東予透析従事者交流会 2018年7月12日(日)19:00-住友別子病院
アクセス管理におけるエコーの活用
–透析室と検査室から-医療法人 心信会 池田バスキュラーアクセス・透析・内科 池田 潔博多~バスで約10分
天神~電車で約3分
2010年9月1日 開院 2018年7月1日現在の状況 ☆アクセス・腎臓内科外来 ☆月:250~270人 維持透析導入:40人/7年 ☆人工透析 通院維持透析;113人 在宅透析; 12人 ☆訪問看護ステーション: 医師;4名 看護師;23名 工学技士;9名 検査技師;3名 メディカルクラーク;2名 看護助手;6名 事務;8名 訪問看護:4人 管理栄養士:1人
医)心信会 池田バスキュラーアクセス・透析・内科
透析室 1F32床・2F14床・有料個室3室 (On Line HDF対応コンソール30台)*3点以上でDSA or PTAを検討 1) 異常なし 2) 狭窄音を聴取 3) 狭窄部位を触知 4) 静脈圧の上昇160mmHg以上 5) 止血時間の延長 6) 脱血不良(開始時に逆行性に穿刺) 7) 透析後半1時間での血流不全 8) シャント音の低下 9) ピロー部の圧の低下 10) 不整脈 0 1 2 (自家:1,グラフト:3) 2 5 1 (自家:2,グラフト:3) 2 1 Co-medical staff のために 表1:シャント トラブル スコアリング (S.T.S) 第Ⅰ版 臨床透析:「インターベンション治療ー適応範囲と新しい器材・技術の発展ー」2005;21
管理栄養士 臨床工学技士 看護師
医師
期間:2016年1月~12月 当院患者33人、平均1.9回 図2:PTA患者の紹介元医療機関 当院 63件 17% 他院 317件 83% 福岡市 246件 78% 福岡市 以外 49件 15% 他県 22件 7%
外来年間 PTA・OPE 件数 2014年1月~2017年12月 618件 (件) 387 362 398 504 149 156 155 114 0 100 200 300 400 500 600 700 2014年 2015年 2016年 2017年 PTA OPE 536件 518件 553件
1188 1243 1275 1487 299 310 352 404 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 2014年 2015年 2016年 2017年 外来 HD室 シャントエコー 件数 2014年1月~2017年12月 (件)
62 81 112 109 98 108 103 121 0 20 40 60 80 100 120 140 2014年 2015年 2016年 2017年 外来 HD室 腹部エコー 件数 2014年1月~2017年12月 (件)
94 107 126 121 127 112 117 127 0 20 40 60 80 100 120 140 2014年 2015年 2016年 2017年 外来 HD室 心臓エコー 件数 2014年1月~2017年12月 (件)
当院使用のエコー機 メディコン社 サイトライト5 スタンド式 12.1インチモニタ バッテリ駆動可(AC有) 大型画面で見やすい反 面,スタンドをベッドサイ ドに置き,画面だけを見 ながら刺す必要がある.
ge社
Vscan
ポータブル式 3.5インチモニタ バッテリ駆動のみ スマートフォン程度の小 型なため,患者の腕や 頭の横に本体を置いて 穿刺が行える. 小型でバッテリー駆 動のものが,設置場 所を選ばずエコー下 穿刺には向いている. 穿刺だけに限れば, 機能は少なくても良い.① VAの管理 ② DWの設定 ③ 検査データの管理(透析効率、電解質、貧血) ④ 造血剤の投与と管理 ⑤ 副甲状腺のチェック(MBD) ⑥ 心機能のチェック ⑦ 足病のチェック ⑧ 悪性疾患早期発見のための検査 (消化管の定期検査、全身CT等、腫瘍マーカー) ⑨ 骨そしょう症の管理(骨密度測定) ⑩ 頸動脈のチェック ⑪ 認知症の管理 ⑫ 通院状況の管理 ⑬ 他科・他院の受診手続き ⑭ 透析処方・内服カードの更新(6ヶ月) 維持透析患者の管理
バスキュラーアクセス管理と治療の変遷 2007年のJSDTガイドラインにてVAIVTがVAトラ ブルに対する治療の第1選択と提唱され、VA管理 することが定着する。 *2011年から3ヵ月ルールが治療の制約となる。 *よってVA管理をアクセスセンター等で定期的に行い、治療として VAIVTで血管温存されることとなる。 *新規デバイスによる開存率の向上も飛躍的にはないことが認 知される。 *定期的エコーによるVA管理が透析室で臨床工学技士によってな されるようになった。 2002年JSDTにてAVG閉塞に対してVAIVTが治 療の第1選択と認知された。
バスキュラーアクセス外来-1-緊急紹介対応 脱血不良 閉塞 感染 初回のみ・再診 *胸写 *降圧剤・透析状況の確認 *BCM+IVC(心エコー) *血管エコー VAIVT適応時 穿刺部位の助言 DWの再検討 PVMの指導 などを治療後の返事 に追加 初回・再診 *BCM+IVC(心エコー) *血管エコー *降圧剤・透析状況の確認 *胸写 VAIVT非適応時は検 査結果と助言を行う。 輸液とヘパリン5000単位+ ウロキナーゼ3万~6万を局 所に投与後1~3時間待機 VAIVT単独 or +OPEのHybrid治療 敗血症の有無を確認 yes no 外来対応 入院可能病院 に搬送 閉塞原因を明らかにし助 言を含めた返事を作成
バスキュラーアクセス外来-2-定期受診管理 狭窄・閉塞によるVAIVT後 *初回治療後:3ヵ月目に定期受診 *短期治療後(3ヵ月以内再治療群): 1-2ヵ月目に再診 * BCM+IVC * 血管エコー 過剰血流抑制術後 3,6,12,24ヵ月おきに血流量 と心負荷のチェック * BCM+IVC * 血管エコー * 胸写 * NiCAS * 手のSPP * 心エコー (* ホルター心電図)
*3点以上でDSA or PTAを検討 1) 異常なし 2) 狭窄音を聴取 3) 狭窄部位を触知 4) 静脈圧の上昇160mmHg以上 5) 止血時間の延長 6) 脱血不良(開始時に逆行性に穿刺) 7) 透析後半1時間での血流不全 8) シャント音の低下 9) ピロー部の圧の低下 10) 不整脈 0 1 2 (自家:1,グラフト:3) 2 5 1 (自家:2,グラフト:3) 2 1 Co-medical staff のために 臨床透析:「インターベンション治療 -適応範囲と新しい器材・技術の発展- 2005;21 表1. シャント トラブル スコアリング (S.T.S) 第Ⅰ版
集学的アクセストラブル管理と対策のために考慮してきた事項 治療の第1選択としてVAIVTでアクセスを温存するために管理 してきた事項 #1 穿刺ミスの軽減のための戦略: 狭窄部位形成と閉塞回避のために透析時の穿刺にエコー下穿 刺を活用し極力穿刺ミスの軽減を図るようにした。 #2 アクセストラブル患者の定期的外来指導: 血管エコーによる上腕動脈血流量、狭窄部位の評価から脱血 不良、閉塞の時点を予想し治療計画を確立した。 #3 PVMの導入、BCM+IVCによるDWの評価: 透析穿刺時に狭窄部の治療としての血管マッサージの導入、 過剰除水の改善による低血圧予防で閉塞回避等を紹介された 施設に対しても提案し、3ヵ月開存期間の割合が改善した。
狭窄部位形成と閉塞回避のために透析時の穿刺にエコー下穿 刺を活用し極力穿刺ミスの軽減を図るようにした。 1)開院当初にアクセス外来の紹介維持透析患者の一定割 合は穿刺困難者であった。 2)エコー下穿刺導入前の穿刺者(8人の臨床工学技士)の ミス穿刺率は3%前後であったが、全体の9%に実施さ れるようになると穿刺ミスは0.45%まで低下した。 #1 穿刺ミスの軽減のための戦略
エコーガイド下穿刺
図1. エコーガイド下穿刺用に開院時2010年に購入したUS 未使用で1年間放置され画面中央に傷が入っているが2年目以降7 年目まで修理不能となるまで使用された。
図2. エコーレポート
1.20% 0.34% 0.44% 0.34% 0.00% 0.20% 0.40% 0.60% 0.80% 1.00% 1.20% 1.40% 2010年 (9~12 月) 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 維持患者における
VA穿刺ミス率とVA関連業務の経過
8 月 ~ エ コ ー ガ イ ド 下 穿 刺 の 開 始 穿 刺 難 易 度 評 価 ・ 穿 刺 実 績 集 計 の 開 始 VA 情 報 の 共 有 ・VA エ コ ー レ ポ ー ト の 開 始 体 液 量 評 価(BC M) に お け るVA 管 理 技 士 全 員 の エ コ ー ガ イ ド 下 穿 刺 収 得 加 圧 式VA マ ッ サ ー ジ 穿 刺 成 功 率 9 9 % へ 到 達 血 管 エ コ ー 評 価 の 開 始 「S.T .S 」 の 開 始 閉 塞 レ ポ ー ト の 作 成 エ コ ー ガ イ ド 下 穿 刺 の 啓 発 活 動 ・ 教 育0.09% 0.05% 0.13% 0.17% 0.04% 0.09% 0.08% 0.04% 0.08% 0.11% 0.12% 0.00% 2.71% 1.09% 0.97% 0.59% 0.77% 0.93% 1.55% 0.65% 1.45% 1.02% 0.92% 0.88% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 ・非エコー下での年間再穿刺率=1.07% ・エコー下での年間再穿刺率=0.08% P<0.001 有意差あり :非エコー下 :エコー下 エコー下穿刺率=0.7%(203回): 2013年 図3:エコー下と非エコー下における再穿刺率の比較(月別)
0.68% 2.15% 3.80% 4.34%
9.00%
1.20% 1.09% 0.87% 0.54%0.45%
2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 エコーガイド下穿刺率 再穿刺率 図4:エコーガイド下穿刺と再穿刺の推移 2583回表2:穿刺難易度A~Dの人数・割合(維持患者 n=110) 期間2014~2015年 AVF 30 44 22 4 A級 B級 C級 D級 AVG 0 7 0 0 表在化 0 0 2 1 比率(%) 27.3 46.4 21.8 4.5 難易度 高 低
表3:穿刺スタッフの経験年数と穿刺実績(2014年) 経験年数 エコーガイド穿刺率 C,D級穿刺率 再穿刺率 Tc.① 3 9.5% 24.1% 0.08% Tc.② 8 4.6% 25.6% 0.23% Tc.③ 22 0.3% 8.1% 0.09% 結果:経験年数が浅いがエコーを使用することで難易度の高い症例 を穿刺しても再穿刺率は1/3になっており、経験年数が多く て再穿刺率が低くても難易度穿刺の比率は1/3に過ぎない。
#1 エコーガイド下穿刺の比率が高まることで、ミ ス穿刺は1.2%から0.45%まで低下した。 #2 エコー下穿刺は、穿刺経験を容易に凌駕してお り穿刺ミスが引き起こす血腫等による狭窄・閉 塞の回避に有用である。 小括1
血管エコーによる上腕動脈血流量、狭窄部位の評価から脱 血不良、閉塞の時点を予想し治療計画を確立した。 1)2014年VAIVT直後の上腕動脈血流量:FV,と拡張 した狭窄径から3ヵ月開存が50%を超えるFVと 拡張後の狭窄径を検討した。 2)2017年閉塞症例103例中当院にて閉塞直前の血管 エコー検査からFVから見た開存日数を検討した。
#2 アクセストラブル患者の定期的外来指導
図5:VA評価のために血管エコー評価を当院維持患者に施行した頻度
8 14 31 35 12 5 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 6ヵ月 12ヵ月 入院中 未設定 維持透析患者の経過観察期間別人数 維持患者数:105名ope 11% (11件VA再建8件) VAIVT 74%(76件) Hybrid 3%(3件)
nonVAIVT
12%(13件)
図8:閉塞例の処置:2016.6-2017.5【12ヵ月】 期間内閉塞数;103件(12ヵ月)0 250 500 750 1000 1250 1500 0 20 40 60 80 100 図9: 閉塞前の血流量(症例n=80)
・
閉塞前から来院までの日数:mean±SD FV400<36.5±27.1 FV400>67.9±78.0 * P<0.01 日数 (FV:ml/min) 平均FV 649±242mL/min#1 血管エコーによる定期的外来検査から3ヵ月50% 開存率をVAIVT後のFVと狭窄部径から検討した。 #2 2017年年間閉塞症例103例の検討から、80例に直 前のデータが存在した。閉塞前FVでは、 400ml/min 以上で開存日数に有意差があった。 小括2
2011年度 3ヶ月開存率 39.4% 2017年度 3ヶ月開存率 69.2% 図13:当院維持透析患者の開存率推移 (穿刺ミスの改善+定期血管エコー+BCM評価+PVM)導入前後
表1:3ヶ月以内に行ったVAIVT症例数の割合 期 間 全症例数 レセプト非請求数(3ヶ月以内 実施VAIVT数) 比率(%)
AVF
2010/9/1~2012/3/31 199 (56) (28.1) 2012/4/1~2013/3/31 217 43(87) 19.8(40.1) 2013/4/1~2014/3/31 220 45(73) 20.5(33.2) 2014/4/1~2015/3/31 312 79(148) 25.3(47.4) 2015/4/1~2016/3/31 261 36(65) 13.8(24.9) 2016/4/1~2017/3/31 317 40(84) 12.6(26.5) 2017/4/1~2017/11/30 266 33(74) 12.4(27.8)AVG
2010/9/1~2012/3/31 137 (44) (32.1) 2012/4/1~2013/3/31 65 13(21) 20.0(32.3) 2013/4/1~2014/3/31 103 23(38) 22.3(36.9) 2014/4/1~2015/3/31 95 20(33) 21.1(34.7) 2015/4/1~2016/3/31 90 8(14) 8.9(15.6) 2016/4/1~2017/3/31 99 13(28) 13.1(28.3) 2017/4/1~2017/11/30 87 15(38) 17.2(43.7) 期間:2010年9月~2017年11月まとめ #1 エコー下穿刺による穿刺ミスの低減 #2 定期的血管エコー評価の実施 #3 透析時全身状態の把握として、DW管理をより正確に行うために BCMやIVCを実施し過剰除水をなくし低血圧・過凝固対策の実施。 #4 有効な狭窄部への透析前PVMを行うことで、短期の開存期間延長 に寄与した。 VA管理・治療には、第1選択のVAIVTを適切な時期 に行うための透析室で行う集学的対策を透析室で行 うことで開存成績とアクセスの温存が可能である。
エコー下穿刺とは? エコーにて,リアルタイムに 血管と針の状況を確認しなが ら行う穿刺方法. ● メリット 深い・細いなど難しい血管を視覚的にとらえ穿刺できる 同一部位穿刺を避けられる(穿刺対象部位が拡大する) ● デメリット 穿刺に若干の手間がかかる(時間がかかる) ゆっくり刺すので痛みを伴うこともある 画面を見ながら短軸像で針を進めて いき,最終確認は長軸像で行う. プローブカバーには手袋を使用.
2013年 2016年 変化率 穿刺回数 28838 32212 1.1倍 エコー使用率 0.67% 5.72% 8.5倍 再穿刺率 1.13% 0.58% 0.5倍 エコー使用率の UP で,再穿刺率の DOWN 現在は,約170本刺して,再穿刺が1回程度の割合 当院では,2013年より導入.当初は,対象の選定や手技の確立などを模 索していたが,現在は積極的に使用してくことで再穿刺率の低減に寄与 している.
患者にとっては,良い穿刺方法?
実際に針を刺されている患者は,エコー下穿刺に対してどの ような思いがあるのか.今後のさらなるエコー下穿刺の普及 を目的に,患者の意識調査をアンケート形式にて実施.
アンケート結果 エコー下穿刺経験の有無 ある ない 34名 (33%) 70名 (67%) 毎回エコーを使用している,ミスなどの修正時だ け使用しているなど,使用状況はさまざまであっ たが,エコー下穿刺経験ありの患者は70名 (67%)であった.さらに経験ありの患者に対し て,痛みや穿刺時間の差,エコーを使うタイミン グ,エコー下穿刺に対するイメージ(5段階評価) などの詳細を調査した.
痛みはどちらが大きいか エコーあり エコーなし 差はない その他
70%
21%
6%
ゆっくりと刺すため,痛みが大きくなることが心配されたが, 差はないという意見が最も多かった.穿刺時間はどちらが長いか エコーあり エコーなし 差はない その他
27%
53%
14%
穿刺時間は,半数以上が長くなったと感じていた. 一方で,確実に1度で刺せるため短くなったと感じる意見もあった.エコーを使うタイミングは
最初から
途中から
どちらでも
その他
40%
39%
16%
ミスの修正などに途中から使うと時間がかかる ため,最初からエコーを使ってほしいという意見 が約40%を占めた.エコー下穿刺に対するイメージ
0
10
20
30
40
50
60
1
2
3
4
5
57%
13%
20%
(わるい) (ふつう) (よい) 3(ふつう)以上の良いイメージを持っている方が,90%を占めた.その他自由回答 ・安心できる ・痛みは穿刺場所による ・格段に痛みが減る ・エコーの台数を増やしてほしい ・難しそうなときは最初から使ってほしい ・確実に刺してもらえるので,ぜひ使ってほしい ・腕ではなく画面を見ながら刺されるのは少し怖い
適 応 穿刺ミス、脱血不良 静脈圧上昇の原因検索 穿刺困難 血管が深い、血管径が細い、 血管が蛇行、血管内腔異常、 動脈併走 針先修正
…
…
血管抽出方法
左右の確認が容易、前後の確認が困難→穿刺針を 進めすぎる時がある
血管抽出方法
• 長軸像・・・前後の確認が容易、左右の確認が困難→針の一部が血 管外にあることがある
短軸像におけるプローブ操作方法
短軸像におけるプローブ操作方法
• 斜め操作・・・プローブの位置を固定して前後へ斜めに傾ける ことで針先確認。
血管径:2.5mm 血管までの距離:3.5mm
A
B
C
A
血管径:4.2mm 血管までの距離:1.6mm 血管径:3.9mm 血管までの距離:5.5mm
A
A
B
B
C
【当院におけるVA分類】
2018年1月時点88%
6%
3%
3%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90%AVF
AVG
表在化
カテーテル
技士
93%
看護師 7%【2017年穿刺実績】
職種別穿刺割合
25861 27728 28847 981 1266 2583 2015年 2016年 2017年穿刺回数内訳
ブラインド穿刺 エコーガイド下穿刺【2017年穿刺実績】
2017年 穿刺人数 エコー使用率 再穿刺率 技士① 2226 13.4% 0.34% 技士② 2093 2.9% 0.43% 技士③ 2490 7.2% 0.10% 技士④ 898 0.2% 0.66% 技士⑤ 1573 9.1% 0.38% 技士⑥ 2137 13.6% 0.49% 技士⑦ 2484 14.0% 0.70% 技士⑧ 1924 5.2% 0.41% 技士合計 15825 9.0% 0.42% 穿刺数 エコー使用率 再穿刺率 技士 15825 9% 0.40% 看護師 1235 0% 0.60% 全体 17060 8.3% 0.45%0.68% 2.15% 3.80% 4.34%
8.30%
1.20% 1.90% 0.87% 0.54%0.45%
2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 エコーガイド下穿刺実施率 再穿刺率【エコーガイド下穿刺と再穿刺】
穿刺成功率99.6%
実施回数2583
回132回
9回
ブラインド エコーガイド下【再穿刺回数の比較(2017年)】
再穿刺総数=
141回
再穿刺率=
0.45%
穿刺の最初から使用
83%
再穿刺から使用
1%
穿刺途中から使用
16%
【エコーガイドのタイミング(2017年)】
【穿刺難易度の設定】
穿刺難易度評価を行い『初級・中級・上級・最上級』
に分類 ・難易度評価は、臨床工学技士7名の評価平均を基に分類。 ・各技士が「1・2・3・4点」で採点し、平均点によって穿刺難易度を決定する。 ・平均点が半端な場合は、穿刺上級者による審査によって穿刺難易度を決定 する。 ・基本的な評価基準としては、 「新人・穿刺初心者が穿刺する」ということを重要視する。 ・「PTA歴・エコー所見(血管径や血管の深さ、内膜肥厚) 再穿刺・エコーガイド下穿刺の頻度など」も考慮する。 ・穿刺難易度評価は年1回見直し・更新する。 <イメージ図>【穿刺難易度評価】
難易度
内容(主観的評価)
初級
#1 誰でも容易に穿刺ができる中級
#1 初級に慣れてから穿刺したほうが良い #2 血管に癖があり穿刺に少しコツが必要 #3 血管は触知できるがやや深い #4 血管は触知できるがやや細い【穿刺難易度評価】
難易度
内容(主観的評価)
上級
#1 穿刺困難 #2 一部のスタッフしか穿刺できない #3 血管が細く穿刺技術が必要 #4 血管は太いが触知できず深い #5 エコーガイド下穿刺が必要最上級
#1 エコーガイド下穿刺必須
#2 エコーガイド下でも穿刺困難
#3 動脈損傷のリスクがある
27.3%
46.4%
21.8%
4.5%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0%初級
中級
上級
最上級
【当院における難易度割合
(2018年)
】
¼
が穿刺困難穿刺困難な29名
AVF
100% (30)
86% (44)
92% (22)
80%
(4)
AVG
0%
14%
(7)
0%
0%
表在化
0%
0%
8%
(2)
20%
(1)
中級
上級
最上級
初級
【穿刺難易度VA割合】
%(人数)なんで穿刺困難なの?
【穿刺困難を分析】
細い血管
深い血管
<形態評価>
・血管径3.0mm以下
<理学所見>
・視診でわかりにくい
・聴診不能
・触診できるがわかりにくい
・血管が動きやすい
<部位>
・上腕橈側皮静脈
・前腕尺側皮静脈
<形態評価>
・深さ5.0mm以上
・深さ/血管径が1.3倍以上
<理学所見>
・視診不能
・聴診可能
・触知不能(スリル可能)
<部位>
・上腕橈側皮静脈
・前腕橈側皮静脈
【穿刺困難を分析】
細い血管
深い血管
<形態評価>
・血管径3.0mm以下
<理学所見>
・視診でわかりにくい
・聴診不能
・触診できるがわかりにくい
・
血管が動きやすい
<部位>
・上腕橈側皮静脈
・前腕尺側皮静脈
<形態評価>
・
深さ5.0mm以上
・
深さ/血管径が1.3倍以上
<理学所見>
・視診不能
・聴診可能
・
触知不能(スリル可能)
<部位>
・上腕橈側皮静脈
・前腕橈側皮静脈
【穿刺困難を分析】
『深さ/血管径』が1.3倍以上あると穿刺困難の傾向が多い
血管
深さ:6.5mm 血管径:5.0mm血管径が太くても、
血管径と同じくらい
深さがあると、触知が
難しく、穿刺も困難に
なる。
モデル ケース深さ6.5mm/血管径5.0mm=
1.3
【穿刺困難を分析】
<結論>
①動く
①段階的にレベルアップ
初級からの穿刺を実践 いつを目標に中級へ 短期目標設定②平行してエコーガイド下穿刺
コンニャク練習 初級からの実践 穿刺困難症例への挑戦③フィードバック
個人の現状把握 課題の発見 新たな目標設定【穿刺への取り組み】
エコーガイド下穿刺~教育例~
2014年4月(技士2年目)
穿刺開始
2014年8月
エコーガイド下穿刺
開始
4ヵ月後
2014年9月
上級難易度
エコーガイド下穿刺
1ヵ月後
(穿刺開始5ヵ月)穿刺実績 個人成績(ピックアップ)
穿刺歴 (年) エコーガイド下穿刺 実施率 (2014)上級難易度
穿刺率 再穿刺率 (2014) 2013年 2014年技士①
8
4.6%
25.6%
25.6%
0.23%
技士②
3
9.5%
20.3%
24.1%
0.08%
技士③
22
0.3%
7.5%
8.6%
0.09%
1.エコーガイド下穿刺実施の多いスタッフが、上級難易度穿刺・穿刺 ミスの割合において高水準の成果となっている。 2.エコーガイド下穿刺によって経験の差を埋めることができる。穿刺実績 個人成績(ピックアップ)
穿刺歴 (年) エコーガイド下穿刺 実施率 (2014)上級難易度
穿刺率 再穿刺率 (2014) 2013年 2014年技士①
8
4.6%
25.6%
25.6%
0.23%
技士②
3
9.5%
20.3%
24.1%
0.08%
技士③
22
0.3%
7.5%
8.6%
0.09%
2017年
13.4%
↗
診
聴
触
「血管のイメージ・穿刺のイメージ」を自分の中に作る
【エコーガイド下穿刺について】
イメージ
=
実際
穿刺ミス
無
イメージ
=
実際
穿刺ミス
【エコーガイド下穿刺について】
<穿刺中>・深く刺し過ぎたかも・・・
・血管の右にいったかも・・・
・全然進まない・・・
<穿刺前>・触った感じは浅めかな・・・
・患者さんは深いって言ってるなぁ
<穿刺後>・血管の真ん中に留置した
・逆血があるから大丈夫
穿刺の前中後
どのタイミングでも
エコーで
答え合わせができる
【エコーガイド下穿刺について】
「エコーガイド」での情報
①血管の深さ
②血管径(内径)
③血管走行
④血管の状態
「理学所見」での情報
①診る
②聴く
③触る
→イメージする
<最大のメリット>
穿刺の経過がすべて見える
診
触
聴
タッチパネル部分を大型化、 より使いやすく。 カーナビ程度の画面 を搭載! タッチしやすくなりました! 分かりやすいボタン表記! シンプルな配列! 迷わず操作できます。 7inchタッチパネル 一部日本語表示 にも対応。 Key間の隙間がなく、一枚のシリコンボード 粉塵や液剤が入りにくく、 清掃しやすい! 血液が飛び散っても 一拭き簡単掃除!
【富士フィルムメディカル】
【プローブの準備】
血
管
①短軸
短軸エコー画像
短軸エコー画像
(穿刺針留置後)
針先
血
管
②長軸
長軸エコー画像
長軸エコー画像
(穿刺針留置後)
針先
それぞれの 特徴を知る
短軸
長軸
長所
・血管の上下左右が確認できる・血管内での針先の位置が確認できる ・血管壁損傷のリスクが低い ・針全体(留置距離)が確認できる ・深さの変化が確認できる短所
・針全体(留置距離)は確認できない ・血管の左右が確認できない ・針の向きと血管走行が合わないと針先 を見失うプローブ
操作
・針でプローブを追いかける動き ・操作回数は多い ・血管中央にプローブを固定し動かさない対象
・細い血管や動く血管に適応 ・高難易度血管 ※すべての血管に万能なため当院では 短軸穿刺が基本 ・深めのまっすぐな血管に適応 ※当院では穿刺前後の確認が主それぞれの 特徴を知る
短軸
長軸
長所
・・血管内での針先の位置が確認できる血管の上下左右が確認できる ・血管壁損傷のリスクが低い ・針全体(留置距離)が確認できる ・深さの変化が確認できる短所
・針全体(留置距離)は確認できない ・血管の左右が確認できない ・針の向きと血管走行が合わないと針先 を見失うプローブ
操作
・針でプローブを追いかける動き ・操作回数は多い ・血管中央にプローブを固定し動かさない対象
・細い血管や動く血管に適応 ・高難易度血管 ※すべての血管に万能なため当院では 短軸穿刺が基本 ・深めのまっすぐな血管に適応 ※当院では穿刺前後の確認が主【プローブの持ち方】
プローブの持ち方基本的には第1~3指でプローブを掴む
第4・5指は安定させるための脚立の役
1 3 2 5 4穿刺針を持つ手とは
反対側で操作
【プローブの向きに注意】
プローブの 「エコーマーク」
エコー画面の 「エコーマーク」
【プローブの向きに注意】~短軸~
プローブとエコー画面の『エコーマーク』の
位置を合わせ動く向きを一緒にする
画面の「エコーマーク」は右に統一 プローブの「エコーマーク」も右に合わせる
【プローブの向きに注意】~長軸~
長軸の画面は、右側を末梢(吻合部)側に統一
プローブの『エコーマーク』も末梢側にしてあてる
画面の「エコーマーク」は右に統一 プローブの「エコーマーク」も末梢側に合わせる 末梢 中枢【プローブ操作に慣れる】
~スタッフ間での練習~
スタッフ間で
プローブ操作
の練習
と
【プローブ操作に慣れる】
~穿刺前後でのエコー~
~穿刺前~ ~穿刺後~『自分のイメージ』と
『実際』の差を
穿刺の前後で確認してみる
自分のイメージと 合ってるかな?【コンニャク練習】
エコーガイド下穿刺の
シュミレーション
トレーニングとして
コンニャク
を
模擬血管に使用
【コンニャク練習】
①プローブ操作の確認
・短軸・長軸を抽出できるか ・プローブの持ち替えはスムーズにできるか②穿刺手技の確認
・針を動かしながらプローブも動かせるか ・穿刺動作の中で針先を抽出できるか③一連の流れの確認
・準備~穿刺完了までスムーズに行えるか【エコーガイド下穿刺実践】
難易度初級 ~動画~
【エコーガイド下穿刺実践】
難易度中級 ~動画~
【エコーガイド下穿刺実践】
難易度上級 ~動画~
【エコーガイド下穿刺実践】
難易度最上級① ~動画~
【エコーガイド下穿刺実践】
難易度最上級② ~動画~
【難易度別エコーガイド下穿刺実施割合】
0.6%
34.4%
35.3%
29.7%
初級
中級
上級
最上級
【最大の目標は?】
初級難易度 ブラインド穿刺 中級難易度 ブラインド穿刺 スタッフ間 エコー練習 上級難易度 ブラインド穿刺 穿刺前後 エコー コンニャク 手技練習 エコーからの 卒業? 初級難易度 エコーガイド下穿 刺 中級難易度 エコーガイド下穿 刺 上級難易度 エコーガイド下穿 刺 最上級難易度 エコーガイド下穿 刺 穿刺ミス ゼロ? 目標設定は 個人の自由<VA評価>理学所見・臨床所見
~臨床工学技士/看護師~
【VA管理:1】
<2017年
(1月~12月)における穿刺業務>
【VA管理:3】
穿刺数 エコー使用率 再穿刺率 技士 15825 9% 0.40% 看護師 1235 0% 0.60% 全体 17060 9% 0.45%【2017年穿刺実績】
技士 93% 看護師 7%職種別穿刺割合
3.7% 4.4% 8.2% 96.3% 95.6% 91.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 2015年 2016年 2017年穿刺実績
エコーガイド下穿刺 ブラインド穿刺日本臨床工学技士会 統計調査委員会
「臨床工学技士に関する実態調査」
91.7%
8.3% バスキュラーアクセスへの穿刺を 臨床工学技士が行っていますか? 「はい」 「いいえ」49.2%
50.8% バスキュラーアクセスの穿刺, もしくは管理に超音波診断装置を利用して いますか? 「はい」 「いいえ」ある
67%
ない
33%
エコーガイド下穿刺経験の有無患者さんはどう思ってる?
患者にとっては,良い穿刺方法?
患者の意識調査をアンケート形式にて実施
(2016年12月) 検 証 エコーガイド下穿刺経験が「ある」
と答えた70名
に追加調査【エコーガイド下穿刺】
90%の方が、普通以上の良いイメージを持っている
5段階評価
【穿刺時痛の差】
エコーあり エコーなし 差はない その他 70% 21% 6% 53% 14% 27%【穿刺にかかる時間】
エコーガイド下の方が 長く感じている ※「再穿刺や探られて時間がかかるより良い」 という意見もあった 痛みの差は、 ほとんど感じていない~超音波診断装置~ ~体組成分析装置~ ~非侵襲的心拍出量モニタ~ ~皮膚組織灌流圧検査装置~ ~血圧脈波検査装置~
様々な
モニタリング装置
透析後半に 血圧が下がる 透析中に 脱血不良になる 狭窄が無いのに 血流量が少ない 胸部症状が出る透析中に 手足が攣る 透析中の 血管痛がある シャント肢が 張れてる 手指が浮腫む
【臨床所見】
【閉塞原因内訳】 (2016年10月~2017年9月)
3
49
16
2
1
32
1.穿刺関連 2.体液関連 3.脱水関連 4.心機能関連 5.ADL関連 6.その他(高度狭窄)水分量の問題
63%
+0.3
±1.9Kg+0.2
±2.1Kg-0.4
±1.8Kg-0.9
±1.6Kg -1.0 -0.8 -0.5 -0.3 0.0 0.3 0.5 春 夏 秋 冬 年間;-0.2±1.9 KgDW
体液量の評価(DW-理想BW)
秋・冬は、DW不一致の傾向が強い。 平均±SD(n=96) BCM (2016年10月~2017年9月における閉塞症例)1.20% 0.34% 0.44% 0.34% 0.00% 0.20% 0.40% 0.60% 0.80% 1.00% 1.20% 1.40% 2010年 (9~12月) 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
維持患者における
VAトラブル発生率とVA関連業務の経過
8 月 ~ エ コ ー ガ イ ド 下 穿 刺 の 開 始 穿 刺 難 易 度 評 価 ・ 穿 刺 実 績 集 計 の 開 始 VA 情 報 の 共 有 ・VA エ コ ー レ ポ ー ト の 開 始 体 液 量 評 価(B CM ) に お け るVA 管 理 技 士 全 員 の エ コ ー ガ イ ド 下 穿 刺 収 得 加 圧 式VA マ ッ サ ー ジ 穿 刺 成 功 率 9 9 % へ 到 達 血 管 エ コ ー 評 価 の 開 始 「S. T .S 」 の 開 始 閉 塞 レ ポ ー ト の 作 成 エ コ ー ガ イ ド 下 穿 刺 の 啓 発 活 動 ・ 教 育技士の意見 エコーガイド下穿刺は、穿刺困難症例に対して安全確実な穿刺を行うことができます。 穿刺トラブルにおいてもエコー画像により原因検索を行うことで、合併症減少に繋がり ます。確かに出来るようになるには、多少の時間と慣れが必要ですが、一旦慣れてしま えば、大きな武器となります。 私自身、エコーガイド下穿刺を出来る様になる前は、穿刺に対してストレスを感じてい ました。しかし、エコーガイド下穿刺を出来るようになってからは、穿刺に対して自信が 持てるようになり、患者との信頼関係もよりよいものになりました。 今現在穿刺に対してストレスを感じているという方、ぜひエコーガイド下穿刺をお勧め します。
『エコーを使った
バスキュラーアクセス穿刺法ガイド』
東葛クリニック病院臨床工学部課長 木船和弥 編集 【体裁】 ・B5判 ・224ページ ・オールカラー 【特徴】 ・穿刺におけるエコーの基礎知識から,症例・手技などの実践的な内容 まで網羅。 ・エコーや穿刺の様子を画像を用いて紹介。また,穿刺のテクニックなど, 文章のみでは伝わりにくい内容はイラストを用いて解説。 ・独学では習得できないような,経験者だからこそ伝えられるテクニック やコツを盛り込み解説。2018年4月27日より
絶賛発売中
ご不明な点は
当院までお問い合わせください。 施設見学も随時受付中です。