回轉軸の横振動に關する理論的研究(続報)
相
羽
三
良
1.緒 言
前報(Dに於て非対称回轄体をとりつけた回轄軸の
横振動、危険速度帯、重力の影響等について論じた
が、本報では横振動の振動数、危険速度帯、その他に
ついての其後の研究結果を報告する。
筒前報に2、3誤植があつたので、次の様に訂正す
るo
前報(1)の第1式第1項∫t(β一γ)は11ω(β一ω
夕),
(1)の第2式第2項11ω(βγ一ω)は∫1ω(β一
ωγ),第2,3,4図の横軸のωはω2と訂TK
する。
2.自由横振動の振動藪及び危瞼速度帯
前報に於て、廻轄座標系を用いた回轄軸の自由横振
動に関する蓮動方程式
…(1)
を導き、こXで
ツ=:γ1θ炉‘,z==−ir2eiptpβ=(ρle if) ts 7=一‘ψ2召わz・・《2)
とおき、結局振動数方程式
1一ρ211+(lo−T2)(D 2−b’(τo−∫1−12)ωρ一at Ol
l
l(10−11イ2)ωρ一P212 +(10−li)ω2一ろ’0−a’
ib 。 (ρ・+ω・)M+a2M、、P
O b 2Mtup (P2 −t− to 2)M+a
’ ==0 ・・… 一・・(3)
を得た。但しこXでは前報のW/gの代りにMと書い
てある。
(3)を展開するとガに関する4吹方程式となり、
そのまxではωの種々の値に対してPの値を計算す
ることは困難である。然し次の様なパラメ’一 R 一一を用
いれば2次方程式を解くことによりPとωの関係を比
較的容易に求めることが出來る。
今片持軸の自由端に非対称回轄体が取付けられた場
合を考える。然れば
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at==6EI/i‘2, b’=−4EI/1, a=一一12E1/13.
b ・6EI/12である。(前報参照)
ZO=Mko2, 11 ・= Mle 12, Ig =・ Mk2 2
・一ナ;)2,β一(leol)2,・一(;)2+(竿y−(;)2
とおき
・一z)2−G)2…(4)をパラメーターとする・但
しカ02=3El/Ml3でPoは1ばが集中質量の場合のtU ・0
に於ける圓振動数を表わす。然れば(3)は無亥元数で
表わされた次の方程式に書き変えられる。
48・(−3・・+2)惚+{9β・s3+24(†6・+9β・)
s2+24(6βγ+5β一4・)s−32(3・+2)}ほ)2+9(・一
βγ)s4十12(6α一6βγ一β十γ)s3十4(36α一 36βγ 一・ 15β十
15γ十4)s2十16(−3β十3γ十2)s十16==0 …… (5)
これは(P/Po)2に関する2吹方程式であるから、バ
ラメータ・一一 sに種々の値を入れsば(4)及び(5)から
カとωの関係を求めることが出來る。
、7
第1図振動数及び危険速度帯(Zo>ll>h)
冤
f
ノ
σ 1 2→%3
第2図 振動数及び危険速度幣(11>To>12)
昭和29年7月
山梨大学工学部研究報告
第 5 号
第3図 振動数及び危険速度帯(11>h>∬o)
第1図は(ko/1)2=1,(か/’)2=09,(か/’)2=0・2;
第2図は(leo/z)2L1,(kl/1)2=1.5,(k2/1)k’ ・・ O.6;
第3図は(ke/’)2 ・・ O.5,(kl/1)2 =1.0,(k2/i)2 =O.7
の場合の(4),(5)式で計算したP∼ωのグラフCあ
るo
振動数方程犬(3):b s’ P2の負根即ちPの純虚根を有
するωの範囲は1つの危険速度帯であり、この種の危
険速度樽が種々の場合に如何に現われるかについては
蛭に前報に於て述べた。
この他に同方程式ががの複素根を有するωに於て
も軸系は不安定となり、かNるωも危険速度帯を形成
する。何故ならば、がに関する複素根を有する場合は
P==土(λ+初なる根を有することKなりカ=一λ一iμ
(μ>0とする)を(2)に代入すれば、回轄体の変位及
び角変位はe(“‘・ ’“ iλ )tなる因子を有することXなり、こ
の場合は軸系は廻轄座標系内で楕圓振動を行いながら
次第に振幅を増す。郎ちかふるωの範囲も危険速度帯
である。以上2種類の危険速度帯の内、仮に前者を第
1種、後者を第2種の危険速度帯と呼ぶことにする。
第1種危険速度帯は前報に述べた様に簡軍に求まる
が、第2種危険速度帯を式の上で求めるのは甚だ複雑
でちり、実際には第1∼3図の様にP∼ω線図を計算
によつて求め、実根ヵ(P≧0のもののみをとる)の数
が3以下である様なωの範囲を求め力ば、以上2種類
の危険速度帯が皆それに含まれる。第1∼3図はこの
檬にして求めた第1種及び第2種危険速度帯を示す。
斜線をほどこした区間の内1は第1種危険速度帯、兀
は第2種危険速度帯を示す。
3.静的並びに動的不釣合の影響
回轄軸に微小なる静的並びに動力不釣合のある場合
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勘ち回轄体の重心が軸線から少し外れ、回轄体の一主
軸が廻轄軸の軸線と微小なる角をなす場合を考える。
控み0の時ζ軸がX−Z卒面に平行である様に座標軸
をとり、その時の重心の「,Z座標を夫々yo,茗o;ξ軸
と』監Z平面、X−「干面とのなす角を夫々βo,70とす
る。(前報第1図参照)前同様廻鱒座標系を用いれば、
回轄体のζ軸の周りの角速度はβ一ω(γ十70),η軸の
周りの角速度は一γ一ω(β+βo)である。
從つて運動方程式は
■ウ コ
‘Il(β一ωγ)一∫2 Z){γ十ω(β十β0)」十Jotu{γ十ω(β十β0)}
} −dy+b’,
1 .. . . .
ll・(γ+ωβ)+1、ω1β一ω(γ+γ。)}−1。ω{β一ω(γ+γ。)}
11i MY =ay +bp +M(w2(y +yo) +2wi }=a’g+b’7
。 ’
.,M2=ag十bγ十M(ω2(z十Zo)−2ωツ}
これを書ぎi変えると
lt(β一ωγ)−12ω(γ+ωβ)+10ω(γ+ωβ)−dy−b’ xs
| 一(1,・−1。)ω・β。
1 .. . . ◆
i∬2(γ一一ωβ)+lltU(β一ωγ)−Toω(β一ωγ)−dz−−b’γ
1 ==(li −10)ω2γe
lMb’ −ay+bβ+M(。・y+2。2)+M。・y。
1 .. .
lM z=az+bγ+M(ω2z−2ω夕)+Mω 2Zo
・・一・・… (6)
(6)の一般解は、これに於てYo=ze=:βo=70=Oと
t ロ t− ロ
おいた方程式の一般解と、(6)に於てy=2=β=γ=0,
57= Z==β==γ=Oとおいて得られる代数方程式
「(1・−12)ωβ一α2’μβ=(1・−1・)’2β・
1(IO−1・)ω2γ 一一 a’z−b’γ=(li−IO)ω2γO
/ay十bβ十Mω 2y十MtU2yo= O ・…・・(7)
L。。輌+M。・。+M、、、2。。一。
の解との和である。前者は不釣合のない場合の振動と
同じであり、後者は時間的に変化しない、不釣合によ
る変位叉は角変位を表わす。
(7)の解は
1(10 ・一 12)e・・2−b”0 −−al O 1
[
o
b
O
( lo ・一 li)ω2−b’
O
b
馳、2十a
0 −aS
=0
0
0 1臨2+ai
………(8)
の時。。になる。(8)は振動数方程式(3)に於てP=o
とおいたものに等しい。從つて(8)を満足するωは第
1種危険速度帯の端であり、この廻轄速度に於ては不
釣合に起因する変位が非常に大きくなることが判る。
回轄体及び軸断面が対称であれば、危険速度はこの様
回轄軸の横振動に関する理論的研究
なものだけでおるが、非対称性が入ると、この様な危
険速度が2つづ」・.に分れ、その間でも軸系が不安定と
なることは既に前報で述べた通りである。
4.結 語
以上前報の補遺として非対称回輔体を取付けた廻鱒
軸の自由横振動の振動数方程式を解ぎ易い形に書き改
め、これを用いて代表的3つの例につき数値計算を行
い、廻縛数と振動数との関係を表わすグラフを求め
た。又これにより前報の危険速度帯の外に別種の危険
速度帯のあることを示した。更に静的及び動的不釣合
の影響を論じ、第1種危険速度帯の端は不釣合による
変位が。。になる從來の危険速度であることを示した。
最後に本研究に於て終始御指導を賜わつた山田嘉久
教授に深甚なる謝意を捧げるo
註
(1)相羽:回韓軸の横振動に関する理論的研究
山梨大学工学部研究報告第4号 昭28.7月
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