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相似な長方形による正方形のタイリングについて : 体論の素朴な図形問題への応用として

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(1)

相 似 な 長 方 形 に よ る正 方 形 の タ イ リン グ に つ い て

一 体論の素朴な図形問題への応用 として一

兵 庫 教 育 大 学 大 学 院 教 育 内 容 ・方 法 開 発 専 攻

lv1 1 3 1 3 8 H

学 校 教 育 研 究 科 認 識 形 成 系 教 育 コ ー ス 費 田

光 太 朗

(2)

1章

1.1 1.2 第

2章

2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 第

3章

3.1 3.2 3.3 第

4章

4.1 4.2 4.3 付 録

A

A.1 A.2 参考文献 体 問題 設 定 6 6 8 12 12 15 タイ リングについて 十 分条件 と主定理 体 の定 義 体 へ の付 加 代数拡大

.…

… Ⅲ… … ・― ・― ・… … … ・… …

17

体 の同型写像

.…

… … … ・― ・…

22

超越拡大 。… … … ・… … ・― ・…

24

体 の可算性

._.…

… … … … ・… … ・ … … …

27

分割のための必要条件

Qか

らの同型の拡張 一般 の同型 の拡張 タイ リング可能であるための必要条件 タイ リング可 Ⅵり1の定理 能であるための必要十分条件 タイ リング可能 で あ るた めの必要十 分条件 タイ リングの計算例

Wallの

定理 複 素数係 数 多項 式 に関す る ヽヽrallの定 理

ulの

定 理

.…

29

29 32 37

44

44 48 50

55

55 71

76

(3)

研 究 の 目 的 次の図を見てほしい。 図 1:相似 な長方形 による正方形のタイ リング この図は全体 として正方形で

,正

方形 を長方形 に分割 しているが

,個

々 の長方形 は実 は互 いに相似 である。 この図の ように互い に相似 な長方形 を重な らない ように並べて

,正

方形 を隙間無 く敷 き詰め ることを

,相

似 な長方形 に よる正方形 の タイ リング とよぶ。では

,ど

の ような縦横比の 長方形 な らば

,そ

の長方形 と相似 な図形で正方形 をタイ リングす ること がで きるだ ろ うか。 実際,υ が有理数の ときは

,縦

横比が しの長方形 の相似形で正方形が タ イ リング可能である。具体的な数で少 し考 えてみる。例 えば,υ

=:の

と き

,つ

ま り縦が

1,横

:の長方形 を横 に6つ縦 に5つ並べれば

,全

体 と して正方形 にな る。 では,υ が無理数 の ときは

,ど

うだろ うか。例 えば,

z=ν

つの とき

,つ

ま り縦横比 νつの長方形の相似形で正方形 をタイ リン グ可能なのか とい うと

,実

,こ

の場合 には

,ど

の ように しても縦横比 νつの長方形 の相似形では正方形 をタイ リングで きない ことが分かってい

(4)

る。では,鶴 が無理数の ときはタイ リングで きないのか とい うとそ うでは ない。図1は

,縦

横比

2+極

の相似 な長方形 による正方形のタイ リング になっているのである。 で は

,縦

横比 しの互いに相似 な長方形で正方形 をタイ リングで きる と き

,zが

満たすべ き条件 はなんだろうか。そ して

,タ

イ リング可能である な らば

,そ

の ときの縦横比 しの長方形 をどの ように敷 き詰 めれ ばよいの だろ うか。 この2つの問題が

,本

研究 の主た るテーマである。 研 究 の 内 容 実 は1995年にM.Laczkovichと G.Szelceresが共著 の論文で

,こ

の問題 に解答 を与 えてい る。 実際

,縦

横比 しの長方形の相似形で正方形 をタイ リング可能であるな らば

,zは

代数的であ り

,か

つ,υ の全ての共役元 の実部が正 となる。 この ように意外 にも

,縦

横比 υの長方形 を正方形 に しきつめ るといっ た幾何学的 ・組み合わせ論的な問題 に対 して

,そ

の回答 となる条件 には, 代数学的な概念 が登場す る ところが興味深 く

,本

論文で は

,体

論 の基礎 的な ことか ら始めて

,こ

の問題 に対す る解決 を詳述 している。 実際,「代数的」。「共役元」 といつた概念 は

,代

数学 の体論 に登場す る ものであるが

,こ

こではこうした用語 について少 し紹介 しよう。 まず

,体

とは簡単 にいえば

,四

則演算で閉 じている数 の集合である。例 えば

,有

理数 の集合

Q,

実数 の集合

R,複

素数 の集合

Cは

四則演算で開 じているか らこれ らは体 である。他 にも, {α

+bν

lα,b∈

Q}

とい う集合 を考 えると

,こ

れも体 となることが分かる。実は

,上

記の集 合は

Qと

vり を含む最小の体 となってお り

,こ

のような体 を

Qに

vり を 付加 した体 といい

,Q(Vり

)と表す。つまり

,Q(vり

)は

Q係

数の νりに関 する多項式の集合であることが分かる。これは

,vり

Q上

代数的である ことに関係 している。 vり が代数的とは,∫(νり

)=0を

満たすような

,0で

ない有理数係数多項 式∫(z)が存在することである。代数的な元 αに対 して,αを根にもつ有理 数係数多項式のうち

,最

も次数が低いものが重要であ り

,そ

れを

Q上

の最 小多項式という。例えば

,vつ

Q上

の最小多項式 ∫(″)は ,∫(″

)="2_2

である。

(5)

また

,代

数的な数 αに対 して,α の最小多項式の根の ことを,α の共役 元 とい う。 つ ま り,ャう についていえば,∫(χ

)=″

2_2の

根 νう と 一の が

,vつ

の共役元である。 よって

,一

νつの実部 は負であるか ら

,先

ほ ど のM.Laczkovichと G.Szelceresの結果 によれば

,縦

横比 νつの長方形では, 正方形 をタイ リングで きない ことが分かる。 さらに

,MiLaczkovichと

G.Szekeresは

,こ

の節の冒頭で述べた回答が, 縦横比

zの

長方形 の相似形で正方形が タイ リング可能であるための必要 十分条件 であることも示 してお り

,そ

の証明には

,Wallの

定理 が用い ら れる。 ヽヽrallの定理 とは

,実

数係数多項式に対 して

,そ

の根 の実部がすべて負 であるための必要十分条件 を与 える定理であるが

,本

論文ではその うち の必要条件 のみ を用いる。実際

,Wallの

定理の主張 を用いると

,有

理数 係数多項式 P(″

)="π

+αl″°

1+…

+αっ に対 して

,P(υ

)=0を

満 た す任 意 の 元 υ ∈

Cが

全 て Re(ω

)<0と

な る な らば, とお くと, S(")="η +α2χπ

2+…

. ι(″

)=α

lχπ

l+α

3"れ

3+..

=Qχ

+扇

=

・ ・

+ふ

とな る正 の有理数 cj(j=1・ …,η)が存 在 す る こ とが分 か る。 さ らに

,そ

の よ うな

Qを

具体 的 に求 め るアル ゴ リズ ム も存 在 す る。 この定理 を用 い るこ とで

,正

の実数 しが代数 的で,色 の全 ての共役 元 の 実部 が正 とな る とき, Cl鶴+C2鶴

+ 1 =1

・ ・

+島

となる正 の有理数cじ を求め られ る。 この

Qを

用い る 形による正方形のタイ リングの形 を具体的に求めるこ (2) と

,縦

横 比 包の長 方 とが可 能 とな り

,十

分性 も示 され るので あ る。 つ ま り

,M.Laczkovichと

G.Szekeresに よる次 の定理 が成 り立つ。

(6)

1. 2. 3. 縦横比 υの長方形で正方形 をタイ リング可能。 しが代数的で

,zの

全ての共役元の実部 は正。 Clし

+

C2包

+ 1

・+吾

h

をみ たす正 の有理 数

Q(j=1,…

,2)が

存在 す る。 定理0.0.1の解 説 と縦 横 比

zの

互 い に相似 な長方形 で正 方形 をタイ リング す るため の手段 を説 明す る こ とが本論 文 の 目的 で あ る。 =1

(7)

本論文 は

,互

いに相似 な長方形で正方形 をタイ リングす ることについ て考 える。以下

,実

数 の集合

,有

理数の集合 をそれぞれ

R,Qで

表 し

,ま

た正 の実数 の集合

,正

の有理数 の集合 をそれぞれ

R+,Q+と

表す。

1.1

タイリングについて

まず

,長

方形を表す記号を用意する。 定義 1。1.lυ ∈R十 に対 して

R(Z)={(π

)10≦ "≦

,0≦

ν≦

1} とす る。 つ ま りR(υ)と は

,R2の

原 点 を頂 点 とす る第 一 象 限 内 の長 方形 で

,縦

の長 さが

1で

,横

の長 さが

%の

もので あ る。 定義

1.1.2長

方形R(α)が長 方形

R(z)の

相似 形 で タイ リング可能 で あ る

とは

,ス

υ

)と

相似で辺が座標軸に平行な有限個の長方形

Rl,… .,Rれ

が存

在 して

,以

下 の

2つ

が満 た され る ことで ある。 1.R(α

)=Rl∪

…・∪Rπ

2.j≠

プとな る任意 の 1≦ づ≦η

,1≦

プ≦ηに対 して 鳥 ∩島 が空で ない ときは

,島

∩島 は 民 の辺の一部であ り

,か

つ 島 の辺の一部 である。 上記の ように定義 した とき

,次

の問題 を考 える。 どの ような 包∈

R+に

対 して

,正

方形 月(1)が

R(Z)の

相似形 で タイ リング可能であろ うか。

(8)

まずは

,具

体的な例 を考 えてみる。 は じめに

,Q+∋

υとなる しについ て考 える。実際,α,ろ を自然数 の集合

Nの

元 として,し

=:∈

Q十 とお く。 この とき

,縦

1で

,横

:の

Roを

:倍

に縮小す る と

,縦

:で

,横

: の長方形

Pと

なる。R′ と合同な α×ろ個 の長方形 を横 に α個

,縦

にb個, 格子状 に並べれ ば正方形 になる。 よって この場合 は

,正

方形がR(υ)の 相 似形で タイ リング可能である。例 えば,α

=3,b=4の

ときの タイ リン グは

,図

1.1の ようになる。 図 1.1:R(:)に よる正 方形 の タイ リング

また

,鶴

が無理数であっても正方形が

R→

の相似形でタイリング可能

な場合がある。例えば

,鶴

=2+vつ

のとき

,正

方形は

R(υ)の

相似形で

タイ リング可能で ある。 その ときの図 は

,図

1.2の ようにな る。 この図 で

,例

えば長方形 κ

KDと

長方形 σ

IILKは

一辺 を共有 し

,全

体 として 1つ の長方形

F∬

LDを

形成 している。この とき

,長

方形

F∬

LDを

長方形 Fθ

KDと

長方形

G∬

ικ の合併 とい う。長方形

FIν

Dは

長方形Fθ

KD

と長方形

G∬

LKと

長方形 ∬

ry五

の合併であるとい う様 に

,3つ

以上の 長方形の合併 も考 え られ る。 この図が本当に

R(2+∼0)の

相似形 によるタイ リング とな ってい るか を実際に計算 を して確 かめる。図1.2において

,以

下 を仮定す る。

1.長

方形

AF∬

Eと

長方形

E∬

Bは

合同 とす る。

2.長

方形Fθ

KD,長

方形 θ∬Lκ

,長

方形 ∬」χ

Lと

長方形 JJθ χ は 合同 とす る。

(9)

A F G H I 」

図 1.2:R(2+νO)に よる正方形のタイリング

このとき,

AB=2z=4+2ν

ワ ス

D=1+FD=1+写

=1+呼

=4+2vワ

よって

,正

方形 は

R(2+ν

)の相似形でタイ リング可能であることが わかった。 1。

2 +分

条 件 と主定理

正方形がЦ

z)の

相似形でタイリング可能であるための必要十分条件を

調べる前に

,ど

のような長方形が

R(υ)の

相似形でタイリング可能なのか

を考 えるこ とで

,正

方形 がR(υ)の 相似 形 で タイ リング可能 で あ るた めの 十 分条件 を考 えて い く。 定義 1。2.lυ ∈

R+に

対 して T(色

)={″ ∈

R十

(″)が

R(Z)の

相似形でタイリング可能

}

とおく。

T(し)に つ いて

,次

4つ

が成 り立つ。

(10)

補題 1.2。

2R+∋

υに対 して, 1.し ∈T(z)と なる。 2.″ ∈

T(Z)な

らば :∈ T(Z)と なる。

3″

,ν ∈

Tし

)な

らば ″+ν ∈

Tc)と

なる。 4.″

T(包), C∈

Q+な

らば

c"∈ T(包)と

なる。

証 明

1.R(υ

)はR(し)で タイ リングで きる。よって,鶴 ∈T(鶴)を得 る。

2R(″

)と

R(l)は

相似 で あ る。″∈T(υ)な らば,R(π)は

R(Z)で

タイ リング可能 で あ るか ら

,R(″

)の 相似 形 で あ る

R(:)も

R(υ)で タイ

リング可能である。以上より

,ヵ

T(Z)を

得る。

3.R(″ +ν)はR(χ)と R(ν)の 合併 で あ る。 ",ν ∈T(包)な らば

,R(π

)

R(ν)は

RC)で

タイリング可能であるから

,R(π +ν )も R(υ)の

相似形でタイリング可能である。よって

,″ +ν

T(υ)を

得る。

4.c=:と おく。ただし

,α,b∈

Nで

ある。

R(等 )は

,縦

1で

,横

等 の長 方形 な ので

,縦

が α

,横

がbzの長 方形

3と

相 似 で あ る。R′ は,R(χ)を 横 にbイ固合併 した もの を縦 に α個 合併 した もので あ るか ら

,R(χ

)がЦ し)の 相似 形 で タイ リング可能 な らば,R′ もR(包)の 相似 形 で タイ リング可能 で あ る。 また

,7は

R(等 )の 相似形である

から

,こ

のとき

R(等 )も

nc)の

相似形でタイリング可能となる。

□ 補題 1.2.2よ り

,次

の定理 が得 られ る。

定理

1.2.3包

R+に

対 して

,cl,.…

,%∈

Q+が

存在して

, Cl包

+

=1 1

C2Z+

1 ・・

+一

Cれυ をみ たす な らば

,正

方形

R(1)が R(Z)の

相似 形 で タイ リング可能 で あ る。

(11)

証明 まずは

,z∈

R+及

び,cl,.… ,cれ ∈

Q+に

対 して, Clし

+

∈T(鶴) (1.1) C2鶴

+

T「

・・

+―

%Z となることを ηに関す る数学的帰納法で示す。 1.η

=1の

とき

,式

(1.1)の左辺 はclしである。補題 1.2.2の

4よ

り, clz∈ T(υ)を 得 る。 2.η

=た

+1の

とき,cl,.… ,cん+1∈

Q+と

する。任意のcl,.… ,Cた ∈

Q+

に対 して, ClZ十 ∈T(2) 1 C2包

+

一一 1 ・・

+―

Cん鶴 が正 しい と仮定 して,

K=cl z+

1 C2%+ 1 ・・・ 十 一一 一t Cん+1

について考える。まず

, κ′=C2鶴

+

C3Z+ 1 ・・+―― 一 υ Cた+1

とおくと,帰納法の仮定より

,K′

Tし

)で

ある。このとき

,K=

cl%+分

と表すことができる。また,補題

1.2.2よ

,clz∈

TC),

分 ∈

T(a)と

なり

K∈

T(z)を

得る。

(12)

以上 の議論 か ら, 成 り立つ。つ ま り, 帰納法により任意のcl,.… ,C72 Cl,… .,Cん ∈

Q+が

存在 して,

が成り立つなら

,1∈

Tc)と

なる。

定 理 1.2.3は,υ ∈

R+に

対 して,

Q+に

対して

,(1.1)が 1

Cl Z+ =1

1 C2υ

+

1 ・・

+―

CんZ □ Cl,.… ,Cれ

Q+が

存在し

,cl鶴

+

=1と

な る (1.2) 1 62鶴

+

1 ・・・十

ことは,正 方形

R(1)が

RC)の

相似形でタイリング可能であるための十分

条件であるということを主張している。しかし実は

,(1.2)の

条件は

,正

方形 がR(し)の 相似 形 で タイ リング可能 で あ るため の必要 十 分条件 で もあ る こ とが

,1995年

M.Laczlcovichと G.Szekeresに よって証 明 されて い る bl。 実 際

,次

が成 り立つ。 定理 1。2.4υ ∈R十 につ いて

,次

3つ

は必要十分条件 で あ る。

1.正

方形

R(1)が

R(Z)と相似 な長 方形 で タイ リング可能 で あ る。 2.し

が代数的で

,鶴

Q上

共役な複素数は全て実部が正である。

3. 1 Cl包 十 =1 1

C2Z+

一一 1 ・・

+―

%鶴 を満 たす ようなcl,.…,Cゅ ∈

Q+が

存在す る。 この論文の 目的は

,定

理1.2.4の証明について解説す ることと長方形R(υ) の相似 形で正 方形 をタイ リングす るための手順 を説明す ることで ある。 尚

,定

理の中に,「代数的」や 「共役」 といつた用語が用い られているが, これ らの用語の定義 は第

2章

以降で述べ る。

(13)

2章

第1章で は

,本

論文の 目的を明 らかにした。第

2章

では

,定

理1.2.4の 証明 に必要 な体 について考 えてい く。具体 的には

,部

分体 ・拡大体

,代

数拡大 ・超越拡大

,体

の同型写像及び体 の可算性 について考 える。以下, 複素数の集合

,整

数の集合

,自

然数の集合 をそれぞれ

,C,Z,Nで

表す。 2。

1

体 の定義

定義 2.1。

1集

Kに

対 して

,写

像 φ:κ ×

K→

κ のことを κ 上の演算 とい う。 定義2.1.1を平易な表現で説明すれば演算 とは

,集

合 κ の任意の2つの 元の組み合わせ に対 して

の元 を 1つ 定めることである。定義2.1.1の 中では

,そ

の対応 をφで表 した。つまり,α

,b∈

Kに

対 して,φ(α,b)∈ κ が対応す ることとなる。演算 は

,写

像 の形ではな く

,例

えば *と いった よ うな演算記号 を用いて,φ(α,ろ)を α*bと い うように表す ことが多い。例 えば

2+3=5と

い う式は

,N上

の演算である加法 に関す る式 を示 してい る。つ ま り

,加

法で は

,2と

3と い う組 に対 して

5が

対応す る。 この よう に

Nの

任意 の

2つ

の元 の組み合わせ に対 して

,Nの

1つの元 を定 める対 応 を とっているので

,加

法 も写像 と考 えることがで きる。 定義

2.1.2集

Kに

対 して

上の

2つ

の演算十と ゛があるとす る1。 κ とκ 上の演算が次 の

7つ

を満たす とき

,Kは

体である とい う。

1.集

Kの

任意の元 α,ら に対 して,α

+b=b+α

,α ・

b=ろ

・αと なる。(交換法則)

2.集

Kの

任意 の元 α

,b,cに

対 して,(α

+b)+C=α

+(b+C),

α。(b・ C)=(α・b)。 Cとなる。(結合法則) 1定 義

212で

は,κ てい る。 よって,“ 十", を数の集合に限定せず,ま ずは抽象的な一般の体について述べ “・"は必ずしも通常の数の加法・乗法とは限らない。

(14)

3.0で

表 され る特 別 な元 が κ 内 に存在 し

,任

意 の α∈κ に対 して, α

+0=0+α

=α とな る。 この とき

,0を

加 法 の単 位 元 とい う。

4.0と

は異 な る1で表 され る元 が

K内

に存在 し

,任

意 の α∈κ に対 し て,α 。

1=1・

α

とな る。 この とき

,1を

乗 法 の単 位 元 とい う。

5.集

合 κ の任 意 の元 α

,b,cに

対 して,α 。

(b+c)=α

b+α

ocと な る。(分配 法則)

6.集

Kの

任 意 の元 αに対 して

,あ

るb∈

Kが

存 在 して ,α tt b=0 とな る。 この とき

,bを

αの加法 に関す る逆 元 といい

,一

αと表 す。

7.集

K\{0)の

任意の元αに対して

,あ

cc Kが

存在して

oc=

c・ α

=1と

な る。 この とき cを αの乗 法 に関 す る逆 元 とい い,α 1 と表 す。 抽 象 的 に定 義 した上 記 の体 において

,成

り立 つ基 本 的 な性 質 を確 認 し て お く。 命題 2。

1.3体

κ において,

1.加

法 の単位 元 は唯 一 つ で あ る。

2.乗

法 の単位 元 は唯 一 つで あ る 証 明

1.e,c′

Kを

加 法 の単位 元 とす る。 この とき, c=θ +C′ =C′

以上より

,体

の加法の単位元は唯一つである。

2.s,メ

∈κ\

{0)を

乗法の単位元とする。このとき

, S=S・ S′ =S′ 以上 よ り

,体

の乗 法 の単位 元 は唯一つで あ る。 □ 命題 2。

1.4体

κ において, 1.α ∈κ を とる。 この とき,α の加 法 に関す る逆 元 は唯一 つ で あ る。

(15)

2.ν

K\{0}を

とる。このとき

の乗法に関する逆元は唯一つで

ある。

証 明 1.ら ,び ∈

Kが

αの加 法 に関す る逆元 とす る。 この とき, b′

=0+b′

=(b+α

)十b′

=b+(α

tt b′

)=b+0=b

以上 よ り

,体

の各元 αについて

,元

αの加法に関す る逆元 は唯一つ である。 2.c,c′

K\

{0}が

νの乗法の逆元とする。このとき

, c′ =1・ c′ =(c・ ν)。 ご=C。 ・C′)=C。

1=C

以上 よ り

,体

の各元 νについて

,元

νの乗法に関す る逆元 は唯一つ である。 □ これ以降

,体

Kを

数 の集合 に限定 して話 していきたい。つ ま り

C

かつ ′ 上 の演算 を通常 の数 の加法 と乗法に限定す る。そのため

,以

後 は 乗法の演算記号 を省略す る等 の一般的な記法 を用いる。 この ように κ を 数の集合に限定すれば

,定

義2.1.2のい くつかの条件 は必然的に成 り立つ。 よって

Cか

つ演算 を数 の加法 と乗法 に限定すれば体 の定義 は次 の ようになる。 定義 2。

1.5Cの

部分集合

Kが

次 の

4つ

を満たす時

を体 とい う。

1.Kの

任意の2つの元の和 と積 は

,Kの

元 になる。この とき

,集

合 κ は加法

,乗

法で閉 じているとい う。

2.Kは

,0,1を

含む

3.KDα

な らば

,一

α∈

K

4.K\

{0}∋

αならば

,α l∈

κ

Cの

部分集合 として

,C⊃

R⊃

Q⊃

Z⊃

Nと

いった集合がある。

Zと

Nは ,乗

法 に関す る逆元 を含 んでいないので

Zと

Nは ,体

ではない。 ま た容易に確 かめ られ るように

Qは

体 となっている。実 は

,次

の意味で

Q

Cの

中の 最小 の体 である。

(16)

命題 2.1。

6集

合 κ ⊂

Cが

体な らば

Qで

ある。 証明 集合

K⊂

Cを

体 とする。 この とき

,加

,乗

法の単位元が κ 内に 存在す る。 つ ま り

,0,1∈

κ である。 さらに

,Kは

加法 について閉 じて いるので

,任

意の η∈

Nに

ついて,η

=1+…

+1∈

κ であることか ら,

N⊂

κ を得 る。 また

,Kの

元の加法 に関す る逆元が κ 内に存在す るの で

,任

意の η∈

Nに

対 して,一η∈κ となる。このことか ら

,Z⊂

Kを

得 る。さらに

,Kは

各元の乗法 に関する逆元を含む。つ ま り

,任

意の α∈κ に対 して,α 1∈

Kで

ある。以上 よ り

,任

意 の α,b∈ Z(た だ しα≠ 0)に 対 して

,:∈

Kを

得 る。 よって

,Q⊂ Kを

得 る。

□ 2。

2

体 へ の付加

命題 2.2.1五,〃 ⊂

Cが

体 な らば

,L∩

L′ も体 で あ る。 証 明

L∩

Z′ を集 合

Kと

お く。 この とき,L,L′ が0,1を含 む ので

,Kも

0,1を含 む。

1.任

意 の α,b∈

Kに

対 して,α ,b∈

L,α

,b∈ L′で あ る。L,L′ は体 よ り

,加

,乗

法 で 閉 じて い るので,α tt b,α・b∈

L,α

+ら,α・b∈ L′ とな る。 よって,α +b,α・b∈

Kで

あ る こ とが分 か る。 す なわ ち,

Kは

,加

,乗

法 で閉 じて い る。

2.任

意 の α ∈

Kに

対 して ,α ∈

L,α

∈ 」 で あ る。L,L′ は体 よ り, 二α∈

L,一

α∈」 で あ るか ら

,一

α∈κ で あ る。

3.任

意の

b∈ K\{0)に

対して

,b∈

Z,b∈

L′

である。

L,L′

は体より

,

b lcL,bl∈

」 であるか ら

,b 1∈

Kで

ある。 以上 よ り

は体である。

□ 体 κ ⊂

Cと

鈍,… 。,αれに対 して

,体

Z,L′ が共 に κ とαl,…。,αれを含 むな ら命題2.2.1よ り

,L∩

」 も

Kと

αl,… .,αれを含む体 となるか ら

とαl,.… ,αηを含 む体 の うち最小のものがある。 よって次の定義 をお く。 定義

2.2.2体

κ ⊂

Cと

αl,… ..απ ∈

Cに

対 して

と αl,_.・αれ を含 む最小の体 を K(αl,.…・αれ)と表 し

にαl,_..αれを付加 した体 とい う また

,多

項式の集合 を表す記号 を導入 してお く。

(17)

定義

2.2.3集

K⊂

Cを

体 と し,″ は不定 元 とす る。 この とき

係 数 の ″に関す る多項 式 の集合 を κ[″]と 表 す。

また

,K係

数多項式∫

(″

)=α

o+αl″+…

れに対して

,αO,α l,.… ,α

の中に

0で

ないものがあれば

, mα

π

{'lα

づ≠

0}

を∫

(π)の

次数といい

deg∫(")で

表す。もしもα

。=… ・

η

=0な

らば

, deg∫(″

)=∞

とする。

体 κ ⊂C,α

cCに

対して

にαを付加した体は実際次のように表

すことができる。

定理 2.2.4体

K⊂

Cと α∈

Cに

対して

,

KO={粥

FO,gO∈

κ

,90≠

0}

証明

E={妾

│∫。

),力

)∈

K回

,gい)≠

0}と

お く。 1・ K(α )は

Kの

元 とαを含み

,加

,乗

法で閉 じているか ら

,任

意の ∫(″)∈ K["]に ついて∫(α)を含む。さらに

,乗

法に関する逆元を含む ので,∫(z),g(π )∈ κI″]に対 して

,器

を含む (ただし,g(α )≠ 0)。 よって

(α)⊃

Eで

ある。

2.Eが

体であることを示すことができれば, K(α)は

とαを含む 最小の体であることより

,K(α

)⊂

Eで

ある。 つま り

,Eが

体であることを示せば証明は完 了する。そこで

,Eが

体で あることを以下に示す。以下 ス(χ),3(π),σ(π),D(″)∈ κ[π]とする。

L晏

8,3器

Eと

おくと

, ユ 」 。

2旦

=B(α

)'(α )∈ β

)

(` である。つ ま り,

Eは

乗法で閉 じている。

2晏

3,38∈

Eと

おくと

,

+器 =型

鵠譜Ш ∈

E

で あ る。 つ ま り,

Eは

加 法 で閉 じてい る。

(18)

3.0=♀

E,1=:∈

Eで

ある。

4.最

霧∈

E(・

)≠ 0)に

対して

,一

=ず

雰∈

Eと

なる。つま

,Eの

任 意 の元 に対 して

,そ

の元 の加法 に関す る逆元 を

Eは

含 む。

5.器

3∈

F\{0}に対 して

,端

Eつ

ま り

,E\

{0}の任 意 の元 に対 して

,そ

の元 の乗 法 に関す る逆元 を

Eは

含 む。 以 上 に よ り

,Eは

体 で あ る。

2.3

代数拡 大

Q6α

)は

,非

(た

だし

,ル

),gO)∈

Q回

,g(ψ

)≠

の の形の元の集

まりである。しかし

,侵

う)2=2∈

Qな

ので

,∫(″),θ(″)と

しては高々

1

次式を考えれば十分である。つまり

,

90={器

は ¨ 弓

となるが

,い

わゆる “有理化"に よ り,

=躙

×

=魏

+癖

ψ

だ か ら

,実

際 に は “有理 式"は 不要 で

Q(ψ

)={α

+bψ

,に

Q}

となる。つま り

,Q(ν

)は

Q係

数のvり に関する多項式の集合 となるこ とが分かる。 これは

,vり

Q上

代数的"であることに起因する。そこ で

,以

,代

数的について定義する。 定義

2.3.1体

κ ⊂

C,α

Cに

対 して,α が κ 上代数的であるとは, ∫(α

)=0を

満たす ような

,恒

常的に

0で

ない多項式 ∫(″)∈ K[″]が存在 することである。 また,α

cCに

対 して,α が

Q上

代数的な ときは

,単

にαが代数的であるともいう。

(19)

また,α が

K上

超越的であるとは αが κ 上代数的でないことをい う。 つまり,αが κ 上超越的であるとは

,0と

は異なる任意の ∫(″)∈ κ国 に 対 して,∫(α)≠ 0とい うことである。αが

Q上

超越的であることを単に αが超越的であるとい う。

K上

代数的な元 αに対 して,α を根 にもつ κ 係数の多項式は

,い

くら でも考えられる。そのような多項式の うち

,最

も次数の低い多項式が重 要である。 定義

2.3.2体

κ ⊂

Cと

する。∫(″)∈ κ[π]がモニ ックであるとは,∫(χ) の最高次の係数が 1で あることをい う。 定義

2.3.3体

κ ⊂

C及

び,α ∈

Cに

ついて

,K上

代数的な とき,α を 根 にもつ

K係

数のモニ ックな多項式の うち

,最

も次数が低いものをαの κ 上の最小多項式 とい う。 以下最小多項式について考察するために多項式に関わる用語 をい くつ か用意する。 定義 2。

3.4κ

係数の多項式 ∫(″

)が

κ 上既約であるとは,g(″),ん(″)∈

κ[″]について ∫(″

)=ク

(″)× ん(")ならばdeg θ(″

)=oま

たはdegん

(")=0

となることをい う。 定義 2.3.5∫ (")を κ係数多項式とする。∫(″)がκ 上可約であるとは

,1

次以上の κ 係数多項式g(″),ん)をつかって ∫

)=θ

(″(")と表せ ることをい う。 定理

2.3.6体

κ ⊂

C及

び,α

cCに

ついて,αが κ 上代数的 とし,∫(″) をαの κ 上の最小多項式 とする。 このとき,∫(″)は κ 上既約である。 証明 ∫(″)が κ 上可約であると仮定 して,∫(″

)=ク

(″)ん(")と お く。た だ し,g(χ),ん(″)は

,1次

以上の κ 係数の多項式である。∫(″)は αの だ 上の最小多項式だったので,∫(α

)=0で

ある。 よって, ∫(α

)=g(α

)ん (α

)=0

となる。 このとき,g(α

)=0ま

たはん(α

)=0で

ある。いま,g(α

)=0と

しても一般性 を失わない。このとき,g("),ん(″)は

,1次

以上の κ 係数の 多項式だか ら,ク(χ)は αを根 にもつ ノ(″)よ り次数の低い多項式 とな り,

(20)

g(″)をその最高次係数で割れば

,モ

ニ ックともなるので,∫(″)が αの最 小多項式であることに矛盾する。以上 より,ノ(π)は κ 上既約であること が分かる。

□ 定理

2.3.7体

κ ⊂

C及

び,α ∈

Cに

ついて,αが

K上

代数的 とする。さ らに

,恒

常的に

0で

はない ∫(″)∈ K[″]を考え,∫(″)は αを根 にもつ既 約でモニックな多項式 とする。このとき,ノ (")は αの

K上

の最小多項式 である。 証明 仮に,∫ (z)が αの最小多項式でないとすると,∫(″)よ りも次数が 低い最小多項式があることになる。それをθ(")∈

K回

とお く

0こ

こで, g(″)は αを根にもつから

,定

数ではない。さらに

,多

項式の除法によって,

(″

)=ク

(Z)×p(″)+r(″) (2.1)

とする。ただし

,p(″),r(″)∈ K[″l,deg r(")<deg g(・ )と

する。また

,

(")は

κ上既約より

,∫(″)よ

り次数が低 く

,定

数ではないκ

I″]の

元で

割 り切れることはないので

(")≠ 0を

得る。さらに

,式

(2.1)に

"=α

を代入すると

,∫(α

)=ク

(α)× p(α)+γ(α

)=0で

ある。また

,g(α

)=0

であるから

)=0を

得る。以上から,r(")≠

0と r(α

)=0よ

, 1≦ deg r(″)<deg g(π )を

得る。つまり

,g(″)が

κ上の最小多項式であ

ることに矛盾する。このことから

,∫(χ)は

αのκ上の最小多項式である。

定義 2。

3.80で

ない多項式 ∫(″),θ(")∈ K[″]について,∫)と g(")の 両方をわ りきる

K上

のモニ ックな多項式のうち

,次

数が最も高いものを gCd(∫(″),g(χ))と記す。 定理 2。

3.90で

ない多項式∫(%),ク)∈ κI″]について,gcd(∫(Z),g(π

))=

1な

らば

,p(χ),9(χ)∈

ζ

[χ]が

存在し

,∫(″)×

p(Z)+θ

(″)× 9(″

)=1と

な る。

この定理

2.3.9の

証明は

,こ

こでは述べない。例えば

,p]を

参照のこと。

κ に αを付加 した体 K(α )に ついて は

,定

理2.2.4で記 したが

,上

記 の 最 小 多項 式 の考 え を用 い る と,α が代数 的 とい う条件 が与 え られ た とき κ)は 次 の よ うにな る こ とが示 され る。

(21)

定理 2。

3.10体

κ ⊂

C及

び,α ∈

Cに

つ いて,α が κ 上代数 的 とす る。

さらに

,∫(″)∈

K回

をαの

K上

の最小多項式とし

,∫(″)の

次数はηと

する。このとき

, K(α

)={α

o+α

l

α

+―

η

η

llα

を∈ス

1

とな る。 証 明 定理2.2.4よ り,

●・

(2.o と表す ことができる。 K(α )の任意の元 器 が式(2.2)の右辺に含 まれ ることを示 してい く。 まずP("),9(″ )を (χ)で割 って,

p(")=∫

(″)g(″)十 pl(″

) (2.4)

g(″

)=∫

(χ )θ

l(")+91(") (2.5)

とする。ただ し,pl(″),91(″)∈ κ[″]と し,degPl(π),deg 91(χ

)<η

であ る。 これ らにπ

を代入すると, p(α

)=∫

)g(α)+pl(α)=pl(α) 9(α

)=∫

(α )ク1(α)+91(α)=91(α) とな る。 以 上 よ り, p(α) Pl(α) 9(α) 91(α) となる。 また

,式

(2.5)に おいてdeg 91(″

)<

約 よ り,gcd(∫(χ

),91(Z))=1と

なる。 この と ,S(″ )∈ K[″lを用いて,

(π)ι(″)+91(")S(″

)=1

.つ が成 り立つ よ うにで きる。式(2.7)に ″

を代入す る と,91(α)S(α

)=1

となり

,両

辺に無器をかけると

,

κ

O={器

FO,90∈

κ

,gO≠

0}

0・の

2で

あ り,∫(″)は κ 上既

,定

理2.3.7よ り,ι(″)

(22)

とな る。 こ こで さ かつrl(χ)∈ κ[″] る と, 曖・助

を代 入す

ν

l(α)S(α

)=∫

(α)r(α)+rl(α

)=γ

l(α) (2.lo 以上 よ り

,式

(2.6),(2.8),(2.10)か ら,

=器

=・

0く

=・

0

を得 る。 この ことか ら

(α)の 任意 の元 は η

-1次

式以下の κ 係数 の α

に関する多項式であるから

(α)⊂ {αo+αl

α

+…

_lα

1 1

α

O∈

κ

} で あ る こ とが分 か る。 一方

,式

(2.3)よ り

,K(α

)⊃ {α

o+α

l α

+…

・+αれ_lα η llαづ∈κ

)は

明 らか なので

,式

(2.2)が示 され た こ とにな る。

□ 次 に

,K(α

)の 元 の表 し方が一意的で あ るこ とを示 す。

定理 2.3.11体 κ及び

,CDα

について

はκ上代数的で

,∫ (")は

α

のκ上の最小多項式

,∫(χ)の

次数を

2と

する。このとき

,K(α

)の

元を

α

O+α

l α

+…

・+αη lα れ1 と表 す とき

,そ

の表 し方 は一意 的で あ る。 証 明 κ)の あ る元 が

2通

りに表せ た として, bO+blα

+…

・+bπ_lαη

l=α

O+α

l α

+…

+αη lα

n l (2.11)

とお く。 この とき (αo一 bo)+(αl― bl)α

+…

・十(αη l― ろπ_1)α π

l=0

(2.1の となる。αの κ 上の最小多項式 ノ(")の次数 は

2で

ある。仮 に,αO― b0 ,αl―bl,.… ,αれ-1 bη lの 中に

,0で

ないものがあれば

,式

(2.12)はαを 根にもつ η次未満の恒等的に

0で

ない κ 上多項式が存在 して,∫(″)の次 数がηであることに矛盾する。つまり,αO=bO,αl=bl,・ …,αη

l=bπ

_1 である。 よって

(α)の元の表 し方は一意中である。

らに

,Pl(χ)S(″)を

(″)で

割って

, Pl(″)S(π

)=∫

(″)γ(χ)+rl(″) ,deg rl(″

)<η

とする。式

(2.9)に "

(23)

2。

4

体 の 同型写像

定義 2。

4.1体

K,κ

′⊂

Cの

間の写像

9:κ

→ κ′が体の準同型写像であ るとは

,Kの

任意 の元z,ν に対 して

,次

の2つ り(″・ν

)=9(")・

ψ(ν) 9(″ 十 ν

)=ψ

(χ)+9(ν) を満 たす こ とをい う。 次 に準 同型 写像 に は どんな性 質 が あ るか を調 べ て い く。 命題 2.4。

2C⊃

K,K′ は体 と し

,9:κ

→ K′ が体 の準 同型写像 とす る。 この とき

,次

が成 り立つ。 1.ソ

(0)=0で

あ る。 2.ψ

(1)=0ま

た は1であ る。

3.9(1)=0と

す る と

,任

意 の ″∈

Kに

つ いて

9(%)=0で

あ る。

4.任

意 の "∈ κ につ いて

,9(―

")=-9(″

)で あ る。

5.9(1)=1と

すると

,ヮ(″

1)=7あ

である。

6.9(1)=1と

す る と

,9は

単射 で あ る。 証 明

1.

9(0)=9(0+0)=9(0)+9(0)

よ り

0=9(0)-9(0)=ψ

(0) を得 る。

2.9(1)=9(1・

1)=9(1)。9(1)よ

9(1){1-p(1)}=0で

ある。よっ

,9(1)=0ま

た は 1を 得 る。

3.9(1)=0と

す る。 この とき

,任

意 の ″∈κ に対 して,

9(Z)=ψ

(″ 。

1)=9(″

)。

9(1)=9(")・

0=0

とな る。

(24)

4. 9(―χ

)+9(χ

)=9(―

Z+")=9(0)=0

よ り, α ―″

)=-9(″

)を 得 る。

9(1)=1と

す る。0と 異なる z∈ κ について,

1=9(1)=9("・

″1)=9(")。9(″ 1) よ り

,9(" 1)=満

を得 る。 口

(1)=1と

する。π,ν ∈

Kの

とき,9(″

)=9(ν

)な らば,

0=ψ

(″

)-9(ν

)=9(")+9(一

ν

)=9("―

ν)

となる。このとき

,仮

に″―ν≠

0と

すると

,

9(1)=9{(χ

―ν

)。 (χ

―ν

) 1}=9(″

―ν

)。9("―

ν

) 1=0。9(″

―ν

) 1=0

となる。これは,9(1)=11こ 矛盾する。よって

,"―

ν

=0で

ある

か ら″

となる。以上 よ り

,9(")=9(ν

)な らば

,z=ν

が成 り 立つので

,9は

単射である。 □ 命題

24.2で

?(1)=1ま

た は り

(1)=0と

な るこ とが分 か ったが

,9(1)=

oと す る と りは 自明 な もの とな って しま う。 そ こで

,α l)=1と

い う条 件 を含 め た準 同型 写像 を定 義 す る。 定義 2。 4。

3C⊃

κ,κ′を体 とす る。

Kか

らK′ へ の体 の準 同型 写像

9:

κ → κ′の うち

,9(1)=1と

な るもの を(体

)中

へ の同型 写像 とい う。

定理

2.4.4Q⊂

κ を体とし

,9:κ

Cは

中への同型写像 とする。こ

のとき

,任

意の

P∈

Qに

ついて

?(p)=pで

ある。

証明

まず任意の

2∈

Nに

ついて

, 9(η

)=9(1+…

+1)=ψ

(1)+…・

(1)=η

となる。 また

,命

題2.4.2よ り

,9(-1)=-1で

あるので, 5. 6.

(25)

2。

5

超越拡 大

K⊂

Cを

体 として,χ を不定元 とする。 この とき κ 上の有理式全体 か らなる次 の抽象的な体 を考 えたい。

κ

O={器

FO,gO∈

κ

O≠

0}

ただし

,K(″

)の

元粥 と多分について∫

(″)・ g′(″

)=∫

(″ )θ (″)の

とき

は帰

=多

樹とする。例えば多■とフ

篭≒について

(″

2_1)×

2+"+1)=(″

+1)(″ -1)(χ

2+″

+1)=(Z+1)(″

3_1)

であるから

,チ

=デ

岸市である。

定理 2.5。

1上

記 の κ(")上 の加 法 と乗 法 を

,光;,:指

に対 し, η の 数 然 自 た ま

η   で       ? ヽ ノ   ー       η ユ 思 任 り て な い と つ に

また,

ス υ て     ハ lυ           ″ . 一. 一 η     脚   往 ヽ . . ︲ 〓 ′ ′ ノ                     .ヮ                         一 1 一 η       ∈ / 1 \     b り       ヽ   ハ ∈     1 α     / ′ ,0 一 α 数 理   ヽ

μ

〓 思 任 。 に

よ     で         と   定 が K

(26)

L粥 +器

=」

踏 器 響

2器

×器

=紫

と定めると

,K(″

)は体である。 証明 まず

,演

算がwell―

deinedで

あることを確かめる。そこで ρ(π) P′(")

90)ヴ

0)

γ(″) γ′(Z) S(″) S′(″) とする。 このとき, (2.15) であるので, {P(″)S(π)+r(″)g(")}9′(″)S′(")=p(")9′(″)S(″)S′(")+γ(・)S′(″)o(")9′(″) =p′(″)9(")S(χ)S′(″)+r′(″)S(″ )9(″)9′(")

={ノ

(")S′(″)+γ

(″)9′(")}9(")S(″) よ り, p(")S(″)+γ(″)g(″)_p′(″)S′(″)+r′(")9′(″) 9(χ)S(") 9′(″)Sノ(″)

を得 る。 つ ま り

,加

法 はwell―de■

nedで

あ る。

ま た

,式

(2.13),(2.14)の元 に つ い て

,式

(2.15)よ り, p(″)9′(″)r(″)Sノ(″

)=バ

)g(″(″)S(″) よ り,

器×

=器

×

とな り

,乗

法はwel卜

deinedで

ある。 このように定め られた演算 について 定義2.1.2の各条件 は容易 に確 かめ られ る。

●・

10

p.1→ ″     ″ σ ^   S ”     ″ p   r 一 一   〓 ″     ″ ヴ ゴ ″     Z η 工   r r i ノ ヽ ︱ 、

(27)

定理

2.5.2体

κ ⊂

C及

び,α ∈

Cに

ついて,α が κ 上超越的 とする。ま た,χ を不定元 とし

,K(")を

定理2.5.1の体 とする。このとき

,9:κ

(")→ K(α )を

9皓

)=卦

とお くと

,こ

れ は同型写像 となる。 証明 まず

,9が

wel卜

deinedで

あるかを確かめる。実際

,粥

=ナ

暑 ∈ K(″)とすると, ∫(″ )ク ′ (χ

)=∫

′ (″)g(″) となる。式(2.16)の χに αを代入すると, 0・1の

(α)gノ(α

)=∫

(α)g(α)

を得る。このとき

は超越的より

g(α)≠

0,ス

α

)≠

0な

ので

,需

=

滞為

,Ni:,衡

ell denne任

ュ州

=

9(器

+器

)=9(バ

+30θ

O)

A(α)D(α

)+3(α

(α) B(α )D(α)

=場 +器

=9(各

))+ψ (3需

))

ψ

(1+:}×

lg:3)=ψ

(棚

)

=場

×

=9(鵠

9(器

)

よって

,9は

中への同型である。 また κ(α)の 元 は

,必

ず 妻計 と表 さ れ るので

,明

らかに全射である。 以上 よ り,ヮ は同型写像である。

(28)

2。

6

体 の可算性

集合χ について直積集合

Xれ

とは

,Xの

η個の元の組の集合のことで

,

つまりχπ

={(αo,α l,.… ,α

1)lαo,α l,.… ,α

π

_1∈

X}で

ある。集合χ

が可算であるとは

,Xと

Nの

間に全単射があることであるが

,こ

れに関 して

,次

の結果 は基本的である。 定理

2.6.1 1.集

Xが

可算 な らXπ も可算。

2.集

Xl,X2,X3,…

・が可算な ら

∪為

=1 も可算。

3.R,Cは

可算でない。 定理2.6.1については例 えば,I」 を参照。 定理 2.6。

2C⊃ Kが

可算な体 な らば

,任

意 の α∈

Cに

対 して

,K(α

)は 可算である。 証明 αが代数的である場合 と

,超

越的である場合 に分 けて考 える。 1.α が代数的な とき,α の

K上

の最小多項式の次数 を ηとす る。 この とき

(α)の 元は,αO"αl,.… ,αη l∈ κ を用いて,α。+αl α

+

・…+απ_lαη1と

的に表 され るので

(α)と κつの間に全単射 があることがわかる。

Kが

可算だか ら

,定

理2.6.1よ り

れも可算 で K(α )も 可算。 2.α が超越的な とき

,定

理2.5.2よ り

,K(")か

らK(α )へ の写像 は全 単射であるか ら

(")が 可算であればよい。

={帰

KOト

0,“

ggO≦

gO≠

0}

とす るとれ の元 は有限個 の係数で定 まるか ら定理2.6.1よ り可算。 よって,

K(″

)=∪

χ

=1

(29)

□ 定理 2.6。

3C⊃

Kを

体 と し

,さ

らに κ は可算 とす る。 この とき,

A={Z C CIZは

κ 上 代 数 的 } は可算である。 証明

={Z∈

CIZは

κ係数

,次

方程式の解となる

} とす る。各 κ 係数 を次方程式についてその根 は高々づ個であ り

,さ

らに κ 係数 ,次 方程 式 は,(づ

+1)個

Kの

元で定 まるか ら

,れ

は可算である。 よって,

A=∪

A` を=1 も可算である。

□ 系 2.6。

4C⊃

Kは

体 とし

,さ

らに

Kは

可算 とす る。 この とき

上超 越的な元 α∈

Cが

存在す る。 証明

Cは

非可算である。一方

上代数的な元の全体 は可算だか ら

,C

全体 ではない。 よって κ 上超越的な元 α∈

Cが

存在す る。

(30)

3章

分割 のための必要条件

2章

で は

,体

について考 えて きた。第

3章

の3.1∼3.2節 は体 の同型 の拡張の存在 を示す

,定

理 3.2.2,定 理3.2.3の証明のために費や され る。 これが既知であれば

3節

か ら読 み進めても良い。 3。

l Qか

らの同型の拡張

まず

,体

の同型の拡張 とい う言葉を定義する。 定義 3。

1.lκ ,Lは Cに

含 まれる体で

Lと

する。また

,9:κ

C

とΦ

:L→

Cは

体の中への同型 とする。 このとき

が りの拡張である とは

,任

意の α∈

Kに

対 して Φ(α

)=9(α

)が成 り立つことをい う。 例

3.1.2定

理2.4.4よ り

,Qか

Cへ

の写像 りが中への同型であるとき, 任意の α∈

Qに

対 して,9(α

)=α

であつた。 このとき,り の拡張 Φ:Q(ν

C)→ Cに

ついて調べる。 Q(ν

C)の

任意の元 ぃだ+b(α,b∈

Q)を

Φに代入すると Φ(αντ

+b)二

Φ(αν5)十 Φ(b)=α ×Φ(Vτ)+ろ

となる。つまり

,Φ ttC)の

行き先によってΦは全て決まる。

また

,3=Φ

(3)=Φ 6ξ

×

7⊃

(∼

C)2ょ

,Φ(vτ

)=土

v雹

となる。

1.Φ

6C)=ャ

eの とき

,α ,b∈

Qに

対してΦ

ξ

+b)=α

+bで

:Q(V3)→

Cは

包含写像で明らかに体の中への同型である。

2.Φ

C)=―

Cの

とき

,α,b∈

Qに

対してΦ

ξ

+b)=―

αν

ε

+b

となる。このときα

,b,c,α

Qに

対して

, ΦV写十 ろ 十 Cν写+α )=― αν τ +b一 Cν3+α

(αν写

+b)+Φ

(Cν /5+α )

(31)

Φ((αν写+b)(Cν/τ

))=Φ

(3αc+bα +(α α+bC)ν τ) =3αc+bα ―(αα+bC)ν 写 =(一αν

5+b)(―

CVτ +α) =Φ(αντ+b)Φ(C∼ /τ ) であるか らこの場合 も Φは体 の中への同型である。以上 よ り

ttC)を 土ν雪の どち らに指定 しても

は りの拡張である。 上記の ことを一般化す ると次 の定理 3.1.3,定 理 3.1.5が 得 られ る。 定理

3.1.3CDα

を κ 上代数的 とし,α の

K上

の最小多項 式 を ∫("), またdeg∫(″

)=2と

す る。 この ときκ か ら

Cへ

の包含写像 の拡張 となる

9:κ

)→

Cは

たかだか η通 りである。 証明 包含写像 の拡張 となる K(α)か

Cへ

の中への同型写像 を り とお く。K(α )の 任意の元 α

O+α

l α+・…+αη_lα π

1(α

。,…・,αη l∈

K)

に対 して, 9(α

o+α

l α

+…

・+αれ_lα η

l)=9(α

o)+9(αl)ソ(α

)+…

・+9(αη l)9(α

21)

O+α

lψ(α)+・ … 十 αη-19(α)η 1 とな る の で,9(α )が決 ま れ ば

,写

像 り が 決 ま る。 こ こ で,∫(χ

)=Co+

Cl″ 十・…+χπ(CO,…・,ら

-lCK)と

す る と,∫ (")はα の κ 上 の 最 小 多 項 式 よ り, ∫(α

)=α

π tt Cη_lα η

l+…

+Cl α

+CO=0 (31)

さらに

,式

(3.1)の値 をりに代入すると, 9(αつ十 ら lαπ

l+…

°十

CO)=9(0)

よ り, 9(α)π +Cれ-19(α)つ

1+…

+CO=0

となる。つまり,9(α)は ∫(″

)=0の

根である。∫(″

)=0の

根 は高々η個 であるか ら

9は

高々η通 りある。

(32)

例3.1.2に登場 した 土

vTは

どち らも

Q上

の最小多項式が

"2_3=0で

あ り

,こ

のようなとき

,土

ν官は

Q上

共役であるとい う。そこで

,共

役 と いう言葉の定義をきちん としてお く。 定義

3.1.4C⊃

κ を体 とし,α,β ∈

Cと

する。α,β が κ 上共役である とは,α とβが共にκ 上代数的で,α とβのκ 上の最小多項式が一致す ることをい う。 定理

3.1.5C⊃

Kを

体 とし,α,β

cCは

κ 上共役であるとする。 この とき

,Kか

Cへ

の包含写像の拡張 ψ:K(α

)→

Cで

,9(α

)=β

をみた すものが存在する。 証明 αの κ 上の最小多項式を ∫(″)と し , deg∫(π

)=η

とする。定理 2.3.10に より

(α)の任意の元

zは

,

z=α

O+α

l α

+…

・+απ lα π l(α じ∈

K)

と一意的 に表せ る。 この ときり:K(α

)→

Cを

,

9(Z)=α

o+α

+…

・+αりlβれ 1 と定 める。 この ように定 めた りが中への同型であれ ばよい。

1.9(Z+υ

)=9(Z)+9(ω

)と なることを示す。κ(α)∋ Z,υ に対 して,

z=α

O+αl α

+…

・+αη lα π

1,W=bO+ろ

+…

・+bっ lαη l(3.2) とお くと,

9(Z+υ )=9(α

o+α

+―

・+αη lαれ

1+bO+blα

+…

・+bη lαπ 1) =9((α

o+bo)+(α

l+bl)α +(α2+b2)α

2+…

.+(α π_1+bπ_1)αη1) =(α

o+bo)+(α

l+bl)β +(α 2+b2)β

2+…

.+(α η l+bn l)βη1 =(α

o+α

+―

・+απ_lβη

l)+(bo+blβ

+…

・+bπ lβ つ1)

=9(αo+α

l α

+…

・+απ lα れ

1)+9(bo+blα +…

・+bπ lαπ l)

=9(Z)+9(υ

)

2.K(α

)の 任 意 の元z,り に対 して

z=α

O+α

+…

・+απ lαη 1, υ

=bO+blα +…

・+られ_lαη l

(33)

とし,θ("),ん(χ)∈ κ[″]を g(″

)=α

o+α

l"+…

・+αれ_1"れ

1,

(")=bo+bl"十

…・+われ_1″π 1

とおく。このとき

,g(")×

(")を

(")で

割ったときの商と余 りを

それぞれ

p(″ ),r(χ )∈

K回

とする。つまり

, g(")×

)=∫

(")× p(″)+γ(")(deg r(″

)<η

) (3.3)

とする。式

(3.3)の

″にαを代入すると

, z×

υ

=g(α)×

)=∫

(α)× P(α)+r(α

)=r(α

)

以上より

,9(z・

υ

)=9(r(α

))=γ(β)で

ある。一方で

, 9(Z)・9(υ

)=9(g(α

))・9(ん(α)) =g(β)・ ん(β)

=∫

(β)p(β)+r(β) =r(β) となる。以上 より,9(z・ り

)=ψ

(Z)・9(υ)を得 る。 つまり

,9は

中への同型である。また定め方により明 らかに

,任

意の

PcK

に対して

,90)=Pで

ある。

3.2 -般

の同型の拡張

実 際 に は体

K⊂

Cに

対 して

か ら

Cへ

の包 含 写像 で はな く

か らの 中へ の 同型 ψ :κ →

Cを

拡 張 す る こ とにつ い て考 えた い。 そ こで, 次 の命題 を用 意 す る。 命題 3.2。

1体 K⊂

C及

び 中へ の同型

9:K→

σ に対 して,K[π]→ CI"] とい う対 応 を κ]∋ g(χ

)=α

れ+απ_lχπ 1+・ …+α0 に対 し θ(″

)=9(α

m)"れ +9(αれ1)″ け

1+…

・+9(α o) と定める。 この とき,g("),ん(")∈ κ[″]に対 して

,次

の 2つ が成 り立つ。

(34)

1・

(")=g(″

)+ん

(″)と

するとた

(″

)=θ

(")+ん(″) 2.:(″

)=g(″

(″)と

すると

'(″

)=θ

(″)×

λ

(″)

証明

deg g(Z),deg∫ (Z)≦

Ⅳ とする。

1.

)=Σ

Qノ

づ=0 Ⅳ

0)=Σ

bづ

=0 N

0)=gO)+ん

0)=Σ

Q″ う=0 とお くと,cぅ =αづ+bこ であるか ら,

)=Σ

9侮

)ノ

=Σ ぼけ ら

,=0 0=0 N Ar

=Σ ψ

)が

十Σ

9侮

`=O j=0 =θ (")+ん(″) を得 る。 g。

)=Σ

%ノ

じ=0 N

)=Σ

bを

00

じ=0 2rf

ι

O)=gO)ん

0)=Σ

=0 とお くと,

α

=Σ α

bづ

ん=0 (3.→ 2.

(35)

であるか ら,

わ =Σ

9¢

を=0

2ハ″ づ

E(ΣEり

した

a)タ

を=0 た=0 2♪√ j

しのワ

餓―

)が ,=0 ん=0 N N

=(Σ

9幌

ンリ×

90)″

j=0 じ=0 =θ(")× ん(″) を得 る。 □ 上記の命題 を使 って

,次

の定理 を考 える。 定理

3.2.2体

κ ⊂

Cと

,写

9:K→

Cは

中への同型 とし,α ∈

C

K上

代数的 とす る。 この とき,り の拡張 となる中への同型 Φ:K(α

)→

C

が存在す る。 証明 αの

K上

の最小多項式を ∫(")∈ KI"]と し

,deg∫

)=η

とす る。 また,∫ (")を ∫

(")=″

つ+Cl"れ

1+…

・+Cn(Cl,… ・

,%∈

κ)と して

,命

題3.2.1の対応 によ り

(″

)=″

π

+9(Cl)"π 1+・

+9(α

) とお く。 さらに,∫(χ

)=0の

解 の1つを β∈

Cと

お く

Oこ

の とき

(α)の 任意 の元

z=α

O+α

+…

・+α。_lαπ l(α `∈ κ)に 対 して

(Z)CCを

Φ(Z)=9(α o)+9(αl)β

+…

(αれ_1)β れ1 と定める。つ ま り

,命

題3.2.1の記号 を用 いれ ば η次未満 の

K係

数多 項式P(χ)に 対 して

(P(α))=p(β)で ある。 この とき

,任

意の た∈κ に対 して Φ(た

)=9(た

)を みたす。 あ と は中への同型であることを示せ ばよい。

(36)

1.加

法 に関 して

,z,υ

∈κ)を z=α O+α l α+… ・+απ_lα η1 υ

=bO+blα

+…

・+bη lαη

l(α

を,bづ ∈κ) とす ると, Φ(Z十 り) =Φ((α

o+bo)+(α

l+bl)α

+…

・+(αっ_1+bπ l)α π1)) =9(α

o+bo)+9(α

l+bl)β

+…

・+9(α五_1+bれ_1)βれ1 =9(αo)+9(αl)β +・ …+9(απ_1)βれ 1

+9(bo)+9(bl)β +…

・+9(bη_1)βπ1 =Φ(Z)十 Φ(り) となる。

2.乗

法 について考 える。z,υ ∈K(α)を

z=α

O+α

l α+・ …+απ_lα η1 υ=ろ。+blα +・ …+bη_lαれ二

1(c,b`∈

〃f) として,ク(″),ん(χ)∈ KIχ]を

g(")=α o+α

+…

・+απ_1"π 1 ん

(")=bo+blχ

+…

・+bη l"れ 1(αを,bを ∈

K)

とお く。このとき,g(χ)。 ん(")を∫(″)で割ったときの商 と余 りをそ れぞれp(″)∈ K[π l, r(χ )∈ KI″](deg r(″

)<η

)とすると, g(″ )。 ん(″

)=∫

(″)p(")+r(″) と表すことができる。 このとき z・ υ=g(α)ん (α

)=∫

)p(α)+r(α

)=r(α

)

(37)

であ り

,上

式の値 を Φに代入す ると, Φ(Z・ υ

)=Φ

(r(α))=′) を得 る。一方

,命

題3.21よ り 0(″)× ん

(")=∫

(")p(″)+′(″) であるか ら, Φ(Z)Φ

)=Φ

(g(α))Φ(ん(α))=θ(β)×ん(β

)=∫

(β)p(β)+′(β

)=′

(β)

となり

(z)Φ

い)=Φ

(Zり)を

得る。以上によりΦはりの拡張とな

る 中 へ の 同 型 で あ る こ とが 分 か った。 □ 定理

3.2.3κ

Cを

可算な体 とし

,9:K→

Cを

中への同型 とす る。 ま た,α ∈

Cは

κ 上超越 的 とす る。 この とき,り の拡張 Φ :κ

)→

Cが

存在す る。 証明

Imp=κ

′⊂

Cと

す る と

,容

易 に示せ る ように κ′も体であ り,

9:K→

K′ によ り

Kと

κ′は同型である。い ま,″ を不定元 として

上の有理式の体

K("),K′

上の有理式の体Kノ)を 考 える。命題3.2.1の 記号 を用いて φ:K(″

)→

K′(″)を

κ

O∋

器 げ

ω

,gO∈ K向

O≠

に対 し φ

(器 )=器

と定めればこれも同型写像 とな り

(″)と K′(″)も 同型である。つ ま り, κ(χ)等 κ′

(") (3.6)

である。いま

が可算なので κ′も可算であるから

,系

2.6.4よ り,K′ 上超越的な元 β

cCが

存在する。 このとき

,定

理2.5.2よ り K(α)堅 κ(χ),K′(″)竪 K′(β

) (3.7)

であるので

,式

(3.6), 式(3.7)の同型を与える同型写像 を合成 して Φ:κ

)与

K(Z)ら

K′(")与 K′)⊂

C

を考えればK(α)か ら

Cへ

の りの拡張が得 られる。

(38)

3。

3

タイ リング可能 であるための必要条件

この節では

,定

1.2.4の

条件

1が

成 り立つならば条件 2が成 り立つこ

とを示す。つまりυ∈R+と し

,正

方形ス

1)が

長方形

R(z)の

相似形でタ

イリング可能であるという仮定のもと

,鶴

が代数的で

,zと

Q上

共役な複

素数は全て実部が正であることを示す。

まずは,必 要な事をおさえておく。第

1章

で定めたように,正 方形

R(1)

R(1)=p,11×

Ю

,」

とする。正方形

R(1)が

長方形

Rc)の

相似形島

で タイ リング可能 で あ る として

,以

後 この節 全体 を通 じて

,正

方形 R(1)

をタイリングしている長方形を民

=[α

,わ

』×

[Q,凋

('=1,…

,2)と

る。

R(z)は

島 と相似 よ り, bづ ―αづ:銑 ―cづ

=1:包

また は

z:1

で あ るか ら

,非

=鶴

また は

:で

あ る。 定理 3.31l υ∈

R+及

び, (3.鋤

κ=Q(α

l,…

υ

bl,.…

,cl,_.,Cり,α

l,._αり

)

とおく。このとき

Qo)を

含み

,任

意の中への同型

9:Q(z)→

C

に対 して,り の拡張 とな る中へ の同型 Φ

:K→ Cが

存 在 す る。 証 明 κ は体 よ り加 法 ・乗 法で閉 じてい る。 つ ま り,αを,bt,c`,銑 ∈

Kに

対してみ瑞∈κであり

,a=券

寺または昨章であるから

,包

⊆κであ

る。

これにより

,

κ =Q(α

l,…

,bl,...,わ

'Cl,_,cπ

l,._島

)

=Q(鶴

,αl,・

,ろ1,….,硫,Cl,… .,%,αl,・

,磁)⊃ Q(υ)

を得る。つまり

,Kは

Q(υ)に

有限個の実数を付加した体であるから

,適

当な実数α

l,_,α

れを用いて

K=Qし

,αl,α2,α2・

,αm)と

表すことがで

きる。このとき

,任

意の中への同型

9:Qltt)→

Cが

=Q(し

,αl,.… ,

αm)か らの中への同型に拡張できることを示すために,次 のこと,つ まり

{88t■ TlM嘗

:ガ

)の

ρ

の→

Cが

存在する

L

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