粘土の残留強度発現機構に関する基礎的研究
2
0
0
全文
(2) III-A051. 境界潤滑 混合潤滑. 「混合潤滑」では,「流体潤滑」と 「境界潤滑」が混. 流体潤滑. 合潤滑に 特有の摩擦現象と し て 表面の凹凸のかみ合 いが生じ ている と 考え ら れる 。かみ合い機構には「凹 凸説」 , 「凝着説」, 「掘り 起こ し 説」の3 説がある(図. 摩擦係数(μ). 在し ている 状態で,互いの表面が接近し ている ため混. 3 )。 「凹凸説」と は,1 つの突起が相手の突起や斜面 を 滑り 上がる 時に 要する 力の摩擦方向成分を 摩擦力. 粘度×速度. ゾンマーフェルト数. と する 説で,接触部の摩擦はないも のと する 。「凝着. 荷重. ストライベック曲線. 説」と は,接触し た突起間に作用する 凝着力に逆ら っ て突起を 摩擦方向に動かし て,接触部を せん断する の に 要する 力を 摩擦力と する 考え 方である 。「掘り 起こ. 荷重. 荷重. 荷重. し 説」と は,硬い突起が柔ら かい材料を 引っ 掻いて進 むのに要する 力を 摩擦力と する 考え である 。粘土の残. 固体1. 留状態を 想定し た場合,こ れら 3 説は独立し たも ので はなく ,一連のすべり 摩擦プロセス の各段階における 摩擦の起因と し て考え る べきも のである 。. 固体2. 境界潤滑. 混合潤滑. h→0. h~R. 「境界潤滑」では,流体膜の厚さ が数分子層以下と 非 常に 薄く なり ,一部では凸部同士の固体接触も 起き て いる 。こ こ での摩擦は,粘土鉱物と 水と の界面電気化. 流体膜. h. 流体潤滑. h≫R. h:流体膜の厚さ,R:表面粗さ. 各潤滑状態に対する摩擦形態. 図2.ストライベック曲線と潤滑状態. 学的作用が摩擦の主な原因と 考え る 。すなわち ,①静 電力,②粒子全体に作用する 分子間力,③水和力,に W. 起因し た相互作用である 。. F FTi. 4.まとめ 粘土の残留強度の発現機構を ,ト ラ イ ボロジーから. θ Fi. 面の潤滑状態に応じ て整理する と 次のよ う である 。 ①流体潤滑:流体膜の粘着作用(非ニュ ート ン 粘性) ②混合潤滑:①,②の混在,表面凹凸の「かみ合い 機構」が作用. Wi FTi =Wi・sinθ. F Ti =Fi・cos θ. Fi=W i・tanθ. ③境界潤滑:粘土鉱物の界面電気化学的性質に よ る. F=ΣWi・tanθ=tanθΣWi=W・tanθ. 凹凸説. 固体- 流体膜間の相互作用 一部,表面凸部同士の固体接触に よ る 凝着作用 <参考文献> 1)土質工学標準用語集,地盤工学会,1996.. 凝着説. 2)大河原・三田地・棚田:粘性土の残留強度発現機構に 関する 基礎 的研究,第 34 回地盤工学研究発表会発表講演集,pp.463464,1999. 3)三田地・九田・大河原:全自動繰り 返し 一面せん断試験装置の開. 掘り起こし説. 発と 安定解析用強度パラ メ ータ の決定,第 39 回日本地すべり 学会研究発表会講演集,pp.265-268,2000. 4)鈴木素之:リ ン グせん断試験に よ る 土の残留強度に 関する 研究,. 図3. 表面凹凸のかみ合い機構. 信州大学博士論文,1998.. -103-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).
(3)
関連したドキュメント
キーブロック状の粘土帯が変形する(せり出す)ことで押し
本報告は,これまでの成果3)4)に基づき,強度異 方性をせん断低抗角φ
圧密後のドレーンの細粒分含有率を図‑6 に示す.砕石 屑粗粒ドレーンの場合,細粒分は高い値を示し,多量の
また,有明粘土の場合,添加量の増加につれて透水係数が小さくな ることがわかった.マサ土の透水係数が有明粘土と比べ常に大きい
まとめ 本研究で得られた結果をまとめると以下のようである。
1.はじめに
5% とな るよう供試体を作成した。なお,供試体の密度などの不
○ 普段の環境との違いなどから、粘土に触 れる事へ抵抗を示す幼児へは、少しでも触