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梢 9- 期 プ ロ ・ ナ ト ・ り ー ラ フ ァ ン ド 助 成 成 果 報 告 書 ( 2000)

海上の森の白然 一多桧匪を支える地質と水−

海上の森生態研究の会

波田善夫1) ・中村康則2に能美洋介1) ・小舘誓治3に豊原源太郎4)

   v e8et at i on of Kai s y o- no- m or i r es i on

- Pl ant di v er s i t y s us t at ned by geom or Phi c Pr oc es s es -

      Kai s y o no mor i Ec ol ogi r al Res ear c h Gr ouP 盾 ) s hi oHada l〕 , Ml s unor i Nak amur a 2 ‰` y ous uk e Noumi ロ

      Gent ar ou17oy ohar a引

Seりi Kodat eD

 愛知県頗戸市の束部に位置する海上の森は2005年に開催される愛知万博の開催候袖地で ある。この地域において地質・地形と植生の関係に着目した調査を行った。地域の地質は 花尚岩と砂㈱層に大別でき、花圈岩蛙域では急傾斜地が目立ったが、砂煉眉地域は緩やか な丘陵地を形成していた。花尚岩地域には植林地と夏緑広葉樹林が、砂庫層地城にはアカ マツ林が広く発達しており、地質と檀生の間に明瞭な関係があった。1948年の航空写真に より、周辺地域に比べで無林地の占める割合は狭く、地力を反映した逓切な管埋が行われ てきたことがれかった。砂㈱層地域には湧水にともなう地滑り型斜面崩壊が多数あり、地 質構造的に地滑りが発生しやすいものと考えられた。地質・地形的な複雑さ、継続的な地す べりの発生、砂㈱層地域における遷移連度の遅さなどが、当地埴における東海丘陵要素な どの注目種の多産の要因と考えられた。

は じ め に

  海 上 の 森 ( か い し ょ の も り 〉 は 愛 知 県 瀬 市 の 南 束 部 に 位 置 し 、 海 抜 90∼ 400mの 丘 陵 地 帯 で あ る 。 都 市 化 が 進 む 名 古 屋 圏 と し て は ま と ま っ た 緑 が 残 さ れ て い る 。 こ の 地 域 の 白 然 は 人 間 の 活 動 に よ っ で 形 成 さ れ た も の で あ る が 、 シ デ コ ブ シ な ど 注 目 す べ き 植 物 の 生 育 が 多 数 確 認 さ れ て い る 綾 域 で も あ る 。

  こ の 森 の 中 核 部 540haが 2005年 に 開 催 が 予 定 さ れ て い る 愛 知 万 諒 の 候 補 地 と な っ た 。 万 博 は 新 住 宅 団 地 建 設 予 走 地 を 万 博 が 先 行 利 用 す る 形 と な っ て い る 。 こ れ に 加 え て 自 動 車 専 用 道 路 の 逡 設 牡 團

3 1

が 付 随 し て お り 、 3 つ の 開 発 計 團 が ほ ぼ 時 期 を 同 じ く し て 進 行 す る 計 画 と な っ て い る 。

  本 研 究 で は こ の 地 域 に 格 子 問 隔 5mの 詳 椙 メ ッ シ ュ を 適 用 し 、 地 形 ・ 地 賀 と の 関 係 解 析 を 試 み た 。 現 在 ま で の 解 析 結 果 に つ い て 述 べ る 。

調査方法

 開発予定地の約1/ 2、中心部の225haにおいて5m 間隔のメッシュを設定した。メッシュ総数は9万 である。それぞれの交点において標高、1948年の 椎生、現在の植生、地質、地形等に関する情報を 抽出した。

岡 山 理 科 大 学 生 物 地 球 シ ス テ ム 学 粕 Depar l menl ofBi os 一 e− Geos pher eSy s l emSc j enc e, 0k ay ama U幽 ef s i l yofSc i enee) 阿 山 理 斜 大 学 総 合 理 学 研 究 科 ・

兵 庫 県 立 人 と 自 然 の 博 物 館 生 晶 ■& ■  ■㎜ ・ - ■  k ㎜ ㎜

昌 鸚 絃 に 忽 侃 詣 詔 ご 昌 言 ゴ ヒ こ

d Human Ac t i v i t i es )

J . 111ユ . wt x W。 4

広 烏 大 学 理 学 部 付 属 宮 島 自 然 植 物 実 験 所 ( Mi y aj i ma Nal ur aI Bi ; l al l i c alGar den、 F ac ul t yofSc i enc e、Hi f os hi ma uni 、 。 s i l y )

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  標 高 に 関 し て は 能 美 ほ か ( 1999) に 従 い 、 得 ら れ た 交 点 の 標 高 と 隣 接 交 点 の 標 高 か ら 傾 斜 角 度 、 斜 面 方 位 、 凹 凸 度 な ど め 地 形 情 報 を 算 出 し た 。   1948年 の 植 生 図 は 米 軍 撮 影 の 航 空 写 真 を 判 読 し て 作 成 し 、 現 存 植 生 お よ び 地 質 に 関 し て は ( 財 ) 2005年 日 本 博 覧 会 協 会 ( 1998) を 一 部 改 変 し て 使 用

し た が 、 一 部 に 関 し て は 現 地 調 査 を も と に し た 植 生 分 類 を 行 い 、 抽 出 し た 植 生 単 位 を も と に 檜 物 杜 会 学 的 植 生 図 を 作 成 し た 。

  こ れ ら の 諧 デ ー タ か ら 地 質 ・ 地 形 と 植 生 の 関 係 解 析 を 行 っ た 。 な お 、 地 形 解 析 お よ び 土 壌 等 と の 関 係 に 関 し て は 、 現 在 調 査 ・ 解 析 中 で あ る 。

あ る 。 砂 棟 層 の 一 部 に は 粘 土 な ど の 微 粒 成 分 を 多 く 含 む 層 が あ り 、 地 滑 り と 湿 地 の 発 生 に 関 与 し て い る も の と 考 え ら れ る 。

  陰 影 図 ( 図 2) を 見 る と 、 砂 棟 層 地 域 は 地 形 が 緩 や か で あ り 、 花 尚 岩 地 帯 は 起 伏 量 が 大 き い こ と が

わ か る 。 花 南 岩 地 域 で は 断 層 に 関 達 す る と 思 わ れ る 複 雑 な 地 形 が 発 達 し て お り 、 30° 以 上 の 傾 斜 地 が 35% を 占 め て お り 、 4y 以 上 の 急 傾 斜 地 も み ら

れ る ( 図 3) 。 こ れ に 対 し 、 砂 嫡 層 地 域 は な だ ら か な 地 形 と な っ て お り 、 15∼ 20° の 傾 斜 地 が 最 多 頻 度 で あ る 。

結果と考察 1.地質と地形

 海上の森地域の表層地質は、花尚岩と砂牒層

(土岐砂㈱層)とに大別できる(図い。花尚岩は この地域―帝の基盤岩であり、砂㈱層はその上を 覆っている。東側では尾模筋のみに分布し、西側 に至るほど次第に厚くなる。砂牒眉は河川堆積物 であり、円彿と砂を主成分としている。

 海上の森地域の砂繍層は、ほとんどがチャート などの風化しにくい嫁からなっており(森山・丹

羽、1985)、透水性が高く、乾燥しやすく痩悪で  図2

30

20

10

図 1, 海 上 の 森 地 域 の 地 質 図 ( 枠 線 内 が 解 析 地 域 )       白 : 沖 積 層   灰 色 : 砂 凛 層   濃 灰 色 : 花 尚 岩

調査地の陰影図

花尚岩地域には複雑な地形が見られる

抱 晦 岩 池 域

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厠 20{ } 5年 日 本 国 際 博 覧 会 協 会 ( 1998) か ら 改 写 引 用     図 3, 花 尚 岩 地 域 と 砂 榛 層 地 域 の 傾 斜 分 布

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 1948年の航空写真では、花尚岩地域における崩 落地は極わずかしか確認することができず、比較 的安定した立地であることがわかる。

 一方、地形の緩やかな砂㈱層の地域では、多数 の地滑り型の崩落地を読みとることができ、崩落 に対する抵抗性が低いことを示している。  地滑りには不透水層の存在による湧水の存在が 大きく関与している。この地域の砂㈱層には西か ら束に傾斜した数層の不透水層が存在しており、 地域の浸透水が特定の場所からの湧水を発生しや すい基本構造を持っている。

2.現在の植生

 海上の森地域の植生と土地利用の形態は、地質 と明瞭な関係がある。植林地や大きく育った森林 は花尚岩を基盤とする地域であり、空が開けたマ ツ林が発達する場所は砂繍層を基盤とする地域で ある。このような違いは、土壌母材に大きな差異

があるからである。

 花尚岩地帯の森林植生は、広い範囲がヒノキや スギなどの植林地となっている。適切に間伐など の管理がなされており、低水層にいわゆる雑木が 生育した植林地となっている。植林地としては白 然性が高く、ス・ズカカンアオイなどの群生もみら れる。桂林が行われなかった場所のほとんどはコ ナラやアベマキなどの優占する良く発達した落葉 広葉樹林となっており、ツブラジイ、ウラジロガ シ、アラカシなどが混生した常禄広葉樹林へと遷 移しつつある林分も存在する。

 砂篠層地域のほとんどは天然更新によって形成 されたアカマツ林およびマツ枯れによって成立し た落葉広葉樹林である。

 次にこの地域の特徴的な植生に付いて述べる。

①尾根筋などに発達する痩悪林地の植生

 山砂利層地域の尾根や山頂平坦面などにはアカ マツ林が発達している。アカマツは樹齢30∼60年 で根際直径が10c m以下にとどまっている例も多

成長は極めて不良である。このようなマツ林 では、林床にハナゴケ・トゲシパリなどの地衣植 物やスナゴケ・フデゴケなどのコケ植物の生育が

見 ら れ る 。 林 床 に お け る コ ケ ・ 地 衣 椎 物 の 生 育 は 、 林 床 に お け る 十 分 な 日 照 と 広 葉 樹 落 葉 量 の 少 な さ に 起 因 す る 。

② 低 木 居 が 貧 弱 な 森 林 檜 生

  砂 ㈱ 層 地 域 の 森 林 柚 生 は 、 全 般 的 に 低 水 層 の 占 め る 割 合 が 低 い 。 典 型 的 な 場 所 で は 、 ま る で 下 刈 り し た 武 蔵 野 の 雑 水 林 の よ う に 、 低 木 層 が 欠 如 し て 見 通 し の 良 い コ ナ ラ 林 と な っ て い る ( 図 4) 。 。   こ の よ う な 亜 高 木 ・ 低 木 層 の 貧 化 は 、 マ ツ 枯 れ に よ る 林 冠 の 疎 開 に よ っ て 低 木 層 に 位 置 し て い た 樹 木 が 成 長 し た も の の 、 空 所 と な っ た 低 木 肩 な ど に 新 た な 樹 種 、 個 体 の 侵 入 が な か っ た た め と 考 え ら れ る 。 土 壌 の 70%前 後 が 佛 で あ る た め に 土 壌 と し で の 有 効 量 が 少 な く 。 新 た な 個 体 の 侵 入 が あ っ て も 定 着 し に く い た め と 考 え ら れ る 。

図4. 低木層の貧弱なコナラ林

③コシダが優占する群落

 草本層にコシダが密生している群落は沿岸部の マツ枯れ跡地では珍しいことではない。しかし、 海上の森ではその分布が明瞭に境界付けられてい る場所がある。ほぼ水平に堆積した砂裸層の土性 に関係しているものと思われる。

 このようなコシダの優占群落では新規に樹木が 侵入することが困難であり、今後も長期にわたっ て現状の植生が続くであろう。

④斜面下部の沼地とシデコブシ

 砂㈱層地域の谷筋には小規模な湿地が形成され でおり、モウセンゴケやコモウセンゴケ、ミカヅ キグサ、オオミズゴケなどが生育している。これ

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ら の 湿 地 の い く つ か は 、 あ き ら か に 斜 面 崩 壊 の 跡 地 に 発 生 し た も の で あ り 、 湧 水 の 存 在 と 斜 面 崩 壊 お よ び そ の 跡 地 に お げ る 湿 地 の 発 生 が 密 接 に 関 連 し て い る こ と が わ か る 。

  砂 棟 層 地 域 に お け る 湧 水 の 水 質 は 非 常 に 貧 栄 養 で あ り 、 降 雨 が 土 壌 中 を 浸 透 し て 湧 出 し た に も か か わ ら ず 、 あ ま り 無 機 イ オ ン を 含 ん で い な い 。 土 壌 か ら の 栄 養 塩 類 の 溶 出 が ほ と ん ど な い こ と が わ か る 。 こ の よ う な 湿 迪 の 周 辺 に は シ デ コ ブ シ が 生 育 し て お り 、 実 生 も 多 数 観 察 で き る く 図 5) 。 こ の よ う な タ イ プ の 湿 原 は 束 濃 地 域 か ら 名 古 屋 市 束 部 地 域 に 点 々 と 確 認 さ れ て お り 、 い ず れ も 砂 牒 層 の 存 在 と 密 接 に 関 連 し て い る ( 波 田 ・ 本 田 、 1981) 。

図5. 湿地の周辺に生育するシデコブシ

3. 50年前の植生

 1948年に米軍により撮影された航空写真は、50 年前の森と里の人々との関係を明瞭に示している。 砂繍層地域では、天然更新によるアカマツを主体

とした低水群落が広い面積を占めており、谷筋な どではコナラなどを混生したアカマツーコナラの 低木林あるいは中木林が発達していたものと考え られ、樹冠として判読できるような高木は非常に 少ない。尾根筋では山遠が白い筋となって判読で き、山頂部分や急傾斜地などでは山道の周辺に裸 地が観察されるが、一部を除いて大規模なもので はない。海上の森の周辺には非常に広範な無林地 が広がっている迪域が多い。これらと比軟すると、 海上の森では無林地となっている場所は非常に狭 く、わずかに4%にとどまっている。当地域でも 薪炭材の採取などが行われていたはずであるが、

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植 生 の 回 復 連 度 が 非 常 に 遅 い こ と に 留 意 し た 、 適 切 な 伐 採 サ イ ク ル の 下 で 利 用 さ れ て き た も の と 恵 わ れ る 。

  砂 嫁 層 地 域 に は 地 滑 り 性 崩 壊 地 が 特 徹 的 で あ り 、 馬 蹄 型 の 滑 落 崖 が 多 数 判 読 で き る 。 こ れ ら の 崩 壊 に は 不 透 水 層 の 影 響 が 強 く 関 与 し て い る も の と 推 側 さ れ る 。

  一 方 、 花 尚 岩 地 帯 で は 低 水 群 落 や 高 木 林 が 発 達 し て お り 、 無 林 地 は 尾 根 筋 の ほ ん の 一 部 に し か 見 ら れ な い 。 尾 根 筋 に は ア カ マ ツ 林 が 、 斜 面 中 部 か ら 谷 筋 に は 広 葉 樹 林 が 分 布 し て お り 、 大 き く 成 長 し た 高 木 林 も 判 読 で き る 。 面 積 的 に は ア カ マ ツ 林 、 楷 林 地 、 伐 採 跡 地 が ほ ぼ 1/ 3ず つ の 割 合 と な っ て い る ( 図 6) 。 谷 筋 に は ス ギ の 植 林 が 点 々 と 見 ら れ 、 採 草 地 と 思 わ れ る 草 原 な ど 、 立 地 の 特 性 を 巧 み に 利 用 し た 土 地 利 用 が 見 ら れ る 。 無 林 地 化 に よ る 土 妙 の 流 出 を 防 止 し 、 土 地 の 高 い 生 産 力 を 活 か し た 管 理 が な さ れ て い た と 言 え よ う 。

4. 50年間の植生遷移

 花尚岩地域における植林地の面積は、ほとんど 増加していない( 図6) 。一部の桂林地は伐採後、再 造林されたのであろうが、拡大造林期においても 積極的な植林の拡大は行われていない。

 50年前の伐採跡地のほとんどはそのまま放置さ れたものと考えられ、コナラやアペマキが優占す る落葉広葉樹林へと発達している。尾根筋などの アカマツ林の面積は大幅に減少している。マツ枯 れ病によるマツの枯損によって落葉広葉樹林へと 変遷したものと考えられる。

 砂裸層地域ではマツ枯れによるマツ林面積の滅 少は顕著ではなく、アカマツーコナラ群落を含め ると伐採跡地におけるマツの成長によって、逆に 面積は増加している。一部には植林地が見られ、 谷筋や北斜面などに落葉広葉樹林が見られるもの の、基本的にはアカマツ型の植生が卓越している。  現在の砂裸層地域においては、草本層にツブラ

ジイなどの常縁広葉樹の芽生えが見られる。神社 の境内などではツブラジイの高水林が残存してい たり、落葉広葉樹林中に高木層に達している個体

(5)

砂 愕 盾

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      聯 ア カ ゙ マ ツ 祗   ロ コ ナ ラ 林 l 植 眸 ロ 捧 幼 召 崩 堰 地   S 伐 採 跡 地 ・ そ の 池 図 6. 1948年 と 1998年 に お け る 地 質 と 植 生 の 割 合

が時析見られる事から、長期的にはシイ林へと遷 移する可能性もあるが、非常に長い年月の経過が 必要であろう。

5.海上の森と注目すべき植物

 海上の森地域における注目すべき桂物としては、 47種がリストアップされている( ( 財) 2005年日本 博覧会協会、1998) 。これらの内15種前後は湿原 生およびこれに逓関する桂物である。また、地理 的分布の賎点からは東海丘陵要素とされる種群が 多い。これら注目種が海上の森に多産しでいるこ

との要因を考えてみたい。

①砂牒層地域における遷移の遅さ

 注目種および植生から見た特徽的なエリアの分 布等を重ね合わせ、評点によって評価したのが図 7である。この結果、砂牒層地域においてこれら注 目されるべき桂物・植生が多数存在し、保護保全 する必要があることは明らかである。砂蝶層地域 の土壌が痩悪であるために遷移速度が遅く、注目 種の生残を保証してきた可能性が高い。

②湿地の存在

 砂疎層地埴から湧出する水および谷を流れる水 の電気伝導度は20μ S/ c m前後であり、非常に清浄 である。このような湧水の水質は、降雨後あまり 期間を経過せずに湧出することおよび土壌からの 栄養塩類の溶出が非常に少ないことを意昧してい る。このような貧栄養な水が緩やかに供給される

i0 0 %

図7. 重ね合わせ評価図

   トーンが濃いほど重要度が高い

場 所 で は 湿 原 植 生 が 発 達 す る 。 湿 原 植 生 の 存 在 は 地 域 の 植 物 相 ・ 櫨 生 の 多 様 度 を 飛 躍 的 に 高 め て お

り 、 注 目 種 の 生 育 基 盤 の 1 つ と な っ て い る 。

③ 地 質 的 複 雑 さ

  広 く 砂 姉 層 に 覆 わ れ て い る 場 所 と と も に 、 わ ず か で は あ っ て も 砂 牒 層 が 存 在 す る 流 域 で は 、 花 尚 岩 を 基 盤 と す る 場 所 で も 様 々 。 な 注 目 植 物 が 生 育 し て い る こ と が 明 ら か と な っ た 。 そ の 理 由 に 関 し て は 今 後 の 解 明 を 待 つ 必 要 が あ る 。 可 能 性 と し て は 、 上 層 か ら の 土 壌 母 材 の 供 給 、 砂 禅 腸 か ら の 持 続 的

な 水 分 供 給 、 地 形 ・ 橿 生 の 不 遵 続 性 な ど を 考 え る こ と が で き る 。

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④ 砂 綿 層 の 地 滑 り 型 斜 面 崩 壊

  砂 痛 層 地 域 で は 湧 水 に と も な う 地 滑 り 型 の 斜 面 崩 壊 が 継 続 的 に 発 生 し て き た に 違 い な い 。 こ の よ う な 地 滑 り は 、 地 域 に 裸 地 か ら 極 相 林 ま で の 様 々 な 遷 移 段 階 の 立 地 を 存 在 さ せ る こ と に な り 、 多 様 な 桂 物 の 生 存 環 境 を 提 供 し て き た 。

  湿 原 生 の 櫨 物 は 生 育 。 に 強 い 日 照 を 必 要 と す る 。 湿 原 植 生 が 長 期 に わ た っ て 安 定 的 に 存 続 す る た め に は 、 周 囲 の 森 林 発 達 に よ っ て も 日 照 が 制 限 さ れ な い 広 さ が 必 要 で あ る 。 こ の 地 域 の 湿 地 は 周 辺 樹 林 の 生 長 に よ っ て 容 易 に 被 陰 さ れ 、 I 消 滅 し て し ま う 事 が 予 想 さ れ る 狭 小 な も の で あ る 。 砂 禅 層 地 域 の 樹 木 成 長 の 遅 さ と 繰 り 返 さ れ る 地 滑 り に よ っ て 、 湿 原 の 植 物 は 新 た に 形 成 さ れ た 湿 地 を 移 動 し つ つ 生 育 し て き た も の と 考 え ら れ る 。

⑤ 森 林 利 用 の 形 態

  海 上 の 森 地 域 で は 過 度 な 収 奪 を 行 っ た 形 跡 は 見 ら れ ず 、 地 力 を 活 か し た 利 用 状 態 が 継 続 さ れ て き た も の と 考 え ら れ る 。 こ の よ う な 適 切 な 森 林 利 用 は 注 目 種 の 生 残 を 許 容 し た で あ ろ う し 、 あ る い は

森林利用が一部の種においては生育地域や量の増 大効果をもたらした可能性も高い。

引 用 文 献

も の み 山 白 然 観 察 会 く 1995) 21世 紀 万 国 博 覧 会 予   定 地   瀬 戸 市 海 上 の 森 調 査 報 告 書 ( 自 然 環 境 ・   文 化 財 ) − 「 白 然 博 物 館 ・ あ い ち 」 構 想 に 向   け て ー

波 田 善 夫 ・ 本 田   稔 ( 1981) 名 古 屋 市 束 部 の 湿 原   植 生 , ヒ コ ピ ア   別 巻 1: 487- 496,

森 山 昭 雄 ・ 丹 羽 正 則 ( 1985) 土 岐 面 ・ 藤 岡 面 の 対   比 と 土 岐 面 形 成 に 関 達 す る 諸 問 題 . 地 理 学 評 胎   58( Ser . A) - 5: 275- 294.

( 財 ) 2005年 日 本 博 覧 会 協 会 ( 1998) 2005年 日 本 国   際 博 覧 会 に 係 る 環 境 影 響 評 価 実 施 計 面 審 能 美 洋 介 ・ 塩 野 清 治 ・ 升 本 佻 二 ・ ペ ン カ テ ッ シ ュ   ラ ガ ワ ン ( 1999) 地 形 図 を 基 に し た DEMの 作   成 法   一 等 高 維 聞 に 分 布 す る 標 高 情 報 の 活 用 − ,   情 報 地 質 ( v ol . 10, N0. 4, pp. 235- 246)

      Summar y

        Kai s y o- no- mor i ( Kai s ho F or es t ) i s l oc at ed eas t Par t of Set o- dt y Ai c hi Pr ef ec t ur e, and i s Pr oPos ed as t he 2005 EXPo s i t e. We hav e c onduc t ed our i es ear 漁 on t her el at i ons hi P bet ween geol ogy / geogr aPhy and v eget at i on of t hi sar es i nc e 1998. Thi s s t udy ar eai s under l ai ne by gr anj t i c r oc k s and nuv i a1 が a゛ el ・ Ther e ar edear r el at i ons hi P bet ween geol ogy and v eget at i on・ The gr ani t e ar ea has undul at i ng and s t eePl y s l ooP, but t hegr av el ar ea has genUe. As f aras v eget at i ol l i sc onc emedバ 1f f or es t edar ea and肌 l mmer ' gr een br oad' 1eav ed f or es ti sdev el oPed i nt hegr ani t e ar eaand t heが av el ar ea i s c ov er x 2d by Pi ne f or es t . Ac c or di ng t o t heaer i a1Phot ogr aPh

t ak eni n19帆 t hi s a犯 ahad l es snon- f or es t al で ac omPar ed t o t hes ur r oundi 弓 a犯 a, and叩 pr oPr i at e management has been done ont he bas i sof s oi lf er t i l i t yMany l and画 de' 1i k e函 Pe f ai l ur es ar e f i ndout i n t he gr av el ar ea,whk h ar e c aus ed by t he gr ound wat er , l t may i ndi c at e t he f ai l ur es ar el i k el y t ooc c ul ' i nt hi s t y Peof geol ogi c al s t r uc t ur e・ Ther ear emany i nt er es t eds Pec i es s uc has

l ok ai hi l lek ment s of nor a. The r eas ons ar e: 1. s oi lof t he gr av el ar eai sbar r en and t r ans i t i on oc c ur s s l ow嘔 2. wet l and dev el oPed bec aus e of ol i got r oPhi c s Pr i ng wat e尽 3遥 v er s e env 油 l l ment i sf or med bec al j s e of t hes oP琳 価 c at ed Seogr aPhy 4. 1ands l i dき hk es k ) Pef ai l u犯 oc c ur s c ont i nuous l y ,

and t er r ai n t ak es di f f er ents t ages of 壮 ans i t i o馬 5j or es t i n t hear ea ar eus ed卯 Pr opr i at el y t ak i ng s oi lf er t i l i t yi nt oac c ount .

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