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実補強土橋台の水平載荷試験の逆解析

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Academic year: 2022

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(1)III‑432. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 実補強土橋台の水平載荷試験の逆解析 鉄道総合技術研究所. 正会員. 西武鉄道株式会社. 正会員. 菅原 聡, 中村 正明. 複合技術研究所. 正会員. 田村 幸彦. 1. はじめに. ○山田 孝弘,舘山. 背面盛土. 橋 桁. 西武池袋線練馬駅付近高架化工事に伴い,実補強. 勝. 載荷重H(試験). 土橋台の水平載荷試験を実施した 1) .本試験は,補. 小橋台. 強土橋台の壁面工頂部を直接引っ張ることにより, 土圧合力P(実際) h. 実際の地震時の挙動(橋桁からの慣性力が小橋台, 態)を模擬したものである(図1).本論文は,水. z. 壁面工. 盛土材を介して壁面工に土圧力として作用する状 平載荷試験を現行設計手法で逆解析した結果につい. *H・h≒P・zと見なす. て示す.特に,内的安定に関する現行設計手法の妥 図1. 当性および水平載荷試験で得られた補強材バネ値に. 水平載荷試験と実際との対比 2450. 2. 逆解析の概要 験の試験載荷重を壁頂荷重として与える.すなわち,. 載荷重. V. アーム. 図2に逆解析断面を示す.逆解析では,水平載荷試. 600 200. 橋桁残置部. 壁頂. 壁頂水平荷重Hは試験載荷重を奥行き1m当りの荷重. M. 背面盛土 1900. 着目した.. 小橋台. qA. qE. H. 壁面工. から載荷点までをアーム長(0.8m)として算出する.. 2500. に換算し,試験載荷重による壁頂モーメントMは壁頂 また,壁頂から上の壁面自重(図2斜線部)を壁頂鉛. 補強材@300,Tk=60kN/m. 直荷重Vとして入力する.さらに,小橋台および橋桁 残置部自重,背面盛土自重を分布荷重で考慮する.表 1に壁頂荷重の一覧を示す. 補強材は,設計基準強度Tk=60kN/mを30cmピッチ. 3500. qA:小橋台および橋桁残置部の自重,qE:背面盛土の自重 V:壁頂鉛直荷重,H:壁頂水平荷重,M:壁頂モーメント. で配置した.粒度調整砕石盛土の. 図2. 設計土質諸定数は,表2に示す値 を用いた.ここでケースAは,盛 土解体時に採取(小橋台直下)し た試料の土質試験から得られたピ ーク強度,同じくケースBは残留 強度,ケースCは設計値である. 検討内容は,まずケースA〜C. 表1 載荷 STEP. 載荷総荷重 (試験値) Ptest(kN). H (kN/m). 1 2 3 4 5. 200 400 500 600 700. 23.3 46.5 58.1 69.8 81.4. 逆解析断面. 壁頂荷重の一覧. 解析入力荷重 M V (kN・m/m) (kN/m) 18.6 37.2 46.5 55.8 65.1. 4.73 4.73 4.73 4.73 4.73. 記. 事. H=Ptest/8.6 M=H⋅0.8 V=(0.30+0.33)× 0.6/2×25. の設計土質諸定数を使って内的安 定の検討を行い,現行設計手法の妥当性を検証した.つぎにケースBの設計土質諸定数を使って,水平載荷 試験の載荷重と壁頂変位の関係に合うように補強材バネ値を逆算し,現行設計で用いている補強材バネ値と 比較した.なお,解析ツールは,剛壁面補強土擁壁設計プログラム(Design‑RRR)を用いた. キーワード:補強土,逆解析,水平載荷試験 連絡先:〒185‑8540 東京都国分寺市光町2‑8‑38. TEL:042‑573‑7261,FAX:042‑573‑7248. ‑863‑.

(2) III‑432. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 3. 内的安定の検討 図3に内的安定の検討結果 を示す.解析の荷重条件は壁 頂荷重の一方向増分のため, 転倒安全率が厳しい結果とな. 表2 ケース A B C. 粒度調整砕石盛土の設計土質諸定数 内部摩擦角 φ (°) 56.7 44.0 40.0. 単位体積重量 γt (kN/m3) 23 23 20. った.現行設計では,ケースCの設計土質諸定数を用. 10. いて,所要安全率2(常時)で設計を行うため,今回. 9. の試験橋台の構造条件に対する転倒耐荷力は約350kN. 8. 6 安全率 Fs. を用いて求めた破壊(転倒)安全率1に対する載荷. 滑動. 7. (40.7kN/m)となる.また,現行設計手法で算出さ れる破壊耐荷力(ケースAまたはBの設計土質諸定数. 粘着力 c (kN/m2) 0 0 0. 重)は,概ね800kN(93.0kN/m)である.. 転倒. 5. 記. 事. 土質試験のピーク強度 土質試験の残留強度 設計値. ≪A3橋台≫ 滑動安全率 ケースA:φ=56.7° ケースB:φ=44° ケースC:φ=40° 転倒安全率 ケースA:φ=56.7° ケースB:φ=44° ケースC:φ=40°. 4 3. 一方,水平載荷試験では,載荷総荷重700kN(81.. 2. 4kN/m)の載荷中に壁面工の押し抜きせん断破壊が. 1. 破壊安全率. 0. 生じ,その時の壁頂変位は約20mmであった.また,. 0. 200. 400. 600. この時点では壁面工の変形が脆性的に増加する傾向に 図3. あったため,構造系全体の破壊が生じる直前だったも. 内的安定の検討結果. 4. 補強材バネ値の逆算 水平載荷試験の載荷重と壁頂変位の関係から,補強 材バネ値を逆算した.図4は,現行設計で用いている 補強材バネ値Ki(設計基準強度Tk=60kN/mの補強材で 設計バネ値500kN/m)と逆算した補強材バネ値Kcの比 を,水平載荷試験の載荷重Pを降伏水平荷重Pyで正規 化した値で整理したものである.ここで,降伏水平荷 重Pyは,内的安定の検討で得られた破壊耐荷力(転倒. ≪A3橋台≫ 計算バネ値(Kc)/設計バネ値(Ki). が取れていると考えている.. 1000. 25. のと考える.以上の解析結果と水平載荷試験の対比か ら,現行設計手法は,水平載荷試験の結果と概ね整合. 800. 載荷荷重 P(kN). 20. 15. 10. 現行設計の領域 5. 0 0.0. 0.2. 0.4. 0.6. 0.8. 1.0. 載荷水平荷重(P)/降伏水平荷重(Py). 図4. 補強材バネ値の比較. 安全率1となる載荷重800kN)のことである. これより,実測した壁頂変位と整合するように算出した補強材バネ値の逆算値は,変位の小さい範囲で気 中の引張試験から求めた設計バネ値の20倍程度,変位の大きい範囲でも8倍程度であった.ちなみに現行設 計では,補強材バネ値は,補強材の強度や破壊に対する安全率を見込むため,P/Py=0.4程度以下で使われて いる. 5. おわりに 本論文では,先に実施した実補強土橋台の水平載荷試験を現行設計手法に基づき逆解析し,内的安定に対 する検討手法の妥当性や実際に発現された補強材バネ値について検討した.その結果,内的安定に関する現 行設計手法は,概ね水平載荷試験の結果と整合が取れていることが確認できたとともに,水平載荷試験から 得られた補強材バネ値は,変位の小さい範囲で設計バネ値の20倍程度,変位の大きい範囲でも8倍程度であ った.今後は,補強材バネ値の適切なモデル化(補強材の非線形性や骨格曲線)について検討し,補強土橋 台の合理的な設計法に結びつける予定である.さらには,今回得られた知見は,補強土壁(RRR)工法の 限界状態設計法の確立にも反映させる予定である. 文献:1) 菅原,芳賀,山田,舘山,田村:実補強土橋台の水平載荷試験,第57回土木学会年講(Ⅲ),2002.. ‑864‑.

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