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は じ め に

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Academic year: 2021

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おさらい問題

は じ め に

 この世界には興味深いことがらがたくさんありますが、何といっても「ヒ トのいのち」ほど心ひかれるものはないでしょう。私たちの身体はどんなし くみで動いているのか、生き生きと暮らしていくにはどんなことに気を配れ ばいいのか、関心のタネは尽きません。

 近年、生物学や医学の研究が急速に進展してきました。とくに分子レベルの 知識がどんどん蓄積しています。分子レベルの生命科学の中心に「生化学」が あります。生化学は、化学の手法や成果に基づいて生命現象を解明する学問で あり、現代的生物学・医学の恩恵を満喫するには、ぜひとも学びたい分野です。

 生化学をきちんと習得するには、教科書を読んだり電子的資料を眺めたり するという受け身の作業だけでは不十分であり、問題を解き自己採点する能 動的な活動が深い理解を助けます。教育課程における講義形式の授業でもそ うですが、自習としての勉強ではなおさらその必要性が高いでしょう。

 本書は、取り扱う項目やその内容・構成などを親本の『 イラスト 基礎か らわかる生化学』に合わせたワークブックです *。計算問題や記述式問題など の応用問題を多数用意しました。解答例を漏れなくつけ、詳しい解説も充実 させ、親本の対応ページも付して、学習者に親切な工夫を満載しました。全 体として次のような構成にしています:

 親本に合わせて 3 部構成で 13 章まで設けた上、14 章として「 総合問題 」を 添えた。

  例題 :各章ごとに例題を挙げ、解答と簡単な解説を付した。まずはためし にこの問題を解いてほしい。次の演習問題で、関連した考え方や知識を深め るための基礎になる。

* 本書で引用された親本の図表は、以下のサイトからダウンロードできる。

 http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5859-4.htm

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iv はじめに

 演習問題:数値計算や文章記述、語句の穴埋め問題、化学式・反応式を答 える問題など、多様な応用問題を数多くそろえた。すべてに解答例をつけた 上、詳しい解説には解答を補足する意味だけでなく、より深い発展的な認識 に自然につながる配慮も込めた。

 章が進むにつれ、以前の章で学んだ事項も含めて問う問題が増えてくる。

すでに修得した知識を「雑多な個別事項」にとどめず、有機的に関連づけた

「体系」として構築してほしいからである。最後の 14 章「総合問題」はその 総仕上げの位置づけとなる。

 チャレンジ問題:本書全体の冒頭に、短時間でできる選択式問題をまとめ て用意した。ポイントを効率的に振り返ることができる。薬剤師と管理栄養 士の国家試験のうち、「生化学」分野にあたる問題に合わせた。過去問 10 年 分の内容の多くをカバーしているので、国試対策にもなる。さらに解説には、

国試対策ノート

という欄を設けた。国試でとくに重視されている事項や、学 問的には使用例が減っているが国試には最近でも出題された用語なども説明 し、補足した。全問題の解答と解説を本書の末尾にまとめた。

 チャレンジ問題には、学問大系全体の中で国試に出される事項が、どのよ うな、あるいはどの程度の「部分集合」なのかを概観できるという利得もあ る。ただし「生化学」に関係した「内分泌・ホルモン」など広い生物学に属 する事項は、拙著『理工系のための生物学』などを参照してほしい。

 日ごろ知的刺激を与えてくださる同僚の皆さんと、内外の学会で生化学的よ もやま話につき合ってくださる研究者の方々、とりわけ最新の知見にもとづいて 細胞内 ATP についてご教示くださった京都大学 白眉センターの今村博臣先生 にお礼申し上げます。また研究室で生化学の実験に取り組んでくれている学生 諸君、とくに内容を詳しくチェックしてくれた笹倉涼平くんと椎葉千尋さん、お よび支えてくれた家族にも感謝します。最後に、編集の過程でたいへんなご助 力をいただいた編集部の野田昌宏さんと筒井清美さんに深謝いたします。

 2014 年 8 月

坂 本 順 司 

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