヘ ッジ

これ らの事業形感 で ビジネスを展 開すれば.提携 を 目指 した企業 に対 し有 益 な結果 を もた らすケース もあるが,事業提携 レベルでは相手企業の経営戦 略 に関す る諸問題 に まで踏み込 んで議論す る機会 は少 ない もの と思 われ る.

したがって,場合 に よっては当初 目論 んでいた ような成果が期待 で きない こ とも考 え られる. こうい った場合.経営戦略 を効果的 に推進す るためには, 一歩踏み込んだ 「経 営支配 (経営権 の獲得)」 とい うことを視野 に入 れ ざる

を得 ないであろ う. この ような観点か らすれば,M&Aは業務提携 と比較 し た場 合,企業経営 の迅速性 や有効性 とい う点で極 めて有力 な経営手法であ る といえるのであ る.

4 M&Aによるシナジー効果と企業価値

(1) シナジー効果

M&Aを経営戦略の一環 に組み込む場合 ,買収対象企業 との合併 もしくは 買収が結果 として,「シナ ジー効果」が現実 の もの になることが必要であ る.

結論 的 にい えば 「シナ ジー効果 の ない M&Aは失敗 であ る」 との認識が 必 要であ る. シナ ジー効果 については次の ようにまとめ られる.

①事業 シナジー

1)収益貢献 シナジー

・販売チ ャネルの相互利用 による収益拡大

・顧客基盤 の拡大 による収益向上

・技術 ・ノウハ ウの移転 に よる将来の収益拡大

・提案営業力の強化 による収益 向上

・ブラン ド価値 向上 に よる収益拡大 2) コス ト削減 シナジー

・人件費削減

・販売拠点の統廃合 によるコス ト削減

研 究 ノー ト:M&Aと企業価値 ノノタ

・本部機能の集約化 によるコス ト削減

・一括調達 による原材料費削減

・物流施設の共同利用 に よるコス ト削減

・取扱商品 ・サー ビスの拡大 による一人当た りの営業 コス ト削減

・システム統合 に よるシステム運用費用の削減

・子会社 の整理 ・統合 に よるコス ト削減

②財務 シナ ジー

・財務上のベネフィッ ト

・買収企業の節税効果

・被買収企業の格付 上昇 による調達金利低減

・負債調達余力 の増加

*田畑 昌生 経営計画 を柱 としたM&A- の取 り組み について

情報未 』No.23(20064月号),NTTデー タ経営研 究所,46頁 よ り作成

通常の M&Aは 「事 業 シナ ジ」の 中の 「収益 貢献 シナ ジー」 を経営 目 的 とし,それを達成す るために推進す る. この ような収益 向上 を 目的 とした M&Aは.昨今世論 をに ぎわせ ているような 「敵対的買収」 といわれる もの

も多 くあ る.か しなが ら,もし.買収対象企業 となった場合,そのM&A が受 け入 れ難 い ものだ とす れ ば,企業 防衛 を図 る と同時 に,先述 した シナ ジー効果 について一度冷静 に 目を向ける必要があ る. 自社 の これ までの経営 に,収益力 向上,営業力強化, コス ト削減,生産効率の向上 といった軽骨上 の問題 に何 らかの改善すべ き点 はなかっただろ うか. もしも,改善すべ き点 を認識す るこ とがで きたな らば,全社 を上 げてそれ らに改善すべ き事項 の解 決に向けた経営努力が望 まれる. この ような地道 な作業 を行 うことが,将来 的な 自社の企業価値向上 につ なが るもの と思 われ るのである.

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