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2).そのため載荷速度と疲労強度に関す

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅴ‑133. せん断破壊型 RC 梁の疲労強度に及ぼす載荷速度の影響. 1.. 大阪市立大学大学院工学研究科. 学生員. ○仙波. 大阪市立大学大学院工学研究科. 正会員. 角掛. 歩 久雄. はじめに. コンクリート構造物は様々な環境にさらされているため,コンクリートの浸漬条件や疲労載荷条件に着目し,せ ん断補強筋の無い曲げ降伏先行型の RC 梁に対して曲げ・せん断の疲労載荷実験を行ってきた 1).その結果,載荷 実験の条件(浸漬条件および載荷速度)によって疲労強度が異なることを明らかにした.しかし,疲労荷重により 曲げ破壊型もせん断疲破壊型に移行するようにせん断に対する疲労性状は重要であるが,せん断破壊型の RC 構造 物に対する環境条件の一つとなる載荷速度の影響についての研究は少ない. 2).そのため載荷速度と疲労強度に関す. る関係性について明確にするには至っていない.そこで,せん断破壊型 RC 梁に対して載荷速度による影響を検討 するため,水中,気中環境下での疲労載荷実験を行った.実験は 2 期に分けて行い,1 期ではコンクリートの弾性 係数が 15kN/mm2 と小さい部材,2 期では通常の弾性係数を有する部材で疲労載荷実験を行い,その上で載荷速度 の違いが疲労寿命や破壊性状に及ぼす影響について比較・検討を行った. 2.. 実験概要. C L. 供試体は 1 期,2 期とも同様,矩形断面に引張鉄筋 D13 を. :変位計. D13(SD295). :単位〔mm〕. 2 本配筋したもので,単純なせん断破壊型となるように,コン 30. クリート標準示方書に基づき耐力比(曲げ耐力/せん断耐力)を 30. 室内温度 20℃の養生室にて散水養生を 28 日間行った.その 後も同条件化の養生室にて気中で養生した.供試体の材料特 性(材齢 28 日)を表-1 に示す.載荷方法はせん断スパン 300mm の 3 点曲げとする.実験変数としては載荷速度による 違いを検討するため,1 期では載荷速度を 5Hz,2Hz の 2 パ ターン,2 期では載荷速度の幅を広げ,5Hz,0.5Hz の 2 パタ ーンとした.荷重振幅幅については,静的載荷実験より得ら れたせん断終局荷重 Ps を基準にして,0.1Ps~0.6Ps で実施し た.疲労載荷実験は電気油圧サーボ式の疲労実験機(容量 250kN)を用いて行った.なお,水中環境下について,液体は 支持点間において試験時のみの部分的な浸漬としている. 3.. 疲労載荷実験結果. 3.1. 載荷速度と疲労寿命. 実験結果一覧を表-2 に,水中環境下の載荷速度と疲労寿命 の関係を図-2 に示す.なお,図-2 には既研究 1)の曲げ降伏先 行型供試体を用いた場合の結果も併せて示す.表より,気中 についてはばらつきが大きく,既研究. 1)と同様に疲労寿命に. 対して載荷速度による影響が見られないという傾向が得られ た.図より,曲げ降伏先行型の場合,水中では載荷速度が遅 キーワード 連絡先. 125 150. 30. 1.7 に設計している. 計測点及び供試体の詳細を図-1 に示す. 早強コンクリートを用い,供試体の養生は打設翌日に脱型し,. 60. 150. 150. 150. 900. 100. (a)正面図. (b)断面図. 図-1 図-1 供試体詳細 供試体詳細 表-1 材料特性 コンクリート(24-12-15) 鉄筋(D13(SD295A)) 圧縮強度 弾性係数 弾性係数 降伏強度 ポアソン比 (N/mm2) (kN/mm2) (kN/mm2) (N/mm2) 1期 23.3 15.1 0.18 204 351 2期 32.0 27.9 0.18 196 348. 表-2 実験結果一覧 試験体名 環境条件 荷重比 A5Hz-1* A5Hz-2* 0.1P s ~0.7P s 気中 A2Hz-1* A2Hz-2* 1期 W5Hz-1* W5Hz-2* 0.1P s ~0.6P s 水中 W2Hz-1* W2Hz-2* A5Hz-1 0.1P s ~0.6P s 気中 A0.5Hz-1 W5Hz-1 W5Hz-2 2期 W5Hz-3 0.1P s ~0.6P s 水中 W0.5Hz-1 W0.5Hz-2 W0.5Hz-3. 疲労寿命 載荷速度 せん断破壊 無補強 RC 梁 〒558-8585 大阪市住吉区杉本 3-3-138 大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻. ‑265‑. :ひずみゲージ. 疲労寿命N (回) 434050 5255 2,000,000以上 1578 19923 4067 1061 19977 294489 482000以上 65806 13447 4982 7625 3087 2795. logN 5.64 3.72 6.30 3.20 4.30 3.61 3.03 4.30 5.47 5.68 4.82 4.13 3.70 3.88 3.49 3.45. TEL 06-6605-2723.

(2) 土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅴ‑133. くなるに従い疲労寿命が短くなる傾向が示されている.せん. 6. 断破壊型においては弾性係数の小さい 1 期では水中,気中と. 5. せん断(1期) せん断(2期) 曲げ破壊先行型 近似線(1期) 近似線(2期) 近似線(曲げ). 得られなかった.2 期においてもばらつきはみられたが, 0.5Hz においては比較的安定した結果が得られ,やや 0.5Hz の方は疲労寿命が小さくなる傾向が見られた.ただし,疲労. 載荷速度(Hz). もに疲労寿命のばらつきが大きく 2 体ずつでは明確な違いが 4 3 2. 寿命と載荷速度の関係については 1 期,2 期共に,疲労寿命. 1. が 1 万回程度と低サイクル疲労破壊実験となり,そのため,. 0 0. ばらつきによる影響が大きく,疲労寿命について載荷速度の. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. logN. 影響があまり見られない結果となった.. 図-2 載荷速度と疲労寿命(水中). 3.2. ~1000回 ~13447回. ひび割れ進展状況. ひび割れの進展状況図を図-3 に示す.代表として 2 期の水. ~1000回 ~3087回. CL. CL. 中供試体における各載荷速度ごとの 3 体での中間の疲労寿命 となった 2 体について示す.1000 回目までで載荷速度に関係. W5Hz-2 W0.5Hz-2 図-3 ひび割れ進展状況図(2 期). なく曲げせん断ひび割れが上部付近まで進展し,さらに斜め ひび割れが生じていることがわかる.その後,どちらもせん 断引張破壊が生じたが,疲労寿命については載荷速度の遅い. 0.0025. 0.5Hz の方が短くなる結果となった.つまり,水中供試体の 大きいことがこの結果からも見て取れる.なお,すべての供 試体でせん断引張破壊が生じていた. 3.3. 最大部材角. 最大部材角増分と載荷回数の関係を図-4 に示す.最大部材 角増分とは,各回の繰返し載荷時の最大部材角を 1 回目の最 大部材角からの増分で表したものである.載荷速度の幅の広 い 2 期の結果を示す.100 回程度までは載荷速度に関係なく, 類似した挙動を示しているが,0.5Hz の方は 1 部が上下して. W5Hz-2. 0.002. 最大部材角増分(rad). 斜めひび割れの進展に対しては載荷速度が遅い方が,影響が. W5Hz-1. W5Hz-3 W0.5Hz-1. 0.0015. W0.5Hz-2 W0.5Hz-3. 0.001. 0.0005. 0. 1. 10. 100. 1000. 10000. 100000. 回数(回). 図-4 最大部材角増分と載荷回数(2 期). いるが,1000 回程度まで線形的な増分をしているが,部材角 0.0005 以降で,急激に増加が始まっている.一方 5Hz の方は 100 回以降で徐々に増分比率が大きくなっている(曲線的) 傾向がみられるが,W5Hz-3 を除いて部材角 0.001 以降でより急激な増分がみられる.この変形の違いは載荷速度の遅い 0.5Hz の方がひび割れ内に液体が侵入しやす く,斜めひび割れ面でのせん断抵抗が低減され,より小さな部材角で破壊に至るためであると考えられる. 4.. 結論 疲労寿命について,1 期,2 期共に載荷速度による影響が小さい結果となった.その理由として,疲労寿命が 1. 万回程度と低サイクル疲労であることが考えられる.挙動特性については,100~1000 回目程度までは載荷速度に よる影響はあまり見られなかったが,1000 回目以降で載荷速度の遅い 0.5Hz の方が最大部材角の増加勾配が急に なっており,若干ではあるが載荷速度による影響が確認できた.今後の課題として,疲労寿命の長い,高サイクル の疲労載荷実験を行い,載荷速度による影響を検討する必要があると考える. 参考文献 1) 角掛,上田,鬼頭,大内:曲げ降伏型無せん断補強筋 RC 梁の疲労寿命に及ぼす載荷条件の影響,コンクリー ト工学年次論文報告集,日本コンクリート工学協会,Vol. 34, pp.637-642, 2012 2) 藤本,水河,佐藤,上田:水中における RC はりのせん断疲労性状に及ぼす繰り返し載荷速度の影響,土木学 会北海道支部論文報告集,第 54 号(A),pp.636-641,1998. ‑266‑.

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