博 士( 医学)岸 学位 論文 題名
ヒト膵癌血行性転移における膵癌細胞表面 Sialyl Lewisa 抗原発現の意義
ヌードマウスを用いた励vzvo での検討 学位論文内容の要旨
充
I
背景膵癌 は予後不良な癌のーつであ りその臨床経過において高率 にみられる血行性肝転移は 予後を左右する重 要な因 子であると考えられる。癌 血行性転移成立には多段階の 課程が考えられており、そ れぞれの課程に重 要な因 子が報告されている。膵癌 においては内皮細胞との接着には膵癌細胞上のSialyl Lewis゜(Sea)と活性 化 内 皮 細 胞 上 の
E
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と の 相 互 作 用 の 重 要 性 がmW
亡rO
の 実 験 系 で 報 告 さ れ て い る 。H
目的m
レfm
に おい て 血行 性肝 転移 に影 響 を及 ばす 膵癌 細胞 形 質を 調べ るた め 、9種 類の ヒト膵癌株の血行性 肝 転移 能 を評 価し 、SLe゜ の発 現を 中心に、他の表面抗原 、doubungtime、サイトカイ ン産生能、マトリッ ク ス メ 夕 口 プ ロ テ イ ネ ー ス (MMP
) の 産 生 な ど 種 々 の 形 質 と 転 移 能 の 関 係 を 検 討 し た 。m
材料 と方法1
)細 胞: ヒト膵癌株9株(PCI16,10,19,24,35,43,55
,64および66)は我々が手 術切除材料から樹立 したオ リジナル株を用いた。2
)膵 癌血 行性 転 移モ デル :膵 癌細 胞1x10゜個をPhosphatebufferedsaune(PBS)(0.1ml冫に懸濁したも の を6
週 齢 雄 のBALB/cnu/nu
ヌ ー ド マ ウ ス の 脾 臓 に 接 種 し 、6週 後 に肝 臓を 摘出 し顕 微 鏡下 に転 移結 節 数 を 数 え た 。 抗 ア シ ア ロGM1
抗 体 を 膵 癌 細 胞 接 種 前 日 、1、2、3
お よび4
週 後に 投与 し 、ヌ ード マウ ス のnatur甜buer活性を抑制した。3
)転 移抑 制実験: 抗SLe^ 抗体としてmWfr〇にてSLe^ 陽性株の活性化内皮細胞への 接着阻害効果のある 単 ク口 ン 抗体2D3
(IgM)を 用 いた 。コ ント ロ ール 抗体 とし て卜83
(IgM) を用 いた 。これはmCerferron1 で処理 したPC卜10でマウスを免疫 して得られた単クロン抗体で あり、PCI―43表面上にSLe゜と同程度の発現 が みら れ るが 、SLe゜ 陽性 株の 活性 化 内皮 細胞 への 接着 阻 害効 果、 増殖 能 への 影響 は認められない。2D3(500いg),I−83(500いg)およびPBSを癌細胞接種前日、1,3,5,7,14,21および28日後に静脈内投与し、
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肝 転 移抑 制効果 を検討 した 。
4) 表 面 抗 原 :SLe゜ ,SLe ,leukocyte−function−associated antigen (LFA)ー1,LFA一3,interceLlular adhesion molecule (ICAM)−1,ICAM―2,Verylateantigen(VLA) −4,VLAー6,CarCinoembryoniCanCigen
(CEAj,E−SekニCtin,VaSCular―Ceu−adheSionmoleClme―1(VC/丶M―1),neur甜―CeuーadheSionrnoleじL.l上e
(NCAM) ,Macー1,hmlanleukocyteant噂en(HLA) ―ABC,Hし やDRお よ びHLA―DQの 発 現 を 間 接 フ ロ ー サ イトメトリ一法にて調べ、meanfluorescencemtensiけを発現強度とした。
5) そ の 他 の 癌 形 質 : 膵 癌 細 胞 株9株 の 細 胞 数 を 培 養 後0日 、1日 、2日 お よ び4日 に カ ウ ン ト し 増 殖 曲 線 を 作 成 しdoublmgtimeを 算 出 し た 。 膵 癌 細 胞 株 の 産 生 す る サ イ トカ イ ン と し てInCerleukin−1Q(IL11d)お よ ぴ 丁umornecrosisfactor−q(TNF―Q) をEuSA灯tに て 測 定 し 検 討 し た 。 MMPの 産 生 は ゼ ラ チ ン ザ イモグラフイーにて検討した。
N結果
ヌ ー ド マ ウス 肝 転 移 モ デル に お ける 膵癌細 胞株9株、PCI一6,10,19,24,35,43,55,64および66の肝 転移結 節数はそれぞれ12.7土12.8,0.3土O.7,5.0土3.7,17.0土19.2,1.2土2.2,65.9土39.9,22.0土31.2,8.3土 23.2および0.3土0.5(mean土standarddeviation)個であった。
間 接 フ ロ ー サ イ ト ヌ ト リ 一 法 に て 膵 癌 細 胞 表 面 のSLe゜ の 発 現 を み る と9株 の う ち5株 (PC卜10,24,43, 55お よ び64) は 陽 性 で 、 他 の4株 (PC卜6,19,35お よ び66) は 陰 性 で あ っ た 。SLe^ 陽 性 の5株 と 陰 性 の4 株 と で 肝 転 移 結 節 数 を 比 較 す る と 、 陽 性株 群21.6土33.9に 対 し て 陰 性株 群6.5土14.3とSLe^ 陽 性株 群 が 有 意 に (pく0.01) 肝転 移 結 節 を 多発 し て い る 傾向 が 見 ら れ た。SLe゜ の発 現 強 度 (meanmCensity冫 と 転 移 結 節数の間には正の相関傾向が見られた。
2D3投与 群 ,I一83投 与 群 ,PBS投 与 群の 肝 転 移 結 節数 は それぞ れ0.8土1.2,6.1土6.5,27.2土30.4とPBS 投与 群 に 比 しI−83投 与群(pく0.05)、2D3投与 群(pく0.01) で抑制 効果 が得ら れ、さ らに2D3投与 群で はI―83 投与 群 に 比 し ても 高 度 の 抑 制効 果 が 得 ら れ た(pくO.025) 。 IG气M―1の 発 現と転 移結 節数と に負の 相関関 係 が み ら れ た (pくO.05) 。 そ の 他 の 表 面 抗 原 、IL―la、n岬 ―a、doublmgtime、MMPな ど と 有 意な 関 係 は 見 られなかった。
V考察
膵 癌 上 のSLe゜ の 発 現 はmWv.0に お い て 血 行 性 肝 転 移 に 関 係 す る 因 子 で あ る こ と が 示 さ れ た 。mWv,Oで の 転 移 抑 制 実 験 に お い て 培Mク ラ ス の コ ン ト ロ ー ル 抗 体 に お い て も 転 移 抑 制 効 果 が み ら れ た 。 こ れ は complementdependentceucytot0晒ciけ (CDCC) に よ る 非 特 異 的 な 癌 細 胞 障 害 の 影 響 が 考 え ら れ る 。 抗 SLe 単 ク ロ ン 抗 体2D3(IgM) の 静 脈 内 投 与 に よ り 、 さ ら に 肝 転 移 は 抑 制 さ れ 、 こ れ は2D3特 異 的 効 果に よ る と 考 え ら れ る 。 IQ゜ 心 江 ー1の 発 現 と 肝 転 移 結 節 数 に 逆 相 関 が み ら れ た 。 し か しヒ トICAMー1は マ ウ ス LFA「1と は 相 互 作 用 し な い た め 、 こ の 作 用 機 序 を 推 測 す る の は 困 難 で あ る 。他 の 重 要 な 因子 がG气M―1の 発
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現と相関していたためかもしれない。その他の表面抗原、増殖能、MMP、サイトカイン産生などには、検 討しえた限りでは有意な関係はみられなかった。
今回の検討により膵癌細胞上のSLe゜発現は肝転移形成に関与する重要な因子のーつであることが明らかに された。
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学位論文審査の要旨 主 査 教授 吉木 敬 副査 教授 細川眞澄男 副 査 教授 加藤紘之
学 位 論 文 題 名