非言語性学習障害の研究 : 発達神経心理学的観点
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(2) 目 .,. 次. 第lv章考 察……………”.……’”……’…”………………”.…68. ぐ Page 序文 …………’……”……………”…の’…”………’●…’……………… 1. 第1章 虚言語性学習障害の概念 …………………………………… 1. 第1節症例の考察……’”d’一一”一…………●’……”’…’…68 第2節 発達心理学から発達神経心理学へ ……………………・・ケ4. 第3節発達神経心理学検査の有用性・一・一…・一…・……一ラサ. 第1節学習障害に関する研究の歴史…………・…・…・…………5. 1. スラーリ.一ングテスニトとしての. 第2節 神経心理学的観点 ……………・…・・…・……・・……………11. 発達神経心理学検査一・…・………・……………・・…・…・……・ヶラァ. 第3節発達神経心理学的観点……・………一・……・・…・………1ケ. 2. 検査活用の手軽さ ……………・・…・…………・……………・ラ・g. Q3. 第1章. 発達神経心理学検査○……’……………’…………. 1.. 描画検査 ……………’…’.………………’●●………………’●623. 2.. 〈右一左〉の検査 …………・…・…・………・………・・………27. 3.. リズムの検査 …………・……・・………………………………31. 4.. 人物画検査 ………………・・t………………………………・触ぎ賦. 5.. 身振りの模倣検査 …………・1……’一………………t・・一・・……35. 6.. 空間概念の発達検査 …………….…’●………………’.●……39. 壷皿章 症例の研究 …………….…’.…………’…’…’’”……………42. 第1節 症例1について ……………’●…●…………’……’”.’……42 第2節 症例2について ・…・・……・・…・……………’●’……………53. (一第3節 症例3について ・…………’・’●一……’……”……………58. 参教献……一・一・…一……一・・一一………・・一…・一・81 あとがき……’”…’……’…’”…’…’…”…’…●…………’. W4.
(3) 2. 2. 序1 文. が適用されてきている。. 知能検査では、平均あるいはそれ以上であるのに、学業成績が悪. 「学習障害」の病理学的要因としては、中枢神経機能の障害が推. い。口達者であるのに友だちや、教師や両親と意思が通じにくい。 授業に集中して学習してい乙かと思えば、1’突然に、他の事に注意を. 定されている。この明確iでない損傷、機能障害(dysfunction)の (3) 「推定」の為に長い議論の歴史があり、多くの文献が出版された。. 転導し、遊んでしまう。友だちや教師と意見が合わ嫁いといって衝. 「学習障害」という概念が独立する以前は学習障害をもつ子供た. 動的な行動をする。動作が遅く、不器用で周りの人たちをイライラ. ちは、 「微細脳機能障害(min imal brain dysfunetion)」の概. させる。学習面や行動面1 ナの問題をもつ子供は、家庭でも、学校で. 念の中に含まれ、さちに以前には、 「微細脳損傷(minimal brain. も、 「変わった子」とか「やっかいな子」として扱われる。. damage)」 と呼ばれ、さらに以前には、「脳贋蕩児(brain一拍jur面. この様な子どもは、知能が正常ということで普通学級に在籍して. child)」と名づけられていた。 ・ 1. いることが多いが、・勉強が遅れているということで、精薄学級に在. 「エコノモ型脳炎」の後遺症としてみられた「落ち着きのなさ」. 籍している場合もあるし、行動面での不適応から、情緒障害学級に. 「不眠」 「注意被転導」 「情緒障害」といった異常行動を示す成人. 在籍している場合もある。しかし乍ら、いずれの学校においても、. の脳損傷行動症候群が報告された。そこへ、脳損傷を負ったかどう. これらの子供に対する適切な処置が講じられていなければ、これら (1) の子供は、社会的適応はできず、問題の解決にはならない。. かはっきりしないが、同じ行動上の問題をもち、学習困難な子供た. これらの子供がもつ問題行動に、近年「学習障害」という概念が、. 上の症状と脳の関係が、発達過程にある子供が対象であった為に、. 適用されてきている。それらの子供の中に、特に言’語性の面では、. ちがいた。これらの子供たちに、脳損傷の存在が推定された。行動. 「推定」の域を出ずN.すぐれた治療教育の先騨者達による教育効果 (4)、.(5>ジ (3}. 平均か平均以上の知能レベルにありながら、非言語性(動作性)の. の報告にもかかわらず、批判的な論文や検証結果の報告があった。. 知能が言語性に比べ低い水準にあるために「学習障害」や「集団で. 学習や行動上の症状をもつ子供たちの生育歴をしらべた結果、出. の問題行動」をもつ.子供がいる。これらの子供に対して、 「非言語. 生期前後に異状が多く認められたことから、出生期前後に、脳に何. (2) 性学習障害(nonverbal disorders of learning)」という概念. らかの損傷を受けたと推定された。.
(4) 3. 4. これらの子供達の多くに、神経学的異常が新生児期や学童期に、. からも、実施困難な点がある。. 認められるので、診断に際して、脳波検査や、神経学的検査が、生. 現場で、手軽に、どの教師にでも実施することが可能であるため. 育歴と共に重要視されてきた。. には、質的に、非言語性学習障害の検査として適切な観点を有する. わが国においても、これまでに、微細脳機能障害についてのテス「. と同時に、短時間で実施でき、実験装置も不要な検査であることが. (6). トバッテリーが開発されたり、すぐれた治療教育についての報告が. 条件である。. (7). あった。また、MBDの基本概念について批判する論文も発表され. そこで、神経心理学分野で開発された諸検査を、発達心理学的観. {8). た。. 点から、吟味され、改訂され、標準化された検査を実施してみた。. 従って、 「非言語性学習障害」という概念は、比較的新しいもの’. 「非言語性学習障害」をもつ症例が、これらの発達神経心理学検. であり、MBD症候群から枝分かれした下位分類に属する症状であ. 査や、WlSC−R知能検査で、どのようなプロフィールをもつの. る。診断基準や治療教育と結びつく検査、治療プログラムなどが探. か、また、これらの発達神経心理学検査は、非言語性学習障害のス. 索されている。. クリーニング検査として有用であるかどうかを他の症例との関連で. シュトラウス達が報告した症例と同じような学業不振や集団での. 考察した。. 問題行動をもつ子供達が現実に存在している。その子供達に、適切 な治療教育をすることがN.教師にとって、重要な課題である。その. 為には、そうした障害をもつ子供達を的確にとらえる為の教育現場 で実施できるスクリーニングテストが必要である。. 最も身近かに、客観的に、子供達を臨床観察することができる教 育現場の教師達が、神経学的諸検査を実施することは、医学的専門. 知識の不足、機械設備、費用の面で、実施困難である。WISC知 能検査等も、スクリーニングテストとしては、実施時間の設定の面.
(5) 5. 6’. 第1章 非言語性学習障害の概念. は、特殊な検査で、見つけ出すことができる。これらの障害は正常. 第1節 学習障害に関する研究の歴史. な学習過程をさまたげたり、手間ど.らせたりする。この様な子供に. 子供の脳損傷についての診断治療教育の拡大や、 「学習障害」と. 適切な治療教育を考えなければならない。 ’. 呼ばれている概念の基礎を築いた先駆者の中で、最も重要な業績を. 研究の重要な∫点1/は、精神薄弱児をく.「外因姓」.ど丁内因性」と. 残した人として、シュトラウスを上げるのは一致した見解である。. に区別をしたことである。外因性の群を}周生期または、その後の. 彼は、1947年に単行本を出版することによって、 「脳損傷児」. 乳県期に神経系の損傷歴をもつ群として分類した。中枢神経系に損. の症状を、世間に、紹介した。脳損傷を受けたことがはっきりしな. 傷を受けた可能性が既往歴上考えられる子供達である。これらの外. いが、問題行動が脳損傷児と同様で、学習効果の上がらない子供達. 因性群の特徴である知覚、概念形成、情緒的行動の障害パターンは、. について報告した。. 全般的知能が正常範囲内にある子供にも出現することを報告した。. 臨床観察による行動特徴と生育歴、既往歴とによって、脳損窃を. また、この知覚、思考、言語の障害の多くが、彼らの実施した検査. 受けたことが疑がわれる子供達に、彼らが考案した検査をすること. によって、どのように実証できるかも述べている。レーチネンは、. によって、正常児群や精神薄児群と脳損傷児群とを識別した。損傷. これらの子どもの教育の一般原則をのべ、とくに学校の授業中での、. の推定によって、 「脳損傷児(Brain Injured Child)」しと診断. 子供の多動性や転導性を減少させる教育方法についての実践と結果. し、治療教育と取組み、その教育効果を報告した。彼らは、脳傷害. を報告した。. 児を次のように提起した。. (5). ストラウスは、ケファートとの共著を出版し、新しいデータをつ. 脳傷害児とは、出生前、出生時あるいは出生後において、脳に損. け加え、脳の機能について、より現代的な見方をしょうとしている。. 傷を受けたり、伝染病に冒されたりした子供である。そのような器. 彼らは、精神遅滞ではなく、検査において、知能が正常範囲にあり. 質的な損傷の後遺症として、運動神経系の障害があらわれることも. ながら、脳損傷が推定される子供の治療や教育がより効果的に行な. あるし、あらわれないこともある。しかし、脳障害児は、知覚、思. われるべきことを、再度強調した。その書の導入で次のように述べ. 考及び情緒的な行動の障害を1つ、または重複して示す。その障害. ています。.
(6) ツ. 8. 「脳損傷を子供に適用する場合には、有機体が、まだ発達途上に. 動性、運動協応のまずさ、知覚障害)は、最:近では、多義症候群と. あるので、問題は、一層複雑化する。すなわち我々は、有機体その. して一層知られている。. ものだけでなく、今進行している発達過程をよく考えるべきである。 塾. ノブロックとパサマニック (Knoblock&Pasamanick 1959、1960). ∵…中略…■■・■私・たち1が成人の場合に考えたように.有機体全体への脳. は、周生期に受ける脳損傷には、重度から微細までの連続性があり、. 損傷によるあらゆる発生可能な影響を考えるだけでなく、発達途上. その程度に応じて神経学的予後に差のあることを研究した。損傷が. への影響や発達の偏りから、いっかは生ずる有機体への影響につい. 重度であれば死亡、あるいは脳性麻痺、精神発達遅滞をひき起しく、. ての大切な問題も考えねばならない。とてもよく似た事故であるよ. 微細であれば学業不振や問題行動がみられることを報告した。. うに思えることが、成人に起るのと、子供に起るのとによって、全. シュトラウスらの後、この様な脳損傷児(Brain Injured Gh ild). く違った結果をもたらすかも知れない。……………」(Rl). は、症状により様々な診断名で、報告された。例えば、プレビテル. 彼らは、発達途上にある子供の問題行動や学業不振の症状は、成. (.Prechtl、且、 F、 R 1962)は、 「舞踏様症候群(Chd’reifotm Syndrome)」. 人の脳損傷患者の異常行動とは、同一ではないと気づきながらも、. と名づけた症状を記述した。粗大な神経学上の損傷が認められない. やはり、その原因は、過去の推定される脳損傷に求めた。シュトラ. ことから、 「微細脳損傷(minimal brain damage)」とか「微細. ウスらは、この様に、初めての包括的な研究を行なった。彼らは、. 脳性マヒ(minimal cerebral palsy)」という用語で呼ばれた時. 長年の研究の結果、脳損傷を診断するに当たっての困難点を次の3.. 期もあった。. 点にまとめている。. 1’勝6’2年、イギリス脳性マヒ協会主催によるオックスフォードで. 1. 発達神経学上の知識がないこと。. 開催された第3回国際研究集会では、 「微細脳機能障害(minima塊. 2. 子供の既往歴が不完全であること。. cerebral dysfunction)」がテーマにとりあげられた。学術用語. 3. 神経学検査を集団式に、スクリーニングするための簡略な方. についての討論の結果、脳の器質的損傷が、確認されていないのに. 式がないこと。. 脳損傷があるかのような印象を与えることはよくないという理由で、. シュトラウスらの記述した行動上の問題(多動、注意被転導、衝. “damage”という用語は使用すべきでないと、いう点で、一致した.
(7) 9. エ0. といわれている。. 皿1981)では、 「注意欠陥症候群(attention deficit disorder)」. その後、多くのX”呼名”が研究者によって、地域によって、バラ. という診断名が用語として用いられるようになっている。. バラに生まれた。50余りの診断名と100にのぼる症状名があげられ. わが国においても、M、:B、D、 (微細脳損傷、微細脳機能障害). た。このことは、学習障害をもつ子供達が、行動上の問題が多種多. や学習障害の診断や治療教育について、数多くの論文が発表されて. 様の症状を含んでいることを裏づけている。. いる。. ジ。ンソン‘21ま、それまで髄された鷹を検討し、ree g能力障. ao). 初期のものでは、長畑が「行動異状とMBD」と題して、M、B、. 診断基準と、治療教育の手順も示している。この著書の中で、彼ら. Dに見られる行動特徴を、行動科学的アプローチによってとらえよ (6) (7) うと試みた報告がある。単行本としては、鈴木や上村らの出版した. は、「学業不振や社.会的不適応に基本的に影響を及ぼすとする「非言. ものがある。. 害(Learning Disabilities)」が適切だと、提案している。また、. (11). 語性学習障害(Nonverbal Disorders of Learning)」について、. 上村は、・学習障害の定義として」.知的水準は正常(WISC知能. 1章をさいて、述べている。. 検査で、言語性、動作性IQのいずれかがgo以上)で、(1)末梢感覚. 特に、 「助言語性学習障害」をもつ子供の対人関係のまずさは、. 器官の障害、②粗大な運動機能の障害、(3}学習を阻害する環境要因. 社会性知覚の欠陥があるとし、その原因として、身体像や、空間把. などが認められないのに、学習効果が上がらず、原因として中枢神. 握の歪みを指摘している。これらの子供は、WISC知能検査にお. 経機能の障害、偏椅が推定されるもの、と提起している。. いて、動作性IQが、言語性IQに比べ、20から30劣っている。日. (12) Q3). また、発達的な観点からは、山口や斉藤らの報告がある。子供の. 常生活に必要な非言語性の面がまずいために、せっかく獲得してい. 神経学的検査にみられる異常を、脳損傷に短絡的に結びつけるので. る、すぐれた言語性の面も、これらの子ども達は、活用することが. はなく、発達過程の中に、正しく位置づけなければならないことを. できないで「 「ると指摘している。. 指摘している。. 以上、海外での「脳損傷児」から「学習障害」に至るまでの歴史 を概観したのであるが、現在では、アメ.リカ精神医学会(DSM一.
(8) 11. 12. 第2節 神経心理学的観点. ② 観念運動失行:自然な運動は、できるが、命令されると単純. 成人における脳損傷患者に認められる症状について、以下に述べ. な動作もできなく、自動行為と意志行為との間に分離が生じている. (9) (S2). る。. ものをいう。. 脳や精神の機能、構造に関しては、脳解剖学、組織病理学、生理. (3) 観念失行:複合的な系列行為の障害で、部分的な動作は、正. 学、心理学、精神病理学など諸学科からの援助を必要とするが、そ. しく行なわれるが行為全体のプランを立てることができない為、動. の出発点は、やはり、臨床的観察である。. 作の順序が混乱する。. この臨床脳病理学がとり扱う巣症状の範囲は、次の三種類に大別. (4) 構成失行:図形の模写や積木構成などができなくなる。. される。(1)要素的感覚、運動障害、②失語、失暫、失認、(3)巣症状. ⑤ 着衣失行:観念失行、観念運動失行などがなくて、単に、衣. としての一般精神症状。この中でも、特に、②の失語、失行、失認. 服の着脱行為が困難である。. が脳病理学に固有の研究対象とされている。. 2. 失認(Agnosia). 筆者は、ここで、 「非言語性学習障害」と特に関連のある失行、. 失認という概念は、初め外界の対象認知の障害に用いられたが、. 失認について、とり上げる。. その後の研究により、事物の占める空間や身己の身体に関する認知. 1. 失行(Apraxie). 障害についても適用される。. 失行とは、運動麻痺、運動失調、不随異運動などが存在せず、ま. (1) 視覚失認(visual agnosia) :視力を失っていないのに、. た行なうべき動作を理解していながら、行為の遂行に障害を示すも. 種々の視覚刺激に対して正常な反応ができなくなる状態である。視. のである。失行の臨床型として次のものがある。. 覚失認は次の様に分けられる。. (1) 肢節運動失行:運動の麻痺は、ほとんどないのに動作が遅く、. a、物体失認:日常の物品が、何であるかを視覚によっては識別. 不器用で、熟練した行為が下手になる。運動の忘却、錯誤はない。. できず、さわったり、音を聞いて初めてそれが何であるかがわかる。. 発現部位により、(D手指失行、(iD顔面失行、㈹歩行失行に分けられ. b、相貌失認. る。. よく知っているはずの人物が弁別できなかったり、顔の表情が理.
(9) 1 3 ’sg一“ 一一en・ ..,. 14 S一一. 解できない。. c、純粋語聾:復唱は、十分には、できないが、その他の自発語. c、同時失認:情況を表現した絵について、その中の個々の事物. には、変化が認められず、読み書きも良くでき、聴覚失認的な要因. は識別できても、その全体を同時に認知して絵の意味をつかむこと. だけが現われるものであり、語音把握の障害だといわれる。. ができない。. (3) 触覚失認(tactile agn・sia):触覚失認とは、末梢性知覚. d、色彩失認. 障害を伴なわない触覚認知障害である。物体の素材の粗面、・ニピ.. 色盲、色弱ではなくて、種々の色彩の違いや濃淡を区別すること. 軟硬、 ’ 軽重、冷温の区別ができない (素材失認) や凹凸、幾. はできるが、それらの色がどの範疇に属する色であるかを識別でき. 何学図形、手のひらにかかれた文字、図形の認知ができない(形態. ない。. 失認)の「一次性失認」と物体の素材、形態の弁別障害はないのに、. e、純粋失読:語盲とも呼ばれ、個々の文字の読みが困難な字性. それが舟であるか触覚によっては認知できない「二次性失認」とが. 失読と各文字の読みができても語の読みができない語性失読とがあ. ある。. る。. (4) 身体失認(aSomatognosia). f、視空間失認:事物が空間において占める位置、物と物との空. 身体失認とは、身体の空間像に関する認知障害で、身体図式(body. 間的関係に関する視壼的な認知障害である。その症状により次の三. scheme)、身体心像(body image)の障害とも呼ばれる。. つに分けられる。. 身体失認は、脳病理学的にいうと頭頂葉症状とされているかご. (P空間知覚障害、qi)注視空間における障害、㈹地誌的障害. 病巣が左半球にあるか右半球にあるかによってその症状に著しい差. (2) 聴覚失認(auditory agnosia). が生じる。普通、優位半球病巣の場合には、両側性身体図式障害が、. a、精神聾:あらゆる音(雑音、音楽、音声など)は、きこえて. 劣位半球病巣の場合には、半側性(通常左半身)身体図式障害がみ. も、その認知、識別ができない。. られる。. b、感覚性失音楽:音楽をきいて、メロディ、リズム、テンポな. aて両側性身体図式障害. どの了解ができない。. (Dゲルストマン症状群:ゲルストマン(1924、1927、1930)によ.
(10) 15. 16 一’. って報告された症状群で、この名がつけられている。随伴現象とし. ている。. て、構成失行が多くN’失語、失読がみられることもあり、次の4つ. 〔D半側身体失認:身体半側(原則として左)の存在を忘却、無視. の症状が観察される。. し、使用しない。. o手指失認…………患者は、自己の指や検者の指を命令によって指. (iD病態失認:片麻痺(原則として左)があっても、これを否認し. 示することも、口頭で答えることもできない。検者が指で行なう構. たり、否定したりする。. 成行為、運動などを模倣することがむずかしく、また、手の絵を描. (m半身喪失感:半身(またはその一部、とくに手足など)の喪失. かせても、正しく描くことができない。. 感をもち、時には、変形感、異物感、あるいは、運動幻覚や幻影肢. o左右障害…………自己や他人の身体における左右の弁別が困難と. が体験される。. なる。、. ○失書…………失語を伴なわない純粋失書と呼ばれているもので、. このように成人の患者では、脾損傷と臨床観察の異状行動とが、. 自発書字、書き取りが困難であり、鏡像書字が現われることもある。. ハッキリと結びつけて考えられている。. o失算…………失算の種々の要因のうち、失語による言語障害がな く、視空間障害もさほど著しくないのに計算ができなくなつ.た症状 で、暗算、筆算ともに、正確にできない。 (iD身体部位失認:患者は、手指だけでなく、身体各部位のいずれ も指示すること歩できない。. (m痛覚失認:患者は、痛みを感じてはいるが、これに対して全く 反応を示さないか、少し反応ぐる。. b、半側性身体図式障害 大橋は、アジュリアゲラとエカンに従って、次の三つの型に分け.
(11) 1ケ. 18. 第3節 発達神経心理学的観点. 彼らが標準化の為に実施した検査は、表1の通りである。. 発達的観点から、子供の神経心理学的な症状を観察する研究者達. このように子供の場合.は、個々の行為そのものが発達に密なって、. は、 「子供は、小さな大人ではない」という一致した見解をもって. 妙々に獲得されていくものであるとする’立場が発達神経心理学であ 強 表t身掃吻穫佛成功季 (8証書3) る。. いる。. 成人における失語、失行、失認といった症状は、一度完成された. 子供の一般的な発達は、身体運. と思われるものが失なわれた状態である。一方発達しっっある子ど. 動と密着している。最初の運動活i. 、もにおいては、獲得していく過程での遅れや偏りの状態なのである。. 徳・ ’域. ・65. 曾7. q8. ω0. lOO 100. 68. q2. q7. loo. ゆσ. 43. 54. 87. 8ε. ゆσ. o。G. 1σσ. loσ. 熟の変化と共に、活発となる運動…. 8『. 93. 63 .一. 宝’. D82 V3 一 51. P , P了. 賠・・. 〔σσ. 一. 13. と呼び、成人の患者とは、同一視できないことが指摘されてきてい. 熟さによって妨害されている。成 ii. ・隠。8. 516オ」718. 飴. a5} (16} 行、失認(Wa 1ton. J、Nら)」とか「発達障害児(Kephert、:N」C)」. 動は、分化されていない。運動能. i カも全身の筋緊張や、神経系の未…. 昏。論. 縮. (14 その為、 「発達性言語障害(Ortons、t、ら)」とか、 「発達性失. 47. 窃・ル 3‘. 70. qo. 5σ .惚. 78 87. る。例えば、観念運動失行や観念失行あ患者では、単純な動作や、. 活動の発達は、原始反射の消失、1. 系列的な身振りを行なうことが困難になる。マッチをすって、辻占. 及び手の伸張筋活動、指と親指とを対立さす能力、そして、手首を. ソクに火をつけるのに、ローソクでマッチ箱をすったりする。この. 回転させる運動の発達などと平行している。成熟要因は、長期間に. 場合、頭頂葉、側頭葉、後頭葉移行部の損傷である。子供の場合に. わたり大きな役割を果たす。運動を抑制し、時間的配分をおこない. は一「マッチをする」ことができないということがあっても、それ. 随伴する運動を抑制する能力として表われる。ある1つの活動が遂. は、すぐ脳損傷とはいえない。むしろ、そういった行為の発生的尺. 行される前には、それは初め、全く統制がなく、組織化されていな. 度の研究が必要となる。. これらの 者に、日常生活であまり一般に行なわない、なんの意. い空間領域で行なわれ、次に、組織化された空間で行なわれ、最後 秘、 に、表象的空間で行なわれるようになる。子供は、身体軸(頭、首㌧. 味もない身振りの模倣の検査がなされる。この検査を子供たちに用. 胴を一つのまとまりにする)を中心として、手や腕、足や脚の操作によ. いて、発生的尺度を作製しようとしたのが、ベルジェスらであった。. って、この空間の外側を探索し、組織化された空間をより拡大する. u「.
(12) 19. 20. ことができる。子供の身振りの模倣の発達過程は身体図式の発達に. 患者に観察される手本と認めがたい図形の再生の型は、4才児では、. 関係している。. 約半数に認められ、その後、年令が進むにつれ減少し、8才以降で. このように身振りの模倣は、自己の身体像の獲得だけでなく、子. は、認められない。また成人の55%に認められる図型の骨格を形成. 供の空間認識とも関連がある。身体図式の発達と行為の発達との関. している部分から描く反応もすでに4才児にも認められ、成長する. (17). 係については、山口(1981)の報告がある。. につれ、このタイプは増加していく。また、パズルを解くように図. 次に、成人の患者に観察される構成失行と子供の症状について比. 形の細部をつぎ足していくが、最後には、全体として、手本と認め. 較する。. られる図形を完成していくタイプは、5才から10才までで優勢であ. 構成失行の患者を検査する為に、図形の模写やマッチ棒を用いて、. る。. 形を再生させることが行なわれる。患者は、図形を全体的に把握で. 成人の構成失行の患者に用いられたこの検査を、子供に活用する. きずに、個々の部分をバラバラに横に並べて描いたり、垂直線、水. ことによって、発生的尺度を試みた例である。子供に認められる模. 平線、斜線が誤っtc方向に描かれたりする。マッチ棒をモデルに近. 写は、形の知覚によるものではなく、形の関係づけに基づくもので. .y,. づけて形をつくったり、モデルの上に重ね合わせたりする。これら. ある。この点に関して、ピァジェは、子供の空間認識と幾何学図形. の理解や模写の障害は、左右の大脳半球のどちらか一方の頭頂一側. の模写に関しての検査をおこない発達段階に位置づけて、考察し、. 頭一後頭葉の連合領野の損傷において観察されでいる。. 一方、子どもの場合には、たとえ正常であっても、年少の場合に. (24). 子供の空間表象の発達を明らかにしている。これについては、滝沢 (1977)の紹介があ.る。. は、そのような図形の模写における混乱した状態から、轟々に、写. 子供の図形の模写を発達過程に位置づけた尺度で、より早期に作. 実的な描写能力が獲得される。. 成され、標準化されたものに、ベンダー・ゲシタルトテストがあり、. cea,}. アンドレ・レイ (1959)は、複雑な図形の模写の検査を、4才か. わが国でもよく知られている。ベンダー・ゲシタルトテストも,初. ら15才までの子供と、成人とを対象に、実施した。各年令別に、模. めは、神経心理学の分野で、成人の患者に用いられたが、今では、. 写にみられるタイプを8つに分けて報告している。例えば、成人の. 知能検査としても、活用されてきている。.
(13) 21 一”. 22. 以上のように、成人の患者が、獲得していたものを失うた.ことを. 検査するのに活用された神経心理学的検査を、獲得していく発達過 程にある子供が獲得していく様子を観察するために、発生的尺度を つくろうと試みているのが、発達神経心理学なのである。. 燭. ◎ ・z・7”iし(A・胸). ユ’3死. 、 ノ N. 0. 附図・.屍査・麺脳景 症例G45男♪乙即ポ♪の4. ぬ励図回しテ・玩揃・三婆調.
(14) 23. 24 一’. 第ll章 発達神経心理学検査. 「描画能力がない」というのは、なぐり描きの段階であり、図に. この章で、発達神経心理学検査として、紹介する検査は5種類で、. なっていないもの、例えば、 「十」を描せると、 「ト」とか「十」. as) (1)描画テスト(ベンダー.・ゲシタルトテスト、4−6才児用描画テ ス曾(,)ピ。ジ。.一。.F CD〈右一左〉のテスβ1剛ズムの検蜜 (、)グ。ドイナ。人物画デ遭(、)身振りの灘テス饒ある.. これらの検査は、神経心理学的分野で開発されたものであるけれ ども、発達的観点から標準化がなされた発達的尺度に従がい採点す る。. とか「い《」のようになる。. 「視覚運動機能」では、例えば、「□」を描かせると臼⊃」とか、 「〔r」とかのように,,図形を目でとらえているけれども、目と手の 協応がうまくいかない。 〈2D. 空間関係について、滝沢の紹介によると、ピァジェは、トポロジ. ー的麟だけが翻されている図形((if ・()・(7e)・ユーク. 5種類組み合わせたのは、被験者を、できるだけ視点を変えて、. リッド関係だけが強調されている図形(+,×,[コ,◇,○)、ユ. より的確にとらえたいからである。これまでの研究者達もベンダー・. ークリッド関係とトロポロジー関係とが、組み合わされている図形. ゲシタルトテストや人物画テストを検査バッテリーに加えていたが、. (8,GD,會④)を子衡・描かせ、綿羊・観察した.. それは、神経学的、器質的な原因を確立するのに、描画の逸脚に重. その分析の結果、ユークリッド図形に対して、明確な表象を持た. 点がおかれているのが大部分である。筆者は、これらの検査によっ. ないのに、図形のトポロジー的関係がつかまれていることが、判明. て、身体図式や空間認識を子供がどのように獲得していくか、を知.1る. した。閉じた図形と開いた図形との区別ができるのは、線の近傍関. ことによって、子供の行為に現われた象徴的世界、運動発達の程度、. 係と分離関係をおさえている証拠であり図形の内部と外部を区別で. 発達の可能性を推測したいと思っている。. きるのは、包絡関係を理解している証拠だとした。4才ごろまでに. この関係はつかまれる。4才から6才半ごろまでは、まだ複雑な図 1, 描画テスト(幾何学図形の模写). 形は、試行錯誤的に描かれ、例えば菱形を描くのに、4本の線によ. ① 目的:幾何学図形の模写は、描画能力と視覚一運動機能と空. って、描いたりするが、自分が描いた図形とモデルとの違いに気づ. 間関係を含む。. くことができる。6才半から7才になると、描くべき図形をイメー.
(15) 25. 26. ジで表現しつつ、すぐに正しい図形を描くことができる。. ② 方法:. これらの観察から、形を抽象するには、図形を知覚するだけでな. A・ 4−6才児描画テスト(図2参照). く、子ども自身が空間を関係づける思考を不可欠とすることがわか. 用具:図Aと図1から図IXまでの提示カード(7.5×11em)図A. es)・. っている。サイムは、この追試研究を報告した。. は、円を描く (採点外)。 2Bの黒鉛筆1本、検査用紙10枚(13.5. この理論を、とり入れて、描画テストにおける空間認識の発達を. ×210n)、採点用紙1枚。. みていこうとすることが目的である。. 手続:検査者は、 「わたしが、図をみせますから、私が渡す用紙. 4−6濃の楢画;襖量(酬dα∫。轟・・の. にできるだけ同じように、その図を描いて下さい」と指示してから. .氏給 鉾舶. 鉛筆と検査用紙を渡す。検査用紙は、横向に置き、用紙の上側に手. 譲半睡 二目実父て・の庵’達年令・ #. 本Aを置く。A図が終われば、手本と用紙を、図1の手本と用紙に とりかえ、順次、図皿までくり返す。 :B。ベンダーゲジタルトテスト(コピッツ法). 用具:図Aと図1から図皿までの提示カード(7.5×110n)、2B の黒鉛筆、検査用紙2枚(27.5×21.510n)、 採点用紙1枚。 餐紫. 謡緒 貞. 韓曇碑掴『 4x t; ’‘ff・一 g 3一 ’i!?. す3(1一 rr). 手続:検査は、用紙と鉛筆を準備した机をはさんで、被験者と向 かい合って座る。. 「ここに、9枚のカードがあります。そのカードにあなたに描い. 5x潜艦=毬. てもらう図形がかいてあります。これが一枚目のカードです。さあ、. 6一・孚1量器㌶31. 描いてみなさい」と教示し、子供が書きやすい位置に用紙をおいた. 図24一θ寵・締画縫記鋤蘇乱. ら、A図のカードを用紙の上方におく。1つの図形の模写が終わっ たら、その提示カードを、他図のカードと交換し、皿図まで、くり.
(16) 2ケ. シタルト・テ. このテストの児童用発生的尺度を作成七たが、ガリ’フ.レ・一一 ;・グランジ. 覗。\¶ ペ膨P酢3. ベンダー・ゲ. ン. ダ†i一←1ーーセ. 返す。図3は、. 点. ョンは、(1)自己の身体についてのく右一左〉の概念を獲得している. か、またそれを周囲の人や物にあてはめて考えることを必要とする. ストでの逸脱. o一男児平均得点 +一女児平埼得点 ●一全児童の平均得点. 別平均のグラ フである。. ←一 脇iーー1 ⑦ 9876 唾 35 21ゐ. 数の発達段階. 28. 課題を課すことによって、子供の示す反応により、どれぐらい強固 に、右一左の概念を獲得しているかを判断した。. さらに、〈手一目一網〉テストと組み合わせることによって、右. →ト、. 側や左側に側性化された各部分の明確な認知を要求する課題を課す ことによって、二段構えとなり、失敗や成功も、その質によって (例えば、ちゅうちょ反応とか失敗から成功への訂正、上体の回旋 など)、子供の象徴形成を観察できるように、工夫している。. この〈右一左〉の見当識の検査では、だんだん複雑になる一連の. や\眺・. .。。51吉66去…去88告・鐘1。1Gl. 質問を児童に課すことを含んでいる。その場合、〈右一左〉の観念 は、相対的な位置を分析し、必要な転換を行なう為に、脱中心化を. 図3鰍べ聯糠醒騰轡均離. 必要とする状況が課される。その為、自己から他者へ、他者から自. 2. ピァジェ・ヘッドの〈右一左〉のテスト. 己へと移行可能な身体表象へと自己の身体運動を、頭の中で転換、. (1) 目的:このテストは、ピァジェが、右一左の観念の発達に関. 統合する過程が、子供の行為を通して観察される。. して5才から12才までの発生的段階を検査するために、つくったテ. ② 方法:. ストと、ヘンリーヘッドの失語症の患者の空間的見当識を検査する. 用具:マッチ箱1個、時計1個、カギ1個、絵図カード8枚、記. ためにつくられたテストから抽出し、児童用に、改訂され、標準化. 録用紙1組(表3参照)。. なされた検査である。. 手続:A.ピァジェの〈右一左〉のテスト.
(17) 30 讐. 29. ....家2ごP、。,。t一細あ柔蜂、. .検者.は..被.験.児ど面と向かいあって、テーブルをはさんで、座り =冥17認;蛋白。。。、.rtl n、 ,nrtn、.. .言己三月績味3).の順に.質周を一し・..被験児旧の.答.えを記録する。. 癒コ、邑.. 1. 3. 2. わなしの左手はどれでずか 一. 2. 嶺. o. を、順1と並べ、質問6から10を、順次おこない、答えを記録する。. 5. ▼7チは鍵の右1:あり塞ずか左にあり1匡す,・. 6. マ7ナ目凹貯の右にあり雲rrか左にあり雲†か. 7. 鍵は▼7ナ。右でず●隔左でrrか. 5. 翼は博叶の右で†,b左でずか. ,. z. 検査者と被験児の位置は、ピァジェの検査の場面と同じである。. 2,. 時置セは3匡の喧で†か左です”・ lo. 2 2 3. δ. 噛8窟以上. :B.ヘッドの〈手一目一耳〉テスト 、. 6S. あなたのε手はどれでず幽 わたしの右手はどれでず伽. ﹂. 質問1から4.が終わると、テーブルの上に、マッチ,カギ,時計. あなたの右手はどれでずか ﹁. 6. 置. 勾嚇 項 目. 時1卜12▼,ナの右で↑か覆ですか. rn H”dの弓』目,耳,ス}..三‘. .t. 検亙は子ともヒ両かいありて行な■・. 「検者の模倣」では、検.者は、記録用紙の順に、モデルを示し、模. ア. 項 目 撰殴 ロゆ 図 援 点 晃. 倣させ、被験児の動作を記入する。. 1. 二手を右図へ. 2. 1. 右手・一二三. 3. 3. 右手一左目. Lは正ししこ1. 4. 4. 左手一二三. E随塗 軌5. 5. 5. 義手一二日. 携臨図 @戊功 z点 @夫敗一・鼠功!.. 6 7 5. ’ ・. ,. 三二一二三. ﹂. 「図による動作の模倣」は、 「この男の人と同じようにして下さ. 図惹図1・よ5捜破vのヵ.・ド.. @鹸初から縦わ 閧ワで宏右が一 ムして運の矯合 @ 各0。5. 左手一左目 2. 威功 i点 @下層⇔域功 @ ●.,. 右手一二二. ●. 被験児のした動作を記録する。. 左手一右目 .. 7. ?g.sxlS.Ye.... ロ倉. ‘. 「口頭命令による動作の模倣」では、検:者が口頭で順次指示し、. 右手一左8. 監。. 皇. 左二一右四. 且且. 52. り 量噌. 15. 二二一石…耳. 5. 右手一右目. 一‘. い。」と教示し、図1から順次、図8までを提示し、被験児の動作を. 4. 7. 記録する。. 左手一右耳 右目一ε耳. いずれの検査においても、児童の反応は、できるだけ詳しく、正 表3.ヒ:oアジ」・ヘッF・・のテ又F年令)別乎塔7得、ξ、.(Ct’Gitanj。(,し96r)・ ぼ. 確に記録する。. 年灘 コ才. f2、ξ、. ヘッド証 13、吃.. ヘフド皿 4、_、. 2曾. 乏。. 2掌. 15一. ’20. 2才. .15. 1.3. 2曾 1. 20ま、. 1. 全三一.. iへ’工†∼「 1θ点.. 3曾 4ワ. 2曾. 33. 6a. 32. う8. 6. 33. 菊. 68. 3 L. 動.イ芦尋’三’. 34. 41. ﹁. 18. 三三ドー 25’. ’3. 26. ,. β図4. 12.、三.. 1δ. tO才 11・》12.. べ兆の工. 14・. 評. 才. 9才. A幽糾. 21. 6才. ヒ.. 75 74.
(18) 31 ”’ 3. リズムの3つの検査. 32 「単純な、短いリズムのみ成功する。7,8才では、多くの問題に成. (1) 目的:私たちの日常生活の中では、すべての活動に、意識す. 功するが、まだ不安定で、長い複雑なものには失敗する。9,10才に. るしないにかかわらず、リズムが作用していることは否定できない。. なるとほとんどの課題に成功する。. 単に、歩いている場合にも、個人個人のリズムがある。他の人と. (3)「記号の理解と再生」は、符面(図4)を見て、リズムを正し. の協同作業では、特にこのリズムのテンポの速さや休止が合わない. く再生する課題である。. と、 「呼吸が合わない」といって、うまくいかない。一般には、運. 記号のもつ象徴の機能を、頭の中で運動表象に転換し、視覚一運. 動能力と密接に関係している。. 動面における時間的構造の能力と対応するリズム構造の正確な再生. スタンバクによって、考案されたここにあげるリズムの検査では. です・象徴の購の研物ために・3つの段階1こ分別評価する0. 初め、発達性の読書障害児における時間的構造を研究する目的でつ. すなわち、①説明なしに理解する。②説明してもらって理解する。. 1;・.. くられたが、後に発達的観点から、標準化がなされた。. ③説明してもらっても理解できない。. この検査は、3つの検査から成り、(1)自発性のテンポ、〈2)リズム. 正しく再生できるかどうかは、長い時間と短い時間(休止がない. の模倣、(3)記号の理解と再生である。 ((2)、(3)については図4). もの)との区別が、はっきりできているかどうか、ということと、. 〈1)「自発性のテンポ」では、児童のもつ個有のテンポが確立して. 打つ数が正しいかどうかということによって判断する。. いるかどうかを観察するためのものであるが、6−10才の子どもで. ② 方法:. は、年令的な要因が優位で、個人差は少なく、速い方に偏ることが. 用具:鉛筆2本、記録用紙2枚、次トップウォッチ1個. 研究結果より、明らかになっている。年少児では、打ち.方が速くな. 手続:①自発性のテンポ:. ったり、遅くなったり、強く打ったりと不規則なことが観察される。. 検者は、えんぴつを1本置いたテーブルをはさんで、座り、 「や. ②「リズムの模倣」の検査では、成功率は、6才から9才の間で. めというまで、同じ速さでテーブルをたたいて下さい」と教示し、. はっきりした発達を示す。6才では、リズムを1つのまとまったも. 21個打つ時間をはかり、記録する。. のとして、とらえられず、時間的構造が、まだ獲得されておらず、. ②リズムの模倣: 検者は、打つ手が被験児から見えないように.
(19) 33 一一’. 34. ついたてを置き、練習から、順次モデルを示し、被験児が打った通. 4. グッドイナフの人物画テスト. りに記録する。1回目に失敗しても、2回目の試行で成功すれば、. (1) 目的:グッドイナフIG oodenough,E. L.1926)は、51の評定. 成功とみなす。. 尺度を用いて、子どもの描いた人物画による知能測定法をつくりあ. ③記号の理解と再生: 検査は、被験児の前に、リズムのモデル. げた。その後、多くの追試研究が行なわれた結果、臨床的に妥当性. を置き、練習の2題を打つように指示する。打つ場所を、間隔をあ. の高いものとして広く受け入れられてきている。. けて変える場合は、説明する。その後は、一切説明せず、順次、課. 一方、マッコウバー(Machover, K.1953)をはじめとする人物画. 題を試行させる。. を投影法の技法とみなす研究者達は、性格検定に用いて、子供の欲. .裏4『幅つ榔皮. ・,kg ee ’. .手捌三竿磁. e ’e ..!. eee,. 求や葛藤や性格の特徴を分析する研究を報告している。. このように入物画を、発達テストとして用いる立場からと、性格. ,ee ’ ee. 2 :3.. :e o喚 e e e. 5.eeee. 16. .7. 巳 ・9. ストとして、この検査を利用した。人物画を発達的観点から、子供. e ege. が自己の身体像について、どのように獲得していくのかを見ていく. eq og ee・. ことと、自己の身体像をイメージ化して表現できる抽画能力を発生. e’ e e e. 的尺度によって、発達段階に位置づけることを目的とする。. ee e s ee. eee. to. テストとして用いる立場からの研究がある。筆者は、ここで発達テ. e eeee seeeo ee e eQ 14・ eeee. .IL. S2 1蔓. 16 .17’. ig tel ,. f2.1. して標準化されている。今回、小林・小野(1976)の改訂による知. OQ. Is. 20. わが国においては、桐原(1930)によって初めて、発達テストと. e e e ee. 能発達指数としての基準に従って、評価した。予備調査の結果、他. ee ege e.. の標準化された発達検査や知能検査の結果と、小林らの基準に従っ. e eeee ee eo e e e$. eee Q ・ oe e. o ee ②翁。 Q畠 e gg e& g Qe .噺.葺...,.リズム.のξデノレ.... て、評価した結果が、発達年令において、最も近い指数を得たから である。.
(20) 35. 36. ② 方法:. たり、斜めにしたりして、保持することができる。3才になると身〕. 用具:画用紙(A4)1枚、鉛筆(2B)1本、採点用紙1枚。. 体の利き側が、まだ、あいまいではあるが、確立し、利き側での模. 手続:検査は、被験児とテーブルをはさんで、向い合って座る。. 倣は、正しくできるが、反対側の腕では、失敗することが多い。こ. 画用紙と鉛筆をテーブルの上に置き・ 「ヒトの絵をここに描いて下. の時期に、非対称的な身振りも可能となり、子供の目の前で、モデ. さい。」と教示し、他は一切指示せずに、描くようすを観察し、記録. ルがつくられていくと、模倣は、より容易になる。この段階では、. する。. 運動的な刺激が、視覚的な要素を補っている。. 5才では、視覚的に、形の把握が可能となる。5才半では、モデ 5. 身振りの模倣テスト. ルの鏡像的な反応でなら、運動の予測ができる。6才になると、鏡. 〈1) 目的:身振りの模倣は、子供の発達過程においては、運動機. 像的な反応は少なくなり、動作においては、検者の左右が区別され. 能、身体図式、空間把握などの発達に伴なって獲得されていくもの. るよう}となる。. である。. この身振りの模倣は、身体軸を中心とした上一下、左一右、前一. 2才以後の身振りの模倣の発達に関する研究は、ベルジェスら. 跡の観念の獲得や、手指の認知や、手指の細かい運動を必要とし、. (Ber琴es J et K施iRe 1963)が報告している。それによると・ベル. 構成的行為と結びついている。そして、模倣運動は、1つの目的に. ジェスらは、2才から10才までの子供について、検査者の身振りを. 向かい、その関係でなされ、1つの象徴を担った身振りへと、発達. 認知し、模倣する発達の段階を、子供の象徴的世界と運動発達とを. していくのである。. 絡ませて、位置づけている。. この身振りの模倣の発達過程にみられる現象は、成人の観念運動. e6). 山口の報告によれば、2才半までの幼児は、まったく対称的な身. 性失行や観念性失行の症状にもみられ、それらは脳損傷のサインと. 振りしか模倣できない。. みなされた。筆者は、10才以下の精神年令を示すと思われる子供た. 2才半から3才までは、自分の身体との関連における空間の中で. ちを対象に身振りの模倣検査を実施し、ベルジェスらの標準化した. 身体部位の位置や方向を獲得しはじめます。例えば、腕を水平にし. 基準に従って評価した。.
(21) 概罰酷△轡. 手続:A.単純な身振り、複雑な身振り(図6). /多占 1難. 鼠. 迎. 傘. 凶賊. ,3,.8 ;v・・楓・雁り. 愚. 7. ダ”奪4薯蕎. 四■. 7. ’N.. .ヅ、. 侮. 1 1 1. 「. ロジ. や. 幽. 霊. ls. −elXS _コ 8 a. 図6,. 娠り喉破髄樋デ’し. .醒. ・1≒ざ」寒:. イ. さ. ∼葬・. 偉”. 1し謡 回避三 鯨 憲. 冷 盛蕊.罪 容 難. 酵. 教示しておく。. 1 i l−7. る前に、 「私がする逆をしなさい」か、 「私と反対をしなさい」と. 幽 . . . ト ‘ に ギ 1 − − I I ・ ﹂ 、 層 . 一 ト 一 一. び「腕」による単純な身振りのモデルをつくり、模倣させる。始め. 0. 嵐. 順次モデルをしてみせ、模倣させる。被験児の動作を記録用紙に記. ン.ぞ 湧. 謙忍 へ.. でしましよう。よく見て、私のしたとおりにしなさい」と教示して. あれば、この反対の検査を行なう。検者は、被甲唄の前に立ち、再. 鷹 ’葡礁冨毒. .慮\癒昌. 3膳:熱. 検者は、被験者と向いあって立ち、 「私のすることをあなfcの手. もし、被上下が、 「単純な身振りの模倣」で、全て、鏡像反応で. ’属齢七斧.. @−“噌. 3. 概。8、・儒。黙. 用具:記録用紙1組. .B・反対の検査(図6). g1+ “v幽. ︺.. 曽v”. 入する。. 2,穫継・δ唐拡ヅ. ∠単耗朔振・!.. ② 方法:. 熱. 38. 37 一一.
(22) 39. 40. 6. 空間概念についての発達検査. ②被阿児をAのところへ座らせ、人形はC地点に置き、カードを. 以下に紹介する発達検査は、ピァジェが4才から12才までの子供. 被験児の右から、E,C,F,A,Bと並ぶように提示し、 C地点. を対象に実施し、子供の空間認識についての発達を、研究した検査. から、見た正しい図のカードを選ばせる。. である。発達神経心理学検査に認められる子供の空間認識が、これ. (3)被験児をEの所へ座らせ、人形は、B地点にお・き、カードをB,. らの発達検査では、どのように表われるかを知り、症例についての. 1,E,D,Aと提示し、正しい図のカードを選ばせる。. 理解をより深める為に、実施したものである。. 課題皿、被験児をAの所に座らせ、白紙カードを与え、人形を、. en A. 3つの山の検査. (1)C,(2)F,(3)Bl’(4)E,(5)Dに置き、人形から見た写生図をそれ. (1) 目的:子供が、自分自身の位置とは、異なる場所から、同じ. ぞれ描かせる。 ’. 模型を見ている人は、自分の見ているのとは、違う景色を見ている. DJ.;:J’〈C))y一一)i// ,L“..A・ ..k,’ed 21“L. のだということを、どれ位理解できるかを知るこ、とを目的とする。. 図7tっのムの高小. ② 方法: S A G. 用具〆:緑色の板(52×520n)1枚、円錐形大(底面の直径200n、 高さ11.5em、赤色)、中(底面の直径14em、高さ7.50n、青色)、小. e7). B.地図の検査. (底面の直径90n、高さ50n、黄色)、人形1個(高さ3em)、山の. (1) 目的:検者と被験児がそれぞれ地図と人形をもち、検:者が地. 写生図カード9枚(14×180n)、白紙カード(:B6)6枚、記録用紙。. 図の上に置く人形の位置を見て、被験児は、自分の地図の同じ位置. 手続:予備検査を行ない子供が検者の質問を理解できるかどうか. に人形を置く課題である。対象の移動や位置の変化に、視点を導入. どう・かを確かめる。. して、位置を関係づける操作を課すことによって、子供の空間認識. 課題IQ)被験児をAの所に座らせ、人形はF地点に置き、カード. を獲得していく発達過程を見ることを目的とする。. を被験児の右から、G,A,D,F,Hと並ぶように提示し、 F地. ② 方法:. 点から見た正しい図のカードを選ばせる。. 用具:地図2枚(35×47em)、家の模型2組(各々大1個,中1.
(23) 4.1. 42. 個,小3イ甲)、人形2個. 第3章 症例の研究. 大(底面2.5×7.5em,高さ3.5em,赤色). 第1節 症例1(A.Y.12:6男児)について. 中(底面2.5×4.5em,高さ3.50n,黄色). 普通学級在籍児で、担任教師から、 「屍理屈が多く、教師に対し. 小(底面1.0×1.5em,高さ2. O em,赤,黄,緑). て、反抗的な態度をとる。学級活動に参加しないなど集団生活での. 記録用紙. 適応が悪い。知能は、正常範囲にある問題児なのですが」というこ. 手続=課題1)被回雪の前に地図を2枚並べ、被験児から見て、. とで、検査を依頼された生徒である。. 左側の地図が被験児のものであり、右側の地図が検者の地図である. (1) 発育歴・既応歴. ことを説明する。検者は、5個の家の模型を順次、地図上の所定の. 胎生期、特に異常は認められない。在島7ケ月で出生。生立体重. 場所に置く。被園児に検者と同じように、置くように指示する。家. は、17509。父34才、母26才時、双生児として出生したが、兄は. の模型5個が、正しい位置に置かれたら、人形を使って検査をする。. 生血直後に死亡。姉は当時、4才であった。本児は、75日間、保. 検者は、人形をAから順次1まで位置を変えていく。被験児が、ま. 育器を使用しているが、その後’の身体発育は、順調であった。始. ちがって置いたり、訂正をすれば、それを記録用紙に記入する。. 歩・始語は、満1才時と平均的な発育であった。言葉の獲得が遅く. 課題皿)被験児の地図は、同じ場所においておき、検者の地図を. 母親は、耳鼻科に本心をつれていき、相談した。聴力には、異常は. L 180。. 認められなかった。. ]回する。その. 二二工. s ロ IK潔 H し o J C◇O G 口. 後は課題1と同様に行. ・Wン. なう。. ◇◇. O. O E:x b. 課題正. マ 』. ・賎ン. 磨A工凸 イ列A5. 8D碕Aし丘K工JHC芦. 図8叱図の旋査記録1肩紙,’. 葉をしゃべり始め、母親は、驚いて台所から、駆けつけた。. 排便、排尿意は、早くから示し、オシメは1才半で、ほぼ必要が. VIA巳, ABしCFH蓬DJK(矛工 ◇るご 」. 3才時、本児は、一人で茶の間で、テレビを見ている時、突然言. なくなった。. 4才時に、衣服の着脱、食事など自分一人で、出来るようになっ ◇◇. た。.
(24) 43. 44. 5才時、保育園で遊戯中、無熱性ケイレンを起こした。以後、小. に注意され、答案を丸めてしまった。. 学1年、3年時に、各1回.起こしている。.. クラス委員選L出’時は、17委眞に立候恥し▽承認され、任命きれ. 幼児期に、近所の同年令の友だちの家へ自分から、よく遊びに出. たが、委員会活動は、無断欠席が多く、係の先生から注意されても. かけたが、自分の思い通りにゆかないと、腹を立て、帰宅していた。. 無視しているかのごとくである。. 12)家族および遺伝歴. 中間考査後、採点されて返してもらった自分の答案に「×」が記. 父親は、ミシン販売業で、母親も、パートで働いているが、父方. 入されているのを見て、本児は、C「僕が、一生懸命にかいた答に、. の祖父・祖母が、いつも家に居る。高校二年生の姉が同居している。. ×をつけやがってsと、その教師に毒づき、答案をその場で破り、. 父方、母方共に、健康であり、遺伝負号は、認められない。. その時間は、授業を聴こうとしなかった。また、ある教師が、 「質. く3) 集団生活での問題行動. 問があれば、いつでも職員室の私の所へ、尋ねに来なさい。」と言う. 中学校入学式当日、教科書を受け取る際、他の級友と同じように. と、それから毎日放課後、本尊は、職員室へ、質問をしにやって来. 順番に回って、一冊ずつ取らず、教師にまとめさせて、一括して受. た。ある日、その教師が、所用で、本図の質問に応じる時間的な余. け取った。担任は、 「変わった子がいるな」と思ったと言う。入学. 裕が、なかったので、断わった。すると本陣は、「先生は、嘘つき. 後、まもなく、級友といざこざを起こし、仲裁に入った友だちに、. だ。いつでも来いと言ったくせに」と、ののしった。これらのこと. 『人間は信じるものではないと心に命じとるんや』と毒づいた。. が、尾を引いてか、本児は、期末考査では、これら2人の教師の実. 放課後の学活時、本児が教室に居ないので、級友が探すと、屋上. 施したテストの答案用紙には、解答は、一切書かず、用紙裏面には. に隠れていた。理由を尋ねると、『本当に、皆なが、僕を心配して. ぎっしりと、落書きを描いて、提出していた。. くれるか試したのや。』 と言った。. 本児は、清掃時に、級友と口論をして、清掃分担場所から離れて. また、担任と面接している時、「僕だけ、別のカリキュラムにし. いたことがあった。担任が、口頭で、自分の担当場所へ戻る様に、. て欲しい」などと、言ったりした。. 言っても、本甲が動かないので、腕をとって連れ戻そうとすると、. 集団知能検査中、本児は、ひとりごとを言っていて、隣席の級友. 本児は、「先生は、僕を拉致する気か。腕なんか掴んで、これでは.
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