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蓄尿と畜尿器について

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Academic year: 2021

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腎機能(GFR)・尿蛋白測定検討委員会報告

蓄尿と蓄尿器について

甲子園大学栄養学部

折 田 義 正

24時間蓄尿を行えば尿量,尿蛋白量,食事などによる蛋白,ナトリウム,カリウム摂取量がわかり, 内因性クレアチニンクリアランスも,蓄尿時間内の採血を行い血清クレアチニン値を測定すれば計算で きる。 しかし,蓄尿は腎疾患専門外来以外ではほとんど行われていない。蓄尿に関する手技は医師,薬剤師, 看護師,管理栄養士のカリキュラムに組み入れるべきである。入院患者に対しては一応蓄尿は行われて いるが,それらのデータについて十分な活用はされていない。以下,蓄尿についての注意事項を記す。

1.患者への指示

当日の定刻(例えば午前7時)に完全排尿し,尿は捨てる。以後排尿のたびに全量を蓄尿器に入れる。翌 日の前日と同時刻(午前7時)に完全排尿したものを蓄尿器に入れ終了となる。よく間違うのは当日の午前 7時排尿のものを蓄尿器に入れる場合と,翌日の午前7時排尿を遅くする場合である。また採尿器の洗浄 水が混じることもある。尿量は多くなるが溶質は希釈されるので排泄総量,クリアランス値には影響し ない。女性の月経中および前後2日は蓄尿を避ける。 カテーテル挿入患者,腹部手術などで腹圧をかけにくい患者は排尿後恥骨上部を何回も圧迫し残尿を 残さないようにする。

2.蓄尿器

1)ユリンメートP® 高さ14cm,半径4cmのプラスチック製円筒で,上部,下部取り外し可能な蓋がついている。円筒内は 上蓋より10cmのところでプラスチックにより境され,上(容積大)が上室,下(容積小)が下室である。円 筒の縁に沿って半径0.5cmの管があり,外側にコックがついて,コックが水平の位置にあるときは (S=stop)上室の尿は下室に流入しないが,コックを下に回す(O=open)と上室の尿が下室に流入する。流入 する尿は上室にある細い管の中の尿で,上室の尿量の50分の1が下室に流れ込むように工夫されている。 流れ込みを確認した後,コックをSの位置に戻し上室の尿は捨てる。下室の尿量を測り50倍すれば蓄尿量 が得られる。細い管の中の尿が下室の中に流れ込んだ後もコックをOにしていると,50分の1以上の尿量 が下室に流れ込み,また細い管の中にまだ尿があるときにSにすると下室に入る尿は50分の1以下になる。 高齢者ではよく間違うので水を用いて練習をさせる。通常に操作すれば誤差は±6%と報告されている。 しかし,練習なしで行うと±20%以上の誤差がありうる(図)。

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2)蓄尿バッグ 入院患者,特にカテーテル尿の蓄尿に用いられる。蓄尿バッグの目盛りが正しいものはほとんどなく, メスシリンダーで測定すると10∼15%の偽高値となる。メスシリンダーで測定し直すのも,尿をこぼした り,作業中白衣,手などが尿で汚染されることがあり好ましくない。蓄尿バッグごと秤量しg(kg)で尿量 を記載する方法もあるが一般的ではなく,特に外来では用いられない。 3)自動蓄尿器 最近病棟に普及しつつある。患者番号を入力し,蓄尿器に尿を入れると尿量が表示され,所定量が蓄 尿される。排尿時刻,尿量がプリントアウトされる。この採尿器は蓄尿後2%次亜塩素酸で洗浄されるの で尿量は偽高値,Na濃度は偽低値となる。排尿回数が多く1回の尿量が少ないと尿量は約10%偽高値とな る。いずれにしても外来には用いられない。 S O <準 備> S O 手順① 底蓋がしっかりしまっ ているかを確かめた後, コックを S → O → S に 動かしてみて下さい。 S O これで1回分の操作は 終わりです。 上蓋をはめ次の採尿時 まで保管します。 上蓋を外します。 コックが横向き(S)に セットされていること を確かめます。 上室に尿をとり 水平におきます。 細い管の中に尿が 上ります。  S O ② 上室と細い管に残っている 尿を捨てます。 S O ⑥ コックを矢印の向きに Oへ回します。 管の中の尿が下室に落 ちます。 コックを矢印の向きに 横向き(S)に戻します。 S O ④ 細い管の中に尿が 上りきったことを確か めます。 S O ③ S O ⑤ 図 「ユリンメートP®」の使い方

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