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西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究 I

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(1)

西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究

I

著者

東 政能, 湯脇 泰隆

雑誌名

鹿児島大学水産学部紀要=Memoirs of Faculty of

Fisheries Kagoshima University

42

ページ

31-46

別言語のタイトル

Fishery Study of Tuna in the Western Tropical

Pacific I

(2)

Mem・Fac・Fish・KagoshimaUniv., Vol、42,pp、31∼46(1993) 1 .

西 部 熱 帯 海 域 に お け る マ グ ロ に 関 す る

水 産 学 的 研 究 − 1

東 政 能 * , 湯 脇 泰 隆 *

FisheryStudyofTunainthe

WesternTropicalPacific-I

MasatakaHigashi*andYasutakaYuwaki*

K2yuノords:Tunalongline,WesternPacificOcean, Oceanographicenvironment Abstract Thestudyforrelationbetweenthetunafishingconditionandtheoceano‐ graphicenvironmentarediscussedonthebasisofdataobtainedfromtunafish‐ ingexperimentsinthewesternTropicalPacificOceaninJune,1990.Thehook depthsoflonglinegearweremeasuredwiththedepthmeterandestimatedby Yoshihara'smethod・Thegreaterpartofmeasuredvalueofhook'sdepthswere shallowerthanestimatedone・Thesinkingratesoflonglinechangedwithre‐ specttothetimeandstations・Thoughtheactualdepthofhooksvarieddueto manychangingfactors(e、9.anoceancurrent)&etc,thedepthsofcaptureof tunaweredeterminedfromestimatedvalueofhook,sdepthltwasfoundthat alotofyellowfintunawascapturedintheupperlayerofthethermoclineand bigeyetunanearthecenterofthethermocline. は じ め に まぐろ延縄漁業は明治以来,今日までわが国の重要な漁業であり,第2次世界大戦後,漁 船の大型化および近代的設備の充実と共に急速に発展してきた。しかし近年,釣獲率の低下 *鹿児島大学水産学部附属練習船敬天丸(TrainingShipKeiten-Maru,FacultyofFisheries, KagoshimaUniversity,5G20Shimoarata4,Kagoshima,890Japan)

(3)

、 32

をきたし,資源保護の面から深刻な問題となってきている。よって今後,資源保護と能率的 漁獲の両立が可能な,より適正な漁具漁法によるまぐろ漁業が実施されなければならない。 まぐろ延縄の漁具‘性能および釣獲性能に関しては,盛田ほか(195524);195625)26);196227) ;196428);196529);196930)),葉室ほか(1958)17),藤井ほか(1971)23),山口ほか(1965)32) の研究があり,魚群探知器の記録によるまぐろ延縄の性能については,柴田ほか(19625); 19636)7)),藤石ほか(1969)22)の研究がある。また,まぐろ延縄の釣針深度,まぐろ類の釣

獲深度,遊泳層に関して,中込(195812)'3)'4)'5);196116)),花本(197418)19);197920)),久田

ほか(1980)21),吉原(195133);195234);195435)),行縄ほか(1972)31),斎藤(1974)4),鈴木 (1977)8)の研究があり,渡辺(195836);196137))は食餌組成の相違および餌付層からまぐろ の遊泳層を研究している。まぐろ分布と漁場の物理的環境および生活領域について,須田ほ か(1969)9),上村ほか(1963)2),川合(1969)3),中村ほか(1943)'1),宇田ほか(1957)')の 研究がある。 まぐろ延縄漁業で,まぐろの釣獲深度を知ることは漁具構成の決定およびまぐろの適水温, あるいは遊泳層を知るうえで極めて重要である。西部太平洋熱帯海域はまぐろ類の好漁場と して知られているが,この海域における延縄の釣針の到達深度(自記式深度計による)とま ぐろの釣獲深度についての研究はなされていない。 本論では,1990年6月,西部太平洋熱帯海域の赤道反流域において実施したまぐろ延縄漁 業調査および海洋観測で得られた資料に基づき,まぐろの釣獲状況ならびに漁場の物理的環 境(水温,塩分)の特性について考察した。 :ごイヌえぅs-w:ツ q,.。.・・−.pゲ ロ●●、 、L−.・・.・・・.._: ら。N LS↑・2 S↑、1▲ S十.4▲S↑、3 ▲S↑、6 ▲S↑.5 。 ︵伽︺ 山ロコトートくユ

00●●●叱一一 に;、抄 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) NEWGUlNEA 罰 〆 〆 罰 5。S

1 ろ ら 。 E 1 4 O o E 1 4 5 。 E 1 5 ○ . E

L○NGlTUDE Fig、1.Mapshowingthestationsofthetunafishingexperimentandthe oceanographicobservation. NEWGUlNEA ,.・ベ 。

(4)

33 2 . 調 査 方 法 1990年6月19∼25日の期間,西部太平洋の熱帯域に位置する調査地点において(Fig.1), 鹿児島大学水産学部附属練習船「敬天丸」(860トン)により,まぐろ延縄漁業調査および海 洋観測を実施した。漁業調査および海洋観測の位置はすべて衛星航法であるGPSにより求 めた。GPSの公称精度は2drmsで100mであるので,本論における船位の誤差については 無視できると考える。 まぐろ延縄漁具(Fig.2,Tablel)は,幹縄,枝縄,浮子縄,浮きからなり,更に枝縄 にはセキヤマ,釣り元ワイヤー,釣針がついている。 (a) S E A S U R F A C E JQ L I N E S N A P H O o K W E I G H T E D S W E V E L S E R V E D L E A D E R W I R E L E A D E R HOOK B R A N 東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究一I B R A N C F L O A T 延ゅ史 Table1.Constructionoftwotypesofthetunalonglinegearusedinfishing experiment(perbasket). Fig.2.Schematicdiagramshowsabasketofthetunalonglinegear. (a):5hookstype(b):lOhookstype N o . 4 N ◎ . 6 N ◎ 、 7 N。、5 (b) Nameofpart Material Length Number Mainline 〃 Branchline Servedleader Wireleader Hook Floatline Mansen(#58Dia65mm) 〃 Mansen(#9Dia5、2mm) M type (#283×3+3) Steelwire(#283×3+3) Steel Mansen(#58Dia65mm)

m、m、m、

605 330 15 63 25 l(l0hookst l(5hookst 10or5 10or5 10or5 10or5 1 ype ype 11

(5)

34 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) 今回の調査では,St.’とSt、2は1鉢から60鉢まで枝縄5本付けを,61鉢から120鉢まで 枝縄10本付けの2種類を,St,3∼St、6は1鉢から91鉢まで枝縄10本付けを用いた。投縄は 午前5時に開始し,6時頃終了,投縄終了点で縄待ちし,揚縄は投縄とは逆方向に午後4時 開始,午後10時頃終了した。 釣針の到達深度測定のため,下記仕様の自記式深度計(柳計器製BS-04型3個,10Y−A 型5個)を使用した。 計測範囲 耐用水深 精度 記録紙送り速度 自記記録時間 (1mm/min・送りで) 空中重量 水中重量 BS-O4型 250m 800m ±1% 1mm/min、 90時間 約3.6kg 約1.4kg BS-10Y-A型 250m 300m ±2% 1mm/min、 72時間 約1.5kg 約0.8kg 自記式深度計は5本付け(Fig.2,a)の場合,11鉢目の1番枝縄,12鉢目の2番枝縄, 13鉢目の3番枝縄の釣針の位置にそれぞれ取付け,また,10本付け(Fig.2,b)の場合, 71鉢目の1番枝縄,72鉢目の2番枝縄,73鉢目の3番枝縄,74鉢目の4番枝縄,75番目の5 番枝縄の釣針の位置にそれぞれ取付けた。各釣針深度は,深度計の連続記録紙より30分間隔 で読み取った。漁場の物理的環境を調べるために,投縄開始点でXBTにより水深1,000m までの水温を測定し,投縄終了点ではCTDを用いて水深1,000mまでの水温,塩分を測定 した。 3.結果および考察 1)釣針深度の計算値(計算深度) 海中における幹縄は懸垂曲線を描くものとし,幹縄の中央から等距離にある釣針は同一水 深にあるものと仮定した。よって便宜的に釣針の番号は5本付けの場合,両端のNQ1と5の 釣針を1番,N02,4の釣針をⅡ番,NO3の釣針をⅢ番とし,10本付けの場合,N01,10の釣 針を1番,N02,9の釣針をⅡ番,N03,8の釣針をⅢ番,N04,7の釣針をⅣ番,N05,6の釣 針をV番とした。各調査地点における幹縄の短縮率施〔幹縄の長さに対する浮子間の長さの 比〕は,次式により求めTable2に示した。 L 妬 − ….。………・………(1) C ・ N ここでL,2,Nは,各々投縄開始位置,投縄終了位置間の距離,幹縄の1鉢の長 さ,鉢数である。

(6)

最深部の釣針深度=hョ+hb+0(1/ 1-干 55F ワーcot山)…・………・…・……(2)

35

各釣針の深度=h’+hb+4(1/ 1-干 55Fワー

Table2.Shorteningratesoneachstation. この結果から,計算深度は5本付けの場合,1番が98∼100m,Ⅱ番が140∼144m,Ⅲ番 が160∼166mとなった。10本付けの場合,1番が99∼102m,Ⅱ番が147∼155m,Ⅲ番が 191∼205m,Ⅳ番が227∼252,,V番が249∼285mであった。

今回の調査では投縄時の船速は12ノットにセットしたが,実際の船速は風潮に影響され必

ずしも一定でなく,短縮率も各St・で異なり,10本付けの場合,短縮率が一番大きいSt、2

と一番小さいSt,6の深度差は1番釣針で3m,Ⅱ番釣針が8m,Ⅲ番釣針が14m,Ⅳ番釣

針が25,,V番釣針が36mであった。 海中において幹縄が懸垂曲線を描くものとして,釣針の到達深度の計算値を吉原の式

(195133);195435))によって求めた(Table3)。

Table3.Calculateddepthsofhooksonthetunalonglinegear. 東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究−1 :枝縄の長さ :浮縄の長さ :幹縄の1鉢の長さ :1鉢の浮縄と枝縄,枝縄と枝縄間の間隔数 :1鉢の一端から釣に一連番号を付した場合の各釣の番号 :浮縄結着点の幹縄と水平線との角度で,短縮率廊より求める。 )…(3) (1−2j/、)2+cot’2 a。、 ●h・h″毛n.1J,仇ア ー︲し だ た StationNo. 1 2 3 4 5 6 Shorteningrate 0.62 0.66 0.60 0.58 0.60 0.50 Hooktype 5hookstype lOhookstype HookNo. St,No. I Ⅱ Ⅲ I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V l l O O m l 4 4 m l 6 6 m 2 9 8 1 4 0 1 6 0

3456

lOOm l50m l96m 235m 259m 9 9 1 4 7 1 9 1 2 2 7 2 4 9 1 0 1 1 5 1 1 9 9 2 4 0 2 6 6 1 0 1 1 5 2 2 0 0 2 4 2 2 6 9 1 0 1 1 5 1 1 9 9 2 4 0 2 6 6 1 0 2 1 5 5 2 0 5 2 5 2 2 8 5 A v e r ・ v a l . 9 9 1 4 2 1 6 3 1 0 1 1 5 1 1 9 8 2 3 9 2 6 6

(7)

、0000505

211

エトQ四口、¥、ご工匹Omuコョくシロ凶αつ四く画室 36 St,3 250

000505221

︵E﹀エトQ四○m︼00頭L○ }

{

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O521

エトL四。、ヱQU垂﹂。 St,1

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0 0 1 mmヨュくン 0 0 1 ,凶コヨくン

︵U n︺ R︶ ロ四座。山く画室 0 0 5 口四αつ⑳く四重 ( a) 100150200250300 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 CALcUlAmVALUESOFHOOKSDEPTM(■) CAlJCULATEDVALUESOFHCOKSDEPTM旧) CALCUUMTEDVALUESOFHOOKSDEmlm) 250 250 250

{

デ ー E E

0000

0505

211

エト仏山。⑩墓︹ろエ﹂○m四つJくンロ四厘コいく四三 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) Fig.3.Relationshipbetweenmeasuredandcalculatedvaluesofhookdepths onthetunalonglinegear、 5hookstype lOhookstype ○:Ihook ●:Ihook ◇:Ⅱhook ◆:Ⅱhook △:Ⅲhook ▲ : Ⅲ h o o k ▼:Ⅳhook ■:Vhook CULCUUhTEDVALUESOFHOm《gDEPTH(■) 9 Z

i;b造。土。全面3。

0 F m l 5 0 2 0 0 E 5 U ご し0 CALCUUbTEDVALUESOFHOOXSDEPTH(B〉 St、5 250

f

CA山CUUlTEDVAlJUEGOFWOOI(SDEPTX(■〉 E P 1 n l 5 0 2 0 0 2 5 D S U 0

00000505

211

エトQ四○四ヱ○○エLOm唾コヨくシロ凶以コ画く四三 0

00000505

211

エト且四○m望RuエLOm四つ目くン○四αコ、く、藁 0 、 Q (e) 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0

(8)

− 1 4 0 − 1 2 0 − 1 0 0 − 8 0 − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 + 1 0 ( 、 ) 37 40 Table4.Averagevalue(X)ofmeasureddepthsofhooksandstandard deviationいり)onthetunalonglinegear. 2)釣針深度の実測値(実測深度)

枝縄別の釣針実測深度をTable4に示し,計算深度(Table3)との関係をFig.3(a∼f)

に示す。5本付けの場合,データが少なく釣針深度についての考察は削除するが,10本付け の場合,実測深度は計算深度より浅く,その深度差は浅層の1番釣針の場合大差はなかった が,深層のV番釣針の場合その差は大きく,最大はSt、6で130m,最小はSt,4で7mであっ た。実測深度は浮縄近くで浅く,中央で深くなっていたが,測点により差がある。St、6の - 8 0 − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 ( 、 ) − 1 4 0 − 1 2 0 − 1 0 0 − 8 0 − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 サ 1 0 ( 、 ) ( a ) ( b ) Fig.4.Frequencyondifferenceofhook,sdepthbetweensurveyvalue andcatenaryvalue・ Horizontalline;(surveyvalue-catenaryvalue)

10%4 く

J

f

l

z

劾印 く 0 H ○ ○ K No.1 ○ ○ K 40 20 11 0 (%) 20 0 0 0 2 − 1 4 0 − 1 2 0 − 1 O O − B O − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 十 I D ( 、 ) N o . 2 H ○ ○ K - 8 0 − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 ( 、 ) 10 %6 く - 1 4 0 − 1 2 0 − 1 0 0 − 8 0 − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 ヤ 1 0 ( 、 ) N o . 2 H○ ○ K 東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究−1 0 0 2 (%) 20 N o . 3 H ○ ○ K <%) 20 20 0 0 − 1 4 0 − l 2 0 − 1 0 0 − B O − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 + 1 0 ( 、 ) - 8 0 − 6 0 − 4 0 − 2 0 0 ( 、 )

[No.5HOOK

E-J〃Zツン〃Z’z〃宛〃z伽一〃ワワワワワヮ

40 N o . 4 H ○ ○ K 70 %2 く (%) 60 N o . 3 H○ ○ K 0 Hooktype 5Hookstype lOHookstype HookNo. I Ⅱ Ⅲ I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V St・No. X 6 D X 6 D X 6 D X 6 D X 8 D X 6 D X 6 D X 6 D 1 4 4 ± l 2 m 7 2 ± 9 m 2 9 8 士 7 9 7 ± 6

3456

83±2m107±3m105±9m169士15m165±18m 8 1 ± 6 1 1 7 ± 1 8 1 4 2 士 1 5 1 5 7 ± 1 7 99±2126±9162±13170±17223±19 1 0 1 士 2 1 4 2 ± 2 1 7 6 ± 8 2 2 6 ± 6 2 6 2 ± 1 2 9 1 ± 4 1 2 6 ± 1 2 1 3 4 ± 8 1 6 6 ± 9 1 8 0 士 1 1 8 7 ± 2 1 0 4 ± 4 1 4 1 ± 8 1 5 4 ± 6 Aver、val、44±l2m85±8m97±6m 90士3,121±6m139±llml69±12m190±14m

(9)

38 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) 釣針深度が一番浅く,St、4の釣針深度が一番深く略計算深度に設定されていた。釣針の掃 海範囲はSt、6で約70mで最小,St、4で約160mで最大であった。また,釣針深度の変動幅 は設定深度が浅い釣針で小さく,深い釣針で大きい傾向にあるが,測点により異なる。St、 1,2,3は大きく,St、4,5,6は小さい。 釣針深度の実測値と計算値との差(実測値一計算値)の分散について,その頻度分布を Fig.4(a),(b)に示す。 釣針の実測深度はいずれも計算深度より浅い。5本付けの場合,釣針深度の実測値と計算 値との差の分散は顕著な相違はみられないが,分散は1番釣針が50m,Ⅱ番釣針が70m, Ⅲ番釣針が40mであった。1番釣針とⅢ番釣針についての実測値と計算値との差の頻度分 布は-55∼-65mで,約60%,75%と高率となり,1番釣針とⅢ番釣針の大部分は計算深度 より55∼65m浅く設定されていたことを示している。10本付けの場合,釣針深度の実測値 と計算値との差の分散は,浅層の釣針から深層の釣針に移るに従い大きくなっており,Ⅲ番 釣針を除き,差が正の値を示す釣針がいくらかあるが,あとは負の値を示し,その分散は1 番釣針で約40,,V番釣針で約160mであった。実測値と計算値の差の頻度が高率なところ は,1番釣針は−5∼-15m,Ⅱ番釣針は-35∼-55m,Ⅲ番釣針とⅣ番釣針は-75∼−85 mであった。V番釣針は+10∼-145mに分散して設定されていた。 3)釣針深度の推定値(推定深度) 海中における延縄は風潮による吹かれ,波浪による上下動,内部波による振動等により必 ずしも懸垂曲線の状態を保ち続けることは現実的には考えられないことであり,また,魚が かかるか,魚によるもつれ,潮もつれによっても浮子間隔が変わり,枝縄は上下に動き,釣 針の深さは変動する。したがって,釣針は計算深度に設定されるとは限らない。釣針の到達 深度とまぐろの釣獲深度並びに遊泳層を考察するにあたり,釣針が最も実際にあるべき推定 深度を求める必要がある。よって,計算深度と実測深度が直線回帰するものとして,各海域 における両深度の回帰係数と相関係数を求め(Table5)j各測点での回帰直線式をもとに, 釣針別に計算深度に対する釣針の推定値を求め,その結果をTable6に示した。以後,まぐ ろの釣獲深度の考察にはこの釣針深度の推定値を用いる。 4)釣針の沈降率 海水が静止状態の場合に期待される釣針の到達深度,つまり吉原の方法により求められた 計算深度(Table3)に対する推定深度(Table6)の比である沈降率Sは S D, …・……・………・………..……….(4) D2 ここでD1は推定深度,D2は計算深度である。 (4)式より,釣針別沈降率(Table7)を求めた。 延縄を布設する際の船速は,海象,気象等の外力の影響を受け必ずしも一定でなく,延縄 の沈降率は短縮率と同様に各St、で異なり,釣針別の平均沈降率は5本付けの場合,測点数

(10)

Table6.Estimateddepthsforcalculateddepthsofhooks calculatedbyregressionexpression. 39 Table5.CoefficientofregressionandCorrelationcoefficientfor calculatedandmeasureddepthsofhooks. Table7.Sinkingratesonthetunalonglinegear. 東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究−1 が少ないので明らかではないが,1番釣針が最も小さく,Ⅱ番,Ⅲ番釣針の沈降率はほぼ同 じ値であった。10本付けの場合,平均沈降はSt、1,2,6はほぼ同じ値で,St,4が最も大き かった。また,平均沈降率は浅層の1番釣針が87%で最も大きく,Ⅲ番,Ⅳ番,V番と釣針 深度が深くなるにつれ小さくなり,深い釣針ほど推定深度と計算深度との差が大きかった。 ただし,St、4においては,浅層から深層にいたる釣針の沈降率は同じ値で,釣針は略計算 深度に設定されていたものと考えられる。 投縄開始地点と揚縄終了地点および投縄終了地点と揚縄開始地点間の実測位置の差の平均 値を延縄の漂移量とし,漂移方向,漂移速度ならびに正午の風向,風力をTable8に示し, HookNo. St、No. I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V 1 7 7 1 0 5 1 3 0 1 5 2 1 6 5 2 7 8 1 0 2 1 2 4 1 4 1 1 5 2 3 9 5 1 2 9 1 6 1 1 8 9 2 0 7 4 9 5 1 4 3 1 8 8 2 2 8 2 5 3 5 9 3 1 1 9 1 4 3 1 6 5 1 7 8 6 8 6 1 0 5 1 2 4 1 4 1 1 5 3 Hooktype 5hookstype lOhookstype HookNo. St・No. I Ⅱ Ⅲ Aver. I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V A v e r . 1 4 4 % 5 0 % 4 7 % 2 7 0 6 1 6 6

3456

7 7 % 7 0 % 6 6 % 6 5 % 6 4 % 6 8 % 7 9 6 9 6 5 6 2 6 1 6 7 9 4 8 5 8 1 7 9 7 8 8 3 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 2 7 9 7 2 6 9 6 7 7 6 8 4 6 8 6 0 5 6 5 4 6 4 Aver、 4 4 6 0 6 1 8 7 7 8 7 3 7 1 7 0 St・No. I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V Coefficient ofRegression -22.1 -26.2 -28.4 -29.2 -29.7 Correlation Coefficient −1.0 −0.8 −0.8 −0.7 −0.7

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40 Table8.Directionandspeedofdriftoftunalongline,anddirectionand forceofwindatnoononeachstation. 10 0 画 一 一 一 - @ 〆 へ 8R 、 一 幽卜くαOZ S0 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) 0 6 ︼z一m 延縄の漂移速度(ノット)と釣針別沈降率の関係をFig.5に示す。 漂移方向は東∼南東で,漂移速度はSt,4が最小で毎時0.29ノットであった。St、1,2は St、4の約3倍,St、6が約2倍であった。風向は各測点で変わり,風力はSt、5で最も大き 釜..、.佃 1.0 (kts〉 Table9.Coefficientofregressionandcorrelationcoefficientbasedon sinkingratesofhooksanddriftspeedoftunalongline. Fig.5.Relationshipbetweenthesinkingrateofhooksandthecurrent speedsbythedriftofthetunalongline. ○ : I h o o k △ : Ⅳ h o o k O : Ⅱ h o o k ※ : V h o o k ●:Ⅲhook 0 0.5 O U R R E N T S P E E D StationNo. 1 2 3 4 5 6 Driftdirection Driftspeed(kts) E S E S E E E E E S E 1 . 1 0 0 . 9 1 0 . 2 5 0 . 2 9 0 . 5 2 0 . 7 0 Winddirection Windforce S W E S E S E S W S S E E N E 3 3 1 3 5 4 HookNo. I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V Coefficient ofRegression -22.1 -26.2 -28.4 -29.2 -29.2 Correlation Coefficient −1.0 −0.8 −0.8 −0.7 −0.7

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S↑、3 41 S↑、1 く,St、3で最小,他のSt、ではほぼ同程度であった。風力は各St、で大差はなかったが,漂 移速度はSt、1,2,6は大きく,St、4では微弱なことからして,沈降率は風による影響より も,潮流による影響が大きいものと推察される。 また,釣針別の沈降率と延縄の漂移速度の関係をみるため,沈降率と漂移速度より回帰係 数と相関係数を求めTable9に示す。釣針水深が深くなるにつれ負の傾きが大きくなる傾向 がみられる。これは釣針水深が深い程,又,延縄の漂移速度が大きい程,釣針の沈降率はよ り小さくなり,釣針水深は計算深度より浅くなることを意味している。この傾向に関し,葉 室ほか(1958)'7),花本(1974)'8)'9)ほかの推論と一致する。 5 ) 海 況 本調査海域は赤道反流域で海流は概ね東流であるが,延縄の漂移方向は東北東∼南東流で, 漂移速度は0.2∼1.1ノットであった。 水温の垂直分布とT−S曲線をFig.6,7に示す。表層水温はSt、1で28.6℃,St、5で 28.9℃,St、6で29.3℃で,南で高く,東で高かった。表層混合層はSt,2で20mで最も浅〈 TEMPERATURE(。C) 0 1 0 2 0 3 0 TEMPERATURE(・C

OO102030

2

.

.

1

TEMPERATURE(。C) 0 1 0 2 0 3 0 0 Fig.6.Exampleofverticalprofilesoftemperatureon3stations. 1000 1000 200 200 へ g400

声600

〔L uJ O800

OOOOOO

468

︵E︶エトq山口

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OOO468

︵E︶工﹂q山口 S↑、6 東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究一I ( 1 ) ( Ⅱ ) ( Ⅲ ) Fig.7.ExampleofTemperature-Salinitycurves(1)theNorthEquatorialCurrent, (Ⅱ)theUpwellingareaofEquatorialregion,(Ⅲ)theEquatorialCounter Current,Observingdepthsareentered.(W、N,P.W:thewesternNorthPacific Water、P.E:thePacificEquatorialWater). 1000 1000 1000

OO

O O が。︶山哩.﹂く缶旦芝山岸 SALlNITY(%・)SALlNlTY(%・)SALlNlTY(兇・) 54.0034.5035.0035.5034.0034.5035.0035.5034.0034.5035.0035.50

OOOS21

0 ︵。。︶山αコトく匡山Q乏山﹄ 0

321 000

0 ︵。。︶山αコトくα山a乏山﹂

(13)

42 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) TablelO・Averagevaluesoftemperature,andthedepths,andverticalgradientsof thethermoclineoneachstation. St、No. Averagevalue (℃) ,et h ( 、 ) Verticalgradient(。/、) 1 2 3 4 5 6 1 7 . 4 1 6 . 3 1 8 . 2 1 8 . 3 1 9 . 4 1 9 . 3 2 0 0 2 1 0 2 1 0 2 0 5 1 7 5 2 0 5 0 . 1 0 0 . 1 1 0 . 1 0 0 . 9 9 0 . 1 1 0 . 1 0 南に向かって深くなり,St、5で75mであった。川合(1969)3)に従って,鉛直水温傾度が 5℃/100m以上になる部分の上限および下限の深度の間を水温躍層とすると,各測点で差は あるが,水温躍層の上限深度は100∼125m,下限深度は270∼280mであった。上限および 下限の深度における水温の平均値の深さを水温躍層の深度として,各点の平均水温,深度お よび鉛直水温傾度をTablelOに示す。水温躍層の中心水温は16.3∼19.3℃で南で高く,そ の深さは175∼200mで南で浅く,水温躍層の鉛直傾度は各点で殆ど変わらなかった。 T−S曲線は次の3つのタイプに分けられた。 タイプI(St、2)北緯4度23分,東経140度08分に位置し,表層混合層が最も浅く20m で,表層で発散,下層で湧昇の存在が示唆された。表層(50m)の塩分は34.80%oで,塩分 の最高部は75m付近で,35.00%oであった。塩分は深さと共に減少し,塩分の極小部は250 m付近にあり,34.53%oであった。西部北太平洋中央水が水深200m付近に,太平洋赤道水が 水深400m以深に認められた。 タイプⅡ(St、1)北緯3度59分,東経138度57分に位置し,表層混合層は40mで,表層 (50m)の塩分は前海域(タイプI)より低く34.35%。で,前海域の塩分の最高部はみられず, 水深50∼200mの間で上層水と下層水の混合の過程がみられた。 タイプⅢ(St、6)北緯3度25分,東経146度15分に位置し,St、3,4,5と同じ水系で, 表層混合層は70mであった。表層(50m)の塩分の値は前海域(タイプⅡ)とほぼ同じで あるが,塩分35.20%oの最高層が100m付近にあり,今回の調査海域で最も高かった。この 最高塩分水は南半球に起源を有すると述べている(高橋,195910))。 6)釣獲率と釣獲水深,水温、塩分 本調査の結果得られたまぐろの釣獲状況をみると,まぐろの釣獲割合(魚種別釣獲尾数/ 全釣獲尾数×100)は,キハダ74%,メバチ22%,カジキ4%で,キハダが釣獲の大部分を 占めていた。また,釣獲率〔釣獲尾数÷使用釣針数(4,840本)×100〕はキハダ1.9%,メバ チ0.6%,カジキ0.1%であった。キハダとメバチの釣獲尾数と推定深度の関係をFig.8に 示す。 キハダもメバチも釣獲深度は80∼260mの範囲で,キハダは100∼160mの層で約65%釣獲 され,160m以浅で多獲された。メバチは160∼200mの層で約46%釣獲され,キハダより深 い層で釣獲される傾向があり,キハダとメバチの釣獲深度には深浅の差が認められた。 キハダとメバチの釣獲尾数と水温,塩分の関係をFig.9,10に示す。キハダは上は30℃, 下は10℃で釣獲され,23∼27℃の高温層で釣獲率が最も良く約62%,20∼23℃で約22%釣

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l O O 2 0 0 s 0 0 DEPTH(、) Fig.8.Relationshipbetweencaptureddepth andcatchednumberperlOOOhooks. (a):Yellowfintuna (b):Bigeyetuna 43 Fig.10.Relationshipbetweensalinityand catchednumberperlOOOhooks. (a):Yellowfintuna (b):Bigeyetuna DEPTH(m〉 1 0 0 2 0 0 Soo 40 Fig.9.Relationshipbetweenwatertemperature andcatchednumberperlOOOhooks. (a):Yellowfintuna (b):Bigeyetuna (a)

00

32

座四国童。Z 10 0 300 1 0 0 z 0 0 DEPTH(、) 20 1 0 量 O S O TEMPERATURE(.C〉 (b) 0 1 α四四重コヱ 0 0 1 α四四重。之 40 3 4 . 6 0 3 5 . 0 0 3 5 . 4 0 SALINITY《%〉 東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究一I (a)

0032

α幽囚室.Z α四m三コZ 10 、 1 0 2 0 S O TEMPERATURE(.C〉 3 . . 6 0 ヨ 5 . 0 0 3 5 . q O SALlNITY〈%〉 20 20 0 0 (b) (b) 0 1 α四四三コ之

(15)

44 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) 獲されていた。一方,メバチはキハダと同じ水温層で釣獲されたが,16∼23℃で約56%釣 獲された。また,キハダは塩分34.40∼35.40%・の問で釣獲され,多獲層は35.00∼35.20%oで あった。メバチは下がキハダと同じく34.40%oで,上がキハダより低い35.20%oで釣獲され たが,多獲層は34.70∼35.00%・であった。 4 . む す び まぐろ漁業調査で延縄の釣針の到達深度を測定し,釣針の海中での状況を述べ,海中にお ける幹縄は懸垂曲線を描くものとして求めた釣針の計算深度と実測深度から,釣針の推定深 度を求め,これに基づきまぐろの釣獲深度を推定し,まぐろ漁場の物理的環境について考察 した。主な結果は次のとおりである。 (1)延縄の釣針深度は浮子縄に近い釣針は浅く,中央部ほど深いが,同一仕立ての漁具を同 じ鉢数用いても,延縄の計算深度は投縄時の船速により左右され,投縄開始地点と終了地 点間の距離は各測点で異なり,その結果各測点における釣針の計算深度は同一でなかった。 (2)投縄直後,幹縄は理論的には懸垂曲線に近い状態で安定し,釣針は計算深度に沈下する と思われるが,実際,釣針は潮流,波浪,躍層,内部波等の影響によって計算深度まで達 しないことが殆どで,計算深度に達してもその深さを揚縄終了まで保ち続けることは少な く,釣針の実測深度はすべて計算深度より浅かった。その深度差は深い釣針ほど大きく, また,釣針の変動幅も浅い釣針で小さく,深い釣針で大きかった。各釣針深度の実測値と 計算値の差の分散は,下層の釣針ほど大きくなっていた。 (3)表層水温は約29℃で,表層混合層は20∼75mで,北で浅く南で深くなっていた。水温 躍層は上限が約100m,下限が約280mで,躍層の中心水温は16.3∼19.3℃であった。調査 海域の水塊は,赤道反流系と南赤道海流系とその中間の水系の3つのタイプに分けられ, 水深200∼250mには西部北太平洋中央水が,水深400∼800mには太平洋赤道水があった。 (4)まぐろの釣獲割合はキハダが大部分を占め,メバチはキハダの約3分の1であった。キ ハダとメバチの多獲深度を水温,塩分から推定すると,キハダは表層混合層の下層から水 温躍層の中心より上層の間で,メバチは水温躍層の中心付近で多獲されるものと推察され た。 まぐろ類は垂直的にも水平的にも移動し,それぞれ固有の最適な生活環境があると考えら

れ,その詳細について究明するのは難しいが,本論ではまぐろ類の遊泳層と海洋の物理的環

境の関係について若干の推論を試みた。資料不足で十分な結果が得られなかったが,今後も 調査を継続し,まぐろ類の遊泳層と物理的環境についてより具体的に究明することが必要で ある。

(16)

東,湯脇:西部熱帯海域におけるマグロに関する水産学的研究一I 45 文 献 1)Uda,M、(1957):AConditionontheLongYearTrendoftheFisheriesFluctuationin RelationtoSeaConditions・Bull、Jap・SOC・Scient・Fish.,23,368−372. 2)上村忠夫,本間操(1963):太平洋のマグロ延縄漁場におけるキハダの分布.南水研報告,17, 31−53. 3)川合英夫(1969):熱帯大西洋における水温構造とマグロはえなわ漁場分布との関係について−1, 水温水平分布図と水温躍層高低図などによる考察.遠水研報,2,275-303. 4)斎藤昭二,佐々木成二(1974):南太平洋の大型ビンナガの遊泳層について−Ⅱ,改良たて縄によ るビンナガの釣獲層.日水誌,40,643−649. 5)柴田恵司(1962):魚群探知器に表われた記録解析の試み−1,鮪延縄の水中形状についての二,三 の知見.長大水紀要,13,9−17. 6)柴田恵司(1963):魚群探知器記録の解析一Ⅱ,使用魚探の技術的考察並びにマグロを含む魚族の 生態について.長大水紀要,14,15-24. 7)柴田恵司,矢田殖朗(1963):魚群探知器に表われた記録解析の試み−Ⅲ,鮪延縄の水中形状変化 の力学的考察および釣深度のコントロールについて.長大水紀要,15,49−57. 8)鈴木治郎,藁科生(1977):中西部赤道太平洋で普通延縄と深延縄で漁獲されたメバチおよびキ ハダの分布.昭和51年度遠水研マグロ漁業研究協議会資料,12G134. 9)須田明,久米漸,塩浜利夫(1969):インド,太平洋のメバチのはえなわ漁場形成と生活領域 に関する一解釈.遠洋水研報,1,99-114. 10)Takahashi,T、(1959):HydrographicalResearchesinthewesternEquatorialPacific, Mem・Fac・FishKagoshimaUniv.,7,141-147. 11)中村広司(1943):マグロ,カジキ.海洋の科学,3,10,445-459. 12)中込淳(1958):キハダ,メバチ,クロカワのカロリン,マーシャル諸島付近における遊泳層の 季節変化について−1,遊泳層の季節変化について.日水誌,23,518-522. 13)中込淳(1958):キハダおよびメバチの遊泳層と塩素量垂直分布との関係.日水誌,23,523戸524. 14)中込淳(1958):キハダ,メバチ,クロカワのカロリン,マーシャル諸島付近における遊泳層の 季節変化一Ⅱ,水温垂直分布の季節変化との関係.日水誌,24,169-172. 15)中込淳(1958):キハダ,メバチ,クロカワのカロリン,マーシャル諸島付近における遊泳層の 季節変化一Ⅲ,釣獲率の季節変化との関係.日水誌,24,173-175. 16)中込淳(1961):マグロ延縄における釣針深度の実測値と計算値との比較.日水誌,27,11サ123. 17)葉室親正,石井謙治(1958):自記式鮪延縄用深さ計による鮪延縄漁具の水中における形状その他 についての二,三の考察.漁船研技報,11,39-119. 18)花本栄二(1974):メバチに関する水産海洋学的研究−1,東部熱帯太平洋におけるマグロはえな わの漁獲深度.うみ,12,1018. 19)花本栄二(1974):東部熱帯太平洋におけるメバチのマグロはえなわによる漁獲深度と水温躍層. 水産海洋研究報,25,47-48. 20)花本栄二(1979):マカジキに関する水産海洋学的研究一Ⅳ,マグロ延縄漁場における遊泳層.日 水誌,45,6,687-690. 21)久田幸一,森田二郎(1980):昭洋丸によるマグロ,カジキ類遊泳層調査結果.昭和54年度遠水研 マグロ漁業研究協議会資料,220-224. 22)藤石昭生,俵‘悟,広瀬誠(1969):インド洋マグロ漁場における魚群探知器による調査結果. 水大校研報,18,18-25. 23)藤井一朗,岡本久夫(1971):マグロの延縄の水中形状とマグロ,カジキ類の釣獲状況について. 昭和44年度,三重県浜島水試事業報告,45-103.

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46 鹿児島大学水産学部紀要第42巻(1993) 24)盛田友弐,藤田親男,田ノ上豊隆,(1955):マグロ延縄の縄成りについて.鹿大水紀要,4,8-11. 25)盛田友弐(1956):マグロ延縄漁具の構造による漁獲性能に関する研究(第1),延縄漁具における 釣鈎の深度別漁獲の相異について.鹿大水紀要,5,30-35. 26)盛田友弐(1956):マグロ延縄漁具の構造による漁獲性能に関する研究(第Ⅱ),釣鈎4本付,5本 付マグロ延縄漁具の操業試験結果について.鹿大水紀要,5,36-41. 27)盛田友弐,肥後伸夫(1962):マグロ延縄漁具の構造による漁獲性能に関する研究一Ⅲ,釣針2∼5 本付延縄漁具の比較試験結果について.鹿大水紀要,11,1,8−13. 28)盛田友弐,辺見富雄(1964):マグロ延縄の揚縄中,幹縄にかかる張力について−1,中型船によ る実験結果について.鮪漁業,28,54-58. 29)盛田友弐,今井健彦(1965):マグロ延縄の揚縄中,幹縄にかかる張力について−Ⅱ,小型,大型 漁船による実験結果について.鮪漁業,32,36-39. 30)盛田友弐(1969):マグロ延縄漁具に関する研究.鹿大水紀要,18,145-215. 31)行縄茂理,山中一,森田二郎(1972):魚群探知器によるマグロ類の遊泳層と海洋構造.マグロ 漁業研究協議会資料46-9. 32)山口裕一郎,小林裕(1965):鮪はえなわの漂移から得た掃海区域について.日本航海学会誌, 33,59-65. 33)吉原友吉(1951):鮪延縄の漁獲分布I,垂直分布.日水誌,16,37G374. 34)吉原友吉(1952):マグロ延縄の漁獲分布一Ⅲ,遊泳層の決定.日水誌,18,187-190. 35)吉原友吉(1954):マグロ延縄の漁獲分布一Ⅳ,短縮率計算表及び図表.日水誌,19,1012-1014. 36)渡辺久也(1958):西部太平洋赤道海域におけるキハダとメバチの食餌組成の相違について.南水 研報告,7,72-81. 37)渡辺博之(1961):マグロ類の餌付層に関する研究.神水試資料,4,1−11.

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