262 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(115) ボポワ ヨヴアノフスカ ロザリンダPopova・Jovanovska, Rozalinda (
博士(医学) 乙第1461号平成6年3月18日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
Cholangiocellular carcinoma:Pathologica1, ultrasonographic and angioechographic correlations (胆管細胞癌における病理組織所見と超音波検査所見およびアンジ二値コー 所見の対比)(主査)教授林 直諒
(副査)教授 羽生富士夫,笠島 武論 文 内 容 の 要 旨
はじめに 胆管細胞癌の画像診断による検討は散見されるのみ であり,病理学的にもまだ肝癌取扱規約の中で大幅に 改訂されつつある段階である.しかし,我々の切除標 本の検討ではその病理形態により臨床像も予後も異な ることが明らかとなっている.そこで超音波検査(US) およびアンジオエコーにより胆管細胞癌の病態が把握 できるか否かを,切除標本を用いて検討した. 方法 対象は,1986~1993年に切除された胆管細胞癌27例 である.切除標本病理組織所見をもとに術前USおよ びアンジオエコー所見を対比検討した.なおアンジオ エコー法とは炭酸ガスの血管内直接注入による超音波 像のエンハンス法であり,腫瘍の血行動態の観察が可 能である.対象例中9例に炭酸ガスの動脈内注入を 行った. 使用超音波装置は東芝SSA-270A,横河RT 3600 (3.5MHz)である. 成績および結果 1.超音波検査との対比 1)nodular typeは全例に結節像が描出された.3cm 以上の17例では結節境界は不明瞭で辺縁低エコー域を 認め,内部は等~高エコーを示す例が多かった.50% 以上に肝内胆管拡張を認めた.結節内脈管像として portal tract passing through tumor, disappearing portal tract, vessel like structureが特徴的であった. 3cm以下3例は低~等エコーで脈管像は認めなかっ た.periductal type 5例では結節像が不明瞭で肝内胆 管拡張とdisappearing portal tractが認められた. intraductal type 2例では胆管内に腫瘍がみられ胆管 拡張がより著明であった.すなわちUSにて多病型の 病理肉眼所見の差が捉えられ,各々の鑑別が可能で あった. 2)腫瘍は被膜を持たず,辺縁部に腫瘍細胞,中心部 には線維成分が豊富であるという病理組織像を反映し て,US所見では非腫瘍部との境界が不明瞭で辺縁低 エコー域が認められ,内部は等~高エコーを示した. 2.アンジオエコー法との対比 腫瘍径5cm以下では腫瘍全体が高エコーにエンハ ンスされるものが多く(whole enhancement),5cln以 上では辺縁のみのエンハンス(peripheral enhance- ment)を示した.病理組織所見で腫瘍細胞に富む部位 は高エコーにエンハンスされ,線維組織の多い中心部 は殆どエンハンスされなかった.すなわち腫瘍径増大 に伴い腫瘍中心部の線維化が拡大する状態を知ること ができた. 結論 超音波検査とアンジオェコーは胆管細胞癌の病理組 織像を反映し,病態を把握するのに有用であった。 一868一263