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前立腺癌における血清PSA-α1-antichymotrypsin複合体測定の臨床的意義

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Academic year: 2021

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Title

前立腺癌における血清PSA-α1-antichymotrypsin複合体測定

の臨床的意義( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

上野, 一哉

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1142号

Issue Date

1998-01-21

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15132

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種頬 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 上 野 一 哉(岐阜県) 博

士(医学)

乙第 1142 号 平成10

年1

月 21日 学位規則第4条第2項該当

前立腺癌における血清PSA-a.-antichymotrYPSin複合体測定の臨床的意義

(主査)教授 河 田

道 (副査)教授 佐

教授 清 島 満 論文内容の要旨 血清前立腺特異抗原(prostate-SpeCificantigen,PSA)値の測定は,前立腺癌(prostatecancer,PC)の診

断および治療経過のモニターとして汎用されているが,良性前立腺肥大症(benign prostatic hyperplasia,

BPH)においても高値を示す症例もあり,早期PCとの鑑別は必ずしも容易ではない。血中のPSAはprotease inhibitorと結合しているcomplexPSAの形と.結合していないfreePSAの形で存在している。そこで申請者はt al-antichymotrypsin(ACT)と結合しているcomplexPSA(PSA-ACT)を測定し,早期PCの診断における 臨床的意義について検討した。 研究方法 組織学的に診断されたBPH85例とPC77例(stageA:11軌stageB:13例,Stage C‥171札 stage D:36 例)を対象とした。血清PSA値は,Tandem-RPSA(87例),MARKIT-M PSA(57例),DelfiaPSA(18例) で測定し.得られた測定値をStanfordreferenceへ換算.その値をtotalPSAとした。血清PSA-ACT値の測定方 法はsandwichtypeEIA法で.第1次抗体として抗PSA単クローン抗体,第2次抗体として抗ACT単クローン抗

体を用いた。また.PSA-ACT/totalPSAをcomplex PSA rateとした。各疾患におけるPSA-ACT値,tOtal

PSA値およびcomplexPSArateをPC診断の観点から比較検討した。推計学的検討はstudent's t-teStを用い一 両側危険率5%未満を有意とした。 研究結果 l)BPHおよびPC症例の血清PSA-ACT,tOtalPSA凰complexPSArateを比較検討した。PSA-ACTイ乱 totalPSA値およびcomplexPSArateは,いずれもBPHに比べPCの方が高値を示し,早期PCとBPHとの間に も有意差を認めた。またいずれの測定値もPC病期の進展にともない高値を示した。

2)PSA-ACT,tOtalPSA,COmplexPSArateそれぞれについてPCにおける感鼠 BPHをnegative control

とした特異度および診断効率を,Cut-Off値を変化させプロットした。診断効率が最も高い値を至適cut-Off値と すると,PSA-ACT:3.Ong/ml.totalPSA:9.6ng/ml,COmplexPSArate‥0・3となった0

3)PC診断におけるPSA-ACT,tOtalPSA,COmplexPSA rateの感嵐 特異度,POSitive predictive value

(PPV),negativepredictivevalue(NPV)および診断効率を比較すると,PSA-ACTはtotalPSAに比べ感度

はやや低いものの,特異鼠 PPVおよび診断効率では高い値を示した。Complex PSA rateはPSA-ACT,tOtal

PSAに比べ感度・特異度・PPV・NPVのいずれも低い値を示したが,Stage A+Bの早期PCにおける感度およ

び診断効率では高値を示し,とくに感度においては75%と高率を示した。

4)早期PC24例についてtotalPSAとPSA-ACT,tOtalPSAとcomplex PSA rate,PSA-ACTとcomplex

PSA rateを前述の至適cut-Off値に分けその分布を検討した。TotalPSAとcomplex PSA rateの分布では21例

がcut-Off値以上で,いずれもcut-Off値以下だった症例は3例のみで全例stage Aであり,組み合わせで診断する

ことでより効率的に早期PC診断ができるものと思われた。

(3)

ー149-5)TotalPSA値の2.2∼22ng/mlをgray zoneとすると,BPH群では54例・PC症例では18例が該当したo GrayzoneにおいてPCとBPHの血清PSA-ACT・tOtalPSA値・COmplexPSArateを比較すると・tOtalPSA 値の比較では有意差を認めなかったが,PSA-ACTはPCの方が有意に高い値を示し,より高率にPCの診断ができ るものと思われた。 以上より,PSA-ACT値とcomplexPSArateを剛、ることで,より効率的に早期前立腺癌診断が可能である と思われた。 論文審査の結果の要旨 申請者上野一哉は,前立腺癌診断における血清PSA-a.-antichymotrypsin複合体の臨床的意義について詳細 な検討を行い,血清PSA単独の前立腺癌診断よりも効率的に診断できること,特に早期前立腺癌診断において有 用であることを明らかにした。これらの成果は前立腺癌の診断に新知見を加えたものであり,泌尿器科学の発展 に少なからず寄与するものと認められる。 [主文論公表誌] 前立腺癌における血清PSA-al-antichymotrypsin複合体測定の臨床的意義 岐阜大医紀 45(6):373∼379,1997

参照

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